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JP3735138B2 - 吸気制御装置 - Google Patents

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JP3735138B2
JP3735138B2 JP11755795A JP11755795A JP3735138B2 JP 3735138 B2 JP3735138 B2 JP 3735138B2 JP 11755795 A JP11755795 A JP 11755795A JP 11755795 A JP11755795 A JP 11755795A JP 3735138 B2 JP3735138 B2 JP 3735138B2
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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車に用いて好適の、排出ガス還流装置を有する機関の吸気制御装置に関し、特に、吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするバイパス通路の空気流量を排出ガス還流量の制御に連動して調整するようにした、吸気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関等のエンジンの吸気通路には、スロットル弁が設置されるが、このスロットル弁の設置部分をバイパスして吸気通路に両端部を連通するようにしたバイパス通路を設けて、このバイパス通路にバイパスバルブをそなえるようにした吸気系の構成が開発されている。
【0003】
このようなバイパスバルブとしては、例えばエンジンが所要のアイドリング回転速度を維持するように吸気量を調整するためのアイドルスピートコントローラ(ISC)として、スロットル弁をバイパスするバイパス通路にバイパスバルブ(ISCバルブ)を設けるようにした技術が開発されている。
また、燃焼室へ供給する混合気の空燃比制御のために、ISC用バイパス通路やISCバルブとは別個に、吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするバイパス通路を設けこのバイパス通路にバイパスバルブ〔これをエアバイパスバルブ(ABV)という〕をそなえるようにした吸気系の構成も開発されている。
【0004】
つまり、エンジンへの出力要求の小さいときには空燃比を大きくして燃料濃度の低い状態での運転(リーン燃焼運転)とすることで燃料消費量の低減化を図り、エンジンへの出力要求の大きいときには空燃比を理論空燃比まで小さくした理論空燃比燃焼運転(又は、空燃比を理論空燃比よりも小さくしたリッチ燃焼運転)とすることで要求されるだけの出力を発生できるようにしたエンジンが開発されている。
【0005】
このような空燃比制御では、リーン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替を速やかに行なえるようにするとともに、切替時に出力変動による切替ショックが生じないようにしたい。そこで、燃料供給量は変化させずに、エアバイパスバルブを開閉することで、リーン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替を行なうようにしたものが開発されている。
【0006】
このような空燃比制御により、燃料のより希薄な混合気で機関の運転を行なえるようにするために、気筒内に直接燃料を噴射するようにした筒内噴射型エンジンも開発されている。このような筒内噴射型エンジンでは、例えば圧縮行程後期に燃料噴射を行なうことができるため、気筒内にタンブル流等の層状の縦渦流を発生させ、この層状縦渦流へ点火プラグの着火直前(例えば圧縮行程後期)に燃料噴射を行なうことにより、点火プラグの近傍のみをリッチな混合気の状態として燃焼性を確保しながら、全体としては極めてリーンな混合気による低燃費運転を実現できる。
【0007】
一方、近年、自動車に搭載されたエンジンでは、その排出ガスの浄化が強く要望されており、排出ガス中に発生するNOX の削減についても強く要望されており、このようなNOX の削減手段として排出ガス還流装置(EGR)が開発されている。
このEGRは、排出ガス中のNOX の発生はエンジンの燃焼温度が低い場合は少なく燃焼温度が高くなると多量に発生するという特性に注目したもので、排出ガスを吸気側へ還流することにより、吸気中の新気濃度を低下させ、これにより燃焼温度を低めるようにして排出ガス中のNOX の発生を抑制しようとするものである。このため、EGRには、排気通路から吸気通路に排出ガスを導く排出ガス還流通路(EGR通路)と、このEGR通路内の排出ガスの流量を調整する手段(つまり、EGR弁)が必要になる。
【0008】
勿論、上述のように吸気系にバイパス通路を有するエンジンにおいても、このような排出ガス還流装置をそなえるようにしたものも開発されている。
ところで、EGRについては、一般に、NOX の発生量の少ないときには停止するか又は排出ガス還流量(EGR流量)を抑制し、NOX の発生量が多ければ大量の排出ガスの還流(大量EGR投入)を行なうように制御する。このような制御は、一般にはエンジンの負荷状態や回転速度や冷却水温度等に基づいて行なわれる。
【0009】
また、EGRを停止させる条件(EGR禁止条件)としては、エンジンストール(エンスト)が生じたとき、エンジンの冷却水温が所定値以下の冷態始動時、気圧センサがフェールしたとき等が設けられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば冷態始動時にはエンジンの冷却水温が極めて低いので、EGRは停止とされるが、エンジンの燃焼温度が高まっても冷却水温の上昇はこれよりも遅いため、冷却水温が高まってEGRの停止が解除された時に、大量のEGR流量が要求される場合がある。また、エンスト判定や気圧センサのフェール判定が解消された場合にも、このような事態が考えられる。
【0011】
つまり、従来のEGR制御では、EGRの停止からEGRの大量投入へと瞬時に切り替わる事態が発生するのである。
このように、EGR停止からEGR大量投入へと切り替わると、EGRの大量投入に伴って吸気系の負圧が低下するため、新気の吸入量が減少してしまう。
この結果、大きなトルク変動が生じることがあり、自動車用エンジンでは、走行時に車両にショックを与えることになり、ドライバビリティを悪化を招く。
【0012】
なお、例えば特開平6−200834号公報記載には、バイパス通路とEGRとを装備した内燃機関の空燃比制御装置が開示されているが、かかる装置は、希薄空燃比制御から理論空燃比制御に切り替える際にNOxの低減とトルク変動の抑制を図ろうとするものであるが、上述のようなEGR停止からEGR大量投入へと切り替わる際のショックを抑制しうる技術は示唆されていない。
【0013】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、排出ガス還流の停止状態から大量投入状態への切替時等に生じやすいトルク変動を抑制して車両用の機関の場合には走行時のショックを抑制できるようにした、吸気制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の吸気制御装置は、気筒内に直接燃料を噴射するとともに、大量の排出ガス還流を要求する希薄燃焼運転を行ないうる筒内噴射型内燃機関に設けられ、該機関の吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と、排気マニホールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に戻す排出ガス還流通路と、該排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、
該排出ガス量調整手段による該排出ガス流量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り替わったことを判定する切替判定手段と、該機関の負荷及び回転速度を含んだ該機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行なうとともに、切替判定手段で該排出ガス流量の調整量の切替が判定されると、該運転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優先させて、該吸気調整手段を通じて該バイパス通路内を流れる空気量を、該切替による該調整量の変化量に応じて制御する制御手段とをそなえていることを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の本発明の吸気制御装置は、請求項1記載の構成において、該第1調整量が該第2調整量よりも小さい量であって、該切替判定手段が該調整量の瞬時の増加を判定するように構成されていることを特徴としている。
請求項3記載の本発明の吸気制御装置は、請求項2記載の構成において、該第1調整量が排出ガス還流の停止に相当する調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整量に設定されて、該切替判定手段が、該排出ガス還流の停止から作動への切替を判定するように構成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項記載の本発明の吸気制御装置は、請求項記載の構成において、該排出ガス量調整手段の調整量が、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基づいて設定されるように構成されていることを特徴としている。
請求項記載の本発明の吸気制御装置は、請求項記載の構成において、該排出ガス量調整手段の調整量が、該基本調整量を該機関の冷却水温度に応じて補正されることで設定されるように構成されていることを特徴としている。
【0018】
請求項記載の本発明の吸気制御装置は、請求項1記載の構成において、該運転状態検出手段の異常を検出する異常検出手段,該機関の始動時の該冷却水温を検出する水温検出手段,該機関のストール状態を検出するストール検出手段のうちの少なくとも一つの検出手段がそなえられ、該切替判定手段が、上記のうちのそなえられた検出手段の検出結果に応じて上記の判定を行なうように構成されていることを特徴としている。
【0019】
【作用】
上述の請求項1記載の本発明の吸気制御装置では、吸気調整手段が、バイパス通路内を流れる空気量を調整することで、スロットル弁で制御される機関の吸気通路内の吸気流通量とは別個に、機関への吸気量が調整される。また、排気マニホールド内の排出ガスの一部は排出ガス還流通路を通じて該吸気通路内に戻されるが、この排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量は、排出ガス量調整手段で調整される。
【0020】
また、運転状態検出手段が、機関の負荷及び回転速度を含んだ機関の運転状態を検出し、制御手段が、この運転状態検出手段の検出結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行なう。
そして、排出ガス量調整手段による排出ガス流量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り替わると、これを切替判定手段が判定し、この判定があると、制御手段が、該運転状態検出手段の検出結果よりも該切替判定結果を優先させて該吸気調整手段を通じて該バイパス通路内を流れる空気量を、該切替による該調整量の変化量に応じて制御する。
上述の請求項2記載の本発明の吸気制御装置では、該切替判定手段が、第1調整量から第2調整量への調整量の瞬時の増加を判定する。
【0021】
上述の請求項3記載の本発明の吸気制御装置では、該第1調整量が排出ガス還流の停止に相当する調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整量に設定されているので、該切替判定手段が、該排出ガス還流の停止から作動への切替を判定する
【0022】
上述の請求項記載の本発明の吸気制御装置では、制御手段が、該排出ガス量調整手段の調整量を、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基づいて設定する。
上述の請求項記載の本発明の吸気制御装置では、制御手段が、該排出ガス量調整手段の調整量を、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量を、該機関の冷却水温度に応じて補正するようにして設定する。
【0023】
上述の請求項記載の本発明の吸気制御装置では、少なくとも、異常検出手段による該運転状態検出手段の異常の検出、又は水温検出手段による該機関の始動時の該冷却水温の検出、又はストール検出手段による該機関のストール状態の検出が行なわれ、該切替判定手段が、これらの検出手段の検出結果に応じて上記の判定を行なう。
【0024】
【実施例】
以下、図面により、本発明の実施例について説明すると、図1〜図5は本発明の一実施例としての吸気制御装置及び本装置を有する内燃機関に関して示すものである。なお、本実施例にかかる内燃機関(以下、エンジンという)はガソリンエンジンである。
【0025】
まず、本実施例にかかるエンジンの構成について説明すると、図1において、1はエンジン本体、2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエアクリーナ、5はバイパス通路(第1バイパス通路)、6はバイパスバルブである。吸気通路2は、上流側から吸気管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で接続された構成になっており、バイパス通路5はサージタンク8の上流側に設けられている。
【0026】
また、バイパス通路5に設けられるバイパスバルブ〔これを、エアバイパスバルブ(ABV)とよぶ〕は、本実施例では互いに並列に設けられた第1エアバイパスバルブ(第1バルブ)10と第2エアバイパスバルブ(第2バルブ)11とからなる。つまり、バイパス通路5のバイパスバルブ設置箇所は2つの通路部分5a,5bに分岐しており、各通路部分5a,5bは互いに等しい流路面積を有するように構成されている。
【0027】
また、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11も互いに大きさの等しい同規格の電磁弁で構成されているが、第1エアバイパスバルブ10は、オンオフ弁であり、第2エアバイパスバルブ11はデューティ制御弁である。したがって、第1エアバイパスバルブ10は全閉状態と全開状態とのいずれに切り替えられ、第2エアバイパスバルブ11は設定されたデューティ比に応じるようにしてオンオフを繰り返しながら時間平均の弁開度が調整される。
【0028】
また、12はアイドルスピートコントローラ(ISC)であり、バイパス通路(第2バイパス通路)13とバイパスバルブとしてのISCバルブ(第3バルブ)14とからなり、ISCバルブ14は図示しないステッパモータで駆動されるようになっている。
15はスロットルバルブであり、バイパス通路13及びバイパス通路5は、吸気通路2のスロットルバルブ15の装着部分をバイパスするようにしてそれぞれの上流端及び下流端を吸気通路2に接続されている。
【0029】
なお、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制御は、これらの各バルブの開度による合計流量が所要のエアバイパス流量となるように相互関連しながら制御されるようになっている。したがって、リーン燃焼運転とリッチ燃焼運転との切替時には、第1エアバイパスバルブ10のオンオフ制御により、速やかにエアバイパス流量を変更でき、また、エアバイパス流量の微調整は第2エアバイパスバルブ11及びISCバルブ14により行なうことができる。
【0030】
そして、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の各開閉制御は電子制御装置(ECU)16を通じて行なわれるようになっている。
また、17は排気通路、18は燃焼室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18への開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17Aには、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さらに、21は燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実施例では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料噴射するように配設されている。
【0031】
そして、22は燃料タンク、23A〜23Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュレータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ26で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバリパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ27で調圧されるようになっている。
【0032】
また、29は排気ガス還流通路(EGR通路)、30はEGR通路29を通じた排気ガスの還流量を調整するステッパモータ式のバルブ(EGRバルブ)であり、31はブローバイガスを還元する流路であり、32はクランク室積極換気用の通路、33はクランク室積極換気用のバルブであり、34はキャニスタであり、35は排気ガス浄化用触媒(ここでは、三元触媒)である。
【0033】
ところで、ECU16では、図1に示すように、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開閉制御又は開度制御を行なうほか、インジェクタ21や図示しない点火プラグのための点火コイルやEGRバルブの制御や高圧レギュレータ27による燃圧制御も行なうようになっている。これらの制御のために、図1に示すように、エアフローセンサ(図示略),吸気温度センサ36,スロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)37,アイドルスイッチ38,ブーストセンサ39,エアコンスイッチ(図示略),変速ポジションセンサ(図示略),車速センサ(図示略),パワーステアリングの作動状態を検出するパワステスイッチ(図示略),スタータスイッチ(図示略),第1気筒検出センサ40,クランク角センサ41,エンジンの冷却水温を検出する水温センサ42,排気ガス中の酸素濃度を検出するO2 センサ43等が設けられ、ECU16に接続されている。なお、ここでは、O2 センサ43にヒータが付設され、ECU16を通じたヒータ制御で温度調整されるようになっている。ECU16を通じた制御については、さらに、後述する。
【0034】
次に、ECU16を通じたエンジンに関する制御内容について、図2の制御ブロック図に基づいて説明する。
なお、本エンジンでは、エンジンの運転モードとして、後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃焼運転モード,ストイキオフィードバック運転燃焼運転モード,オープンループ燃焼運転モードがあり、各モードにおいて、EGRを作動させる場合とEGRを停止させる場合とが設定されており、エンジンの運転状態や車両の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選択される。
【0035】
このうち、後期リーン燃焼運転モードは、最も希薄燃焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に近い段階で行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集めて部分的にはリッチにし全体的にはリーンとしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうようにしている。
【0036】
また、前期リーン燃焼運転モードも希薄燃焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リーン燃焼運転モードよりも前に行ない、全体空燃比をリーンにしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつある程度の出力を確保するようにして、節約運転を行なうようにしている。
ストイキオフィードバック燃焼運転モードは、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をストイキオ状態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得られるようにしている。また、オープンループ燃焼運転モードでは、加速時や発進時等に十分な出力が得られるように、オープンループ制御によりストイキオ又はリッチな空燃比での燃焼を行なう。
【0037】
まず、各バルブ10,11,14の開度制御から説明すると、図2に示すように、スロットルセンサで検出されたスロットル開度θthとクランク角センサからの検出情報に基づいたエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて目標エンジン負荷(目標Pe)を設定する(ブロックB1)。
一方、エアコンスイッチからの情報に基づいてエアコンディショナがオンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいてエアコン対応補正量ΔPeacを設定し(ブロックB2)、パワステスイッチからの情報に基づいてパワーステアリングがオンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいてパワステ対応補正量ΔPepsを設定し(ブロックB3)、インヒビタスイッチからの情報に基づいて始動時にはエンジン回転速度Neからマップに基づいてインヒビタ対応補正量ΔPeinh を設定する(ブロックB4)。
【0038】
そして、適宜これらの対応補正量ΔPeac,ΔPeps,ΔPeinh によって、目標Peを補正する。そして、この補正後目標PeをスイッチS1を通じて適宜フィルタリングし(ブロックB5)、このようにして得られた目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸入空気量)Qに応じたバルブ開度に関する制御量Posを設定する。
【0039】
この制御量Posの設定にあたっては、ブロックB7に示すように複数のマップからエンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられ、スイッチS2,S3を通じて、エンジンの運転状態に応じて信号が出力される。ここでは、エンジンの運転状態として、最も希薄燃焼となる後期リーンモードと、これに次いだ希薄燃焼となる前期リーンモードと、ストイキオ運転モードの内のEGR作動中との3モードに関してマップが設けられ、これらのモードの場合にのみ要求空気量を設定する。
【0040】
また、スイッチS4により、アイドル運転状態が成立した場合には、ブロックB8に示すようにエンジン回転数のフィードバックに基づいた要求空気量(又は、目標吸入空気量)ISCQの制御量ISCPos(この場合には、ISCバルブを主体とした目標開度となる)を設定する。
このようにして得られた制御量Pos又はISCPosに応じて、第1エアバイパスバルブ10をオンオフの何れにするかの判定(ブロックB9)、第2エアバイパスバルブ11のデューティ比の設定(ブロックB10)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロックB11)が行なわれ、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14が所要の状態に制御される。なお、第2エアバイパスバルブ11のデューティ比の設定(ブロックB10)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロックB11)に関しては、ヒステリシスが設けられており、要求空気量の増加時と減少時とで異なるマップを用いている。
【0041】
これらの第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制御は相互関連して行なう。
さらに、図2に基づいて、インジェクタ,点火コイル,EGRの各制御について説明する。
インジェクタの駆動のためには、インジェクタの噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する必要があるが、ここでは、インジェクタ駆動時間Tinj とインジェクタの噴射終了時期とを設定して、これに基づいて、インジェクタの噴射開始時期を逆算しながら、インジェクタの駆動のタイミングを決定している。
【0042】
インジェクタ駆動時間Tinj の設定には、まず、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて空燃比A/Fを設定する(ブロックB12)。この場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープンループモードとの4モードに関して設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
【0043】
こうして得られた空燃比A/Fと、ブーストセンサで検出されたブースト圧pb,及び体積効率補正値から得られる吸気量Qpbとから、インジェクタ駆動時間Tinj を算出する(ブロックB13)。なお、体積効率補正値は、エンジン回転速度Neから運転状態に応じたマップに基づいて設定される(ブロックB19)。この場合のマップ(ブロックB19)は、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEGR停止中との5モードに関して設けられている。
【0044】
そして、このインジェクタ駆動時間Tinj に、気筒別インジェクタ不均率補正(ブロックB14)及び気筒別デッドタイム補正(ブロックB15)を施す。また、一方、目標Peとエンジン回転速度Neとから減速時用噴射時間TDEC を算出して(ブロックB16)、減速時で且つ後期リーン運転時には、スイッチS5を通じて、ブロックB13で得られたインジェクタ駆動時間Tinj とこの減速時用噴射時間TDEC とのうちの小さい方を選択して(ブロックB17)、これをインジェクタ駆動時間とする。
【0045】
インジェクタの噴射終了時期の設定も、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて空燃比A/Fを設定する(ブロックB18)。この場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転のモードとの4モードに関して設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
【0046】
こうして得られた噴射終了時期に後期リーンモードの場合には水温補正を施して噴射終了時期を得るようにしている。
このようにして得られたインジェクタ駆動時間Tinj 及び噴射終了時期に基づいて、インジェクタの駆動を行なう。
また、点火コイルによる点火プラグの点火時期についても、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて点火時期を設定する(ブロックB20)。この場合の設定マップは、後期リーンモードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモードと、ストイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEGR停止中の5モードに関して設けられている。こうして得られた点火時期に各種リタード補正を施して(ブロックB21)、これに基づいて点火コイルの制御を行なう。
【0047】
また、EGRの流量制御についても、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいてEGRの流量を設定する(ブロックB22)。この場合の設定マップは、Dレンジでの後期リーンモードと、Nレンジでの後期リーンモードと、Dレンジでのストイキオフィードバック運転モードと、Nレンジでのストイキオフィードバック運転モードとの4モードに関して設けられている。
【0048】
こうして得られたEGRの流量を水温補正(ブロックB23)を施して、開度に応じた制御量(デューティ比)を設定して(ブロックB24)、EGRの流量制御を行なう。なお、水温補正(ブロックB23)に関しても、エンジンの運転状態(ここでは、後期リーンモードとストイキオフィードバック運転モードとの2モード)に応じたマップが用いられている。
【0049】
例えばEGRバルブの目標開度Etpは、ブロックB22で求められた、EGRの流量に対応する基本開度Ebtpと、ブロックB23で求められた水温補正係数Kwtとから、次式により度、算出することができる。
Etp=Ebtp×数Kwt
さらに、このようなEGRバルブの目標開度Etpに対して、EGRバルブの制御量(調整量)としての目標ステップは、図4に示すようなマップから設定することができる。このマップは、絶対量としてEGRの流量が少ない領域(例えばアイドル運転状態等の領域)では、きめ細かな制御が必要であるため、分解能(1ステップ当たりのEGRの流量)が高くなるように設定され、それ以外の領域(例えば定常運転領域等)では、EGRの流量の導入量変化が大きく応答性が要求されるので、分解能が低くなるように設定されている。
【0050】
また、ここでは、エンジンの運転状態が、ストイキオ燃焼運転モードか後期リーン燃焼運転モードかの場合のみ、EGR導入を行ない、他の場合、つまり、前期リーン燃焼運転モードやオープンループモードでは、EGR導入を行なわないようになっている。これは、前期リーンの場合、EGRを投入すると、燃焼が悪化して、NOx低減や燃費向上の効果が非常に小さいためであり、特に、EGR流量を増大すると失火に至ることがあるため、このモードでは大量導入は不可能である。また、オープンループモードではなによりもエンジン出力の確保を優先させるためである。
【0051】
さらに、ここでは、ストイキオ燃焼運転モードか後期リーン燃焼運転モードかの場合にも、切替判定手段(ブロックB25)による判定に基づいて、EGR禁止条件が成立したとき、即ち、エンスト時,始動時,エンジンの運転状態検出手段の異常時(例えば、大気圧センサのフェール時),リーン燃焼運転モード以外での減速時には、いずれもEGRバルブを全閉に切替制御するようになっている。また、このようなEGR禁止条件が解除されたら、切替判定手段(ブロックB25)による判定に基づいて、EGRバルブは全閉から所要の開度に切替制御するようになっている。
【0052】
このため、本装置には図示しないが、エンスト判定手段,始動判定手段,大気圧センサのフェール判定手段,減速判定手段等がそなえられる。エンスト判定手段では、例えばキースイッチの情報とクランク角センサ(又はエンジン回転数センサ)等からのエンジン作動状態の情報とからエンストを検出し、始動判定手段ではエンジンの冷却水温の温度が所定値以下なら始動時であると判定し、フェール判定手段では大気圧センサの出力値を閾値と比較すること等により判定し、減速判定手段では、スロットルポジションの検出情報に基づいて判定できる。
【0053】
ところで、本吸気制御装置では、このEGRバルブの切替判定手段による判定情報に基づいて、エアバイパスバルブ6も制御されるようになっている。
つまり、切替判定手段により、EGR禁止条件が解除されたと判定されると、EGR停止からEGR投入へと切り替えられるが、これと同時に、エアバイパスバルブ6が開度を増大させるよう制御されるようになっている。
【0054】
これは、EGR停止からEGR大量投入へと切り替わると、EGRの大量投入に伴って吸気系の負圧が低下するため、新気の吸入量が減少してしまうのを、回避しようとするものであり、EGR停止(EGRバルブにかかる第1の調整量)からEGR投入(EGRバルブにかかる第2の調整量)へと切り替わる際の調整量の変化量(即ち、EGR量の増加量)に応じて、EGR量の増加量が大きければこれに応じるようにエアバイパス通路5を通じたエアバイパス流量を増大させるようにして新気導入を確保するようにしているのである。
【0055】
このエアバイパス流量の増大は、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制御による総合的な流量制御として行なわれ、例えば、第1エアバイパスバルブ10をオフからオンへの切替でこれを実現させたり、第1エアバイパスバルブ10と共に第2エアバイパスバルブ11又はISCバルブ14の開度を急増させるようにしたりするほか、これらのバルブを複合的に制御して実現させることができる。例えば、図3に示すように、EGRバルブがオフ(全閉)からオン(全開)へと切り替わったら〔図3(A)参照〕、エアバイパスバルブ10,11もオフ(全閉)からオン(全開)へと切り替える〔図3(B)参照〕ようにするのである。
【0056】
本発明の一実施例としての吸気制御装置は、上述のように構成されているので、例えば図5に示すように、まず、EGR禁止条件が成立しているか否かを判定して(ステップS10)、EGR禁止条件が成立していなければEGRバルブの開度を調整しながらEGR制御を行ない(ステップS90)、EGR禁止条件が成立していればEGRバルブを全閉としてEGRを停止する(ステップS20)。
【0057】
そして、EGR禁止条件が解除されたか否かを判定し(ステップS30)。EGR禁止条件が解除されたら、まず、現在のエンジンの運転状態を検出又は判定して(ステップS40)、この運転状態がストイキオ燃焼運転モード及び後期リーン燃焼運転モードのいずれかであるかを判定する(ステップS50)。ここで、ストイキオ燃焼運転モードでも後期リーン燃焼運転モードでもなければ、EGR導入は行なわないが、ストイキオ燃焼運転モード又は後期リーン燃焼運転モードならば、EGR導入を行なう。
【0058】
この時には、EGRバルブ及びエアバイパスバルブ6(10,11,14)の目標開度をエンジンの運転状態に応じてそれぞれ設定する(ステップS60)。そして、この目標開度に応じて、EGRバルブを制御し(ステップS70)、さらに、EGR導入量に応じて、エアバイパスバルブ6(10,11,14)の目標開度を設定してこれらを制御する(ステップS80)。
【0059】
このように、EGR停止からEGR投入へと切り替わる際に、同時にエアバイパスバルブ6を通じた流量が増大し、特に、EGR停止からEGR大量投入へと切り替わった際には、エアバイパス流量を大幅に増大できるので、EGR停止からEGR大量EGRの大量投入に伴って吸気系の負圧低下生じる吸気通路2のみによる新気の吸入量の減少を、このエアバイパス流量により相殺することができて、新気の吸入量が確保されることになり、EGR切替時のエンジンの大きなトルク変動が回避され、自動車用エンジンでは、走行時に車両に生じるショックを回避又は低減することができる。
【0060】
また、本実施例では、第1エアバイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11とを同規格のものとして部品を共用できるようにしているので、コスト低減効果もある。
なお、本実施例では、第1エアバイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11とISCバルブ14との3つのバルブをそなえたが、例えば第2エアバイパスバルブ11とISCバルブ14とのいずれか一方を省略して、2つのバルブのみで、エアバイパスの流量を制御することも考えられる。例えば第1エアバイパスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11のみからエアバイパスの流量を制御するように構成したり、第1エアバイパスバルブ10とISCバルブ14のみから構成することもできる。
【0061】
この場合にも、EGR停止からEGR投入へと切り替わる際には、主として第1エアバイパスバルブ10によるオフからオンへの切替で瞬時にエアバイパス流量を増大でき、これに第2エアバイパスバルブ11又はISCバルブ14による流量制御を加えることで、応答性良く所要の新気吸入量の確保を実現することができる。
【0062】
また、本発明の吸気制御装置は、本実施例のように、空燃比制御を伴う内燃機関に用いることで大きな効果があるが、本吸気制御装置は、かかる内燃機関に限定されるものでなく、内燃機関の吸気系一般に広く適用しうるものである。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の吸気制御装置によれば、気筒内に直接燃料を噴射するとともに、大量の排出ガス還流を要求する希薄燃焼運転を行ないうる筒内噴射型内燃機関に設けられ、該機関の吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と、排気マニホールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に戻す排出ガス還流通路と、該排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、該排出ガス量調整手段による該排出ガス流量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り替わったことを判定する切替判定手段と、該機関の負荷及び回転速度を含んだ該機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行なうとともに、該切替判定手段で該排出ガス流量の調整量の切替が判定されると、該運転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優先させて、該吸気調整手段を通じて該バイパス通路内を流れる空気量を、該切替による該調整量の変化量に応じて制御する制御手段とをそなえるという構成により、排出ガス流量の調整量の増加切替に伴って吸気系の負圧変化等で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の減少を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出ガス流量の切替時の機関のトルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを回避又は低減することができる。また、上述の新気の吸入量の確保を確実に行なえ、機関の大きなトルク変動の回避や、自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックの回避又は低減も確実に行なえる。
【0064】
請求項2記載の本発明の吸気制御装置によれば、請求項1記載の構成において、該第1調整量が該第2調整量よりも小さい量であって、該切替判定手段が該調整量の瞬時の増加を判定するように構成されることにより、排出ガス流量の調整量の増加切替に伴って吸気系の負圧低下で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の減少を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出ガス流量の切替時の機関のトルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを回避又は低減することができる。
【0065】
請求項3記載の本発明の吸気制御装置によれば、請求項2記載の構成において、該第1調整量が排出ガス還流の停止に相当する調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整量に設定されて、該切替判定手段が、該排出ガス還流の停止から作動への切替を判定するように構成されることにより、排出ガス還流の大量投入に伴って吸気系の負圧低下で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の大幅な減少を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出ガス流量の切替時の機関の大きなトルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを回避又は低減することができる。
【0067】
請求項記載の本発明の吸気制御装置によれば、請求項記載の構成において、該排出ガス量調整手段の調整量が、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基づいて設定されるように構成されることにより、排出ガス量を適切に調整することができ、NOx低減効果と機関の性能確保とをバランスさせることができる。
【0068】
請求項記載の本発明の吸気制御装置によれば、請求項記載の構成において、該排出ガス量調整手段の調整量が、該基本調整量を該機関の冷却水温度に応じて補正されることで設定されるように構成されることにより、排出ガス量を適切に調整することができ、NOx低減効果を確実に得ながら機関の性能確保をバランスさせることができる。
【0069】
請求項記載の本発明の吸気制御装置によれば、請求項1記載の構成において、該運転状態検出手段の異常を検出する異常検出手段,該機関の始動時の該冷却水温を検出する水温検出手段,該機関のストール状態を検出するストール検出手段のうちの少なくとも一つの検出手段がそなえられ、該切替判定手段が、上記のうちのそなえられた検出手段の検出結果に応じて上記の判定を行なうように構成されることにより、例えば排出ガス還流の停止と投入との切替を検出することかできるようになり、停止から投入への切替に伴って吸気系の負圧低下で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の大幅な減少を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出ガス流量の切替時の機関の大きなトルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを回避又は低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての吸気制御装置を有する内燃機関の要部構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例としての吸気制御装置を有する内燃機関の制御ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例としての吸気制御装置の制御特性を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例としての吸気制御装置の排出ガス流量の調整量を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例としての吸気制御装置の制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2 吸気通路
2A 吸気ポート
3 スロットル弁設置部分
4 エアクリーナ
5 バイパス通路(第1バイパス通路)
5a,5b 通路部分
6 バイパスバルブ
7 吸気管
8 サージタンク
9 吸気マニホールド
10 第1エアバイパスバルブ(第1バルブ)
11 第2エアバイパスバルブ(第2バルブ)
12 アイドルスピートコントローラ(ISC)
13 バイパス通路(第2バイパス通路)
14 バイパスバルブとしてのISCバルブ(第3バルブ)
15 スロットルバルブ
16 電子制御装置(ECU)
17 排気通路
17A 排気ポート
18 燃焼室
19 吸気弁
20 排気弁
21 燃料噴射弁(インジェクタ)
22は燃料タンク
23A〜23Eは燃料供給路
24 低圧燃料ポンプ
25 高圧燃料ポンプ
26 低圧レギュレータ
27 高圧レギュレータ
28 デリバリパイプ
29 排気ガス還流通路(EGR通路)
30 EGRバルブ
31 ブローバイガス還元流路
32 クランク室積極換気用通路
33 クランク室積極換気用バルブ
34 キャニスタ
35 排気ガス浄化用触媒
36 吸気温度センサ
37 スロットルポジションセンサ(TPS)
38 アイドルスイッチ
39 ブーストセンサ
40 第1気筒検出センサ
41 クランク角センサ
42 水温センサ
43 O2 センサ

Claims (6)

  1. 気筒内に直接燃料を噴射するとともに、大量の排出ガス還流を要求する希薄燃焼運転を行ないうる筒内噴射型内燃機関に設けられ、
    該機関の吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通されたバイパス通路と、
    該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と、
    排気マニホールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に戻す排出ガス還流通路と、
    該排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量を調整する排出ガス量調整手段と、
    該排出ガス量調整手段による該排出ガス流量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り替わったことを判定する切替判定手段と、
    該機関の負荷及び回転速度を含んだ該機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    該運転状態検出手段の検出結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行なうとともに、切替判定手段で該排出ガス流量の調整量の切替が判定されると、該運転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優先させて、該吸気調整手段を通じて該バイパス通路内を流れる空気量を、該切替による該調整量の変化量に応じて制御する制御手段とをそなえている
    ことを特徴とする、吸気制御装置。
  2. 該第1調整量が該第2調整量よりも小さい量であって、該切替判定手段が該調整量の瞬時の増加を判定するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の吸気制御装置。
  3. 該第1調整量が排出ガス還流の停止に相当する調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整量に設定されて、
    切替判定手段が、該排出ガス還流の停止から作動への切替を判定するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項2記載の吸気制御装置。
  4. 該排出ガス量調整手段の調整量が、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基づいて設定されるように構成されている
    ことを特徴とする、請求項記載の吸気制御装置。
  5. 該排出ガス量調整手段の調整量が、該基本調整量を該機関の冷却水温度に応じて補正されることで設定されるように構成されている
    ことを特徴とする、請求項記載の吸気制御装置。
  6. 該運転状態検出手段の異常を検出する異常検出手段,該機関の始動時の該冷却水温を検出する水温検出手段,該機関のストール状態を検出するストール検出手段のうちの少なくとも一つの検出手段がそなえられ、
    切替判定手段が、上記のうちのそなえられた検出手段の検出結果に応じて上記の判定を行なうように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の吸気制御装置。
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