JP3720794B2 - 分布帰還型半導体レーザ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信や光計測に用いる光を出力する半導体レーザに係わり、特に、単一波長の光を出力する分布帰還型半導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信や光計測に用いる光を出力する半導体レーザにおいては、例えば、図9(a)に示すように、半導体基板1上に活性層2及びクラッド層3が積層されており、半導体基板1の下面とクラッド層3の上面との間に電圧を印加すると、活性層2の端面から光4が出力される。しかし、この光4は、詳細に検証すると、図9(b)に示すように、それぞれ波長λが微妙に異なる複数の光の集合とみなせる。
【0003】
そこで、単一波長λ0の光4を出力させるために、図9(c)に示すように、活性層2の隣接位置に光4の出射方向に回折格子5を形成した分布帰還型(Distributed Feedback :DFB)半導体レーザが提唱されている。このように回折格子5が組込まれた分布帰還型半導体レーザにおいては、光導波路の等価屈折率をn、格子間隔をdとすると、この活性層2で発生した多数の波長λを有する光のうち、波長λが、λ=2ndの条件を満たす単一波長λ0(=2nd)の光4aが出力される筈である。
【0004】
しかし、分布帰還型半導体レーザは、図9(c)に示すように内部に形成される回折格子5が光の出射方向に沿って一様な位相連続型の場合には、原理的に単一波長λ0のみで発振する「単一モード発振」は実現せず、図9(d)に示すように、λ=2ndの条件を満たす波長λ0は出力されずに、この波長λ0の左右に別の波長λ+1、λ-1の光が出力される。
【0005】
このような不都合を解消するためには、λ/4シフト構造と呼ばれる光の位相をλ/4だけ移相させる位相シフト構造を回折格子5の途中に形成することで「単一モード発振」を実現している。
【0006】
しかし、途中に位相シフト構造を有する回折格子5は、単純で量産性に優れたレーザ干渉露光法による一括露光作業工程では製造できず、一般的には電子ビーム描画装置を用いて長時間かけて描画する製造方法を採用しているのが実状である。これに対し、レーザ干渉露光法で製造した回折格子でもλ/4シフト構造と同等な効果を得るための技術が特許第1781186号(特公平4―67356号公報)に提案されている。
【0007】
すなわち、この提案された分布帰還型半導体レーザにおいては、図10に示すように、活性層2の下側に、第1、第2の回折格子導波路6a、6bと、第1、第2の回折格子導波路6a、6bを結合する平坦な結合導波路7とを同一面に一体構造で形成している。そして、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの各回折格子は、レーザ干渉露光法を用いて仮想的な単一の回折格子の一部を構成するようにそれぞれの位相を整合させて形成している。
【0008】
そして、結合導波路7は、この結合導波路7が第1、第2の回折格子導波路6a、6bと同一構造を有していた場合に対して、伝送する光の位相をπの整数倍からずらす伝送特性を有する。
【0009】
なお、この提案では、「第1の回折格子導波路6aから第2の回折格子導波路6bへ伝送する光の位相をπの整数倍からずらす」としているが、製造された分布帰還型半導体レーザにおいて、単一波長の光が発生する確率が高い構造としては、「第1の回折格子導波路6aから第2の回折格子導波路6bへ伝送する光の位相がπの半奇数倍(π/2、3π/2、5π/2、…)になる」構造であることは明らかである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示した構造の分布帰還型半導体レーザにおいても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0011】
先ず、第1の回折格子導波路6aから第2の回折格子導波路6bへ伝送する光の位相をπの整数倍からずらす機能を有する結合導波路7の長さLについて詳細に検討する。
【0012】
一般に、結合導波路7において、この結合導波路7を伝送する光の位相がそこに回折格子がある場合と比較してずれるのは、回折格子の有無という光導波路の構造の違いによって、光の伝搬速度に対応する伝搬定数がわずかに異なるためである。光の伝搬定数は伝送する光が感じる等価屈折率nによって決まる。
【0013】
図11を用いて説明すると、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの光の伝搬定数と結合導波路7の伝搬定数との差は、結合導波路7の等価屈折率n1と、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの平均的な等価屈折率n0との差(n0―n1)に依存する。さらに、この等価屈折率の差(n0―n1)は、結合導波路7の厚みh1と、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの各格子相互間に存在する溝の深さを考慮した平均厚みh0との差(h0―h1)に依存する。
【0014】
すなわち、この結合導波路7を伝送する光の位相のずれ量をπの半奇数倍(π/2、3π/2、5π/2…)に近づけるためには、上述した差(h0―h1)を正確に制御する必要がある。
【0015】
しかし、この分布帰還型半導体レーザにおける第1、第2の回折格子導波路6a、6bの各格子は、一般にエッチングによって形成される。すなわち、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの平均厚みh0はエッチングによって形成される溝の深さに依存するので、この分布帰還型半導体レーザの製造工程におけるエッチング精度に依存する。その結果、結合導波路7を伝送する光の位相のずれ量を高い精度で制御できず、製造された分布帰還型半導体レーザにおいて、単一波長の光が発振する確率が低下し、製造時の歩留まりが低下する問題がある。
【0016】
また、結合導波路7の厚みh1は一定であり、第1、第2の回折格子導波路6a、6bの平均厚みh0も一定であるので、上述した差(h0―h1)は一定になる。その結果、結合導波路7を伝送する光の位相のずれ量がπの半奇数倍(π/2、3π/2、5π/2…)になるために必要な結合導波路7の長さLもほぼ定まる。
【0017】
光の出射方向に互いに離間した第1、第2の回折格子導波路6a、6bを有する分布帰還型半導体レーザにおいて、結合導波路長Lが選択できないと、次のような課題が生じる。
【0018】
第1に、結合導波路長Lを自由に選択できないと、分布帰還型半導体レーザ全体の寸法形状が制約を受け、結果として素子設計の自由度が制約を受ける。
【0019】
第2に、結合導波路長Lが短いと、この分布帰還型半導体レーザから出力される光の強度が低下する。すなわち、図12に示すように、結合導波路長Lが短いと、この分布帰還型半導体レーザ内における発生する光の強度分布はほぼ山形波形となる。その結果、この分布帰還型半導体レーザの両端面から出射される光4の出力光強度P0が低下する。
【0020】
また、詳細に観察すると、分布帰還型半導体レーザにおいては、第1、第2の回折格子導波路6a、6bと結合導波路7との境界面において等価屈折率nの不連続面が生じる。
【0021】
したがって、活性層2で生じて第1、第2の回折格子導波路6a、6b及び結合導波路7を両端面方向へ伝搬される光4の一部はこの境界面で反射される。その結果、光4が乱れて前述した「単一モード発振」が発生しにくい。
【0022】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、出力される光の波長を高い精度で目的波長に設定でき、簡単に出力される光の光強度を上昇でき、かつ出力される光の波長安定性を向上でき、さらに製造時の歩留まりを向上できる分布帰還型半導体レーザを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体基板と、この半導体基板の上方に備えられ、仮想的に同一格子間隔で位相が連続する回折格子の一部を構成するように光の出射方向に平坦な結合層を挟んで互いに離間して配設された第1、第2の回折格子層と、この第1、第2の回折格子層及び結合層の上方に配置された活性層と、この活性層の上方に配置されたクラッド層とを備えた分布帰還型半導体レーザに適用される。
【0024】
そして、上記課題を解消するために、本発明の分布帰還型半導体レーザにおいては、第1、第2の回折格子層の回折格子は、光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間を有している。また、結合層は光の出射方向と直交する方向に2層で形成され、この2層のうちの1層は第1、第2の回折格子層と同一物質で形成されている。
【0025】
このように構成された分布帰還型半導体レーザにおいては、第1、第2の回折格子層の回折格子は、光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間を有している。
【0026】
一般に、回折格子は、複数の格子と、格子と格子との間に存在する複数の溝とで構成さているが、この発明においては、格子と格子との間に存在する溝が上面から下面へ貫通する隙間で形成されている。このように、格子相互間の溝を隙間で構成することによって、この回折格子の溝をエッチングで製造する場合における形状及び寸法の精度が向上する。
【0027】
また、第1、第2の回折格子層に挟まれた、前述した従来の分布帰還型半導体レーザにおける結合導波路に対応する結合層は2層で形成され、1層は第1、第2の回折格子層と同一物質で形成しているので、各層の厚みの配分を調整することによって、結合層の平均等価屈折率を変更できる。その結果、結合層を伝送する光の位相のずれ量を、正確にπの半奇数倍(π/2、3π/2、5π/2、…)になる結合層の長さLを長く設定可能である。結合層の長さLを、例えば、100μm以上に設定可能である。
【0028】
したがって、結合層の長さLを長く設定することにより、分布帰還型半導体レーザ内で発生する光の強度分布をなだらかにできる。よって、分布帰還型半導体レーザの両端面から出射される光の出力光強度の低下が抑制できる。
【0029】
また、結合層を光の出射方向と直交する方向に2層で形成し、この2層のうちの1層を第1、第2の回折格子層と同一物質で形成している。したがって、分布帰還型半導体レーザ内において等価屈折率が大きく変化する境界面が存在することが防止できるので、分布帰還型半導体レーザの両端面から出射される光の単一モード発振性を向上できる。
【0030】
また、別の発明は、半導体基板と、この半導体基板の上方に配置された活性層と、この活性層の上方に備えられ、仮想的に同一格子間隔で位相が連続する回折格子の一部を構成するように光の出射方向に平坦な結合層を挟んで互いに離間して配設された第1、第2の回折格子層と、この第1、第2の回折格子層及び結合層の上方に配置されたクラッド層とを備えた分布帰還型半導体レーザに適用される。
【0031】
そして、上記課題を解消するために、本発明の分布帰還型半導体レーザにおいては、第1、第2の回折格子層の回折格子は、光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間を有している。また、2層で形成され、この2層のうち1層は第1、第2の回折格子層と同一物質で形成されている。
【0032】
先の発明の分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層の下方に第1、第2の回折格子層を配設したのに対して、この発明が適用される分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層の上方に第1、第2の回折格子層を配設している。その他の構成は、先の発明の分布帰還型半導体レーザに類似している。
【0033】
したがって、先の発明の分布帰還型半導体レーザとほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
【0034】
なお、活性層の下方に回折格子層を配設する場合においては、n型半導体基板を用いた際に、p側で再成長界面を作る必要がなく、Siのパイルアップによる特性の劣化を防止できる。
【0035】
また、活性層の上方に回折格子層を配設する場合においては、先に活性層を成長した上で、その上に回折格子の格子間隔(ピッチ)を設定できる。さらに、成長回数を1回減らすことができる。
【0036】
また、別の発明においては、上述した各発明の分布帰還型半導体レーザにおいて、第1の回折格子層の回折格子における結合効率κ1と、第2の回折格子層の回折格子における結合効率κ2とが互いに異なる値に設定されている。
【0037】
回折格子における結合効率κとは、回折格子を伝搬する光の前進波と後進波との結合の度合いを示す指標であり、結合効率κが高いことは光が回折格子上を進む間に前進波から後進波へ変換される度合いが強いことを示し、結合効率κが低いことは光が回折格子上を進む間に前進波から後進波へ変換される度合いが弱いことを示す。
【0038】
例えば、導波路中の回折格子における格子の体積と隙間を含む格子以外の部分が占める体積との比が大きいほど結合効率κが低くなる傾向を示し、回折格子における格子の屈折率と隙間を含む格子以外の部分の屈折率との差が小さいほど結合効率κが低くなる傾向を示す。
【0039】
第1の回折格子層の回折格子における結合効率κ1と第2の回折格子層の回折格子における結合効率κ2とが異なることは、第1の回折格子層における光の反射率と、第2の回折格子層における光の反射率とが異なることを示す。その結果、第1の回折格子層側の端面から出力される光の量と、第2の回折格子層側の端面から出力される光の量とを異ならせることが可能である。よって、故意に、分布帰還型半導体レーザの一方の端面から出力される光の強度を他方の端面から出力される光の強度に比較して上昇できる。
【0040】
さらに、別の発明の分布帰還型半導体レーザにおいては、半導体基板はInPで形成され、第1、第2の回折格子層はInGaAsPで形成され、活性層はInGaAsPを含む材質で形成され、クラッド層はInPで形成されている。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図である。
【0042】
n型InPからなる半導体基板11の上面に、n型InGaAsPからなる第1の回折格子層12aと、結合層13と、n型InGaAsPからなる第2の回折格子層12bとが形成されている。第1、第2の回折格子層12a、12bは、それぞれ複数の格子14と格子相互間に存在する複数の隙間15とで構成されており、第1、第2の回折格子層12a、12bに含まれる全部の格子14と全部の隙間15とで、仮想的に同一格子間隔(ピッチ)で位相が連続する一つの回折格子16を構成する。また、第1、第2の回折格子層12a、12bを構成する各格子14の屈折率は半導体基板11の屈折率より高く設定されている。
【0043】
そして、第1、第2の回折格子層12a、12bの間の領域を充填する結合層13は、第1、第2の回折格子層12a、12bと同一材質で形成された下部層13aと、半導体基板11と同一材質で形成された上部層13bとで構成されている。
【0044】
第1、第2の回折格子層12a、12b及び結合層13の上面には、半導体基板11と同一材料物質からなる緩衝層17が形成されている。なお、結合層13の上部層13bと緩衝層17とは一体形成されている。この緩衝層17の上面に、それぞれ適当な組成のInGaAsPからなる、下側SCH層、MQW層、上側SCH層を含む活性層18が形成されている。この活性層18の上面には、p型InPからなるクラッド層19が形成されている。
【0045】
クラッド層19の上面にp電極20が取付けられ、半導体基板11の下面にはn電極21が取付けられている。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面には、反射防止膜22a、22bが形成されている。
【0046】
なお、クラッド層19とp電極20との間に、p型InGaAsPあるいはp型InGaAsからなるコンタクト層を介在させることも可能である。
【0047】
このように構成された第1実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいて、p電極20とn電極21との間に電圧を印加すると、活性層18は多波長を有する光を発振するが、この多くの波長を有する光のうち、回折格子16の格子間隔dと第1、第2の回折格子層12a、12bの等価屈折率n0とで定まる単一波長λ0を有した光23が選択されてレーザ発振される。
【0048】
次に、このように構成された第1実施形態の分布帰還型半導体レーザにおける結合層13の長さLを設定する方法を図2を用いて説明する。
長さLの結合層13を伝搬する光23の距離で表した位相のずれ量Φは、結合層13の長さLに光の伝搬定数の差Bを乗算した値である。伝搬定数の差Bは、前述したように、第1、第2の回折格子層12a、12bの等価屈折率n0と結合層13の等価屈折率n1との差(n0―n1)の関数f(n0―n1)で表現できる。よって、距離で表した位相のずれ量Φは下式となる。
【0049】
Φ=L・B=L・[f(n0―n1)]
この式から、結合層13の長さLは下式となる。
【0050】
L=Φ/f(n0―n1)
位相ずれ量Φは光の波長λ0を2πとした場合においてπの半奇数倍(π/2、3π/2、5π/2、…)であるので、複数のπの半奇数倍のうちの任意のπの半奇数倍の選択と、等価屈折率の差(n0―n1)を適宜設定することによって、この分布帰還型半導体レーザの結合層13の長さLを選択可能である。具体的には、等価屈折率の差(n0―n1)は、第1、第2の回折格子層12a、12bの平均厚みt0と下部層13aの厚みt1との差(t0―t1)に対応するので、下部層13aの厚みt1の選択と半奇数倍の選択とで、結合層13の長さLを設定する。
【0051】
また、等価屈折率の差(n0―n1)、すなわち、第1、第2の回折格子層12a、12bの平均厚みt0と下部層13aの厚みt1との差(t0―t1)を小さく設定すれば、結合層13の長さLは長くなる。結合層13の長さLが長いほど、この分布帰還型半導体レーザから出力される光23の高出力化、狭線幅化を図ることができる。
【0052】
したがって、図3に示すように、結合層13の長さLを長く設定することにより、分布帰還型半導体レーザ内で往復する光23の強度分布特性24における中央部分を広い範囲に亘ってほぼ平坦にでき、空間的にホールバーニングの発生を抑え、高出力でかつ狭線幅な特性を得ることができ、図4に示すように、印加電流に対する光の出力特性25における直線応答性を、従来の分布帰還型半導体レーザにおける出力特性25aに比較して改善できる。
【0053】
また、結合層13の下層部13aを第1、第2の回折格層12a、12bと同一物質で形成しているので、結合層13の等価屈折率n1と第1、第2の回折格層12a、12bの等価屈折率n0とは極端に違わない。その結果、結合層13と第1、第2の回折格層12a、12bとの境界面で等価屈折率が大きく変化することはないので、この境界面での光23の反射を抑制でき、複合共振現象を抑えて、単一モード発振性能を向上できる。
【0054】
さらに、第1、第2の回折格子層12a、12bの回折格子16は、光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間15を有している。一般に、回折格子は、複数の格子と格子相互間に存在する複数の溝とで構成さているが、この実施形態においては、各格子14間の溝が上面から下面へ貫通する隙間15で形成されている。
【0055】
このように、各格子14間の溝を隙間15で構成することによって、この回折格子をエッチングで製造する場合の形状及び寸法の精度が向上する。すなわち、第1、第2の回折格子層12a、12bの等価屈折率n0の素子相互間のバラツキが抑制され一定値に安定する。その結果、位相ずれ量Φの精度が向上し、出力される光23の波長安定性がより一層向上する。
【0056】
なお、この第1実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層18の下方に第1、第2の回折格子層12a、12bを配設しているので、n型半導体基板を用いた際に、p側で再成長界面を作る必要がなく、Siのパイルアップによる特性の劣化を防止できる。
【0057】
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図である。図1に示す第1実施形態の分布帰還型半導体レーザと同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。
【0058】
n型InPからなる半導体基板11の上面に、それぞれ適当な組成のInGaAsPからなる、下側SCH層、MQW層、上側SCH層を含む活性層18が形成されている。この活性層18の上面には、クラッド層19と同一材料物質からなる緩衝層17が形成されている。この緩衝層17の上面に、p型InGaAsPからなる第1の回折格子層12aと、結合層13と、p型InGaAsPからなる第2の回折格子層12bとが形成されている。
【0059】
第1、第2の回折格子層12a、12bは、それぞれ複数の格子14と格子相互間に存在する複数の隙間15とで構成されており、第1、第2の回折格子層12a、12bに含まれる全部の格子14と全部の隙間15とで、仮想的に同一格子間隔(ピッチ)で位相が連続する一つの回折格子16を構成する。また、第1、第2の回折格子層12a、12bを構成する各格子14の屈折率はクラッド層19の屈折率より高く設定されている。
【0060】
そして、第1、第2の回折格子層12a、12bの間の領域を充填する結合層13は、第1、第2の回折格子層12a、12bと同一材質で形成された下部層13aと、クラッド層19と同一材質で形成された上部層13bとで構成されている。第1、第2の回折格子層12a、12b及び結合層13の上面には、p型InPからなるクラッド層19が形成されている。なお、結合層13の上部層13bとクラッド層19とは一体形成されている。
【0061】
クラッド層19の上面にp電極20が取付けられ、半導体基板11の下面にはn電極21が取付けられている。さらに、単一モードの光23が出射される活性層18、第1、第2の回折格子層12a、12bの端面には、反射防止膜22a、22bが形成されている。
【0062】
なお、クラッド層19とp電極20との間に、p型InGaAsPあるいはp型InGaAsからなるコンタクト層を介在させることも可能である。
【0063】
このように構成された第2実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいて、p電極20とn電極21との間に電圧を印加すると、活性層18は多波長を有する光を発光するが、この多くの波長を有する光のうち、回折格子16の格子間隔dと第1、第2の回折格子層12a、12bの等価屈折率n0とで定まる単一波長λ0からなる光23が選択されてレーザ発振する。
【0064】
この場合、結合層13の存在によって、単一波長λ0を有した光23が出力される。第1、第2の回折格子層12a、12bに挟まれた結合層13の光23の伝搬方向の長さLは、前述した第1実施形態の分布帰還型半導体レーザと同様に、第1、第2の回折格子層12a、12bの平均厚みt0と下部層13aの厚みt1との差(t0―t1)に基づいて設定可能である。
【0065】
したがって、前述した第1実施形態の分布帰還型半導体レーザと同様に、結合層13の光23の伝搬方向の長さLを長めに設定できるので、図1に示した第1実施形態の分布帰還型半導体レーザとほぼ同様の作用効果を奏することができる。
【0066】
なお、この第2実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいては、活性層18の上方に第1、第2の回折格子層12a、12bを配設しているので、活性層18から第1、第2の回折格子層12a、12bまでを1回の成長で形成できるので、成長回数を1回減らすことができる。また、先に活性層18を成長した上で第1、第2の回折格子層12a、12bにおける回折格子の格子間隔(ピッチ)を設定できる。
【0067】
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図である。図1に示す第1実施形態の分布帰還型半導体レーザと同一部分には同一符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細説明は省略されている。
【0068】
この第3実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいては、第1の回折格子層12aの回折格子16aにおける結合効率κ1と、第2の回折格子層12bの回折格子16bにおける結合効率κ2とが互いに異なる値に設定されている。
【0069】
この第3実施形態の分布帰還型半導体レーザにおいては、第1の回折格子層12aの回折格子16aの一つの格子間隔d内における格子14の体積と隙間15を含む格子14以外の部分が占める体積との割合を示す体積比v1と、第2の回折格子層12bの回折格子16bにおける体積比v2とが互いに異なる値に設定されている。
【0070】
第1、第2の回折格子層12a、12bの各回折格子16a、16bの格子15どうしと、隙間15どうしとが互いに同一材料で形成されているので、屈折率の寄与を考えないと、この各体積比v1、v2が第1、第2の回折格子層12a、12bの各結合効率κ1、κ2に対応する。
【0071】
具体的には、結合層13を挟んで互いに離間して配設された第1、第2の回折格子層12a、12bとは、同一格子間隔(ピッチ)dで位相が連続する回折格子16の一部を構成するが、第1、第2の回折格子層12a、12bでそれぞれ形成される回折格子16a、16bの形状が互いに異なる。各回折格子16a、16bは、それぞれ一つの格子間隔dにおいては、1個の格子14と1個の隙間15(又は溝)とで構成されるが、この一つの格子間隔d内における格子14の体積と隙間15を含む格子14以外の部分が占める体積との割合を前述したように体積比vとする。この体積比vは、光23の進行方向と一致する方向の格子14の幅、格子14の高さ、及び光23の進行方向と直交する方向の格子14の幅等によって定まる。
【0072】
図6の実施形態においては、第1の回折格子層12aの回折格子16aにおける格子14の光23の進行方向と一致する方向の高さ対して、第2の回折格子層12bの回折格子16bにおける格子14の光23の進行方向と一致する方向の高さを小さな値に設定することによって、第1の回折格子層12aの回折格子16aの体積比v1と、第2の回折格子層12bの回折格子16bの体積比v2とを異ならせている(v1>v2)。よって、第1の回折格子層12aの結合効率κ1 と第2の回折格子層12bの結合効率κ2とが異なる(κ1>κ2)。
【0073】
その結果、第1の回折格子層12aの回折格子16aにおける光の反射率と、第2の回折格子層12bの回折格子16bにおける光の反射率とが異なり、第1の回折格子層12a側の端面から出力される光23aの量と、第2の回折格子層12b側の端面から出力される光23bの量とを異ならせることが可能である。
【0074】
よって、故意に、分布帰還型半導体レーザの一方の端面から出力される光の強度を他方の端面から出力される光の強度に比較して上昇できる。この図6の実施形態においては、第2の回折格子層12b側の端面から出力される光23bの強度を、第1の回折格子層12a側の端面から出力される光23aの強度より高く設定される。
【0075】
なお、図6の実施形態においては、第2の回折格子層12b側の端面に形成された反射防止膜22bの反射率を、第1の回折格子層12a側の端面に形成された反射防止膜22aの反射率より小さく設定することによって、第2の回折格子層12b側の端面から出力される光23bの強度をより高くしている。この場合、第1の回折格子層12a側の端面に形成された反射防止膜22aは、高反射膜であってもよく、へき開面のままであってもよい。
【0076】
なお、図5の第2実施形態の分布帰還型半導体レーザにおける第1の回折格子層12aの回折格子16aの結合効率κ1と、第2の回折格子層12bの回折格子16bの結合効率κ2とを異ならせることも可能である。
【0077】
図7は、第1の回折格子層12aの回折格子16aの体積比v1(結合効率κ1)と、第2の回折格子層12bの回折格子16bの体積比v2(結合効率κ2)とを異ならせた(v1<v2)分布帰還型半導体レーザの製造方法における各回折格子16a、16b形成までを示す図である。
【0078】
なお、図7においては、図6の第3実施形態の分布帰還型半導体レーザに示すように、活性層18の下側に第1、第2の回折格子層12a、12bが存在する場合について述べる。
【0079】
先ず、図7(a)に示すように、n型InPからなる半導体基板11上に、第1、第2の回折格子層12a、12bとして、組成波長1.08μmのn型InGaAsPを厚さ0.1μm成長してから、その上に電子ビームレジスト(例えば日本ゼオン社製ZEP―520等)を0.2μm厚に塗布する。
【0080】
加熱処理後に電子ビーム描画装置で回折格子パターン描画を行う。図7(b)に、この実施形態における、回折格子16a、16bの格子間隔(ピッチ)dを240nmとした描画パターン及び描画条件を示す。回折格子部分の描画条件は、チップ加工後に出力側となる第1の回折格子層12a(図では左側)ではドーズ量を多く(例えば0.45nC/cm程度)、反対側の第2の回折格子層12bではドーズ量を少なく(0.3nC/cm程度)設定して照射する。周辺部は電子ビームあるいは紫外線照射などにより露光してもよい。
【0081】
そして、描画された回折格子パターンを現像する。図7(c)に示すように、この実施形態においては、現像後のレジストパターンは回折格子16a、16bの格子14相互間の間隙15がドーズ量を多くした部分では140nm程度、少なくした部分では70nm程度となる。
【0082】
この状態で飽和臭素水と燐酸の水溶液を用いて20秒程度エッチングを行う。すると、図7(d)に示すような断面形状となり、この後の結晶成長工程における加熱によって格子14の幅の違いは格子14の高さの違いに転写される。
【0083】
こうして光出射側の回折格子16aの体積比v1が小さく、反対側の回折格子16bの体積比v2が大きい(v1<v2)構造の分布帰還型半導体レーサが作製される。中央の結合層13はレジストが全面的に除去されるためエッチングレートが最も遅く、n型1nGaAsP層が下部層13aとして薄く残る。
【0084】
一方、ドーズ量変調以外の方法としては、エッチング時のエッチングレートがウエハ面露出面積に依存して変化すること利用することもできる。すなわち、ウエハ表面のうちレジストや誘電体膜などのエッチング阻害物質に覆われている面積が大きく、エッチングされる部分が小さい場合にはエッチングレートが速く、逆に、広い面積をエッチングする場合はエッチングレートが遅くなる現象が、上記の飽和臭素水と燐酸の水溶液などで知られている。この特徴を利用すれば、図8(a)(b)(c)に示すようなレジストパターンを作製することで体積比vの異なる回折格子を部分的に作製することが可能となる。
【0085】
図8(a)に示すように、周辺部のレジストを除去してからエッチングするとエッチングレートは遅くなる。この場合は電子ビーム描画装置を用いなくとも干渉露光法で作製可能である。
【0086】
図8(b)に示すように、光の導波方向に直交する方向への格子パターンの広がりを変えて(例えば20μmと100μm)エッチングレートを制御することも可能である。
【0087】
さらに、結合層13のn型InGaAsPの残り厚(下部層13aの厚み)を制御するには、図8(c)に示すように、周囲のレジストを除去せずエッチングマスクとして残しておけば、露出面積の制御によってエッチングレートを制御することができ、回折格子部のエッチングがInP基板に達するまでの時間(30秒程度)の間にエッチングされる厚さを制御することができる。
【0088】
以上の説明はポジレジストを使用した場合について述べたが、ネガレジストを使用しても同様である。またいずれの場合も、n型InGaAsPに直接レジストを塗布するのでなく、例えば30nm厚程度のn型InP層を介在させ、エッチングを2段階に分けて選択性エッチャントを使用することも可能である。
【0089】
この場合は、レジストをエッチングマスクとして飽和臭素水を含むエッチャントで5秒程度エッチングしてInPを部分的に除去し、露出したn型InGaAsPを、今度は、n型InPをエッチングマスクとして硫酸と過酸化水素を含む水溶液によってエッチングする方法なども可能である。
【0090】
この方法であれば、硫酸と過酸化水素を含む水溶液がInGaAsPのみを選択的にエッチングすることから、特に活性層の上側に回折格子を形成する場合に、エッチングが緩衝層のInPとの界面で停止することから、誤って活性層までエッチングが到達するような事故を防ぐことが可能となる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分布帰還型半導体レーザにおいては、第1、第2の回折格子層における格子と格子との間に隙間を設け、結合層の一部を第1、第2の回折格子層と同一物質で形成している。
【0092】
したがって、出力される光の波長を高い精度で目的波長に設定でき、空間的ホールバーニングの発生を抑えて、簡単に出力される光の光強度を上昇でき、スペクトル線幅の狭窄化、かつ出力される光の波長安定性を向上でき、さらに製造時の歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図2】同実施形態の分布帰還型半導体レーザにおける結合層の長さの設定方法を説明するための図
【図3】同実施形態の分布帰還型半導体レーザにおける結合層の長さと光の強度分布特性との関係を示す図
【図4】同実施形態の分布帰還型半導体レーザにおける光の出力特性を示す図
【図5】本発明の第2実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図6】本発明の第3実施形態に係わる分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図7】分布帰還型半導体レーザの製造方法を示す図
【図8】分布帰還型半導体レーザの各回折格子を示す図
【図9】分布帰還型半導体レーザの動作原理を説明するための図
【図10】従来の分布帰還型半導体レーザの概略構成を示す断面模式図
【図11】従来の分布帰還型半導体レーザにおける結合導波路長の設定方法を説明するための図
【図12】同従来の分布帰還型半導体レーザの問題点を説明するための図
【符号の説明】
11…半導体基板
12a…第1の回折格子層
12b…第2の回折格子層
13…結合層
14…格子
15…隙間
16a、16b…回折格子
17…緩衝層
18…活性層
19…クラッド層
20…p電極
21…n電極
22a、22b…反射防止膜
23、23a、23b…光
24…光の強度分布特性
25、25a…光の出力特性
Claims (4)
- 半導体基板(11)と、この半導体基板の上方に備えられ、仮想的に同一格子間隔で位相が連続する回折格子(16)の一部を構成するように光(23)の出射方向に平坦な結合層(13)を挟んで互いに離間して配設された第1、第2の回折格子層(12a、12b)と、この第1、第2の回折格子層及び結合層の上方に配置された活性層(18)と、この活性層の上方に配置されたクラッド層(19)とを備えた分布帰還型半導体レーザにおいて、
前記第1、第2の回折格子層の回折格子は、前記光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間(15)を有し、
前記結合層は前記光の出射方向と直交する方向に2層(13a、13b)で形成され、この2層のうち1層(13a)は、前記第1、第2の回折格子層と同一物質で形成された
ことを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。 - 半導体基板(11)と、この半導体基板の上方に配置された活性層(18)と、この活性層の上方に備えられ、仮想的に同一格子間隔で位相が連続する回折格子の一部を構成するように光(23)の出射方向に平坦な結合層(13)を挟んで互いに離間して配設された第1、第2の回折格子層(12a、12b)と、この第1、第2の回折格子層及び結合層の上方に配置されたクラッド層(19)とを備えた分布帰還型半導体レーザにおいて、
前記第1、第2の回折格子層の回折格子は、前記光の出射方向に直交する上面から下面へ貫通する複数の隙間(15)を有し、
前記結合層は前記光の出射方向と直交する方向に2層(13a、13b)で形成され、この2層のうち1層(13a)は、前記第1、第2の回折格子層と同一物質で形成された
ことを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。 - 前記第1の回折格子層(12a)の回折格子(16a)における結合効率(κ1)と、前記第2の回折格子層(12b)の回折格子(16b)における結合効率(κ2)とが互いに異なる値に設定されたことを特徴とする請求項1又は2記載の分布帰還型半導体レーザ。
- 前記半導体基板はInPで形成され、前記第1、第2の回折格子層はInGaAsPで形成され、前記活性層はInGaAsPを含む材質で形成され、前記クラッド層はInPで形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の分布帰還型半導体レーザ。
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