JP3713477B2 - 電力線通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号の伝送路として電力線を利用して複数の装置間で通信を行う電力線通信システム、およびこの電力線通信システムで使用される電力線分岐装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの周辺機器の共有化、文書・静止画・動画等の情報の共有化、ゲーム、インターネット等の目的のために、家庭内における情報通信のニーズが高まってきている。そのため、オフィスのみならず一般家庭でも通信ネットワークの需要がある。
【0003】
最近、家庭内における通信ネットワークを構築する際に用いられる通信技術として電力線通信技術が有望視され、その開発が進められている。この電力線通信技術は、信号の伝送路として電力線を利用するものである。従って、この技術を用いれば、例えば、通信を行う複数の装置を、家屋における各部屋に設置されたコンセントに接続することにより、この複数の装置間で通信を行うことができる。また、最近では、高周波帯域における高速通信技術が開発されており、この高速通信技術と電力線通信技術とを用いた家庭内通信ネットワークの実用化が望まれている。
【0004】
ところが、電力線通信における通信線路となる屋内電力線には、種々の電気機器が接続される。そのため、電力線通信では、屋内電力線に接続された機器によるノイズの発生や、機器による電力線のインピーダンスの低下によって、エラーレートが増加し、通信障害が発生し得るという問題点がある。
【0005】
電力線通信では、通常、ノーマルモードの信号を用いて通信を行う。そのため、電力線通信では、電気機器の発生するノイズのうち、特にノーマルモードのノイズによって通信障害が発生することが懸念される。
【0006】
また、屋内電力線は、通信線路として施設されたものではないため、通信に適した環境になっているとは限らない。例えば、屋内電力線のインピーダンスは、前述のように屋内電力線に接続された電気機器によって変動する。そのため、屋内電力線のインピーダンスの値によっては、電力線通信を行う装置と屋内電力線との接続点で信号の反射が生じ、信号が劣化する。
【0007】
また、コンセントのような、屋内電力線に対して電気機器を接続するための接続部に対して電気機器が接続されていない状態では、この接続部が開放終端となり、ここで信号の反射が生じ、信号が劣化する。
【0008】
特許文献1には、電力線を利用して複数の装置間で通信を行う電力線通信システムにおいて、屋内電力線と電気機器との間に、通信用の信号の通過を阻止する信号遮断部を設ける技術が記載されている。
【0009】
また、特許文献2には、電力線通信システムにおいて、屋内電力線と通信機器および電気機器との間にインピーダンス整合回路を設けると共に、屋内電力線と電気機器との間に、信号およびノイズの通過を阻止するためのインダクタを設ける技術が記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−285150号公報
【特許文献2】
特開2002−217797号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
電力線通信システムにおいて、前述のようなインピーダンスやノイズに関連する問題に対して何ら対策を施さない場合には、屋内電力線のインピーダンスの変動やノイズによって通信障害が発生し得る。
【0012】
特許文献1に記載された技術によれば、電気機器が発生するノイズを低減することができる。しかしながら、この技術では、屋内電力線のインピーダンスを、通信に適した所望の値にすることはできない。また、この技術を用いても、屋内電力線に対して電気機器を接続するための接続部に対して電気機器が接続されていない状態では、この接続部が開放終端となり、ここで信号の反射が生じる。これらのことから、特許文献1に記載された技術を用いても、信号の劣化は生じる。
【0013】
特許文献2に記載された技術によれば、屋内電力線のインピーダンスを所望の値にすることができると共に、電気機器が発生するノイズを低減することができる。しかしながら、この技術では、屋内電力線と通信機器との間にインピーダンス整合回路が配置される。このインピーダンス整合回路は、2本の導電線の間に配置された抵抗器を含んでいる。このようなインピーダンス整合回路が屋内電力線と通信機器との間に配置されていると、信号の電力が抵抗器によって消費されてしまい、信号が極めて小さくなってしまうという問題点がある。
【0014】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことを可能にすると共に、屋内電力線に接続された機器による通信障害の発生を防止でき、且つ屋内電力線の状態を通信に適した状態に改善できるようにした電力線通信システムを提供することにある。
【0015】
また、本発明の第2の目的は、屋内電力線を分岐させて、屋内電力線を利用して通信を行う装置に対して通信線路を提供し、電力を必要とする機器に対して電力供給路を提供すると共に、屋内電力線に接続された機器による通信障害の発生を防止でき、且つ屋内電力線の状態を通信に適した状態に改善できるようにした電力線分岐装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の電力線通信システムは、屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことを可能にするシステムであって、
屋内電力線と、
屋内電力線より分岐されて形成され、屋内電力線を利用して通信を行う通信装置に接続される通信線路と、
屋内電力線より分岐されて形成され、電力を必要とする電気機器に接続される電力供給路と、
電力供給路に設けられ、屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路と、
電力供給路に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズを低減するフィルタ回路とを備えたものである。
【0017】
本発明の電力線通信システムでは、通信線路と電力供給路とが形成され、電力供給路に設けられたインピーダンス整合回路によって、屋内電力線のインピーダンスが所定の値に調整され、電力供給路に設けられたフィルタ回路によって、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズが低減される。
【0018】
本発明の電力線通信システムにおいて、フィルタ回路は、インピーダンス整合回路よりも電気機器に近い位置に配置されていてもよい。
【0019】
また、本発明の電力線通信システムにおいて、電力供給路は2本の電力供給線を含み、インピーダンス整合回路は、2本の電力供給線の間に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されていない状態における屋内電力線のインピーダンスを所定の値にする整合用インピーダンス素子と、整合用インピーダンス素子に直列に接続されて2本の電力供給線の間に設けられ、屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子と、整合用インピーダンス素子およびハイパスフィルタ素子よりも電気機器に近い位置において少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されることによる屋内電力線のインピーダンスの変動を抑制する変動抑制用インピーダンス素子とを含んでいてもよい。この場合、整合用インピーダンス素子は抵抗器であってもよい。また、整合用インピーダンス素子は、過電流または過電力による過熱を防止する機能を有していてもよい。
【0020】
また、本発明の電力線通信システムにおいて、電力供給路は2本の電力供給線を含み、インピーダンス整合回路は、少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されていない状態における屋内電力線のインピーダンスを所定の値にすると共に電力供給路に電気機器が接続されることによる屋内電力線のインピーダンスの変動を抑制する整合用インピーダンス素子と、整合用インピーダンス素子よりも電気機器に近い位置において2本の電力供給線の間に設けられ、屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とを含んでいてもよい。この場合、整合用インピーダンス素子はインダクタであってもよい。
【0021】
また、本発明の電力線通信システムにおいて、電力供給路は2本の電力供給線を含み、フィルタ回路は、2本の電力供給線の間に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含んでいてもよい。この場合、フィルタ回路は、更に、少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するノイズ低減用インダクタを含んでいてもよい。
【0022】
また、本発明の電力線通信システムにおいて、屋内電力線は、複数の導電線を含むと共に屋外電力線に接続され、電力線通信システムは、更に、屋外電力線と屋内電力線との間に設けられたブロッキングフィルタを備え、ブロッキングフィルタは、屋内電力線のインピーダンスよりも大きなインピーダンスを有し、屋内電力線の各導電線に対して直列に設けられ、ノーマルモードの信号を低減する複数のノーマルモード信号低減用インピーダンス素子を含んでいてもよい。
【0023】
ブロッキングフィルタは、更に、屋内電力線の複数の導電線の間に設けられ、屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス素子と屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とが直列に接続されてなる回路を含んでいてもよい。また、ブロッキングフィルタは、更に、ノーマルモード信号低減用インピーダンス素子よりも屋外電力線に近い位置において、複数の導電線の間に設けられ、ノーマルモードの信号を低減するシャント回路を含んでいてもよい。また、ブロッキングフィルタは、更に、コモンモードのノイズを低減するコモンモードフィルタ回路を含んでいてもよい。
【0024】
また、本発明の電力線通信システムは、更に、通信線路の通信装置側の端部に設けられ、通信装置が着脱自在に接続される装置接続部と、電力供給路の電気機器側の端部に設けられ、電気機器が着脱自在に接続される機器接続部とを備えていてもよい。この場合、電力線通信システムは、更に、通信線路、電力供給路、インピーダンス整合回路、フィルタ回路、装置接続部および機器接続部を収納する収納部を備えていてもよい。電力線通信システムは、更に、通信線路および電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備えていてもよい。
【0025】
また、本発明の電力線通信システムは、装置接続部および機器接続部を備えている場合、更に、通信線路および装置接続部を収納する第1の収納部と、電力供給路、インピーダンス整合回路、フィルタ回路および機器接続部を収納する第2の収納部を備えていてもよい。電力線通信システムは、更に、通信線路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第1の電力線接続部と、電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第2の電力線接続部とを備えていてもよい。
【0026】
また、本発明の電力線通信システムは、更に、通信線路および電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備え、通信線路、電力供給路、インピーダンス整合回路およびフィルタ回路は、通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器に内蔵されていてもよい。
【0027】
本発明の電力線分岐装置は、屋内電力線より分岐されて形成され、屋内電力線を利用して通信を行う通信装置に接続される通信線路と、屋内電力線より分岐されて形成され、電力を必要とする電気機器に接続される電力供給路と、電力供給路に設けられ、屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路と、電力供給路に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズを低減するフィルタ回路とを備えたものである。
【0028】
本発明の電力線分岐装置では、通信線路と電力供給路とが形成され、電力供給路に設けられたインピーダンス整合回路によって、屋内電力線のインピーダンスが所定の値に調整され、電力供給路に設けられたフィルタ回路によって、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズが低減される。
【0029】
本発明の電力線分岐装置において、フィルタ回路は、インピーダンス整合回路よりも電気機器に近い位置に配置されていてもよい。
【0030】
また、本発明の電力線分岐装置において、電力供給路は2本の電力供給線を含み、インピーダンス整合回路は、2本の電力供給線の間に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されていない状態における屋内電力線のインピーダンスを所定の値にする整合用インピーダンス素子と、整合用インピーダンス素子に直列に接続されて2本の電力供給線の間に設けられ、屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子と、整合用インピーダンス素子およびハイパスフィルタ素子よりも電気機器に近い位置において少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されることによる屋内電力線のインピーダンスの変動を抑制する変動抑制用インピーダンス素子とを含んでいてもよい。この場合、整合用インピーダンス素子は抵抗器であってもよい。また、整合用インピーダンス素子は、過電流または過電力による過熱を防止する機能を有していてもよい。
【0031】
また、本発明の電力線分岐装置において、電力供給路は2本の電力供給線を含み、インピーダンス整合回路は、少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に電気機器が接続されていない状態における屋内電力線のインピーダンスを所定の値にすると共に電力供給路に電気機器が接続されることによる屋内電力線のインピーダンスの変動を抑制する整合用インピーダンス素子と、整合用インピーダンス素子よりも電気機器に近い位置において2本の電力供給線の間に設けられ、屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とを含んでいてもよい。この場合、整合用インピーダンス素子はインダクタであってもよい。
【0032】
また、本発明の電力線分岐装置において、電力供給路は2本の電力供給線を含み、フィルタ回路は、2本の電力供給線の間に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含んでいてもよい。この場合、フィルタ回路は、更に、少なくとも一方の電力供給線に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するノイズ低減用インダクタを含んでいてもよい。
【0033】
また、本発明の電力線分岐装置は、更に、通信線路の通信装置側の端部に設けられ、通信装置が着脱自在に接続される装置接続部と、電力供給路の電気機器側の端部に設けられ、電気機器が着脱自在に接続される機器接続部とを備えていてもよい。この場合、電力線分岐装置は、更に、通信線路、電力供給路、インピーダンス整合回路、フィルタ回路、装置接続部および機器接続部を収納する収納部を備えていてもよい。電力線分岐装置は、更に、通信線路および電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備えていてもよい。
【0034】
また、本発明の電力線分岐装置は、装置接続部および機器接続部を備えている場合、更に、通信線路および装置接続部を収納する第1の収納部と、電力供給路、インピーダンス整合回路、フィルタ回路および機器接続部を収納する第2の収納部を備えていてもよい。電力線分岐装置は、更に、通信線路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第1の電力線接続部と、電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第2の電力線接続部とを備えていてもよい。
【0035】
また、本発明の電力線分岐装置は、更に、通信線路および電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備え、通信線路、電力供給路、インピーダンス整合回路およびフィルタ回路は、通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器に内蔵されていてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
初めに、本発明の第1の実施の形態に係る電力線通信システムおよび電力線分岐装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電力線通信システムの構成を示すブロック図である。図1に示したように、本実施の形態に係る電力線通信システムは、屋内電力線1と、この屋内電力線1に接続された1つ以上の本実施の形態に係る電力線分岐装置10と、屋内電力線1に接続されたブロッキングフィルタ50とを備えている。屋内電力線1は、ブロッキングフィルタ50を介して、屋外電力線51に接続されている。電力線分岐装置10には、屋内電力線1を利用して電力線通信を行う電力線通信装置70と、屋内電力線1によって輸送される電力を必要とする電気機器80とが接続可能になっている。図1において、符号3は屋内を表している。
【0037】
電力線分岐装置10は、屋内電力線1より分岐されて形成され、電力線通信装置70に接続される通信線路11と、屋内電力線1より分岐されて形成され、電気機器80に接続される電力供給路12と、電力供給路12に設けられ、屋内電力線1のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路20と、電力供給路12に設けられ、この電力供給路12に接続される電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズを低減するノーマルモードフィルタ回路30とを備えている。ノーマルモードフィルタ回路30は、インピーダンス整合回路20よりも電気機器80に近い位置に配置されている。
【0038】
屋内電力線1は、例えば3本の導電線1a,1b,1cを含んでいる。屋外電力線51は、例えば、屋内電力線1の導電線1a,1b,1cに接続される3本の導電線51a,51b,51cを含んでいる。電力線1,51は、例えば単相3線式の電力線である。この場合、導電線1b,51bは中性線(ニュートラル線)である。電力線分岐装置10には、屋内電力線1の導電線1a,1bが接続されている。導電線1a,1bは、所定の電圧および所定の周波数の電力を輸送する。通信線路11は、導電線1a,1bに接続された2本の通信線11a,11bを含んでいる。電力供給路12は、導電線1a,1bに接続された2本の電力供給線12a,12bを含んでいる。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る電力線分岐装置10とその周辺を示す回路図である。図2に示したように、本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、前述の通信線路11、電力供給路12、インピーダンス整合回路20およびノーマルモードフィルタ回路30の他に、屋内電力線1の導電線1a,1bに接続される接続部13a,13bと、電力線通信装置70が着脱自在に接続される装置接続端子14a,14bと、電気機器80が着脱自在に接続される機器接続端子15a,15bとを備えている。装置接続端子14a,14bは、本発明における装置接続部に対応する。機器接続端子15a,15bは、本発明における機器接続部に対応する。
【0040】
電力線分岐装置10は、更に、通信線路11、電力供給路12、インピーダンス整合回路20、ノーマルモードフィルタ回路30、装置接続端子14a,14bおよび機器接続端子15a,15bを収納する収納部16を備えている。収納部16は、上記各要素を収容する筐体であってもよいし、上記の各要素が取り付けられる板状のものであってもよい。
【0041】
通信線11aの一端は接続部13aに接続され、他端は装置接続端子14aに接続されている。通信線11bの一端は接続部13bに接続され、他端は装置接続端子14bに接続されている。
【0042】
電力供給線12aの一端は接続部13aに接続され、他端は機器接続端子15aに接続されている。電力供給線12bの一端は接続部13bに接続され、他端は機器接続端子15bに接続されている。
【0043】
機器接続端子15a,15bは、電力供給用の一般的なコンセント(レセプタクル)と同様の構造を有している。装置接続端子14a,14bの構造は、どのようなものでもよい。なお、図2では、1組の装置接続端子14a,14bを設けているが、並列に接続された複数組の装置接続端子14a,14bを設けてもよい。同様に、図2では、1組の機器接続端子15a,15bを設けているが、並列に接続された複数組の機器接続端子15a,15bを設けてもよい。
【0044】
電力線通信装置70は、電力線分岐装置10の装置接続端子14a,14bに着脱自在に接続される接続端子71a,71bを備えている。電力線通信装置70は、例えば、更に、接続端子71a,71bに接続されたパルストランス72と、このパルストランス72に接続されたモデム73とを備えている。
【0045】
電気機器80は、電力線分岐装置10の機器接続端子15a,15bに着脱自在に接続される接続端子81a,81bを備えている。接続端子81a,81bは、電力供給用の一般的なコンセントに差し込まれるプラグと同様の構造を有している。また、電気機器80の負荷82のインピーダンスをZ3とする。
【0046】
図3はインピーダンス整合回路20の構成の一例を示す回路図である。図3に示したインピーダンス整合回路20は、整合用インピーダンス素子21とハイパスフィルタ素子22と変動抑制用インピーダンス素子23とを含んでいる。整合用インピーダンス素子21は、2本の電力供給線12a,12bの間に設けられ、電力供給路12に電気機器80が接続されていない状態における屋内電力線1のインピーダンスを所定の値にするものである。ハイパスフィルタ素子22は、整合用インピーダンス素子21に直列に接続されて2本の電力供給線12a,12bの間に設けられ、屋内電力線1によって輸送される電力の周波数成分を遮断するものである。変動抑制用インピーダンス素子23は、整合用インピーダンス素子21およびハイパスフィルタ素子22よりも電気機器80に近い位置において少なくとも一方の電力供給線、例えば電力供給線12aに設けられ、電力供給路12に電気機器80が接続されることによる屋内電力線1のインピーダンスの変動を抑制するものである。
【0047】
整合用インピーダンス素子21は、屋内電力線1の所望のインピーダンスの値である所定値Zとほぼ等しいインピーダンスR1を有している。屋内電力線1の所望のインピーダンスの値とは、例えば、屋内電力線1の特性インピーダンスと等しい値である。整合用インピーダンス素子21は、例えば抵抗器である。ハイパスフィルタ素子22は、例えばキャパシタである。ハイパスフィルタ素子22のインピーダンスは、通信帯域内において十分小さい値に設定される。変動抑制用インピーダンス素子23は、例えばインダクタである。この場合、インダクタのインダクタンスをL1とし、通信帯域内の周波数をfとすると、インダクタンスL1は、次の式(1)が成り立つように設定されている。
【0048】
Z2=2π×f×L1>Z …(1)
【0049】
ところで、図3に示したインピーダンス整合回路20において、ハイパスフィルタ素子22は、屋内電力線1によって輸送される電力の周波数成分を遮断することにより、整合用インピーダンス素子21に電力の周波数成分が流れることを防止する。これにより、整合用インピーダンス素子21が発熱することを防止することができる。
【0050】
整合用インピーダンス素子21は、過電流または過電力による過熱を防止する機能を有する素子であることが好ましい。このような素子としては、例えば、ヒューズ抵抗がある。整合用インピーダンス素子21を上記の機能を有する素子とすることにより、ハイパスフィルタ素子22が故障して整合用インピーダンス素子21に過電流または過電力が供給された場合でも、整合用インピーダンス素子21が過熱することを防止することが可能になる。
【0051】
図4はインピーダンス整合回路20の構成の他の例を示す回路図である。図4に示したインピーダンス整合回路20は、整合用インピーダンス素子24とハイパスフィルタ素子22とを含んでいる。整合用インピーダンス素子24は、少なくとも一方の電力供給線、例えば電力供給線12aに設けられ、電力供給路12に電気機器80が接続されていない状態における屋内電力線1のインピーダンスを所定の値にすると共に、電力供給路12に電気機器80が接続されることによる屋内電力線1のインピーダンスの変動を抑制する。すなわち、整合用インピーダンス素子24は、図3における整合用インピーダンス素子21と変動抑制用インピーダンス素子23の機能を併せ持っている。従って、図4に示したインピーダンス整合回路20によれば、図3に示したインピーダンス整合回路20よりも部品点数を少なくすることができる。整合用インピーダンス素子24は、例えばインダクタである。
【0052】
また、図4に示したインピーダンス整合回路20において、ハイパスフィルタ素子22は、整合用インピーダンス素子24よりも電気機器80に近い位置において、2本の電力供給線12a,12bの間に設けられている。このハイパスフィルタ素子22は、屋内電力線1によって輸送される電力の周波数成分を遮断するものである。
【0053】
図5はインピーダンス整合回路20の構成の更に他の例を示す回路図である。図5に示したインピーダンス整合回路20は、図3に示したインピーダンス整合回路20から変動抑制用インピーダンス素子23を除いた構成になっている。
【0054】
図6はノーマルモードフィルタ回路30の構成の一例を示す回路図である。図6に示したノーマルモードフィルタ回路30は、2本の電力供給線12a,12bの間に設けられ、電力供給路12に接続される電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路31を含んでいる。シャント回路31は、例えばキャパシタを含む。
【0055】
図7はノーマルモードフィルタ回路30の構成の他の例を示す回路図である。図7に示したノーマルモードフィルタ回路30は、図6に示した回路と同様にシャント回路31を含む。図7に示したノーマルモードフィルタ回路30は、更に、シャント回路31よりも電気機器80に近い位置において少なくとも一方の電力供給線、例えば電力供給線12aに設けられ、電力供給路12に接続される電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズを低減するノイズ低減用インダクタ32を含んでいる。ノイズ低減用インダクタ32を設けることは、特に、電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズが大きい場合に有効である。
【0056】
図8はノーマルモードフィルタ回路30の構成の更に他の例を示す回路図である。図8に示したノーマルモードフィルタ回路30は、図6に示した回路と同様にシャント回路31を含む。図8に示したノーマルモードフィルタ回路30は、更に、シャント回路31よりも電気機器80から遠い位置において少なくとも一方の電力供給線、例えば電力供給線12aに設けられ、電力供給路12に接続される電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズを低減するノイズ低減用インダクタ32を含んでいる。ノイズ低減用インダクタ32を設けることは、特に、電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズが大きい場合に有効である。
【0057】
本実施の形態におけるインピーダンス整合回路20およびノーマルモードフィルタ回路30としては、図3ないし図5に示した3種類のインピーダンス整合回路20のうちの任意のものと、図6ないし図8に示した3種類のノーマルモードフィルタ回路30のうちの任意のものとを組み合わせて用いることができる。
【0058】
なお、本実施の形態において、図3および図5に示したように、整合用インピーダンス素子21を含むインピーダンス整合回路20を用いる場合には、以下のような構成であることが好ましい。すなわち、この場合には、整合用インピーダンス素子21とノーマルモードフィルタ回路30のシャント回路31との間に、以下の機能を有するインピーダンス増加素子が配置されていることが好ましい。インピーダンス増加素子の機能は、整合用インピーダンス素子21が配置された位置から電気機器80側を見たときの、通信帯域内の周波数における電力供給線12a,12bのインピーダンスを、整合用インピーダンス素子21のインピーダンスよりも大きくすることである。インピーダンス増加素子は、例えば、図3における変動抑制用インピーダンス素子23や図8におけるノイズ低減用インダクタ32である。このような構成は、図3に示したインピーダンス整合回路20と図6ないし図8に示したいずれかのノーマルモードフィルタ回路30との組み合わせ、または図5に示したインピーダンス整合回路20と図8に示したノーマルモードフィルタ回路30との組み合わせによって実現することができる。
【0059】
上述のように、整合用インピーダンス素子21とノーマルモードフィルタ回路30のシャント回路31との間にインピーダンス増加素子を配置した構成によれば、電気機器80の負荷82のインピーダンスZ3が、屋内電力線1の所望のインピーダンスZよりも小さい場合であっても、屋内電力線1のインピーダンスが大きく低下することを防止することができる。
【0060】
次に、図9を参照して、インピーダンス増加素子のインピーダンスの好ましい範囲について説明する。図9は、インピーダンス整合回路20、ノーマルモードフィルタ回路30および電気機器80の構成の一例を示している。ここでは、インピーダンス整合回路20は図5に示した構成であり、ノーマルモードフィルタ回路30は図8に示した構成であるものとする。この場合、ノーマルモードフィルタ回路30におけるインダクタ32がインピーダンス増加素子となる。ここでは、電気機器80における負荷82をキャパシタとして表わしている。また、通信帯域内の周波数において、インピーダンス整合回路20におけるハイパスフィルタ素子22、ノーマルモードフィルタ回路30におけるシャント回路31および電気機器80における負荷82の各インピーダンスは、いずれも無視できる程度に小さいものとする。また、屋内電力線1の特性インピーダンスおよび整合用インピーダンス素子21のインピーダンスは、共に100Ωであるものとする。
【0061】
図9に示した構成において、機器接続端子15a,15bに電気機器80が接続されていない場合には、屋内電力線1のインピーダンスは、整合用インピーダンス素子21によって100Ωに保たれる。
【0062】
機器接続端子15a,15bに電気機器80が接続されると、電気機器80の負荷82のインピーダンスが小さいために、屋内電力線1のインピーダンスは低下する。ここで、電気機器80が接続されたときの屋内電力線1のインピーダンスの低下率を、特性インピーダンスの20%まで許容するものとする。
【0063】
接続部13a,13bからインピーダンス整合回路20側を見たときの、通信帯域内の周波数における電力供給線12a,12bのインピーダンスZinは、次の式で表わされる。なお、次の式において、Rは整合用インピーダンス素子21のインピーダンス、Lはインダクタ32のインダクタンス、ωは通信信号の角周波数、j=√(−1)である。
【0064】
Zin=(Rω2L2+jR2ωL)/(R2+ω2L2)
【0065】
よって、インピーダンスZinの絶対値|Zin|は、次の式で表わされる。
【0066】
【0067】
上式より、インダクタンスLは、次の式で表わされる。ただし、fは通信信号の周波数である。
【0068】
【0069】
ここで、f=4MHz、R=100Ω、|Zin|=80Ωとすると、インダクタンスLは、次のように求められる。
【0070】
【0071】
整合用インピーダンス素子21が配置された位置から電気機器80側を見たときの、通信帯域内の周波数における電力供給線12a,12bのインピーダンスをZin2とする。このインピーダンスZin2の絶対値|Zin2|は次の式で表わされる。
【0072】
【0073】
インピーダンス増加素子(インダクタ32)のインピーダンスが大きいほど、|Zin|は整合用インピーダンス素子21のインピーダンスRに近づく。以上のことから、インピーダンス増加素子のインピーダンスは、整合用インピーダンス素子21のインピーダンスの1.3倍以上であることが好ましい。
【0074】
なお、図9に示した回路では、実際には、インピーダンス増加素子(インダクタ32)と負荷82(キャパシタ)とによる共振のために、通信帯域内の周波数に応じてインピーダンスZinが変動する。この変動を抑制するために、インピーダンス増加素子のインピーダンスは、整合用インピーダンス素子21のインピーダンスの10倍以上であることが好ましい。
【0075】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、その全ての構成要素が一体化されたものとなっている。この電力線分岐装置10は、例えば壁に埋め込んで、電力供給用の一般的なコンセントと同様な使い方をしてもよい。
【0076】
次に、電力線分岐装置10の作用について説明する。図2に示したように、電力線通信装置70は、装置接続端子14a,14bを介して通信線路11の通信線11a,11bに接続される。通信線11a,11bは、屋内電力線1の導電線1a,1bに接続されている。電力線通信装置70は、通信線路11に対してノーマルモードの信号を送出すると共に、通信線路11よりノーマルモードの信号を取り出す。このようにして、それぞれ電力線分岐装置10を介して屋内電力線1に接続された複数の電力線通信装置70間で、信号の伝送路として屋内電力線1を利用して通信を行うことができる。
【0077】
また、電力を必要とする電気機器80は、機器接続端子15a,15bを介して電力供給路12の電力供給線12a,12bに接続される。電力供給線12a,12bは、屋内電力線1の導電線1a,1bに接続されている。このように、電気機器80は、電力線分岐装置10を介して屋内電力線1の導電線1a,1bに接続され、この導電線1a,1bによって輸送される電力の供給を受ける。
【0078】
ここで、電気機器80の負荷82のインピーダンスZ3が、屋内電力線1の所望のインピーダンスZよりも小さい場合には、電力線分岐装置10を介さずに電気機器80を屋内電力線1に接続すると、屋内電力線1のインピーダンスが、負荷82のインピーダンスZ3の影響を受けて変動(低下)する。また、電気機器80がノーマルモードのノイズを発生する場合には、電力線分岐装置10を介さずに電気機器80を屋内電力線1に接続すると、屋内電力線1上にノーマルモードのノイズが流入する。このような電気機器80によるインピーダンスの変動やノイズの発生は、電力線通信における通信障害の発生の原因となる。
【0079】
これに対し、本実施の形態では、電気機器80と屋内電力線1との間にノーマルモードフィルタ回路30が配置される。従って、本実施の形態によれば、ノーマルモードフィルタ回路30によって、電気機器80より発生されるノーマルモードのノイズを低減することができる。これにより、屋内電力線1におけるノーマルモードのノイズの発生を防止することができる。
【0080】
また、本実施の形態では、電気機器80と屋内電力線1との間にインピーダンス整合回路20が配置される。このインピーダンス整合回路20は、電力供給路12に電気機器80が接続されていない状態における屋内電力線1のインピーダンスを所定の値にする機能と、電力供給路12に電気機器80が接続されることによる屋内電力線1のインピーダンスの変動を抑制する機能とを有している。従って、本実施の形態によれば、電力供給路12に電気機器80が接続されているときも接続されていないときも、屋内電力線1のインピーダンスを所定の値に保つことができる。
【0081】
ところで、本実施の形態におけるノーマルモードフィルタ回路30はシャント回路31を含んでいる。しかし、このシャント回路31が配置された位置よりも電気機器80から遠い位置に、通信帯域内の周波数における電力供給線12a,12bのインピーダンスを大きくする素子、具体的には、図3における変動抑制用インピーダンス素子23や、図4における整合用インピーダンス素子24や、図8におけるノイズ低減用インダクタ32が設けられている場合には、シャント回路31が屋内電力線1のインピーダンスに影響を与えることを防止することができる。
【0082】
このように本実施の形態では、ノーマルモードフィルタ回路30によって屋内電力線1におけるノーマルモードのノイズの発生を防止した上で、インピーダンス整合回路20によって屋内電力線1のインピーダンスを所定値Zに調整する。従って、本実施の形態によれば、屋内電力線1のインピーダンスを所定値Zに保持でき、屋内電力線1の状態を電力線通信に適した状態に改善することができる。具体的には、電力線通信装置70における負荷のインピーダンスを、上述のように保持された屋内電力線1のインピーダンスZに一致させれば、電力線通信装置70と電力線1との間で信号の反射が生じることを防止することができ、これにより、信号の劣化を防止することができる。
【0083】
図10は、本実施の形態に係る電力線通信システムにおける周波数と屋内電力線1のインピーダンスとの関係を示している。ハイパスフィルタ素子22のインピーダンスは、通信帯域内において十分小さい値に設定されている。そのため、図10に示したように、通信帯域において、屋内電力線1のインピーダンスを所定値Zに保つことができる。
【0084】
このようにして本実施の形態によれば、インピーダンス整合回路20とノーマルモードフィルタ回路30の相乗効果により、接続部13a,13bが開放された状態における接続部13a,13b間のインピーダンスの周波数特性を、通信帯域において安定化(平坦化)することができる。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態によれば、屋内電力線1を利用して複数の電力線通信装置70間で通信を行うことが可能になると共に、屋内電力線1に接続された電気機器80による通信障害の発生を防止でき、且つ屋内電力線1の状態を通信に適した状態に改善することができる。その結果、電力線通信における通信速度の向上等の通信性能の向上が可能になる。また、通信回路の簡易化が可能になることにより、電力線通信システムのコストダウンが可能になる。
【0086】
また、本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、電力線通信装置70が着脱自在に接続される装置接続端子14a,14bと、電気機器80が着脱自在に接続される機器接続端子15a,15bとを備えている。従って、本実施の形態によれば、電力線通信装置70および電気機器80を、屋内電力線1に対して着脱自在に接続することができる。
【0087】
また、本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、例えば壁に埋め込んで、電力供給用の一般的なコンセントと同様な使い方をすることができるので、屋内の外観を損ねることがない。
【0088】
次に、図11ないし図13を参照して、本実施の形態におけるブロッキングフィルタ50の構成について説明する。図11は、ブロッキングフィルタ50の構成の一例を示す回路図である。図11に示した例では、ブロッキングフィルタ50は、それぞれ屋内電力線1の各導電線1a,1b,1cに対して直列に設けられた3つのノーマルモード信号低減用インピーダンス素子52a,52b,52cを含んでいる。これらのインピーダンス素子52a,52b,52cは、それぞれ、屋内電力線1のインピーダンスよりも大きなインピーダンスを有し、各導電線1a,1b,1c上のノーマルモードの通信信号を低減するようになっている。インピーダンス素子52a,52b,52cは、それぞれ例えばインダクタである。
【0089】
ブロッキングフィルタ50は、更に、インピーダンス素子52a,52bよりも屋内電力線1に近い位置において、屋内電力線1の導電線1a,1b間に設けられ、インピーダンス素子53とハイパスフィルタ素子54とが直列に接続されてなる回路を備えている。ブロッキングフィルタ50は、更に、インピーダンス素子52b,52cよりも屋内電力線1に近い位置において、屋内電力線1の導電線1b,1c間に設けられ、インピーダンス素子55とハイパスフィルタ素子56とが直列に接続されてなる回路を含んでいる。インピーダンス素子53,55は、それぞれ、屋内電力線1のインピーダンスを所定の値にするものである。ハイパスフィルタ素子54,56は、それぞれ、屋内電力線1によって輸送される電力の周波数成分を遮断するようになっている。インピーダンス素子53,55は、それぞれ例えば抵抗器である。ハイパスフィルタ素子54,56は、それぞれ例えばキャパシタである。ハイパスフィルタ素子54,56のインピーダンスは、通信帯域内において十分小さい値に設定される。
【0090】
ブロッキングフィルタ50は、更に、インピーダンス素子52a,52bよりも屋外電力線51に近い位置において、屋内電力線1の導電線1a,1bの間に設けられ、ノーマルモードの通信信号を低減するシャント回路57を含んでいる。ブロッキングフィルタ50は、更に、インピーダンス素子52b,52cよりも屋外電力線51に近い位置において、屋内電力線1の導電線1b,1cの間に設けられ、ノーマルモードの通信信号を低減するシャント回路58を含んでいる。シャント回路57,58は、それぞれ例えばキャパシタを含んでいる。
【0091】
図11に示したブロッキングフィルタ50によれば、ノーマルモード低減用インピーダンス素子52a,52b,52cによって、屋内電力線1上のノーマルモードの通信信号が屋外電力線51に流出することを防止することができる。また、このブロッキングフィルタ50によれば、インピーダンス素子53とハイパスフィルタ素子54との直列回路およびインピーダンス素子55とハイパスフィルタ素子56との直列回路によって、屋内電力線1のインピーダンスを所定の値に調整することができる。また、このブロッキングフィルタ50によれば、シャント回路57,58によって、屋内電力線1上のノーマルモードの通信信号が屋外電力線51に流出することを防止することができる。
【0092】
図12は、ブロッキングフィルタ50の構成の他の例を示す回路図である。図12に示した例のブロッキングフィルタ50は、図11に示した構成に加え、シャント回路57,58よりも屋外電力線51に近い位置に設けられ、コモンモードのノイズを低減するコモンモードフィルタ回路60を含んでいる。
【0093】
図13は、コモンモードフィルタ回路60の構成の一例を示す回路図である。このコモンモードフィルタ回路60は、コアと、それぞれ導電線1a,1b,1cに対して直列に接続され、コアに巻かれた巻線61a,61b,61cとを有している。例えば、コアがトロイダル形状の場合には、巻線61a,61b,61cは、コアにおいて互いに120°ずつずれた位置に配置される。また、例えば、コアがEEコアやEIコアやPQコアの場合には、巻線61a,61b,61cは、それぞれボビンに巻かれ、これらのボビンは、コアに対してボビンの軸方向または径方向の異なる位置に配置される。なお、ボビンを用いずに、絶縁テープ等によって巻線61a,61b,61c同士を絶縁してもよい。
【0094】
図12に示したブロッキングフィルタ50によれば、コモンモードフィルタ回路60によって、例えばノーマルモード低減用インピーダンス素子52a,52b,52cおよびシャント回路57,58によるノーマルモードの通信信号の低減処理後に生成されたコモンモードのノイズが屋内電力線1から屋外電力線51に流出すること、および他のコモンモードのノイズが屋外電力線51から屋内電力線1に流入することを防止することができる。図12に示したブロッキングフィルタ50のその他の作用および効果は、図11に示したブロッキングフィルタ50と同様である。
【0095】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る電力線通信システムおよび電力線分岐装置について説明する。図14は、本実施の形態に係る電力線分岐装置10の構成を示す回路図である。本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、第1の実施の形態における収納部16の代わりに、第1の収納部16Aと第2の収納部16Bとを備えている。
【0096】
第1の収納部16Aには、屋内電力線1の導電線1a,1bに接続される接続部13a,13bと、電力線通信装置70が着脱自在に接続される装置接続端子14a,14bとが収納されている。第1の収納部16Aには、更に、接続部13a,13bと装置接続端子14a,14bとの間を接続する通信線11a,11bを含む通信線路11が収納されている。
【0097】
第2の収納部16Bには、屋内電力線1の導電線1a,1bに接続される接続部33a,33bと、電気機器80が着脱自在に接続される機器接続端子15a,15bとが収納されている。第2の収納部16Bには、更に、接続部33a,33bと機器接続端子15a,15bとの間を接続する電力供給線12a,12bを含む電力供給路12と、この電力供給路12の途中に設けられたインピーダンス整合回路20およびノーマルモードフィルタ回路30が収納されている。ノーマルモードフィルタ回路30は、インピーダンス整合回路20よりも電気機器80に近い位置に配置されている。
【0098】
収納部16A,16Bは、第1の実施の形態における収納部16と同様に筐体であってもよいし、板状のものであってもよい。
【0099】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成は、第1の実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成と実質的に同じである。
【0100】
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0101】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る電力線通信システムおよび電力線分岐装置について説明する。図15は、本実施の形態に係る電力線分岐装置10の構成を示す回路図である。本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、電力供給用の一般的なコンセント90に着脱自在に取り付けることができるようになっている。コンセント90は、電力線1の導電線1a,1bに接続された接続端子91a,91bを有している。
【0102】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、第1の実施の形態における収納部16の代わりに、筐体からなる収納部17を備えている。この収納部17には、第1の実施の形態における接続部13a,13bの代わりに、コンセント90の接続端子91a,91bに着脱自在に接続されるプラグ状の接続端子18a,18bが設けられている。接続端子18a,18bは、本発明における電力線接続部に対応する。
【0103】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成は、第1の実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成と実質的に同じである。
【0104】
本実施の形態によれば、電力線分岐装置10は一般的なコンセント90に着脱自在に取り付けることができるので、必要に応じて、簡単に電力線通信システムを構築することが可能になると共に、屋内の外観を損ねることがない。
【0105】
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0106】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る電力線通信システムおよび電力線分岐装置について説明する。図16は、本実施の形態に係る電力線分岐装置10の構成を示す回路図である。本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、第3の実施の形態と同様に、電力供給用の一般的なコンセント90に着脱自在に取り付けることができるようになっている。コンセント90は、それぞれ電力線1の導電線1a,1bに接続された複数組の接続端子91a,91bを有している。
【0107】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、第1の実施の形態における収納部16の代わりに、それぞれ筐体からなる第1の収納部17Aと第2の収納部17Bとを備えている。本実施の形態では、第1の実施の形態における接続部13a,13bの代わりに、第1の収納部17Aに設けられ、コンセント90の接続端子91a,91bに着脱自在に接続されるプラグ状の接続端子92a,92bと、第2の収納部17Bに設けられ、コンセント90の接続端子91a,91bに着脱自在に接続されるプラグ状の接続端子93a,93bとを備えている。なお、接続端子92a,92bと接続端子93a,93bは、異なる接続端子91a,91bに接続される。接続端子92a,92bは、本発明における第1の電力線接続部に対応し、接続端子93a,93bは、本発明における第2の電力線接続部に対応する。
【0108】
第1の収納部17Aには、上記接続端子92a,92bの他に、電力線通信装置70が着脱自在に接続される装置接続端子14a,14bと、接続端子92a,92bと装置接続端子14a,14bとの間を接続する通信線11a,11bを含む通信線路11とが収納されている。
【0109】
第2の収納部17Bには、上記接続端子93a,93bの他に、電気機器80が着脱自在に接続される機器接続端子15a,15bと、接続端子93a,93bと機器接続端子15a,15bとの間を接続する電力供給線12a,12bを含む電力供給路12と、この電力供給路12の途中に設けられたインピーダンス整合回路20およびノーマルモードフィルタ回路30が収納されている。ノーマルモードフィルタ回路30は、インピーダンス整合回路20よりも電気機器80に近い位置に配置されている。
【0110】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成は、第1の実施の形態に係る電力線分岐装置10の回路構成と実質的に同じである。
【0111】
本実施の形態によれば、電力線分岐装置10は一般的なコンセント90に着脱自在に取り付けることができるので、必要に応じて、簡単に電力線通信システムを構築することが可能になると共に、屋内の外観を損ねることがない。
【0112】
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0113】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る電力線通信システムおよび電力線分岐装置について説明する。図17は、本実施の形態に係る電力線分岐装置10を含む電気機器の構成を示す回路図である。本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、電力線通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器100に内蔵されている。この電気機器100は、電力供給用の一般的なコンセント90に着脱自在に取り付けることができるようになっている。コンセント90は、電力線1の導電線1a,1bに接続された接続端子91a,91bを有している。
【0114】
電気機器100は、コンセント90の接続端子91a,91bに着脱自在に接続されるプラグ状の電力線接続端子101a,101bを備えている。電力線接続端子101a,101bは、本発明における電力線接続部に対応する。また、電気機器100は、電力線通信装置70と、屋内電力線1によって輸送される電力が供給され、電気機器100内の電力線通信装置70等の各部に電力を供給する電源部110と、本実施の形態に係る電力線分岐装置10とを含んでいる。電力線通信装置70の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0115】
本実施の形態に係る電力線分岐装置10は、第1の実施の形態に係る電力線分岐装置10とほぼ同様の構成になっている。ただし、本実施の形態では、通信線11a,11bの一端は電力線接続端子101a,101bに接続され、他端は電力線通信装置70に接続されている。また、電力供給線12a,12bの一端は電力線接続端子101a,101bに接続され、他端は電源部110の負荷112に接続されている。負荷112のインピーダンスは、第1の実施の形態における電気機器80の負荷82と同様にZ3であるものとする。
【0116】
本実施の形態によれば、電力線分岐装置10を電気機器100に内蔵したので、電力線分岐装置10を内蔵しない一般的な電気機器と同様に、単一(1組)の電力線接続端子101a,101bを単一のコンセント90に取り付けるだけで、簡単に電気機器100によって電力線通信を行うことが可能になると共に、電気機器100の電源部110による通信障害の発生を防止でき、且つ屋内電力線1の状態を通信に適した状態に改善することができる。また、本実施の形態によれば、電力線分岐装置10を電気機器100に内蔵したので、屋内の外観を損ねることがない。
【0117】
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0118】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、インピーダンス整合回路20やノーマルモードフィルタ回路30やブロッキングフィルタ50の構成は、実施の形態で示した構成以外の構成であってもよい。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電力線通信システムでは、通信線路と電力供給路とが形成され、電力供給路に設けられたインピーダンス整合回路によって、屋内電力線のインピーダンスが所定の値に調整され、電力供給路に設けられたフィルタ回路によって、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズが低減される。従って、本発明によれば、屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことが可能になると共に、屋内電力線に接続された機器による通信障害の発生を防止することができ、且つ屋内電力線の状態を通信に適した状態に改善することができるという効果を奏する。
【0120】
また、本発明の電力線通信システムでは、フィルタ回路はインピーダンス整合回路よりも電気機器に近い位置に配置されている。従って、本発明によれば、フィルタ回路が屋内電力線のインピーダンスに影響を与えることを防止することができるという効果を奏する。
【0123】
また、本発明の電力線通信システムでは、電力供給路は2本の電力供給線を含み、フィルタ回路は、2本の電力供給線の間に設けられ、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含んでいる。従って、本発明によれば、フィルタ回路によって、特に、電力供給路に接続される電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減することができるという効果を奏する。
【0124】
また、請求項1または2記載の電力線通信システムは、ノーマルモードの信号を低減する複数のノーマルモード低減用インピーダンス素子を含むブロッキングフィルタを備えている。従って、本発明によれば、屋内電力線上のノーマルモードの信号が屋外電力線に流出することを防止することができるという効果を奏する。
【0125】
また、請求項1または2記載の電力線通信システムでは、ブロッキングフィルタは、更に、屋内電力線の複数の導電線の間に設けられ、屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス素子と屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とが直列に接続されてなる回路を含んでいる。従って、本発明によれば、ブロッキングフィルタによっても、屋内電力線のインピーダンスを所定の値に調整することができるという効果を奏する。
【0126】
また、請求項1または2記載の電力線通信システムでは、ブロッキングフィルタは、更に、ノーマルモード信号低減用インピーダンス素子よりも屋外電力線に近い位置において、複数の導電線の間に設けられ、ノーマルモードの信号を低減するシャント回路を含んでいる。従って、本発明によれば、ブロッキングフィルタのシャント回路によっても、屋内電力線上のノーマルモードの信号が屋外電力線に流出することを防止することができるという効果を奏する。
【0127】
また、請求項2記載の電力線通信システムでは、ブロッキングフィルタは、更に、コモンモードのノイズを低減するコモンモードフィルタ回路を含んでいる。従って、本発明によれば、コモンモードのノイズが屋内電力線から屋外電力線に流出すること、およびコモンモードのノイズが屋外電力線から屋内電力線に流入することを防止することができるという効果を奏する。
【0128】
また、請求項3ないし7のいずれかに記載の電力線通信システムは、更に、通信線路の通信装置側の端部に設けられ、通信装置が着脱自在に接続される装置接続部と、電力供給路の電気機器側の端部に設けられ、電気機器が着脱自在に接続される機器接続部とを備えている。従って、本発明によれば、通信装置および電気機器を、屋内電力線に対して着脱自在に接続することが可能になるという効果を奏する。
【0129】
また、請求項8記載の電力線通信システムは、更に、通信線路および電力供給路を屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備え、通信線路、電力供給路、インピーダンス整合回路およびフィルタ回路は、通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器に内蔵されている。従って、本発明によれば、単一の電力線接続部によって、通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器を、屋内電力線に対して着脱自在に接続することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電力線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電力線分岐装置とその周辺を示す回路図である。
【図3】図2におけるインピーダンス整合回路の構成の一例を示す回路図である。
【図4】図2におけるインピーダンス整合回路の構成の他の例を示す回路図である。
【図5】図2におけるインピーダンス整合回路の構成の更に他の例を示す回路図である。
【図6】図2におけるノーマルモードフィルタ回路の構成の一例を示す回路図である。
【図7】図2におけるノーマルモードフィルタ回路の構成の他の例を示す回路図である。
【図8】図2におけるノーマルモードフィルタ回路の構成の更に他の例を示す回路図である。
【図9】図2におけるインピーダンス整合回路またはノーマルモードフィルタ回路に設けられるインピーダンス増加素子のインピーダンスの好ましい範囲について説明するための説明図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る電力線通信システムにおける周波数と屋内電力線のインピーダンスとの関係を示す特性図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるブロッキングフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるブロッキングフィルタの構成の他の例を示す回路図である。
【図13】図12におけるコモンモードフィルタ回路の構成の一例を示す回路図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る電力線分岐装置の構成を示す回路図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る電力線分岐装置の構成を示す回路図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係る電力線分岐装置の構成を示す回路図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態に係る電力線分岐装置の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1…屋内電力線、10…電力線分岐装置、11…通信線路、12…電力供給路、20…インピーダンス整合回路、30…ノーマルモードフィルタ回路、50…ブロッキングフィルタ、51…屋外電力線、70…電力線通信装置、80…電気機器。
Claims (8)
- 屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことを可能にする電力線通信システムであって、
屋内電力線と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、屋内電力線を利用して通信を行う通信装置に接続される通信線路と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、電力を必要とする電気機器に接続される電力供給路と、
前記電力供給路に設けられ、前記屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路と、
前記電力供給路に設けられ、前記電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズを低減するフィルタ回路とを備え、
前記フィルタ回路は、前記インピーダンス整合回路よりも前記電気機器に近い位置に配置され、
前記電力供給路は2本の電力供給線を含み、
前記インピーダンス整合回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に前記電気機器が接続されていない状態における前記屋内電力線のインピーダンスを、屋内電力線の特性インピーダンスと等しい値にする整合用インピーダンス素子と、前記整合用インピーダンス素子に直列に接続されて前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とを含み、
前記フィルタ回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に接続される前記電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含み、
前記電力線通信システムは、更に、前記整合用インピーダンス素子と前記シャント回路との間に配置され、前記整合用インピーダンス素子が配置された位置から前記電気機器側を見たときの、通信帯域内の周波数における前記電力供給線のインピーダンスを、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスよりも大きくするインピーダンス増加素子を備え、
前記インピーダンス増加素子のインピーダンスは、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスの1.3倍以上であり、
前記屋内電力線は、複数の導電線を含むと共に屋外電力線に接続され、
電力線通信システムは、更に、前記屋外電力線と前記屋内電力線との間に設けられたブロッキングフィルタを備え、
前記ブロッキングフィルタは、
前記屋内電力線のインピーダンスよりも大きなインピーダンスを有し、前記屋内電力線の各導電線に対して直列に設けられ、ノーマルモードの信号を低減する複数のノーマルモード信号低減用インピーダンス素子と、
前記屋内電力線の複数の導電線の間に設けられ、前記屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス素子と前記屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とが直列に接続されてなる回路と、
前記ノーマルモード信号低減用インピーダンス素子よりも前記屋外電力線に近い位置において、前記複数の導電線の間に設けられ、ノーマルモードの信号を低減するシャント回路とを含むことを特徴とする電力線通信システム。 - 前記ブロッキングフィルタは、更に、コモンモードのノイズを低減するコモンモードフィルタ回路を含むことを特徴とする請求項1記載の電力線通信システム。
- 屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことを可能にする電力線通信システムであって、
屋内電力線と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、屋内電力線を利用して通信を行う通信装置に接続される通信線路と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、電力を必要とする電気機器に接続される電力供給路と、
前記電力供給路に設けられ、前記屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路と、
前記電力供給路に設けられ、前記電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズを低減するフィルタ回路とを備え、
前記フィルタ回路は、前記インピーダンス整合回路よりも前記電気機器に近い位置に配置され、
前記電力供給路は2本の電力供給線を含み、
前記インピーダンス整合回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に前記電気機器が接続されていない状態における前記屋内電力線のインピーダンスを、屋内電力線の特性インピーダンスと等しい値にする整合用インピーダンス素子と、前記整合用インピーダンス素子に直列に接続されて前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とを含み、
前記フィルタ回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に接続される前記電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含み、
前記電力線通信システムは、更に、前記整合用インピーダンス素子と前記シャント回路との間に配置され、前記整合用インピーダンス素子が配置された位置から前記電気機器側を見たときの、通信帯域内の周波数における前記電力供給線のインピーダンスを、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスよりも大きくするインピーダンス増加素子を備え、
前記インピーダンス増加素子のインピーダンスは、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスの1.3倍以上であり、
更に、前記通信線路の前記通信装置側の端部に設けられ、前記通信装置が着脱自在に接続される装置接続部と、前記電力供給路の前記電気機器側の端部に設けられ、前記電気機器が着脱自在に接続される機器接続部とを備えたことを特徴とする電力線通信システム。 - 更に、前記通信線路、前記電力供給路、前記インピーダンス整合回路、前記フィルタ回路、前記装置接続部および前記機器接続部を収納する収納部を備えたことを特徴とする請求項3記載の電力線通信システム。
- 更に、前記通信線路および前記電力供給路を前記屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備えたことを特徴とする請求項4記載の電力線通信システム。
- 更に、前記通信線路および前記装置接続部を収納する第1の収納部と、前記電力供給路、前記インピーダンス整合回路、前記フィルタ回路および前記機器接続部を収納する第2の収納部を備えたことを特徴とする請求項3記載の電力線通信システム。
- 更に、前記通信線路を前記屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第1の電力線接続部と、前記電力供給路を前記屋内電力線に対して着脱自在に接続するための第2の電力線接続部とを備えたことを特徴とする請求項6記載の電力線通信システム。
- 屋内電力線を利用して複数の通信装置間で通信を行うことを可能にする電力線通信システムであって、
屋内電力線と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、屋内電力線を利用して通信を行う通信装置に接続される通信線路と、
前記屋内電力線より分岐されて形成され、電力を必要とする電気機器に接続される電力 供給路と、
前記電力供給路に設けられ、前記屋内電力線のインピーダンスを所定の値にするインピーダンス整合回路と、
前記電力供給路に設けられ、前記電力供給路に接続される電気機器より発生されるノイズを低減するフィルタ回路とを備え、
前記フィルタ回路は、前記インピーダンス整合回路よりも前記電気機器に近い位置に配置され、
前記電力供給路は2本の電力供給線を含み、
前記インピーダンス整合回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に前記電気機器が接続されていない状態における前記屋内電力線のインピーダンスを、屋内電力線の特性インピーダンスと等しい値にする整合用インピーダンス素子と、前記整合用インピーダンス素子に直列に接続されて前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記屋内電力線によって輸送される電力の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ素子とを含み、
前記フィルタ回路は、前記2本の電力供給線の間に設けられ、前記電力供給路に接続される前記電気機器より発生されるノーマルモードのノイズを低減するシャント回路を含み、
前記電力線通信システムは、更に、前記整合用インピーダンス素子と前記シャント回路との間に配置され、前記整合用インピーダンス素子が配置された位置から前記電気機器側を見たときの、通信帯域内の周波数における前記電力供給線のインピーダンスを、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスよりも大きくするインピーダンス増加素子を備え、
前記インピーダンス増加素子のインピーダンスは、前記整合用インピーダンス素子のインピーダンスの1.3倍以上であり、
更に、前記通信線路および前記電力供給路を前記屋内電力線に対して着脱自在に接続するための電力線接続部を備え、前記通信線路、前記電力供給路、前記インピーダンス整合回路および前記フィルタ回路は、前記通信装置を含み且つ電力を必要とする電気機器に内蔵されていることを特徴とする電力線通信システム。
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