JP3727911B2 - マスク、マスクの製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスク、マスクの製造方法及びそれらを用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願発明者らは、露光装置のフォーカスずれ量(デフォーカス量)を符号を含めて計測するためのフォーカスモニターマスクをすでに提案している(特願平11−274701、特願平11−375472)。図20は、その一例を説明するための図であり、マークパターン形成領域の平面的な構成を模式的に示した図である。
【0003】
マークパターン形成領域には、リファレンスマーク領域10及び位相シフトマーク領域20が含まれている。リファレンスマーク領域10は、遮光部又はハーフトーン部からなる周辺部11と、周辺部11に囲まれた5つの開口部12を有している。位相シフトマーク領域20は、ハーフトーン部からなる周辺部21と、周辺部21に囲まれた5つの開口部22を有している。開口部12及び22はフォーカスモニターマークとして用いるものであり、開口部12と開口部22とは菱形状の同一の平面形状となっている。また、開口部22を透過する露光光の位相と周辺部21を透過する露光光の位相の位相差が90度となるように構成されている。
【0004】
上述したような構成を有するマスクを用いることで、フォーカスモニターを行うことができる。このフォーカスモニターは、リファレンスマーク領域10の開口部12のパターン(リファレンスマーク)のベストフォーカス点と、位相シフトマーク領域20の開口部22のパターン(位相シフトマーク)のベストフォーカス点との間にずれが生じる現象を利用している。リファレンスマークと位相シフトマークの露光・現像後における長辺どうしの寸法差をモニターすると、デフォーカスに対して単調減少または単調増加する。そこで、デフォーカスに対する上記寸法差の関係を較正曲線として予め求めておき、露光・現像後のウエハ上の寸法差を測定することで、フォーカスずれ量を方向も含めてモニターすることが可能である。
【0005】
図23は、ウエハ上におけるリファレンスマークの長辺の寸法をL、位相シフトマークの長辺の寸法をL’としたときの、寸法差(L−L’)とデフォーカスとの関係(較正曲線)を示したものである。線aはリファレンスマークの寸法L、線bは位相シフトマークの寸法L’、線cは寸法差(L−L’)を示したものである。この寸法差cの特性は、デフォーカスに対して単調増加している。したがって、この較正曲線からフォーカスの位置ずれ量を符号を含めて求めることができる。なお、露光量を±10%程度変化させても、較正曲線はほとんど変化しない。したがって、露光量が多少変化した場合でも、フォーカス位置ずれ量を高精度に検出することが可能である。
【0006】
次に、図20に示したようなパターンを有する従来のマスクの製造方法を、図21(a)〜図22(h)を参照して説明する。図21(a)〜図22(h)は、図20のA−A’における断面を模式的に示したものである。
【0007】
まず、図21(a)に示すように、透光性基板101として、クオーツ基板を用意する。この透光性基板101上に、ハーフトーン位相シフト膜102として、MoSiOx 膜を形成する。続いて、ハーフトーン位相シフト膜102上に、遮光膜103として、Cr膜を形成する。さらに、遮光膜103上に化学増幅型ポジ型レジスト104を塗布する。なお、ハーフトーン位相シフト膜102は、ハーフトーン位相シフト膜102を透過する露光光と開口部12を透過する露光光との間に180度の位相差を与えるものである。
【0008】
次に、図21(b)に示すように、リファレンスマーク領域及び位相シフトマーク領域において、レジスト膜104にフォーカスモニターマークを描画する。この時、デバイスパターン形成領域(図示せず)のデバイスパターンも同時に描画する。続いて、基板をベーキングした後に現像を行い、レジストパターン104を形成する。
【0009】
次に、図21(c)に示すように、レジストパターン104をマスクとして、遮光膜103及びハーフトーン位相シフト膜102を順次エッチングする。このエッチングにより、開口部12及び22の平面形状に対応するフォーカスモニターマークパターンが形成されるとともに、デバイスパターンが形成される。その後、レジスト膜104を剥離し、さらに洗浄を行う。
【0010】
次に、図21(d)に示すように、i線フォトレジスト151を塗布する。続いて、位相シフトマークの開口部以外をレジストでマスキングするために、レーザー描画装置にて描画を行う。さらに、現像液にて現像を行うことでレジストパターン151が得られる。
【0011】
次に、図22(e)に示すように、レジストパターン151と遮光膜103をマスクとして、透光性基板101をエッチングする。これにより、位相シフトマークの開口部においてのみ透光性基板101がエッチングされ、穴152が得られる。
【0012】
次に、図22(f)に示すように、レジスト151を剥離し、さらに洗浄を行う。
【0013】
次に、図22(g)に示すように、i線フォトレジスト153を塗布する。続いて、リファレンスマーク領域10の開口部、Cr遮光帯枠部、その他Crパターン部をマスキングするために、レーザー描画装置にてレジスト膜153に描画を行う。さらに、現像液にて現像を行うことで、レジストパターン153を形成する。
【0014】
次に、図22(h)に示すように、レジストパターン153をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジスト膜105を剥離し、さらに洗浄を行う。
【0015】
以上のようにして、図20及び図22(h)に示すような構成を有するマスクが得られる。透光性基板101をエッチングして穴152を形成することにより、リファレンスマーク領域10の開口部を通過する露光光の位相を基準として、位相シフトマーク領域20の開口部を通過する露光光は−90度の位相となる。
【0016】
しかしながら、上述した従来の製造方法では、90度の位相差を生じさせるための穴152を形成するために、図21(d)〜図22(f)で示したような余分なリソグラフィ及びエッチング工程が必要となる。したがって、製造工程が非常に長くなり、製造コストや製造TATに対して悪影響を及ぼしていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のフォーカスモニター用のマスクでは、90度の位相差を得るために、余分なリソグラフィ工程を行わなければならず、そのため製造工程が長くなり製造コスト等の増大の要因となっていた。
【0018】
本発明は上記従来の課題に対してなされたものであり、製造工程の増大等を抑制することが可能なマスク及びマスクの製造方法並びにそれらを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
【0019】
本発明に係るマスクは、透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを含む第1の領域と、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを含む第2の領域と、を備え、前記第2の開口部の一部に穴が形成され、前記第2の開口部の前記穴が形成された部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の周辺部を透過する露光光との間に所定の位相差が生じるよう構成され、前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記穴は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部に選択的に形成されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係るマスクは、透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを含む第1の領域と、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを含む第2の領域と、を備え、前記第2の周辺部のハーフトーン膜の一部は前記第1の周辺部のハーフトーン膜よりも薄く、前記第2の周辺部の前記ハーフトーン膜が薄い部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の開口部を透過する露光光との間に所定の位相差が生じるよう構成され、前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記ハーフトーン膜が薄い部分は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部を囲む領域に選択的に形成されていることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るマスクの製造方法は、透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを第1の領域に形成し、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを第2の領域に形成する工程と、前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給して前記透光性基板をエッチングして前記第2の開口部の一部に穴を形成し、前記第2の開口部の前記穴が形成された部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の周辺部を透過する露光光との間に所定の位相差を生じさせる工程と、を備え、前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記穴は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部に選択的に形成されることを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るマスクの製造方法は、透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを第1の領域に形成し、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを第2の領域に形成する工程と、前記第2の周辺部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給して第2の周辺部のハーフトーン膜をエッチングして第2の周辺部のハーフトーン膜の一部を薄くし、前記第2の周辺部の前記ハーフトーン膜が薄い部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の開口部を透過する露光光との間に所定の位相差を生じさせる工程と、を備え、前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記ハーフトーン膜が薄い部分は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部を囲む領域に選択的に形成されることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記マスク或いは上記製造方法によって形成されたマスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記マスク或いは上記製造方法によって形成されたマスクを用いて露光装置により基板上にパターンを転写する工程と、前記転写されたパターンに含まれる前記第1の開口部に対応した第1のマークパターン及び前記第2の開口部に対応した第2のマークパターンの寸法を求める工程と、前記求められた寸法に基づいてデフォーカス量を求める工程と、前記求められたデフォーカス量に基づいて前記露光装置のフォーカスを調整する工程と、前記フォーカスが修正された露光装置により前記マスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0027】
(実施形態1)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0028】
図1は、本実施形態に係るマークパターン形成領域の平面的な構成を模式的に示した図である。
【0029】
マークパターン形成領域には、リファレンスマーク領域10及び位相シフトマーク領域20が含まれている。リファレンスマーク領域10は、遮光部又はハーフトーン部からなる周辺部11と、周辺部11に囲まれた5つの開口部12を有している。位相シフトマーク領域20は、ハーフトーン部からなる周辺部21と、周辺部21に囲まれた5つの開口部22を有している。開口部12及び22はフォーカスモニターマークとして用いるものであり、開口部12と開口部22とは菱形状の同一の平面形状となっている。また、開口部22を透過する露光光の位相と周辺部21を透過する露光光の位相の位相差が90度となるように構成されている。本例では、開口部の寸法は、ウエーハ上の寸法に換算して、X軸方向の長さが12μm、Y軸方向の幅が0.18μmであり、開口部間のY軸方向のピッチは0.36μmである。
【0030】
なお、上記リファレンスマーク領域10及び位相シフトマーク領域20を含むマークパターン形成領域は、図4に示すように、デバイスパターン形成領域30間のダイシング領域40に位置することが好ましい。マークパターン形成領域をダイシング領域40内に設けることで、実デバイスを形成するためのデバイスパターン形成領域30の面積を増大させずにすむ。
【0031】
次に、図1に示したようなパターンを有するマスクの製造方法を、図2(a)〜図2(f)を参照して説明する。図2(a)〜図2(f)は、図1のA−A’における断面を模式的に示したものである。本実施形態の製造方法は、位相シフトマーク領域20の開口部22に、ピペット及び専用の滴下装置を用いてSOG膜を滴下し、開口部22に透光性膜を形成するものである。
【0032】
まず、図2(a)に示すように、透光性基板(透明基板)101として、6インチ角のクオーツ基板を用意する。この透光性基板101上に、ハーフトーン位相シフト膜102として、厚さ100nmのMoSiOx 膜を形成する。続いて、ハーフトーン位相シフト膜102上に、遮光膜103として、厚さ60nmのCr膜を形成する。さらに、遮光膜103上に化学増幅型ポジ型レジスト104を厚さ600nm塗布する。なお、ハーフトーン位相シフト膜102は、ハーフトーン位相シフト膜102に入射する露光光の位相を逆転させてハーフトーン位相シフト膜102から出射する、すなわちハーフトーン位相シフト膜102に入射する露光光とハーフトーン位相シフト膜102から出射する露光光との間に180度の位相差を与えるものである。また、ハーフトーン位相シフト膜102の透過率は、例えば6%である。
【0033】
次に、図2(b)に示すように、リファレンスマーク領域10及び位相シフトマーク領域20において、レジスト膜104にフォーカスモニターマークを描画する。この時、デバイスパターン形成領域(図示せず)のデバイスパターンも同時に描画する。ここでは加速電圧50KeVの電子ビーム描画装置を使用するが、レーザー描画装置やフォトリピータなどを用いてもよい。続いて、基板を120℃で90秒間ベーキングした後、0.21規定のアルカリ現像液にて60秒間のスプレイ現像を行い、レジストパターン104を形成する。
【0034】
次に、図2(c)に示すように、レジストパターン104をマスクとして、遮光膜103及びハーフトーン位相シフト膜102を順次エッチングする。このエッチングにより、開口部12及び22の平面形状に対応するフォーカスモニターマークパターンが形成されるとともに、デバイスパターンが形成される。その後、レジスト膜104をO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0035】
次に、図2(d)に示すように、i線フォトレジスト105を塗布する。続いて、リファレンスマーク領域10の開口部、Cr遮光帯枠部、その他Crパターン部をマスキングするために、レーザー描画装置にてレジスト膜105に描画を行う。さらに、0.21規定のアルカリ現像液にてスプレイ現像を60秒間行い、レジストパターン105を形成する。
【0036】
次に、図2(e)に示すように、レジストパターン105をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジスト膜105をO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0037】
その後、図2(f)に示すように、位相シフトマーク領域20の開口部を含む領域に選択的に、透光性膜106としてSOG膜を形成する。SOG膜の形成には、図3に示すような滴下装置を用いる。この滴下装置は、マスク板52を載置する補助板51と、マスク板52に薬液を供給する薬液供給ノズル53を備えている。薬液供給ノズル53とマスク板51とは相対的に移動可能であり、薬液供給ノズル53とマスク板51との位置関係を調整することで、目的位置に薬液を選択的に供給することが可能である。この滴下装置を用いて、位相シフトマーク領域20の開口部22を含む領域に対して選択的に、薬液供給ノズルからSOG原料液を滴下する。その後、450℃で30分間、基板を加熱し、さらに洗浄を行う。
【0038】
以上のようにして、図1及び図2(f)に示すような構成を有するマスクが得られる。その結果、基準面S(透光性基板101の加工が施されていない表面)に対し、すなわちリファレンスマーク領域10の開口部12を通過する露光光の位相を基準として、透光性膜106が形成された部分に+90度の位相差を持たせることができる。
【0039】
したがって、上記マスクを用いてウエハ(半導体基板)上にパターンを転写することにより、リファレンスマーク領域10の開口部12に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法と、位相シフトマーク領域20の開口部22に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法との間に差異が生じる。その結果、両パターンの寸法差とデフォーカス量との関係は、従来技術の項で示した図23と同様の関係になる。そこで、従来技術の項で述べたように、パターン寸法差(フォーカスモニターパターンの長軸方向の寸法差)とデフォーカス量との関係を示す較正曲線を予め求めておき、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスのずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、90度の位相差を得るために、位相シフトマーク領域20の開口部22に選択的に透光成膜106を形成している。この透光成膜106は、開口部22に選択的に透光成膜106の原料液を滴下することで形成されるため、面倒なフォトリソグラフィ工程を行う必要がない。したがって、高精度のマスクを簡単な工程で形成することができ、製造コストや製造TATの増大を抑えることが可能となる。
【0041】
なお、上述した図2(a)〜図2(f)の製造工程では、リファレンスマーク領域10の周辺部11を、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102及び遮光膜103の積層膜が形成された遮光部として構成したが、遮光膜103を設けずに、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102が形成されたハーフトーン部として構成してもよい。
【0042】
この場合には、図2(d)の工程でレジスト膜105に描画を行う際に、リファレンスマーク領域10のレジスト105にもレーザーを照射し、現像工程にてリファレンスマーク領域10のレジスト105を除去すればよい。その結果、リファレンスマーク領域10もレジストでマスキングされないこととなり、図2(e)の工程においてファレンスマーク領域10のCr遮光膜103もエッチングされ、ハーフトーン膜102が露出した構造が得られる。そして、図2(f)の工程において、位相シフトマーク領域20内のみにSOGを滴下すればよい。これにより、図5に示すような構造が得られる。
【0043】
この場合にも、リファレンスマーク領域10に遮光膜を形成した場合と同様の較正曲線を得ることが可能であり、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0044】
また、本実施形態では、透光成膜106の材料として、加熱により容易に硬化し、酸洗浄及び紫外光に対して劣化しないSOG材料、例えばポリメチルシロキサンを用いたが、所望の特性が得られる材料であれば、もちろんその他の材料を用いることが可能である。
【0045】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0046】
なお、基本的な平面構成については、第1の実施形態の図1及び図4で示したものと同様であり、それらの詳細な説明は省略する。
【0047】
以下、本実施形態に係るマスクの製造方法を、図6(a)〜図6(d)を参照して説明する。図6(a)〜図6(d)は、図1のA−A’における断面を模式的に示したものである。なお、第1の実施形態の図2(a)〜図2(f)で示した構成と対応する構成要素については、同一の参照番号を付している。
【0048】
本実施形態の製造方法は、位相シフトマーク領域20の開口部22に、ピペット及び専用の滴下装置を用いてウエットエッチング液を滴下し、開口部22の透光性基板101に穴を形成するものである。
【0049】
まず、第1の実施形態の図2(a)〜図2(d)で示した工程と同様の工程を行うことにより、図6(a)に示すような構造を形成する。
【0050】
次に、図6(b)に示すように、レジストパターン105をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジスト膜105をO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0051】
次に、図6(c)に示すように、位相シフトマーク領域20の開口部を含む領域に選択的にウエットエッチング液111を滴下し、さらに洗浄を行う。ウエットエッチング液111の滴下装置には、第1の実施形態の図3で示したものと同様の基本構成を有する滴下装置を用いればよい。すなわち、この滴下装置を用いて、位相シフトマーク領域20の開口部22を含む領域に対して選択的に、薬液供給ノズルからウエットエッチング液を滴下する。
【0052】
上記エッチング工程により、図6(d)に示すように、位相シフトマーク領域20の開口部を含む領域に選択的に穴112が形成される。なお、穴112の深さは、ウエットエッチング液を滴下してからリンス液を滴下するまでの時間で調節することが可能である。ウエットエッチング液にはNH4Fの20%希釈液を、リンス液には水を使用することができる。
【0053】
以上のようにして、図1及び図6(d)に示すような構成を有するマスクが得られる。その結果、基準面Sに対し、すなわちリファレンスマーク領域10の開口部12を通過する露光光の位相を基準として、穴112が形成された部分に−90度の位相差を持たせることができる。
【0054】
したがって、上記マスクを用いてウエハ(半導体基板)上にパターンを転写することにより、リファレンスマーク領域10の開口部12に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法と、位相シフトマーク領域20の開口部22に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法との間に差異が生じる。そこで、すでに述べたように、パターン寸法差とデフォーカス量との関係を示す較正曲線を予め求めておき、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスのずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、90度の位相差を得るために、位相シフトマーク領域20の開口部22に選択的に穴112を形成している。この穴112は、開口部22に選択的にウエットエッチング液を滴下することで形成されるため、面倒なフォトリソグラフィ工程を行う必要がない。したがって、高精度のマスクを簡単な工程で形成することができ、製造コストや製造TATの増大を抑えることが可能となる。
【0056】
なお、上述した図6(a)〜図6(d)の製造工程では、リファレンスマーク領域10の周辺部11を、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102及び遮光膜103の積層膜が形成された遮光部として構成したが、遮光膜103を設けずに、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102が形成されたハーフトーン部として構成してもよい。
【0057】
この場合には、図6(a)の工程でレジスト膜105に描画を行う際に、リファレンスマーク領域10のレジスト105にもレーザーを照射し、現像工程にてリファレンスマーク領域10のレジスト105を除去すればよい。その結果、リファレンスマーク領域10もレジストでマスキングされないこととなり、図6(b)の工程においてリファレンスマーク領域10のCr遮光膜103もエッチングされ、ハーフトーン膜102が露出した構造が得られる。そして、図6(c)の工程において、位相シフトマーク領域20内のみにウエットエッチング液を滴下すればよい。これにより、図7に示すような構造が得られる。
【0058】
この場合にも、リファレンスマーク領域10に遮光膜を形成した場合と同様の較正曲線を得ることが可能であり、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0059】
また、本実施形態では、穴112の形成の際に、ウエットエッチング液としてNH4Fを、リンス液に水を使用したが、所望の特性が得られるものであれば、もちろんその他のエッチング液やリンス液を用いることが可能である。
【0060】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0061】
なお、基本的な平面構成については、第1の実施形態の図1及び図4で示したものと同様であり、それらの詳細な説明は省略する。
【0062】
以下、本実施形態に係るマスクの製造方法を、図8(a)〜図8(d)を参照して説明する。図8(a)〜図8(d)は、図1のA−A’における断面を模式的に示したものである。なお、第1の実施形態の図2(a)〜図2(f)で示した構成と対応する構成要素については、同一の参照番号を付している。
【0063】
本実施形態の製造方法は、位相シフトマーク領域20の開口部22に、イオンビーム等の荷電粒子を照射してエッチングを行い、開口部22の透光性基板101に穴を形成するものである。
【0064】
まず、第1の実施形態の図2(a)〜図2(d)で示した工程と同様の工程を行うことにより、図8(a)に示すような構造を形成する。
【0065】
次に、図8(b)に示すように、レジストパターン105をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジスト膜105をO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0066】
次に、図8(c)に示すように、FIB(収束イオンビーム)加工装置を用いて、位相シフトマーク領域20の開口部に対応した領域に選択的にGaイオンビーム121を照射し、透光性基板101をエッチングする。Gaイオンの照射条件は例えば、加速電圧(イオンビームのエネルギー)20kV、電流15pAとする。波長248nmの露光光の位相を90度変化させるために、エッチングの深さはクオーツの屈折率を1.508として122nmに設定する。これを達成するイオンビームの照射量は、5.7×10-2C/cm2 である。照射領域の設定は、マーク部分を含む20um角にイオンビームを照射して二次電子像を観察し、クオーツ基板部分とハーフトーン部分を自動的に判別する処理を用いて行った。なお、観察時のイオンビーム照射量は、クオーツ基板エッチング時のイオンビーム照射量に比較して、はるかに小さいものである。
【0067】
上記イオンビーム照射工程により、図8(d)に示すように、位相シフトマーク領域20の開口部に対応して選択的に穴122が形成される。
【0068】
以上のようにして、図1及び図8(d)に示すような構成を有するマスクが得られる。その結果、基準面Sに対し、すなわちリファレンスマーク領域10の開口部12を通過する露光光の位相を基準として、穴112が形成された部分に−90度の位相差を持たせることができる。
【0069】
したがって、上記マスクを用いてウエハ(半導体基板)上にパターンを転写することにより、リファレンスマーク領域10の開口部12に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法と、位相シフトマーク領域20の開口部22に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法との間に差異が生じる。そこで、すでに述べたように、パターン寸法差とデフォーカス量との関係を示す較正曲線を予め求めておき、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスのずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0070】
以上のように、本実施形態によれば、90度の位相差を得るために、位相シフトマーク領域20の開口部22に選択的に穴122を形成している。この穴112は、開口部22に選択的にイオンビーム等の荷電ビームを照射することで形成されるため、面倒なフォトリソグラフィ工程を行う必要がない。したがって、高精度のマスクを簡単な工程で形成することができ、製造コストや製造TATの増大を抑えることが可能となる。
【0071】
なお、上記実施形態において、図8(c)及び図8(d)で示した穴122を形成する工程は、図8(a)の工程前(図2(c)の工程後)に行ってもよく、また図8(a)の工程後(図8(b)の工程前)に行ってもよい。
【0072】
また、上記実施形態において、イオンビームで穴122を形成する場合、位相シフトマーク領域20の5つの開口部22を内包する領域全体にイオンビームを照射するようにしてもよいが、各開口部22の少なくとも一部を含む領域にイオンビームが照射されればよい。図10(a)及び図10(b)は、その一例を示したものであり、開口部22の先端部を含む領域をイオンビーム照射領域25としてもよい。この場合にも、フォーカスモニターとしての効果を得ることが可能である。具体的には、菱形マークの先端から6μm程度内側の領域まで穴が形成されていれば十分である。
【0073】
また、上述した図8(a)〜図8(d)の製造工程では、リファレンスマーク領域10の周辺部11を、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102及び遮光膜103の積層膜が形成された遮光部として構成したが、遮光膜103を設けずに、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102が形成されたハーフトーン部として構成してもよい。
【0074】
この場合には、図8(a)の工程でレジスト膜105に描画を行う際に、リファレンスマーク領域10のレジスト105にもレーザーを照射し、現像工程にてリファレンスマーク領域10のレジスト105を除去すればよい。その結果、リファレンスマーク領域10もレジストでマスキングされないこととなり、図8(b)の工程においてリファレンスマーク領域10のCr遮光膜103もエッチングされ、ハーフトーン膜102が露出した構造が得られる。そして、図8(c)の工程において、位相シフトマーク領域20内のみにイオンビームを照射すればよい。これにより、図9に示すような構造が得られる。
【0075】
この場合にも、リファレンスマーク領域10に遮光膜を形成した場合と同様の較正曲線を得ることが可能であり、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0076】
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0077】
なお、基本的な平面構成については、第1の実施形態の図1及び図4で示したものと同様であり、それらの詳細な説明は省略する。
【0078】
以下、本実施形態に係るマスクの製造方法を、図11(a)〜図11(d)を参照して説明する。図11(a)〜図11(d)は、図1のA−A’における断面を模式的に示したものである。なお、第1の実施形態の図2(a)〜図2(f)で示した構成と対応する構成要素については、同一の参照番号を付している。
【0079】
本実施形態の製造方法は、位相シフトマーク領域20の周辺部21に、イオンビーム等の荷電粒子を照射してエッチングを行い、周辺部21のハーフトーン膜102の膜厚を薄くするものである。
【0080】
まず、第1の実施形態の図2(a)〜図2(d)で示した工程と同様の工程を行うことにより、図11(a)に示すような構造を形成する。
【0081】
次に、図11(b)に示すように、レジストパターン105をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジスト膜105をO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0082】
次に、図11(c)に示すように、FIB(収束イオンビーム)加工装置を用いて、位相シフトマーク領域20の周辺部の一部を含む領域に選択的にGaイオンビーム131を照射し、ハーフトーン膜102をエッチングする。Gaイオンの照射条件は例えば、加速電圧(イオンビームのエネルギー)20kV、電流15pAとする。エッチングの深さは、ハーフトーン膜102の膜厚100nmの半分の50nmとする。これを達成するイオンビームの照射量は、7.7×10-3C/cm2 である。照射領域の設定は、マーク部分を含む20um角にイオンビームを照射して二次電子像を観察し、クオーツ基板部分とハーフトーン部分を自動的に判別する処理を用いて行った。なお、観察時のイオンビーム照射量は、ハーフトーン膜エッチング時のイオンビーム照射量に比較して、はるかに小さいものである。
【0083】
上記イオンビーム照射工程により、図11(d)に示すように、位相シフトマーク領域20の周辺部の一部において、ハーフトーン膜102の膜厚が薄い部分102aが得られる。
【0084】
以上のようにして、図1及び図11(d)に示すような構成を有するマスクが得られる。その結果、基準面Sに対し、ハーフトーン膜102の膜厚が薄い部分102aに90度(+90度或いは−90度、以下の説明では+90度とする)の位相差を持たせることができる。また、ハーフトーン位相シフト膜102が180度の位相差を与えるものであることから、位相シフトマーク領域20の周辺部21のハーフトーン膜102の膜厚が薄くなっていない部分を通過する露光光の位相を基準とした場合、位相シフトマーク領域20のハーフトーン膜の薄い部分102aを通過する露光光の位相は−90度となる。また、リファレンスマーク領域10の開口部12を通過する露光光の位相を基準とした場合には、位相シフトマーク領域20のハーフトーン膜の薄い部分102aを通過する露光光の位相は+90度となる。
【0085】
したがって、上記マスクを用いてウエハ(半導体基板)上にパターンを転写することにより、リファレンスマーク領域10の開口部12に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法と、位相シフトマーク領域20の開口部22に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法との間に差異が生じる。そこで、すでに述べたように、パターン寸法差とデフォーカス量との関係を示す較正曲線を予め求めておき、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスのずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0086】
以上のように、本実施形態によれば、90度の位相差を得るために、位相シフトマーク領域20の周辺部21の開口部22に隣接する部分において選択的に、ハーフトーン膜の薄い部分102aを形成している。この薄い部分102aは、当該部分102aに選択的にイオンビーム等の荷電ビームを照射することで形成されるため、面倒なフォトリソグラフィ工程を行う必要がない。したがって、高精度のマスクを簡単な工程で形成することができ、製造コストや製造TATの増大を抑えることが可能となる。
【0087】
なお、上記実施形態において、イオンビームでハーフトーン膜の薄い部分102aを形成する場合、位相シフトマーク領域20の5つの開口部22の外側の領域全体にイオンビームを照射するようにしてもよいが、各開口部22の外側の領域の少なくとも一部にイオンビームが照射されればよい。図13(a)及び図13(b)は、その一例を示したものであり、開口部22の先端部に対応する領域のみにイオンビーム照射領域25としてもよい。この場合にも、フォーカスモニターとしての効果を得ることが可能である。具体的には、菱形マークの先端から6μm程度内側の領域までハーフトーン膜が加工されていれば十分である。
【0088】
また、上記実施形態では、位相シフトマーク領域20のハーフトーン膜102にのみ選択的にイオンビームを照射してエッチングを行ったが、クオーツ基板にも同時にイオンビームを照射してもよい。ただし、クオーツ基板も同時にエッチングされるため、ハーフトーン膜を50nm以上エッチングしないと、90度の位相差を得ることができない。ハーフトーン膜とクオーツ基板のエッチング速度及び屈折率の差を考慮して、エッチングの深さを設定すればよい。
【0089】
また、上述した図11(a)〜図11(d)の製造工程では、リファレンスマーク領域10の周辺部11を、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102及び遮光膜103の積層膜が形成された遮光部として構成したが、遮光膜103を設けずに、透光性基板101上にハーフトーン位相シフト膜102が形成されたハーフトーン部として構成してもよい。
【0090】
この場合には、図11(a)の工程でレジスト膜105に描画を行う際に、リファレンスマーク領域10のレジスト105にもレーザーを照射し、現像工程にてリファレンスマーク領域10のレジスト105を除去すればよい。その結果、リファレンスマーク領域10もレジストでマスキングされないこととなり、図11(b)の工程においてリファレンスマーク領域10のCr遮光膜103もエッチングされ、ハーフトーン膜102が露出した構造が得られる。そして、図11(c)の工程において、位相シフトマーク領域20内のハーフトーン膜102を薄くすべき部分のみにイオンビームを照射すればよい。これにより、図12に示すような構造が得られる。
【0091】
この場合にも、リファレンスマーク領域10に遮光膜を形成した場合と同様の較正曲線を得ることが可能であり、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0092】
(実施形態5)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0093】
なお、基本的な平面構成については、第1の実施形態の図1及び図4で示したものと同様であり、それらの詳細な説明は省略する。
【0094】
以下、本実施形態に係るマスクの製造方法を、図14(a)〜図14(d)を参照して説明する。図14(a)〜図14(d)は、図1のA−A’における断面を模式的に示したものである。なお、第1の実施形態の図2(a)〜図2(f)で示した構成と対応する構成要素については、同一の参照番号を付している。
【0095】
本実施形態では、リファレンスマーク領域10及び位相シフトマーク領域20のうち、一方についてはイオンビームを用いて開口部のエッチングを行い、他方については開口部の周囲のハーフトーン膜に対してイオンビームによりエッチングを行う。
【0096】
まず、第1の実施形態の図2(a)〜図2(d)で示した工程と同様の工程を行うことにより、図14(a)に示すような構造を形成する。ただし、本実施形態では、リファレンスマーク領域10にはレジストパターンは形成されない。
【0097】
次に、図14(b)に示すように、デバイスパターン形成領域(図示せず)に形成されたレジストパターン(図示せず)をマスクにして、Cr遮光膜103をウエットエッチングする。続いて、レジストパターンをO2 アッシングと硫酸及び過酸化水素水の混合液にて剥離し、さらに洗浄を行う。
【0098】
次に、図14(c)に示すように、FIB(収束イオンビーム)加工装置を用いて、リファレンスマーク領域10の開口部に対応した領域にGaイオンビーム141を照射し、透光性基板101をエッチングする。Gaイオンの照射条件は例えば、加速電圧(イオンビームのエネルギー)20kV、電流15pAとする。波長248nmの露光光の位相を90度変化させるために、エッチングの深さはクオーツの屈折率を1.508として122nmに設定する。これを達成するイオンビームの照射量は、5.7×10-2C/cm2 である。照射領域の設定は、マーク部分を含む20um角にイオンビームを照射して二次電子像を観察し、クオーツ基板部分とハーフトーン部分を自動的に判別する処理を用いて行った。なお、観察時のイオンビーム照射量は、クオーツ基板エッチング時のイオンビーム照射量に比較して、はるかに小さいものである。本工程により、リファレンスマーク領域10の開口部に対応して選択的に穴142が形成される。
【0099】
次に、図14(d)に示すように、FIB加工装置を用いて、位相シフトマーク領域20の周辺部の一部を含む領域に選択的にGaイオンビーム121を照射し、ハーフトーン膜102をエッチングする。Gaイオンの照射条件は例えば、加速電圧(イオンビームのエネルギー)20kV、電流15pAとする。エッチングの深さは、ハーフトーン膜102の膜厚100nmの半分の50nmとする。これを達成するイオンビームの照射量は、7.7×10-3C/cm2 である。照射領域の設定は、マーク部分を含む20um角にイオンビームを照射して二次電子像を観察し、クオーツ基板部分とハーフトーン部分を自動的に判別する処理を用いて行った。なお、観察時のイオンビーム照射量は、ハーフトーン膜エッチング時のイオンビーム照射量に比較して、はるかに小さいものである。本工程により、位相シフトマーク領域20の周辺部の一部において、ハーフトーン膜102の膜厚が薄い部分102aが得られる。
【0100】
以上のようにして、図1及び図14(d)に示すような構成を有するマスクが得られる。その結果、基準面Sに対し、穴142が形成された部分に90度(+90度或いは−90度、以下の説明では−90度とする)の位相差を持たせることができるとともに、ハーフトーン膜102の膜厚が薄い部分102aに90度(+90度或いは−90度、以下の説明では+90度とする)の位相差を持たせることができる。
【0101】
このように、本実施形態では、リファレンスマーク領域10の穴142が形成された部分では−90度の位相シフト、位相シフトマーク領域20の膜厚が薄い部分102aでは+90度の位相シフトといったように、両部分ではシフト方向が逆になっている。そのため、第1〜第4の実施形態と比べて、感度を2倍にすることができる。
【0102】
図15は、上述した事項を示したものであり、ウエハ上におけるリファレンスマークの長辺の寸法をL、位相シフトマークの長辺の寸法をL’としたときの、寸法差(L−L’)とデフォーカスとの関係(較正曲線)を示したものである。線aはリファレンスマークの寸法L、線bは位相シフトマークの寸法L’、線cは寸法差(L−L’)を示したものである。図23と比較すればわかるように、本実施形態では感度がほぼ2倍となっている。
【0103】
したがって、本実施形態においても、上記マスクを用いてウエハ(半導体基板)上にパターンを転写することにより、リファレンスマーク領域10の開口部12に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法と、位相シフトマーク領域20の開口部22に対応したウエハ上のフォーカスモニターパターンの寸法との間に差異が生じる。そこで、すでに述べたように、パターン寸法差とデフォーカス量との関係を示す較正曲線を予め求めておき、露光・現像後のウエハ上のパターン寸法差を求めることで、フォーカスのずれ量を方向も含めて取得することができる。
【0104】
以上のように、本実施形態によれば、リファレンスマーク領域10の開口部12に選択的に穴142を形成するとともに、位相シフトマーク領域20の周辺部21の開口部22に隣接する部分において選択的に、ハーフトーン膜の薄い部分102aを形成している。これらの穴142や薄い部分102aは、イオンビーム等の荷電ビームを照射することで形成されるため、面倒なフォトリソグラフィ工程を行う必要がない。したがって、高精度のマスクを簡単な工程で形成することができ、製造コストや製造TATの増大を抑えることが可能となる。
【0105】
なお、上記実施形態において、図14(c)で示した穴142を形成する工程は、図14(a)の工程前(図2(c)の工程後)に行ってもよく、また図14(a)の工程後(図14(b)の工程前)に行ってもよい。
【0106】
また、本実施形態におけるイオンビームの照射領域についても、第3及び第4の実施形態で説明したのと同様に、種々の態様をとることが可能である。
【0107】
また、上記実施形態では、ハーフトーン膜の薄い部分102aを形成する際に、位相シフトマーク領域20のハーフトーン膜102にのみ選択的にイオンビームを照射してエッチングを行ったが、クオーツ基板にも同時にイオンビームを照射してもよい。ただし、クオーツ基板も同時にエッチングされるため、ハーフトーン膜を50nm以上エッチングしないと、90度の位相差を得ることができない。ハーフトーン膜とクオーツ基板のエッチング速度及び屈折率の差を考慮して、エッチングの深さを設定すればよい。
【0108】
また、上記第3〜第5の実施形態において、FIBによってクオーツ基板101やハーフトーン膜102をエッチングする場合、真空中でGaイオンを照射するようにしてもよいが、例えばF(弗素)、Cl(塩素)、Br(臭素)或いはI(ヨウ素)を含むガスを導入した雰囲気でGaイオンを照射し、ガスとの反応を利用してエッチングを行ってもよい。
【0109】
また、上記第3〜第5の実施形態において、イオンビームの代わりにレーザービーム等の電磁波を用いてもよい。例えばYAGの3倍高調波(波長351nm)のレーザー光源を有する加工装置を用い、レーザーアブレーションによってエッチングを行ってもよい。特に、第4及び第5の実施形態でハーフトーン膜をエッチングする場合、クオーツがほとんどレーザー光を吸収しないことから、クオーツ基板はほとんどエッチングされずにすむ。したがって、ハーフトーン膜の他にクオーツ基板に同時にレーザー光を照射しても、ハーフトーン膜のみを選択的にエッチングすることが可能である。
【0110】
また、実際のマスク製造工程においては、マスク欠陥検査工程によって発見されたマスク欠陥を修正する欠陥修正工程があるが、この修正工程にはFIB装置やレーザー加工装置が使用される。そこで、上記第3〜第5の実施形態において、イオンビーム等による加工工程と欠陥修正工程とを連続して行うことにより、マスク製造工程をさらに効率化することが可能となる。
【0111】
また、上記第1〜第5の実施形態では、位相シフトマーク領域の周辺部を通過する露光光の位相と開口部を通過する露光光の位相との位相差の絶対値を90度としたが、位相差は90度には限定されない。
【0112】
図16は、位相差を種々変化させた時のデフォーカスと寸法差の関係を示したものである。この図からわかるように、位相差が60度、90度及び120度において傾きがほぼ一定であることがわかる。また、位相差が150度の場合にも、傾きは緩くなるが単調増加傾向を示している。図17は、位相差を90度に設定したときの、位相精度と感度ばらつきとの関係を示したものである。すなわち、位相差を90度を設定した場合の位相誤差量を横軸に、感度ばらつき量を縦軸に示したものである。この図から、位相精度が30度より大きくなると、感度ばらつき量が急激に増加することがわかる。
【0113】
以上のことから、位相差は、60度以上150度以下、より好ましくは60度以上120度以下とすることが望ましい。
【0114】
また、上記第1〜第5の実施形態において、ウエハ上に転写されたフォーカスモニターマークの寸法測定は、露光装置から独立した光学式の線幅測定器を用いて行うようにしてもよいが、露光装置自体に内蔵された線幅測定機能を用いてもよく、さらにSEM等の光学式以外の測定装置を用いるようにしてもよい。
【0115】
また、フォーカスモニターマークは、線幅測定装置で測定可能なマークであればよく、例えば図18に示すように楔型のマークを用いてもよい。要するに、中央部から端部に向かって、或いは一端部から他端部に向かって、パターン幅(短軸方向の長さ)がしだいに短くなるようなパターンであればよい。
【0116】
さらに、フォーカスモニターマークのサイズ及びピッチ、ハーフトーン位相シフト膜の透過率等についても、上述した各実施形態に限定されるものではなく、使用する露光条件等によって種々変更することが可能である。
【0117】
(実施形態6)
本実施形態は、上記第1〜第5の実施形態で説明したようなマスクを用いた半導体装置の製造方法に関するものである。以下、図19に示したフローチャートを参照して説明する。
【0118】
まず、露光装置にマスクをセットする(S1)。続いて、セットされたマスク用いて露光処理を行い、ウエハ(半導体基板)上のレジストにパターンを転写し(S2)、さらにレジストの現像処理を行う(S3)。次に、現像処理によって得られたレジストパターンについて、リファレンスマーク領域の開口部に対応したフォーカスモニターマークパターン及び位相シフトマーク領域の開口部に対応したフォーカスモニターマークパターンの寸法を測定し(S4)、それらの寸法差を求める(S5)。続いて、予め求めておいた較正曲線に基づき、得られた寸法差に対応するデフォーカス量を求める(S6)。
【0119】
上述した処理を、例えばあるロットの所定枚数のウエハに対して行い、得られたデフォーカス量の平均値をそのロットのデフォーカス量として決定する。そして、平均デフォーカス量に基づいて、露光装置のフォーカス位置を修正する(S7)。その後、フォーカス位置が修正された露光装置により、上記マスクを用いて、その次のロットのウエハにパターンを転写する(S8)。
【0120】
上述した処理を各ロットについて行うことにより、常に最適なフォーカス位置で各ロットの処理を行うことができ、半導体装置の歩留まりや特性を向上させることが可能となる。
【0121】
なお、デバイスパターンのフォーカス位置とフォーカスモニターマークのフォーカス位置とは、露光装置の収差やデバイスパターンの下地の形状等によって異なる場合がある。このような場合には、フォーカスモニターマークで得られたフォーカスのずれ量に対してデバイス固有のオフセット値を考慮した値を、フォーカスのずれ量としてフィードバックすればよい。
【0122】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出され得る。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば発明として抽出され得る。
【0123】
【発明の効果】
本発明によれば、モニターパターンを有するマスクを高精度かつ簡単な工程で得ることができ、そのようなマスクを用いることで半導体装置の製造コストや製造時間の増大を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るマスクのマークパターン形成領域の一例について、その平面的な構成を模式的に示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る滴下装置の概略を示した説明図である。
【図4】本発明の実施形態に係るマスクの各領域を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るマスクの変形例を示した断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るマスクの変形例を示した断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るマスクの変形例を示した断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係るマスクの他の変形例を説明するための図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係るマスクの変形例を示した断面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係るマスクの他の変形例を説明するための図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図15】本発明の第5の実施形態に係り、デフォーカス量と寸法差との関係について示した図である。
【図16】デフォーカス量と寸法差との関係について示した図である。
【図17】位相精度と感度ばらつきとの関係について示した図である。
【図18】本発明の実施形態に係るマスクのマークパターン形成領域の他の例について、その平面的な構成を模式的に示した図である。
【図19】本発明の実施形態に係るマスクを半導体装置の製造に適用した場合の工程を示したフローチャートである。
【図20】従来技術に係るマスクのマークパターン形成領域の一例について、その平面的な構成を模式的に示した図である。
【図21】従来技術に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図22】従来技術に係るマスクの製造工程を示した断面図である。
【図23】デフォーカス量と寸法差との関係について示した図である。
【符号の説明】
10…リファレンスマーク領域
11…周辺部
12…開口部
20…位相シフトマーク領域
21…周辺部
22…開口部
25…イオンビーム照射領域
30…デバイスパターン形成領域
40…ダイシング領域
51…補助板
52…マスク板
53…薬液供給ノズル
101…透光性基板
102…ハーフトーン膜
102a…ハーフトーン膜の薄い部分
103…遮光膜
104、105…レジスト
106…透光性膜
111…ウエットエッチング液
112、122、142…穴
121、131、141…イオンビーム
Claims (21)
- 透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを含む第1の領域と、
前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを含む第2の領域と、
を備え、
前記第2の開口部の一部に穴が形成され、前記第2の開口部の前記穴が形成された部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の周辺部を透過する露光光との間に所定の位相差が生じるよう構成され、
前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記穴は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部に選択的に形成されている
ことを特徴とするマスク。 - 透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを含む第1の領域と、
前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを含む第2の領域と、
を備え、
前記第2の周辺部のハーフトーン膜の一部は前記第1の周辺部のハーフトーン膜よりも薄く、前記第2の周辺部の前記ハーフトーン膜が薄い部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の開口部を透過する露光光との間に所定の位相差が生じるよう構成され、
前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記ハーフトーン膜が薄い部分は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部を囲む領域に選択的に形成されている
ことを特徴とするマスク。 - 前記所定の位相差は、60度以上150度以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク。 - 前記第1の周辺部及び第2の周辺部のハーフトーン膜は、該ハーフトーン膜を透過する露光光と前記第1の開口部を透過する露光光との間に180度の位相差を与えるものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク。 - 前記第1の開口部と第2の開口部のパターンの平面形状は同じである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク。 - 前記平面形状は、菱形状又は楔形状である
ことを特徴とする請求項5に記載のマスク。 - 前記第1の領域及び第2の領域は、デバイスパターン形成領域の外側に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク。 - 透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを第1の領域に形成し、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを第2の領域に形成する工程と、
前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給して前記透光性基板をエッチングして前記第2の開口部の一部に穴を形成し、前記第2の開口部の前記穴が形成された部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の周辺部を透過する露光光との間に所定の位相差を生じさせる工程と、
を備え、
前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記穴は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部に選択的に形成される
ことを特徴とするマスクの製造方法。 - 透光性基板上にハーフトーン膜又はハーフトーン膜と遮光膜との積層膜が設けられた第1の周辺部と、該第1の周辺部に囲まれた第1の開口部とを第1の領域に形成し、前記透光性基板上にハーフトーン膜が設けられた第2の周辺部と、該第2の周辺部に囲まれた第2の開口部とを第2の領域に形成する工程と、
前記第2の周辺部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給して第2の周辺部のハーフトーン膜をエッチングして第2の周辺部のハーフトーン膜の一部を薄くし、前記第2の周辺部の前記ハーフトーン膜が薄い部分に対応する領域を透過する露光光と前記第2の開口部を透過する露光光との間に所定の位相差を生じさせる工程と、
を備え、
前記第1の開口部及び第2の開口部のパターンは、中央部から両端の先端部に向かって或いは一端部から他端の先端部に向かってパターン幅がしだいに短くなるパターンであり、前記ハーフトーン膜が薄い部分は、前記先端部を含んだ前記第2の開口部の一部を囲む領域に選択的に形成される
ことを特徴とするマスクの製造方法。 - 前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給する工程は、前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的にエッチング液を滴下する工程を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のマスクの製造方法。 - 前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給する工程は、前記第2の開口部の一部を含む領域に選択的に荷電粒子又は電磁波を照射する工程を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のマスクの製造方法。 - 前記第2の周辺部の一部を含む領域に選択的にエッチング源を供給する工程は、前記第2の周辺部の一部を含む領域に選択的に荷電粒子又は電磁波を照射する工程を含む
ことを特徴とする請求項9に記載のマスクの製造方法。 - 前記所定の位相差は、60度以上150度以下である
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のマスクの製造方法。 - 前記第1の周辺部及び第2の周辺部のハーフトーン膜は、該ハーフトーン膜を透過する露光光と前記第1の開口部を透過する露光光との間に180度の位相差を与えるものである
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のマスクの製造方法。 - 前記第1の開口部と第2の開口部のパターンの平面形状は同じである
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のマスクの製造方法。 - 前記平面形状は、菱形状又は楔形状である
ことを特徴とする請求項15に記載のマスクの製造方法。 - 前記第1の領域及び第2の領域を、デバイスパターン形成領域の外側に形成する
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のマスクの製造方法。 - 請求項1又は2に記載のマスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程を備えた
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1又は2に記載のマスクを用いて露光装置により基板上にパターンを転写する工程と、
前記転写されたパターンに含まれる前記第1の開口部に対応した第1のマークパターン及び前記第2の開口部に対応した第2のマークパターンの寸法を求める工程と、
前記求められた寸法に基づいてデフォーカス量を求める工程と、
前記求められたデフォーカス量に基づいて前記露光装置のフォーカスを調整する工程と、
前記フォーカスが修正された露光装置により前記マスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項8又は9に記載の製造方法によって形成されたマスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程を備えた
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項8又は9に記載の製造方法によって形成されたマスクを用いて露光装置により基板上にパターンを転写する工程と、
前記転写されたパターンに含まれる前記第1の開口部に対応した第1のマークパターン及び前記第2の開口部に対応した第2のマークパターンの寸法を求める工程と、
前記求められた寸法に基づいてデフォーカス量を求める工程と、
前記求められたデフォーカス量に基づいて前記露光装置のフォーカスを調整する工程と、
前記フォーカスが修正された露光装置により前記マスクを用いて半導体基板上にパターンを転写する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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