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JP3728030B2 - 耐光性に優れた強化織物および織物製品 - Google Patents

耐光性に優れた強化織物および織物製品 Download PDF

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JP3728030B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐光性に優れた強化織物および強化織物製品に関するものであり、より詳細には、極めて高強度である全芳香族アラミド繊維(以下、単にアラミド繊維という)の特徴を活かし、且つその欠点として指摘される耐光堅牢度を耐光性繊維との複合により改善すると共に、染色加工によるアラミド繊維の劣化を無くし、高強度でしかも耐光性に優れた強化織物、例えばジーンズ調の強化織物および強化織物製品を提供するものである。この強化織物は、アラミド繊維の有する優れた強度特性を利用して、自動車、オートバイ、自転車等のレース用防護被服、登山や磯釣り等の怪我をすることの多い職業やレジャーに用いるジーンズ調の防護被服などとして有効に活用することができる。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、アラミド繊維は軽量かつ強靭で同重量の鋼鉄をしのぐ驚異的な引張強度を有しており、自動車タイヤやタイミングベルトの芯材、光ファイバーケーブルのテンションメンバー、鋭利な鉄板等による怪我を防止するための作業用手袋、防弾チョッキ等の防護被服用素材を始めとして航空・宇宙分野などにも広く活用されている。またアラミド繊維は、通常の合成繊維に見られない特殊な性質として、熱融着性がなく高熱に曝されると溶融せずに炭化する性質を有しており、人体への溶融付着や火傷が抑えられるという特徴も有しているところから、消防服用などの素材としても注目されている。
【0003】
一方、該アラミド繊維は、紫外線によって変色する。即ち紫外線は日光中に含まれており、アラミド繊維を直射日光に数時間暴露すると顕著な変色(褐色化)を起こす。更に継続して直射日光に暴露し続けると、数週間で引張強度等の物性が著しく低下してくる。紫外線は、日陰や自然光、白熱電球や蛍光灯などの人工光の中にも微量含まれており、その場合、物性の低下は見られないが、アラミド繊維を変色させる。この様にアラミド繊維は、光による変色や日光による強度劣化など、耐光堅牢度に問題を有している。
【0004】
その為、例えば防弾チョッキ用の素材などとしてアラミド繊維織物を使用する場合は、耐光堅牢度不足の欠点を可及的に抑えるため、該アラミド繊維織物が直射日光等に直接曝されることのない様、被服の内側素材として利用されている。またアラミド繊維は、高温のアルカリ性や酸によって劣化するので、助剤として酸やアルカリを用いる染色加工によって物性が劣化し易いという欠点があるため、流行にマッチした自由な色彩に染色し難いという事情があり、その汎用性は他繊維ほど大きくない。
【0005】
一方、近年アラミド繊維の製造技術に改良が加えられ、しかもその応用分野が拡大してくるにつれて、大量生産による低コスト化も進み、アラミド繊維の優れた強度特性を一般の防護被服として有効に活用しようとする動きも見受けられる。しかしながらアラミド繊維は、前述の如く耐光堅牢度の点などから、これを直射日光に曝される外装被服の素材として利用するにはいまだ不十分な点があり、染色加工による物性劣化ともあいまって用途拡大の隘路となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、アラミド繊維の優れた強度特性を有効に活かすと共に、更には耐光堅牢度を改善し、直射日光や紫外線に直接曝される外装被服などの素材として利用したときでも優れた耐久性を発揮し、しかも任意の色彩に染色された強化織物および強化織物製品を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成することのできた本発明にかかる耐光性に優れた強化織物とは、染色されていないアラミド繊維を芯部、光すなわち紫外線を遮蔽するための耐光性繊維よりなる、マルチフィラメントもしくは短繊維を鞘部とするコアヤーンを緯糸の少なくとも一部とし、先染め糸もしくは生成り糸を経糸とする経朱子組織もしくは綾組織からなり、後染めされないところにその特徴が存在する。
【0008】
ここで用いるアラミド繊維として特に好ましいのは、ポリパラフェニレンテレフタルアミドや、ポリパラフェニレンテレフタルアミドに3,4’−ジアミノジフェニルエーテル等を共重合したパラ系の全芳香族ポリアミド繊維などである。
【0009】
この発明においては、織物組織が一完全組織で3〜6枚の経浮きの朱子もしくは綾組織であるものが好ましく、またこの発明を実施するに当たっては、コアヤーンの鞘部を構成する耐光性繊維として未染色の繊維を使用することも勿論可能であるが、綿染めされた耐光性繊維を鞘部として使用すれば、緯糸にも着色を付すことが可能となる。
【0010】
尚、本発明で使用するコアヤーン中に占めるアラミド繊維の配合比率は、得られる強化織物に求められる強度特性や耐光堅牢度の程度に応じて決めればよく特に制限されないが、芯部を構成するアラミド繊維の優れた強度特性を活かすと共に、直射日光等による劣化を抑える為その外周側に鞘部として被包される耐光性繊維による劣化防止効果をより有効に活用する意味から、好ましくは重量比で3〜70%、より好ましくは5〜50%、更に好ましくは10〜45%の範囲に設定するのがよい。
【0011】
アラミド繊維は前述の如く極めて高強度であるから、芯部としての使用比率が3重量%未満(コアヤーン中)であっても通常の織物に比べると優れた強度特性の織物を与えるが、その優れた強度特性をより有効に活かす意味で好ましい配合比率は3重量%程度以上といえる。一方、アラミド繊維の使用比率が70重量%を超えて過度に多くなると、その外周側を被包する耐光性繊維による表面被覆効果が不足気味となり、耐光堅牢度改善効果が十分に発揮できなくなる傾向が生じてくる。
【0012】
ここで用いられるアラミド繊維としては、長繊維のモノフィラメント若しくはマルチフィラメント糸、或は短繊維の紡績糸のいずれであっても構わないが、防護被服等の素材として柔軟性に富んだ織物を得るには、マルチフィラメント糸或は短繊維の紡績糸を使用することが望ましい。
【0013】
一方、該アラミド繊維の外周側を被包する耐光性繊維は、表面被包効果を高めるためマルチフィラメント糸もしくは短繊維を使用すべきであり、モノフィラメントでは満足のいく表面被包性が発揮されず、本発明で意図する様な耐光堅牢度改善効果が得られなくなる。耐光性繊維として特に好ましいのは綿の短繊維であり、これはそれ自身が物性面で非常に優れた耐光堅牢度を有しているので、耐光堅牢度改善の為の表面被包材として極めて好ましく、しかも綿は、アラミド繊維と同様に熱融着性がなく、高温に曝されると溶融しないで炭化するので、防護被服などの強化織物製品として用いた時の熱融着による火傷を抑える意味でも、好ましい耐光性繊維として推奨される。
【0014】
そして本発明の強化織物は、コアヤーンを構成する耐光性繊維として未染色の綿繊維を使用し、経糸として先染めによりインジゴ染めされた綿紡績糸を用いたジーンズ織物の形態で広く一般に汎用化することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記の様に本発明の強化織物は、染色されていないアラミド繊維を芯部とし、その周りを、例えば綿などの耐光性繊維よりなる短繊維若しくはマルチフィラメントからなる鞘部で被包されたコアヤーンを緯糸の全部もしくは少なくとも一部として使用し、先染め糸もしくは生成り糸を経糸として製織したものであり、その織り組織は経朱組織もしくは綾組織とする。
【0016】
即ち本発明では、アラミド繊維を耐光性繊維で被包したコアヤーンの形態で緯糸として使用し、且つこれを先染め糸もしくは生成り糸からなる経糸と組み合わせて経朱子組織もしくは綾組織とし、上記コアヤーンが織物の裏面側に隠れる様にすることにより、アラミド繊維が直射日光等に直接曝されるのを2重に防止し、アラミド繊維の強度特性を活かしつつその耐光堅牢度不足の問題を解消し、外装用の防護被服等の素材や織物製品としても有効に利用できる様にしたものである。
【0017】
本発明で緯糸として使用する前記コアヤーンは、例えば図1に示す様な方法によって製造される。即ち図1において、篠巻1aから繰り出されガイドローラ2a,2bを経て供給される耐光性繊維Aの短繊維を、フロントローラ3で偏平に広げると共に、ボビン1bからガイドローラ4を経て繰り出されてくるアラミド繊維Bを、偏平に広げた上記耐光性繊維Aの中央部に合流させる。そして、その下流側で適度の撚りを加えると、偏平に広げられた耐光性繊維Aがアラミド繊維Bを取り囲む様に被包され、これをガイド5を通してボビン6に巻取ると、コアヤーンCが得られる。
【0018】
図2は、コアヤーンの他の製法を例示する概略説明図であり、ボビン1bから繰り出されてくるアラミド繊維Bを、駆動ベルトVによって回転する中空スピンドルSの中心を貫通して設けたガイド穴を通して上方へ誘導し、ボトムローラ7を経てボビン8に巻取る。このとき、スピンドルSに巻かれた耐光性繊維Aを、上記アラミド繊維Bの外周に巻つけることによって、コアヤーンCを得る。
【0019】
このとき、コアヤーンCを構成する耐光性繊維Aとアラミド繊維Bの複合比率は、最終的に得られる強化織物に求められる強度特性や耐光堅牢度の程度に応じて任意に選択して決めればよく、アラミド繊維Bの複合比率を多くするにつれて得られるコアヤーンの強度は高くなるが、アラミド繊維Bの配合比率を多くし過ぎると耐光性繊維Aの量が少なくなって表面保護効果が低下し、耐光堅牢度は低下してくる。従って、芯部を構成するアラミド繊維Bの優れた強度特性を活かすと共に、耐光性繊維Aによって直射日光等による劣化を効果的に抑制して耐光堅牢度を高めるには、アラミド繊維Bの複合比率を好ましくは3〜70重量%、より好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは10〜45重量%の範囲に設定するのがよい。
【0020】
尚アラミド繊維Bは、前述の如く極めて高強度であるから、芯部としての使用比率が5重量%未満であっても通常の織物に比べると優れた強度特性の織物を与えるので、得られる強化織物の要求強度によっては、その複合比率を5重量%程度未満に設定することも可能であり、その場合は、耐光性繊維Aの複合比率が増大して表面保護効果が高められるので、耐光堅牢度は一層優れたものとなる。
【0021】
本発明で使用されるアラミド繊維Bとして代表的なのは、例えばデュポン社製の”ケブラー(商標)”繊維であり、その形態としては、長繊維のモノフィラメント若しくはマルチフィラメント、或は短繊維の紡績糸のいずれであっても構わない。しかし、防護被服等の素材として柔軟性に富んだ織物を得るには、マルチフィラメント或は短繊維の紡績糸を使用することが望ましい。
【0022】
一方、該アラミド繊維Bの外周側を被包する耐光性繊維Aは、アラミド繊維Bが直射日光や紫外線に直接曝されて劣化するのを防止する為の表面被覆成分として複合されるものであり、耐光性に優れると共に直射日光や紫外線を遮蔽する作用を有する繊維であればどの様な繊維であっても構わないが、熱溶融し難いという観点から特に好ましいのは綿(コットン)繊維である。
【0023】
しかして綿は、優れた耐光性と光線遮蔽効果を有している他、アラミド繊維Bと同様に熱によって溶融することなく炭化する性質を有しており、防護被服として使用した場合でも、該強化織物が熱溶融するという現象が抑えられるからである。こうした綿と同様の特性を備えた短繊維の耐光性繊維Aとしては、麻、羊毛などの天然繊維や、レーヨン、キュプラなどの再生繊維があり、これらも好ましい耐光性繊維Aとして推奨される。また、ポリエステル系繊維やポリアミド系繊維などの合成繊維を併用し、綿混紡糸として使用することも可能である。またマルチフィラメントの耐光性繊維としては、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、ポリエステルやポリアミド等の合成繊維を用いることができる。
【0024】
この耐光性繊維Aは、アラミド繊維Bに対する表面保護効果を高めることの必要上、マルチフィラメント糸もしくは短繊維を使用することが必要であり、モノフィラメント糸では、アラミド繊維に対する光線遮蔽効果が有効に発揮されず、本発明で意図する様な耐光堅牢度が得られなくなる。これに対しマルチフィラメント糸或は短繊維であれば、微細な繊維の絡み合いによってアラミド繊維の表面を均一に被包し、直射日光や紫外線に対する遮蔽効果が有効に発揮され、アラミド繊維の光線による劣化を有効に阻止することができるからである。
【0025】
得られるコアヤーンの糸番手も、最終的に得られる織物の要求強度や柔軟性等に応じて任意に変えればよいが、防護被服等としての用途を考えた場合、通常は番手で4〜80S、より一般的には6〜30S、更に一般的なのは5〜25Sの範囲である。
【0026】
かくして得られるコアヤーンは、上記の様にアラミド繊維よりなる強力な芯糸の外周側が、光線遮蔽効果を有する耐光性繊維で被包された芯鞘構造の複合糸であり、これを緯糸の少なくとも一部として使用し、経糸として先染め糸を用いて綾織り或は朱子織りすると、本発明の強化織物が得られる。
【0027】
ここで用いられる経糸の種類は特に制限されないが、上記コアヤーンと組み合わせて使用するうえで特に好ましいのは綿の紡績糸である。しかして綿は、前述の如く優れた耐光性を有していると共に物性や先染め性においても優れており、且つ、アラミド繊維Bと同様に熱によって溶融することなく炭化する性質を有しているので、防護被服として用いたときでも、該強化織物が熱溶融する現象が抑えられるからである。従って、こうした綿と同様の特性を備えた、麻、羊毛などの天然繊維や、レーヨン、キュプラなどの再生繊維も、同様に好ましい経糸構成繊維として推奨される。また、ポリエステル系繊維やポリアミド系繊維などの合成繊維を併用し、綿混紡糸として使用することも可能である。
【0028】
上記コアヤーンと先染め糸もしくは生成り糸を用いた製織に当たっては、経朱子織り組織もしくは綾織りとし、織物の表面側に経糸を構成する先染め糸もしくは生成り糸が露出し、コアヤーンからなる緯糸は織物の裏面側に隠蔽される様な織り組織とすることにより、コアヤーンの芯糸を構成するアラミド繊維が直射日光や紫外線に曝されるのを2重に防止し、その劣化をより確実に抑制することが可能となる。尚、織物の一完全組織が6枚を超える経浮き組織、例えば6/1綾組織では、耐光堅牢度改善効果は向上するものの地厚になること、更には摩耗強力、引張強力、切創性等は強くなるが引っ掛け等に対する強力が弱くなって強化織物とは言い難くなる。また地厚になるのを防ぐため細い糸を使用すると、全体としての強力が弱くなってやはり強化織物とは言い難くなる。この様なところから、織物組織は一完全組織で3〜6枚の朱子もしくは綾組織、例えば4枚経朱子、5枚経朱子、6枚経朱子、2/1綾、3/1綾、4/1綾、5/1綾、4/2綾などとすることが望まれる。
【0029】
またアラミド繊維は、先に述べた様に高温時のアルカリや酸に対する耐薬品性に欠けるため、織物とした状態で後染めを行なうと、助剤にアルカリや酸を使用する該染色工程で物性劣化を起こし、アラミド繊維を複合したことによる物性改善効果を有効に活かすことができなくなる。そこで本発明では、原料として用いられるアラミド繊維は染色されていないものを使用し、且つ織物とした後の状態でも実質的に後染めを行なわないこととし、織物としての色調を与えたい場合は、コアヤーンと組み合わせて用いられる経糸として先染め糸を使用し、上記織り組織とも相まって該先染め糸を織物の表面側に露出させることによって確保する。その結果、未染色のコアヤーンを緯糸として使用しても、先染めされた経糸の色彩が織物表面に露出することになり、需要者の要求に応じた色調の強化織物を得ることが可能となる。また経糸として生成り糸を使用すれば、未染色状態の生成りの強化織物を得ることができる。このとき、コアヤーンを構成する鞘部として綿染めされた繊維を使用すれば、芯糸を構成するアラミド繊維を劣化させることなくコアヤーンにも色彩を与えることが可能となる。
【0030】
上記の様に本発明では、アラミド繊維が有する優れた特性を有効に活用し、その欠点である耐光性を、耐光性繊維と複合したコアヤーンとし且つ前記の様な織り組織を改善することによって2重に保護し、また製織に当たってはこれを緯糸とし、経糸として先染め糸もしくは生成り糸を使用することにより製織後の後染めを省略し、後染めによるアラミド繊維の劣化を回避することができ、それにより任意の色に着色され、あるいは生成り色調を有する、高耐光性で優れた物性を示す強化織物を得ることが可能となる。
【0031】
尚、緯糸はその全部を上記コアヤーンとすることによって最も高い強度特性を得ることができるが、強化織物に求められる強度の程度によっては、緯糸の一部(例えば2本中1本、3本中1本、3本中2本など)として上記コアヤーンを使用し、残部をその他の繊維で製織し、低コスト化を図ることも可能である。また上記コアヤーンの優れた強度特性は、織密度を高めてアラミド繊維としての配設密度を多くするほど向上し、また織密度を高めると、コアヤーンの鞘部を構成する耐光性繊維も締めつけられてアラミド繊維に対する保護効果も高められるので、強度および耐光堅牢度のいずれの観点からしても、織密度は高い方が望ましい。但し、織密度が高くなり過ぎると織物としての柔軟性が低下し、防護被服等として実用化する時の着用感が悪くなるので、そうした用途上の要求特性も考慮して織密度などを適性に調整することが望まれる。
【0032】
なお、鞘部として綿の短繊維を用いたコアヤーンを緯糸とし、経糸として先染めによりインジゴ染めされた綿紡績糸を使用するとジーンズ織物として様々の用途に有効に活用することができ、また生成りの綿紡績糸を使用すると生成り調のジーンズ織物を得ることができる。即ちジーンズ織物は後述する様な様々のレジャー用被服として広く普及しており、それ自身強度的に優れたものであるが、該ジーンズ織物の緯糸構成繊維として上記コアヤーンを使用すると、その強度特性が一段と高められ、防護被服等としての機能性を著しく高めることができるからである。
もっとも本発明の織物はジーンズ織物やジーンズ織物製品に制限される訳ではなく、ジーンズ調織物以外にも広く利用することができる。
【0033】
かくして得られる本発明の強化織物および織物製品は、アラミド繊維の優れた強度特性を維持しつつ、耐光堅牢度不足を耐光性繊維との複合および特定織り組織の採用によって改善し、また少なくともアラミド繊維は染色工程を経ない様にしたので染色による強度劣化を起こすこともなく、摩擦強力、引張強力、引裂強力、切創性等において驚異的な特長を長期的に発揮し、直射日光や紫外線に直接曝される外装被服等としても支障なく活用することができ、例えばオートバイ等に乗車するときの防護服、登山、磯釣り等のレジャー用防護服などの素材として使用することにより、着用者の保護に有効に活用することができる。特に本発明を活用したジーンズ織物では、一般的なカジュアル衣料としての外観を保ちつつ、防護衣料としての特長を兼ね備えた衣料を得ることが可能となる。
【0034】
特に、アラミド繊維と綿短繊維を複合したコアヤーンを緯糸とし、且つ経糸として綿紡績糸を使用すると、防融性(熱によって溶融せず炭化する性質)に優れた織物を得ることができ、その優れた耐熱性とも相まって、消防隊員の防災被服等としても極めて優れた特性を発揮する。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
尚、下記実施例で採用した織物の物性試験法は下記の通りとした。
【0036】
[摩擦強力]
JIS L 1096に規定される摩耗強さA−1法(平面)を採用。
[切創性]
枠体に試料織物を把持し、この織物に両刃カッターを垂直に立てて当て、この刃先に500mm/minの速度で荷重を掛けていったときの該織物が切創される最大荷重を測定する。
【0037】
[防融性]
360℃に加熱された金属棒(直径0.6cm)の先端に、試料織物を5秒間接触させた時の穴開きの程度を、5級(穴開きなし)〜1級(完全に穴が開く)の5段階で判定する。
[瞬間摩擦熱溶融性]
大栄化学精器製作所製の瞬間摩擦熱溶融試験機を使用し、円筒状にセットした試料織物を回転摩擦体(直径5cmの桜材)に1kgの押付け圧で点接触させ、摩擦体を2800rpmで回転させて試料に穴が開くまでの時間(秒)によって評価する。(MA×60秒)
[引裂強力]
JIS L 1096に規定される引裂き強さD法(ペンジュラム法)を採用。
[耐光堅牢度]
JIS L 0842に準拠。
[フロスティング]
ART試験機に試料織物を上下にセットし、上部試料から750g/12.5cm2 の押付け圧をかけながら10分間摩擦し、摩擦後の下部試料から変退色の程度をグレースケールで5段階評価する。更に、摩耗部分の単繊維のフィブリル化状況を20倍以上の倍率で拡大鏡を用いて観察し、フィブリル化の有無を判定した。
【0038】
実施例1
市販のアラミド繊維を芯糸とし、綿短繊維を鞘部として作製したコアヤーン、あるいは、同じアラミド繊維を芯部とし、綿短繊維を鞘部としてジェットスピナーを用いて作製したコアヤーン、および綿普通糸を用いて表1に示す諸元のコアヤーンを製造し、夫々のコアヤーンもしくは紡績糸を緯糸とし、経糸として先染めによりインジゴ染めされた市販の綿紡績糸を用いて、表2に示す組合せで3/1綾組織の織物を作製し、夫々の物性を調べた。結果を表2に一括して示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003728030
【0040】
【表2】
Figure 0003728030
【0041】
表1,2より次の様に考察することができる。
実験No.1イ〜4ロおよびNo.8イ,8ロは、本発明の規定要件を満足する実施例であり、摩擦強力、切創性、防融性、瞬間摩擦熱融解性、引裂強力、耐光堅牢度、フロスティング性のいずれにおいても非常に優れた結果が得られている。これらに対し、実験No.5イ,5ロ,6イ,6ロは、コアヤーンの芯部として通常の綿紡績糸を用いた比較例、実験No.7は、緯糸として通常の綿紡績糸を用いた比較例であり、いずれも摩擦強力が低く、切創性や引裂強力も非常に低い。また実験No.9は、緯糸としてアラミド繊維単独の紡績糸を用いた比較例であり、摩擦強力、切創性、防融性、引裂強力等は非常に良好であるが、耐光堅牢度が低く、特に緯糸が表面に露出する裏面側の耐光堅牢度が著しく劣っていることが分かる。
【0042】
実施例2
実施例1と同じアラミド繊維を芯糸とし、綿短繊維を鞘部として作製したコアヤーン、あるいは、同じアラミド繊維を芯糸とし、綿短繊維を鞘部としてジェットスピナーを用いて作製した市販のコアヤーン、および綿普通糸を用いて表3に示す諸元のコアヤーンを製造し、夫々のコアヤーンもしくは紡績糸を緯糸とし、経糸として先染めによりインジゴ染めされた市販の綿紡績糸を用いて、表4に示す組合せで3/1綾組織の織物を作製し、夫々の綾織物についてその物性を調べた。また比較品として、緯糸、経糸共に綿紡績糸を用いた綾織物についても同様の実験を行なった。結果を表4に示す。
【0043】
【表3】
Figure 0003728030
【0044】
【表4】
Figure 0003728030
【0045】
表4からも明らかである様に、実施例の織物は比較例の織物に比べて優れた物性を有していることが分かる。
【0046】
実施例3
供試綾織物として表5に示す構成のジーンズ織物(およびその縫製品)を使用し、下記の条件で太陽暴露試験を行なった後の物性を調べた。結果を表6に示す。
[太陽暴露試験]
屋外に南向き60℃の角度で固定した傾斜板に供試織物を1〜3月間(1月:4月23日から5月23日まで、2月:4月23日から6月23日まで、3月:4月23日から7月23日まで)放置し、太陽光および風雨に直接曝した後、各織物の平面摩耗強力、引裂強力、明度および分解糸の強伸度を調べた。
【0047】
【表5】
Figure 0003728030
【0048】
【表6】
Figure 0003728030
【0049】
表6の各測定値にはかなりのばらつきが認められるが、本発明の織物は、洗い処理の有無に拘らず比較品である通常ジーンズに比べて優れた耐久性を有しており、特にアラミド繊維を含むコアヤーンが配置された緯方向の物性は格段に優れていることが分かる。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、アラミド繊維の優れた強度特性を維持しつつ、その欠点とされていた耐光堅牢度不足を耐光性繊維との複合および特定織り組織の採用によって改善し、また少なくともアラミド繊維は染色工程を経ない様にしたので染色による強度劣化を起こすこともなく、摩擦強力、引張強力、引裂強力、切創性等において驚異的な特長を長期的に発揮し、直射日光や紫外線に直接曝される外装被服等としても支障なく活用することのできる着色強化織物を提供し得ることになった。
【0051】
特に、アラミド繊維と綿短繊維を複合したコアヤーンを緯糸とし、且つ経糸として綿紡績糸を使用すると、防融性(熱によって溶融せず炭化する性質)に優れた織物を得ることができ。
【図面の簡単な説明】
【図1】アラミド繊維を芯部とし、耐光性繊維を鞘部とするコアヤーンの製法を例示する説明図である。
【図2】コアヤーンの他の製法を例示する説明図である。
【符号の説明】
1a 篠巻
1b ボビン
2a,2b 繰り出しガイドローラ
3 フロントローラ
4 ガイドローラ
5 ガイド
6 ボビン
7 ボトムローラ
8 ボビン
A 耐光性繊維
B アラミド繊維
C コアヤーン
S スピンドル
V 駆動ベルト

Claims (8)

  1. 染色されていない全芳香族アラミド繊維を芯部、耐光性繊維よりなるマルチフィラメント糸もしくは短繊維を鞘部とするコアヤーンを緯糸の少なくとも一部とし、先染め糸もしくは生成り糸を経糸とする経朱子組織もしくは綾組織からなり、後染めされないことを特徴とする耐光性に優れた強化織物。
  2. 織物組織が一完全組織で3〜6枚の経浮きの朱子もしくは綾組織である請求項1に記載の耐光性に優れた強化織物。
  3. コアヤーン中の芯部比が3〜70重量%である請求項1または2のいずれかに記載の耐光性に優れた強化織物。
  4. 鞘部が綿繊維もしくは綿混紡繊維である請求項1〜3のいずれかに記載の耐光性に優れた強化織物。
  5. 経糸が綿紡績糸もしくは綿混紡糸である請求項1〜4のいずれかに記載の耐光性に優れた強化織物。
  6. 鞘部が未染色の綿繊維からなり、経糸が先染めによりインジゴ染めされた綿紡績糸からなるジーンズ織物である請求項1〜5のいずれかに記載の耐光性に優れた強化織物。
  7. 鞘部の構成繊維が綿染めされたものである請求項1〜6のいずれかに記載の耐光性に優れた強化織物。
  8. 染色されていない全芳香族アラミド繊維を芯部、耐光性繊維よりなるマルチフィラメント糸もしくは短繊維を鞘部とするコアヤーンを緯糸の少なくとも一部とし、先染め糸もしくは生成り糸を経糸とする経朱子組織もしくは綾組織よりなる織物からなり、後染めされないものであることを特徴とする耐光性に優れた強化織物製品。
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