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JP3733237B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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JP3733237B2
JP3733237B2 JP9037398A JP9037398A JP3733237B2 JP 3733237 B2 JP3733237 B2 JP 3733237B2 JP 9037398 A JP9037398 A JP 9037398A JP 9037398 A JP9037398 A JP 9037398A JP 3733237 B2 JP3733237 B2 JP 3733237B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザープリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、詳しくは、弾性ブレード及び潤滑剤塗ローラを有するクリーニング手段を備えた画像形成装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真方式を採用する画像形成装置に具備されるクリーニング手段として、簡易な構成で、かつ安価という観点から、図17に示すような弾性ブレードを用いた、いわゆるブレードクリーニング方式が広く採用されている。図17において、101は矢印R1方向に回転駆動される像担持体としての感光ドラム、102はクリーニング手段であり、このクリーニング手段102は、廃トナー回収容器103、これに取り付けられる支持部材104、これに保持される弾性ブレード105、トナー捕集シート106を備えている。弾性ブレード105は、ポリウレタンゴムによって形成されており、感光ドラム101表面に対して、いわゆるカウンタ方向に当接されている。すなわち、支持部材104に保持された弾性ブレード105の少なくとも先端部が感光ドラム101表面に当接するとともに、弾性ブレード105の感光ドラム101表面に対する当接面の少なくとも一部が、感光ドラム101の回転方向下流方向に沿って感光ドラム101表面から徐々に離間している。
【0003】
そして、従来の粉砕法により製造された現像剤を用いた画像形成装置にあっては、弾性ブレード105の感光ドラム101表面に対する一般的な最低当接圧は、およそ20g/cmに設定されていた。
【0004】
また、前述のような画像形成装置の中には、感光ドラム101や弾性ブレード105の損傷や摩耗を防止するために、固形状の潤滑剤と、この潤滑剤106と感光ドラム101との双方に接触し所定の方向に回転する潤滑剤塗布ローラとを備え、この潤滑剤塗布ローラによって潤滑剤を感光ドラム101表面に塗布する構成としたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のカラー画像形成装置の需要の高まりとともに安定度の高いトナーが求められ、この手段としてより均一な荷電特性を得ることができるほぼ球形状のトナーが採用されつつある。
【0006】
その反面、このようなほぼ球形のトナーを、クリーニング手段としての弾性ブレード105により感光ドラム101表面から掻き落とし、除去することは非常に困難であることが知られている。これは、感光ドラム101が回転駆動される際に表面に当接する弾性ブレード105がびびり、このときに生じる感光ドラム101表面と弾性ブレード105との間のわずかな間隙を、ほぼ球形状のトナーがすり抜け易いと考えられている。
【0007】
この問題を解決するために、ほぼ球形状のトナーを使用して画像形成動作を行う画像形成装置において、弾性ブレード105を線圧55g/cm以上105g/cm以下の当接圧で感光ドラム101表面に当接させることにより、転写工程後の感光ドラム101表面に残存するトナー(残留トナー)を感光ドラム表面から除去する際のクリーニング不良を防止する手段が提案されている。
【0008】
ただし、感光ドラム101に対する弾性ブレード105の当接圧が高い程、感光ドラム101表面にトナーや、トナーに付加される流動化剤及びトリボ付与剤としての外添剤が、感光ドラム101表面に固着するいわゆる融着と呼ばれる不良現象が発生しやすい傾向がある。
【0009】
また、感光ドラム101に対する弾性ブレード105の当接圧が高いと、弾性ブレード105のニップ部での摩擦が大きくなって感光ドラム101の削れ量が増加し、これは装置のさらなる長寿命化を目指す上での問題点でもあった。
【0010】
一方、弾性ブレード105の当接圧を55g/cm以上105g/cm以下とした場合、画像形成スピード(プロセススピード)を20mm/sec 以上40mm/sec 以下とすると、弾性ブレード105のびびりが大きくなり、特に異音であるブレード鳴きを生じやすい傾向があった。
【0011】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、像担持体表面へのトナー及び外添剤の融着やブレード鳴きを防止し、クリーニング不良を生じることなく像担持体表面から残留トナーを除去することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明は、回転可動な像担持体周囲に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段が順次配設され、前記像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤により顕像化し、これを転写部位において非転写体表面に静電転写した後、前記像担持体表面に残存する残留現像剤を前記像担持体表面から前記クリーニング手段により除去する画像形成装置において、前記現像剤は、形状係数SF1が100〜150に設定され、また、前記クリーニング手段は、支持部材に保持されて線圧が55g/cm以上105g/cm以下の当接圧をもって前記像担持体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤と前記像担持体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラであって、所定の方向に回転させることによって前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布ローラと、前記像担持体表面の周速を変更する画像形成スピード可変機構と、を有し、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした場合には、前記像担持体表面に潤滑剤の塗布を行い、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以下又は40mm/sec以上とした場合には潤滑剤の塗布を停止することを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、回転可動な像担持体周囲に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段が順次配設され、前記像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤により顕像化し、これを転写部位において非転写体表面に静電転写した後、前記像担持体表面に残存する残留現像剤を前記像担持体表面から前記クリーニング手段により除去する画像形成装置において、前記現像剤は、形状係数SF1が100〜150に設定され、また、前記クリーニング手段は、支持部材に保持されて線圧が55g/cm以上105g/cm以下の当接圧をもって前記像担持体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤と前記像担持体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラであって、所定の方向に回転させることによって前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布ローラと、前記像担持体表面の周速を変更する前記画像形成スピード可変機構と、を有し、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした場合の前記潤滑剤塗布ローラの回転速度を、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以下又は40mm/sec以上とした場合の前記潤滑剤塗布ローラの回転速度よりも増加させることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の発明において、前記弾性ブレードは、周囲の環境条件に応じて前記当接圧を55g/cm以上105g/cm以下の範囲で変更する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1、2、又は3の発明において、前記像担持体の最外部に、離型性層を設けた、ことを特徴とする。
【0020】
〔作用〕
請求項1の発明によると、高い圧力で像担持体に当接された弾性ブレードがそのニップ部での現像剤のすり抜けを防止するとともに、像担持体表面に塗布された潤滑剤によって弾性ブレードニップ部での摩擦が小さく抑えられ、ブレード鳴きが抑えられる。また、潤滑剤塗布により、像担持体表面に対するトナー及び外添剤の付着力が弱まり融着が防止される。また、特にブレード鳴きの現象が発生しやすい20mm/sec以上40mm/sec以下の像担持体表面の周速域以外で画像形成を行う際の、潤滑剤の消費を減少させることができ、像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした際の、ブレード鳴き防止効果を長期にわたって得ることができる。
【0021】
請求項2の発明によると、高い圧力で像担持体に当接された弾性ブレードがそのニップ部での現像剤のすり抜けを防止するとともに、像担持体表面に塗布された潤滑剤によって弾性ブレードニップ部での摩擦が小さく抑えられ、ブレード鳴きが抑止される。また、潤滑剤塗布により、像担持体表面に対するトナー及び外添剤の付着力が弱まり、融着が防止される。また、特にブレード鳴きの現象が発生しやすい20mm/sec以上40mm/sec以下の像担持体表面の周速域で、像担持体への潤滑剤の塗布量を増加させることができ、弾性ブレードと像担持体の摩擦を低減して、より一層のブレード鳴き防止効果を得ることができる。また、20mm/sec以下又は40mm/sec以上の像担持体表面の周速で画像形成を行う際には、像担持体への潤滑剤塗布量を低めに設定し、その量を必要に応じて増加させることが可能となる。このために潤滑剤の消費量が抑えられ、各々の像担持体表面の周速域でブレード鳴き防止効果を長期にわたって得ることができる。
【0022】
請求項3の発明によると、環境条件に応じて像担持体に対する弾性ブレードの当接圧を加減できるため、例えばトナーの流動性が高く電界の影響により像担持体への付着力も高い低湿低温環境下では弾性ブレードの当接圧を高く設定してクリーニング不良を防止し、常温常湿〜高温高湿では弾性ブレードの当接圧を低く設定して融着やブレード鳴きの抑止とともに、各々の部材の消耗を低減して延命化が図れる。
【0023】
なお、図18に示す通り、侵入量δとは弾性ブレード105の先端部が変形せずにそのまま像担持体101へ侵入した仮想量であり、また設定角θとは、弾性ブレード105の先端部と像担持体101とが交わる点での接線と弾性ブレード105とのなす角である。
【0024】
侵入量δを極端に増加させた際には、弾性ブレード105が像担持体101にエッジで当接しない状態(腹当たり)で当接することが有るが、請求項3の発明では弾性ブレード105の像担持体101への侵入量δを小さく抑えられるために腹当たりを防止でき、クリーニング不良の発生を防ぐことができる。
【0025】
請求項4の発明によると、像担持体表面の滑り性を著しく向上させることができ、弾性ブレードと像担持体の間に発生する摩擦を低減させることが可能となる。このため、潤滑剤塗布の効果と相まって融着及びブレード鳴き防止の効果を、より一層高めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
〈実施の形態1〉
図1に、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す。なお、同図に示す画像形成装置は、4色フルカラーの画像形成装置である。
【0031】
図1において、1は像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)であり、OPC等の感光材料がアルミニウム等のシリンダ状の基体の外周面に形成されているが、その詳しい構成については後述する。
【0032】
前記感光ドラム1は矢印R1方向に120mm/sec 又は30mm/sec の周速度をもって回転駆動され、まず、その表面は接触帯電手段としての帯電ローラ2によって、暗部電位VD として−700Vに一様帯電される。次に、第1の画像情報に応じてON/OFF制御された露光装置(露光手段)3からのレーザビームLによる走査露光が施され、明部電位VL として−100Vの第1の静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像は、現像装置4により、現像(可視化)されるが、この現像装置(現像手段)4は、第1色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第1の現像器4a、第2色目のトナーとしてマゼンタトナーが内包された第2の現像器4b、第3色目のトナーとしてシアントナーが内包された第3の現像器4c、第4色目のトナーとしてブラックトナーが内包された第4の現像器4dを矢印R4方向に回転可能なロータリ4Aに搭載して一体化された構成となっている。まず、前記第1の静電潜像は、第1色目のトナーとしてイエロートナーが内包された第1の現像器4aにより現像(可視化)される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0033】
可視化された第1色目のトナー像は、回転駆動される非転写体としての中間転写体5と対向する第1の転写部位6aにおいて、中間転写体5表面に静電転写(一次転写)される。前記中間転写体5は、紙等の転写材Pの長さよりも若干長い周長を有し、前記感光ドラム1に対して所定の押圧力をもって圧接されつつ、感光ドラム1の周速度とほぼ等速の周速度をもって感光ドラム1の回転方向に対して順方向(矢印R5方向)に回転駆動される。そして、前記のように感光ドラム1表面に形成されたトナー像は、高圧電源7により前記中間転写体5に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されることにより、中間転写体5表面に静電転写(一次転写)される。
【0034】
なお、一次転写が終了した感光ドラム1表面に若干量残存するいわゆる残留トナー(残留現像剤)は、クリーニング装置(クリーニング装置)8によって除去される。
【0035】
つづいて、前記工程を3回繰り返し、その都度、マゼンタトナーにより現像された第2色目のトナー像、シアントナーにより現像された第3色目のトナー像、ブラックトナーにより現像された第4色目のトナー像が順次中間転写体5表面に転写、積層される。
【0036】
その後、中間転写体5表面に対して離間状態にあった矢印K9方向に移動可能な転写ベルト9が所定の押圧力をもって中間転写体5表面に圧接、回転駆動される。前記転写ベルト9は、バイアスローラ9a及びテンションローラ9bによって支持され、前記バイアスローラ9aに対しては、高圧電源10からトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されることにより、第2の転写部位6bに所定のタイミングで搬送されてくる転写材P表面に、中間転写体5表面に形成されたトナー像が一括転写(二次転写)され、この転写材Pは矢印KP 方向に向けて定着装置(不図示)へと搬送され、永久画像として定着された後、画像形成装置本体外へと排出される。
【0037】
そして、二次転写が終了した中間転写体5表面に若干量残存するトナー(残留トナー)は、矢印K11方向に移動可能で、所定のタイミングで中間転写体5表面に対して当接状態となるクリーニング装置11により除去される。
【0038】
ここで、本実施の形態で用いた感光ドラムについて説明する。
【0039】
図2に示すように、本実施の形態に用いた感光ドラムは、外径がほぼ60mmのアルミニウムからなる芯金1a上に、厚さ0.2μmのフタロシアニン化合物からなる電荷発生層1bを形成し、その上層には、厚さ20μmの、バインダーとしてのポリカーボネート中にヒドラゾン化合物を分散させた電荷輸送層1cを形成した、いわゆる有機感光体を用いた。そして、この感光ドラム1表面の水に対する接触角、及び滑り性を測定したところ、接触角が85°、滑り性はまったく滑らずに測定不能であった。
【0040】
なお、先に示した滑り性とは、ヘイドン社製の滑り性試験機により測定されるもので、ポリエチレンテレフタレート(PET)の滑り性を1とした際の、被測定物の滑り性を対PET比で示し、その値が小さいほど、滑り性に優れていることを示している。
【0041】
次に、本実施の形態で用いたトナーについて説明する。
【0042】
本実施の形態で用いたトナーは、低軟化物質を5〜30重量%含み、その形状係数SF1が100〜150、形状係数SF2が100〜140、粒径が5〜7μmの実質的球形である非磁性1成分トナーである。
【0043】
なお、前記形状係数SF1とは、図3に示すように、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。
【0044】
つまり次式、
SF1={(MXLNG)2 /AREA}×(100π/4)
によって定義されるものである。
【0045】
また、形状係数SF2は、図4に示すように、物質の形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質を二次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じた値で表される。
【0046】
つまり次式、
SF2={(PELI)/AREA}×(100/4π
によって定義されるものである。
【0047】
本実施の形態でのSF2は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、インターフェースを介して、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上式より算出したものである。
【0048】
図5に、前記トナー12の概略構成を示すが、このようなトナーはその製造法上、ほぼ球形となり、本実施の形態においては、コア12aにエステル系ワックスを内包し、樹脂層12bにスチレン−ブチルアクリレート、表層12cにスチレン−ポリエステルという構成からなるトナーを用いた。その比重は約1.05である。
【0049】
前述のように、コア12aにワックスを内包することで、定着工程でのオフセット防止効果が得られるとともに、表層12cに樹脂を設けることにより帯電効率のアップを図ることが可能となり、さらにトリボ(Q/M)安定化のためにオイル処理シリカを外添することよって、前記トナーのトリボはおよそ−20μC/gであった。
【0050】
次に、図6を参照して、本実施の形態で用いた弾性ブレード及び潤滑剤塗布機構を備えるクリーニング装置8について説明する。
【0051】
同図において、8aはクリーニングブレード(弾性ブレード)、8bはトナー捕集シート、8cは廃トナー回収容器である。
【0052】
先に述べたように、一次転写が終了した感光ドラム1表面に若干量残存する残留トナーは、クリーニング装置8に設けられたクリーニングブレード8aによって感光ドラム1から除去され、廃トナー捕集シート8bによってクリーニング装置8の外部へ飛散することなく、廃トナー回収容器8cに格納される。
【0053】
また、クリーニング装置8内部には、クリーニングブレード8aの感光ドラム1の回転方向(図1中の矢印R1方向)に関して上流となる箇所に固定配置された固形状の潤滑剤8dと、この潤滑剤8dと感光ドラム1との双方に接触するように、ブラシローラ(潤滑剤塗布ローラ)8eが回転可動に設置されている。これら潤滑剤8d、ブラシローラ8eによって潤滑剤塗布機構を構成している。ブラシローラ8eは矢印R8方向に30rpmの速度で回転駆動され、ブラシローラ8eに掻き取られた潤滑剤8dが感光ドラム1上に塗布される。本実施の形態では固形状の潤滑剤8dにステアリン酸亜鉛を用いたが、その他にもステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸カルシウム、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉛等の比較的高次の脂肪酸を用いることが可能である。
【0054】
一方、クリーニングブレード8aは、板金8fの先端部に一体的に保持されたポリウレタンゴムによって形成されており、感光ドラム1に対して、所定の侵入量δ、設定角θの条件で当接されている。なお、侵入量δ、設定角θの定義については、図18を参照して前述した通りである。
【0055】
さらに、前記当接圧の測定方法について、図7を参照しつつ説明すると、まず、1cm幅に切断したクリーニングブレード8aを、モータ12により図中矢印K13方向へ移動可能なブレード台13にセットし、クリーニングブレード8aを所望の設定角θ、本実施の形態においては32°に設定して、荷重センサ14に当接させる。次いで、ブレード台13を求めたい侵入量δ分だけ荷重センサ14方向に移動させ、荷重センサ14の可動部分を矢印K14方向に移動させ、そのときの荷重センサ14の出力値をアンプ15で増幅して電圧計16で読み取る。そしてあらかじめ求めておいた単位電圧当たりの荷重を、前記単位長さ当たりの線圧と置き換え、このようにして得られた値を当接圧とする。
【0056】
なお、クリーニングブレード8aの材質には、感光ドラム1へのクリーニングブレード8aの侵入量が1.6mmを超えない範囲で55g/cm以上の当接圧が得られるように、硬度の選定を行った。その過程で、クリーニングブレード8aの硬度を高めすぎると、環境条件によっては感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの追従性が損なわれる等、弾性ブレードとしての機能を果たさなくなることが判明している。また、図8のグラフに示すように、前述の当接圧測定方法により得られたクリーニングブレード8aの硬度と当接角(設定角)、そして侵入量の関係より、硬度60°以上85°以下(JIS A)のものを用いることが適していると判断し、これを使用した。
【0057】
本実施の形態の効果を確認するために、低温低湿環境下(温度10℃、湿度10%)、常温常湿環境下(温度23℃、湿度50%)、高温高湿環境下(温度35℃、湿度85%)において、クリーニングブレード8aの感光ドラム1に対する当接圧、及び感光ドラム1の周速(120mm/sec 及び30mm/sec の2段階)を変化させ、連続カラープリントによる6000枚の耐久試験で、クリーニング性及びその他の不具合等を調べる実験を行った。
【0058】
その結果、感光ドラム1の周速によらず低温低湿環境下において、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧が50g/cmを下回る場合に、耐久試験が進に連れてクリーニング不良が発生してしまった。これは、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧が低いために、耐久試験の過程でわずかずつではあるもののトナーがクリーニングブレード8aをすり抜けてしまい、クリーニングブレード8aのエッジ部がえぐり取られて「欠け」が生じてしまうためと考えられる。
【0059】
一方、常温常湿〜高温高湿環境下においては、当接圧が感光ドラム1の周速を120mm/sec とした際には125g/cm以上で、また、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした際には110g/cm以上で、ブレード鳴きが発生した。
【0060】
また、潤滑剤塗布による効果を確かめるために、クリーニング装置8から潤滑剤塗布機構を取り外して同様の耐久試験を行ったところ、常温常湿〜高温高湿環境下において、当接圧が感光ドラム1の周速を120mm/sec とした際には80g/cm以上で、また、感光ドラム1の周速30mm/sec とした際には55g/cm以上で、ブレード鳴き及び融着が発生してしまった。
【0061】
なお、図9に、以上の実験の結果を一覧表として示す。なお、同図中の「CLN不良」はクリーニング不良を表わす。
【0062】
これらの結果から判断し、本実施の形態では感光ドラム1の周速によらず、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を55g/cm以上105g/cm以下に設定することが望ましいことが分かった。
【0063】
したがって、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を70g/cmとし、感光ドラム表面に潤滑剤を供給することで、低温低湿、常温常湿、高温高湿の各環境においてクリーニング不良を防ぎ、かつ融着及びブレード鳴きの発生を抑止することができた。
【0064】
〈実施の形態2〉
図10に示す本実施の形態の画像形成装置は、上述の実施の形態1の画像形成装置に、画像形成装置が使用される環境状態を自動的に検知し、この情報に応じてクリーニングブレード8aの侵入量δを可変させ、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を調整する機構を追加したことを特徴とする。なお、以下では、主に、実施の形態1と異なる点について説明し、重複する点については適宜に省略するものとする。
【0065】
本実施の形態の画像形成装置では、温湿度センサからなる環境センサ17を介して、画像形成装置が設置される環境状態の取得を行い、制御部18において、あらかじめ決められた低温低湿、常温常湿、高温高湿の3つの環境ゾーンに振り分けてそれぞれに応じた信号を発する。
【0066】
この作業は画像形成装置の電源が投入されると同時に行われ、所定のシーケンスを経て画像形成装置が待機状態となるまでの間に、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を、低温低湿で80g/cm、常温常湿で60g/cm、高温高湿で45g/cmとなるように、クリーニングブレード8aの侵入量δを3段階に調整する。
【0067】
また、クリーニングブレード8aの侵入量δを可変とする手段としては、図11に示すように、カム19の回転とバネ(引っ張りばね)20の伸縮により、図11中の矢印K8方向に移動可能とする構成を採用した。
【0068】
本実施の形態の画像形成装置での効果を確認するため、本実施の形態2の画像形成装置(ブレード可動)と、クリーニングブレード8aの当接圧可変機構を有しない上述の実施の形態1の画像形成装置(ブレード固定)のそれぞれで、1枚間欠カラープリントによる3000枚の耐久試験を行い、感光ドラム表層の削れ量を測定した。図12にその結果を示す。
【0069】
この結果から、同じ当接圧であっても、低温低湿環境下よりも高温高湿環境下の方が感光ドラム表層の削れ量が多いことが分かる。これは、前記実施の形態1に述べた高温高湿環境下において、感光ドラム表面の滑り性が低下することに起因すると考えられる。
【0070】
また、クリーニングブレード8aの当接圧可変機構を備えた本実施の形態の画像形成装置では、クリーニングブレード8aの当接圧可変機構を有しない実施の形態1の画像形成装置に対して、常温常湿〜高温高湿環境下において感光ドラム表層の削れ量がそれぞれ減少している。
【0071】
一方、ブレード鳴きについても、本実施の形態で行った耐久試験の際に感光ドラム1の周速を120mm/sec 及び30mm/sec の2段階に変化させて確認を行ったが、いずれの耐久枚数時点でもブレード鳴きは発生しない。なお、試しにクリーニング装置8から潤滑剤塗布機構を取り外して同様の耐久を行なったところ、耐久全般を通じて感光ドラム1の周速を30mm/sec とした際、高温高湿環境下で酷いブレード鳴きが発生したことを記しておく。
【0072】
本実施の形態では、感光ドラム表面に潤滑剤の供給を行った上で、クリーニング不良が生じ易く、削れ量が少ない定温低湿環境下においては、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を高めに設定することによりクリーニングブレード8a不良の発生を防ぎ、また、ブレード鳴きが生じ易く、削れ量が多い高温高湿環境下においては、クリーニングブレード8aの当接圧を低めに設定することにより、ブレード鳴きを防止するとともに、感光ドラム1の削れ量を抑制してその寿命の延長を図ることができた。
【0073】
〈実施の形態3〉
本実施の形態は、図13に示すように、前述の実施の形態1の画像形成装置に使用した感光ドラム1(図2参照)の最外層に、感光ドラム表面の滑り性を向上させるための表面離型層(離型性層)1eを設けたものを用いたことを特徴とする。
【0074】
すなわち、本実施の形態に示した感光ドラム1は、外径がほぼ60mmのアルミニウムからなる芯金1a上に、厚さ0.2μmのフタロシアニン化合物からなる電荷発生層1bを形成し、その上層には、厚さ15μmの、バインダとしてのポリカーボネート中にヒドラゾン化合物を分散させた電荷輸送層1cを形成し、さらにその上層に、ディッピングにより厚さ4μmの表面離型層1eを形成することで得られる。この表面離型層1eは、紫外線硬化性を有するアクリルをバインダとし、これにフッ素粒子としての、その粒径がおよそ0.3μmのテフロン(商品名)を40%分散させてある。
【0075】
このように、電荷輸送層1cと、離型性向上を目的とした表面離型層1eとの2層に機能分離することにより、表面離型層1eには多量のフッ素粒子を添加することが可能となり、これにより感光ドラム表面の滑り性を著しく向上させることが可能となる。
【0076】
本実施の形態で用いた感光ドラム表面の水に対する接触角、及び滑り性を測定したところ、接触角は、100°、滑り性は0.4であった。なお、前記表面離型層1eに添加するフッ素粒子量を過剰に添加した場合には、バインダによる結着力が相対的に弱まって膜強度が低下し、脆くなってしまうために、45%程度を上限とすることが好ましい。
【0077】
本実施の形態の効果を確認するために、前述の実施の形態1で行ったと同様に、低温低湿環境下、常温常湿環境下、高温高湿環境下において、クリーニングブレード8aの感光ドラム1に対する当接圧及び感光ドラム1の周速(120mm/sec 及び30mm/sec の2段階)を変化させ、連続カラープリントによる6000枚の耐久試験で、クリーニング性及びその他の不具合等を調べる実験を行った。
【0078】
その結果、感光ドラム1の周速によらず低温低湿環境下において、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧が50g/cmを下回る場合に、耐久試験が進に連れてクリーニング不良が発生してしまった。
【0079】
一方、常温常湿〜高温高湿環境下においては、当接圧が感光ドラム1の周速を120mm/sec とした際には135g/cm以上で、また、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした際には115g/cm以上で、ブレード鳴きが発生した。
【0080】
なお、以上の実験の結果は、図14に一覧表として示す。
【0081】
これらの結果から判断し、本実施の形態では感光ドラム1の周速によらず、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を55g/cm以上110g/cm以下に設定することが望ましいことが分かった。
【0082】
したがって、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を80g/cmとし、感光ドラム表面に潤滑剤を供給することで、低温低湿、常温常湿、高温高湿の各環境においてクリーニング不良を防ぎ、かつ融着及びブレード鳴きの発生を抑止できた。
【0083】
また、感光ドラム最外層に表面離型層1eを追加して滑り性を向上させたことにより、クリーニング不良を防ぎ、かつ融着及びブレード鳴きを抑止するために必要とする、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧の許容範囲が、前述の実施の形態1の画像形成装置と比較して広がるため、画像形成装置の性能の安定化、クリーニングブレード8aの侵入量δの設定精度の簡略化が実現できる。
【0084】
なお、本実施の形態に示した感光ドラム1を用いる場合にあっても、前述の実施の形態2に示したように、周囲の環境に応じて、クリーニングブレード8aの感光ドラム1に対する当接圧を可変とすることにより、より効果的にクリーニング不良を防ぎ、融着及びブレード鳴きを抑止して、感光ドラム1の延命化を図ることが可能となることは言うまでもない。
【0085】
〈実施の形態4〉
本実施の形態は、前述の実施の形態1の画像形成装置において、感光ドラム周速の検知手段を追加し、この検知手段からの情報に応じて、感光ドラム表面への潤滑剤の塗布の実行及び停止を行うことを特徴とする。
【0086】
図15に、潤滑剤8dの塗布の実行及び停止の切換えを行なう切換手段を示す。クリーニング装置8内に設けた固形状の潤滑剤8dとブラシローラ8eとを一体化してハウジング8gに格納し、切換用モータ(不図示)によって前記ハウジング8gごと可動させることによって、感光ドラム1に対してブラシローラ8eの当接及び離間を行える構成とした。
【0087】
本実施の形態の画像形成装置では、感光ドラム1の周速を120mm/sec とした際には、感光ドラム表面からブラシローラ8eを離間することによって潤滑剤8dの塗布を停止し、一方、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした際には、感光ドラム表面にブラシローラ8eを当接させて潤滑剤8dの塗布を行う。また、本実施の形態の画像形成装置では通常の感光ドラム1の周速を120mm/sec として画像形成動作を行い、厚紙やOHT用紙等を使用した際にのみ感光ドラム1の周速を30mm/sec とし、定着装置(不図示)での滞留時間を延ばすことで転写材上への画像の定着性を安定させるようにした。
【0088】
さらに、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を70g/cmとし、固形状の潤滑剤8dにはJIS鉛筆硬度で2Bの硬度のステアリン酸亜鉛を使用した。また、前記ステアリン酸亜鉛にはブラシローラ8eを1mm侵入させるようにし、ブラシローラ8eは30rpmの速度で、感光ドラム1の回転方向(矢印R1方向)に対してカウンタ方向(矢印R8方向)へ回転するものとした。
【0089】
本実施の形態の効果を確認するため、低温低湿環境下、常温常湿環境下、高温高湿環境下において、100枚おきに感光ドラム1を周速120mm/sec と30mm/sec で交互に切り換えて、フルカラーの画像出力を行う耐久試験をそれぞれ実施し、クリーニング不良や、融着、ブレード鳴きの発生状況を調べた。
【0090】
その結果、常温常湿環境下及び高温高湿環境下で、前述の実施の形態1の画像形成装置では、約6800枚時点で感光ドラム表面に外添剤の融着が発生し始め、約7000枚時点で感光ドラム1の周速を30mm/sec とした場合に酷いブレード鳴きが発生した。
【0091】
一方、本実施の形態の画像形成装置では、いずれの環境下においても8000枚時点で耐久を中断するまで、融着及びブレード鳴きは発生しなかった。
【0092】
ただし、クリーニング不良に関しては、いずれの画像形成装置でも発生していない。
【0093】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置ではクリーニング不良を防止するとともに、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした場合にのみ、集中的に感光ドラム表面に潤滑剤8dの供給を行うことにより潤滑剤8dの消耗量を低減し、融着やブレード鳴きの防止効果を延命することができた。
【0094】
〈実施の形態5〉
本実施の形態は、前述の実施の形態1の画像形成装置において、感光ドラム1の周速の検知手段を追加し、この検知手段からの情報に応じて、感光ドラム表面への潤滑剤8dの塗布量を増減させることを特徴とする。
【0095】
なお、潤滑剤8dの塗布量の増減手段としては、図6に示す実施の形態1で使用したクリーニング装置8において、感光ドラム1及び固形状の潤滑剤8dに当接させたブラシローラ8eの駆動速度を変化させる手段を用いる。
【0096】
本実施の形態の画像形成装置では、感光ドラム1の周速を120mm/sec とした際には、ブラシローラ8eの駆動速度を30rpmとし、また、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした際には、ブラシローラ8eの駆動速度を45rpmとして、感光ドラム表面に塗布される潤滑剤8dの塗布量を増加させるように制御を行う。また、本実施の形態の画像形成装置では通常の感光ドラム1の周速を120mm/sec として画像形成動作を行い、厚紙やOHT用紙等を使用した際にのみ感光ドラム1の周速を30mm/sec とし、定着装置(不図示)での滞留時間を延ばすことで転写材上への画像の定着性を安定させるようにした。
【0097】
さらに、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を110g/cmとし、固形状の潤滑剤8dにはJIS鉛筆硬度で2Bの硬度のステアリン酸亜鉛を使用した。また、前記ステアリン酸亜鉛にはブラシローラ8eを1mm侵入させるようにし、ブラシローラ8eは30rpmの速度で、感光ドラム1の回転方向に対してカウンタ方向へ回転するものとした。
【0098】
本実施の形態の効果を確認するため、低温低湿環境下、常温常湿環境下、高温高湿環境下において、100枚おきに感光ドラム1を、周速120mm/sec と30mm/sec で交互に切り換えて、フルカラーの画像出力を行う延べ6000枚の耐久試験をそれぞれ実施し、クリーニング不良や、融着、ブレード鳴きの発生状況を調べた。
【0099】
その結果、常温常湿環境下及び高温高湿環境下で、前述の実施の形態1の画像形成装置では、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした場合に酷いブレード鳴きが発生した。
【0100】
一方、本実施の形態の画像形成装置では、いずれの環境下においても融着及びブレード鳴きは発生しなかった。
【0101】
ただし、クリーニング不良に関しては、いずれの画像形成装置でも発生していない。
【0102】
また、本実施の形態の画像形成装置における潤滑剤8dの消耗量は、ブラシローラ8eを常に45rpmの速度で回転させた場合に比べ、低く抑えられる。このため、前述のように、ブラシローラ8eを常に45rpmの速度で回転させた場合に比較し、融着やブレード鳴きの抑制効果が長く持続することは、本発明の実施の形態4で述べた通り明らかである。
【0103】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置ではクリーニング不良を防止するとともに、感光ドラム1の周速を30mm/sec とした場合に潤滑剤8dの供給量を増加させることで、潤滑剤8dの塗布量を増加させない実施の形態1の画像形成装置よりも、より高いクリーニングブレード8aの当接圧において、融着やブレード鳴きを抑止できる効果を延命することができた。
【0104】
〈実施の形態6〉
本実施の形態の画像形成装置及びプロセスカートリッジは、前述の実施の形態1の画像形成装置において、図16に示すように、感光ドラム1と、帯電手段である帯電ローラ2と、クリーニング装置8とをカートリッジ容器に一体的に組み込んでプロセスカートリッジ21を構成し、このプロセスカートリッジ21を画像形成装置本体に装着することによって画像形成動作を行うことを特徴とする。
【0105】
本実施の形態では感光ドラム1の周速を120mm/sec 及び30mm/sec の2段階に可変できるものとし、感光ドラム1に対するクリーニングブレード8aの当接圧を70g/cmとした。また、感光ドラム表面に潤滑剤8dを供給することで、いずれの感光ドラム1の周速でも、低温低湿、常温常湿、高温高湿の各環境においてクリーニング不良を防ぎ、かつ融着及びブレード鳴きの発生を抑止できた。
【0106】
また、プロセスカートリッジ方式を採用したことにより、感光ドラム1等の消耗部品の交換や廃トナー回収容器8c内に溜まった廃トナーの処理等の手順を簡略化することができた。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項の発明によると、特にブレード鳴きの現象が発生しやすい20mm/sec以上40mm/sec以下の像担持体表面の周速域以外で画像形成を行う際の、潤滑材の消費を減少させることができ、像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした際の、ブレード鳴き防止効果を長期にわたって得ることができる。
【0112】
請求項の発明によると、特にブレード鳴きの現象が発生しやすい20mm/sec以上40mm/sec以下の像担持体表面の周速域で、像担持体への潤滑剤の塗布量を増加させることができ、弾性ブレードと像担持体の摩擦を低減して、より一層のブレード鳴き防止効果を得ることができる。また、20mm/sec以下又は40mm/sec以上の像担持体表面の周速で画像形成を行う際には、像担持体への潤滑剤塗布量を低めに設定し、その量を必要に応じて増加させることが可能となる。このために潤滑剤の消費量が抑えられ、各々の画像形成スピード域でブレード鳴き防止効果を長期にわたって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図2】実施の形態1の感光ドラムの概略構成を示す縦断面図。
【図3】形状係数SF1を説明する図。
【図4】形状係数SF2を説明する図。
【図5】トナーの概略構成を示す断面図。
【図6】実施の形態1のクリーニング装置の概略構成を示す縦断面図。
【図7】クリーニングブレードの当接圧の測定方法を示す図。
【図8】クリーニングブレードの硬度及び侵入量と当接圧の関係を示す図。
【図9】実施の形態1の実験結果を示す図。
【図10】実施の形態2の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図11】クリーニングブレードの当接圧を変化させるための動作説明図。
【図12】実施の形態2の実験結果を示す図。
【図13】実施の形態3の感光ドラムの概略構成を示す縦断面図。
【図14】実施の形態3の実験結果を示す図。
【図15】実施の形態4の、潤滑剤塗布機構の概略構成を示す縦断面図。
【図16】実施の形態6のプロセスカートリッジの概略構成を示す縦断面図。
【図17】従来のブレードクリーニング方式のクリーニング装置の概略構成を示す縦断面図。
【図18】感光ドラムに対するクリーニングブレード8aの侵入量δと設定角θとを説明する図。
【符号の説明】
1 像担持体(感光ドラム)
1e 離型性層(表面離型層)
2 帯電手段(帯電ローラ)
3 露光手段(露光装置)
4 現像手段(現像装置)
5 非転写体(中間転写体)
8 クリーニング手段(クリーニング装置)
8a 弾性ブレード(クリーニングブレード)
8d 潤滑剤
8e 潤滑剤塗布ローラ(ブラシローラ)
8f 支持部材
21 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 回転可動な像担持体周囲に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段が順次配設され、前記像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤により顕像化し、これを転写部位において非転写体表面に静電転写した後、前記像担持体表面に残存する残留現像剤を前記像担持体表面から前記クリーニング手段により除去する画像形成装置において、
    前記現像剤は、形状係数SF1が100〜150に設定され、
    また、前記クリーニング手段は、支持部材に保持されて線圧が55g/cm以上105g/cm以下の当接圧をもって前記像担持体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤と前記像担持体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラであって、所定の方向に回転させることによって前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布ローラと、
    前記像担持体表面の周速を変更する画像形成スピード可変機構と、を有し、
    前記像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした場合には、前記像担持体表面に潤滑剤の塗布を行い、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以下又は40mm/sec以上とした場合には潤滑剤の塗布を停止することを特徴とする画像形成装置。
  2. 回転可動な像担持体周囲に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段が順次配設され、前記像担持体表面に形成された静電潜像を現像剤により顕像化し、これを転写部位において非転写体表面に静電転写した後、前記像担持体表面に残存する残留現像剤を前記像担持体表面から前記クリーニング手段により除去する画像形成装置において、
    前記現像剤は、形状係数SF1が100〜150に設定され、
    また、前記クリーニング手段は、支持部材に保持されて線圧が55g/cm以上105g/cm以下の当接圧をもって前記像担持体表面に当接された弾性ブレードと、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤と前記像担持体とに接するように配置された潤滑剤塗布ローラであって、所定の方向に回転させることによって前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布ローラと、
    前記像担持体表面の周速を変更する前記画像形成スピード可変機構と、を有し、
    前記像担持体表面の周速を20mm/sec以上40mm/sec以下とした場合の前記潤滑剤塗布ローラの回転速度を、前記像担持体表面の周速を20mm/sec以下又は40mm/sec以上とした場合の前記潤滑剤塗布ローラの回転速度よりも増加させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記弾性ブレードは、周囲の環境条件に応じて前記当接圧を55g/cm以上105g/cm以下の範囲で変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体の最外部に、離型性層を設けたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載の画像形成装置。
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