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JP3718313B2 - 多孔質プラスチックフィルタ - Google Patents

多孔質プラスチックフィルタ Download PDF

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JP3718313B2
JP3718313B2 JP03411197A JP3411197A JP3718313B2 JP 3718313 B2 JP3718313 B2 JP 3718313B2 JP 03411197 A JP03411197 A JP 03411197A JP 3411197 A JP3411197 A JP 3411197A JP 3718313 B2 JP3718313 B2 JP 3718313B2
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洋介 江川
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Mitsubishi Plastics Inc
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体や気体などの流体中に含まれる微粒子を分離濾過するための多孔質プラスチックフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体や気体などの流体中に含まれる塵芥等の微粒子を分離濾過するための多孔質プラスチックフィルタは多数知られている。中でも、液体の流入側と流出側とで孔径の異なるプラスチックフィルタ、例えば流入側あるいは流出側のどちらか一方を、平均粒径が比較的大きなプラスチック材料の粒子から形成して大きな孔径とし、他方を平均粒径が比較的小さなプラスチック材料の粒子から形成して小さな孔径とした多孔質複層フィルタは、濾過精度の向上、微粒子の高捕集効率および低圧力損失の点から望ましく、このようなものとして、平均粒径が比較的大きな熱可塑性プラスチック材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイドなどを焼結成形した多孔質プラスチック基材の表面に、そのプラスチック材料よりも平均粒径が比較的小さなポリテトラフロオロエチレン(以下「PTFE」と記す)を、接着剤と共に、直接的に被着することで、多孔質プラスチックフィルタ基材の外表面とその内表面とで、多孔層の孔径に差異を持たせた多孔質フィルタが提案されている。
【0003】
また、出願人は、多孔質プラスチックフィルタを複数の熱可塑性プラスチック材料で構成し、その中の少なくとも1種類をふっ素系樹脂材料としたもの(特願平7−214808号)や多孔質プラスチックフィルタを比較的平均粒径が小さな熱可塑性プラスチック材料単体で構成したもの(特願平7−241862号)を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の多孔質複層フィルタでは、使用するΡTFEが粘着特牲に劣るため、上記多孔質プラスチック基材とPTFEとの界面での接着性が不十分となり、濾過や逆洗の際に多孔質プラスチック基材からPTFE粒子が脱落し、結果として孔径に差異がなくなったり、あるいは部分的に差異を生じ、フィルタの捕集性能の低下を招いたり、あるいは脱落したPTFE粒子が捕集した微粒子中に混入するなどの問題があった。
【0005】
後者の内、複数の熱可塑性プラスチック材料で構成しその中の少なくとも1種類をふっ素系樹脂材料とした多孔質フィルタは、粉体払い落し性能が優れており、また比較的平均粒径が小さな熱可塑性プラスチック材料単体で構成した多孔質フィルタは、粒子脱落性、微粒子捕集性、粉体払い落し性、圧力損失などの特性がバランス良く保有しており、各々多孔質フィルタとして優れているが、圧力損失のコントロールに今一つ難しい面がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題点を解消できる多孔質プラスチックフィルタであって、その要旨とするところは、
熱可塑性プラスチック材料の粒子を焼結成形して得られる多孔質プラスチックフィルタであって、多孔質プラスチックフィルタは、少なくとも平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲と平均粒径が90μmを超え1,000μm以下の範囲の複数の熱可塑性プラスチック材料で構成してあると共に、そのフィルタの少なくとも一つの表面の水に対する接触角が60度以上である多孔質プラスチックフィルタにおいて、熱可塑性プラスチック材料が、超高分子量ポリエチレンである多孔質プラスチックフィルタにある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の多孔質プラスチックフィルタは、その中になくとも平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲と、平均粒径が90μmを越え1,000μm以下の範囲の超高分子量ポリエチレンで構成してあると共に、表面の水に対する接触角が60度以上である。
【0008】
ここで、水に対する接触角が、60度未満の表面を有するプラスチックフィルタでは、表面の自由エネルギーが大きいため、逆洗を行ってもフィルタ表面に付着した微粒子の払い落としが十分に行われず、目詰まりなどが発生するため、実用上問題がある。
【0009】
本発明の多孔質プラスチックフィルタは、超高分子量ポリエチレンの内、平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲のものと、平均粒径が90μmを越え1,000μm以下の範囲のものとが少なくとも混合して構成してある。
【0010】
両者の混合割合は、平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲のものが、全体に対し20重量%でよく、好ましくは40重量%以上が好適である。
【0011】
特に超高分子量ポリエチレンのメルトフローレイト(以下「MFR」と略す)は他の熱可塑性プラスチックに比べ低く、具体的には0.01以下で、これは均質な孔径を有する多孔質プラスチックフィルタを得る上では好適である。
【0012】
なお、多孔質プラスチックフィルタに帯電防止性能を付与させるために、多孔質プラスチックフィルタに、例えば、カーボンブラックやカーボンファイバー、金属粉、表面に金属などが塗布してあるチタン酸カリウムなどの導電剤を、目的にあわせて1〜5重量%の範囲、通常は1〜2%の範囲の量で添加してあってもよい。
【0013】
本発明の多孔質プラスチックフィルタを成形するには、好ましくは平均粒径が30μm以上50μm以下の粘度平均分子量が200万以上の超高分子量ポリエチレンに、平均粒径120μm以上180μm以下の粘度平均分子量が400万以上の超高分子量ポリエチレンとを混合し、焼結成形して得られる。
【0014】
特に、MFRの小さなもの、具体的にはMFRが0.01以下の超高分子量ポリエチレンを使用する方が均一な孔径を有する多孔質プラスチックフィルタを得る上では好適であり、例えば平均粒径が100μm以上200μm以下で、かつ嵩密度が0.35〜0.45g/cmの、ぶどう房形状の超高分子量ポリエチレンが、機械的強度などにより好適である。
【0015】
本発明の多孔質プラスチックフィルタの最終的な形状は、断面が円形、楕円形、長方形、多角形、星形などの中空筒状体、板状体、棒状体、有底筒状体あるいは皿状体など、その用途によって適宜選択される。
【0016】
また、その長さは、長形・短形のいずれであってもよく、後記する分離装置に合わせて成形される。
【0017】
このフィルタの形状として、中でも、中空筒状体の壁の少なくともその一部にひだ部を形成したフィルタは、垂直あるいは水平に対する自立性を有すと共に、濾過面積の増大を図ることができるので好適である。
【0018】
そのひだ部は、その筒状体の外周端に位置する外側屈曲部と、筒状体の内周側屈曲部とを交互にあるいは適宜間隔を置いて設けることにより形成される。
【0019】
そのひだ部の形成は、その筒状体の外側屈曲部の外形、内側屈曲部の内径、厚み、ひだの数などによって決まるが、外形が20〜150mm、内径が12〜120mm、厚みが1〜5mm、ひだの数が5〜25個好ましくは6〜12個の中より、フィルタの機械的強度、要求される容積当たりの濾過面積、分離装置の設置面積などを考慮して選択される。
【0020】
このひだ部は、筒状体の全周にまたはほぼ半周にわたり形成するのが好ましく、ひだ部を全周に形成したものは分離装置内に垂直に配設した場合にフィルタに方向性が生ずることが無く、またひだ部をほぼ半周にわたり形成したものは分離装置内にひだ部を下側にして水平に配設した場合に除去すべき微粒子の滞積が無く好適である。
【0021】
本発明の多孔質プラスチックフィルタは、超高分子量ポリエチレンの所定の平均粒径を有する粒子を、静的成形法や動的成形法によって焼結成形することで行われる。
【0022】
前者の静的成形法は、いわゆる型内焼結法であって、例えば筒状などの内表面形状を有する外型とその内部に挿入した同様の外表面形状を有する内とよりなる成形金型を用い、外型内表面と内型外表面の間隙部に形成されるキャビテイ内に熱可塑性プラスチック材料の粒子を充填した後、成形金型共々これを加熱する方法である。
【0023】
後者の動的成形法は、(1) 先端部に成形型を有する温度調整が可能なシリンダ内に往復運動をするピストン(プランジャーともいう)を内蔵したラム式押出機を用いて行うラム押出法、(2) 先端部に成形型を有する温度調整が可能なシリンダ内にスクリュウを内蔵した射出成形機を用いて行う射出成形法、(3) 先端部に成形型を有する温度調整が可能なシリンダ内にスクリュウを内蔵した押出成形機を用いて行う押出成形法、(4)雌型とその内径部に挿人される雄型よりなる成形金型を用い、雌型の内部に形成されるキャビテイ内に原料を充填した後、成形金型を加熱する圧縮成形機を用いて行う圧縮成形法、(5) 先端部に上下方一対の移動式ベルトあるいは下方の移動式ベルトで構成される成形型を有する温度調整が可能なシリンダでこの成形型内に原料を押出しする連続式プレス機を用いて行う連続式プレス法などである。
【0024】
これら静的成形法や動的成形法などの方法から、本発明の多孔質プラスチックフィルタの最終的形状などの要求品質に応じて、適宜選択することができる。
【0025】
なお、導電性の付与は、多孔質プラスチックフィルタの成形時に、前記した導電剤、例えばカーボンブラックやカーボンファイバー、金属粉等を超高分子量ポリエチレン原料中に混入させる方法や、成形後の多孔質プラスチックフィルタの表面に、界面活性剤等を塗布する方法などであるが、少なくとも多孔質プラスチックフィルタ表面に導電性を付与できるものであれば、特に限定されない。
【0026】
上記のようにして得られる多孔質プラスチックフィルタは、通常、複数本を組合せてフィルタユニットとし、これを所定の形状の分離装置用容器内に垂直または水平に懸架などの手段により取り付けて分離装置として使用される。
【0027】
フィルタユニットは、多孔質プラスチックフィルタを略板状の支持体に取付けたものであって、プラスチックフィルタの一方の端部を孔の開いた支持体に嵌着などの手段により固定し、他方の端部の開口部を蓋体で閉塞したものである。
【0028】
この支持体および蓋体は、金属や各種の合成樹脂例えば硬質のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂や反応型の熱硬化性樹脂などが使用されるが、反応型の液状ポリウレタン樹脂が成形加工性や寸法安定性から好ましい。
【0029】
そして、このフィルタユニットに導電性を付与する必要がある場合には、多孔質プラスチックフィルタを焼結成形する際に前記した導電剤を添加してフィルタに導電性を付与させると共に、支持体および蓋体にも同様にカーボンブラックなどの導電剤を添加して導電性を付与させた材料を使用すればよいなお、反応型の液状ポリウレタン樹脂を使用する場合主剤のポリオールおよび硬化剤に平均糸長0.1〜1.0mmの炭素繊維を3〜10重量%添加したものが、残留歪みが小さく高い寸法精度と帯電防止性能を兼ね備えたものとなり、好適である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0031】
[実施例1〜5]以下の内容にて製造して得られた、多孔質プラスチックフィルタの性能は、下記に示す方法により評価または測定し、その結果を表1に表示した。
【0032】
成形用金型として、円筒状の外表面を有する内型1個と、円筒状の内表面を有する外型1個を準備する。その内型の外径は、外型の内径より2mm小さいものとする。先ず、内型を外型内に挿入し、外型と内型との間に均一に2mmの間隙が形成されるように設置する。次いで、その間隙内に、平均粒径が40μmで、分子量200万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)と、平均粒径が150μmで、分子量400万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)とを、表1に表示した割合(重量%)で混合した組成物を、充填し、これを160〜220℃の温度の加熱炉内で30〜90分間加熱して焼結成形して、肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0033】
「粒子脱落の有無」逆洗による払い落しの際に、フィルタ粒子の脱落の有無を目視により評価した。すなわち、フィルタ粒子の脱落がなく良好なものを(○)、フィルタ粒子の脱落が多少認められるものを(Δ)、フィルタ粒子の脱落が相当認められるものを(×)とした。
【0034】
ただし、ここでフィルタ粒子には、脱落源が2次的に被覆溶着して一体化した他材料よりなる多孔質層を含めてフィルタを構成する粒子の全て、である。
【0035】
「微粒子捕集性能」逆洗による払い落しの際に、払い落された微粒子の流体流出側への混入の有無を目視により評価した。すなわち、微粒子の混入が認められないものを(○)、微粒子の混入が多少認められるものを(Δ)、微粒子の混入が相当認められるものを(×)とした。
【0036】
「粉体払い落し性」逆洗による払い落しの際に、流体流出側のフィルタ表面に付着した微粒子(粉体)の払い落しの良否を目視により評価した。すなわち、微粒子(粉体)の払い落しが良好なものを(○)、微粒子(粉体)の払い落しが多少悪いものを(Δ)、微粒子(粉体)の払い落しが相当悪いものを(×)とした。
【0037】
「圧力損失/mmAq」微粒子を含まない空気を1m/minで吸引した時の、流入側と流出側の圧力損失を測定し、水柱mmで表示した値である。
【0038】
「対水接触角/度」ゴニオメーター式接触角測定器(エルマ社製G−1型)を用い、マイクロシリンジでイオン交換水20μlを流入側焼結プラスチックの表面に滴下し、その接触角を測定し、度で表示した値である。
【0039】
Figure 0003718313
表1に示したように、実施例1〜5のいずれも粒子の脱落および粉体払い落し性について問題なく良好である。また、圧力損失についても実施例1が若干高いがいずれも実用上は問題がない。
【0040】
しかも、平均粒径の比較的小さなものと比較的大きなもの混合割合を替えることにより、性能の異なる多孔質プラスチックフィルタを容易に得ることができる。
【0041】
なお、平均粒径が小さいプラスチック材料の割合が低い実施例5は、流体流出側への微粒子の混入が多少認められ、好ましくない。
【0042】
[比較例1〜4]以下の内容にて製造して得られた多孔質プラスチックフィルタの性能は、下記に示す方法により評価または測定し、その結果を表2に表示した。
【0043】
[比較例1]実施例1と同一の成形用金型を使用して、その成形用金型の間隙内に、平均粒径が30μm で、分子量200万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)を充填し、これを160〜220℃の温度の加熱炉内で30〜90分間加熱して焼結成形して、肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0044】
[比較例2]比較例1と同一の成形用金型を使用して、その成形用金型の間隙内に、平均粒径が170μmで、分子量200万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)を充填し、これを150〜200℃の温度の加熱炉内で60分間加熱して焼結成形して、肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0045】
[比較例3]比較例1と同一の成形用金型を使用して、その成形用金型の間隙内に、平均粒径が30μmで、分子量200万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)を充填し、これを160〜220℃の温度の加熱炉内で30〜90分間加熱して焼結成形し、焼結成形した多孔質プラスチック円筒体を成形用金型より取出した後、その円筒体の表面に界面活性剤を塗布して肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0046】
[比較例4]比較例1と同一の成形用金型を使用して、その成形用金型の間隙内に、平均粒径が170μmで、分子量400万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)を充填し、これを160〜220℃の温度の加熱炉内で30〜90分間加熱して焼結成形し、焼結成形した多孔質プラスチック円筒体を成形用金型より取出した後、その円筒体の表面に平均粒径が0.1μmのPTFE微粒子をバインダーと共に、スプレーして吹き付けて10〜20μmの厚さに被着積層し、肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0047】
Figure 0003718313
表2に示したように、比較例1は、平均粒径が30μmで分子量200万の超高分子量ポリエチレンで構成したもので、粒子の脱落や流体流出側への微粒子の混入、粉体の払い落し性、さらには圧力損失についても問題なく良好のものであるが、前記した実施例1〜4特に実施例1は、比較例1と遜色ないことがわかる。
【0048】
しかし、比較例2は、平均粒径が170μmで分子量200万の超高分子量ポリエチレンで構成したもので、特に流体流出側への微粒子の混入について難があり実用上問題がある。また比較例3においては、粉体の払い落し性に間題があり、比較例4においては、基材からPTFE粒子の脱落、流体流出側への微粒子の混入などに問題がある。
【0049】
[実施例6〜10]以下の内容にて製造して得られた、多孔質プラスチックフィルタの性能は、下記に示す方法により評価または測定し、その結果を表1に表示した。
【0050】
成形用金型として、壁の全周に8個のひだ部を有する星型状の外表面を有する内型1個と、星型状の内表面を有する外型1個を準備する。その内型の外径は、外型の内径より2mm小さいものとする。先ず、内型を外型内に挿入し、外型と内型との間に均一に2mmの間隙が形成されるように設置する。次いで、その間隙内 に、平均粒径が40μmで、分子量200万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)と、平均粒径が150μmで、分子量400万の超高分子量ポリエチレン(MFR=0.01以下)とを、表3に表示した割合(重量%)で混合した組成物を、充填し、これを160〜220℃の温度の加熱炉内で30〜90分間加熱して焼結成形して、肉厚2mmの中空円筒体形の多孔質プラスチックフィルタを得た。
【0051】
Figure 0003718313
表3に示したように、実施例6〜10のいずれも粒子の脱落および粉体払い落し性について問題なく良好である。また、圧力損失についても実施例6が若干高いがいずれも実用上は問題がない。
【0052】
しかし、平均粒径が小さいプラスチック材料の割合が低い実施例11は、流体流出側への微粒子の混入が多少認められ、好ましくない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の多孔質プラスチックフィルタは、少なくとも平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲と平均粒径が90μmを越え1,000μm以下の範囲の超高分子量ポリエチレンで構成してあると共に、そのフィルタの少なくともーつの表面の水に対する接触角が60度以上としてあるので、良好な払い落し性能、表面捕集性能、圧力損失などを兼備しながらも、従来のようなPTFE粒子が脱落し、捕集された微粒子中に混入するなどの問題のないと共に、プラスチックフィルタとしての性能特に圧力損失をコントロールできものである。
しかも、横断面形状を中空星型体形にした場合は、単位容積当たりの濾過面積が多くなるので、分離装置の濾過容量、装置容量、設置面積などの選択が容易にでき、設計施工上好ましいものである。

Claims (1)

  1. 熱可塑性プラスチック材料の粒子を焼結成形して得られる多孔質プラスチックフィルタであって、多孔質プラスチックフィルタは、少なくとも平均粒径が5μm以上90μm以下の範囲と平均粒径が90μmを超え1,000μm以下の範囲の複数の熱可塑性プラスチック材料で構成してあると共に、そのフィルタの少なくとも一つの表面の水に対する接触角が60度以上である多孔質プラスチックフィルタにおいて、熱可塑性プラスチック材料が、超高分子量ポリエチレンであることを特徴とする多孔質プラスチックフィルタ。
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