JP3724041B2 - ハロゲン含有縮合生成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、医薬、染料、合成繊維または写真用素材として有用なハロゲン含有縮合生成物の製造方法に関し、特に写真用の機能性カプラー中間体の合成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カルボン酸とアミンを出発原料としてアミド基含有化合物を製造する方法としては、カルボン酸から一旦酸クロライドを製造した後、当該酸クロライドとアミンとを反応させる方法や、カルボン酸から一旦酸無水物を製造した後、当該酸無水物とアミンとを反応させる方法が一般的であった。しかしながら、これらの製造方法においては、カルボン酸から酸クロライドまたは酸無水物を別途に合成する必要があるため操作が繁雑である。また更に、酸無水物を経由する方法においては1分子のアミド基含有化合物を製造するためには2分子のカルボン酸を必要とするため化学量論的には1分子のカルボン酸が無駄になり、高価なカルボン酸を使用してアミド基含有化合物を合成する場合には不適切である。
【0003】
更に、酸クロライド及び酸無水物は反応性に富む化合物であるため、カルボン酸誘導体の分子内に求核性等反応性に富む置換基(例えば水酸基など)が存在する場合には、分子内あるいは分子間での反応が起こり、目的物を収率よく合成することは困難であった。
【0004】
一方、多数の反応段階を経由するのを避ける方法としては、例えばカルボキシル基とアミンとの反応において縮合剤としての役割を果たすDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)を用いることにより直接アミド化反応を行うことも可能である。しかしながら、DCCを用いる工程においては温度調整が比較的難かしく、過熱するとDCCを由来とする副反応が起こり目的物の収率が低くなってしまうという問題がある。また、DCCの取扱においてはかぶれ防止のために十分に注意を図る必要がある。更に、このDCCは高価な反応試薬であるという問題点もあるということと、副生成物であるジシクロヘキシル尿素の廃棄に関して環境問題の観点から十分に留意する必要もあるため、DCCを用いない直接アミド化反応を見い出すことが当業者間で望まれていた。
【0005】
ところで、1−ヒドロキシ−2−ナフトアミド誘導体は、カラー写真の分野でカプラーとして広く使用されている化合物であるが、特に4−位にハロゲノメチルアリールオキシ基が置換した化合物は、DIRカプラー等、現像主薬と反応して現像抑制剤などの写真性有用基を放出させる化合物を合成する際の重要な中間体である。従来、ハロゲノメチル基を有する1−ヒドロキシ−2−ナフトアミド誘導体の合成は例えば特開昭57−15423号、同60−214358号、特開平5−45813号に記載されているようにカルボキシル部位からアミド部位を合成するためのアミド化反応と、ヒドロキシメチル部位からハロゲノメチル部位を合成するためのハロゲン化反応は各々別工程で行い合成していた。即ち、アミド化反応は、カルボキシ基含有化合物から一旦フェニルエステルを合成した後、これとアミンとを高温で反応させるか、または、カルボキシ基含有化合物とアミンを前述のDCC等の縮合剤を用いて直接アミド化反応するという方法を採っていた。そしてその後、塩化チオニル、五塩化燐あるいは臭化水素酸等によりハロゲン化反応を行っていた。こういった従来の合成法では、工程数が長くなる等、諸問題を抱えていた。例えば、アミド化反応を一旦フェニルエステルを経由して行った場合、別途フェニルエステルを製造する必要があるという点、非常に高い反応温度を必要とするか、あるいは減圧下でフェノールを除去しながら反応させる必要があるという点が、操作上繁雑であった。更にこの副生成物であるフェノールを含有する廃液の処理についての環境問題の観点から十分に留意する必要がある等、効率的な合成法とはいえなかった。
【0006】
またDCC等の縮合剤を用いる場合には前述と同様に、副反応を抑えるための反応条件の綿密な制御が必要であること、取扱に特に注意する必要があること、高価であること、副生成物であるジシクロヘキシル尿素の廃棄等の問題があり、DCCを用いない方法の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、より簡便な操作、即ち中間体を取り出すことなく、また反応試薬および副生成物の取扱に苦慮することなく、かつ収率よく目的物を製造することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(1)下記一般式( I )で表される化合物と、下記一般式( II )で表されるアミン類又は下記一般式( III )で表されるフェノール類とを、三塩化燐、塩化チオニル、オキシ塩化燐、五塩化燐、三臭化燐及びオキシ臭化燐から選ばれる少なくとも1種のハロゲン化剤を用いて脱水縮合及びハロゲン化を同時に行うことを特徴とするハロゲン含有縮合生成物の製造方法、
【0009】
【化9】
【0010】
【化10】
【0011】
【化11】
【0012】
〔式中、R1〜R5はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、L1は連結基を表し、pは0又は1を表し、n1は0〜5の整数を表し、n1が2以上のときR5は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR5が互いに結合して環を形成してもよい。〕
(2)上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)又は(V)で表されることを特徴とする(1)に記載のハロゲン含有縮合生成物の製造方法、
【0013】
【化12】
【0014】
【化13】
【0015】
〔式中、R6〜R11はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、n2は0〜3の整数を表し、n2が2以上のときはR6は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR6が互いに結合して環を形成してもよい。n3は0〜5の整数を表し、n3が2以上のときはR9は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR9が互いに結合して環を形成してもよい。L2及びL3は連結基を表し、q及びrは0又は1を表し、Zは芳香族基、又は複素芳香族性基を形成する原子群を表す。〕
(3)下記一般式(VI)で表される化合物と、下記一般式(VII)で表されるアミン類又は下記一般式(VIII)で表されるフェノール類とを、三塩化燐、塩化チオニル、オキシ塩化燐、五塩化燐、三臭化燐及びオキシ臭化燐から選ばれる少なくとも1種のハロゲン化剤を用いて脱水縮合及びハロゲン化を同時に行うことを特徴とするハロゲン含有縮合生成物の製造方法、
【0016】
【化14】
【0017】
【化15】
【0018】
【化16】
【0019】
〔式中、R12〜R18はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、n4は0〜3の整数を表し、n4が2以上のときはR16は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR16が互いに結合して環を形成してもよい。L4及びL5はそれぞれ連結基を表し、s、tはそれぞれ0又は1を表す。〕
によって解決される。
【0020】
以下本発明について詳しく説明する。
【0021】
本発明の一般式(I)〜(III)で表される化合物において、R1〜R5はそれぞれ水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。具体的にはアルキル基としてはメチル基、エチル基、シアノエチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、4−ドデシルフェニル基、3−ピリジル基等が挙げられる。一般式(II)においてR3及びR4が表すアルキル基としてはメチル基、ドデシル基、エトキシカルボニルエチル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、2−テトラデシルオキシフェニル基、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等が挙げられる。これらのうちでもR1、R2、R3は水素原子が好ましく、R4は総炭素数が10以上の置換フェニル基が好ましい。一般式(III)において、R5で表す基は、アルキル基、アリール基の他に、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホニルアミノ基、複素環基等を用いてもよい。n1は0〜5の整数を表し、n1が2以上の場合R5は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR5が互いに結合して環を形成していてもよい。特に一般式に示されるベンゼン環と共にナフタレン環を形成していることが好ましい。一般式(I)においてL1で表される連結基としては、エチレン、メチレン等のアルキレン、フェニレン等のアリーレンを表し、更にこれらが置換基を有していてもよい。pは0又は1を表す。
【0022】
本願発明の一般式(I)で表される化合物は、一般式(IV)または一般式(V
)で表される化合物であることが好ましい。
【0023】
一般式(IV)、(V)において、R6〜R11はそれぞれ水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、具体的には、アルキル基としてはメチル基、エチル基、シアノエチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、4−ドデシルフェニル基、3−ピリジル基等が挙げられる。これらのなかでもR7、R8、R10及びR11は水素原子であることが好ましい。R6及びR9が表す基としては、アルキル基、アリール基の他、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホニルアミノ基、複素環基等を用いてもよく、R6及びR9としては水素原子が好ましい。一般式(IV)において、n2は0〜3の整数を表し、n2が2以上のときには結合して更に環状構造を形成してもよい。L2で表される連結基としてはエチレン、メチレン等のアルキレンや、フェニレン等のアリーレンなどを表し、更にこれらが置換基を有するものも含む。qは0又は1を表す。一般式(V)において、L3で表される連結基としてはエチレン、メチレン等のアルキレンや、フェニレン等のアリーレンなどを表し、更にこれらが置換基を有するものも含む。rは0又は1を表し、n3は0〜5の整数を表し、0〜3の整数であることが好ましい。n3が2以上のときには結合して更に環状構造を形成してもよい。Zは芳香族基、または複素芳香族性基を形成する原子群を表し、具体的には1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾリル、1−(4−ニトロフェニル)−3−ウンデシル−5−ピラゾリル、2−ピリジル等が挙げられる。
【0024】
本発明の一般式(VI)〜(VIII)で表される化合物において、R12〜R18はそれぞれ水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。具体的にはアルキル基としてはメチル基、エチル基、シアノエチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、4−ドデシルフェニル基、3−ピリジル基等が挙げられる。一般式(VII)においてR13が表すアルキル基としてはメチル基、ドデシル基、エトキシカルボニルエチル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、2−テトラデシルオキシフェニル基、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等が挙げられる。これらのうちでもR13は水素原子が好ましい。一般式(VII)及び一般式(VIII)において、R 14、R15、R17及びR18が表すアルキル基としてはメチル基、エチル基、シアノエチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、4−ドデシルフェニル基、3−ピリジル基等が挙げられる。R 14及びR15は水素原子であることが好ましい。R16が表す基としては、アルキル基、アリール基の他、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、スルホニルアミノ基、複素環基等を用いてもよく、R16としては水素原子が好ましい。L4及びL5で表される連結基としては、エチレンメチレン等のアルキレンや、フェニレン等のアリーレンなどを表し、更にこれらが置換基を有するものも含む。s及びtは0又は1で表される。一般式(VIII)において、n4は0〜4の整数を表し、n4が2以上の場合R16は同じでも異なっていてもよく、また隣接する複数のR16が互いに結合して環を形成していてもよい。特に一般式に示されるベンゼン環と共にナフタレン環を形成していることが好ましい。
【0025】
本発明で用いるハロゲン化剤としては、三塩化燐、塩化チオニル、オキシ塩化燐、五塩化燐、三臭化燐、オキシ臭化燐等があげられる。この中でハロゲン化剤としては、本発明の目的である、収率良く目的物を得るということを達成する上で、特に副反応の少ない三塩化燐が好ましい。用いるハロゲン化剤の理論量は、出発物質である原料1モルに対して脱水縮合する数とハロゲン化したいヒドロキシ基の数の和の当量数だけ必要となるが、過剰に使用したハロゲン化剤を除く処理を軽減し、しかも反応を円滑に完結させるためには理論量の1から2.0倍の範囲で用いられることが好ましい。更に好ましいのは1.05〜1.5倍の範囲で使用することである。
【0026】
本発明の製造方法では触媒として、3級アミド、または3級アミンを存在させることにより更に収率よく目的物を得ることができる。用いられる3級アミドとしては例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルフォスフォリルトリアミド等が挙げられる。3級アミンとしては、ピリジン、キノリン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。用いられる触媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンが好ましい。用いることのできる触媒の量は、出発物質である原料1モルに対して、0.001モル〜1モルの範囲で用いることが好ましい。更に好ましくは0.01モルから0.2モルの範囲で用いられる。これらの触媒も反応後後処理により除く必要があるため、反応が円滑に進行する範囲でできるだけ少量使用することが好ましい。
【0027】
本発明の製造方法は必要に応じて種々の有機溶媒中で行うことができる。用いることのできる有機溶媒としては例えば、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル、キシレン、ジオキサン、クロロホルム、n−ヘキサン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。用いる有機溶媒としてはトルエンが好ましい。
【0028】
本発明の製造方法に係る化学反応は加熱することにより促進される。反応温度としては−20〜150℃の範囲で行うことができ、反応に用いる基質およびハロゲン化剤の反応性に応じて調整することが好ましい。好ましくは低温で水酸基のハロゲン化を行った後に、温度を上げてアミド化を行った方が収率が良い。例えば、1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチルフェノキシ)−2−ナフトエ酸誘導体と、アニリン誘導体からトルエン中で三塩化燐を用いて1−ヒドロキシ−4−(4−クロロメチルフェノキシ)−2−ナフトアニリド酸誘導体を製造する際には、50〜80℃の範囲で水酸基のクロロ化を行った後、温度を上げて、90〜110℃の範囲でアミド化を進めることが好ましい。
【0029】
本発明の製造方法において用いる第一アミンまたは第二アミンの理論必要量は、出発物質である原料のヒドロキシカルボン酸1モルに対して、アミド化するカルボキシル基の数のモル数である。しかし、例えば出発原料であるヒドロキシカルボン酸に対して、用いる第一または第二アミンが非常に高価である等の場合にはアミンに対する収率を上げる目的で理論量より少ない量のアミンを使用してもかまわない。また逆に出発原料のヒドロキシカルボン酸が非常に高価で、用いる第一または第二アミンが安価である場合にはアミンを過剰に使用することもできる。好ましい使用量は、理論量の0.8〜1.2モルの範囲である。
【0030】
以下に本発明の製造法により製造できる化合物の具体例を示す。
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】
【化19】
【0034】
【化20】
【0035】
【化21】
【0036】
【実施例】
実施例1
例示化合物(1)の製造
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(7.00g,0.02mol)、2−テトラデシルオキシアニリン(6.02g,0.02mol)をトルエン70mlに懸濁させ、ピリジン0.35gを添加し撹拌した後、三塩化燐 2.35gを滴下した。滴下終了後、加熱を開始して60−65℃で、約3時間加温撹拌した。その後、反応液を内温100℃前後に保ち、8時間反応させた。
【0037】
加温を停止して反応液の温度を下げ、内温が60℃程度になったら、温水100mlで2度有機層を洗浄した。不溶物を濾去した後、トルエンを留去し、酢酸エチル/アセトニトリルから再結晶して例示化合物の灰白色結晶10.4g(80%)を得た。
【0038】
mp 78−94℃
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)=0.87(3H,t,J=6.9
Hz),1.1−1.6(2H,m),1.7−1.9(2H,m),4.05(2H,t,J=6.9Hz),4.57(2H,s),6.77(1H,d,J=9.0Hz),6.9−7.0(1H,m),7.0−7.1(1H,m),7.1−7.2(1H,m),7.21(1H,s),7.39(1H,dd,J=2.1Hz,J=8.7Hz),7.6−7.7(2H,m),7.8−7.9(1H,m),8.02(1H,d,J=2.1Hz),8.38(1H,dd,J=1.8Hz,J=7.8Hz),8.5−8.6(1H,m),8.64(1H,bs),13.68(1H,s)。
【0039】
実施例2
例示化合物(2)の製造
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(53.3g,0.15mol)、3−アミノ−4−クロロ安息香酸ドデシル(51.98g,0.15mol)をトルエン320mlに懸濁させ、ピリジン2.67gを添加し撹拌した後、三塩化燐17.9gを滴下した。滴下終了後、加熱を開始して60−65℃で、約3時間加温撹拌した。その後、反応液を内温100℃前後に保ち、8時間反応させた。
【0040】
加温を停止して反応液の温度を下げ、内温が60℃程度になったら、温水100mlで2度有機層を洗浄した。不溶物を濾去した後、トルエンを留去し、酢酸エチル/アセトニトリルから再結晶して例示化合物の灰白色結晶86.6g(83%)を得た。
【0041】
mp143−145℃
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)=0.87(3H,t,J=6.9
Hz),1.1−1.6(18H,m),1.7−1.9(2H,m),4.35(2H,t,J=6.9Hz),4.58(2H,s),6.79(1H,d,J=8.7Hz),7.23(1H,s),7.43(1H,dd,J=2.4Hz,J=8.7Hz),7.41(1H,d,J=8.7Hz),7.6−7.7(2H,m),7.81(1H,dd,J=2.1Hz,J=8.4Hz),7.9−8.0(1H,m),8.05(1H,d,J=2.4Hz),8.37(1H,bs),8.5−8.6(1H,m),9.04(1H,d,J=1.8Hz),13.30(1H,s)。
【0042】
実施例3
例示化合物(3)の製造
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(10.66g,0.03mol)、5−アミノ−2−ブロモ−4−クロロ安息香酸ドデシル(12.56g,0.03mol)をトルエン60mlに懸濁させ、N,N−ジメチルホルムアミド 0.50gを添加し撹拌した後、三塩化燐3.58gを滴下した。滴下終了後、加熱を開始して60−65℃で、約3時間加温撹拌した。その後、反応液を内温100℃前後に保ち、8時間反応させた。
【0043】
加温を停止して反応液の温度を下げ、内温が60℃程度になったら、温水100mlで2度有機層を洗浄した。不溶物を濾去した後、トルエンを留去し、トルエン/アセトニトリルから再結晶して例示化合物の灰白色結晶18.4g(83%)を得た。
【0044】
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)=0.87(3H,t,J=6.9
Hz),1.1−1.6(18H,m),1.7−1.9(2H,m),4.36(2H,t,J=6.9Hz),4.58(2H,s),6.79(1H,d,J=8.7Hz),7.19(1H,s),7.43(1H,dd,J=2.4Hz,J=8.7Hz),7.6−7.7(2H,m),7.74(1H,s),7.9−8.0(1H,m),8.05(1H,d,J=2.4Hz),8.31(1H,bs),8.5−8.6(1H,m),8.91(1H,s),13.16(1H,s)。
【0045】
実施例4
例示化合物(4)の製造
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(7.10g,0.02mol)、5−アミノ−2,4−ジクロロ安息香酸ドデシル(8.18g,0.02mol)をトルエン45mlに懸濁させ、N,N−ジメチルホルムアミド0.37gを添加し撹拌した後、三塩化燐2.38gを滴下した。滴下終了後、加熱を開始して60−65℃で、約3時間加温撹拌した。その後、反応液を内温100℃前後に保ち、16時間反応させた。加温を停止して反応液の温度を下げ、内温が60℃程度になったら、温水100mlで2度有機層を洗浄した。不溶物を濾去した後、トルエンを留去し、アセトニトリルから再結晶して例示化合物の灰白色結晶10.08g(66%)を得た。
【0046】
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)=0.87(3H,t,J=6.9
Hz),1.1−1.6(18H,m),1.7−1.9(2H,m),4.35(2H,t,J=6.6Hz),4.58(2H,s),6.79(1H,d,J=8.7Hz),7.4−7.5(2H,m),7.50(1H,s),7.6−7.8(2H,m),7.84(1H,bs),7.8−7.9(1H,m),8.03(1H,d,J=2.1Hz),8.5−8.6(1H,m),13.06(1H,s)。
【0047】
実施例5
例示化合物(2)の製造
実施例(2)の操作をピリジンを加えずに行った以外は同様の操作で行ったところ、例示化合物(2)が得られたが、その収量は実施例(2)で得られた収量より少なかった。
【0048】
実施例6
例示化合物(16)の製造
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(3.55g,0.01mol)、p−クレゾール(1.30g,0.012mol)をトルエン30mlに懸濁させ、DMF0.1gを添加し撹拌した後、三塩化燐(1.19g,0.0087mol)を滴下した。滴下終了後、加熱を開始して60−65℃で、約3時間加温撹拌した。その後、反応液を内温100℃前後に保ち、20時間反応させた。
【0049】
加温を停止して反応液の温度を下げ、内温が60℃程度になったら、温水100mlで2度有機層を洗浄した。不溶物を濾去した後、トルエンを留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物3.43g(74%)を得た。 1H NMR(CDCl3)δ(ppm)=2.38(3H,s),4
.57(2H,s),6.86(1H,d,j=8.7Hz),7.0−7.1(2H,m),7.2−7.3(2H,m),7.43(1H,dd,J=2.1Hz,J=8.7Hz),7.6−7.8(3H,m),7.9−8.0(1H,m),8.03(1H,d,J=2.1Hz),8.5−8.6(1H,m),11.76(1H,s)。
【0050】
比較例
例示化合物(2)の合成(ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび塩化チオニルを用いての合成)
1−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシメチル−2−ニトロフェノキシ)−2−ナフトエ酸(5.33g,0.015mol)、3−アミノ−4−クロロ安息香酸ドデシル(5.20g,0.015mol)を酢酸エチル30mlに懸濁させ、氷冷下で0〜5℃の範囲でジシクロヘキシルカルボジイミド3.03gを酢酸エチルに溶解し滴下した。同温度で2時間撹拌した後、室温で一晩撹拌した。不溶物を濾去した後、酢酸エチルを留去し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。得られた結晶を酢酸エチル20mlに溶解して塩化チオニル2.6gを添加して1時間環流した。有機層を水洗した後、減圧留去して得られた粗生成物を酢酸エチル/アセトニトリルより再結晶して例示化合物(2)の結晶2.23gを得た。
【0051】
【発明の効果】
本発明により、簡便な操作で、即ち中間体を取り出すことなく、また反応試薬および副生成物の取扱に苦慮することなく、かつ収率よく目的物を製造することができる。
Claims (3)
- 下記一般式( I )で表される化合物と、下記一般式( II )で表されるアミン類又は下記一般式( III )で表されるフェノール類とを、三塩化燐、塩化チオニル、オキシ塩化燐、五塩化燐、三臭化燐及びオキシ臭化燐から選ばれる少なくとも1種のハロゲン化剤を用いて脱水縮合及びハロゲン化を同時に行うことを特徴とするハロゲン含有縮合生成物の製造方法。
- 上記一般式( I )で表される化合物が、下記一般式( IV )又は( V )で表されることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン含有縮合生成物の製造方法。
- 下記一般式( VI )で表される化合物と、下記一般式( VII )で表されるアミン類又は下記一般式( VIII )で表されるフェノール類とを、三塩化燐、塩化チオニル、オキシ塩化燐、五塩化燐、三臭化燐及びオキシ臭化燐から選ばれる少なくとも1種のハロゲン化剤を用いて脱水縮合及びハロゲン化を同時に行うことを特徴とするハロゲン含有縮合生成物の製造方法。
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