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JP3751727B2 - プレキャストコンクリート板、コンクリートスラブおよび構築物 - Google Patents

プレキャストコンクリート板、コンクリートスラブおよび構築物

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JP3751727B2
JP3751727B2 JP30196397A JP30196397A JP3751727B2 JP 3751727 B2 JP3751727 B2 JP 3751727B2 JP 30196397 A JP30196397 A JP 30196397A JP 30196397 A JP30196397 A JP 30196397A JP 3751727 B2 JP3751727 B2 JP 3751727B2
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concrete
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総一郎 荒川
寛 佐野
布兆 沢井
一弘 渡辺
喜裕 岡部
直人 保田
眞一郎 佐藤
照麿 永井
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Sekisui Kasei Co Ltd
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    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B5/00Floors; Floor construction with regard to insulation; Connections specially adapted therefor
    • E04B5/16Load-carrying floor structures wholly or partly cast or similarly formed in situ
    • E04B5/32Floor structures wholly cast in situ with or without form units or reinforcements
    • E04B5/326Floor structures wholly cast in situ with or without form units or reinforcements with hollow filling elements

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  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプレキャストコンクリート板、コンクリートスラブおよび構築物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋コンクリートにおける建物のスラブは、ほとんどがプレキャストコンクリート板を使用して構築している。このコンクリートスラブに各種配管のための段差部を構築するには、図14の(1)および(2)に示すように、一方のプレキャストコンクリート板30を下側にずらして段差部31を形成し、この段差部31を補強するためにあばら筋32を配筋したり、あるいはコンクリートスラブのスラブ筋33をベンド筋にしたりしていた。
【0003】
また前記のコンクリートスラブには、同図の(3)に示すように、トラス筋34間に軽量型枠35を均等間隔で配設したプレキャストコンクリート板36が使用され、軽量型枠間37には隣接したプレキャストコンクリート板からの連結筋(図示せず)が配筋されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような段差部における配筋は複雑であるため、現場における鉄筋加工や施工に大変な手間がかかって、作業効率が悪かった。
また、軽量型枠が配設されたプレキャストコンクリート板は隣接状態で配設すると、トラス筋が近接して配筋されるため、コンクリートスラブ全体としてアンバランスな配筋となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段は、プレキャストコンクリート板が、所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、他方のエリアには背の低いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋とは、三角形状に配置された一本の上弦筋と二本の下弦筋とが波形のラチス筋で接合された三角トラスであり、これらのトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で上下に重ね合わせて配筋し、前記背の高いトラス筋間に、長辺方向の長さが、背の高いトラス筋の配筋間隔以下の軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くしたことを特徴とする。
またコンクリートスラブが、所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、他方のエリアには背の低いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋とは、三角形状に配置された一本の上弦筋と二本の下弦筋とが波形のラチス筋で接合された三角トラスであり、これらのトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で上下に重ね合わせて配筋し、前記背の高いトラス筋間に、長辺方向の長さが、背の高いトラス筋の配筋間隔以下の軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くした複合プレキャストコンクリート板と、トラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔ごとに配筋し、これらのトラス筋間に軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くした中空プレキャストコンクリート板とを梁間に隣接状態で複数配設し、前記複合プレキャストコンクリート板に隣接した中空プレキャストコンクリート板の隣接部には、軽量型枠よりも幅狭な小型軽量型枠が適宜間隔で配設されるとともに、隣接部における背の高いトラス筋に沿ってこれよりも半分の長さの補強用トラス筋が配筋され、前記軽量型枠を配設した部分と配設しない部分との間に段差部を形成してトップコンクリート打設されたことを特徴とする。また隣接する中空プレキャストコンクリート板同士の軽量型枠がそれぞれ異なる大きさであることを含む。また中空プレキャストコンクリート板の軽量型枠と、複合プレキャストコンクリート板の軽量型枠とが、それぞれ異なる大きさであることを含む。また中空プレキャストコンクリート板のうちの少なくとも一つのプレキャストコンクリート板にそれぞれ異なる大きさの軽量型枠を配設したことを含むものである。
さらに構築物が、前記のコンクリートスラブを備えたことを特徴とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段は、プレキャストコンクリート板が、所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、他方のエリアには背の低いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔ごとに配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で長さ方向に重ね配筋し、前記背の高いトラス筋間に軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠の配設間隔のうちの少なくとも一列を他の配設間隔よりも広くしたことを特徴とする。
またコンクリートスラブが、所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋を、他方のエリアには背の低いトラス筋をそれぞれその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔ごとに配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で長さ方向に重ね配筋し、前記背の高いトラス筋間に軽量型枠を適宜間隔をもって配設し、これらの軽量型枠の配設間隔のうちの少なくとも一列を他の配設間隔よりも広くした複合プレキャストコンクリート板と、トラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔ごとに配筋し、これらのトラス筋間に軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠の配設間隔のうちの少なくとも一列を他の配設間隔よりも広くした中空プレキャストコンクリート板とを梁間に隣接状態で複数配設し、前記軽量型枠を配設した部分と配設しない部分との間に段差部を形成してトップコンクリートを打設したことを特徴とする。
さらに構築物が、前記のコンクリートスラブを備えたことを特徴とする。
【0007】
プレキャストコンクリート板においては、背の高いトラス筋と背の低いトラス筋との高低差により、これらのエリア間に段差部が形成される。また背の高いトラス筋と背の低いトラス筋の端部が長さ方向に重ね配筋されたことにより、段差部における強度が大きくなる。また背の高いトラス筋間に配設した軽量型枠の長辺方向の長さを、背の高いトラス筋の配筋間隔以下としたので、前記トラス筋と直交する鉄筋を配筋する間隙部が多く形成される。
【0008】
コンクリートスラブにおいては、軽量型枠の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の配設間隔よりも広くしたプレキャストコンクリート板でコンクリートスラブを構築すると、前記広い間隔部に前記のトラス筋に対応した連結筋の配筋をすることにより、コンクリートスラブの長尺梁方向と短尺梁方向の2方向の強度のバランスがとれるとともに、段差部の強度も大きくなる。
【0009】
また、長尺梁方向および短尺梁方向の2方向の強度のバランスがとれ、かつ段差部の強度も大きなコンクリートスラブを有した構築物となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプレキャストコンクリート板、コンクリートスラブおよび構築物の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はプレキャストコンクリート板の平面図、図2の(1)は図1のA−A線断面図、同図の(2)は同B−B線断面図である。
【0011】
図1はプレキャストコンクリート板(以下、薄肉PC板という)1を示し、平面矩形のコンクリート板2と、トラス筋3、4とから構成されている。
【0012】
薄肉PC板1は所定の大きさおよび所定の厚さを備えたものであり、これを二つのエリア5、6、すなわち二つの領域に分割し、そのうちの一方のエリア5には3本の背の高いトラス筋3がコンクリート板2の長辺方向に沿って適宜間隔ごとに配筋されている。
【0013】
このトラス筋3は、三角形状に配置された一本の上弦筋(トップ筋)7と二本の下弦筋(下端筋)8とが波形のラチス筋9で接合された三角トラスであり、前記下弦筋8がコンクリート板2内の曲げ補強筋10に接合されているとともに、上弦筋7側がコンクリート板2の一面から突出している。
【0014】
これら背の高いトラス筋3間には、軽量型枠11が適宜間隔ごとに配設されている。この軽量型枠11の高さは背の高いトラス筋3よりもやや低く、長辺方向の長さが背の高いトラス筋3の配筋間隔、すなわち図2の(2)におけるaの間隔以下である(以下、小割の軽量型枠という)。
【0015】
この小割の軽量型枠11の配設間隔のうちのトラス筋3に沿った縦方向の一列、すなわちコンクリート板2の長辺方向の中央部における配設間隔が、他の縦方向の配設間隔よりも広くなっており、一対の連結筋が配筋できる程度の間隔となっている。
【0016】
小割の軽量型枠11は、打設されるコンクリートによって圧壊しないものが用いられ、例えば、発泡ポリスチレンのようなビーズ型内発泡成形による合成樹脂発泡成形品が使用される。しかし、この他にもエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等からなる発泡成形品を使用することも可能である。なお、小割の軽量型枠11の材質としては、コンクリートに対する軽量部材であれば特に限定するものではなく、中空鋼管にすることもできる。
【0017】
一方、他方のエリア6には、3本の背の低いトラス筋4がコンクリート板2の長辺方向に沿って適宜間隔ごとに配筋され、その先端部が背の高いトラス筋3に重ね配筋されている。この重ね配筋は少なくともラチス筋9の2山以上を重ね合わせている。この重ね合わせはトラス筋3、4同士を横に添わせる以外に、図1の(2)に示すように、上下に重ね合わせることもできる。このことにより重ね合わせ部における強度をさらに強めることができるとともに、トラス筋3、4同士を互いにずらして配筋する手間も省ける。
【0018】
また背の低いトラス筋4は、背の高いトラス筋3と同一の構成であるが、高さが背の高いトラス筋3の半分程度であり、その下端筋8がコンクリート板2内のスラブ下端筋10に接合されているとともに、上端筋7側がコンクリート板2の一面から突出している。また背の低いトラス筋4間には軽量型枠11が配設されていない。
【0019】
これら背の高いトラス筋3と背の低いトラス筋4の高さは、段差の大きさに応じて決定され、例えば、段差が大きい場合には、背の高いトラス筋3がさらに高くなる一方、背の低いトラス筋4がさらに低くなる。
【0020】
また、背の高いトラス筋3と背の低いトラス筋4の長さも、段差部の大きさに応じて決定され、例えば、面積の大きな段差部を構築する場合は背の低いトラス筋4の長さがさらに長くなる一方、背の高いトラス筋3の長さがさらに短くなる。したがって、これらのトラス筋3、4の重ね配筋の長さにより段差部における強度が自在に調節される。
【0021】
なお、上記のように、小割の軽量型枠11の配設間隔のうちのトラス筋3に沿った縦方向の一列、すなわちコンクリート板2の長辺方向の中央部におけるトラス筋に沿った縦方向の配設間隔が、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くなった薄肉PC板は、最も好ましい実施の形態であるが、本発明はこのようなものに限定されず、トラス筋3と直交した横方向、すなわちコンクリート板2の短辺方向に沿った横方向の配設間隔のうちの一列を、他の横方向の配設間隔より広くすることもできる。
【0022】
次に、複合プレキャストコンクリート板と、中空プレキャストコンクリート板とを使用したコンクリートスラブを、図3〜図5に基づいて説明する。前記複合プレキャストコンクリート板1とは、図1に示すような背の高いトラス筋3と背の低いトラス筋4との間に、それぞれ軽量型枠11を適宜間隔ごとに配設した薄肉PC板をいう(以下、複合薄肉PC板という)。一方、中空プレキャストコンクリート板14とは、図4に示すような背の高いトラス筋17間に軽量型枠19が適宜間隔ごとに配設された薄肉PC板(以下、中空薄肉PC板という)をいう。
【0023】
コンクリートスラブ12は、長尺梁13aと短尺梁13bとの間に2枚並んで配設された複合薄肉PC板1と、これらの両側に配設された中空薄肉PC板14とから構成されている。
【0024】
中空薄肉PC板14には、図4に示すように、5本の背の高いトラス筋17がコンクリート板18の長辺方向に沿って適宜間隔ごとに配筋されている。これらのトラス筋17は下部がコンクリート板18に埋設されるとともに、上部側がコンクリート板18の一面から突出している。また、これらのトラス筋17の間には小割の軽量型枠19が適宜間隔ごとに配設され、これらの配設間隔のうちトラス筋17に沿った縦方向の一列、すなわちコンクリート板18の長辺方向の中央部における配設間隔が、他の縦方向の配設間隔よりも広くなっている。
【0025】
一方、この中空薄肉PC板14と隣接した複合薄肉PC板1における背の高いトラス筋3間には、小割の軽量型枠11が前記中空薄肉PC板14の軽量型枠11と同じ間隔で配設されている。すなわち複合薄肉PC板1の長辺方向の中央部における軽量型枠19の配設間隔が、他の縦方向の配設間隔よりも広くなっている。このことによりコンクリートスラブ12のPC板1、14上に長尺梁13a方向に沿って広い間隙部21が形成され、この広い間隔部21に近接したトラス筋3、17、17と対応した連結筋20が配筋されているとともに、他の軽量型枠11、19間にわたって異形鉄筋やトラス筋等の連結筋20が配筋されている。
【0026】
この連結筋20の配筋間隔は近接したトラス筋3、17、17の配筋間隔と同じであるが、それよりも広く、あるいは狭くすることもできる。
【0027】
また、中空薄肉PC板14の複合薄肉PC板1との接合部には、小割の軽量型枠19よりも幅狭な小型軽量型枠22が配設されているとともに、接合部における背の高いトラス筋17に沿ってこれの半分の長さの補強用トラス筋17aが配筋されている。
【0028】
また、小割の軽量型枠19および小型軽量型枠22が配設されたエリア5、23と、これらが配設されていないエリア6との間には、図5に示すように、背の高いトラス筋17と背の低いトラス筋4との高低差があり、これをもってトップコンクリート16が打設されて段差部25を形成せしめている。
【0029】
上記のように、複合薄肉PC板1と中空薄肉PC板14との軽量型枠11間には背の高いトラス筋3、17に対応した連結筋20が配筋されるととともに、広い間隙部21には近接したトラス筋3、17に対応した一対の連結筋20が配筋されることにより、長尺梁13a方向と短尺梁13b方向の2方向にバランスがとれた配筋となって、コンクリートスラブ12に作用する荷重を長尺梁13a方向および短尺梁13b方向に沿って流して、コンクリートスラブ全体としてバランスのとれた強度を十分に確保している。
【0030】
図6〜図11は、軽量型枠の大きさが異なる薄肉PC板を配設したコンクリートスラブを示したものである。
【0031】
図6は、大型の軽量型枠26を配設した中空薄肉PC板14が、短尺梁13b側に敷設されたコンクリートスラブ12であり、他の中空薄肉PC板14との接合部にのみ小割の軽量型枠19が配設されている。そして、軽量型枠19間に背の高いトラス筋17に対応した連結筋20が配筋され、接合部における強度を確保している。また広い間隙部21には、近接したトラス筋3、17に対応した一対の連結筋20が配筋されて、コンクリートスラブ全体として長尺梁13a方向および短尺梁13b方向の2方向にバランスのとれた配筋となって、コンクリートスラブ12に作用する荷重を長尺梁13a方向および短尺梁13b方向に沿って流している。
【0032】
また図7は、小割の軽量型枠19を配設した中空薄肉PC板14が、短尺梁13b側に敷設されたコンクリートスラブ12であり、他の中空薄肉PC板14との接合部に小割の軽量型枠19が配設されている。また複合薄肉PC板1の広い間隙部21を境にした一方には小割の軽量型枠11が、他方には大型の軽量型枠26がそれぞれ配設されている。
【0033】
また図8は、中空薄肉PC板14の接合部側に小割の軽量型枠19を、それ以外の箇所に大型の軽量型枠26がそれぞれ配設されるとともに、複合薄肉PC板1に小割の軽量型枠11が配設されたコンクリートスラブ12である。
【0034】
また図9は、大型の軽量型枠26を配設した中空薄肉PC板14が短尺梁13b側に敷設され、それ以外の薄肉PC板1、14には大型の軽量型枠26が配設されたコンクリートスラブ12である。
【0035】
また図10は、小割の軽量型枠19を配設した中空薄肉PC板14が短尺梁13b側に敷設され、それ以外の薄肉PC板1、14にはほとんど大型の軽量型枠26が配設されたコンクリートスラブ12である。
【0036】
また図11は、複合薄肉PC板1の一部に小割の軽量型枠11が配設された以外は、大型の軽量型枠26が配設された中空薄肉PC板14からなるコンクリートスラブ12である。
【0037】
また図12および図13は、補強用トラス筋17aが配筋されていない中空薄肉PC板14を使用したコンクリートスラブ12であり、図12は全て小割の軽量型枠19が配設された薄肉PC板1、14が使用されたものである。一方、図13は一部に小割の軽量型枠11が配設された以外は、大型の軽量型枠26が配設された中空薄肉PC板14が使用されている。
【0038】
以上の図7〜図13のコンクリートスラブ12においては、図6と同じように、軽量型枠11、19間にわたって背の高いトラス筋17に対応した連結筋20が配筋されて、接合部における強度を確保し、また広い間隙部21には近接したトラス筋3、17に対応した一対の連結筋20が配筋されて、コンクリートスラブ全体として長尺梁13a方向および短尺梁13b方向の2方向にバランスのとれた配筋となって、コンクリートスラブ12に作用する荷重を長尺梁13a方向および短尺梁13b方向に沿って流して、コンクリートスラブ全体としてバランスのとれた強度を確保している。
【0039】
また図7、図10、図12のコンクリートスラブ12は、小割の軽量型枠11を敷設した中空薄肉PC板14を短尺梁13b側に敷設しているため、大きなせん断力が作用する周辺部において荷重を長尺梁13a方向および短尺梁13b方向に沿って流すことができる。すなわち、上記のように軽量型枠11を小割にして連結筋20を配筋したことにより、中空薄肉PC板14の端部に作用する大きなせん断力に対応することができる。また軽量型枠11を小割にしない中空薄肉PC板14はせん断力が少ないので隔壁などを間引くことができる。
【0040】
なお、上記のように、長尺梁13a方向に沿って広い間隙部21が形成されたたコンクリートスラブ12は、最も好ましい実施の形態であるが、本発明はこのようなものに限定されず、短尺梁13b方向に沿った配設間隔の一つを広い間隙部21とすることもできる。
【0041】
また図3、図6〜図13のコンクリートスラブ12を使用して鉄骨造、鉄筋コンクリート造および鉄骨鉄筋コンクリート造の構築物を構築すると、段差部25が補強され、かつバランスのよい配筋のコンクリートスラブ12を有した構築物となる。
【0042】
【発明の効果】
背の高いトラス筋と背の低いトラス筋の高低差により、これらのエリア間に段差部が形成される薄肉PC板を製造できる。
【0043】
薄肉PC板において、背の高いトラス筋と背の低いトラス筋の重ね配筋した箇所の強度を大きくできる。
【0044】
背の高いトラス筋間に配設した軽量型枠の長辺方向の長さを、背の高いトラス筋の配筋間隔以下としたことにより、薄肉PC板に前記トラス筋と対応した鉄筋を配筋する間隙部が多く形成できる。
【0045】
背の高いトラス筋と、背の低いトラス筋をコンクリート板の所定箇所で長さ方向に重ね配筋した複合プレキャストコンクリートを使用することにより、トップコンクリートを打設するだけで段差部のあるコンクリートスラブが簡単に形成できる。
【0046】
現場における鉄筋加工や複雑な配筋作業を省いて、簡単な現場施工により段差部のあるコンクリートスラブが構築できる。
【0047】
軽量型枠の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の配設間隔よりも広くした薄肉PC板を使用してコンクリートスラブを構築したことにより、薄肉PC板の接合部に近接したトラス筋に対応した連結筋が配筋できるので、コンクリートスラブ全体として長尺梁方向および短尺梁方向の2方向にバランスのとれた配筋となって、コンクリートスラブに作用する荷重を長尺梁方向および短尺梁方向に沿って流して、コンクリートスラブ全体としてバランスのとれた強度を確保することができる。
【0048】
隣接した中空薄肉PC板同士の軽量型枠を、それぞれ異なる大きさにしたことにより、これらの接合部において連結筋の配筋に応じた軽量型枠の配設ができる。
【0049】
中空薄肉PC板の軽量型枠と、複合薄肉PC板の軽量型枠とを、それぞれ異なる大きさにしたことにより、これらの接合部において連結筋の配筋に応じた軽量型枠の配設ができる。また小割の軽量型枠を敷設した中空薄肉PC板を短尺梁側に敷設することにより、大きなせん断力が作用するコンクリートスラブの周辺部において荷重を長尺梁方向および短尺梁方向に沿って流すことにより、コンクリートスラブの周辺部に作用する大きなせん断力に対応することができる。
【0050】
薄肉PC板にそれぞれ異なる大きさの軽量型枠を配設することにより、連結筋の配筋に応じた軽量型枠の配設ができる。
【0051】
段差部が補強され、かつ長尺梁方向および短尺梁方向の2方向にバランスのとれた配筋のコンクリートスラブを有する構築物が構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は薄肉PC板の平面図、(2)は重ね配筋の断面図である。
【図2】(1)は図1のA−A線断面図、(2)は同B−B線断面図である。
【図3】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図4】中空薄肉PC板の平面図である。
【図5】(1)は図3のC−C線断面図、(2)は同D−D線断面図、(3)はコンクリートスラブの段差部の断面図である。
【図6】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図7】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図8】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図9】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図10】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図11】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図12】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図13】コンクリートスラブの一部切欠平面図である。
【図14】(1)は従来のコンクリートスラブの段差部の断面図、(2)は従来の薄肉PC板の平面図である。
【符号の説明】
1 薄肉PC板
2、18 コンクリート板
3、17 背の高いトラス筋
4 背の低いトラス筋
5、23 一方のエリア
6、24 他方のエリア
11、19 小割の軽量型枠
12 コンクリートスラブ
14 中空薄肉PC板
16 トップコンクリート
20 連結筋
22 小型軽量型枠
25 段差部

Claims (6)

  1. 所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、他方のエリアには背の低いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋とは、三角形状に配置された一本の上弦筋と二本の下弦筋とが波形のラチス筋で接合された三角トラスであり、これらのトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で上下に重ね合わせて配筋し、前記背の高いトラス筋間に、長辺方向の長さが、背の高いトラス筋の配筋間隔以下の軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くしたことを特徴とするプレキャストコンクリート板。
  2. 所定の大きさのコンクリート板を所定のエリアに分割し、その一方のエリアに背の高いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、他方のエリアには背の低いトラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔をもって配筋し、前記背の高いトラス筋と背の低いトラス筋とは、三角形状に配置された一本の上弦筋と二本の下弦筋とが波形のラチス筋で接合された三角トラスであり、これらのトラス筋の端部をコンクリート板の所定箇所で上下に重ね合わせて配筋し、前記背の高いトラス筋間に、長辺方向の長さが、背の高いトラス筋の配筋間隔以下の軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くした複合プレキャストコンクリート板と、
    トラス筋をその上部がコンクリート板の一面から突出するように適宜間隔ごとに配筋し、これらのトラス筋間に軽量型枠を適宜間隔ごとに配設し、これらの軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔のうちの少なくとも一列を、他の軽量型枠のトラス筋に沿った縦方向の配設間隔よりも広くした中空プレキャストコンクリート板とを梁間に隣接状態で複数配設し、
    前記複合プレキャストコンクリート板に隣接した中空プレキャストコンクリート板の隣接部には、軽量型枠よりも幅狭な小型軽量型枠が適宜間隔で配設されるとともに、隣接部における背の高いトラス筋に沿ってこれよりも半分の長さの補強用トラス筋が配筋され、前記軽量型枠を配設した部分と配設しない部分との間に段差部を形成してトップコンクリート打設されたことを特徴とするコンクリートスラブ。
  3. 隣接する中空プレキャストコンクリート板同士の軽量型枠がそれぞれ異なる大きさであることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートスラブ。
  4. 中空プレキャストコンクリート板の軽量型枠と、複合プレキャストコンクリート板の軽量型枠とが、それぞれ異なる大きさであることを特徴とする請求項2に記載のコンクリートスラブ。
  5. 中空プレキャストコンクリート板のうちの少なくとも一つのプレキャストコンクリート板にそれぞれ異なる大きさの軽量型枠を配設したことを特徴とする請求項2に記載のコンクリートスラブ。
  6. 請求項2のコンクリートスラブを備えたことを特徴とする構築物。
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