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JP3715194B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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JP3715194B2
JP3715194B2 JP2000324045A JP2000324045A JP3715194B2 JP 3715194 B2 JP3715194 B2 JP 3715194B2 JP 2000324045 A JP2000324045 A JP 2000324045A JP 2000324045 A JP2000324045 A JP 2000324045A JP 3715194 B2 JP3715194 B2 JP 3715194B2
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッカシャフトで揺動可能に支承されるとともにカムシャフトの動弁カムに従動するロッカアームに、機関弁が連動、連結される内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる動弁装置は、たとえば特開平6−185322号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような動弁装置では、ロッカアームの軽量化および剛性増大を図ることが望まれている。
【0004】
一方、ロッカアームを軽量化のためにたとえばアルミニウム合金でダイカスト成形することがあり、その場合、鋳造品質を向上するために加圧ピンをキャビティ内に突入することでキャビティ内の圧力を高めるようにした成形方法が在り、そのようなダイカスト成形方法を用いたときには、成形完了後のロッカアームには加圧ピンに対応したボス部が形成されることになる。従来、そのようなボス部は機械加工により切除されているが、上記ボス部をロッカアームの剛性向上のために用いることができれば好都合である。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ロッカアームの剛性を増大せしめた内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ロッカシャフトを挿通させて該ロッカシャフトで揺動可能に支承される揺動支持部を有するロッカアームに、機関弁が連動、連結されるとともに、カムシャフトの動弁カムに接触するローラがロッカシャフトの軸線と平行な軸線まわりに回転可能に軸支される内燃機関の動弁装置において、ダイカスト成形される前記ロッカアームに、該ロッカアームをダイカスト成形する際の加圧ピンのキャビティ内への圧入により該ロッカアームに一体に形成されるボス部が、ダイカスト成形完了後にそのまま残されており、そのボス部が、前記カムシャフトとは反対側で且つ前 記ローラおよび前記ロッカシャフトの軸線間に配置されることを特徴とする。
【0007】
このような成によれば、ロッカアームには、それの鋳造品質向上のための加圧ピンに対応したボス部がのまま残されることにより、ロッカアーム、特に揺動支持部の剛性を高めることができる。しかも上記ボス部がローラ及びロッカシャフトの軸線間に配置されることで、該ボス部をロッカアームの揺動中心に近い位置に配置することができるから、ロッカアームの先端側を軽くして慣性上有利となる。さらに上記ボス部がカムシャフトとは反対側でロッカアームに一体に設けられることで、ボス部がカムシャフトに干渉する心配をなくし、カムシャフトおよびロッカアームをより近接させて配置することを可能とし、動弁装置のコンパクト化に寄与することができる。
【0008】
また請求項記載の発明は、上記請求項の構成に加えて、一対の前記ボス部が、前記ロッカシャフトの軸線に沿うロッカアームの中心を通るとともに前記軸線に直交する平面に関して対称となるよう配置されることを特徴とし、かかる構成によれば、1つのボス部が占めるスペースが小さくなることで、各ボス部とロッカアームの周辺部品との干渉が生じることを回避し、ロッカシャフトの軸線に沿う方向でロッカアームをバランスよく形成することができる。しかもダイカスト成形されるロッカアームの鋳造品質向上のため一対の加圧ピンをキャビティ内に分散配置し、キャビティ内の広い範囲に加圧力を均等に及ぼしてロッカアームの鋳造品質をより一層向上することができる
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図9は本発明の一実施例を示すものであり、図1は内燃機関の一部縦断面図、図2は図1の2矢視平面図、図3は排気側ロッカアームの平面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図6の7ー7線断面図、図8は図4の8矢視図、図9は図2の4−4線に対応する部分でのダイカスト装置の縦断面図である。
【0011】
先ず図1および図2において、この多気筒内燃機関は、シリンダブロック15と、該シリンダブロック15の上部にガスケット17を介して結合されるシリンダヘッド16とを備え、各気筒毎にシリンダブロック15に設けられるシリンダ18にピストン19がそれぞれ摺動可能に嵌合される。またシリンダブロック15、シリンダヘッド16および各ピストン19により、各気筒毎に燃焼室20が形成される。
【0012】
シリンダヘッド16には、燃焼室20の天井面一側に臨む一対の吸気弁口21…と、両吸気弁口21…に共通に連なってシリンダヘッド16の一側面(図1の右側面)に開口する吸気ポート22とが各気筒毎に設けられるとともに、燃焼室20の天井面他側に臨む一対の排気弁口23…と、両排気弁口23…に共通に連なってシリンダヘッド16の他側面(図1の左側面)に開口する排気ポート24とが各気筒毎に設けられる。
【0013】
各吸気弁口21…をそれぞれ開閉可能な吸気弁VI,VIのステム25…はシリンダヘッド16に設けられたガイド筒26…に摺動可能に嵌合され、ガイド筒26…から上方に突出したステム25…の上端部に設けられるリテーナ27,27およびシリンダヘッド16間に、吸気弁VI,VIを上方すなわち閉弁方向に付勢する弁ばね28…が設けられる。また排気弁口23…をそれぞれ開閉可能な機関弁としての排気弁VE,VEのステム29…はシリンダヘッド16に設けられたガイド筒30…に摺動可能に嵌合され、ガイド筒30…から上方に突出したステム29…の上端部に設けられるリテーナ31,31およびシリンダヘッド16間に、排気弁VE,VEを上方すなわち閉弁方向に付勢する弁ばね32…が設けられる。
【0014】
両吸気弁VI,VIは吸気側動弁装置33で開閉駆動され、両排気弁VE,VEは排気側動弁装置34で開閉駆動されるものであり、両動弁装置33,34間には、燃焼室20の中央部に臨んでシリンダヘッド16に取付けられる点火プラグ35を挿入するための被取付け部材としてのプラグ挿入筒36が上下に延びるようにして配置され、該プラグ挿入筒36の下端はシリンダヘッド16に取付けられる。
【0015】
吸気側動弁装置33は、一対の吸気弁VI,VIに個別に対応した一対の吸気側ロッカアーム37,38と、両吸気側ロッカアーム37,38を揺動可能に支承する吸気側ロッカシャフト39と、該ロッカシャフト39と平行な軸線まわりに回転可能な吸気側カムシャフト40とを備える。
【0016】
吸気側ロッカシャフト39は、各気筒間でシリンダヘッド16に設けられたホルダ壁41,41…で固定的に支持されており、両吸気側ロッカアーム37,38の基端が吸気側ロッカシャフト39で揺動自在に支承される。また両吸気側ロッカアーム37,38の先端には、対応の吸気弁VI,VIの上端すなわちステム25…の上端に当接するタペットねじ42A,42Bが進退位置を調節可能として螺合される。吸気側カムシャフト40は、図示しないクランクシャフトに1/2の減速比で連動、連結されるものであり、前記ホルダ壁41,41…と、それらのホルダ壁41,41…の上端に締結されるカムホルダ43,43…とで回転自在に支承される。
【0017】
吸気側カムシャフト40には、一方の吸気側ロッカアーム37に対応した高速用動弁カム44と、他方の吸気側ロッカアーム38に対応した低速用動弁カム45とが設けられており、一方の吸気側ロッカアーム37に軸支されたローラ46が高速用動弁カム44にころがり接触し、他方の吸気側ロッカアーム38に軸支されたローラ(図示せず)が低速用動弁カム45にころがり接触する。
【0018】
しかも両吸気側ロッカアーム37,38間には、両ロッカアーム37,38の連動および連動解除を切換可能な連動切換手段(図示せず)が設けられており、該連動切換手段は、機関の低速運転時には両吸気側ロッカアーム37,38を相互に独立して揺動作動せしめ、機関の高速運転時には両吸気側ロッカアーム37,38を連動して揺動作動せしめる。したがって機関の低速運転時には、一方の吸気側ロッカアーム37が高速用動弁カム44のカムプロフィルに対応した作動特性で一方の吸気弁VIを開閉駆動するように揺動作動するのに対し、他方の吸気側ロッカアーム38は低速用動弁カム45のカムプロフィルに対応した作動特性で他方の吸気弁VIを開閉駆動するように揺動作動し、機関の高速運転時には、両吸気側ロッカアーム37,38が高速用動弁カム44のカムプロフィルに対応した作動特性で両吸気弁VI,VIを開閉駆動するように揺動作動する。
【0019】
排気側動弁装置34は、一対の排気弁VE,VEに共通である単一の排気側ロッカアーム50と、排気側ロッカアーム50を揺動可能に支承する排気側ロッカシャフト51と、該ロッカシャフト51と平行な軸線まわりに回転可能な排気側カムシャフト52とを備える。
【0020】
排気側ロッカシャフト51は、前記吸気側ロッカシャフト39と平行な軸線を有するものであり、該吸気側ロッカシャフト39と同様にホルダ壁41,41…で固定的に支持される。この排気側ロッカシャフト51で排気側ロッカアーム50の基端が揺動自在に支承され、排気側ロッカアーム50の先端には、対応の排気弁VE,VEの上端すなわちステム29…の上端に当接する第1および第2タペットねじ53A,53Bが進退位置を調節可能として螺合される。また排気側カムシャフト52は、図示しないクランクシャフトに1/2の減速比で連動、連結されるものであり、前記ホルダ壁41,41…と、それらのホルダ壁41,41…の上端に締結されるカムホルダ54,54…とで回転自在に支承される。
【0021】
排気側カムシャフト52には、排気側ロッカアーム50に対応して動弁カム55が設けられており、排気側ロッカアーム50に軸支されたカム当接部としてのローラ56が前記動弁カム55にころがり接触する。
【0022】
すなわち排気側ロッカシャフト51で揺動可能に支承される排気側ロッカアーム50に、動弁カム55に接触するローラ56が設けられるとともに排気弁VE,VEが連動、連結される。
【0023】
図3において、排気側ロッカアーム50には、排気側ロッカシャフト51を挿通せしめて該ロッカシャフト51で揺動可能に支承される円筒状の揺動支持部57が基端に設けられるとともに、前記揺動支持部57の軸方向両端部から延設される第1および第2支持壁58,59と、第1および第2支持壁58,59の先端間を連結する連結壁60とが設けられる。
【0024】
第1及び第2支持壁58,59の先端には、外周面を円弧状とした第1および第2弁当接部58a,59aが排気側ロッカシャフト51の軸線と平行に並ぶようにして一体に形成される。而して第1および第2支持壁58,59は、排気側ロッカシャフト51の軸線に直交する平面に沿うようにして揺動支持部57の両端部から延設されることが好ましく、第1及び第2弁当接部58a,59aおよび揺動支持部57が、排気側ロッカシャフト51の軸線に直交する第1および第2支持壁58,59で連結されることが好ましい。
【0025】
前記各弁当接部58a,59aには第1および第2タペットねじ53A,53Bを螺合せしめるねじ孔61A,61Bが設けられる。またローラ56は、前記揺動支持部57および両タペットねじ53A,53B間の中間部すなわち排気側ロッカシャフト51の軸線からずれた位置で排気側ロッカアーム50に軸支されている。
【0026】
前記第1および第2タペットねじ53A,53Bのうち排気側ロッカシャフト51の軸線Cに沿う一端側(図3の下端側)に配置される第1タペットねじ53Aの中心すなわち第1弁当接部58aにおけるねじ孔61Aの中心およびローラ56への動弁カム55の接触範囲(図3の交差する斜線部で示す範囲)を通る第1直線L1と、前記第1および第2タペットねじ53A,53Bのうち排気側ロッカシャフト51の軸線Cに沿う他端側(図3の上端側)に配置される第2タペットねじ53Bの中心すなわち第2弁当接部59aにおけるねじ孔61Bの中心およびローラ56への動弁カム55の接触範囲を通る第2直線L2と、排気側ロッカシャフト51の軸線Cとが排気側ロッカアーム50の平面視で交わる交点P1,P2は、揺動支持部57の軸方向両端よりも内方に配置される。すなわち揺動支持部57は第1および第2交点P1,P2よりも外方に両端面が配置される長さを有するように形成される。また前記第1および第2直線L1,L2は、ローラ56への動弁カム55の接触範囲の中心を通ることが望ましい。
【0027】
したがって第1および第2タペットねじ53A,53Bでのタペットクリアランスに差が生じ、第1もしくは第2直線L1,L2上で大きな荷重が発生して排気側ロッカアーム50を傾けようとしても、第1および第2直線L1,L2上で揺動支持部57が排気側ロッカシャフト51に支持されており、排気側ロッカアーム50を安定的に支持することができる。この結果、揺動支持部57およびローラ56に偏摩耗が生じることも防止することができる。
【0028】
しかも揺動支持部57は、第1および第2タペットねじ53A,53Bの中心間の距離よりも長く形成されており、第1および第2タペットねじ53A,53Bの中心を通って排気側ロッカシャフト51の軸線Cに直交する第3および第4直線L3,L4が、揺動支持部57の軸方向両端よりも内方に配置される。
【0029】
これにより両タペットねじ53A,53B間の距離以上の長さで揺動支持部57が排気側ロッカシャフト52に支持されることになり、排気側ロッカアーム50をより安定的に支持することが可能となる。
【0030】
図4〜図6を併せて参照して、第1および第2支持壁58,59間で排気側ロッカアーム50には、前記ローラ56を収容する矩形の開口部62が設けられており、第1および第2支持壁58,59間の距離よりも短い長さを有するとともに排気側ロッカシャフト51と平行な軸線を有するローラ軸63が前記開口部62を横切って排気側ロッカアーム50に固定され、ローラ56はニードルベアリング64を介して該ローラ軸63に回転自在に支持される。
【0031】
第1および第2支持壁58,59と、前記開口部62との間にわたっては、排気側ロッカシャフト51と平行に延びて円筒状に形成される一対の軸支持部655,65が設けられ、それらの軸支持部65,65内に、内端を前記開口部62に開口するとともに外端を排気側ロッカアーム50の外側方すなわち第1および第2支持壁58,59の外側方に開口する軸挿入孔66,66が同軸に設けられる。
【0032】
軸挿入孔66は、開口部62側の第1挿入孔部66aと、第1挿入孔部66aの外端に内端を連ならせる第2挿入孔部66bとから成り、第1挿入孔部66aと、第1挿入孔部66aおよび第2挿入孔部66bとの間には開口部62と反対側に臨む段部66cが形成される。而して第1および第2挿入孔部66a,66bは、相互66a,66b間に環状の段部66cを形成するようにして同軸の円形孔となるように形成されることが望ましく、そうすれば穿孔加工が容易となるのであるが、横断面円形である第1挿入孔部66aに対して第2挿入孔部66bの横断面が非円形であってもよく、第2挿入孔部66bは、ローラ軸63を挿入可能であって第1挿入孔部66aとの間に開口部62とは反対側に臨む段部66cを形成するものであればよい。
【0033】
ローラ軸63は、両軸挿入孔66,66のうち該ローラ軸63の両端よりも軸方向外方部分を中空状態に残したまま両軸挿入孔66,66の内端部に嵌合、固定されるものであり、その嵌合、固定にあたり、第1挿入孔部66a,66aに両端を嵌合せしめたローラ軸63の両端部外周縁が両軸挿入孔66,66の前記段部66c,66cにかしめ係合される。これによりローラ軸63の排気側ロッカアーム50への固定状態で該ローラ軸63の両端よりも軸方向外方部分で排気側ロッカアーム50には肉抜き部67,67が形成されることになる。
【0034】
このように、ローラ軸63の両端よりも軸方向外方で排気側ロッカアーム50に肉抜き部67,67が形成されることで排気側ロッカアーム50全体の重量を低減することができ、排気側ロッカアーム50の両側からローラ軸63の該ロッカアーム50への固定状態を確認することも可能となる。しかもローラ軸63を比較的短くして該ローラ軸63の排気側ロッカアーム50への組付が容易となるとともに、ローラ軸63の変形が生じ難くして排気側ロッカアーム50の適正な揺動作動を保証することができる。また第1および第2支持壁58,59には排気弁VE,VEからの荷重が作用するのであるが、その荷重作用部分を避けた位置に配置されるローラ軸63でローラ56を支持することができるのでローラ56の支持剛性を高めることができる。
【0035】
しかも軸挿入孔66,66のうち中空状態のままで残る部分すなわち肉抜き部67,67を第2挿入孔部66b,66bとして大きくし、排気側ロッカアーム50全体の重量をより一層低減することができ、ローラ軸63をかしめて排気側ロッカアーム50に固定するので、ローラ軸63の排気側ロッカアーム50への組付がより一層容易となる。
【0036】
さらに前記両軸挿入孔66,66をそれぞれ形成する一対の円筒状の軸支持部65,65が、第1および第2支持壁58,59および前記開口部62間にわたって排気側ロッカアーム50に設けられており、ローラ軸63を介して連なる一対の円筒状の軸支持部65,65が両支持壁58,59に連設されるので、両支持壁58,59の剛性およびローラ56の支持剛性をより一層高めることができる。
【0037】
円筒状である揺動支持部57は、排気側ロッカシャフト51を囲繞する薄肉円筒部57aの軸方向両端に、排気側ロッカシャフト51を囲繞する円筒状にして前記薄肉円筒部57aよりも肉厚の厚肉円筒部57b,57bがそれぞれ一体に連設されて成るものであり、第1および第2支持壁58,59は厚肉円筒部57b,57bに連設される。
【0038】
図7を併せて参照して、前記両厚肉円筒部57b,57bにおいて、第1および第2支持壁58,59の連設部に対応する内面下部には、排気側ロッカシャフト51の外面との間にオイルを溜め得る溝68,68がそれぞれ円弧状にして設けられる。
【0039】
したがって揺動支持部57の両端部及び排気側ロッカシャフト51間にオイルを溜めることが可能であり、排気側ロッカアーム50がたとえ傾いても偏摩耗が生じることを極力防止するようにして耐久性を向上することが可能であり、しかも揺動支持部57の両端部内面に溝68,68が設けられるだけであるので排気側ロッカアーム50の重量が増大することはなく、溝68,68による揺動支持部57の剛性低下を抑えることができる。
【0040】
しかも排気弁VE,VEの上端に当接する第1および第2タペットねじ53A,53Bが先端に設けられる第1および第2支持壁58,59が、前記溝68,68に対応する部分で揺動支持部57の両端部から延設されるので、揺動支持部57の両端部の剛性が溝68,68が設けられることによってわずかに低下するのを、第1および第2支持壁58,59で補強することができる。
【0041】
排気側ロッカアーム50の上面において、第1および第2支持壁58,59、連結壁60および揺動支持部57で囲まれる部分には、開口部62内のローラ56にオイルを供給することが可能である凹部69,70が形成され、排気側ロッカアーム50の剛性が低下するのを回避しつつ、該排気側ロッカアーム50の重量低減を図ることが可能となる。
【0042】
一方の凹部69は、前記両軸支時部65,65および揺動支持部57間で排気側ロッカアーム50に形成され、開口部62に収容されたローラ56にオイルを供給することがきるので、排気側ロッカアーム50のうち揺動量が比較的小さい部分に動弁室内で飛散しているオイルを確実に溜めてローラ56を確実に潤滑することができ、ローラ56にオイルを供給するための通路を排気側ロッカアーム50に設けることを不要として排気側ロッカアーム50の加工工数を低減することができる。
【0043】
また他方の凹部70は、前記両軸支時部65,65および前記連結壁60間で排気側ロッカアーム50に形成され、ローラ56へのオイルの供給が可能であるので、ローラ56への潤滑を果たしつつ、排気側ロッカアーム50の先端側を軽量化して慣性重量の軽減を図ることができる。
【0044】
前記揺動支持部57の軸方向中央部すなわち薄肉円筒部57aの軸方向中間部は、プラグ挿入筒36に対応する位置に配置されるものであり、このプラグ挿入筒36に対応した位置で揺動支持部57の薄肉円筒部57aには、プラグ挿入筒36とは反対側に凹んだ円弧状の切欠き71が設けられ、プラグ挿入筒36の一部は切欠き71内に収容される。この切欠き71により排気側ロッカアーム50の重量を低減することができるだけでなく、プラグ挿入筒30の一部を切欠き71内に収容させるようにして排気側ロッカアーム50およびプラグ挿入筒36を相互に近接配置することが可能であり、排気側ロッカアーム50の動弁室内でのレイアウト上の制約を緩和して機関全体のコンパクト化に寄与することができる。しかも切欠き71が、第1および第2支持壁58,59の揺動支持部57への連設部間で揺動支持部57に設けられているので、排気弁VE,VEの動弁駆動時に作用する応力が比較的小さい部分に切欠き71を配置し、切欠き71を排気側ロッカアーム50に設けることによる剛性上の影響を小さくして、排気側ロッカアーム50を軽量化することができる。
【0045】
図8を併せて参照して、排気側ロッカアーム50において排気側カムシャフト51とは反対側すなわち排気側ロッカアーム50の下面には、一対のたとえば円筒状のボス部72,72が、排気側ロッカシャフト51の軸線Cに沿う排気側ロッカアーム50の中心を通るとともに前記軸線Cに直交する平面に関して対称となる位置に配置されるようにして一体に設けられる。
【0046】
しかも両ボス部72,72は、ローラ56及び排気側ロッカシャフト51の軸線間において、揺動支持部57と、第1及び第2支持壁58,59と、軸支持部65,65とに各ボス部72,72の一部が重なる配置で排気側ロッカアーム50に一体に設けられる。
【0047】
図9において、排気側ロッカアーム50は、排気側ロッカアーム50の外形形状に対応したキャビティ80を共働して形成する金型81,82を備えるダイカスト装置を用いて、たとえばアルミニウム合金によりダイカスト成形されるものであり、一方の金型82には、前記排気側ロッカアーム50の鋳造品質を向上すべくキャビティ80内の圧力を高めるためにキャビティ80内に突入する一対の加圧ピン84…がスライド可能に支持されており、前記ボス部72,72は、それらの加圧ピン84…に対応して排気側ロッカアーム50に一体に設けられ、排気側ロッカアーム50のダイカスト成形完了後にそのまま残される。
【0048】
揺動支持部57には、排気側ロッカシャフト51の軸線Cに関して前記切欠き71とは反対側で前記開口部62に外端を開口させたオイル噴出孔73が設けられ、排気側ロッカシャフト51には、その軸線Cに沿って延びる給油路74と、該給油路74に連通するとともに外端を前記オイル噴出孔73の内端に連通させ得る給油孔75とが設けられる。而して給油路74は図示しないオイル供給源に接続される。したがって排気側ロッカシャフト51内の給油路74から給油孔75およびオイル噴出孔73を介してローラ56にオイルを供給するようにしてローラ56を潤滑することが可能である。なお排気側ロッカアーム50の揺動状態によって給油孔75およびオイル噴出孔73間が遮断されるが、その遮断状態では給油孔75からのオイルが揺動支持部57および排気側ロッカシャフト51間の潤滑に用いられ、揺動支持部57の内面の溝68,68にもオイルが供給される。
【0049】
第1および第2支持壁58,59の先端間すなわち第1および第2弁当接部58,59aを連結する連結壁60は、排気側ロッカシャフト51の軸線Cすなわち排気側ロッカアーム50の揺動軸線と直角な平面内で相互に直交する第1および第2壁部60a,60bから成るものであり、両壁部60a,60bは前記平面内でたとえば略L字状となるように直交する。これにより、一対の排気弁VE,VEを駆動する排気側ロッカアーム50の先端側の剛性を充分に高めることができ、しかも充分な連結剛性を保持しつつ連結壁60による排気側ロッカアーム50の重量増大を小さく抑えることができる。
【0050】
しかも第2壁部60bは、排気側ロッカシャフト51の軸線と平行に延びるとともに外面を前記第1および第2弁当接部58a,59aの先端外側面に面一に連ならせるように形成される。したがって各弁当接部58a,59aおよび連結壁60の連結部への応力集中をなくし、排気側ロッカアーム50の先端側剛性を充分に高めつつ耐久性を向上することができる。
【0051】
またローラ56を収容せしめるべく排気側ロッカアーム50に設けられる開口部62の一側面が、連結壁60における第1壁部60aの内面の一部で形成されており、連結壁60をローラ56に近接させてローラ56の支持剛性も高めることができる。
【0052】
次にこの実施例の作用について説明すると、ダイカスト成形される排気側ロッカアーム50に、該ロッカアーム50をダイカスト成形する際の加圧ピン84…のキャビティ80内への圧入により形成されるボス部72,72が、ダイカスト成形完了後にそのまま残されるので、排気側ロッカアーム50の剛性をそれらのボス部72,72で増大することができ、しかもボス部72,72が有底の円筒状に形成されることで、ボス部72,72自体の剛性も高い。
【0053】
排気側ロッカアーム50の揺動支持部57と、第1および第2支持壁58,59と、軸支持部65,65とに前記ボス部72,72の一部が配置されるようにして、排気側ロッカアーム50に両ボス部72,72が一体に設けられるので、ボス部72,72により、揺動支持部57と、第1および第2支持壁58,59と、軸支持部65,65の剛性を高めることが可能である。
【0054】
また前記ボス部72,72は、排気側ロッカアーム50に軸支されて動弁カム55に接触するローラ56と、排気側ロッカシャフト51の軸線Cとの間に配置されるようにして排気側ロッカアーム50に一体に設けられているので、ボス部72,72を排気側ロッカアーム50の揺動中心に近い位置に配置することで排気側ロッカアーム50の先端側を軽くすることができ、慣性上有利となる。
【0055】
また一対の前記ボス部72,72が、排気側ロッカシャフト51の軸線Cに沿う排気側ロッカアーム50の中心を通るとともに前記軸線Cに直交する平面に関して対称となる配置で、排気側ロッカアーム50に一体に設けられるので、1つのボス部72が占めるスペースが小さくなることで、各ボス部72,72と排気側ロッカアーム50の周辺部品との干渉が生じることが回避され、排気側ロッカシャフト51の軸線に沿う方向で排気側ロッカアーム50をバランスよく形成することができる。
【0056】
しかもダイカスト成形される排気側ロッカアーム50の鋳造品質向上のための加圧ピン84…に対応したボス部72,72がそのまま残されるものであるので、ダイカスト成形時に一対の加圧ピン84…をキャビティ80内に分散配置し、キャビティ80内の広い範囲に加圧力を均等に及ぼして排気側ロッカアーム50の鋳造品質をより一層向上することができる。
【0057】
また排気側カムシャフト52とは反対側で排気側ロッカアームにボス部72,72が一体に設けられるので、ボス部72,72が排気側カムシャフト52に干渉する心配をなくし、排気側カムシャフト52および排気側ロッカアーム50をより近接させて配置することを可能とし、排気側動弁装置34のコンパクト化に寄与することができる。
【0058】
さらにボス部72,72が、動弁カム55から排気側ロッカアーム50への荷重作用方向に円筒状に突出するものであるので、それらのボス部72,72による排気側ロッカアーム50の剛性増大効果をより一層高めることができる。
【0059】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。たとえば本発明を吸気弁の動弁装置に適用することも可能である
【0060】
【発明の効果】
以上のように発明によれば、ロッカアームには、それの鋳造品質向上のための加圧ピンに対応したボス部がそのまま一体に残されることにより、ロッカアーム、特に揺動支持部の剛性を高めることが可能である。しかも上記ボス部がローラ及びロッカシャフトの軸線間に配置されることで、該ボス部をロッカアームの揺動中心に近い位置に配置することができるため、ロッカアームの先端側を軽くして慣性上有利とすることができる。さらに上記ボス部がカムシャフトとは反対側でロッカアームに一体に設けられることで、ボス部がカムシャフトに干渉する心配をなくし、カムシャフトおよびロッカアームをより近接させて配置することを可能とし、動弁装置のコンパクト化に寄与することができる。
【0061】
また特に請求項の発明によれば、一対の上記ボス部が、ロッカシャフトの軸線に沿うロッカアームの中心を通るとともに前記軸線に直交する平面に関して対称となるように配置されるので、1つのボス部が占めるスペースが小さくなることで、ボス部とロッカアームの周辺部品との干渉が生じることを回避し、ロッカシャフトの軸線に沿う方向でロッカアームをバランスよく形成することができる。しかもダイカスト成形されるロッカアームの鋳造品質向上のための一対の加圧ピンをキャビティ内に分散配置できるから、キャビティ内の広い範囲に加圧力を均等に及ぼしてロッカアームの鋳造品質をより一層向上することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 内燃機関の一部縦断面図である。
【図2】 図1の2矢視平面図である。
【図3】 排気側ロッカアームの平面図である。
【図4】 図2の4−4線断面図である。
【図5】 図2の5−5線断面図である。
【図6】 図5の6−6線断面図である。
【図7】 図6の7ー7線断面図である。
【図8】 図4の8矢視図である。
【図9】 図2の4−4線に対応する部分でのダイカスト装置の縦断面図である。
【符号の説明】
50・・・排気側ロッカアーム
51・・・排気側ロッカシャフト
52・・・排気側カムシャフト
55・・・動弁カム
56・・・カム当接部としてのローラ
57・・・揺動支持部
58,59・・・支持壁
58a,59a・・・弁当接部
63・・・ローラ軸
65・・・軸支持部
72・・・ボス部
80・・・キャビティ
84・・・加圧ピン
VE・・・機関弁としての排気弁

Claims (2)

  1. ロッカシャフト(51)を挿通させて該ロッカシャフト(51)で揺動可能に支承される揺動支持部(57)を有するロッカアーム(50)に、機関弁(VE)が連動、連結されるとともに、カムシャフト(52)の動弁カム(55)に接触するローラ(56)がロッカシャフト(51)の軸線と平行な軸線まわりに回転可能に軸支される内燃機関の動弁装置において、
    ダイカスト成形される前記ロッカアーム(50)に、該ロッカアーム(50)をダイカスト成形する際の加圧ピン(84)のキャビティ(80)内への圧入により該ロッカアーム(50)に一体に形成されるボス部(72)が、ダイカスト成形完了後にそのまま残されており、
    そのボス部(72)は、前記カムシャフト(52)とは反対側で且つ前記ローラ(56)および前記ロッカシャフト(51)の軸線間に配置されることを特徴とする、内燃機関の動弁装置。
  2. 一対の前記ボス部(72)が、前記ロッカシャフト(51)の軸線に沿うロッカアーム(50)の中心を通るとともに前記軸線に直交する平面に関して対称となるよう配置されることを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の動弁装置。
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