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JP3760105B2 - ばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備 - Google Patents

ばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備 Download PDF

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JP3760105B2 JP2001058351A JP2001058351A JP3760105B2 JP 3760105 B2 JP3760105 B2 JP 3760105B2 JP 2001058351 A JP2001058351 A JP 2001058351A JP 2001058351 A JP2001058351 A JP 2001058351A JP 3760105 B2 JP3760105 B2 JP 3760105B2
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哲郎 森本
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備に関する。さらに詳しくは、石炭や鉱石、土砂等のばら物を積載して運搬するための船倉において、ばら物を積荷したり陸揚げしたりするためのばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のばら物積載用船における積載陸揚げ用設備として、特公昭39-28469記載の技術(従来例1)がある。
図8は、従来例1のばら物積載用船舶90における積載陸揚げ用設備の概略説明図である。同図において、符号92は、ばら物Cを積載するための船倉を示している。符号95は甲板に設けられ、搬入コンベアPによってばら物Cが供給されるホッパーを示している。この船倉92と甲板の間において、ホッパー95の下方には、船体の前後方向に沿って水平に左右一対の上部コンベア94が設けられている。この上部コンベア94は、その上に載せられたばら物Cを船首側、船尾側いずれにも搬送することができるものである。
【0003】
前記船倉92の底壁92b には、船倉92内のばら物Cを船底に向けて排出するための排出口92h が設けられている。
この船倉92の底壁92b と船底との間において、排出口92h の下方には、船体の前後方向に沿って左右一対の下部コンベア93が設けられている。この左右一対の下部コンベア93は、船倉92の排出口92h から排出されたばら物Cを船首側に搬送するためのものである。
【0004】
また、船体の幅方向の中央部には、船体の前後方向に沿って、エレベータコンベア96が設けられている。このエレベータコンベア96は、その一端が、船首側の船底部分に配設され、その他端が船尾側における船倉92の上方に配設されている。つまり、エレベータコンベア96は、船体の船首から船尾に向かって、船倉92内を斜め上方に貫通するように設けられている。
【0005】
このエレベータコンベア96の船首側の一端と下部コンベア93の船首側の一端との間には、下部移送コンベア97が設けられている。この下部移送コンベア97は、前記下部コンベア93によって船首に搬送されたばら物Cを、下部コンベア93からエレベータコンベア96に移送するためのものである。
また、このエレベータコンベア96の船尾側の一端と、前記上部コンベア94の船尾側の一端部との間には、上部移送コンベア98が設けられている。この上部移送コンベア98は、前記上部コンベア94によって船首に搬送されたばら物Cを、エレベータコンベア96から上部コンベア94に移送するためのものである。
【0006】
このため、搬入コンベアPからホッパー95にばら物Cを供給し、上部コンベア94によって船倉92の上方まで搬送し、図示しない積載設備によって船倉92内にばら物Cを落下させれば、ばら物Cを船倉92に積載することができる。
また、船倉92の底壁92b に設けられた排出口92h からばら物Cを下部コンベア93上に落下させて、下部コンベア93→下部移送コンベア97→エレベータコンベア96→上部移送コンベア98→上部コンベア94の順に搬送し、上部コンベア94から搬出コンベアQにばら物Cを供給すれば、船倉92内のばら物Cを陸揚げすることができる。
【0007】
また、ばら物積載用船舶において、船倉内のばら物を陸揚げする設備として、特許第2764231 号記載の技術(従来例2)がある。
図9は、従来例2のばら物積載用船舶100 の概略説明図である。同図に示すように、このばら物積載用船舶100 は、航行するための動力源を有しておらず、押船Pによって押されて航行されるものである。このばら物積載用船舶100 には、ばら物Cを積載するための船倉102 が設けられている。この船倉102 の底壁102bは平坦面となっており、この底壁102bには、ばら物積載用船舶100 の長手方向に沿って船底100bに向けて開口した切欠き102cが形成されている。
また、船倉102 内において、底壁102bの上方には、切欠き102cを被うようにトンネル状のプロフィーダ収容部103 が設けられている。このプロフィーダ収容部3は、底壁102bの切欠き102cに沿って延びており、その下端が、底壁102bとの間に間隔をもって配設されている。このプロフィーダ収容部103 内には、底壁102bの切欠き102cに沿って移動自在なプロフィーダ104 が収容されている。このプロフィーダ104 の下端には、プロフィーダ104 によって回転される掻爪104Wが取り付けられている。
【0008】
このため、掻爪104Wを回転させながらプロフィーダ104 をプロフィーダ収容部103 に沿って移動させれば、ばら物Cを切欠き102cから船底100bに向けて掻き落とすことができる。
【0009】
また、底壁102bと船底100bとの間には、底壁102bの切欠き102cに沿って下部コンベア110 が設けられている。この下部コンベア110 の船首側の端部は、垂直方向に屈曲しており、垂直部分111 が形成されている。また、船首側の端部には、前記下部コンベア110 の垂直部分111 に沿って副コンベア120 が設けられている。この副コンベア120 は、そのベルトが下部コンベア110 の垂直部分111 のベルトと接触するように配設されている。
このため、前記プロフィーダ105 によって掻き落としたばら物Cを、下部コンベア110 で受けて船首側に搬送することができる。そして、船首部分では、下部コンベア110 の垂直部分111 のベルトと副コンベア120 のベルトの間にばら物Cを挟んで、ばら物Cを上方に搬送することができる。この下部コンベア110 の垂直部分111 と副コンベア120 とが垂直コンベア130 を構成している。
【0010】
前記船倉102 の上方には、ブームコンベア108 が設けられている。このブームコンベア108 は、その一端が垂直コンベア130 の上端に隣接して配設されており、その一端は、図示しない旋回台の上端に枢着されている。
また、垂直コンベア130 の上方には、ブームコンベア108 より高いポール107 が立設されている。このポール107 には、ブームコンベア108 を起伏させるための図示しないウインチが設けられており、このウインチのワイヤー107bの一端がブームコンベア108 に取り付けられている。つまり、ウインチによってワイヤー107bを巻き上げたり繰り出したりすることによって、ブームコンベア108 を起伏させることができるのである。
【0011】
このため、旋回台およびウインチによってブームコンベア108 を起伏旋回させて、ブームコンベア108 の先端を岸壁に設けられた地上コンベアのホッパーに臨ませて配置すれば、ばら物Cを船倉102 から下部コンベア110 、垂直コンベア130 、ブームコンベア108 を通して陸上所定位置に搬出することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来例1のばら物積載用船舶90では、エレベータコンベア96が船倉92を斜め上方に貫通するように設けられているので、船倉92内にエレベータコンベア96を通すための空間を設けなければならず、その分だけ船倉92の容積が小さくなり、ばら物積載用船舶90に積載できるばら物Cの量が少なくなってしまうという問題がある。
また、従来例1のばら物積載用船舶90では、下部コンベア93およびエレベータコンベア96は、陸揚げするときにしか使用されず、ばら物Cを船倉92に積載するときには、上部コンベア94以外に積載専用の設備が必要である。したがって、ばら物積載用船舶90には、ばら物Cを積載する設備と陸揚げする設備の2系統の搬送設備が必要であるので、搬送設備の構造が複雑になるし、搬送設備の占める空間が大きくなるので、船倉92の容積が小さくなり、ばら物積載用船舶90に積載できるばら物Cの量が少なくなってしまうという問題がある。
さらに、従来例2のばら物積載用船舶100 では、垂直コンベア130 の上方にブームコンベア108 を起伏させるためウインチを設けたポール107 が立設されているので、船の全高が高くなり、押船Pの操舵室から船の進路が見えにくく、危険であるという問題がある。
【0013】
本発明はかかる事情に鑑み、船倉の容積を大きくすることができ、ばら物を積載・陸揚げする設備が簡単であり、船の全高を低くすることができ、船倉内に均一にばら物を積載することができるばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、ばら物積載用船舶において、該船舶に設けられ、該船舶の船倉にばら物を積載したり陸揚げしたりするための設備であって、ばら物が供給されるホッパーと、船体の長手方向の一端に設けられた、ばら物を陸揚げするための陸揚ブームコンベアと、前記ホッパーおよび前記船倉の下方において、船体の前後方向に沿って配設された下部コンベアと、該船倉から前記下部コンベアに、前記船倉内のばら物を掻き込むための掻き込み機構と、船体の他端に設けられ、前記下部コンベアによって搬送されたばら物を、前記船倉よりも上方に移動させる垂直コンベアと、該垂直コンベアの上端から、前記陸揚ブームコンベアおよび前記船倉のいずれか一方を選択してばら物を供給する上部搬送装置とからなり、前記垂直コンベアが、船底から上方に向けて互いに搬送面を添わせて配設された一対のコンベアであり、船体の長手方向の他端において、前記船倉の他端より外方に設けられており、前記ホッパーが、前記上部搬送装置よりも下方に配設されていることを特徴とする。
請求項2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、ばら物積載用船舶において、該船舶に設けられ、該船舶の船倉にばら物を積載したり陸揚げしたりするための設備であって、ばら物が供給されるホッパーと、船体の長手方向の一端に設けられた、ばら物を陸揚げするための陸揚ブームコンベアと、前記ホッパーおよび前記船倉の下方において、船体の前後方向に沿って配設された下部コンベアと、該船倉から前記下部コンベアに、前記船倉内のばら物を掻き込むための掻き込み機構と、船体の長手方向の他端に設けられ、前記下部コンベアによって搬送されたばら物を、前記船倉よりも上方に移動させる垂直コンベアと、該垂直コンベアの上端から、前記陸揚ブームコンベアおよび前記船倉のいずれか一方を選択してばら物を供給する上部搬送装置とからなり、前記陸揚ブームコンベアおよび該陸揚ブームコンベアを作動させる作動装置が、前記上部搬送装置よりも下方に設けられていることを特徴とする。
請求項3記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、請求項2記載の発明において、前記作動装置が、前記陸揚ブームコンベアの下端に上端が枢着された旋回台と、該旋回台と前記陸揚ブームコンベアとの間に設けられ、該陸揚ブームコンベアを起伏させる油圧シリンダとからなることを特徴とする。
請求項4記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、請求項1または2記載の発明において、前記上部搬送装置が、前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベアとの間に配設された上部コンベアと、該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたスクレーパとからなり、該スクレーパが、前記上部コンベアのベルト上面に対して接触離間自在に設けられた掻取り板を備えていることを特徴とする。
請求項5のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、請求項1または2記載の発明において、前記上部搬送装置が、前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベアとの間に配設された上部コンベアと、該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたトリッパとからなり、該トリッパが、前記上部コンベアからばら物が供給される供給口と、ばら物を船倉に落下させる積載用口と、ばら物を陸揚ブームコンベア側の上部コンベア上に戻す陸揚げ用口とが形成された中空なシュート本体と、該シュート本体内において、前記供給口を前記積載用口または前記陸揚げ用口のいずれか一方に連通させる切換え機構が設けられたことを特徴とする。
請求項6のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、請求項1または2記載の発明において、前記上部搬送装置が、前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベアとの間に配設された上部コンベアと、該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたトリッパとからなり、該トリッパが、前記上部コンベアからばら物が供給される供給口と、ばら物を船倉に落下させる積載用口とが形成された中空なシュート本体と、前記上部コンベアのベルトを昇降させるベルト昇降装置とからなり、該ベルト昇降装置によって、前記上部コンベアのベルトを前記供給口の近傍まで上昇させると、前記ベルトからばら物が供給口に供給され、該ベルト昇降装置によって、前記上部コンベアのベルトを下降させると、前記上部コンベアによってばら物が陸揚ブームコンベアまで搬送されることを特徴とする。
請求項7のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備は、請求項1または2記載の発明において、前記上部搬送装置が、前記船倉の上方において、一端が前記垂直コンベアの上端に隣接して設けられた固定コンベアと、該固定コンベアと前記船倉との間に設けられ、両方向に回転自在なシャトルコンベアとからなり、該シャトルコンベアが、その一端部が前記固定コンベアの下方に位置し、他端部が前記陸揚ブームコンベアの上方に位置する陸揚位置と、その一端部が前記船倉の前端部に位置し、他端部が前記固定コンベアの他端と陸揚ブームコンベアの間に位置する搬入位置との間で移動可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項1の発明によれば、ホッパーから供給されたばら物は、下部コンベアおよび垂直コンベアによって、上部搬送装置まで送られ、上部搬送装置によって船倉内に供給される。また、船倉内に収容されていたばら物は、掻き込み機構によって下部コンベアに載せられ、下部コンベアおよび垂直コンベアによって、上部搬送装置まで送られ、上部搬送装置によって陸揚ブームコンベアに供給される。つまり、船倉に積載するときも、陸揚げするときも、ばら物を下部コンベア、垂直コンベアおよび上部搬送装置によって搬送することができるので、積載設備と陸揚げ設備が一系統となり、積載設備と陸揚げ設備を簡単にすることができる。また、垂直コンベアは、船底にから上方に向けて互いに搬送面を添わせて配設された一対のコンベアであるので、一対のコンベアの間にばら物を挟んで、船底から船倉の上方まで、ばら物を移動させることができる。このため、垂直コンべアがコンパクトになり、垂直コンべアを配設する空間を小さくできる。よって、垂直コンベアを船体の他端において、船倉の他端より外方に設けることができるので、垂直コンベアを船倉内に通す必要がなく、船倉の容積を大きくすることができる。
請求項2の発明によれば、ホッパーから供給されたばら物は、下部コンベアおよび垂直コンベアによって、上部搬送装置まで送られ、上部搬送装置によって船倉内に供給される。また、船倉内に収容されていたばら物は、掻き込み機構によって下部コンベアに載せられ、下部コンベアおよび垂直コンベアによって、上部搬送装置まで送られ、上部搬送装置によって陸揚ブームコンベアに供給される。よって、ばら物を船倉内に積載したり、船倉から陸揚げしたりすることができる。また、陸揚ブームコンベアおよび陸揚ブームコンベアを作動させる作動装置が、上部搬送装置よりも下方に設けられており、垂直コンベアの上方に陸揚ブームコンベアを起状させるためのポール等が設けていない。したがって、船の全高を低くすることができ、陸揚ブームコンベアや作動装置によって周囲の視界が遮られることがないので、船舶の周囲の安全確認が容易になる。特に、押船によって航行されるばら物積載用船舶では、押船の操舵室から船舶の進路方向の確認が容易になるので、安全に航行させることができる。
請求項3の発明によれば、陸揚ブームコンベアと旋回台の間に設けられた油圧シリンダによって陸揚ブームコンベアを起伏させるので、陸揚ブームコンベアを起伏させるためのポールが必要ない。したがって、陸揚ブームコンベアの高さを低くすることができ、陸揚ブームコンベアおよび作動装置を上部搬送装置と甲板との間に設けることができるので、船の全高を低くすることができる。
請求項4の発明によれば、ばら物の積載時には、掻取り板を上部コンベアのベルトの上面に接触させれば、上部コンベア上を搬送されるばら物を船倉内に落下させることができる。しかも、スクレーパの位置を上部コンベア上で移動させれば、ばら物を落下させる位置を変えることができるので、ばら物を船倉内に均一に積載することができる。また、掻取り板をベルトの上面から離間させれば、ばら物は船倉内に落下せず、陸揚ブームコンベアまで搬送されるので、ばら物を陸揚げさせることができる。
請求項5の発明によれば、ばら物を積載するときには、切換え機構によって、供給口と積載用口とを連通させれば、上部コンベアから供給口に供給されたばら物を本体内を通して船倉内に落下させることができる。しかも、トリッパの位置を上部コンベア上で移動させれば、ばら物を落下させる位置を変えることができるので、ばら物を船倉内に均一に積載することができる。また、本体内に設けられた切換え機構によって供給口と陸揚げ用口を連通させれば、上部コンベアから供給口に供給されたばら物が本体内を通して陸揚ブームコンベア側の上部コンベア上に戻される。このため、ばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送させることができ、ばら物を陸揚げすることができる。
請求項6の発明によれば、ばら物を積載するときには、ベルト昇降装置によって、上部コンベアのベルトを上昇させれば、上部コンベアからばら物を供給口に供給し、シュート本体内を通して、積載用口から船倉内に落下させることができる。しかも、トリッパの位置を上部コンベア上で移動させれば、ばら物を落下させる位置を変えることができるので、ばら物を船倉内に均一に積載することができる。また、ベルト昇降装置によって、上部コンベアのベルトを下降させれば、上部コンベアによってばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送させることができるので、ばら物を陸揚げすることができる。
請求項7の発明によれば、垂直コンベアから固定コンベアに供給されたばら物は、固定コンベアの他端からシャトルコンベア上に供給される。そして、シャトルコンベアを陸揚位置と搬入位置の間で移動させ、シャトルコンベアの回転方向を変えれば、シャトルコンベアのいずれか一方の端部からばら物を船倉内の所望の位置に落下させることができる。また、シャトルコンベアを陸揚位置に位置させて、固定コンベアから陸揚げブームコンベアの方にばら物が流れるようにシャトルコンベアを回転させればれば、シャトルコンベアからブームコンベアにばら物を供給できるので、ばら物を陸揚げできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態のばら物積載用船舶1における積載陸揚げ用設備の概略説明図である。図3は(A) は、図1のIII−III線断面矢視図であり、(B) は、(A) の要部拡大図である。
図1において、符号1は、ばら物積載用船舶を示している。このばら物積載用船舶1は、航行するための動力源を有しておらず、押船Pによって船尾から押されたり、図示しない引き船によって引っ張られたりして航行されるものである。図1および図3に示すように、ばら物積載用船舶1は、断面視でホッパー状をした船倉2を備えている。このため、ばら物積載用船舶1は船倉2内にばら物Cを収容した状態で、押船Pや引き船によって航行され、ばら物Cを運搬することができる。
【0017】
さて、本実施形態のばら物積載用船1における積載陸揚げ用設備について説明する。
図1に示すように、ばら物積載用船舶1の後部甲板1cには、ホッパー5が設けられている。このホッパー5は、外部からばら物積載用船舶1にばら物Cを供給するためのものである。
また、ばら物積載用船舶1の後部甲板1cの上方には、ばら物Cを陸揚げするための陸揚ブームコンベア6が設けられている。この陸揚ブームコンベア6と後部甲板1cの間には、陸揚ブームコンベア6を作動させる作動装置7が設けられているが、詳細は後述する。
【0018】
図3に示すように、前記船倉2の底壁2bは平坦に形成されており、この底壁2bには、ばら物積載用船舶1の長手方向に沿って船底1bに向けて開口した切欠き2cが形成されている。
また、船倉2内において、底壁2bの上方には、切欠き2cを被うようにトンネル状のプロフィーダ収容部3が設けられている。このプロフィーダ収容部3は、底壁2bの切欠き2cに沿って延びており、その下端が、底壁2bとの間に間隔をもって配設されている。
このプロフィーダ収容部3内には、プロフィーダ4が収容されている。このプロフィーダ4には、回転自在にローラ4aが取り付けられている。このローラ4aは、プロフィーダ収容部3内に設けられたレール3R上を転動可能に取り付けられており、このローラ4aによってプロフィーダ4は、プロフィーダ収容部3内を底壁2bの切欠き2cに沿って移動することができる。
このプロフィーダ5の下端には、プロフィーダ4によって回転される掻爪4Wが取り付けられている。この掻爪4Wは、複数枚の湾曲した羽根を備えており、プロフィーダ収容部3の下端と底壁2bの間に設けられている。
【0019】
このため、掻爪4Wを回転させながらプロフィーダ4をプロフィーダ収容部3に沿って移動させれば、船倉2内のばら物Cを切欠き2cに掻き込んで、切欠き2cから船底1bに掻き落とすことができる。このプロフィーダ収容部3、プロフィーダ4,掻爪4Wが、特許請求の範囲にいう掻き込み機構を構成している。
【0020】
図1および図3に示すように、前記ホッパー5および前記船倉2の下方、つまり、船倉2の底壁2bと船底1bとの間には、ばら物積載用船舶1の船体の前後方向に沿って、下部コンベア10が配設されている。この下部コンベア10は、ベルト10b を3本のローラによってトラフ状したコンベアであり、船尾から船首に向かってベルト10b を駆動させている。このため、ホッパー5から供給されたばら物Cや、プロフィーダ4によって船倉2内から下部コンベア10上に掻き落とされたばら物Cは、下部コンベア10に載せられて、船首に向かって搬送されるのである。
【0021】
この下部コンベア10の船首側の端部は、上方に向けて屈曲しており、垂直部11を形成している。この垂直部11の上端は、前記船倉2の上端より上方に配置されている。
【0022】
図1に示すように、船倉2の上方には、ばら物積載用船舶1の船体の前後方向に沿って、水平に上部コンベア15が設けられている。この上部コンベア15は、その船尾側の一端が前記陸揚げブームコンベア6の上方まで延びている。この上部コンベア15の船尾側の一端には、上部コンベア15から陸揚ブームコンベア6にばら物Cを供給するためのホッパー31が設けられている。
【0023】
前記上部コンベア15の船首側の端部は下方に向けて屈曲しており、垂直部16を形成している。この下部コンベア10の垂直部11と前記上部コンベア15の垂直部16とが垂直コンベア20を構成しているが、詳細は後述する。
【0024】
図4はスクレーパ40の概略説明図である。図1および図4に示すように、前記上部コンベア15上には、スクレーパ40が設けられている。このスクレーパ40は上フレーム41a と下フレーム41b とを備えており、この上フレーム41a と下フレーム41b との間に上部コンベア15のベルト15b が通過するように設けられている。
このスクレーパ40の下フレーム41b には回転自在に車輪42が取り付けられている。この車輪42は、図示しないモータ等によって駆動されるものであり、上部コンベア15に沿って設けられたレール40R に、転動自在に取り付けられている。このため、車輪42を駆動させれば、車輪42がレール40R 上を転動するので、スクレーパ40を上部コンベア15に沿って移動させることができる。
なお、スクレーパ40は、牽引ロープによって引っ張ってレール40R 上を移動させてもよい。
【0025】
このスクレーパ40の上フレーム41a には、掻取り板44の一端が上下に揺動自在に取り付けられている。この掻取り板44は、平面視で幅方向の中央部が船首側に向けて屈曲したV字状をしている。また、符号45は、掻取り板44によって掻取られたばら物Cを船倉2内に落下させるシュートである。
【0026】
このため、ばら物Cの積載時には、掻取り板44を上部コンベア15のベルト15b の上面に接触させれば、上部コンベア15上を搬送されるばら物Cをシュート45を通して船倉2内に落下させることができる。しかも、スクレーパ40の位置を上部コンベア15上で移動させれば、ばら物Cを落下させる位置を変えることができるので、ばら物Cを船倉2内に均一に積載することができる。
また、掻取り板44をベルト15b の上面から離間させれば、ばら物Cは船倉2内に落下せず、陸揚ブームコンベア6まで搬送されるので、陸揚ブームコンベア6を船外に向けて、陸上所定位置に位置させれば、ばら物Cを陸揚げさせることができる。
上記の上部コンベア15とスクレーパ40が、上部搬送装置30A を構成している。
【0027】
本発明のばら物積載用船舶1は、垂直コンベア20をばら物積載用船舶1の船首側端部において、船倉2より外方に配設し、船倉2の容積を大きくしたこと、および、前記垂直コンベア20の上方に陸揚ブームコンベア6を起伏させるためのポール等を設けず、陸揚ブームコンベア6を作動させる作動装置7の高さを低くすることによって、船舶の高さを低くしたことが特徴である。
【0028】
まず、垂直コンベア20を説明する。
図2(A) は、図1のII−II線断面矢視図であり、図2(B) は、垂直コンベア20の他の実施形態の断面図である。図1および図2に示すように、下部コンベア10の垂直部11は、船首側の端部において、船艙2より外方、つまり、船艙2と船首との間に配設されている。この下部コンベアの10の垂直部11と船倉2との間には、上部コンベア15の垂直部16が配設されている。この上部コンベア15の垂直部16は、垂直部16におけるベルト15b の中央部が、支持ローラ(腹押圧ローラ16c および耳押圧ローラ16d )によって下部コンベア10の垂直部11から船尾側に向けて凹んだトラフ形状となるように形成されている。この上部コンベア15の垂直部16におけるベルト15b の幅方向両端部は、下部コンベア10の垂直部11におけるベルト10b の幅方向両端部に接触するように設けられている。この下部コンベア10の垂直部11と上部コンベア15の垂直部16が、特許請求の範囲にいう一対のコンベアである。
【0029】
なお、図2(B) に示すように、下部コンベア10の垂直部11におけるベルト10b を、上部コンベア15の垂直部16に向けて押圧する押圧ローラ(腹押圧ローラ11c および耳押圧ローラ11d )を付設しておくと、ばら物Cの搬送がいっそう容易になる。
【0030】
このため、下部コンベア10によって船首に搬送されたばら物Cを、下部コンベア10の垂直部11におけるベルト10b と上部コンベア15の垂直部16におけるベルト15b との間に挟んで船倉2の上方まで移動させて、上部コンベア15の水平な部分に載せることができる。
しかも、垂直コンベア20は、下部コンベア10の垂直部11と上部コンベア15の垂直部16から構成されているので、その構造が簡単であり、その船体の前後方向の長さをコンパクトにすることができ、垂直コンベア20を配設する空間を小さくできる。
【0031】
つぎに、陸揚ブームコンベア6を作動させる作動装置7を説明する。
図1に示すように、ばら物積載用船舶1の後部甲板1c上には、旋回台8が設けられている。この旋回台8の上端には、前記陸揚ブームコンベア6の一端における下端が柩着されている。このため、旋回台8によって陸揚ブームコンベア6を左右に旋回させることができる。
【0032】
この陸揚ブームコンベア6の下端と旋回台8の間には、油圧シリンダ9が設けられている。この油圧シリンダ9は、そのロッドの先端が陸揚ブームコンベア6の下端に取り付けられ、そのシリンダボディが旋回台8に取り付けられている。このため、油圧シリンダ9を伸縮させれば、陸揚ブームコンベア6を起伏させることができる。
つまり、従来のように、陸揚ブームコンベア6を起伏させるために、陸揚ブームコンベア6より高いポールを設ける必要がないのである。
【0033】
よって、本実施形態のばら物積載用船舶1における積載陸揚げ用設備によれば、垂直コンベア20は、下部コンベア10の垂直部11と上部コンベア15の垂直部16から構成されているので、両者の間にばら物Cを挟んで、船底1bから船倉2の上方まで、ばら物Cを移動させることができる。このため、垂直コンべア20がコンパクトになり、垂直コンべア20を配設する空間を小さくできる。よって、垂直コンベア20を船体の他端において、船倉2の他端より外方に設けることができるので、垂直コンベア20を船倉2内に通す必要がなく、船倉2の容積を大きくすることができる。
【0034】
また、陸揚ブームコンベア6と旋回台8の間に設けられた油圧シリンダ9によって陸揚ブームコンベア6を起伏させるので、陸揚ブームコンベア6を起伏させるために、陸揚ブームコンベア6より高いポールを設ける必要がないので、作動装置7の高さを低くすることができる。したがって、陸揚ブームコンベア6および作動装置7を上部コンベア15と後部甲板1cとの間に設けることができるので、船舶の全高を低くすることができる。よって、陸揚ブームコンベア6や作動装置7によってばら物積載用船舶1の周囲の視界が遮られることがないので、ばら物積載用船舶1の周囲の安全確認が容易になる。特に、押船Pによって航行されるばら物積載用船舶1では、押船Pの操舵室から船舶の進路方向の確認が容易になるので、安全に航行させることができる。
【0035】
つぎに、本実施形態のばら物積載用船1における積載陸揚げ用設備の作用と効果を説明する。
船倉2内にばら物Cを積載するときには、船外よりホッパー5にばら物Cを投入すれば、ホッパー5の下方に設けられた下部コンベア10のベルト10b 上にばら物Cが載せられる。下部コンベア10のベルト10b に載せられたばら物Cは、下部コンベア10によって船首側に搬送され、やがて、下部コンベア10の垂直部11まで送達する。
【0036】
すると、ばら物Cは、下部コンベア10の垂直部11におけるベルト10b と、上部コンベア15の垂直部16におけるベルト15b との間に挟まれて、船倉2の上方まで移動される。
船倉2の上方まで移動されたばら物Cは、上部コンベア15におけるベルト15b 上に載せられて、船尾側に搬送される。
【0037】
上部コンベア15によって搬送されたばら物Cは、上部コンベア15上に設けられたスクレーパ40に到達する。このとき、スクレーパ40の掻取り板44は、上部コンベア15のベルト15b に接触しているので、ばら物Cは掻取り板44に案内されて、上部コンベア15の幅方向両端部に寄せられた後、シュート45内を通って船倉2内に落下される。したがって、掻取り板44をベルト15b に接触させたまま、スクレーパ40を上部コンベア15に沿って移動させれば、ばら物Cを上部コンベア15から船倉2内に落下させる位置を変更することができるので、船倉2内にばら物Cを均一に積載することができる。
【0038】
また、船倉2内からばら物Cを陸揚げするときには、まず、プロフィーダ4の掻爪4Wに回転させれば、船倉2内のばら物Cが掻爪4Wによって底壁2bの切欠き2cに掻き込まれる。すると、切欠き2cからばら物Cが落下し、下部コンベア10のベルト10b 上に載せられる。下部コンベア10のベルト10b に載せられたばら物Cは、下部コンベア10によって船首側に搬送され、やがて、下部コンベア10の垂直部11まで送達する。
【0039】
すると、ばら物Cは、下部コンベア10の垂直部11におけるベルト10b と、上部コンベア15の垂直部16におけるベルト15b との間に挟まれて、船倉2の上方まで移動される。
船倉2の上方まで移動されたばら物Cは、上部コンベア15のベルト15b 上に載せられて、船尾側に搬送される。
【0040】
上部コンベア15上にはスクレーパ40設けられているが、スクレーパ40の掻取り板44を事前に上部コンベア15のベルト15b から離間させれば、ばら物Cはベルト15b に載せられたまま船尾まで搬送され、吐出ホッパー31を通して陸揚ブームコンベア6上に載せられ、陸揚ブームコンベア6によって陸揚げされる。
【0041】
上記のごとく、本実施形態のばら物積載用船1における積載陸揚げ用設備によれば、下部コンベア10と垂直コンベア20によって、ホッパー5から供給されたばら物Cを、上部コンベア15まで搬送することができる。しかも、上部コンベア15上に設けられたスクレーパ40によってばら物Cを上部コンベア15から船倉2内に落下させる位置を変更することができるので、船倉2内にばら物Cを均一に積載することができる。
また、船倉2内のばら物Cを陸揚げするときには、プロフィーダ4によって船倉2内のばら物Cを下部コンベア10上に掻き落とし、下部コンベア10、垂直コンベア20および上部コンベア15によって陸揚ブームコンベア6まで搬送することができ、陸揚ブームコンベア6によって船外に陸揚げすることができる。
つまり、船倉2に積載するときも、船外に陸揚げするときも、下部コンベア10、垂直コンベア20および上部コンベア15によってばら物Cを搬送することができるので、積載設備と陸揚げ設備が一系統となり、積載設備と陸揚げ設備を簡単にすることができる。
【0042】
また、上部コンベア15には、スクレーパ40に替えて、トリッパ50を設けてもよい。
図5はトリッパ50の概略説明図である。同図に示すように、上部コンベア15には,トリッパ50が設けられている。図5において、符号51は、中空なシュート本体である。このシュート本体51は、前記上部コンベア15のベルト15b の上方に設けられている。
このシュート本体51は、その上端に上部コンベア15からばら物Cが供給される供給口51a が形成されており、その下端には、前記上部コンベア15のベルト15b を挟む位置に、ばら物Cを船倉に落下させる左右一対の積載用口51b ,51bが形成されている。この左右一対の積載用口51b ,51bの間において、前記供給口51a に対して、前記陸揚ブームコンベア6側には、陸揚げ用口51c が形成されている。
【0043】
また、前記シュート本体51の内部には、切換え機構52が設けられている。この切換え機構52は、左右一対の仕切板から構成されており、各板が前記陸揚げ用口51c と左右一対の積載用口51b ,51bとの間にそれぞれ設けられている。この左右一対の仕切板は、その下端を支点として、左右に揺動可能に設けられている。
このため、左右一対の仕切板をそれぞれ内方、つまり陸揚げ用口51c 側に揺動させれば、前記供給口51a と積載用口51b とを連通させることができ、逆に、左右一対の仕切板をそれぞれ外方、つまり積載用口51b 側に揺動させれば、供給口51a と陸揚げ用口51c に連通させることができる。
【0044】
このトリッパ50のシュート本体51には、台車54が取り付けられている。この台車54は、その上端と前記シュート本体51の下端との間に、上部コンベア15のベルト15b が通過するように設けられている。
この台車54には、車輪55が回転自在に取り付けられている。この車輪55は、図示しないモータ等によって駆動されるものであり、上部コンベア15に沿って設けられたレール40R に、転動自在に取り付けられている。このため、車輪55を駆動させれば、車輪55がレール40R 上を転動するので、スクレーパ40を上部コンベア15に沿って移動させることができる。
なお、トリッパ50は、牽引ロープによって引っ張ってレール40R 上を移動させてもよい。
【0045】
このため、ばら物Cを積載するときには、切換え機構52によって、供給口51a と積載用口51b とを連通させれば、上部コンベア15から供給口51a に供給されたばら物Cを船倉2内に落下させることができる。しかも、トリッパ50の位置を上部コンベア15上で移動させれば、ばら物Cを落下させる位置を変えることができるので、ばら物Cを船倉2内に均一に積載することができる。
また、切換え機構52によって供給口51a と陸揚げ用口51c を連通させれば、上部コンベア15から供給口51a に供給されたばら物Cが陸揚ブームコンベア6側の上部コンベア15上に戻される。このため、ばら物Cを陸揚ブームコンベア6まで搬送させることができ、ばら物Cを陸揚げすることができる。
【0046】
また、トリッパは、以下のような構成でもよい。
図6は他の実施形態のトリッパ50B の概略説明図である。同図において、符号51B は、中空なシュート本体である。このシュート本体51B は、その上端に上部コンベア15からばら物Cが供給される供給口51a が形成されており、その下端には、前記上部コンベア15のベルト15b を挟む位置に、ばら物Cを船倉に落下させる左右一対の積載用口51b ,51bが形成されている。
【0047】
また、シュート本体51B には、台車54が取り付けられている。この台車54は、その上端と前記シュート本体51B の下端との間に、上部コンベア15のベルト15b が通過するように設けられている。この台車54には、揺動アーム52a の一端が回転自在に取り付けられている。
また、台車54と上部コンベア15のベルト15b との間には、上部コンベア15のベルト15b に接するように、揺動ローラ52r が設けられている。この揺動ローラ52r の回転軸は、前記揺動アーム52a の他端に回転自在に取り付けられている。
このため、揺動アーム52a を、その他端を支点として上下に揺動させれば、揺動ローラ52r が上下に昇降されるので、上部コンベア15のベルト15b を上下に昇降させることができる。この揺動アーム52a および揺動ローラ52r が、特許請求の範囲にいうベルト昇降装置である。
【0048】
よって、トリッパ50B によれば、ばら物Cを積載するときには、揺動アーム52a を上方に揺動させて、供給口51a の近場まで上部コンベア15のベルト15b を上昇させれば、ばら物Cを上部コンベア15から供給口51a に供給し、シュート本体51B 内を通して、左右一対の積載用口51b ,51bから船倉2内に落下させることができる。
しかも、トリッパ50B の位置を上部コンベア15上で移動させれば、ばら物Cを落下させる位置を変えることができるので、ばら物Cを船倉2内に均一に積載することができる。
また、揺動アーム52a 下方に揺動させれば、上部コンベア15のベルト15b が下降し、上部コンベア15上のばら物Cは、シュート本体51B には供給されず、そのまま陸揚ブームコンベア6まで搬送されるので、ばら物Cを陸揚げすることができる。
【0049】
また、上部搬送装置30B は、以下のような構成でもよい。
図7はシャトルコンベア60を備えたばら物積載用船舶1の概略説明図である。同図に示すように、船倉2上方には、上部コンベア15B が設けられているが、この上部コンベア15B は、上部搬送装置30A の上部コンベア15と異なり、船尾側の一端が、船倉2の長手方向の中央、つまり前記垂直コンベア20と前記陸揚げブームコンベア6との中間に位置するように設けられている。
【0050】
この上部コンベア15B と前記船倉2との間には、シャトルコンベア60が設けられている。このシャトルコンベア60は、ばら物積載用船舶1の前後方向に沿って移動自在に設けられている。つまり、シャトルコンベア60は、その船首側の一端が上部コンベア15B の下方に位置し、船尾側の一端が陸揚ブームコンベア6の上方に位置する陸揚位置Iと、その船首側の一端が船倉2の前端に位置し、船尾側の一端が上部コンベア15B の船尾側の一端と陸揚ブームコンベア6の間に位置する搬入位置IIとの間で移動可能に設けられている。
また、このシャトルコンベア60は、両方向に回転自在である。つまり、順回転させればシャトルコンベア60に載せられたばら物Cを船尾方向に移動させることができ、逆回転させればばら物Cを船首側に移動させることができる。
【0051】
このため、垂直コンベア20から上部コンベア15B に供給されたばら物Cは、上部コンベア15B の船尾側の一端からシャトルコンベア60上に供給される。そして、シャトルコンベア60を陸揚位置Iと搬入位置IIの間で移動させ、シャトルコンベア60の回転方向を変えれば、シャトルコンベア60のいずれか一方の端部からばら物Cを船倉2内の所望の位置に落下させることができる。
また、シャトルコンベア60を陸揚位置Iに位置させて、シャトルコンベア60を順回転させれば、シャトルコンベア60によって上部コンベア15B から陸揚げブームコンベア6にばら物を移送することができるので、ばら物Cを陸揚げできる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ばら物を船倉内に積載したり、船倉から陸揚げしたりすることができ、しかも、積載設備と陸揚げ設備が一系統となり、積載設備と陸揚げ設備を簡単にすることができる。また、垂直コンベアを船倉内に通す必要がなく、船倉の容積を大きくすることができる。
請求項2の発明によれば、ばら物を船倉内に積載したり、船倉から陸揚げしたりすることができ、しかも、陸揚ブームコンベアおよび陸揚ブームコンベアを作動させる作動装置が、上部搬送装置よりも下方に設けられており、船の全高を低くすることができる。よって、陸揚ブームコンベアや作動装置によって周囲の視界が遮られることがないので、船舶の周囲の安全確認が容易になる。特に、押船によって航行されるばら物積載用船舶では、押船の操舵室から船舶の進路方向の確認が容易になるので、安全に航行させることができる。
請求項3の発明によれば、作動装置の高さを低くすることができ、陸揚ブームコンベアを上部搬送装置と船底との間に設けることができるので、船の全高を低くすることができる。
請求項4の発明によれば、上部コンベア上を搬送されるばら物を船倉内に均一に積載したり、ばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送して陸揚げしたりすることができる。
請求項5の発明によれば、上部コンベア上を搬送されるばら物を船倉内に均一に積載したり、ばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送して陸揚げしたりすることができる。
請求項6の発明によれば、上部コンベア上を搬送されるばら物を船倉内に均一に積載したり、ばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送して陸揚げしたりすることができる。
請求項7の発明によれば、上部コンベア上を搬送されるばら物を船倉内に均一に積載したり、ばら物を陸揚ブームコンベアまで搬送して陸揚げしたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のばら物積載用船舶1における積載陸揚げ用設備の概略説明図である。
【図2】 (A) は、図1のII−II線断面矢視図であり、(B) は、垂直コンベア20の他の実施形態の断面図である。
【図3】 (A) は、図1のIII−III線断面矢視図であり、(B) は、(A) の要部拡大図である。
【図4】 スクレーパ40の概略説明図である。
【図5】 トリッパ50の概略説明図である。
【図6】 他の実施形態のトリッパ50B の概略説明図である。
【図7】 シャトルコンベア60を備えたばら物積載用船舶1の概略説明図である。
【図8】 従来例1のばら物積載用船舶90における積載陸揚げ用設備の概略説明図である。
【図9】 従来例2のばら物積載用船舶100 の概略説明図である。
【符号の説明】
1 ばら物積載用船舶
2 船倉
5 ホッパー
6 陸揚ブームコンベア
7 作動装置
8 旋回台
9 油圧シリンダ
10 下部シリンダ
15 上部シリンダ
20 垂直コンベア
30 上部搬送装置
40 スクレーパ
44 掻取り板
50 トリッパ
51a 供給口
51b 積載用口
51c 陸揚げ用口
54 切換え機構
60 シャトルコンベア

Claims (7)

  1. ばら物積載用船舶において、該船舶に設けられ、該船舶の船倉にばら物を積載したり陸揚げしたりするための設備であって、
    ばら物が供給されるホッパーと、
    船体の長手方向の一端に設けられた、ばら物を陸揚げするための陸揚ブームコンベアと、
    前記ホッパーおよび前記船倉の下方において、船体の前後方向に沿って配設された下部コンベアと、
    該船倉から前記下部コンベアに、前記船倉内のばら物を掻き込むための掻き込み機構と、
    船体の他端に設けられ、前記下部コンベアによって搬送されたばら物を、前記船倉よりも上方に移動させる垂直コンベアと、
    該垂直コンベアの上端から、前記陸揚ブームコンベアおよび前記船倉のいずれか一方を選択してばら物を供給する上部搬送装置とからなり、
    前記垂直コンベアが、
    船底から上方に向けて互いに搬送面を添わせて配設された一対のコンベアであり、
    船体の長手方向の他端において、前記船倉の他端より外方に設けられており、
    前記ホッパーが、前記上部搬送装置よりも下方に配設されている
    ことを特徴とするばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  2. ばら物積載用船舶において、該船舶に設けられ、該船舶の船倉にばら物を積載したり陸揚げしたりするための設備であって、
    ばら物が供給されるホッパーと、
    船体の長手方向の一端に設けられた、ばら物を陸揚げするための陸揚ブームコンベアと、
    前記ホッパーおよび前記船倉の下方において、船体の前後方向に沿って配設された下部コンベアと、
    該船倉から前記下部コンベアに、前記船倉内のばら物を掻き込むための掻き込み機構と、
    船体の長手方向の他端に設けられ、前記下部コンベアによって搬送されたばら物を、前記船倉よりも上方に移動させる垂直コンベアと、
    該垂直コンベアの上端から、前記陸揚ブームコンベアおよび前記船倉のいずれか一方を選択してばら物を供給する上部搬送装置とからなり、
    前記陸揚ブームコンベアおよび該陸揚ブームコンベアを作動させる作動装置が、前記上部搬送装置よりも下方に設けられている
    ことを特徴とするばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  3. 前記作動装置が、
    前記陸揚ブームコンベアの下端に上端が枢着された旋回台と、
    該旋回台と前記陸揚ブームコンベアとの間に設けられ、該陸揚ブームコンベアを起伏させる油圧シリンダとからなる
    ことを特徴とする請求項2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  4. 前記上部搬送装置が、
    前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベアとの間に配設された上部コンベアと、
    該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたスクレーパとからなり、
    該スクレーパが、
    前記上部コンベアのベルト上面に対して接触離間自在に設けられた掻取り板を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  5. 前記上部搬送装置が、
    前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベアとの間に配設された上部コンベアと、
    該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたトリッパとからなり、
    該トリッパが、
    前記上部コンベアからばら物が供給される供給口と、ばら物を船倉に落下させる積載用口と、ばら物を陸揚ブームコンベア側の上部コンベア上に戻す陸揚げ用口とが形成された中空なシュート本体と、
    該シュート本体内において、前記供給口を前記積載用口または前記陸揚げ用口のいずれか一方に連通させる切換え機構が設けられた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  6. 前記上部搬送装置が、
    前記船倉の上方において、前記垂直コンベアの上端と、前記陸揚ブームコンベア
    との間に配設された上部コンベアと、
    該上部コンベア上に、該上部コンベアに沿って移動可能に設けられたトリッパとからなり、
    該トリッパが、
    前記上部コンベアからばら物が供給される供給口と、ばら物を船倉に落下させる積載用口とが形成された中空なシュート本体と、
    前記上部コンベアのベルトを昇降させるベルト昇降装置とからなり、
    該ベルト昇降装置によって、前記上部コンベアのベルトを前記供給口の近傍まで上昇させると、前記ベルトからばら物が供給口に供給され、
    該ベルト昇降装置によって、前記上部コンベアのベルトを下降させると、前記上部コンベアによってばら物が陸揚ブームコンベアまで搬送される
    ことを特徴とする請求項1または2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
  7. 前記上部搬送装置が、
    前記船倉の上方において、一端が前記垂直コンベアの上端に隣接して設けられた固定コンベアと、
    該固定コンベアと前記船倉との間に設けられ、両方向に回転自在なシャトルコンベアとからなり、
    該シャトルコンベアが、その一端部が前記固定コンベアの下方に位置し、他端部が前記陸揚ブームコンベアの上方に位置する陸揚位置と、その一端部が前記船倉の前端部に位置し、他端部が前記固定コンベアの他端と陸揚ブームコンベアの間に位置する搬入位置との間で移動可能である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のばら物積載用船舶における積載陸揚げ用設備。
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