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JP3750522B2 - 車両用シート - Google Patents

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JP3750522B2
JP3750522B2 JP2000376551A JP2000376551A JP3750522B2 JP 3750522 B2 JP3750522 B2 JP 3750522B2 JP 2000376551 A JP2000376551 A JP 2000376551A JP 2000376551 A JP2000376551 A JP 2000376551A JP 3750522 B2 JP3750522 B2 JP 3750522B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、座席本体がガイド部材に沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用シート1は、図10に示すように、座席本体ユニット2を車両の幅方向(図10において左右方向)にスライド支持するガイド部材4を備えている。ガイド部材4は一定の傾きを有する一対の直線状レールから構成されており、そのガイド部材4に座席本体ユニット2の前後方向支持台2aがスライド可能に載置されている。また、前後方向支持台2aの上には回転支持台2bを介して座席本体2cが載置されている。
乗降時には、回転支持台2bによって座席本体2cをドア開口部D側に約90度回転させた状態で、座席本体ユニット2をガイド部材4に沿ってスライドさせ、ドア開口部Dから車外に移動させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、車両用シート1のガイド部材4は一定の傾きを有する一対の直線状レールから構成されているため、座席本体2cを車室内から車外方向にスライドさせる際のその座席本体2cの下降率は一定である。このため、スライド終了位置(以下、乗降位置という)における座席本体2cの地上高をさらに低くしようとすれば、ガイド部材4の長さ寸法を大きく設定するか、あるいは長さ寸法はそのままでガイド部材4の傾きを大きく設定する必要がある。しかし、車室内のスペースを考慮するとガイド部材4の長さ寸法を大きくするのには限界がある。また、ガイド部材4の傾きを大きく設定すると車室内でその座席本体2cの位置が他の座席よりも高くなる(縦方向に嵩張る)という問題が生じる。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、車室内で嵩張らない構造で、乗降位置における座席本体の地上高を従来よりも低くできる車両用シートの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、座席本体が左右一対の固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、前記左右一対の固定ガイドレールは支点回りに上下揺動可能に構成されて、傾斜調整手段の動作により前記固定ガイドレールが支点回りに揺動し、その固定ガイドレールの傾きが調整される構成であり、前記左右一対の固定ガイドレールには、それらの固定ガイドレールに沿ってスライド可能な左右一対の可動レールが連結されており、前記左右一対の可動レールに前記座席本体が支持されて、その座席本体が前記固定ガイドレールの支点よりも車外側に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明によると、左右一対の固定ガイドレールは支点回りに上下揺動可能に構成されて、傾斜調整手段の動作により前記固定ガイドレールが支点回りに揺動し、その固定ガイドレールの傾きが調整される。さらに、それらの固定ガイドレールに沿ってスライド可能な左右一対の可動レールが連結されており、それらの可動レールに座席本体が支持されている。即ち、座席本体を車室内から乗降位置まで下降移動させる際に、その座席本体の下降率を車室内で小さく、乗降位置近傍において大きく設定できる。このため、固定ガイドレールの長さ寸法を増加させないで乗降位置における座席本体の地上高を従来より低くできる。また、車室内では固定ガイドレールの傾きを緩やかにできるため、車室内における座席本体の位置が高くならない。このため、車室内で車両用シートが嵩張らない。
即ち、車両用シートが大型化することなく、乗降位置における座席本体の地上高が従来よりも低くなる。
【0007】
請求項2の発明は、座席本体が左右一対の固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、先端側に近づくにつれて傾斜が大きくなるように、左右一対の固定ガイドレールが下方に湾曲して形成されており、前記左右一対の固定ガイドレールには、同じく下方に湾曲して形成された左右一対の可動レールがその固定ガイドレールに沿ってスライド可能なように連結されており、前記左右一対の可動レールに前記座席本体が支持される構成であることを特徴とする。
このため、固定ガイドレールの傾きを調整しなくても、乗降位置における座席本体の地上高を低くできる。
請求項3の発明は、座席本体が左右一対の傾斜した固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、前記左右一対の固定ガイドレールには、それらの固定ガイドレールと等しい傾きで、前記固定ガイドレールに沿ってスライド可能に構成された左右一対の可動レールが連結されており、前記左右一対の可動レールに昇降機構を介して前記座席本体が支持され、前記昇降機構の動作により、前記座席本体の前部が昇降してその座席本体の傾きが調整されることを特徴とする。
このため、乗降位置における座席本体の前部の地上高を低くできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、図1から図5に基づいて本発明の実施形態1に係る車両用シートの説明を行う。図1は車両用シートの側面図、図2は車両用シートの背面図、図3〜図5は車両用シートの部品図を表している。ここで、車両の幅方向をX方向、車両の前後方向をY方向、車両の高さ方向をZ方向として以下の説明を行う。
図1において、図中6は運転席、10は助手席を示している。本実施形態では、この助手席10を本発明の車両用シートとした場合の説明を行う。なお、助手席10(以下、車両用シート10という)の左側にはドア開口部Dが位置している。
【0009】
車両用シート10は、座席本体12と、その座席本体12を車外方向に向けた状態でその方向にスライドさせるスライド支持台13と、そのスライド支持台13を回転支持する回転支持台14と、その回転支持台14を車両前後方向にスライド支持する前後方向支持台15とを備えている。
座席本体12は、図1、図2に示すようにシートクッション12aとシートバック12bを有し、シートクッション12aの下面にはフットレスト16aを備えたシートホルダ16が取り付けられている。このシートホルダ16を介して座席本体12はスライド支持台13に取り付けられている。
【0010】
スライド支持台13は、図3(A)(B)に示すように、左右一対の直線スライド機構20,20を備えている。両直線スライド機構20,20は、それぞれ固定ガイドレール20aと可動レール20b、及び両レール20a,20bのV溝20d、20d間に挟み込んだ多数の鋼球20c〜20cを有する構成となっている。
図3(A)に示すように、両可動レール20b,20bの前部と後部は連結ベース24,25により連結されて、スライドする側の枠体(可動部材21)が構成されている。又、両可動レール20b,20b間であって可動部材21のスライド方向中央付近と、上記前部側の連結ベース24にはブラケット26,27が取り付けられており、この両ブラケット26,27を介して前述の座席本体12が可動部材21に取り付けられている。
【0011】
両固定ガイドレール20a,20aの後端部間には略箱体形状の連結ベース29が取り付けられており、この連結ベース29にはスライド支持台13の駆動源としてのモータ30が取り付けられている(図3(B)参照)。このモータ30には減速ギヤ30aを介してねじ軸31の一端が連結されている。また、両固定ガイドレール20a,20aの前端部間も連結ベース28により連結されており、この連結ベース28に取り付けたブラケット28aに上記ねじ軸31の他端側が回転可能に支持されている。このように両固定ガイドレール20a,20aも連結ベース28,29により一体化されて、スライド固定側の枠体22を構成している。以下、スライド固定側の枠体22をガイド部材22と呼ぶことにする。
【0012】
上記ねじ軸31にはナット32が螺合されており、そのナット32がブラケット33を介して可動部材21の連結ベース25に固定されている。これによって、モータ30が起動されると、ねじ軸31が回転してナット32がそのねじ軸31上を移動し、これにより可動部材21ひいては座席本体12が車両幅方向(直線スライド機構20のスライド方向)に移動する。
【0013】
上記したスライド支持台13は、図3(A)に示すように、一対の連結機構72及び一対の昇降機構70を介して回転ベース41に取付けられている。
連結機構72は、連結ピン72cによって相対回動可能に連結された上側ブラケット72aと下側ブラケット72bとから構成されており、両上側ブラケット72aがスライド支持台13を構成する両固定ガイドレール20a,20aの外側面前部に固定されている。また、連結機構72の下側ブラケット72bが回転ベース41の前端部両側に固定されている。
【0014】
昇降機構70はスライド支持台13の後部を昇降させてそのスライド支持台13を連結機構72の連結ピン72cを中心に上下に揺動させるための機構であり、その一例を図5(A)に示す。昇降機構70は、回転ベース41上に取付けられた駆動源としてモータ73を備えており、そのモータ73の回転力が回転ベース41上のギヤボックス74を介して縦ねじ軸75に伝達される。縦ねじ軸75にはL形昇降ブラケット76のナット76nが螺合しており、その縦ねじ軸75が回転することでL形昇降ブラケット76が昇降する。L形昇降ブラケット76の縦板部76wは連結ピン77によって上側ブラケット78と相対回動可能に連結されており、その上側ブラケット78がスライド支持台13の両固定ガイドレール20a,20aの外側面後部に固定されている。
【0015】
これによって、モータ73が正転方向あるいは逆転方向に起動されると、縦ねじ軸75とナット76nとの螺合作用によりL形昇降ブラケット76が昇降し、スライド支持台13は連結機構72の連結ピン72cを支点にして上下に揺動する。即ち、昇降機構70の働きでスライド支持台13の傾きが変化する。
【0016】
図5(B)は、昇降機構70の変更例を表している。図5(B)に示す昇降機構80は、スライド支持台13と回転ベース41との間に設けられたリンク機構82とそのリンク機構82を動作させるモータ81とから構成されている。リンク機構82は第一レバー83と第二レバー84とを有しており、両レバー83,84の端部が中央連結ピン82pによって回動可能に連結されている。第一レバー83の下端部は回転ベース41に固定された下側ブラケット85と下部連結ピン85pによって回動可能に連結されている。また、第二レバー84の上端部はスライド支持台13の外側面後部に固定された上側ブラケット86と上部連結ピン86pによって回動可能に連結されている。
【0017】
回転ベース41の幅方向両側に設けられたリンク機構82は互いの中央連結ピン82pが横ブラケット87によって連結されており、その横ブラケット87に設けられたナット部87nにねじ軸88が螺合している。ここで、横ブラケット87は軸回りに回動可能であり、さらにねじ軸88はユニバーサルジョイント89を介してモータ81の回転軸81rに連結されている。これによって、モータ81が正転方向あるいは逆転方向に起動されると、ねじ軸88とナット部87nとの螺合作用により横ブラケット87とモータ81間の距離が変化し、リンク機構82が延びたり、あるいは畳まれることで、スライド支持台13が昇降する。即ち、昇降機構70及び昇降機構80等が本発明の傾斜調整手段に相当する。
【0018】
前述の昇降機構70等を支持する回転ベース41は、図4に示すように、回転支持台14の内輪14a側に取付けられている。回転支持台14を構成する内輪14aの外周面と外輪14bの内周面にはそれぞれV溝(図示されていない)が形成されている。そして、両V溝間に多数の鋼球を挟み込ませた状態で、回転支持台14が構成されている。これにより回転ベース41及びこの回転ベース41に載置されているスライド支持台13、座席本体12等をスムーズ且つガタツキなく回転させることができるようになっている。
【0019】
回転支持台14は前後方向支持台15のメインベース50に取り付けられている。このメインベース50は、左右一対の直線スライド機構51,51を介して車両フロアF上に前後方向移動可能に取り付けられている。両直線スライド機構51,51には、上記した直線スライド機構20と同様の構成のものが用いられている。
座席本体12等の車両前後方向のスライド動作と回転動作とは連動機構60の働きで連動して行われる。
【0020】
連動機構60は、回転ベース41の下面に取り付けられた円弧形状のピニオンギヤ61と、メインベース50に取り付けられた中間ギヤ62と、車両フロアF上に取り付けたラック63を有している。ピニオンギヤ61は中間ギヤ62に噛み合い、中間ギヤ62はラック63に噛み合っている。なお、ピニオンギヤ61には図示手前側の一定角度αの範囲に噛み合い歯が形成されていないため、この範囲で座席本体12の回転動作と前後方向のスライド動作とは連動されない。このように構成した連動機構60によれば、図4の矢印方向に座席本体12等をスライドさせながらその座席本体12等を左方向に約90°回転させることができるので、車両用シート10の使い勝手が向上する。
【0021】
次に、上記した車両用シート10の動作説明を行う。車両用シート10は、車両走行時には図2に示す状態となる。この状態では、座席本体12が回転方向については車両正面向きに位置し、車両前後方向についてはスライド後端側に位置している。また、スライド支持台13はその長手方向(直線スライド機構20に沿った方向)を車両前後方向に沿わせた向きに位置している。さらに、昇降機構70のL形昇降ブラケット76は下限位置に保持されており、スライド支持台13の傾きは最小値に保持されている。
【0022】
次に、車両用シート10の着座者が乗降する場合には、座席本体12をドア開口部D側に回転操作する。こうして座席本体12を車両前方にスライドさせつつ、ドア開口部D側に回転操作し、ほぼ90度回転させて車両前後方向の前端位置に至った段階で、回転操作を止める。この段階の状態が図1において実線で示されている。図1において実線で示す状態では、座席本体12がドア開口部D側に向けられ、車両前後方向についてはスライド前端側に位置し、かつスライド支持台13はその長手方向を車両幅方向に沿わせた状態で緩やかに傾斜している。
【0023】
この段階では、座席本体12は車両幅方向の後端側(室内側、図2において右側)に位置している。そこで、スライド支持台13の駆動モータ30を起動させると、ねじ軸31が回転して可動部材21が移動する。これにより座席本体12はガイド部材22に沿って室外方向に下降しながら移動する(図2において二点鎖線で示す状態)。そして、座席本体12が室外方向への移動終了位置あるいはその近傍に到達した段階で、昇降機構70のモータ73を起動させてスライド支持台13の後部を押し上げ、スライド支持台13を連結機構72の連結ピン72cを中心に上方に揺動させる。即ち、スライド支持台13の傾きを大きくする。これによって、連結機構72の連結ピン72cを中心にしてスライド支持台13の後部が押し上げられる分だけそのスライド支持台13の可動部材21の先端側が下がり、座席本体12がさらに下降する。したがって、乗降位置における座席本体12の地上高を低くでき、着座者の乗降が容易になる。
【0024】
次に、座席本体12を室内側に戻すには、昇降機構70のモータ73を逆転させてスライド支持台13の傾きを元に戻した後、そのスライド支持台13の駆動モータ30を逆転させる。これによって、座席本体12は車室内側に戻される。次にこの状態から座席本体12を車両正面側に回転させると、この回転操作に連動してその座席本体12は車両後方側にスライドする。座席本体12の回転操作によりスライド支持台13も一体で回転し、最終的にその長手方向を車両前後方向に沿わせた位置に戻される。
【0025】
このように、本実施形態に係る車両用シート10によると、スライド支持台13の傾きを調整することができるため、スライド支持台13を構成するガイド部材22の水平方向の長さ寸法を増加させないで乗降位置における座席本体12の地上高を従来より低くできる。また、車室内ではガイド部材22の傾きが緩やかであるため、車室内における座席本体12の位置が高くならない。このため、車室内で車両用シート10が嵩張ることがない。
また、ガイド部材22(スライド支持台13)を上下方向に揺動可能に形成して乗降位置近傍において座席本体12を大きく下降させる構造のため、従来のスライド支持台13をそのまま利用することもできる。
【0026】
(実施形態2)
以下、図6、図7に基づいて、本発明の実施形態2に係る車両用シートの説明を行う。本実施形態に係る車両用シートは、実施形態1で説明したスライド支持台13を下方に湾曲するように形成することで昇降機構70等を不要にしたものであり、その他の構造は実施形態1に係る車両用シート10と同様である。このため、実施形態1に係る車両用シート10と同じ部材については同じ番号を付して説明を省略する。ここで、図6は本実施形態に係る車両用シートの側面図、図7はその車両用シートの部品図を表している。
【0027】
本実施形態に係る車両用シート90のスライド支持台93は、図6、図7に示すように、左右一対のスライド機構を構成する固定ガイドレール95aと可動レール94bとが下方に湾曲して形成されている。前記スライド機構の構造は実施形態1における直線スライド機構20の構造と同様である。なお、図7において、固定ガイドレール95aは省略されている。
可動レール94b,94bの前部と後部は、図7に示すように、連結ベース94e,94fにより連結されてスライドする側の枠体(可動部材94)が構成されている。そして、その可動部材94にブラケット94x,94y(図6参照、図7には省略されている)を介して座席本体12が取付けられる。
【0028】
前記スライド機構を構成する両固定ガイドレール95a,95aの後端部間には略箱体形状の連結ベース95wが取付けられており、この連結ベース95wにスライド支持台93の駆動源としてのモータ96mが取付けられている。このモータ96mには減速ギヤを介してねじ軸96jが連結されており、このねじ軸96jの他端側が両固定ガイドレール95a,95aの前端部間に設けられた連結ベース95zのブラケット95yに回転可能に支持されている。そして、ねじ軸96jにナット97が螺合されている。
【0029】
ナット97の外周面には、図7(C)に示すように、直径方向に一対のピン97pが突出しており、それらのピン97pが可動部材94の連結ベース94eに固定されたコ字形ブラケット97kの縦長穴97h(図7(B)参照)に挿通されている。このため、ナット97とコ字形ブラケット97kとは縦長穴97hの働きで上下方向には相対移動可能、かつねじ軸96jの軸方向には相対移動不能に保持される。したがって、モータ96mが起動されると、ねじ軸96jが回転してナット97がそのねじ軸96j上を移動し、そのナット97の動きがコ字形ブラケット97kを介して可動部材94に伝達され、その可動部材94は両固定ガイドレール95a,95a(以下、ガイド部材95aという)に沿ってスライドする。なお、可動レール94の移動軌跡とナット97の移動軌跡とが異なることによる両者94,97間の距離の変動はコ字形ブラケット97kの縦長穴97hによって吸収される。
【0030】
上記したスライド支持台93は回転ベース41(図6参照)の幅方向両側に設けられたブラケット41bによってその回転ベース41に固定される。なお、その回転ベース41を支持する回転支持台14、その回転支持台14を支持する前後方向支持台15等は実施形態1に係る車両用シート10と同じ構造である。
このように、本実施形態に係る車両用シート90では、可動部材94及び座席本体12は下方に湾曲して形成されたガイド部材95aに沿って下降移動する構造のため、その座席本体12を車室内では緩やかに、また乗降位置近傍では大きく下降させることができる。このため、実施形態1に係る車両用シート10で使用されたガイド部材95aを昇降等させる機構が不要になる。
【0031】
(実施形態3)
以下、図8に基づいて、本発明の実施形態3に係る車両用シートの説明を行う。本実施形態に係る車両用シート100は、スライド支持台103の可動部材104と座席本体12との間に一対の連結機構72と一対の昇降機構70とを備えている。
連結機構72は実施形態1で説明した連結機構72と同じ構造であり、座席本体12の後端部を上下回動可能な状態で可動部材104に連結している。
昇降機構70は実施形態1で説明した昇降機構70と同じ構造であり、座席本体12の前部と可動部材104との間に配置されて、その座席本体12の前部を昇降させる。
【0032】
昇降機構70は、車両走行時に座席本体12を通常位置(上限位置)に保持しており、乗降時に座席本体12が乗降位置近傍に到達した段階で動作してその座席本体12を通常位置から下限位置まで下降させる。これによって、座席本体12は連結機構72を中心にして下方に回動し、その座席本体12が前方に傾いて先端部分12fの地上高が低くなる。このため、乗降性が向上する。また、車両走行時に座席本体12の傾きを任意に調整可能となる。
【0033】
図9は、昇降機構70の変更例を表している。図9に示す昇降機構120は、可動部材104上に軸受け(図示されていない)を介して回転可能に支持された回転軸122と、その回転軸122を所定角度内で回転させるモータ124と、その回転軸122の回転力で動作する左右一対のリンク機構126とから構成されている。なお、図には右側のリンク機構126のみ記載されている。
リンク機構126は第一レバー126aと第二レバー126bとを有しており、その第一レバー126aが回転軸122に対して直角に配置された状態でその回転軸122に例えば溶接等により固定されている。また、第一レバー126aの先端には第二レバー126bの基端部が中央連結ピン126pによって回動可能に連結されている。さらに、第二レバー126bの先端には支持板126uが上部連結ピン126xを介して回動可能に連結されており、この支持板126uが、図9(B)に示すように、座席本体12のシートホルダ16に固定されている。
【0034】
回転軸122には、回動レバー125がその回転軸122に対して直角に配置された状態で固定されており、その回動レバー125の先端に連結ピン127を介してモータ124の往復運動軸124pの先端が連結されている。
モータ124は内部に歯車機構(図示されていない)を有しており、その歯車機構を構成するナットの雌ネジに往復運動軸124pの雄ネジ124nが螺合している。このため、モータ124が駆動されて前記歯車機構のナットが定位置で正転方向あるいは逆転方向に回転するとネジの作用で往復運動軸124pが軸方向に前進あるいは後退する。モータ124は可動部材104上に固定された上下回動可能なモータ台128に取付けられている。
【0035】
この構造により、モータ124が往復運動軸124pを前進させる方向(押出す方向)に駆動されると、往復運動軸124pが回動レバー125の先端を押圧して回転軸122を図中右回転させる。これによって、リンク機構126の第一レバー126aが右回転(上方に回転)し、座席本体12はそのリンク機構126によって押上げられる。
また、モータ124が往復運動軸124pを後退させる方向(引き込む方向)に駆動されると、往復運動軸124pが回動レバー125の先端を引張って回転軸122を図中左回転させる。これによって、リンク機構126の第一レバー126aが左回転(下方に回転)し、座席本体12はそのリンク機構126によって引下げられる。
したがって、この昇降機構120を使用することにより、前述のように座席本体12の前後方向の傾きを調整することができる。
【0036】
なお、図8に示すスライド支持台103は可動部材104を直線状にスライドさせる構造であるが、実施形態1のように上下揺動可能なスライド支持台13を使用しても良いし、実施形態2のように下方に湾曲するように形成されたスライド支持台93を使用しても良い。
【0037】
また、実施形態1〜実施形態3では、前後方向支持台15の上に回転支持台14を載置し、回転方向支持台14の上にスライド支持台13,93,103を載置し、そのスライド支持台13,93,103上に座席本体12を載置する例を示したが、従来のように、スライド支持台13,93,103の上に前後方向支持台15を載置し、前後方向支持台15の上に回転支持台14を載置し、回転支持台14の上に座席本体12を載置することも可能である。
また、実施形態1〜実施形態3では、助手席を本発明に係る車両用シートとした場合の例を示したが、助手席以外のシートを本発明に係る車両用シートとすることも可能である。
また、昇降機構70,80,120において、モータ等の代わりにシリンダ等を使用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明によると、左右一対の固定ガイドレールの長さ寸法を増加させないで乗降位置における座席本体の地上高を従来より低くできるため、車両用シートを大型化することなく、乗降位置における座席本体の地上高を従来よりも低くできる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す図であり、助手席としての車両用シート及び運転席を車両後方から見た図である。本図では、車両用シートの座席本体がドア開口部側に向けられて、車両幅方向にスライドする様子を示している。
【図2】同じく車両後方から車両用シート及び運転席を見た図である。助手席としての車両用シート及び運転席を車両後方から見た図である。本図では、車両用シートの座席本体が車両正面に向けられている。
【図3】車両用シートを構成するスライド支持台の斜視図(A図)及びA図のB−B矢視図(B図)である。
【図4】車両用シートを構成する前後方向支持台及び回転支持台等の斜視図である。
【図5】車両用シートのスライド支持台を構成する昇降機構の斜視図(A図)、及び昇降機構の変更例の斜視図(B図)である。
【図6】本発明の実施形態2を示す図であり、助手席としての車両用シート及び運転席を車両後方から見た図である。本図では、車両用シートの座席本体がドア開口部側に向けられて、車両幅方向にスライドする様子を示している。
【図7】車両用シートを構成するスライド支持台の要部斜視図(A図)、A図の縦断面図(B図)及びナットの斜視図(C図)である。
【図8】本発明の実施形態3を示す図であり、助手席としての車両用シート及び運転席を車両後方から見た図である。本図では、車両用シートの座席本体がドア開口部側に向けられて、車両幅方向にスライドする様子を示している。
【図9】昇降機構の変更例を表す斜視図(A図)及び側面図(B図)である。
【図10】従来の車両用シートを示す図であり、その車両用シートと運転席を車両後方から見た図(A図)である。また、車室内を平面的に見た図(B図)である。
【符号の説明】
D …ドア開口部
6 …運転席
10 …助手席(車両用シート)
12 …座席本体
13 …スライド支持台
14 …回転支持台
15 …前後方向支持台
21 …可動部材
22 …ガイド部材
70 …昇降機構(傾斜調整手段)
93 …スライド支持台
103…スライド支持台
120…昇降機構

Claims (3)

  1. 座席本体が左右一対の固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、
    前記左右一対の固定ガイドレールは支点回りに上下揺動可能に構成されて、傾斜調整手段の動作により前記固定ガイドレールが支点回りに揺動し、その固定ガイドレールの傾きが調整される構成であり、
    前記左右一対の固定ガイドレールには、それらの固定ガイドレールに沿ってスライド可能な左右一対の可動レールが連結されており、
    前記左右一対の可動レールに前記座席本体が支持されて、その座席本体が前記固定ガイドレールの支点よりも車外側に移動可能に構成されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 座席本体が左右一対の固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、
    先端側に近づくにつれて傾斜が大きくなるように、左右一対の固定ガイドレールが下方に湾曲して形成されており、
    前記左右一対の固定ガイドレールには、同じく下方に湾曲して形成された左右一対の可動レールがその固定ガイドレールに沿ってスライド可能なように連結されており、
    前記左右一対の可動レールに前記座席本体が支持される構成であることを特徴とする車両用シート。
  3. 座席本体が左右一対の傾斜した固定ガイドレールに沿って車室内から車外に下降しながら移動可能な構造の車両用シートであって、
    前記左右一対の固定ガイドレールには、それらの固定ガイドレールと等しい傾きで、前記固定ガイドレールに沿ってスライド可能に構成された左右一対の可動レールが連結されており、
    前記左右一対の可動レールに昇降機構を介して前記座席本体が支持され、前記昇降機構の動作により、前記座席本体の前部が昇降してその座席本体の傾きが調整されることを特徴とする車両用シート。
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