JP3729463B2 - フライス切削用強靭性超硬合金および被覆超硬合金 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、特定方向に配向した板状晶炭化タングステン(以下、「板状晶WC」と記す)を含有することにより高い靱性と耐熱衝撃性を兼備したフライス切削用強靱性超硬合金および強靱性被覆超硬合金に関し、特に各種の鋼,中でもステンレスのフライス切削に用いた場合に優れた耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性,耐摩耗性を発揮するフライス切削用強靱性超硬合金および強靱性被覆超硬合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、JIS規格B4053の超硬合金の使用選択基準の中で分類されているP30〜40およびM30〜40に相当するWCー(W,Ti,Ta)C−Co系超硬合は、各種の鋼,ステンレスのフライス削りに多用される。このフライス切削用超硬合金には、耐摩耗性と同時に、耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性の向上が求められており、超硬合金自体の靱性と耐熱衝撃性を改善することが重要となっている。
【0003】
この改善の1つの方策として、超硬合金中に含有している炭化タングステンの結晶構造について注目したもの、具体的には、板状晶WCを含有させた超硬合金およびその製造方法について提案しているものがある。その代表的なものとして、特公昭46−29484号公報,特公昭47−23049号公報,特公昭47−23050号公報,特開平2ー47239号公報,特開平2ー138434号公報,特開平2ー274827号公報および特開平5ー339659号公報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
板状晶WCを含有させた超硬合金およびその製造方法に関する先行技術の内、特公昭46−29484号公報,特公昭47−23049号公報および特公昭47−23050号公報には、多孔性の凝集体でなるコロイド状WC粉末とFe,Ni,Coまたはこれらの合金の粉末とからなる組成物を出発物質として板状晶WC含有超硬合金を製造する方法、およびこの方法により作製した超硬合金について記載されている。これらの公報に記載されている板状晶WC含有超硬合金およびその製造方法は、コロイド状WCの調整が困難であること、全製造工程が複雑であること、これを用いて超硬合金を作製したとしても、焼結時に生成する板状晶WCの含有割合が少ないこと、したがって超硬合金中に含有する板状晶WCの粒径および含有量の制御が困難であること、超硬合金が高価になるという問題がある。
【0005】
その他の板状晶WCに関連する先行技術の内、特開平2ー47239号公報および特開平2ー138434号公報には、炭化タングステンを過飽和に含有した(WTiTa)Cの立方晶系化合物を含む組成粉末を用いて、加熱焼結時に板状晶WCを晶出させた超硬合金およびその製造方法について記載されており、かつ板状晶WCを含有した超硬合金をフライス切削工具として用いていることが記載されている。これら両公報に記載されている超硬合金およびその製造方法は、晶出する板状晶WCが特定方向に配向させることができないこと、立方晶系化合物である固溶体を多量に含有した組成範囲でしか板状晶WCを晶出させることができないという問題があること、そして、これら両公報に記載の板状晶WC含有超硬合金をフライス切削工具として用いた場合には、板状晶WCが特定方向に配向されていないこと、および組成範囲が制限されていることからその効果が弱く、用途範囲も制限されるという問題がある
【0006】
また、特開平2ー274827号公報には、使用済の超硬合金を酸化と、還元した後、炭化して得られた組成物粉末をホットプレス焼結する異方性超硬合金の製造方法について記載されている。同公報に記載されている方法およびこの方法によって得られる超硬合金は、含有される板状晶WCがホットプレス方向にやや配向しているものの、配向に伴う靱性改善は少ないこと、製造上の形状制限や高コストであるという問題がある。
【0007】
さらに、特開平5ー339659号公報には、0.5μm以下のWCと、3〜40重量%の立方晶系化合物と、1〜25重量%のCoおよび/またはNiからなる混合粉末を用いて、長時間粉砕により微細で、かつ高歪量の炭化タングステンとした後、1450℃以上で焼結し、板状晶WCを含有する超硬合金とする製造方法が記載されている。同公報に記載されている方法およびこの方法によって得られる超硬合金は、生成する板状晶WCが特定方向に配向させることができないこと、板状晶WCの生成割合が少ないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決したもので、具体的には、板状晶WCを多量に含有させて、かつ板状晶WCの特定結晶面を高密度に配向させることにより、高硬度,高靱性で耐摩耗性,耐塑性変形性,耐衝撃性,耐熱衝撃性および耐欠損性に優れるフライス切削用強靱性超硬合金の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、長年に亘り、フライス切削用超硬合金について、耐摩耗性と同時に、耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性を改善することによる工具寿命の延長を検討していた所、板状晶WCを多量に含有させるとその目的が達成される傾向にあること、さらに板状晶WCの特定結晶面の方位を高密度に配向させると、それぞれの特性が一層向上すること、結合相のCoと(WTiTa)Cなどの立方晶系化合物の量と粒度を最適化すると、さらに寿命延長が可能であるという知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
本発明のフライス切削用強靱性超硬合金は、Coを主成分とする結合相:6〜12重量%と、W元素と周期律表の4a,5a属元素の中の少なくとも1種との炭化物,炭窒化物,炭酸化物,炭窒酸化物の中の1種以上でなる立方晶系化合物の第1硬質相:15〜50重量%と、残りが炭化タングステンの第2硬質相と不可避不純物とからなる組成を有する多面体形状でなる超硬合金製チップであって、該超硬合金製チップのすくい面に並行な面をp面とし、すくい面に垂直な面をh面とし、該p面および該h面におけるWC結晶の(001)面と(101)面でのX線回折法によるピーク強度をそれぞれp(001),p(101),h(001)およびh(101)と表わしたとき、p(001)/p(101)>1.5×h(001)/h(101)でなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の超硬合金における結合相は、具体的には、例えばCoのみでなる場合、または50重量%以上のCoと残りがW,Cr,Ni,V,Feの中の1種以上とからなる結合相でなる場合を挙げることができる。特に、結合相に対して10重量%以下のW,Cr,Ni,Vの中の1種以上を固溶したCo合金でなる結合相の場合は、切削油に対する耐腐食性が良好となるので好ましい。この結合相量は、超硬合金全体に対して6重量%未満になると靱性が低下してフライス削りにおける耐欠損性,耐チッピング性が劣化し、逆に12重量%を超えて多くなると硬さが低下して耐摩耗性,耐塑性変形性が劣化するために、6〜12重量%と定めたものである。
【0013】
本発明の超硬合金における第1硬質相は、具体的には、例えば立方晶系化合物の結晶構造を有する(WTi)C,(WTi)CN,(WTi)CO,(WTi)CNO,(WTiTa)C,(WTiTaNb)C,(WTiTa)CNを挙げることができる。この第1硬質相量は、超硬合金全体に対して15重量%未満になると、被削材との反応拡散が顕著となるために耐摩耗性が劣化し、逆に50重量%を超えて多くなると靱性および耐熱衝撃性が低下してフライス削りにおける欠損,チッピング,熱亀裂が増大するために、15〜50重量%と定めたものである。また、第1硬質相の平均粒子径は、超硬合金の靭性,耐欠損性,耐摩耗性をバランスよく高めるために2〜5μmでなることが好ましい。
【0014】
本発明の超硬合金における板状晶WCを含有した第2硬質相は、板状晶WCの結晶方位が特定方向に配向したもので、具体的には、超硬合金製チップのすくい面に並行な面をp面とし、逃げ面に並行な面をh面とし、p面およびh面におけるWC結晶の(001)面と(101)面でのX線回折法によるピーク強度をそれぞれ p(001),p(101),h(001)およびh(101)と表わしたとき、p(001)/p(101)>1.5×h(001)/h(101)となるものである。p(001)/p(101)≦1.5×h(001)/h(101)では、板状WC結晶の配向効果である靱性および耐熱衝撃性の改善効果が少ない。また、第2硬質相の平均粒子径は、超硬合金の耐熱衝撃性、耐熱亀裂性,耐摩耗性をバランスよく高めるために1〜3μmでなることが好ましい。このときの超硬合金製チップは、多面体形状でなり、具体的には、従来から用いられている刃先交換方式の切削工具であり、例えば円盤体状の3面体,三角柱体状の5面体,四角柱体状の6面体を挙げることができる。
【0015】
以上に詳述してきた本発明の超硬合金を基体とし、この基体上に総膜厚さが1〜15μmでなる各種の被膜を被覆して、本発明のフライス切削用強靱性被覆超硬合金とすることもできる。この本発明の被覆超硬合金における被膜は、具体的には、例えば周期律表の4a,5a,6a族元素,Al,Siの炭化物,窒化物,酸化物およびこれらの相互固溶体,立方晶窒化硼素,硬質窒化硼素の中の1種の単層または2種以上の複層でなる構成を挙げることができる。これらの被膜の内、炭化チタン,窒化チタン,炭窒化チタン,炭酸化チタン,炭窒酸化チタン,窒化チタン・アルミニウム,炭窒化チタン・アルミニウム,窒酸化チタン・アルミニウム,炭窒酸化チタン・アルミニウム,酸化アルミニウムの中の1種の単層または2種以上の複層で構成された硬質膜を2〜10μm膜厚さに被覆されていると、より耐摩耗性の向上と長寿命化が達成されることから好ましいことである。この被膜は、耐摩耗性,耐チッピング性,耐剥離性から総膜厚さを1〜15μmと定めたものである。
【0016】
この本発明の被覆超硬合金における硬質膜は、単層として用いる場合は、例えばTiC,TiN,TiCO,TiCN,TiNO,TiCNO,(TiAl)N,(TiAl)NCでなる硬質膜が好ましく、複層として用いる場合は、例えば基体側から順次TiC−TiCN−TiN,TiN−TiCN−TiC−Al2O3−TiN,TiN−Al2O3−TiN,TiN−(TiAl)N−TiNとする積層の硬質膜が好ましいことである。これらの硬質膜は、化学量論組成または非化学量論組成からなっている場合でもよい。
【0017】
本発明の超硬合金は、以下の製造方法により超硬合金中に板状晶WCを多量晶出し、かつ一定方向に配向させるようにする以外は従来から行われている超硬合金の製法である粉末冶金法により作製することができる。また、このようにして作製した超硬合金を基体とし、この基体の表面に従来から行われている物理蒸着法,化学蒸着法,プラズマ化学蒸着法により被膜を被覆すると本発明の被覆超硬合金を得ることができる。
【0018】
本発明の超硬合金を作製するための特徴は、具体的には、例えば、まずW,Co,W−Co合金,WとCoを含む合金,W−Co−Cの複合固溶体炭化物,WとCoとCとを含む複合固溶体炭化物の中から選ばれた少なくとも1種の出発物質とカ−ボン,黒鉛,加熱により炭素に変換する物質の中の少なくとも1種の炭素源物質とからなる混合物質を粉末成形体工程,加熱によるWとCoとCとを含む複合固溶体炭化物の生成工程(これらの中でWは、Wの一部を周期律表の4a,5a,6a族元素の中の1種以上と置換すること、Coは,Coの一部をNi,V,Cr,Feの中の1種以上と置換することも好ましい)焼結工程を経て作製することである。このとき、混合物質には、周期律表の4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化物,酸化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種の粉末を所定量添加すること、および/またはNi,Cr,V,Wなどの少なくとも1種の粉末を所定量添加し、目的の超硬合金の組成成分を得るための成分調整とすることも好ましいことである。すなわち、本発明の超硬合金を作製するための最大の特徴は、出発物質中または焼結までの加熱工程中において、WとCoとCとでなる複合固溶体炭化物を存在させるようにすることである。
【0019】
【作用】
本発明の超硬合金および被覆超硬合金は、超硬合金中に多量含有された板状晶WCの(001)結晶面が多面体形状でなる超硬合金製チップのすくい面に並行に配向されて、すくい面の硬さおよび靭性を顕著に高める作用をし、フライス切削時における耐摩耗性,耐塑性変形性,耐熱衝撃性および耐欠損性を高める作用をし、かつ超硬合金製チップ全体でもってフライス切削時における断続的切削による耐衝撃性と断続的熱サイクルによる耐熱衝撃性を高める作用をしているものである。
【0020】
【実施例】
市販されている平均粒子径の2.2μmのW(表中、「W1」と記す),3.2μmのW(表中、「W2」と記す),1.0μmのCo,6μmの黒鉛(表中、「G」と記す),1.0μmのWC(表中、「WC1」と記す),3.3μmのWC(表中、「WC2」と記す),4.5μmのWC(表中、「WC3」と記す),1.0μmの(WTi)C炭化物(wt%でWC:TiC=70:30),1.0μmのTaC,1.2μmのTiN,1.5μmのNbCの各粉末を用いて、表1に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボ−ルと共に挿入し、比較品3と5を168時間混合粉砕した以外は全て48時間混合粉砕とした後、乾燥して混合粉末を得た。これらの混合粉末を用いて、JIS規格B4120に記載のSPGN120308形状用金型で2ton/cm2の圧力でプレス成形し、得られた粉末成形体を雰囲気圧力10Paの真空中で、本発明品3,4および比較品4を1380℃,比較品3,5を1480℃とした以外は全て1400℃の温度で1時間保持により焼結して本発明品1〜5および比較品1〜5を得た。
【0021】
こうして得た本発明品1〜5および比較品1〜5のそれぞれの上面(すくい面に相当し、プレス方向に垂直、表中では「p面」と記す)と、この面に対し垂直な切断面(表中では「h面」と記す)とについて、研磨加工および1μmのダイヤモンドペ−ストによるラップ加工を施した後、Cuタ−ゲット,Niフィルタ−を用いたX線回折法により、各面のWCの(001)結晶面と(101)結晶面のピ−ク強度を測定し、その結果を表2に示した。また、それぞれのh面について、電子顕微鏡にて組織写真を撮り、それを画像処理装置で処理し、それぞれの結合相,第1硬質相である立方晶系化合物,第2硬質相である炭化タングステンの重量割合、第1硬質相と第2硬質相の平均粒径を求めて、その結果を表2に併記した。さらに、ラップ加工後のそれぞれのp面,h面について、ビッカ−ス圧子を用いて荷重:196Nによる破壊靭性値K1C(IM法)およびビッカ−ス硬さ(荷重;196N)を求めて、その結果を表3に示した。
【0022】
次に、本発明品1〜3および比較品1〜3の超硬合金チップを230#のダイヤモンド砥石を用いて研磨加工した後,(A)旋削による耐摩耗性試験として、被削材:S48C,切削速度:100m/min,切込み量:1.5mm,送り:0.3mm/rev,切削時間:10minの条件でもって逃げ面摩耗幅を求めて、その結果を表3に併記した。また、同様に(B)フライスによる耐欠損性および耐熱亀裂性試験として、被削材:SCM440,切削速度:100m/min,切込み量:1.5mm,初期送り:0.3mm/刃,の条件でもって150×200mm2の面積を切削し、切れ刃がチッピングまたは欠損しないときは送りを増加し、切れ刃のチッピングまたは欠損しない最大送りおよびすくい面に発生する切れ刃に垂直なクラック本数(3回試験の平均値)を求めて、その結果を表3に併記した。
【0023】
次いで、本発明品4,5および比較品4,5の超硬合金チップを230#のダイヤモンド砥石を用いて研磨加工した後,イオンプレ−ティング装置を用いて、基体側から被膜厚さおよび膜質が0.5μmTiN,2.0μmTiCNO,0.5μmTiNの合計総膜厚さ3μmの被膜を被覆した。こうして得た表面被覆超硬合金チップを用いて、(C)フライスによる耐欠損性試験として、被削材:SCM440,切削速度:150m/min,切込み量:2.0mm,送り:0.25mm/刃の条件でもって、切れ刃のチッピングまたは欠損までの切削距離(3回試験の平均値)を求めた結果、本発明品4が6.5m,本発明品5が5.9m,比較品4が3.9m,比較品5が3.1mでそれぞれ寿命となった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】
本発明のフライス切削用強靱性超硬合金は、従来の板状晶WC含有超硬合金に比較して、炭化タングステンの(001)結晶面がすくい面側に多く配向しており、その結果超硬合金の硬さおよび破壊靭性値が高く,耐摩耗性,耐欠損性および耐熱亀裂性が顕著の優れるという効果がある。また、本発明のフライス切削用強靱性被覆超硬合金は、従来の被覆板状晶WC含有超硬合金に比較して、フライス切削において顕著に長寿命が達成されるという効果がある。
【産業上の利用分野】
本発明は、特定方向に配向した板状晶炭化タングステン(以下、「板状晶WC」と記す)を含有することにより高い靱性と耐熱衝撃性を兼備したフライス切削用強靱性超硬合金および強靱性被覆超硬合金に関し、特に各種の鋼,中でもステンレスのフライス切削に用いた場合に優れた耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性,耐摩耗性を発揮するフライス切削用強靱性超硬合金および強靱性被覆超硬合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、JIS規格B4053の超硬合金の使用選択基準の中で分類されているP30〜40およびM30〜40に相当するWCー(W,Ti,Ta)C−Co系超硬合は、各種の鋼,ステンレスのフライス削りに多用される。このフライス切削用超硬合金には、耐摩耗性と同時に、耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性の向上が求められており、超硬合金自体の靱性と耐熱衝撃性を改善することが重要となっている。
【0003】
この改善の1つの方策として、超硬合金中に含有している炭化タングステンの結晶構造について注目したもの、具体的には、板状晶WCを含有させた超硬合金およびその製造方法について提案しているものがある。その代表的なものとして、特公昭46−29484号公報,特公昭47−23049号公報,特公昭47−23050号公報,特開平2ー47239号公報,特開平2ー138434号公報,特開平2ー274827号公報および特開平5ー339659号公報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
板状晶WCを含有させた超硬合金およびその製造方法に関する先行技術の内、特公昭46−29484号公報,特公昭47−23049号公報および特公昭47−23050号公報には、多孔性の凝集体でなるコロイド状WC粉末とFe,Ni,Coまたはこれらの合金の粉末とからなる組成物を出発物質として板状晶WC含有超硬合金を製造する方法、およびこの方法により作製した超硬合金について記載されている。これらの公報に記載されている板状晶WC含有超硬合金およびその製造方法は、コロイド状WCの調整が困難であること、全製造工程が複雑であること、これを用いて超硬合金を作製したとしても、焼結時に生成する板状晶WCの含有割合が少ないこと、したがって超硬合金中に含有する板状晶WCの粒径および含有量の制御が困難であること、超硬合金が高価になるという問題がある。
【0005】
その他の板状晶WCに関連する先行技術の内、特開平2ー47239号公報および特開平2ー138434号公報には、炭化タングステンを過飽和に含有した(WTiTa)Cの立方晶系化合物を含む組成粉末を用いて、加熱焼結時に板状晶WCを晶出させた超硬合金およびその製造方法について記載されており、かつ板状晶WCを含有した超硬合金をフライス切削工具として用いていることが記載されている。これら両公報に記載されている超硬合金およびその製造方法は、晶出する板状晶WCが特定方向に配向させることができないこと、立方晶系化合物である固溶体を多量に含有した組成範囲でしか板状晶WCを晶出させることができないという問題があること、そして、これら両公報に記載の板状晶WC含有超硬合金をフライス切削工具として用いた場合には、板状晶WCが特定方向に配向されていないこと、および組成範囲が制限されていることからその効果が弱く、用途範囲も制限されるという問題がある
【0006】
また、特開平2ー274827号公報には、使用済の超硬合金を酸化と、還元した後、炭化して得られた組成物粉末をホットプレス焼結する異方性超硬合金の製造方法について記載されている。同公報に記載されている方法およびこの方法によって得られる超硬合金は、含有される板状晶WCがホットプレス方向にやや配向しているものの、配向に伴う靱性改善は少ないこと、製造上の形状制限や高コストであるという問題がある。
【0007】
さらに、特開平5ー339659号公報には、0.5μm以下のWCと、3〜40重量%の立方晶系化合物と、1〜25重量%のCoおよび/またはNiからなる混合粉末を用いて、長時間粉砕により微細で、かつ高歪量の炭化タングステンとした後、1450℃以上で焼結し、板状晶WCを含有する超硬合金とする製造方法が記載されている。同公報に記載されている方法およびこの方法によって得られる超硬合金は、生成する板状晶WCが特定方向に配向させることができないこと、板状晶WCの生成割合が少ないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決したもので、具体的には、板状晶WCを多量に含有させて、かつ板状晶WCの特定結晶面を高密度に配向させることにより、高硬度,高靱性で耐摩耗性,耐塑性変形性,耐衝撃性,耐熱衝撃性および耐欠損性に優れるフライス切削用強靱性超硬合金の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、長年に亘り、フライス切削用超硬合金について、耐摩耗性と同時に、耐欠損性,耐チッピング性,耐熱亀裂性を改善することによる工具寿命の延長を検討していた所、板状晶WCを多量に含有させるとその目的が達成される傾向にあること、さらに板状晶WCの特定結晶面の方位を高密度に配向させると、それぞれの特性が一層向上すること、結合相のCoと(WTiTa)Cなどの立方晶系化合物の量と粒度を最適化すると、さらに寿命延長が可能であるという知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
本発明のフライス切削用強靱性超硬合金は、Coを主成分とする結合相:6〜12重量%と、W元素と周期律表の4a,5a属元素の中の少なくとも1種との炭化物,炭窒化物,炭酸化物,炭窒酸化物の中の1種以上でなる立方晶系化合物の第1硬質相:15〜50重量%と、残りが炭化タングステンの第2硬質相と不可避不純物とからなる組成を有する多面体形状でなる超硬合金製チップであって、該超硬合金製チップのすくい面に並行な面をp面とし、すくい面に垂直な面をh面とし、該p面および該h面におけるWC結晶の(001)面と(101)面でのX線回折法によるピーク強度をそれぞれp(001),p(101),h(001)およびh(101)と表わしたとき、p(001)/p(101)>1.5×h(001)/h(101)でなることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の超硬合金における結合相は、具体的には、例えばCoのみでなる場合、または50重量%以上のCoと残りがW,Cr,Ni,V,Feの中の1種以上とからなる結合相でなる場合を挙げることができる。特に、結合相に対して10重量%以下のW,Cr,Ni,Vの中の1種以上を固溶したCo合金でなる結合相の場合は、切削油に対する耐腐食性が良好となるので好ましい。この結合相量は、超硬合金全体に対して6重量%未満になると靱性が低下してフライス削りにおける耐欠損性,耐チッピング性が劣化し、逆に12重量%を超えて多くなると硬さが低下して耐摩耗性,耐塑性変形性が劣化するために、6〜12重量%と定めたものである。
【0013】
本発明の超硬合金における第1硬質相は、具体的には、例えば立方晶系化合物の結晶構造を有する(WTi)C,(WTi)CN,(WTi)CO,(WTi)CNO,(WTiTa)C,(WTiTaNb)C,(WTiTa)CNを挙げることができる。この第1硬質相量は、超硬合金全体に対して15重量%未満になると、被削材との反応拡散が顕著となるために耐摩耗性が劣化し、逆に50重量%を超えて多くなると靱性および耐熱衝撃性が低下してフライス削りにおける欠損,チッピング,熱亀裂が増大するために、15〜50重量%と定めたものである。また、第1硬質相の平均粒子径は、超硬合金の靭性,耐欠損性,耐摩耗性をバランスよく高めるために2〜5μmでなることが好ましい。
【0014】
本発明の超硬合金における板状晶WCを含有した第2硬質相は、板状晶WCの結晶方位が特定方向に配向したもので、具体的には、超硬合金製チップのすくい面に並行な面をp面とし、逃げ面に並行な面をh面とし、p面およびh面におけるWC結晶の(001)面と(101)面でのX線回折法によるピーク強度をそれぞれ p(001),p(101),h(001)およびh(101)と表わしたとき、p(001)/p(101)>1.5×h(001)/h(101)となるものである。p(001)/p(101)≦1.5×h(001)/h(101)では、板状WC結晶の配向効果である靱性および耐熱衝撃性の改善効果が少ない。また、第2硬質相の平均粒子径は、超硬合金の耐熱衝撃性、耐熱亀裂性,耐摩耗性をバランスよく高めるために1〜3μmでなることが好ましい。このときの超硬合金製チップは、多面体形状でなり、具体的には、従来から用いられている刃先交換方式の切削工具であり、例えば円盤体状の3面体,三角柱体状の5面体,四角柱体状の6面体を挙げることができる。
【0015】
以上に詳述してきた本発明の超硬合金を基体とし、この基体上に総膜厚さが1〜15μmでなる各種の被膜を被覆して、本発明のフライス切削用強靱性被覆超硬合金とすることもできる。この本発明の被覆超硬合金における被膜は、具体的には、例えば周期律表の4a,5a,6a族元素,Al,Siの炭化物,窒化物,酸化物およびこれらの相互固溶体,立方晶窒化硼素,硬質窒化硼素の中の1種の単層または2種以上の複層でなる構成を挙げることができる。これらの被膜の内、炭化チタン,窒化チタン,炭窒化チタン,炭酸化チタン,炭窒酸化チタン,窒化チタン・アルミニウム,炭窒化チタン・アルミニウム,窒酸化チタン・アルミニウム,炭窒酸化チタン・アルミニウム,酸化アルミニウムの中の1種の単層または2種以上の複層で構成された硬質膜を2〜10μm膜厚さに被覆されていると、より耐摩耗性の向上と長寿命化が達成されることから好ましいことである。この被膜は、耐摩耗性,耐チッピング性,耐剥離性から総膜厚さを1〜15μmと定めたものである。
【0016】
この本発明の被覆超硬合金における硬質膜は、単層として用いる場合は、例えばTiC,TiN,TiCO,TiCN,TiNO,TiCNO,(TiAl)N,(TiAl)NCでなる硬質膜が好ましく、複層として用いる場合は、例えば基体側から順次TiC−TiCN−TiN,TiN−TiCN−TiC−Al2O3−TiN,TiN−Al2O3−TiN,TiN−(TiAl)N−TiNとする積層の硬質膜が好ましいことである。これらの硬質膜は、化学量論組成または非化学量論組成からなっている場合でもよい。
【0017】
本発明の超硬合金は、以下の製造方法により超硬合金中に板状晶WCを多量晶出し、かつ一定方向に配向させるようにする以外は従来から行われている超硬合金の製法である粉末冶金法により作製することができる。また、このようにして作製した超硬合金を基体とし、この基体の表面に従来から行われている物理蒸着法,化学蒸着法,プラズマ化学蒸着法により被膜を被覆すると本発明の被覆超硬合金を得ることができる。
【0018】
本発明の超硬合金を作製するための特徴は、具体的には、例えば、まずW,Co,W−Co合金,WとCoを含む合金,W−Co−Cの複合固溶体炭化物,WとCoとCとを含む複合固溶体炭化物の中から選ばれた少なくとも1種の出発物質とカ−ボン,黒鉛,加熱により炭素に変換する物質の中の少なくとも1種の炭素源物質とからなる混合物質を粉末成形体工程,加熱によるWとCoとCとを含む複合固溶体炭化物の生成工程(これらの中でWは、Wの一部を周期律表の4a,5a,6a族元素の中の1種以上と置換すること、Coは,Coの一部をNi,V,Cr,Feの中の1種以上と置換することも好ましい)焼結工程を経て作製することである。このとき、混合物質には、周期律表の4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化物,酸化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種の粉末を所定量添加すること、および/またはNi,Cr,V,Wなどの少なくとも1種の粉末を所定量添加し、目的の超硬合金の組成成分を得るための成分調整とすることも好ましいことである。すなわち、本発明の超硬合金を作製するための最大の特徴は、出発物質中または焼結までの加熱工程中において、WとCoとCとでなる複合固溶体炭化物を存在させるようにすることである。
【0019】
【作用】
本発明の超硬合金および被覆超硬合金は、超硬合金中に多量含有された板状晶WCの(001)結晶面が多面体形状でなる超硬合金製チップのすくい面に並行に配向されて、すくい面の硬さおよび靭性を顕著に高める作用をし、フライス切削時における耐摩耗性,耐塑性変形性,耐熱衝撃性および耐欠損性を高める作用をし、かつ超硬合金製チップ全体でもってフライス切削時における断続的切削による耐衝撃性と断続的熱サイクルによる耐熱衝撃性を高める作用をしているものである。
【0020】
【実施例】
市販されている平均粒子径の2.2μmのW(表中、「W1」と記す),3.2μmのW(表中、「W2」と記す),1.0μmのCo,6μmの黒鉛(表中、「G」と記す),1.0μmのWC(表中、「WC1」と記す),3.3μmのWC(表中、「WC2」と記す),4.5μmのWC(表中、「WC3」と記す),1.0μmの(WTi)C炭化物(wt%でWC:TiC=70:30),1.0μmのTaC,1.2μmのTiN,1.5μmのNbCの各粉末を用いて、表1に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボ−ルと共に挿入し、比較品3と5を168時間混合粉砕した以外は全て48時間混合粉砕とした後、乾燥して混合粉末を得た。これらの混合粉末を用いて、JIS規格B4120に記載のSPGN120308形状用金型で2ton/cm2の圧力でプレス成形し、得られた粉末成形体を雰囲気圧力10Paの真空中で、本発明品3,4および比較品4を1380℃,比較品3,5を1480℃とした以外は全て1400℃の温度で1時間保持により焼結して本発明品1〜5および比較品1〜5を得た。
【0021】
こうして得た本発明品1〜5および比較品1〜5のそれぞれの上面(すくい面に相当し、プレス方向に垂直、表中では「p面」と記す)と、この面に対し垂直な切断面(表中では「h面」と記す)とについて、研磨加工および1μmのダイヤモンドペ−ストによるラップ加工を施した後、Cuタ−ゲット,Niフィルタ−を用いたX線回折法により、各面のWCの(001)結晶面と(101)結晶面のピ−ク強度を測定し、その結果を表2に示した。また、それぞれのh面について、電子顕微鏡にて組織写真を撮り、それを画像処理装置で処理し、それぞれの結合相,第1硬質相である立方晶系化合物,第2硬質相である炭化タングステンの重量割合、第1硬質相と第2硬質相の平均粒径を求めて、その結果を表2に併記した。さらに、ラップ加工後のそれぞれのp面,h面について、ビッカ−ス圧子を用いて荷重:196Nによる破壊靭性値K1C(IM法)およびビッカ−ス硬さ(荷重;196N)を求めて、その結果を表3に示した。
【0022】
次に、本発明品1〜3および比較品1〜3の超硬合金チップを230#のダイヤモンド砥石を用いて研磨加工した後,(A)旋削による耐摩耗性試験として、被削材:S48C,切削速度:100m/min,切込み量:1.5mm,送り:0.3mm/rev,切削時間:10minの条件でもって逃げ面摩耗幅を求めて、その結果を表3に併記した。また、同様に(B)フライスによる耐欠損性および耐熱亀裂性試験として、被削材:SCM440,切削速度:100m/min,切込み量:1.5mm,初期送り:0.3mm/刃,の条件でもって150×200mm2の面積を切削し、切れ刃がチッピングまたは欠損しないときは送りを増加し、切れ刃のチッピングまたは欠損しない最大送りおよびすくい面に発生する切れ刃に垂直なクラック本数(3回試験の平均値)を求めて、その結果を表3に併記した。
【0023】
次いで、本発明品4,5および比較品4,5の超硬合金チップを230#のダイヤモンド砥石を用いて研磨加工した後,イオンプレ−ティング装置を用いて、基体側から被膜厚さおよび膜質が0.5μmTiN,2.0μmTiCNO,0.5μmTiNの合計総膜厚さ3μmの被膜を被覆した。こうして得た表面被覆超硬合金チップを用いて、(C)フライスによる耐欠損性試験として、被削材:SCM440,切削速度:150m/min,切込み量:2.0mm,送り:0.25mm/刃の条件でもって、切れ刃のチッピングまたは欠損までの切削距離(3回試験の平均値)を求めた結果、本発明品4が6.5m,本発明品5が5.9m,比較品4が3.9m,比較品5が3.1mでそれぞれ寿命となった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】
本発明のフライス切削用強靱性超硬合金は、従来の板状晶WC含有超硬合金に比較して、炭化タングステンの(001)結晶面がすくい面側に多く配向しており、その結果超硬合金の硬さおよび破壊靭性値が高く,耐摩耗性,耐欠損性および耐熱亀裂性が顕著の優れるという効果がある。また、本発明のフライス切削用強靱性被覆超硬合金は、従来の被覆板状晶WC含有超硬合金に比較して、フライス切削において顕著に長寿命が達成されるという効果がある。
Claims (4)
- Coを主成分とする結合相:6〜12重量%と、W元素と周期律表の4a,5a属元素の中の少なくとも1種との炭化物,炭窒化物,炭酸化物,炭窒酸化物の中の1種以上でなる立方晶系化合物の第1硬質相:15〜50重量%と、残りが炭化タングステンの第2硬質相と不可避不純物とからなる組成を有する多面体形状でなる超硬合金製チップにおいて、該超硬合金製チップのすくい面に並行な面をp面とし、すくい面に垂直な面をh面とし、該p面および該h面におけるWC結晶の(001)面と(101)面でのX線回折法によるピーク強度をそれぞれp(001),p(101),h(001)およびh(101)と表わしたとき、p(001)/p(101)>1.5×h(001)/h(101)でなることを特徴とするフライス切削用強靱性超硬合金。
- 上記第1硬質相の平均粒子径が1〜3μmでなり、上記第2硬質相の平均粒子径が2〜5μmでなることを特徴とする請求項1に記載のフライス切削用強靱性超硬合金。
- 請求項1または2に記載のフライス切削用強靱性超硬合金を基体とし、該基体上に、総膜厚さが1〜15μmでなる単層または複層で構成された被膜を被覆してなることを特徴とするフライス切削用強靱性超硬合金。
- 上記被膜が炭化チタン,窒化チタン,炭窒化チタン,炭酸化チタン,炭窒酸化チタン,窒化チタン・アルミニウム,炭窒化チタン・アルミニウム,窒酸化チタン・アルミニウム,炭窒酸化チタン・アルミニウム,酸化アルミニウムの中の1種の単層または2種以上の複層で構成された硬質膜でなり、かつ該硬質膜の総膜厚さが2〜10μmでなることを特徴とする請求項3に記載のフライス切削用強靱性被覆超硬合金。
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