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JP3744075B2 - 車両側部のエネルギ吸収構造 - Google Patents

車両側部のエネルギ吸収構造 Download PDF

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JP3744075B2
JP3744075B2 JP25570096A JP25570096A JP3744075B2 JP 3744075 B2 JP3744075 B2 JP 3744075B2 JP 25570096 A JP25570096 A JP 25570096A JP 25570096 A JP25570096 A JP 25570096A JP 3744075 B2 JP3744075 B2 JP 3744075B2
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英昭 田中
昌史 榊田
進士 梶本
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    • B60R21/231Inflatable members characterised by their shape, construction or spatial configuration
    • B60R21/23138Inflatable members characterised by their shape, construction or spatial configuration specially adapted for side protection

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両側部のエネルギ吸収構造に関し、特にシートのシートバック内にエアバッグユニットが配設されているものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグユニットを操舵ハンドルに配設して車体の正面衝突時に乗員の安全を図ることはよく知られている。ところが、近年、例えば特開平6−64491号公報に示されているように、シートのシートバック内の側部にエアバッグユニットを配設し、車体側部への衝突時に乗員の側方でエアバッグを展開させ、その展開したエアバッグで側突のエネルギを吸収して乗員を保護するようにすることが提案されている。
【0003】
一方、そのシートは、通常、スライドレールを有するスライダ機構を介して車両前後方向にスライドすることができるようになっている。
【0004】
また、サイドドアの車室内側部に、車室側に突出して上面に棚面を有するアームレストを設けることはよく知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エアバッグユニットを、上記提案例のように、シートのシートバック内の側部に配設して乗員を側突から保護しようとする場合、通常、エアバッグユニットをそのシートに近いサイドドア側の側部にエアバッグが車両前方に展開するように配設し、シートバックから前方の乗員とそのサイドドアとの間にエアバッグを展開させるようにしている。そして、そのサイドドアにアームレストが設けられている場合、エアバッグをアームレストの棚面上方に展開させるようにすることが考えられるが、乗員を有効に保護するためには、エアバッグの下端面を出来る限りアームレスト棚面に近接させることが望ましい。また、エアバッグの下端面をアームレスト棚面に近接させることで、その棚面によりエアバッグの展開をガイドさせてその展開性の向上化を図ることが考えられる。
【0006】
しかし、エアバッグの下端面をアームレスト棚面に近接させると、シートのスライド位置によって、エアバッグの下端面とアームレスト棚面との上下方向の位置関係が変化し、どのスライド位置でもエアバッグの展開性を安定化させるために改良の余地がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートのスライドレールとサイドドアのアームレスト棚面との位置関係を見直すことによって、エアバッグの下端面を出来る限りアームレスト棚面に近接させて乗員を有効に保護しつつ、シートがどのスライド位置にあっても、エアバッグの展開を安定して行わせるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、表皮材を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するエアバッグを、シートの全スライド領域のうち該エアバッグが展開し得る範囲内で、上記アームレスト棚面にガイドされながら展開するように構成し、上記範囲内で、シート側方から見てスライドレールとアームレストの棚面ラインとの間の距離を同一又はシート前方側ほど漸小するように設定した。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、スライドレールを有するスライダ機構を介して車両前後方向にスライドするシートと、上記シートに近いサイドドアの車室内側部に、車室側に突出して上面に棚面を有するアームレストと、上記シートにおけるシートバック内の上記サイドドア側の側部近傍部に、エアバッグが、該シートバックを覆う表皮材を破断して車両前方にかつ上記アームレスト棚面の上方に展開するように配設されたエアバッグユニットとを備えた車両側部のエネルギ吸収構造を前提とする。
【0010】
そして、上記エアバッグは、上記シートの全スライド領域のうち該エアバッグが展開し得る範囲内で、上記アームレスト棚面にガイドされながら展開するように構成されており、上記範囲内で、シート側方から見て上記スライドレールと棚面ラインとの間の距離が同一又はシート前方側ほど漸小するように設定されているものとする。
【0011】
このことにより、エアバッグの下端面をアームレスト棚面に近接させたとしても、シートのスライド位置に関係なく、エアバッグ下端面はアームレスト棚面の上方に確実に位置するようになる。しかも、エアバッグ下端面をアームレスト棚面に近接させることで、アームレスト棚面によりエアバッグの前方への展開を効果的にガイドすることができる。また、シートのスライド位置が前側にあるほど、展開したエアバッグのアームレスト棚面と前後方向に重なり得る領域が大きくなるので、スライドレールと棚面ラインとの間の距離をシート前方側ほど漸小するように設定することにより、シートのスライド位置が前側にあるときに、エアバッグ下端面とアームレスト棚面との距離が僅かに大きくなり、エアバッグをよりスムーズに展開させることができる。よって、エアバッグ下端面をアームレスト棚面に近接させて乗員を有効に保護しつつ、シートのスライド位置に関係なく、エアバッグ展開安定性を向上させることができる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、エアバッグは、シートに座っている乗員の胸部に対応する胸部保護部と、該胸部保護部の略上方に連続して該乗員の頭部に対応する頭部保護部とを備えているものとする。
【0013】
このことで、エアバッグは上下方向に大きくなり、その展開性を特に安定化させる必要があるので、この車両側部のエネルギ吸収構造は、このようなエアバッグを有する場合に最適な構造となる。よって、この車両側部のエネルギ吸収構造の有効な利用を図ることができると共に、乗員の安全性を向上させることができる。
【0014】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、エアバッグの胸部保護部は、エアバッグユニットに接続されている一方、頭部保護部は、エアバッグ展開気体が上記胸部保護部を経由して流入するように該胸部保護部に接続されているものとする。
【0015】
このようにすることで、最初に胸部保護部がシートバックから前方に展開され、その後、その胸部保護部の上方に頭部保護部が展開する。このため、最初の胸部保護部の展開性が頭部保護部にも影響するので、その胸部保護部の展開が重要となり、その展開安定性をより一層向上化させる必要がある。よって、請求項2の発明の作用効果をより高めることができる。
【0016】
請求項4の発明では、請求項1のいずれか1つの発明において、アームレストの棚面は、シート側方から見た棚面ラインが前方上りに略平面状に形成されているものとする。
【0017】
この発明により、エアバッグの前方展開をよりスムーズにガイドすることができると共に、特に頭部保護部を有する場合に胸部保護部から上方の頭部保護部に向けて効果的にガイドを行うことができる。よって、エアバッグ展開安定性をより一層向上化させることができる。
【0018】
請求項5の発明では、請求項1のいずれか1つの発明において、エアバッグの下端ラインは、該エアバッグの展開状態でアームレストの棚面ラインに沿う略直線状に形成されているものとする。
【0019】
このことにより、アームレスト棚面によってエアバッグの前方展開をさらにスムーズにガイドさせることができる。よって、エアバッグの展開をさらに安定して行わせることができる。
【0020】
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれか1つの発明において、シートバックの左右両側部に、前方に膨出しかつ表皮材で覆われたサイドサポート部がそれぞれ設けられ、エアバッグユニットは、サイドドア側の側部に設けられた上記サイドサポート部内に配設されており、上記エアバッグユニットのエアバッグは、上記サイドドア側の側部のサイドサポート部を覆う表皮材に形成された縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成されているものとする。
【0021】
請求項7の発明では、請求項6の発明において、サイドドア側の側部のサイドサポート部における表皮材のシート内側に、エアバッグユニットを覆うウレタン層が設けられており、上記エアバッグユニットのエアバッグは、上記ウレタン層及び表皮材の縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成されているものとする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図2〜図4は、本発明の実施形態1に係る車両側部のエネルギ吸収構造における自動車の前席左側のシート1を示し(尚、以下の説明では、自動車の前後左右を単に前後左右という)、このシート1は、シートクッション2、シートバック3及びヘッドレスト4を有する。上記シートクッション2の左右両端部の下部には、前後方向に延びるスライダ7,7がそれぞれ設けられ、この各スライダ7は、前後部でレール取付部材10,10を介してフロアに固定した左右の各スライドレール8に係合されている。つまり、上記各スライダ7及び各スライドレール8はスライダ機構を構成し、このスライダ機構を介してシート1の前後位置を調節することができるようになっている。この各スライドレール8は、僅かに前方上りとなるようにされ、スライド位置が前側ほどシートの上下方向の位置が高くなるようになっている。すなわち、背の低い乗員がこのシート1に座るときは、通常、シート1を前側にスライドさせるので、背の低い乗員でも前方の視界を良好にさせるようにしている。
【0023】
上記シートクッション2の後部には、ナックル部材9が左右方向に延びる回転軸11を中心として回転可能に設けられ、このナックル部材9を介してシートバック3がシートクッション2に対して上記回転軸11回りに回転可能に連結されて、シートバック3の角度調整を行うことができるようになっている。
【0024】
上記ヘッドレスト4は、その下端面から突出したフレーム5,5が上記シートバック3の上端面に形成した2つの穴にそれぞれ差し込まれてそのシートバック3に取り付けられている。
【0025】
上記シートバック3内の後部外周部には、鋼製パイプ材からなる枠状のシートバックフレーム13が設けられ、このシートバックフレーム13の上部には、上記ヘッドレスト4の下端面から突出した各フレーム5とそれぞれ嵌合してヘッドレスト4の上下方向の位置を調節することができる2つのヘッドレスト調節部材14,14が取付固定されている。
【0026】
上記シートバック3内の前部及び左右両側部にはパッド15が設けられ、このパッド15は、その端部がシートバックフレーム13の外側から後方に回り込むようにされてそのシートバックフレーム13に支持されている。上記パッド15は、発泡ウレタン層17とその発泡ウレタン層17のシート外側表面側の発泡ウレタン層17よりも柔らかいウレタン層16とからなる。このパッド15におけるウレタン層16のシート外側表面は、薄い布地からなる表皮材19で覆われている。
【0027】
上記シートクッション2の左右両端部には上方に膨らんだサイドサポート部2a,2aが、またシートバック3の左右両端部には前方に膨らんだサイドサポート部3a,3aがそれぞれ設けられ、乗員が左右方向に動かないようにサポートする役目をしている。
【0028】
上記シート1に近い左側サイドドア40の車室内側部には、図1及び図5に示すように、車室側に突出して上面に棚面41aを有するアームレスト41が設けられている。このアームレスト41の棚面41aは、このサイドドア40の上下方向略中央部にサイドドア40後端近傍から前後方向略中央部に亘って形成されている。
【0029】
上記シートバック3内の上記サイドドア40側の側部近傍部つまり左側のサイドサポート部3a内にはエアバッグユニット21が配設されている。このエアバッグユニット21は、図4に示すように、断面略U字状のモジュールカン22を有し、このモジュールカン22内には、奥側に点火部と爆薬とを内蔵した円筒缶状のインフレータ23が、また開口側に折り畳まれたエアバッグ24がそれぞれ収容されている。上記インフレータ23の点火部には、図示しないが、自動車の左側部への側突を検知する加速度センサから点火信号が供給されるようになっており、その点火信号により点火部が点火して爆薬が高速燃焼し、そのとき発生する多量のガスによりエアバッグ24が膨脹展開する。
【0030】
上記エアバッグユニット21は、その長手方向がシートバック3の上下方向と略一致するように配置され、そのモジュールカン22の側面にて上下2組のボルト27,27及びナット28,28で取付部材26の一端部に締結されている。この取付部材26の他端部はシートバックフレーム13に溶接により取付固定されている。このことで、エアバッグユニット21は取付部材26を介してシートバックフレーム13に固定されていることになる。また、このエアバッグユニット21は、そのモジュールカン22の開口方向つまりエアバッグ24が展開する方向が前方に対して左側に傾くように配置されている。
【0031】
上記パッド15のシート内側表面部におけるエアバッグユニット21に対応した部位つまりエアバッグユニット21におけるモジュールカン22開口の略前方部位には、エアバッグ24の展開圧を受けて上記パッド15が拡開破断し始める起点部となる切込溝部33が設けられ、この切込溝部33が他の部分よりも脆弱となるようにされている。この切込溝部33は、エアバッグユニット21のモジュールカン22とシートバック3の上下方向において略同じ高さの位置でかつ略同じ長さに亘って設けられている。
【0032】
一方、上記表皮材19における上記切込溝部33の略延長線上の箇所には、破断し易い縫目が形成されている。そして、エアバッグ24が展開するとき、その展開圧によってパッド15がその切込溝部33から破断し始め、その切込溝部33と表皮材19の縫目とを結ぶ線に沿ってパッド15及び表皮材19が破断拡開され、その箇所よりエアバッグ24がシートバック3の外側に展開するようになっている。
【0033】
上記エアバッグ24は、シートバック3から前方にかつ上記サイドドア40におけるアームレスト41の棚面41a上方に展開するようになっている。すなわち、このシート1に座っている乗員とサイドドア40との間でその乗員の腹部から頭部に亘って展開するようになっており、乗員の胸部に対応する胸部保護部24aと、その胸部保護部24aの略上方に連続してその乗員の頭部に対応する頭部保護部24bとを備えている。上記胸部保護部24aは、エアバッグユニット21のインフレータ23に直接接続され、このインフレータ23から略前方に延びるようにされている。そして、上記頭部保護部24bは、エアバッグ展開気体としての上記ガスが上記胸部保護部24aを経由して流入するように該胸部保護部24aに接続され、略上方に延びるようにされている。
【0034】
上記サイドドア40におけるアームレスト41の棚面41aは、シート1側方から見たその棚面41aラインが前方上りに略平面状に形成されている。また、シート1の全スライド領域のうち上記エアバッグ24が展開し得る範囲内で、シート1側方から見て上記シート1の各スライドレール8とアームレスト41の棚面41aラインとの間の距離が同一となるように設定されている。すなわち、シート1側方から見てその棚面41aラインが、上記範囲内で各スライドレール8と平行となるようにされている。
【0035】
そして、上記エアバッグ24の下端ラインつまり胸部保護部24aの下端ラインは、図1に示すように、シートバック3のシートクッション2に対する角度が乗員の座る通常角度の場合に、そのエアバッグ24の展開状態でアームレスト41の棚面41aラインに沿う略直線状に形成されると共に、エアバッグ24の下端面はその棚面41aに略接するようにされている。尚、図1では、シート1はスライド後端位置にあり、このとき、展開したエアバッグ24のアームレスト棚面41aと前後方向に重なり得る領域は前半部のみであり、シート1のスライド位置が前側ほど、その領域は大きくなるようになっている。
【0036】
以上の構成からなる車両側部のエネルギ吸収構造において、側突によりエアバッグ24が展開するときの動作について説明する。先ず、自動車の左側部への側突を加速度センサが検知すると、点火信号がインフレータ23の点火部に供給されて点火部が点火する。このことで、インフレータ23内の爆薬が高速燃焼してエアバッグ24に多量のガスが供給され、エアバッグ24が膨脹展開しようとする。そして、このエアバッグ24は、モジュールカン22の開口方向に展開しようとし、パッド15のシート内側表面に当接してその展開圧によりパッド15をシート内側から外側に押す。このため、パッド15はその脆弱な部分すなわち切込溝部33から拡開破断し始め、切込溝部33と表皮材19の縫目とを結ぶ線に沿ってパッド15及び表皮材19が拡開破断され、その箇所よりエアバッグ24がシートバック3の外側に飛び出る。
【0037】
その後、先ず、インフレータ23に直接接続された胸部保護部24aが展開する。すなわち、シートバック3の左側部より前方に突出して乗員の胸部とサイドドア40との間に胸部保護部24aが展開する。このとき、胸部保護部24aの下端ラインがアームレスト41の棚面41aラインに沿う略直線状に形成され、しかも、エアバッグ24の下端面はその棚面41aに略接するようにされているので、胸部保護部24aはこの棚面41aにガイドされながらスムーズに前方に展開して、乗員の胸部を保護することができる。
【0038】
そして、胸部保護部41aの上方の頭部保護部41bにガスが流れて頭部保護部41bが展開し、胸部よりも僅かに遅れてサイドドア40に衝突しようとする頭部を保護する。このとき、棚面41aは、その棚面41aラインが前方上りに略平面状に形成されているので、胸部保護部24aの展開中に、棚面41aがエアバッグ24を上方の頭部保護部24bに向けてガイドする役目を果たし、頭部保護部24bの展開も安定して行われる。
【0039】
このように、最初に胸部保護部24aを展開させた後、頭部保護部24bを展開させるものでは、最初の胸部保護部24aの展開性が頭部保護部24bにも影響するが、その胸部保護部24aはアームレスト棚面41aによってガイドされているので、胸部保護部24aの展開を安定化させることができ、その結果、頭部保護部24bの展開安定性をも向上させることができる。したがって、エアバッグ24が胸部保護部24aと頭部保護部24bとを有する容量の大きいものでも、その展開安定性の向上化を図ることができる。
【0040】
次に、上記スライダ機構を介してシート1のスライド位置を前後に移動させた場合について説明すると、シート1の高さつまりエアバッグ24の下端面の上下方向の位置は、各スライドレール8が前方上りとなっているので、サイドドア40に対して変化する。しかし、この発明では、サイドドア40におけるアームレスト41の棚面41aラインが各スライドレール8と平行に前方上りとなるようにされているので、シート1がどのスライド位置にあっても、棚面41aとエアバッグ24下端面との上下方向の位置関係は変わらない。
【0041】
したがって、上記実施形態では、エアバッグ24下端面をアームレスト棚面41aに略接するようにしたとしても、シート1のスライド位置に関係なく、エアバッグ24下端面とアームレスト棚面41aとの上下方向の位置関係が変化するということはなく、しかも、エアバッグ24を、アームレスト棚面41aによって常に効果的にガイドすることができる。また、エアバッグ24下端面とアームレスト棚面41aとの間には殆ど隙間がないので、乗員を有効に保護することができる。よって、エアバッグ24下端面をアームレスト棚面41aに略接するようにさせて乗員を有効に保護しつつ、シート1のスライド位置に関係なく、エアバッグ24の展開性を安定化させることができる。
【0042】
尚、上記実施形態では、各スライドレール8とアームレスト棚面41aラインとの間の距離を同一としたが、その距離をシート1前方側ほど漸小するように設定してもよい。すなわち、シート1のスライド位置が前側にあるほど、展開したエアバッグ24のアームレスト棚面41aと前後方向に重なり得る領域が大きくなるので、上記距離をシート1前方側ほど漸小するように設定することにより、シート1のスライド位置が前側にあるときに、エアバッグ24下端面とアームレスト棚面41aとの距離を僅かに大きくすることができ、エアバッグ24をよりスムーズに展開させることができる。そして、この場合でも、その棚面41aを前方上りにすることができ、エアバッグ24の展開性を、上記実施形態と殆ど変わりなく安定化させることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、スライドレールを有して車両前後方向にスライドするシートと、そのシートに近いサイドドアの車室内側部に、車室側に突出して上面に棚面を有するアームレストと、上記シートにおけるシートバック内の上記サイドドア側の側部近傍部に、エアバッグが、該シートバックを覆う表皮材を破断して車両前方にかつ上記アームレスト棚面の上方に展開するように配設されたエアバッグユニットとを備えた車両側部のエネルギ吸収構造に対して、上記エアバッグを、上記シートの全スライド領域のうち該エアバッグが展開し得る範囲内で、上記アームレスト棚面にガイドされながら展開するように構成し、上記範囲内で、シート側方から見て上記スライドレールとアームレストの棚面ラインとの間の距離を同一又はシート前方側ほど漸小するように設定したことにより、エアバッグ下端面をアームレスト棚面に近接させて乗員を有効に保護しつつ、シートのスライド位置に関係なく、エアバッグ展開安定性の向上化を図ることができる。
【0044】
請求項2の発明によると、エアバッグに、シートに座っている乗員の胸部に対応する胸部保護部と、該胸部保護部の略上方に連続して該乗員の頭部に対応する頭部保護部とを備えたことにより、この車両側部のエネルギ吸収構造の有効な利用を図ることができると共に、乗員の安全性の向上化を図ることができる。
【0045】
請求項3の発明によると、エアバッグの胸部保護部を、エアバッグユニットに接続する一方、頭部保護部を、エアバッグ展開気体が上記胸部保護部を経由して流入するように該胸部保護部に接続したことにより、請求項2の発明の作用効果をより助長することができる。
【0046】
請求項4の発明によると、アームレストの棚面を、シート側方から見た棚面ラインが前方上りに略平面状に形成したことにより、エアバッグ展開安定性のさらなる向上化を図ることができる。
【0047】
請求項5の発明によると、エアバッグの下端ラインを、該エアバッグの展開状態でアームレストの棚面ラインに沿う略直線状に形成したことにより、エアバッグの展開安定性をより一層向上化させることができる。
【0048】
請求項6の発明では、エアバッグユニットを、サイドドア側の側部に設けられたサイドサポート部内に配設し、上記エアバッグユニットのエアバッグを、上記サイドドア側の側部のサイドサポート部を覆う表皮材に形成された縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成した。また、請求項7の発明では、サイドドア側の側部のサイドサポート部における表皮材のシート内側に、エアバッグユニットを覆うウレタン層を設け、上記エアバッグユニットのエアバッグを、上記ウレタン層及び表皮材の縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成した。したがって、これら請求項6及び7の発明によると、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シート、アームレスト及びエアバッグの位置関係を示すシートがスライド後端位置にあるときのシート右側方から見た側面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る車両側部のエネルギ吸収構造におけるシートを示す斜視図である。
【図3】 エアバッグの展開状態を示すシートの左側面図である。
【図4】 図2のIV−IV線断面図である。
【図5】 アームレストとエアバッグとの位置関係を示す正面図である。
【符号の説明】
1 シート
3 シートバック
8 スライドレール
21 エアバッグユニット
24 エアバッグ
24a 胸部保護部
24b 頭部保護部
40 サイドドア
41 アームレスト
41a 棚面

Claims (7)

  1. スライドレールを有するスライダ機構を介して車両前後方向にスライドするシートと、
    上記シートに近いサイドドアの車室内側部に、車室側に突出して上面に棚面を有するアームレストと、
    上記シートにおけるシートバック内の上記サイドドア側の側部近傍部に、エアバッグが、該シートバックを覆う表皮材を破断して車両前方にかつ上記アームレスト棚面の上方に展開するように配設されたエアバッグユニットとを備えた車両側部のエネルギ吸収構造において、
    上記エアバッグは、上記シートの全スライド領域のうち該エアバッグが展開し得る範囲内で、上記アームレスト棚面にガイドされながら展開するように構成されており、
    上記範囲内で、シート側方から見て上記スライドレールと棚面ラインとの間の距離が同一又はシート前方側ほど漸小するように設定されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  2. 請求項1記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグは、シートに座っている乗員の胸部に対応する胸部保護部と、該胸部保護部の略上方に連続して該乗員の頭部に対応する頭部保護部とを備えていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  3. 請求項記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグの胸部保護部は、エアバッグユニットに接続されている一方、
    頭部保護部は、エアバッグ展開気体が上記胸部保護部を経由して流入するように該胸部保護部に接続されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  4. 請求項1のいずれか1つに記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    アームレストの棚面は、シート側方から見た棚面ラインが前方上りに略平面状に形成されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  5. 請求項1のいずれか1つに記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    エアバッグの下端ラインは、該エアバッグの展開状態でアームレストの棚面ラインに沿う略直線状に形成されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    シートバックの左右両側部に、前方に膨出しかつ表皮材で覆われたサイドサポート部がそれぞれ設けられ、
    エアバッグユニットは、サイドドア側の側部に設けられた上記サイドサポート部内に配設されており、
    上記エアバッグユニットのエアバッグは、上記サイドドア側の側部のサイドサポート部を覆う表皮材に形成された縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
  7. 請求項6記載の車両側部のエネルギ吸収構造において、
    サイドドア側の側部のサイドサポート部における表皮材のシート内側に、エアバッグユニットを覆うウレタン層が設けられており、
    上記エアバッグユニットのエアバッグは、上記ウレタン層及び表皮材の縫目を破断して車両前方にかつアームレスト棚面の上方に展開するように構成されていることを特徴とする車両側部のエネルギ吸収構造。
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