JP3764801B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーカス層のタイヤ幅方向両端部を巻き上げることなくビードコアによって挟み込むようにした空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、加硫成形が容易であると共に、操縦安定性を確保しながら耐久性を向上することを可能にする空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的に空気入りラジアルタイヤのカーカス層を形成する場合、引き揃えられた複数本のカーカスコードにカレンダー工程で未加硫ゴムをゴム引きしたシート材をカーカス層の径方向長さよりやや長い大きさに切断したカーカス材にし、これをグリーンタイヤ成形工程の成形ドラムに巻き付け、その外周の両端部にビードコアを嵌め込んで、このビードコアを包み込むようにカーカス材の両端部を巻き上げることによって1次グリーンタイヤに成形する。更に、ベルト層やトレッドゴム等が貼り付けて2次グリーンタイヤに成形し、これを金型内に挿入し、ブラダーによって内圧を負荷して加硫成形するようになっている。
【0003】
ところが、上記構造の空気入りラジアルタイヤでは、成形後のカーカス材の巻き上げ端部にカーカスコードの切断端面が形成され、この切断端面が変形量の大きなサイドウォール部に存在するため、切断端面への応力集中によってタイヤ故障を招くことが少なくなかった。また、カーカスコードが巻き上げ部において圧縮疲労を受けるので、この圧縮疲労により荷重耐久性が低下していた。
【0004】
上述した問題の対策として、特開平6−171306号公報にはカーカス層の両端部をビードコアによってタイヤ回転軸方向の両面から挟み込むようにしたビード構造が提案されている。しかし、このビード構造では、カーカス層の端部を単にビードコアで把持しているだけであるので、ビードコアによるカーカスコードの把持力が不十分となり、加硫成形時にリフト張力によってカーカス端がビードコアから抜けてしまう虞があると共に、加硫後のタイヤの水圧破壊圧力が低下し、しかも加硫成形時にカーカスコードが熱収縮して加硫後におけるカーカス層のモジュラスが低下することにより、操縦安定性が悪化するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、加硫成形が容易であると共に、操縦安定性を十分に確保しながら耐久性を向上することを可能にする空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、1本又は複数本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させてカーカス層を形成すると共に、該カーカス層の折返し部を前記ビードコアをタイヤ径方向に複数層に分割した分割層の間に両面から挟み込み、該分割層挟持域の内側端で前記折返し部を屈曲させて係止し、かつ前記カーカス層の折返し部の端末にタイヤ周方向に延びる線状の支持体を挿入したことを特徴とするものである。
【0007】
このようにビードコアをタイヤ径方向に複数層に分割した分割層の間にカーカス層両端の折返し部を両面から挟み込み、その挟持域の内側端で折返し部を屈曲させてアンカー作用を与えることにより、カーカス層のタイヤ幅方向両端部を単にビードコアで挟み込むようにしたビード構造であっても、ビードコアによるカーカスコードの把持力を高めることができる。
【0008】
従って、加硫成形時にリフト張力によってカーカス端がビードコアから抜けることはなく、しかも加硫後のタイヤの水圧破壊圧力が低下することはない。また、カーカスコードはビードコアによって強固に把持されているため、加硫成形時にカーカスコードが熱収縮せず、加硫後におけるカーカス層のモジュラスが低下しないので、操縦安定性を十分に確保することができる。
【0009】
また、本発明の空気入りラジアルタイヤは、カーカス層のタイヤ幅方向両端部をビードコアで挟み込むようにしたビード構造を有しており、カーカスコードの切断端面がサイドウォール部に存在せず、しかもカーカスコードが圧縮疲労を受け難いので、カーカス層の巻き上げ部を有するビード構造に比べて耐久性が優れている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示するものである。図において、左右一対のビード部1,1間にはカーカス層2が装架されており、このカーカス層2のタイヤ幅方向両端部がそれぞれビードコア3の内部に挟み込まれている。また、トレッド部5におけるカーカス層2の外側には、2層のベルト層6がタイヤ1周にわたって環状に配置されている。
【0011】
カーカス層2は、図2に示すように1本又は複数本のカーカスコード7を左右一対のビードコア3,3間に折り返しながら連続的に往復させることにより形成されている。カーカス層2の両端部における折返し部8の端末8aには、タイヤ周方向に延びる線状の支持体9が挿入されている。
【0012】
一方、ビードコア3は、図3に示すようにビードワイヤ10をタイヤ周方向に連続的にスパイラル状に巻回させることにより構成されており、タイヤ径方向に2層に分割されている。このビードコア3はカーカス層2の積層枚数に応じて2層以上の複数層に分割することが可能である。また、ビードコア3の分割面のタイヤ回転軸方向に対する角度θは0°〜15°の範囲に設定され、適用されるリムのビードシートアングル(ISO3911による)に一致させることが好ましい。
【0013】
上記カーカス層2の折返し部8はビードコア3の分割層の間に両面から挟み込まれている。この折返し部8はビードコア3の分割層によって挟持される領域の内側端で屈曲されており、その挟持域の外側端に端末8aを突出させて係止されるようになっている。
上述のように構成される空気入りラジアルタイヤでは、ビードコア3をタイヤ径方向に複数層に分割し、これらビードコア3の分割層の間にカーカス層2の折返し部8を両面から挟み込み、その挟持域の内側端で折返し部8を屈曲させてアンカー作用を与えて係止することにより、カーカス層2のタイヤ幅方向両端部を単にビードコア3で挟み込むようにしたビード構造であっても、ビードコア3によるカーカスコード7の把持力を十分に確保することができる。
【0014】
従って、加硫成形時にリフト張力によってカーカス端がビードコア3から抜けることはなく、しかも加硫後のタイヤの破壊圧力が低下することはない。また、カーカスコード7はビードコア3によって強固に把持されているため、たとえカーカスコード7に撚り係数が低い高モジュラスのコードを使用しても、加硫成形時にカーカスコード7が熱収縮せず、加硫後におけるカーカス層2のモジュラスが低下しないので、操縦安定性を十分に確保することができる。
【0015】
また、本発明の空気入りラジアルタイヤは、カーカス層2のタイヤ幅方向両端部をビードコア3で挟み込むようにしたビード構造を有しており、カーカスコード7の切断端面がサイドウォール部に存在せず、しかもカーカスコード7がタイヤ内面側にしか存在せず圧縮疲労を受け難いので、カーカス層端部を巻き上げたビード構造に比べて耐久性が優れている。
【0016】
本発明において、カーカス層2の折返し部8の端末8aには、タイヤ周方向に延びる線状の支持体9を挿入する。このように折返し部8の端末8aに線状の支持体9を挿入する場合、2本の支持体9,9を互いに平行に配置し、これら支持体9,9の周りにカーカスコード7を折り返すことによりカーカス層2を容易に形成することができ、しかも折返し部8の端末8aが支持体9によって厚肉になるためビードコア3に対する係止力を増大させることができる。支持体9としては、スチールコードや有機繊維コード等を使用することが可能である。
【0017】
また、カーカスコード7としては、撚り係数K(K=T√D、T:カーカスコード10cm当たりの上撚り数、D:カーカスコードの総デニール数)が1000〜1700であるポリエステルやナイロン等の有機繊維コードを使用することが好ましい。このように撚り係数Kが低い有機繊維コードは、モジュラスが高いため操縦安定性の向上に寄与する。
【0018】
しかも、上記ビード構造ではカーカス端がビードコア3によって強固に把持されているので、低撚りで高モジュラスの有機繊維コードを使用しても、加硫成形時にカーカスコード7の熱収縮の影響を大きく受けることはなく、その特性を加硫後のタイヤにおいて十分に発揮することができる。また、低撚りで高モジュラスの有機繊維コードは高撚りのコードに比べて耐疲労性が劣っているいが、巻き上げ部を持たない上記ビード構造では、カーカスコード7がタイヤ内側に存在するため圧縮疲労を受け難いので耐久性を十分に確保することが可能である。
【0019】
図4及び図5は、本発明の他の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示するものである。図において、左右一対のビード部1,1間には2層のカーカス層2,2が装架されており、これらカーカス層2,2のタイヤ幅方向両端部がそれぞれビードコア3の内部に挟み込まれている。これらカーカス層2,2は、それぞれ1本又は複数本のカーカスコードを左右一対のビードコア3,3間に折り返しながら連続的に往復させることにより形成されている。
【0020】
一方、ビードコア3は、図5に示すようにビードワイヤ10をタイヤ周方向に連続的にスパイラル状に巻回させることにより構成されており、タイヤ径方向に3層に分割されている。そして、2層のカーカス層2,2の折返し部8,8はそれぞれビードコア3の分割層の間に両面から挟み込まれている。これら折返し部8,8はそれぞれビードコア3の分割層によって挟持される領域の内側端で屈曲されており、その挟持域の外側端に端末8a,8aを突出させて係止されるようになっている。また、2層のカーカス層2,2の間には、ビードコア3の外周上に硬質ゴムからなるビードフィラー4が挿入されている。
【0021】
上述のように構成される空気入りラジアルタイヤでは、前述の実施形態と同様に操縦安定性を十分に確保しながら耐久性を向上するという作用効果が得られることに加えて、カーカス層を2プライ構造にすることにより、トラックやバス等の高荷重タイヤへの適用が可能になる。しかも、2層のカーカス層2,2の間に硬質ゴムからなるビードフィラー4を挿入することにより、操縦安定性を更に高めることが可能である。
【0022】
なお、上述した実施形態では、1層又は2層のカーカス層を設けるようにした場合について説明したが、本発明ではカーカス層のプライ数は特に限定されるものではない。カーカス層のプライ数を3層以上にする場合、そのプライ数に応じてビードコアの分割層を追加するようにすればよい。
【0023】
【実施例】
タイヤサイズを195/65R15とし、ビード構造だけを下記のように異ならせた従来タイヤ1,2、本発明タイヤ1,2及び比較タイヤを製作した。
従来タイヤ1
図6に示すように、カーカスコードをコートゴムで被覆したカーカス材を左右一対のビード部間に装架し、カーカス材のタイヤ幅方向両端部をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げて1層のカーカス層を形成した。カーカスコードとしては、上撚り数が40回/10cm、撚り係数Kが2190のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、幅50mm当たりの打ち込み本数(エンド数)を50本にした。
【0024】
従来タイヤ2
図6に示すように、カーカスコードをコートゴムで被覆したカーカス材を左右一対のビード部間に装架し、カーカス材のタイヤ幅方向両端部をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げて1層のカーカス層を形成した。カーカスコードとしては、上撚り数が30回/10cm、撚り係数Kが1640のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、エンド数を50本にした。
【0025】
本発明タイヤ1
図1に示すように、1本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させて1層のカーカス層を形成すると共に、ビードコアをタイヤ径方向に2層に分割し、これらビードコアの分割層の間にカーカス層の折返し部を両面から挟み込み、その挟持域の内側端で折返し部を屈曲させ、外側端に折返し部の端末を突出させて係止した。カーカスコードとしては、従来タイヤ1と同様に上撚り数が40回/10cm、撚り係数Kが2190のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、エンド数を50本にした。
【0026】
本発明タイヤ2
図1に示すように、1本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させて1層のカーカス層を形成すると共に、ビードコアをタイヤ径方向に2層に分割し、これらビードコアの分割層の間にカーカス層の折返し部を両面から挟み込み、その挟持域の内側端で折返し部を屈曲させ、外側端に折返し部の端末を突出させて係止した。カーカスコードとしては、上撚り数が30回/10cm、撚り係数Kが1640のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、エンド数を50本にした。
【0027】
本発明タイヤ3
図4に示すように、1本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させて2層のカーカス層を形成すると共に、ビードコアをタイヤ径方向に3層に分割し、これらビードコアの分割層の間にカーカス層の折返し部を両面から挟み込み、その挟持域の内側端で折返し部を屈曲させ、外側端に折返し部の端末を突出させて係止した。また、カーカス層の層間のビードコアの外周上に硬質ゴムからなるビードフィラーを挿入した。カーカスコードとしては、上撚り数が30回/10cm、撚り係数Kが1640のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、各カーカス層におけるエンド数を25本にした。
【0028】
比較タイヤ
図7に示すように、1本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させて1層のカーカス層を形成すると共に、ビードコアをタイヤ回転軸方向に2層に分割し、そのタイヤ幅方向両端部をビードコアによって挟み込むようにした。カーカスコードとしては、上撚り数が30回/10cm、撚り係数Kが1640のポリエステルコード(1500d/2)を使用し、エンド数を50本にした。なお、加硫成形に際してカーカス端がビードコアから外れないようにブラダー内圧を大気圧のまま保持し、金型を完全に閉じてからブラダー内圧を充填して加硫成形を行った。
【0029】
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、操縦安定性及び荷重耐久性を評価し、その結果を表1に示した。
操縦安定性:
各試験タイヤを2.0リットルクラスの国産乗用車に空気圧190kPaとしてリムサイズ6JJ×15のリムに装着し、テストドライバーによるフィーリングテストを行った。その評価結果は、従来タイヤ1を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れている。
【0030】
荷重耐久性:
各試験タイヤについて、JATMA1997年版を参照し、空気圧190kPa、荷重535kgfを設計常用荷重としてJIS D4230に準拠した試験方法により荷重耐久性を評価した。評価結果は、従来タイヤ1を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど荷重耐久性が優れている。
【0031】
【0032】
この表1から明らかなように、従来タイヤ1に比べてモジュラスの高い低撚りカーカスコードを用いた比較タイヤの操縦安定性が低いのは、ビードコアによるカーカスコードの把持力が低く加硫時にゴムが軟化したときにカーカスコードが熱収縮し、加硫後のカーカスコードのモジュラスが低下してしまったからである。また、従来タイヤ1の構造において低撚りカーカスコードを用いた従来タイヤ2では操縦安定性が向上するものの、巻き上げ部での圧縮疲労により荷重耐久性が著しく悪化していた。
【0033】
これに対して、本発明タイヤ1は、従来タイヤ1と同様にカーカスコードとしてモジュラスが低いコードを用いて本発明の構造を適用したものである。この本発明タイヤ1は操縦安定性が従来タイヤ1に比較してやや低下しているが、荷重耐久性が顕著に向上していることが判る。また、比較タイヤに比べてビード部でのカーカスコードの把持力が高いため、加硫時のコードの熱収縮によるコードのモジュラス低下が少なく、操縦安定性が明らかに改良されていることが判る。
【0034】
また、本発明タイヤ2は加硫時におけるカーカスコードの熱収縮に対する把持力が十分であるため、低撚りカーカスコードのモジュラスを低下させることはなく、従来タイヤ1に比べて同等以上の操縦安定性を確保することが可能であった。更に、本発明タイヤ2はカーカスコードの切断端面が無く、しかもカーカスコードが圧縮力を受け難いため、耐疲労性が本来良くない低撚りのカーカスコードを用いても従来タイヤ1,2よりも耐久性が良好であった。
【0035】
また、本発明タイヤ3は2プライ構造で且つプライ間にビードフィラーを挿入しているので操縦安定性が更に高まり、しかも従来タイヤ1,2よりも耐久性が良好であった。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、1本又は複数本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させてカーカス層を形成すると共に、該カーカス層の折返し部を前記ビードコアをタイヤ径方向に複数層に分割した分割層の間に両面から挟み込み、該分割層挟持域の内側端で前記折返し部を屈曲させて係止し、かつカーカス層の折返し部の端末にタイヤ周方向に延びる線状の支持体を挿入したことにより、カーカス層のタイヤ幅方向両端部を単にビードコアで挟み込むようにしたビード構造であっても、ビードコアによるカーカスコードの把持力を高めることができるので、加硫成形を容易にすると共に、操縦安定性を十分に確保しながら耐久性を向上させることができる。また、低撚りカーカスコードを用いることで、操縦安定性と耐久性とを高度にバランスさせたタイヤの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示する子午線半断面図である。
【図2】図1のタイヤのカーカス層を示す平面図である。
【図3】図1のタイヤにおけるビード構造を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示する子午線半断面図である。
【図5】図4のタイヤにおけるビード構造を示す断面図である。
【図6】従来タイヤを示す子午線半断面図である。
【図7】比較タイヤを示す子午線半断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 カーカス層
3 ビードコア
4 ビードフィラー
7 カーカスコード
8 折返し部
8a 折返し部の端末
9 支持体
Claims (4)
- 1本又は複数本のカーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させてカーカス層を形成すると共に、該カーカス層の折返し部を前記ビードコアをタイヤ径方向に複数層に分割した分割層の間に両面から挟み込み、該分割層挟持域の内側端で前記折返し部を屈曲させて係止し、かつ前記カーカス層の折返し部の端末にタイヤ周方向に延びる線状の支持体を挿入した空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカスコードの撚り係数K(K=T√D、T:カーカスコード10cm当たりの上撚り数、D:カーカスコードの総デニール数)が1000〜1700である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カーカス層を複数層設けた請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記複数層のカーカス層の層間に、前記ビードコアの外周上にビードフィラーを挿入した請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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