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JP3761957B2 - 反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents

反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置に関し、特に複数の反射面を有する光学素子を用いて、物体像を所定面上に形成するビデオカメラやスチールビデオカメラの撮像光学系や観察光学系等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、屈折系の光学系を用いた撮像・観察光学系が種々提案されている。これらの光学系においては、可視光波長領域のうち基準波長に対する球面収差やコマ収差・像面彎曲収差等を良く補正するとともに、基準波長以外の波長に対しても同様に諸収差の補正を行っている。特に屈折系ではガラス等の材質の屈折率が波長により異なる、所謂分散がある為に、この分散特性によって生ずる色収差の補正( 所謂色消し) を行って結像性能を向上している。
【0003】
例えば、屈折レンズを用いた光学系においては1枚のレンズで結像作用を持たせつつ色消しを行う事は原理的に不可能であるため、屈折率と分散の異なるレンズを複数枚組み合わせることで色収差の補正を行っている。
【0004】
一方、従来より凹面鏡や凸面鏡等の反射面を利用した撮影光学系も種々と提案されている。反射面では色収差が原理的に発生しないことから、色収差が結像性能に大きく影響する望遠鏡などに数多く応用されている。
【0005】
図17は1つの凹面鏡と1つの凸面鏡より成る所謂ミラー光学系の概略図である。同図のミラー光学系において、物体からの物体光束104 は、凹面鏡101 にて反射され、収束されつつ物体側に向かい、凸面鏡102 にて反射された後、像面103 に結像する。
【0006】
このミラー光学系は、所謂カセグレン式反射望遠鏡の構成を基本としており、屈折レンズで構成されるレンズ全長の長い望遠レンズ系の光路を相対する二つの反射ミラーを用いて折りたたむ事により、光学系全長を短縮するとともに、望遠レンズ特有の色収差をミラー光学系を用いることで回避している。
【0007】
この様に、従来よりレンズ全長が長くなる撮影レンズではレンズの代わりに反射ミラーを用いる事により、効率よく光路を折りたたんで、コンパクトで色収差の影響のないミラー光学系を得ている。しかしながら反射系だけを用いた所謂カトプトリック光学系においては、限られた面数やスペースの中で反射ミラーで発生する収差をすべて補正するのは困難である。
【0008】
そこで、反射系と屈折系をうまく組み合わせて自由度を増し、全系で収差を補正した例もある。図18は、反射系と屈折系を組み合わせた所謂カタディオプトリック系の例である。図18において物体からの物体光束116 は、屈折レンズ111・112 で屈折作用を受けた後、凹面鏡113 にて反射され、収束されつつ物体側に向かい、凸面鏡114 にて反射された後、像面115 に結像する。屈折レンズ系は反射鏡で発生する収差を補正するように構成されている。
【0009】
しかしながら、屈折系は色収差をおさえるため、凸レンズ111・凹レンズ112 の組み合わせになっている。よって、反射系のみで効率よく光路を折りたたんでコンパクトにしたものが、結局大口径の屈折レンズが必要となってしまうため、大型化してしまう欠点があった。
【0010】
また、構成部品点数が多くなるため、必要な光学性能を得る為には、それぞれの光学部品を精度良く組み立てることが必要であった。特に、反射ミラー相互あるいは反射ミラーと屈折レンズとの相対位置精度が厳しい為、各反射ミラーの位置及び角度の調整が必須であった。
【0011】
この問題を解決する一つの方法として、例えばミラー系を一つのブロック化することにより、組立時に生じる光学部品の組み込み誤差を回避する方法が提案されている。
【0012】
従来、多数の反射面が一つのブロックになっているものとして、例えばファインダー系等に使用されるペンタゴナルダハプリズムやポロプリズム等の光学プリズムがある。
【0013】
これらのプリズムは、複数の反射面が一体成形されている為に、各反射面の相対的な位置関係は精度良く作られており、反射面相互の位置調整は不要となる。但し、これらのプリズムの主な機能は、光線の進行方向を変化させることで像の反転を行うものであり、各反射面は平面で構成されている場合が多い。
【0014】
これに対して、プリズムの反射面に曲率を持たせた光学系も知られている。
【0015】
図19は米国特許4,775,217 号明細書に開示されている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系は外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した表示画像を風景とオーバーラップして観察する光学系である。
【0016】
この観察光学系では、情報表示体121 の表示画像から射出する表示光束125 は面122 にて反射して物体側に向かい、凹面より成るハーフミラー面123 に入射する。そしてこのハーフミラー面123 にて反射した後、表示光束125 は凹面123 の有する屈折力によりほぼ平行な光束となり、面122 を屈折透過した後、表示画像の拡大虚像を形成するとともに、観察者の瞳124 に入射して表示画像を観察者に認識させている。
【0017】
一方、物体からの物体光束126 は反射面122 とほぼ平行な面127 に入射し、屈折して凹面のハーフミラー面123 に至る。凹面123 には半透過膜が蒸着されており、物体光束126 の一部は凹面123 を透過し、面122 を屈折透過後、観察者の瞳124 に入射する。これにより観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバーラップして視認する。
【0018】
図20は特開平2-297516号公報に開示されている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系も外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した表示画像をオーバーラップして観察する光学系である。
【0019】
この観察光学系では、情報表示体130 から射出した表示光束134 は、プリズムPaを構成する平面137 を透過しプリズムPaに入り放物面反射面131 に入射する。表示光束134 はこの反射面131 にて反射されて収束光束となり焦点面136 に結像する。このとき反射面131 で反射された表示光束134 は、プリズムPaを構成する2つの平行な平面137 と平面138 との間を全反射しながら焦点面136 に到達しており、これによって光学系全体の薄型化を達成している。
【0020】
次に焦点面136 から発散光として射出した表示光束134 は、平面137 と平面138 の間を全反射しながら放物面より成るハーフミラー132 に入射し、このハーフミラー面132 で反射されると同時にその屈折力によって表示画像の拡大虚像を形成すると共にほぼ平行な光束となり、面137 を透過して観察者の瞳133 に入射し、これにより表示画像を観察者に認識させている。
【0021】
一方、外界からの物体光束135 はプリズムPbを構成する面138bを透過し、放物面より成るハーフミラー132 を透過し、面137 を透過して観察者の瞳133 に入射する。観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバーラップして視認する。 さらに、プリズムの反射面に光学素子を用いた例として、例えば特開平5-12704 号公報や特開平6-139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光学ヘッドがある。これらは半導体レーザーからの光をフレネル面やホログラム面にて反射させた後、ディスク面に結像し、ディスクからの反射光をディテクターに導いている。
【0022】
ところが、以上述べた多数の反射面が一つのブロックになっている光学系においては、積極的にカタディオプトリック系を1つのブロックで構成して収差補正を行っているわけではなく、特に分散特性を有するガラス等の媒質でブロックを構成するために入射・射出面において生ずる色収差が問題となってくる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
前記米国特許4,775,217 号明細書、特開平2-297516号公報に開示されている観察光学系は、いずれも観察者の瞳から離れて配置されている情報表示体に表示されている表示画像を効率良く観察者の瞳に伝達する為の瞳結像作用と光線の進行方向を変化させることを主眼としており、曲率を持った反射面にて積極的な収差補正を行う技術については直接的に開示していない。
【0024】
また、反射・屈折系を積極的に組み合わせて全系の収差補正を行っているわけではなく、特に入射・射出面において発生する色収差を補正する技術については直接的に開示されていない。
【0025】
又、特開平5-12704 号公報や特開平6-139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光学系は、いずれも検知光学系の使用に限定されているため、特にCCD 等の面積型の撮像素子を用いた撮像装置に対する結像性能を満足するものではなく、さらに使用波長帯域が極めて狭く、撮影光学系の様に可視光領域にわたる色収差は補正はなされていない。
【0026】
本発明は、曲面や平面の複数の内面反射面を透明体に一体的に形成した光学素子を用いて撮像する際、光学素子の入射面又は/及び射出面の曲率と物体位置又は/及び像点位置を適切に設定することにより全系の諸収差を良好に補正し、特に色収差を高度に補正して結像性能を向上した反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置の提供を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の反射型の光学系は、
(1−1)光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて、物体の像を形成する反射型の光学系において、
像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
該入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定することを特徴としている。
【0028】
特に、
(1−1−1) 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置している。
(1−1−2) 前記光束は前記透明体の内部で中間結像している。
(1−1−3) 前記入射面の曲率中心を該入射面に対して前記物体側に設定する。
(1−1−4) 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、該入射面が凸面である。
(1−1−5) 前記物体は別の光学系により前記入射面の光入射側に形成される像であり、該入射面が凹面である。
こと等を特徴としている。
【0029】
本発明の反射型の光学系は、
(1−2)光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて物体の像を形成する反射型の光学系において、
像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
該入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定し、該射出面の曲率半径を基準軸上で該射出面頂点から像までの距離に略等しく設定することを特徴としている。
【0030】
特に、
(1−2−1) 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置している。
(1−2−2) 前記光束は前記透明体の内部で中間結像している。
(1−2−3) 前記射出面の曲率中心を該射出面に対して前記像側に設定する。
(1−2−4) 前記射出面は凹面であり、前記像は該射出面の光射出側に形成する。
(1−2−5) 前記射出面が凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成する。
こと等を特徴としている。
【0031】
本発明の反射型の光学系は、
(1−3)光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて物体の像を形成する反射型の光学系において、
像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
該入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定し、該射出面の曲率半径を基準軸上で該射出面頂点から像までの距離に略等しく設定することを特徴としている。
【0032】
特に、
(1−3−1) 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置している。
(1−3−2) 前記光束は前記透明体の内部で中間結像している。
(1−3−3) 前記入射面の曲率中心を該入射面に対して前記物体側に、前記射出面の曲率中心を該射出面に対して前記像側に設定する。
(1−3−4) 前記入射面が略平面で、前記射出面が凹面である。
(1−3−5) 前記入射面が略平面であり、前記射出面が凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成する。
(1−3−6) 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、前記入射面は凸面であり、前記射出面は凹面である。
(1−3−7) 前記入射面が凹面で、前記射出面が凹面である。
(1−3−8) 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、該入射面は凸面であり、前記射出面は凸面であり、前記光束は該射出面を射出して該射出面の光入射側に像を形成する。
(1−3−9) 前記入射面が凹面であり、前記射出面が略平面であり、前記像が略無限遠に形成される。
(1−3−10) 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、前記入射面は凸面であり、前記射出面は略平面であり、前記光束は該射出面を射出して略無限遠に像を形成する。
(1−3−11) 前記入射面は凹面であり、前記射出面は凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成する。
(1−3−12) (1−1)〜(1−3−11)のいずれか1項に記載の反射型の光学系を複数個組み合わせて構成する。
こと等を特徴としている。
【0033】
又、本発明の撮像装置は、
(1−4) (1−1)〜(1−3−12)のいずれか1項に記載の反射型の光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の像を結像すること等を特徴としている。
【0034】
【実施形態】
まず、本発明の色収差補正の原理を図2、図3を用いて説明する。本発明では、同一媒質で構成された光学素子ブロックにおける入射面・射出面で発生する色収差の補正を効果的に行うものである。そこで、まず色収差そのものを考察してみる。
【0035】
図2は1つの屈折面Rにおける物体Oの結像説明図である。図中、一点鎖線は光軸であり、物体Oは屈折面Rから距離sのところにある。像Iは屈折面Rから距離s’のところに形成される。入射瞳entpは屈折面Rから距離tのところにあり、射出瞳extpは屈折面Rから距離t’のところに形成される。屈折面R前後の媒質の屈折率はN,N'である。
【0036】
まず、2本の近軸光線m( 軸上光線) 、p( 軸外主光線) の追跡を行い、屈折面R上での高さをそれぞれh,hbとする。なお、光線は図中左から右へ進むものとし、光線の進む方向を正とする。このとき、面Rが球面でその曲率半径をr(曲率中心が面の頂点の右ならば正) とすると、そこで発生する色収差は、例えば松居吉哉著「レンズ設計法」によれば、色収差係数を用いて
【0037】
【数1】
Figure 0003761957
と表すことができる。ただし、dN、dN' は前後の媒質の基準波長の屈折率に対する色収差を計算する波長の屈折率の偏差である。
【0038】
そこで、図3に示すような同一媒質で構成された光学素子ブロックで同様な計算を行ってみる。図3に示すように一点鎖線で示される光学系の光軸上にある入射面R1と射出面Rkから構成される屈折率N の媒質で構成された光学系を考える。まず入射瞳entpを面R1から距離t1の場所にあるとし、それに対応した射出瞳extpが射出面Rkから距離tk' の位置にできるとする。面R1から距離s1にある物体Oの結像を考える。物体Oは光学系を射出後に射出面Rkから距離sk' に像Iを形成する。
【0039】
2本の近軸光線m( 軸上光線) 、p( 軸外主光線) を追跡する。軸上光線mは面R1に換算傾角a1(<0)・高さh1で入射し、面Rkから換算傾角ak'(>0) ・高さhkで射出するものとし、一方軸外主光線pは面R1に換算傾角ab1(<0) ・高さhb1 で入射し、面Rkから換算傾角abk'(>0)・高さhbk で射出するものとする。このとき、R1、Rkが球面でその曲率半径がそれぞれr1、rkであったとすると、入射面・射出面での色収差係数は、
【0040】
【数2】
Figure 0003761957
となる。ここでsk、tkは面Rkで屈折される前の像点、射出瞳の位置であるからそれを屈折後の位置sk'、tk' で書き直すと、屈折の法則1/s'=N/s+(1-N)/r から
【0041】
【数3】
Figure 0003761957
となる。
【0042】
ここで、図3から分かる様に
【0043】
【数4】
Figure 0003761957
である。ただし、b =a1/ak'は結像倍率である。
さらに、物体Oの大きさをy1、像点の大きさをyk' とし、また入射瞳と射出瞳の結像関係を考えその大きさをそれぞれp1・pk'とする。この2つの結像関係の間にHelmholtz-Lagrangeの不変量を考えると、
【0044】
【数5】
Figure 0003761957
が得られる。(4) ・(5) をそれぞれ(3) に代入すると、
【0045】
【数6】
Figure 0003761957
となり、この式により2種類の色収差を表す収差係数を求めることができる。
【0046】
さらに、光学素子ブロックが物点から数えて最初のブロックである場合には、光線追跡の初期値を
【0047】
【数7】
Figure 0003761957
と表現することもできる。
【0048】
(6) 式または(7) 式から色収差を低減するためには入射側では、入射面R1の曲率半径r1と入射面頂点から物点までの光軸上の距離s1を略等しくし、また、射出側においても射出面Rkの曲率半径rkと射出面頂点から像点までの光軸上の距離sk' を略等しくすることが効果的であることが判る。
【0049】
また、曲率半径の符号を考慮すると(7) 式から入射面R1の曲率中心と物点Oは入射面に対して同じ側にあればよい。同様に、射出面Rkの曲率中心と像点Iは射出面に対して同じ側にあればよい。
【0050】
さらに、色収差を完全に補正するためには(6) ・(7) 式で
L=T=0
がh1、hb1 、dN/Nにかかわらず成立すれば良いから、それぞれ[ ]の中が0ならばよく、
【0051】
【数8】
Figure 0003761957
を実現すれば良い。(8) ・(9) 式の連立方程式をr1、rkについて解くと
r1=s1 〜(10)
rk=sk' 〜(11)
が得られ、入射面・射出面総合での色収差を完全に補正するためには入射面R1の曲率半径r1と入射面頂点から物点までの光軸上の距離s1を略等しく、かつ、射出面Rkの曲率半径rkと射出面頂点から像点までの光軸上の距離sk' を略等しくすれば良い。
【0052】
同様に、曲率半径の符号を考慮すると、入射面R1の曲率中心と物点Oは入射面に対して同じ側にあり、射出面Rkの曲率中心と像点Iは射出面に対して同じ側にあればよい。
【0053】
なお、(10)・(11) 式は色収差を完全に0にする解であるが、(6) 式または(7) 式から分かる様に、(1/r1 −1/s1) あるいは(1/rk −1/sk')が小さくなれば良い。そこで、入射面は、そこを通過する軸上光線が平行光若しくは発散光である場合には凹面、平行光若しくは収束光である場合には凸面であれば良い。同様に、射出面は、そこを通過する軸上光線が平行光若しくは発散光である場合には凸面、平行光若しくは収束光である場合には凹面であれば良い。
【0054】
実際のレンズ系であてはめてみると、図4に示す様な所謂コンセントリック系において、その共通の曲率中心に物点・像点を一致させると上で述べた条件を満たす。しかし、この系では、結像系にはならない。そこで、本発明では、入射・射出屈折面のあいだに曲面の反射面を配置した所謂カタディオプトリック系とすることで、反射面と屈折面を積極的に組み合わせて、上記の色収差補正の条件を満たした結像系を得ている。反射面では色収差が原理的に発生しないことから、本発明では透明体の表面に光の入射面と射出面、そして曲面より成る内面反射の反射面を設けた光学素子を用る。
【0055】
図1は本発明の反射型の光学系の実施形態1の要部概略図である。本実施形態の構成データを以下に記す。
【0056】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の光学系の断面図である。図1には軸上光線・軸外光線それぞれの光路を図示している。本実施形態の構成データは次のとおりである。
【0057】
Figure 0003761957
以上の構成データにおいてriは面Riの曲率半径、Diは第i面〜第i+1面までの間隔、Ndi 、νdiは第i面と第i+1面間の媒質の屈折率及びアッベ数である。
【0058】
図中、10は本発明の反射型の光学系であり、絞りR1、透明体の表面に入射面R2・射出面R5そして2面の反射面R3,R4 を備えた光学素子より構成している。図1において、物点Oからの軸上光線は、凹屈折面R2から入射し、内面反射の凹面鏡R3にて反射され、収束されつつ物体側に向かい、凸面鏡R4にて反射された後、凹屈折面R5から射出し、像点Iに結像する。
【0059】
入射面R2は物体側に凹面を向けた球面でその曲率中心は物点Oに一致しており、r1=s1 -D1であって、(10)式を満足している。一方、射出面R4は像側に凹面を向けた球面でその曲率中心は像点Iに一致しており、r5=sk'であって、(11)式を満足している。
【0060】
また、物点Oと入射面R2の曲率中心は入射面に対して同じ側、像点Iと射出面R5の曲率中心も射出面に対して同じ側になっている。
【0061】
なお、図1においては実物体・実像の結像となっているが、虚物体(入射面に収束光線が入射する)・虚像(射出面から発散光線が射出する)の場合にも対応する光学素子を容易に構成できる。
【0062】
なお、本実施形態においては、共軸球面系であるので光軸が後述の基準軸となっており、入射基準軸と射出基準軸は平行でその方向は同じである。
【0063】
実施形態1では、反射面・屈折面が同軸に配置されているため、反射面R4によるケラレが生じ、入射光束の有効利用ができない。また、同様な理由で光軸から離れた物点からの光線もケラレ易いので、広画角が必要とされる撮影系には適していない。また、反射面を2面以上与えることも構造上難しく、この点から高度に収差補正をすることが難しい。
【0064】
そこで、以下の実施形態では透明体の表面に曲面の反射面を偏心配置すると共に、入射面・射出面が色収差を発生しないように構成する。
【0065】
以下の実施形態の説明に入る前に、以下の実施形態の構成諸元の表し方及び実施形態全体の共通事項について説明する。
【0066】
図5は以下の実施形態の光学系の構成データを定義する座標系の説明図である。以下の実施形態では物体側から像面に進む1つの光線(図5中の一点鎖線で示すもので基準軸光線と呼ぶ)に沿ってi番目の面を第i面とする。
【0067】
図5において第1面R1は絞り、第2面R2は第1面と共軸な屈折面、第3面R3は第2面R2に対してチルトされた反射面、第4面R4、第5面R5は各々の前面に対してシフト、チルトされた反射面、第6面R6は第5面R5に対してシフト、チルトされた屈折面である。第2面R2から第6面R6までの各々の面はガラス、プラスチック等の媒質で構成される一つの光学素子上に形成されており、図5中では光学素子10としている。
【0068】
従って、図5の構成では不図示の物体面から第2面R2までの媒質は空気、第2面R2から第6面R6まではある共通の媒質、第6面R6から不図示の第7面R7までの媒質は空気で構成している。
【0069】
以下の実施形態の光学系は偏心光学系であるため光学系を構成する各面は共通の光軸を持っていない。そこで、以下の実施形態においては先ず第1面の光線有効径の中心を原点とする絶対座標系を設定する。
【0070】
そして、以下の実施形態においては、第1面の光線有効径の中心点を原点とすると共に、原点と最終結像面の中心とを通る光線(基準軸光線)の経路を光学系の基準軸と定義している。さらに、その基準軸は方向(向き)を持っている。その方向は基準軸光線が結像に際して進行する方向である。基準軸は、光学系の外から見た場合には光軸と同様な取り扱いができる。
【0071】
以下の実施形態においては、光学系の基準となる基準軸を上記の様に設定したが、光学系の基準となる軸の決め方は光学設計上、収差の取り纏め上、若しくは光学系を構成する各面形状を表現する上で都合の良い軸を採用すれば良い。しかし、一般的には像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸に設定する。
【0072】
つまり、以下の実施形態においては、基準軸は第1面の光線有効径の中心点を通り、最終結像面の中心へ至る光線(基準軸光線)が各屈折面及び反射面によって屈折・反射する経路を基準軸に設定している。各面の順番は基準軸光線が屈折・反射を受ける順番に設定している。
【0073】
従って基準軸は設定された各面の順番に沿って屈折若しくは反射の法則に従ってその方向を変化させつつ、最終的に像面の中心に到達する。
【0074】
以下の各実施形態の光学系を構成するチルト面は基本的にすべてが同一面内でチルトしている。そこで、絶対座標系の各軸を以下のように定める。
【0075】
Z軸:原点を通り第2面R2に向かう基準軸
Y軸:原点を通りチルト面内(図5の紙面内)でZ 軸に対して反時計回りに90゜をなす直線
X軸:原点を通りZ、Y 各軸に垂直な直線(図5の紙面に垂直な直線)
又、光学系を構成する第i面の面形状を表すには、絶対座標系にてその面の形状を表記するより、基準軸と第i面が交差する点を原点とするローカル座標系を設定して、ローカル座標系でその面の面形状を表した方が形状を認識する上で理解し易い為、以下の実施形態の構成データでは第i面の面形状をローカル座標系で表わす。
【0076】
また、第i面のYZ面内でのチルト角は絶対座標系のZ 軸に対して反時計回り方向を正とした角度θi (単位°)で表す。よって、以下の実施形態では各面のローカル座標の原点は図5中のYZ平面上にある。またXZおよびXY面内での面の偏心はない。さらに、第i面のローカル座標(x,y,z) のy,z 軸は絶対座標系(X,Y,Z) に対してYZ面内で角度θi 傾いており、具体的には以下のように設定する。
【0077】
z 軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座標系のZ 方向に対しYZ面内において反時計方向に角度θi をなす直線
y 軸:ローカル座標の原点を通り、z 方向に対しYZ面内において反時計方向に90゜をなす直線
x 軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な直線
また、Diは第i面と第(i+1) 面のローカル座標の原点間の間隔を表すスカラー量、Ndi 、νdiは 第i面と第(i+1)面間の媒質の屈折率とアッベ数である。
【0078】
また、以下の実施形態では光学系の断面図及び数値データを示す。
【0079】
以下の実施形態は球面及び回転非対称の非球面を有している。その内の球面部分は球面形状としてその曲率半径riを記している。実施形態の数値データにおいては、曲率半径riの符号は、曲率中心がローカル座標のz 軸プラス方向にある場合をプラスとし、z 軸マイナス方向にある場合をマイナスとする。
【0080】
球面は以下の式で表される形状である:
【0081】
【数9】
Figure 0003761957
また、以下の光学系は少なくとも回転非対称な非球面を一面以上有し、その形状は以下の式により表す:
z =C02・y2+C20・x2+C03・y3+C21・x2・y+C04・y4+C22・x2・y2+C40・x4
上記曲面式はx に関して偶数次の項のみであるため、上記曲面式により規定される曲面はyz面を対称面とする面対称な形状である。さらに以下の条件が満たされる場合はxz面に対して対称な形状を表す。
【0082】
C03 =C21 =0
さらに
C02 =C20 C04=C40 =C22/2
が満たされる場合は回転対称な形状を表す。以上の条件を満たさない場合は非回転対称な形状である。
【0083】
なお、以下の実施形態において実施形態4以外は図5に示すように、その第1面R1は絞りである。又、水平半画角uYとは図5のYZ面内において光学系の第1面に入射する光束の最大画角、垂直半画角uXとはXZ面内において光学系の第1面に入射する光束の最大画角である。また、第1面が絞りである場合はその直径を絞り径として示している。これは光学系の明るさに関係する。その場合、入射瞳は第1面に位置するため上記絞り径は入射瞳径に等しい。
【0084】
又、像面上での有効像範囲を像サイズとして示す。像サイズはローカル座標のy 方向のサイズを水平、x 方向のサイズを垂直とした矩形領域で表している。
【0085】
以下の実施形態の光学系は全て偏心光学系であるので近軸理論に基づく焦点距離を直接計算する事は困難である。そこで以下の実施形態においては以下の定義による換算焦点距離f を用いる:
【0086】
【数10】
Figure 0003761957
又、構成データを挙げている実施形態についてはその横収差図を示す。横収差図は各実施形態について、光学系への水平入射角、垂直入射角が夫々(uY,uX),(0,uX),(-uY,uX),(uY,0),(0,0),(-uY,0)となる入射角の光束の横収差を示す。横収差図においては、横軸は瞳への入射高さを表し、縦軸は収差量を表している。各実施形態とも基本的に各面がyz面を対称面とする面対称の形状となっている為、横収差図においても垂直画角のプラス、マイナス方向は同一となるので、図の簡略化の為に、マイナス方向の横収差図は省略している。
【0087】
[実施形態2]
図6は本発明の実施形態2の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態は水平画角40.0度、垂直画角30.6度の撮影光学系である。図6には光路も図示している。図7も実施形態2のYZ面内での断面図であり、軸上光線の光路を図示している。本実施形態の構成データは次のとおりである。
【0088】
Figure 0003761957
Figure 0003761957
図6において、10-1は光学素子であり、ガラス等の透明体で構成していて複数の曲面反射面を有している。光学素子10-1の表面には物体からの光線の通過順に、平面(入射面)R2及び凹面鏡R3・反射面R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R8を形成している。R1は光学素子10-1の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R9は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子(撮像媒体)の撮像面が位置する。絞りR1と光学素子10-1は光学系10の一要素を構成している。11は光学系の基準軸である。
【0089】
なお、2つの屈折面は平面と回転対称の球面である。これは、色収差補正の条件を満たすと共に、光学系を製作・評価する場合に基準軸を正確に測定できる様にするためである。また、屈折面を回転対称とすることで非対称な色収差の発生を低減させている。また、すべての反射面はYZ平面に対して対称な面である。
【0090】
次に本実施形態における結像作用を説明する。物体からの光束1は、絞りR1により入射光量を規制された後、光学素子10-1の入射面R2に入射し、面R3で反射された後、面R3と面R4の間で一旦結像し、次いで面R4,R5,R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、撮像素子の撮像面である最終結像面R9上に再結像する。R2から入射した光束は、内部で中間結像する。これは、光学系を薄型にするためで、絞りR1を出た軸外主光線が大きく拡がらない内に収斂させ、光学系の広角化による第1反射面R3以降の各面有効径の大型化を抑えている。
【0091】
本実施形態では、入射出を含む基準軸はすべて紙面内(YZ平面)に載っている。
【0092】
この様に光学素子10-1は、入射出面と、その中での複数の曲面反射鏡によって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力を有するレンズユニットとして機能している。
【0093】
光学素子10-1を構成する各反射面は、入出射する基準軸と反射面との交点における法線が、基準軸の方向と一致しない所謂偏心反射面である。これは従来のミラー光学系において発生するケラレを防止するとともに、これによってより自由な配置をとることができ、スペース効率がよく、コンパクトで自由な形状の光学素子を構成することができる。
【0094】
さらに各反射面の形状は直交する二つの面(yz 面、xz面)内で屈折力が異なる対称面を1つだけ有する面である。これは各反射面を偏心配置したことによって生じる偏心収差を押さえるためである。
【0095】
本実施形態の効果を説明する。本実施形態においては、図7からわかるように、軸上光線が入射面R2において、屈折作用を受けず直進している。これは、入射面の曲率半径r2を無限遠物体に対応させて無限大にしたことによる。一方、射出面R8においても、軸上光線が殆ど屈折作用を受けていない。これは、射出面の曲率半径r8を射出面と像点の距離sk' に略一致させたことによる。このように、入射面・射出面での色収差補正条件を満たすことで効果的に屈折面で発生する色収差を補正している。
【0096】
具体的には、入射面においては物体距離が無限遠であり、入射面r2=(平面)となっているのでE=0 となる。一方、射出面においては、射出面から像点までの距離sk' =-D8 =-8.06 であり、最終面r8=-10.952 であるのでE'=0.18 となる。なお、曲率半径の符号は像点と曲率中心が射出面R8のローカル座標軸z マイナス方向にあるために負となっている。
【0097】
本実施形態の物体無限遠時の横収差図を図8に示す。本実施形態はバランスの良い収差補正状態が得られており、特に色収差については軸上色収差・倍率色収差ともによく補正されている。
【0098】
本実施形態においては、近距離物体へのフォーカシングは光学系全体を撮像素子の撮像面R9に対して移動させて行う。とくに本実施形態においては、光学素子10-1に入射する基準軸の方向と光学素子10-1から出射する基準軸の方向は平行でかつ逆方向であるため、光学系全体を射出する基準軸の方向(Z 軸方向)に平行に移動させることで、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行うことができる。
【0099】
ここで、近距離物体へのフォーカシング時に発生する色収差について述べる。前述した入射面・射出面での色収差補正の条件(10)・(11)式は、厳密には特定の像点・物点に関して成り立っているものである。特に撮影光学系の場合で、本実施形態のごとく無限遠物体に対応して色収差補正を行っている場合、物体距離を変えフォーカシングを行うと(10)・(11)でのs1,sK'が変化するために、補正条件からずれ、結果として近距離物体においては色収差が発生する場合がある。そのため、本実施形態を動作させる物体距離範囲に対応して入射面を平面ではなく物体側に弱い凹面することが好ましい。同様に、射出面においても物体無限遠時のバックフォーカスから定まる色収差補正のための曲率を少しゆるくすることが好ましい。
【0100】
[実施形態3]
図9は本発明の実施形態3の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態は、2つの光学素子10-1,10-2 から成り立っている。本実施形態は水平画角40.0度、垂直画角30.6度の撮影光学系である。図9は光路も図示している。本実施形態の構成データを以下に示す。
【0101】
Figure 0003761957
Figure 0003761957
Figure 0003761957
本実施形態の光学系10は絞りR1と2つの光学素子10-1,10-2 からなり、さらに光学素子10-1,10-2 はガラス等の透明体で構成していて、複数の曲面反射面を有している。光学素子10-1の表面には物体からの光線の通過順に、弱い凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及び凸屈折面(射出面)R8を形成している。一方、光学素子10-2の表面には物体からの光線の通過順に、凹屈折面(入射面)R9及び凹面鏡R10 ・反射面R11 凹面鏡R12 ・反射面R13 ・凹面鏡R14 の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R15 を形成している。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R16 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置する。11は撮影光学系の基準軸である。
【0102】
なお、各光学素子の屈折面はいずれも回転対称の球面であり、すべての反射面はYZ平面に対して対称な面である。
【0103】
次に本実施形態の結像作用を説明する。物体からの光束は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規制された後、光学素子10-1の入射面R2に入射し、面R3で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、次いで面R4,R5,R6,R7 で次々に反射して行き、面R7と面R8との間で再度結像し、射出面R8から射出して二番目の光学素子10-2に入射する。光学素子10-2の入射面R9に入射した光束は面R10,R11 で反射された後、面R12 近傍で一旦結像した後、面R12,R13,R14 で次々に反射し、射出面R15 から射出して最終結像面R16 上に結像する。
【0104】
この様に本実施形態の光学系は、入射出面による屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の屈折力と光学性能を備える光学素子を組み合わせ、全体として正の屈折力を有する光学系として機能している。
【0105】
また、本実施形態の横収差図を図10に示す。
【0106】
本実施形態では、屈折力を有する2つの光学素子を組み合わせることで全体として結像性能に優れた光学系を構成しているが、特に色収差に関しては、光学素子単位で補正している。
【0107】
即ち、光学素子10-1の入射面R2は無限遠物体乃至近距離物体に対応して平面に近い弱い凹面(-552.94) とすることでE1=0.01 として色収差補正を効果的に行っている。一方、射出面R8においては光学素子10-1の像を虚像として結像点を素子内部( 反射面R7と射出面R8の間|s8'|=8.64) になる様に構成し、射出面R8を凸面r8=9.454にしてE1'=0.05として曲率半径と射出面から像点までの距離を略一致させている。その結果、軸上光線はこの射出面で殆ど屈折作用を受けず、入射面の条件とあいまって光学素子10-1単独で色収差補正がなされている。
【0108】
一方、2番目の光学素子10-2の入射面R9は物体側に曲率中心を有する凹面でr9=12.087 であり、これに対する物体距離は11.43 であるのでE2=0.03 となる。そして射出面R15 ではs15'=10.99であり、射出面R15 は像点側に曲率中心を有する凹面でr15=10.967であるのでE2'=0.00となり、光学素子10-2単独で色収差の補正がなされている。
【0109】
以上述べたように本実施形態では夫々単独で色収差が補正されている2つの光学素子を組み合わせて全系で効果的に色収差補正を行っている。
【0110】
[実施形態4]
図11は本発明の実施形態4の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態の光学系10は絞りR1と2つの光学素子10-1,10-2 から成り立っている。本実施形態は水平画角40.0度、垂直画角30.6度の撮影光学系である。図11は光路も図示している。本実施形態の構成データを以下に示す。
Figure 0003761957
Figure 0003761957
Figure 0003761957
本実施形態の光学系10は絞りR1と2つの光学素子10-1,10-2 からなり、光学素子10-1,10-2 はガラス等の透明体で構成しており、その表面に複数の曲面反射面を備えている。光学素子10-1の表面には物体からの光線の通過順に、弱い凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R8を形成している。一方、光学素子10-2の表面には物体からの光線の通過順に、凸屈折面(入射面)R9及び凹面鏡R10 ・反射面R11 ・凹面鏡R12 ・凸面鏡R13 ・凹面鏡R14 の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R15 を形成している。R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R16 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置する。11は撮影光学系の基準軸である。
【0111】
なお、各光学素子の屈折面はいずれも回転対称の球面であり、すべての反射面はYZ平面に対して対称な対称面を一つだけ有する面である。
【0112】
次に本実施形態の結像作用を説明する。物体からの光束は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規制された後、光学素子10-1の入射面R2に入射し、面R3で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、次いで面R4,R5,R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出して二番目の光学素子10-2に入射する。光学素子10-2の入射面R9に入射した光束は面R9とR10 との間で一旦結像し、面R10,R11,R12 で反射された後、面R13 近傍で一旦結像した後、面R13,R14 で次々に反射し、射出面R15 から射出して最終結像面R16 上に結像する。
【0113】
この様に光学系10は、入射出面による屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の屈折力と光学性能を有する光学素子を複数組み合わせ、全体として正の屈折力を有するレンズ系として機能している。
【0114】
また、本実施形態の横収差図を図12に示す。
【0115】
本実施形態では、屈折力を有する2つの光学素子を組み合わせて全体として結像性能に優れた光学系を構成しているが、特に色収差に関しては、他の実施形態と同様に光学素子単位で補正している。
【0116】
即ち、光学素子10-1では、実施形態1と同様に入射面R2においては無限遠物体乃至近距離物体に対応して平面に近い弱い凹面(r2=-718.657) とし、物体中心点と曲率中心が同じ側になるようにし、前記色補正条件の値E1=0.01 として色収差補正を効果的に行っている。又、射出面R8では光学素子10-1を射出する軸上光束の像点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、曲率半径r8=-8.427 と像点距離s8'=5.17から色補正条件の値E1'=0.41として色収差補正を効果的に行っている。
【0117】
一方、2番目の光学素子10-2においては、その入射面R9(r9=-4.03)に対する物点はs9=2.90 にあり、該入射面の曲率中心を物点と同じ側にして該面を凸面とし前記色補正条件の値E2=0.53 としている。射出面R15 では、他の実施形態同様に光学素子10-2を射出する軸上光束の像点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、曲率半径r15=12.755と射出面から像点までの距離s15'=12.46として色補正条件の値E2'=0.01として色収差補正を効果的に行っている。その結果、入射面の条件とあいまって色収差補正が素子10-2単独でなされている。
【0118】
以上のように本実施形態では単独で色収差が補正されている2つの光学素子を組み合わせて全系での色収差補正を行っている。
【0119】
以上述べた実施形態においては、物点と像点とを互いに入れ換えても色収差補正の条件が成立するため、種々の光学系に適用可能である。
【0120】
[実施形態5]
図13は本発明の実施形態5の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態は等倍結像を行う有限物体結像光学系である。図13は光路も図示している。本実施形態は他の実施形態と異なって、絞りR9は最終面R8と像面R10 の間に設けている。そして基準軸は絞りR9の中心から結像面R10 の中心へ向かう光線に沿って設けている。又、絶対座標系の原点は物体平面と基準軸の交点に設けている。
【0121】
本実施形態の構成データを以下に示す。
【0122】
Figure 0003761957
Figure 0003761957
図13中、10-1は複数の曲面反射面を有する光学素子であり、ガラス等の透明体で構成している。光学素子10-1の表面には有限距離物体R1からの光線の通過順に、凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・反射面R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R8を形成している。R9は絞りである。R10 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置する。光学素子10-1、絞りR9は光学系10の一要素を構成している。なお、この光学系では、入射瞳は無限遠にある所謂入射側テレセントリック光学系となっている。11は光学系の基準軸である。
【0123】
なお、2つの屈折面はいずれも回転対称の球面であり、すべての反射面はYZ平面に対して対称な面である。
【0124】
次に本実施形態における結像作用を説明する。物体R1からの光束は、光学素子10-1の入射面R2に入射し、面R3,R4 で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、次いで面R5,R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、絞りR9を通過した後、最終結像面R10 上に再結像する。
【0125】
この様に光学素子10-1は、入射出面と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の光学性能を有する全体として正の屈折力を有するレンズユニットとして機能している。
【0126】
また、本実施形態の光学系の横収差図を図14に示す。本実施形態に限り、横収差図においては横軸は物体側のNAである。
【0127】
本実施形態の入射面R2においては有限距離(s2=-10)の物体に対応して物点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、曲率半径(r2=-12.533)と物体距離を略一致させて、前記色補正条件の値E=0.20として色収差補正を効果的に行っている。一方、射出面R8では軸上像点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、さらに曲率半径(r8=-18.546)と射出面から像点までの距離(s8'=D8+D9=11.95) を略一致させ、E'=0.29 として色収差補正を効果的に行っている。
【0128】
[実施形態6]
図15は本発明の実施形態6の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態の光学系は絞りと3つの光学素子10-1,10-2,10-3から成り立っている。本実施形態は水平画角40.0度、垂直画角30.6度の撮影光学系である。図15は光路も図示している。本実施形態の構成データを以下に示す。
【0129】
Figure 0003761957
Figure 0003761957
Figure 0003761957
Figure 0003761957
本実施形態の光学系10は絞りR1と3つの光学素子10-1,10-2,10-2からなり、さらに各光学素子10-1,10-2,10-3はガラス等の透明体で構成しており、複数の曲面反射面を備えている。
【0130】
光学素子10-1の表面には物体からの光線の通過順に、弱い凹屈折面(入射面)R2及び凹面鏡R3・凸面鏡R4・凹面鏡R5・反射面R6・凹面鏡R7の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R8を形成している。
【0131】
又、光学素子10-2の表面には物体からの光線の通過順に、凸屈折面(入射面)R9及び凹面鏡R10 ・反射面R11 ・凹面鏡R12 ・反射面R13 ・凹面鏡R14 の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R15 を形成している。
【0132】
更に、光学素子10-3の表面には物体からの光線の通過順に、凹屈折面(入射面)R16 及び凹面鏡R17 ・反射面R18 ・凹面鏡R19 反射面R20 ・凹面鏡R21 の五つの反射面及び凹屈折面(射出面)R22 を形成している。
【0133】
R1は光学素子10の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R23 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子の撮像面が位置する。11は撮影光学系の基準軸である。
【0134】
なお、各光学素子の屈折面はいずれも回転対称の球面であり、すべての反射面はYZ平面に対して対称な面である。
【0135】
次に本実施形態の結像作用を説明する。物体からの光束は、絞り(入射瞳)R1により入射光量を規制された後、光学素子10-1の入射面R2に入射し、面R3で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、次いで面R4,R5,R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出して二番目の光学素子10-2に入射する。
【0136】
光学素子10-2の入射面R9に入射した光束は面R9とR10 との間で一旦結像し、面R10,R11,R12,R13,R14 と次々に反射される間、面R13 近傍と面R13,R14 間で一旦結像した後、射出面R15 から射出して三番目の光学素子10-3に入射する。
【0137】
光学素子10-3の入射面R16 に入射した光束は、面R17,R18 で反射された後、面R19 近傍で一旦結像し、次いで面R19,R20,R21 で次々に反射して行き、射出面R22 から射出し、最終結像面R23 上に最終的に結像する。
【0138】
この様に光学系10は、入射出面による屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の屈折力と光学性能を有する光学素子を3つ組み合わせ、全体として正の屈折力を有するレンズ系として機能している。
【0139】
また、本実施形態の横収差図を図16に示す。
【0140】
本実施形態では、屈折力を有する3つの光学素子を組み合わせて全体として結像性能に優れた光学系を構成しているが、特に色収差に関しては、他の実施形態と同様光学素子単位で補正している。
【0141】
光学素子10-1では、実施形態1と同様に入射面R2においては無限遠物体乃至近距離物体に対応し平面に近い弱い凹面とし、曲率半径r2=-718.657 と物体距離を略一致させ前記の色補正条件の値をE1=0.00 としている。射出面R8では光学素子10-1から射出する軸上光束の像点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、曲率半径r8=-8.427 と射出面から像点までの距離s8'=5.17を略一致させ、色補正条件の値をE1'=0.25として色収差補正を効果的に行っている。
【0142】
一方、2番目の光学素子10-2においては、光学素子10-1の軸上像点( 虚像) を物点と考え、入射面R9を凸面にしてその曲率中心と物点とを同じ側にし、曲率半径r9=-4.043 と入射面から物点までの距離s9=2.90 を略一致させ、色補正条件の値をE2=0.32 としている。射出面R15 では、内部にできた軸上虚像点と曲率中心を同じ側にして凸面となし、曲率半径r15=-12.755 と射出面から虚像点までの距離s15'=11.61を略一致させ、色補正条件の値をE2'=0.03として色収差補正を効果的に行っている。
【0143】
3番目の光学素子10-3では実施形態5と同様で、入射面R16 においては光学素子10-2を射出する軸上光束により形成される有限距離物体に対応して物点と曲率中心が同じ側になるように凹面とし、曲率半径r16=-12.533 と入射面から物点までの距離s16=8.85を略一致させ、色補正条件の値をE3=0.11 としている。一方、射出面R22 では像点と曲率中心が同じ側になるようにやはり凹面とし、さらに曲率半径r22=-18.546 と射出面から像点までの距離s22'=8.69 を略一致させ、色補正条件の値をE3'=0.20として色収差補正を効果的に行っている。
【0144】
本実施形態では以上述べたように、単独に色収差が補正されている光学素子を3つ組み合わせて全系での収差補正を効果的に行っている。
【0145】
以上の各実施形態においては、入射面・射出面が球面・平面で構成されている例を示したが、球面をベースにした非球面やアナモフィック面等の一般の曲面を用いた光学素子においても、先に述べた条件を満たす様に光学系を設定すれば効果的に色収差の補正が行える。
【0146】
ここで、各実施形態における色補正条件の値E,E'を各群毎に表示する。
【0147】
Figure 0003761957
本発明においては上記の色補正条件の値E,E'が0 になることが理想的であるが、この値が0.7 より小さければ色補正の効果が得られる。この値が0.7 より大きくなれば色収差補正が十分でなく、結像性能が劣化する。そして本明細書において”入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定する”とは、 0≦E ≦0.7 の範囲に設定することを意味し、”射出面の曲率半径を基準軸上で該射出面頂点から像までの距離に略等しく設定する”とは、 0≦E'≦0.7 の範囲に設定することを意味する。
【0148】
なお、実施形態1〜6はいずれも反射型の光学系の実施形態であったが、これらの最終像面に撮像媒体(例えばCCD)の撮像面を設け、この上に物体の像を結像する様に構成することによって小型若しくは薄型の撮像装置を構成することができる。
【0149】
又、最終像を無限遠に結像させるようにすれば、小型若しくは薄型の観察光学系として機能させることができる。この場合の射出面は当然略平面が望ましい。
【0150】
【発明の効果】
本発明は以上の構成により、曲面や平面の複数の内面反射面を透明体に一体的に形成した光学素子を用いて撮像する際、光学素子の入射面又は/及び射出面の曲率と物体位置又は/及び像点位置を適切に設定することにより全系の諸収差を良好に補正し、特に色収差を高度に補正して結像性能を向上した反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置を達成する。
【0151】
特に、透明体の表面に光の入射面と該入射面とは別個の射出面、そして曲面より成る内面反射の反射面を設けた光学素子を用い、物体からの光束を入射面を介して該透明体の中に入射させ、該反射面で反射させて該射出面より射出させて像を結像させる際、入射面の曲率中心と前記物点とを入射面に対して同じ側とし、入射面の曲率半径と入射面頂点から物点までの基準軸上の距離を略等しくし、且つ/又は、射出面の曲率中心と前記像とを射出面に対して同じ側とし、射出面の曲率半径と該射出面頂点から像までの基準軸上の距離が略等しくなる様に各要素を設定することで入射・射出面で生ずる軸上色収差、倍率色収差を効果的に補正した高性能の反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置を達成する。
【0152】
この他本発明によれば、
(2−1)入射面から入射した光束を光学素子の内部で中間結像させることで、絞りR1を通る軸外主光線を大きく拡がらない内に収斂させ、光学系を薄型にできる。
(2−2) 入射光束・射出光束が発散光束であるか、収束光束であるかに応じて入射面・射出面の形状を適切に定めることにより、色収差を効果的に補正できる。
(2−3) 入射面に対して物点が光入射側にあるか、光射出側にあるか及び射出面に対して像点が光入射側にあるか、光射出側にあるかに応じて入射面・射出面の形状を適切に定めることにより、色収差を効果的に補正できる。
(2−4) 遠距離物体乃至近距離物体に対応して入射面を弱い凹面にすることで近距離物体での色収差の補正ずれを低減することができる。
(2−5) 物点と像点とを互いに入れ換えても色収差補正の条件が成立するので、種々の光学系に適用可能である。
(2−6) 単独で色収差補正がなされた光学素子を複数個組み合わせて光学系を構成することにより、多群構成による広角化・高性能化や部分フォーカス化の際にも色収差補正が非常に行い易い。
等の少なくとも1つの効果を有する反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射型の光学系の実施形態1の要部概略図
【図2】 1つの屈折面での本発明の原理説明図
【図3】 2つの屈折面での本発明の原理説明図
【図4】 コンセントリック系による本発明の原理説明図
【図5】 本発明の実施形態2〜6における座標系の説明図
【図6】 本発明の実施形態2の光学系のYZ面内の断面図
【図7】 本発明の実施形態2の光学系のYZ面内の断面図
軸上光線の光路を図示
【図8】 実施形態2の横収差図
【図9】 本発明の実施形態3の光学系のYZ面内の断面図
【図10】 実施形態3の横収差図
【図11】 本発明の実施形態4の光学系のYZ面内の断面図
【図12】 実施形態4の横収差図
【図13】 本発明の実施形態5の光学系のYZ面内の断面図
【図14】 実施形態5の横収差図
【図15】 本発明の実施形態6の光学系のYZ面内の断面図
【図16】 実施形態6の横収差図
【図17】 カセグレン式反射望遠鏡の基本構成図
【図18】 カタディオプトリック望遠鏡の基本構成図
【図19】 プリズム反射面に曲率を持った観察光学系の構成図
【図20】 他のプリズム反射面に曲率を持った観察光学系の構成図
【符号の説明】
10 光学系
10-1,10-2,10-3 光学素子
11 基準軸
Ri 面又は絞り
Di 基準軸に沿った面間隔
Ndi 屈折率
νdi アッベ数
d フラウンホーファーのd線
g フラウンホーファーのg線

Claims (26)

  1. 光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて、物体の像を形成する反射型の光学系において、
    像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
    該入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定することを特徴とする反射型の光学系。
  2. 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置していることを特徴とする請求項1の反射型の光学系。
  3. 前記光束は前記透明体の内部で中間結像していることを特徴とする請求項1又は2の反射型の光学系。
  4. 前記入射面の曲率中心を該入射面に対して前記物体側に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  5. 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、該入射面が凸面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  6. 前記物体は別の光学系により前記入射面の光入射側に形成される像であり、該入射面が凹面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  7. 光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて物体の像を形成する反射型の光学系において、
    像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
    該射出面の曲率半径を基準軸上で該射出面頂点から該像までの距離に略等しく設定することを特徴とする反射型の光学系。
  8. 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置していることを特徴とする請求項7の反射型の光学系。
  9. 前記光束は前記透明体の内部で中間結像していることを特徴とする請求項7又は8の反射型の光学系。
  10. 前記射出面の曲率中心を該射出面に対して前記像側に設定することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  11. 前記射出面は凹面であり、前記像は該射出面の光射出側に
    形成することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  12. 前記射出面が凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  13. 光束を透明体の表面に形成した入射面より入射させて、該透明体の一部に設けた曲面より成る内面反射の反射面で反射させた後に該透明体の射出面から射出させて物体の像を形成する反射型の光学系において、
    像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸とするとき、
    該入射面の曲率半径を基準軸上で該入射面頂点から物体までの距離に略等しく設定し、該射出面の曲率半径を基準軸上で該射出面頂点から像までの距離に略等しく設定することを特徴とする反射型の光学系。
  14. 前記反射面は前記入射面に対して偏心配置していることを特徴とする請求項13の反射型の光学系。
  15. 前記光束は前記透明体の内部で中間結像していることを特徴とする請求項13又は14の反射型の光学系。
  16. 前記入射面の曲率中心を該入射面に対して前記物体側に、前記射出面の曲率中心を該射出面に対して前記像側に設定することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  17. 前記入射面が略平面で、前記射出面が凹面であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  18. 前記入射面が略平面であり、前記射出面が凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  19. 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、前記入射面は凸面であり、前記射出面は凹面であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  20. 前記入射面が凹面で、前記射出面が凹面であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  21. 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、該入射面は凸面であり、前記射出面は凸面であり、前記光束は該射出面を射出して該射出面の光入射側に像を形成することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  22. 前記入射面が凹面であり、前記射出面が略平面であり、前記像が略無限遠に形成されることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  23. 前記物体は別の光学系により前記入射面の光射出側に形成される像であり、前記入射面は凸面であり、前記射出面は略平面であり、前記光束は該射出面を射出して略無限遠に像を形成することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  24. 前記入射面は凹面であり、前記射出面は凸面であり、前記像は該射出面の光入射側に形成することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の反射型の光学系。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の反射型の光学系を複数個組み合わせて構成することを特徴とする反射型の光学系。
  26. 請求項1〜25のいずれか1項に記載の反射型の光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の像を結像することを特徴とする撮像装置。
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