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JP3755622B2 - 混合ガス分離方法 - Google Patents

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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧力スイング吸着法(PSA法)による混合ガス分離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、空気等の混合ガスから酸素等の製品ガスを分離する方法として種々の方法が用いられているが、最近では、装置の設計の容易さや設備費,運転費等の安価なことから、吸着剤を用いた分離方法が広く用いられている。この吸着剤を用いる分離方法は、一般に圧力スイング吸着法(PSA法)と呼ばれており、複数の吸着槽に窒素ガスを選択的に吸着する吸着剤を充填し、各吸着槽に対する原料空気の導入、加圧による窒素ガスの吸着、減圧による窒素ガスの脱着(吸着槽の再生)、昇圧等の操作を繰り返し行うことにより酸素ガスを分離発生するようになっている。このようなPSA法では、3槽以上の吸着槽を用いる方法が主流であるが、最近では、装置規模や設備費の低減等に有効な2槽の吸着槽を用いる方法も多く考え出されている。
【0003】
上記のような、2槽の吸着槽を用いる方法として、特開平7−265635号公報に示す分離方法が提案されている。この分離方法は、図11に示すように、2つの床31,32と製品溜め33と供給材料ブロアー34と真空ポンプ35を用い、まず、供給材料空気(周囲空気)を供給材料ブロアー34により圧縮し、すでに吸着圧に加圧されている第1の床31に導入し、吸着剤に空気中の窒素を吸着させ、吸着剤に吸着されない空気中の酸素を製品酸素としてマニホールド36を経由して製品溜め33に引き出す。このとき、第2の床32を真空ポンプ35により減圧排気する。ついで、第1の床31における酸素生産の後半期に製品酸素の一部をパージ用ガスとしてマニホールド37を経由して第2の床32に送る。つぎに、第2の床32に供給材料ブロアー34により圧縮した供給材料空気を導入し、一方、第1および第2の床31,32の出口同士を接続し、第1の床31の残留ガスをマニホールド38を経由して第2の床32に回収するとともに、第1の床31を真空ポンプ35により減圧排気する。つぎに、第1および第2の床31,32の出口同士の接続を中断し、その状態で第1の床31からの減圧排気と第2の床32への供給材料空気の導入を続ける。そののち、第1の床31と第2の床32を入れ換えて、上記の方法を繰り返すことを行う。この分離方法では、供給材料ブロアー34と真空ポンプ35が間断なく作動している。
【0004】
また、特開平8−71350号公報に示す吸着方法も提案されている。すなわち、段階1において、下方脱着圧力にある第1の床の上端に上方供給圧力にある第2の床から並流減圧(第2の床の上端からの残留気体放出)により取り出した気体を回収する。この段階1では、供給ブロワーおよび排気ブロワーは無負荷状態にある。つぎに、段階1A(オーバラップ段階)において、段階1を続行し、同時に第1の床の下端に供給ブロワーにより供給気体を導入し、第2の床から排気ブロワーにより減圧排気する。第1の床が上方吸着圧力に達すると、段階2になる。この段階2において、追加供給空気を第1の床の下端に導入し、生成物気体(供給気体中の容易に吸着されない成分)を上端から抜き出す。つぎに、段階3では、供給気体の追加供給を続行する。そして、第1の床の上端から回収した生成物気体の一部をパージ気体として第2の床の上端へ転流する。段階3の完了に際して、第1の床の再生を、並流減圧−圧力均等化段階である段階4でもって始め、第1の床の残留気体を第1の床の上端から抜き出して第2の床の上端に回収する(この期間中、供給ブロワーおよび排気ブロワーは無負荷状態にある)。このような段階4以降は、第1の床と第2の床を入れ換えて、上記の方法を繰り返すことを行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の分離方法では、第1の床31の残留ガスを第2の床32の出口から回収する際に、同時にこの第2の床32の入口から供給材料ブロアー34により圧縮した供給材料空気をも導入しているため、残留ガスの回収効率が悪いという問題がある。すなわち、上記残留ガスの回収は、第1および第2の床31,32の出口同士を接続し、第2の床32の真空を利用して(すなわち、第1および第2の床31,32の圧力差を利用して)行うものであり、上記残留ガスの回収時に供給材料空気の導入をも行う場合には、第2の床32の内圧がすぐに上昇し、大きな圧力差を長く得ることができないためである。一方、上記の吸着方法では、残留気体の回収時に排気ブロワーが無負荷状態にあり、ブロワー効率が低下したり、動力を無駄に消費したりする等の問題がある。すなわち、排気ブロワーが無負荷状態にあるということは、通常、排気ブロワーを全く休止させているのではなく、無負荷運転をしているということであり、このような排気ブロワーの無駄な使用によるブロワー効率の低下や無駄な動力消費等の悪影響が出てくるためである。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、2槽の吸着槽を用い、回収効率が良く、ブロワー効率の低下を招くことのない混合ガス分離方法の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明の混合ガス分離方法は、特定ガスを選択的に吸着する吸着剤を充填した第1および第2の吸着槽と製品ガス貯槽とを設け、下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作したのち第1吸着槽と第2吸着槽を逆にして再度下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作するという10工程を繰り返して行うようにしたという構成をとる。
(A)減圧脱着排気を終了した第1吸着槽のガス出口と吸着を終了した第2吸着槽のガス出口を連通して第1吸着槽に第2吸着槽に残留するガスを回収し、第2吸着槽のガス入口からこの第2吸着槽の吸着剤に吸着された特定ガスを減圧脱着し排気する工程。
(B)残留ガスの回収を継続する第1吸着槽のガス入口に原料ガスを導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
(C)残留ガスの回収を終了し原料ガスの導入を継続する第1吸着槽のガス出口に製品ガス貯槽の製品ガスを導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
(D)製品ガスの導入を終了し原料ガスの導入を継続する第1吸着槽の吸着剤に原料ガス中の特定ガスを吸着させ、吸着剤に吸着されないガスを製品ガスとしてガス出口から発生させて製品ガス貯槽に導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
(E)原料ガスの導入および製品ガスの発生を継続する第1吸着槽のガス出口から発生した製品ガスの一部を第2吸着槽のガス出口に導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
【0008】
すなわち、この発明の混合ガス分離方法は、特定ガスを選択的に吸着する吸着剤を充填した第1および第2の吸着槽と製品ガス貯槽とを設けている。そして、下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作したのち第1吸着槽と第2吸着槽を逆にして再度下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作するという10工程を繰り返して行うようにしている。すなわち、(A)工程では、製品ガスの回収率を高めるために、吸着の終了した第2吸着槽(加圧状態)に残留するガス(製品成分を多く含むガス)を、減圧脱着の終了した第1吸着槽(減圧状態)に、両槽の圧力差を利用して回収する。このとき、第1吸着槽への原料ガスの導入を休止しており、より大きな圧力差を利用した回収を行うことができる。また、第2吸着槽の減圧脱着排気を開始する。これにより、第1吸着槽の圧力は上昇し、第2吸着槽の圧力は降下し、両槽の圧力は均圧化に向かう。(B)工程では、両槽の圧力がほぼ等しくなるまで均圧化を継続し、さらに回収を行う。また、第1吸着槽への原料ガスの導入を開始し、これにより第1吸着槽の昇圧時間を短縮しながら、より多くの原料ガスを導入することができる。第1吸着槽への原料ガスの導入は、この均圧化と同時に、または終了後に開始しても良い。(C)工程では、両槽の均圧化回収が終了しており、その状態で第1吸着槽への原料ガスの導入を継続しながら、この第1の吸着槽に製品ガス貯槽から高濃度製品ガスを導入する。この操作により、第1吸着槽は吸着槽の能力が損なわれることなく昇圧され、次の(D)工程において、製品ガスを安定して発生することができる。また、第2吸着槽の減圧脱着排気をさらに継続する。(D)工程では、第1吸着槽への原料ガスの導入を継続し、製品ガスを安定して発生し、製品ガス貯槽に供給する。また、第2吸着槽の減圧脱着排気をさらに継続する。(E)工程では、(D)工程の状態を継続しながら、製品ガスの一部を第2吸着槽に導入し、製品ガス分圧を上昇させることにより、吸着された特定ガスの減圧脱着を促進する。
【0009】
このように、この発明では、2槽の吸着槽を用いるPSA法により、製品ガスを安定して分離発生させることができる。しかも、回収工程では、一方の吸着槽への原料ガスの導入を休止した状態で、この一方の吸着槽に他方の吸着槽から残留ガスを回収するようにしているため、大きな圧力差を利用した回収が行える。したがって、回収工程での回収効率が良く、より少ない吸着剤量および少ない動力で、効率良く原料ガスから製品ガスを分離発生することができる。さらに、両吸着槽の減圧脱着排気を休止することがなく、減圧脱着排気のために無駄に動力を消費することがなく、減圧脱着排気のための手段(ブロアー等)の効率低下を招くこともない。この発明は、主に空気から酸素ガスを分離発生する用途に用いられるが、混合ガスより有益な成分ガスを分離発生することにも利用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0011】
図1はこの発明の混合ガス分離方法に用いる混合ガス分離装置を示している。図において、1は原空ブロワであり、外部から原料空気(大気空気)を取り入れて圧縮したのち原料空気取入パイプ11に送り込む。3,4は同様構造に作製された左右一対の吸着槽である。両吸着槽3,4には、その内部に、除湿用の吸着剤(活性アルミナ)が充填されてなる下側アルミナ層5と、窒素吸着用の吸着剤(ゼオライト)が充填されてなる上側吸着剤層6(下側アルミナ層5上に載置されている)とが上下積層状に収容されている。7はレシーバータンク(製品酸素ガス貯蔵槽)であり、両吸着槽3,4で製造された製品酸素ガスを貯留する。8は真空ポンプであり、両吸着槽3,4内を減圧排気する。
【0012】
12は原料空気取入パイプ11と左吸着槽3の(入口端3aから延びる)入口パイプ3cとを連結する自動開閉弁12a付き第1導入パイプであり、13は原料空気取入パイプ11と右吸着槽4の(入口端4aから延びる)入口パイプ4cとを連結する自動開閉弁13a付き第2導入パイプである。14は左吸着槽3の入口パイプ3cと真空ポンプ8の入口パイプ8aとを連結する自動開閉弁14a付き第1排気パイプであり、15は右吸着槽4の入口パイプ4cと真空ポンプ8の入口パイプ8aとを連結する自動開閉弁15a付き第2排気パイプである。図において、22は原空ブロワ1の上流側部分と下流側部分とを連結する自動開閉弁22a付き戻しパイプである。
【0013】
16は左吸着槽3の(出口端3bから延びる)出口パイプ3dとレシーバータンク7の入口パイプ7aとを連結する自動開閉弁16a付き第1導出パイプであり、17は右吸着槽4の(出口端4bから延びる)出口パイプ4dとレシーバータンク7の入口パイプ7aとを連結する自動開閉弁17a付き第2導出パイプである。18は左吸着槽3の出口パイプ3dの中間部と右吸着槽4の出口パイプ4dの中間部とを連結する自動開閉弁18a,手動流量調整弁18b付き第1連結パイプであり、19は左吸着槽3の出口パイプ3dの先端部と右吸着槽4の出口パイプ4bの先端部とを連結する自動開閉弁19a,手動流量調整弁19b付き第2連結パイプである。20はレシーバータンク7の入口パイプ7aに設けた自動開閉弁であり、この自動開閉弁20の上流側部分と下流側部分が手動流量調整弁21a付きバイパス用パイプ21で連結されている。このバイパス用パイプ21の手動流量調整弁21aの流量設定は自動開閉弁20の流量設定より少量に設定されている。
【0014】
上記の混合ガス分離装置を用い、つぎのようにして原料空気から酸素ガスと窒素ガスとを分離することができる。すなわち、第1工程(図2参照)では、自動開閉弁12a,15a,16a,20を開弁し、自動開閉弁13a,14a,17a,18a,19a,22aを閉弁する。その状態で、原空ブロワ1により取り入れた原料空気を圧縮して原料空気取入パイプ11に送り出し、第1導入パイプ12,入口パイプ3cを経て入口端3aから左吸着槽3に供給する。この左吸着槽3においては、供給された原料空気(圧縮空気)をさきに下側アルミナ層5に通し、この下側アルミナ層5の吸着剤で原料空気中の水分,炭酸ガス等を吸着除去し、つぎに上側吸着剤層6に通し、この上側吸着剤層6の吸着剤で圧縮空気中の窒素を主に吸着したのち、下側アルミナ層5および上側吸着剤層6で吸着されない酸素を製品酸素ガス(純度93%程度)として出口端3bから抜き出す(吸着分離工程)。そして、この出口端3bから抜き出した製品酸素ガスを出口パイプ3d,第1導出パイプ16,入口パイプ7aを経てレシーバータンク7に供給する。一方、右吸着槽4においては、その内部を入口パイプ4c,第2排気パイプ15,入口パイプ8aを介して真空ポンプ8により減圧排気し、下側アルミナ層5の吸着剤に吸着されている水分,炭酸ガス等と、上側吸着剤層6の吸着剤に吸着されている窒素等を脱着させる(減圧再生工程)。
【0015】
第2工程(図3参照)では、左吸着槽3において、上記の吸着分離工程を継続している。一方、右吸着槽4においては、上記の減圧再生工程の最終段階で自動開閉弁19aを開弁し、出口パイプ3dを通る製品酸素ガスの一部を第2連結パイプ19,出口パイプ4dを経由して出口端4bから右吸着槽4に供給する。この製品酸素ガスの供給により、上側吸着剤層6の吸着剤からの窒素の脱着が促進され、再生効率が向上する(製品パージ工程)。
【0016】
第3工程(図4参照)では、自動開閉弁14a,18aを開弁し、自動開閉弁12a,15a,16a,19aを閉弁し、右吸着槽4の負圧(真空圧)を利用し、(上記の吸着分離工程が終了した)左吸着槽3の塔頂に残留している比較的酸素純度が高いガス(酸素純度:21〜93%程度)を第1連結パイプ18を経由して(上記の減圧再生工程が終了しており、右吸着槽4を真空ポンプ8により減圧排気していない)右吸着槽4の出口パイプ4dから回収する(回収工程の前半段階)。一方、左吸着槽3においては、その内部を入口パイプ3c,第1排気パイプ14,入口パイプ8aを介して真空ポンプ8により減圧排気する。このため、自動開閉弁22aを開弁し、左吸着槽3に対する原空ブロワ1からの原料空気の供給を停止する。
【0017】
第4工程(図5参照)では、自動開閉弁13aを開弁し、自動開閉弁22aを閉弁し、原空ブロワ1により取り入れた原料空気を入口パイプ4cから右吸着槽4に供給する。このとき、左吸着槽3の出口端3bから右吸着槽4の出口端4bに、引き続き残留ガスを供給する(回収工程の後半段階)。
【0018】
第5工程(図6参照)では、自動開閉弁18aを閉弁し、左吸着槽3から右吸着槽4への残留ガスの供給を終了する。この時点で、右吸着槽4の内部はまだ負圧の状態にあり、これを大気圧付近にまで復圧するために、自動開閉弁17aを開弁し、自動開閉弁20を閉弁し、レシーバータンク7内の製品酸素ガスを入口パイプ7a,バイパス用パイプ21,第2導出パイプ17,出口パイプ4dを経由して右吸着槽4に供給する。このとき、右吸着槽4の入口端4aからは、引き続き原空ブロワ1により取り入れた原料空気を供給する(復圧工程)。
【0019】
第6工程(図7参照)では、自動開閉弁20を開弁する。すなわち、全体としては、自動開閉弁13a,14a,17a,20を開弁し、自動開閉弁12a,15a,16a,18a,19a,22aを閉弁する。その状態で、原空ブロワ1から送りだした圧縮空気を原料空気取入パイプ11,第2導入パイプ13を経て入口端4aから右吸着槽4に供給し、出口端4bから製品酸素ガスを抜き出す。この第6工程は、上記の第1工程に相当する工程であり、両吸着槽3,4の作用が入れ替わったものである。そして、第6工程以降も、第2〜第5工程と同様の工程(第2〜第5工程において、両吸着槽3,4の作用が入れ替わった工程)を行う。このようにして第1〜第5の工程を繰り返し行い、原料空気から酸素ガスと窒素ガスとを分離する。
【0020】
上記のように、この実施の形態では、2槽の吸着槽3,4を用いるPSA法により、安価で、製品酸素ガスを安定して分離発生することができる。しかも、回収効率が良く、より少ない吸着剤量および少ない動力で、効率良く原料空気から製品酸素ガスを分離発生することができる。さらに、真空ポンプ8を休止させることがなく、無駄に動力を消費することがない。また、吸着剤の能力を十分に引出し利用することにより、高い回収率で効濃度の目的成分ガスを混合ガスより分離発生できる。
【0021】
図8はこの発明の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、図1の混合ガス分離装置において、第2導入パイプ13の自動開閉弁13a上流側部分から自動開閉弁25a付き分岐パイプ25が分岐し、大気に開放されている。この実施の形態では、上記の第4工程および第5工程において、自動開閉弁25aが開弁し、右吸着槽4内の負圧(真空圧)を利用することにより、大気空気を分岐パイプ25に自然流入させたのち、第2導入パイプ13を経由して入口端4aから右吸着槽4に導入するようにしている(図9および図10参照)。それ以外の部分は図1に示す実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。(すなわち、第4工程および第5工程以外の工程は、図2〜図4,図7に示す工程と同様である)
【0022】
この実施の形態でも、図1に示す実施の形態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施の形態では、第4工程および第5工程において、原空ブロワ1により原料空気を右吸着槽4に供給する際に、右吸着槽4内の負圧(真空圧)により大気空気をも(原空ブロワ1を通さずに)同時に供給しているため、原空ブロワ1の容量を小さくすることができる。したがって、従来と同容量の原空ブロワ1を用いる場合には、製品酸素ガスの製造効率が向上する。
【0023】
なお、図8に示す実施の形態において、第4工程および第5工程の一方だけに分岐パイプ25の自動開閉弁25aを開閉してもよい。
【0024】
また、この発明が対象とする混合ガスの分離としては、例えば、空気からの酸素ガスの分離、または工業用ガス製造中の混合ガスからの特定有効ガス(例えば水素,一酸化炭素,ハイドロカーボン類等のあらゆる有効ガス)の濃縮,回収あるいは有毒ガスを含んだガスの浄化等を挙げることができる。また、本発明で用いる吸着剤としては、ゼオライト,シリカゲル,活性アルミナ,活性炭等の粒状物が挙げられ、単独でもしくは併せて用いられる。例えば、窒素の吸着剤としてはゼオライト,酸素の吸着剤としてはカーボン,炭酸ガスに対してはゼオライト等が用いられる。また、除湿用としてはシリカゲル,活性アルミナが好適に用いられ、空気中のハイドロカーボンの吸着に対しては活性炭等が用いられる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、この発明の混合ガス分離方法によれば、2槽の吸着槽を用いるPSA法により、製品ガスを安定して分離発生させることができる。しかも、回収工程では、一方の吸着槽への原料ガスの導入を休止した状態で、この一方の吸着槽に他方の吸着槽から残留ガスを回収するようにしているため、大きな圧力差を利用した回収が行える。したがって、回収工程での回収効率が良く、より少ない吸着剤量および少ない動力で、効率良く原料ガスから製品ガスを分離発生することができる。さらに、両吸着槽の減圧脱着排気を休止することがなく、減圧脱着排気のために無駄に動力を消費することがなく、減圧脱着排気のための手段(ブロアー等)の効率低下を招くこともない。この発明は、主に空気から酸素ガスを分離発生する用途に用いられるが、混合ガスより有益な成分ガスを分離発生することにも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる混合ガス分離装置の構成図である。
【図2】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図3】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図4】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図5】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図6】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図7】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図である。
【図8】上記混合ガス分離装置の他の実施の形態を示す構成図である。
【図9】上記他の実施の形態の作用を示す説明図である。
【図10】上記他の実施の形態の作用を示す説明図である。
【図11】従来例の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1 原空ブロワ
3 左吸着槽
4 右吸着槽
7 レシーバータンク
10 真空ポンプ

Claims (1)

  1. 特定ガスを選択的に吸着する吸着剤を充填した第1および第2の吸着槽と製品ガス貯槽とを設け、下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作したのち第1吸着槽と第2吸着槽を逆にして再度下記の(A)〜(E)の5工程をこの順に操作するという10工程を繰り返して行うようにしたことを特徴とする混合ガス分離方法。
    (A)減圧脱着排気を終了した第1吸着槽のガス出口と吸着を終了した第2吸着槽のガス出口を連通して第1吸着槽に第2吸着槽に残留するガスを回収し、第2吸着槽のガス入口からこの第2吸着槽の吸着剤に吸着された特定ガスを減圧脱着し排気する工程。
    (B)残留ガスの回収を継続する第1吸着槽のガス入口に原料ガスを導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
    (C)残留ガスの回収を終了し原料ガスの導入を継続する第1吸着槽のガス出口に製品ガス貯槽の製品ガスを導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
    (D)製品ガスの導入を終了し原料ガスの導入を継続する第1吸着槽の吸着剤に原料ガス中の特定ガスを吸着させ、吸着剤に吸着されないガスを製品ガスとしてガス出口から発生させて製品ガス貯槽に導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
    (E)原料ガスの導入および製品ガスの発生を継続する第1吸着槽のガス出口から発生した製品ガスの一部を第2吸着槽のガス出口に導入し、第2吸着槽での減圧脱着排気を継続する工程。
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