JP3711516B2 - 車両用開閉体の開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の後部ドア等のように上下に開閉する開閉体を、駆動手段により開閉させるようにした車両用開閉体の開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワゴン車等の後部において上下に開閉するように設けられた後部ドアは、その下端部が後方に大きく突出するように、円弧を描きながら開くようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、車両の荷物室に荷物の出し入れを行う場合、車両後方に障害物があり、後部ドアを大きく開放することができないときは、後部ドアを障害物にぶつからない程度に開けて、自重により閉じたり、ガスステーの付勢力により開いたりしないように、作業者は、後部ドアを押さえながら作業をしなければならない。
【0004】
また、従来のモータ等の駆動源により後部ドアを自動的に開閉させるようにした開閉装置は、ドア開閉を自動で行いうる利便性はあるものの、後部ドアを全閉位置と全開位置との間の任意の中間位置に停止させることができないため、上述のように車両後方に障害物がある場合には、荷物の出し入れができないという問題がある(例えば、実開平6−71852号公報参照)。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、簡単な構成により、開閉体を全閉位置と全開位置との間の任意の中間位置に停止させ、かつ保持することができるとともに、特に操作を簡単とした車両用開閉体の開閉装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 車体に上下方向に開閉可能に支持された開閉体を、手動操作及び駆動手段により開閉しうるようにした車両用開閉体の開閉装置において、前記開閉体を全開位置と全閉位置との間の任意の中間位置において停止させ、かつ保持しうる制動手段と、複数回操作可能な操作スイッチと、該操作スイッチの操作回数に基づいて、操作内容を判別し、前記駆動手段と前記制動手段とを選択的に作動させるように制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、さらに前記開閉体が中間位置にあり、かつ前記制動手段と前記駆動手段のいずれも作動していないとき、前記操作スイッチの第1回目の操作に基づいて、前記制動手段のみを作動させるように制御する。
【0007】
(2) 上記(1)項において、制御装置を、開閉体が全開または全閉位置にあるとき、操作スイッチの第1回目の操作により、駆動手段を作動させ、第2回目の操作により、前記駆動手段の作動を停止して、制動手段を作動させるように構成する。
【0008】
(3) 上記(1)または(2)項において、制御装置を、駆動手段の作動中に操作スイッチが操作されることにより、前記駆動手段の作動を停止し、かつ制動手段を作動させるように構成する。
【0009】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、操作スイッチを、オープン用スイッチとクローズ用スイッチとの2個とし、また制御装置を、前記オープン用スイッチが操作されることにより、駆動手段を開扉側に作動させ、前記クローズ用スイッチが操作されることにより、前記駆動手段を閉扉側に作動させ、かつそれらの前記駆動手段の作動途中で、前記オープン用スイッチと前記クローズ用スイッチとの少なくともいずれか一方が操作されることにより、前記駆動手段の作動を停止し、かつ制動手段を作動させるように構成する。
【0010】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、操作スイッチを、開閉体自体、車体における該開閉体の近傍、及び遠隔操作手段のいずれかの箇所または複数の箇所に設ける。
【0011】
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、駆動手段を、正逆回転可能なモータと、該モータの回転を減速して出力部に伝達する減速機構と、該減速機構の出力部の回転力により開閉体を開閉させる開閉機構と、前記モータから前記開閉機構までの動力伝達経路の途中に設けられ、前記動力伝達経路を断続するクラッチとを備えるものとし、かつ制動手段を、前記モータの作動の停止中に、前記クラッチを接続させたときの前記動力伝達経路により形成する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1において、(1)は、ワゴン車等の車両のルーフ(2)の後端部に、左右方向を向くヒンジ軸(3)をもって枢着され、車両の後端開口部を閉塞する全閉位置(A)と、後上方に開いた全開位置(B)とに開閉可能な開閉体をなす後部のドア、(4)は、ドア(1)と車体との間に伸縮自在に設けられ、ドア(1)に開扉方向への付勢力を付与して、ドア(1)を全開位置に保持可能なガスステーである。
【0013】
(5)は、ルーフ(2)の内側に固定され、後述する開閉機構(10)を介してドア(1)に連結された駆動手段で、後述する操作スイッチ(19)の操作により電源が供給されて駆動し、ドア(1)を自動開閉させるものである。
【0014】
ドア(1)の下端部中央には、車体側に固着されたストライカ(図示略)に係合することによって、ドア(1)を全閉状態に拘束するドアロック(図示略)と、ドアロックとストライカとの係合を解除させる電動式のアクチュエータ(図示略)と、ストライカにドアロックが辛うじて係合したハーフラッチ状態になったとき、ストライカがドアロックに完全に係合するフルラッチ状態までドアロックを閉め込む方向に強制的に作動させる電動式のクロージャ(図示略)とを備えるロックシステム(6)が装着されている。
【0015】
駆動手段(5)は、図2及び図3に示すように、正逆回転可能なモータ(7)と、モータ(7)の出力軸(7a)の回転を減速して出力部に伝達する減速機構(8)と、減速機構(8)の出力部の回転力により、ドア(1)を開閉させる開閉機構(10)と、モータ(7)の出力軸(7a)から開閉機構(10)までの動力伝達経路の途中に設けられ、その経路を断続するクラッチ(9)とを備えている。
【0016】
減速機構(8)は、具体的には、モータ(7)の出力軸(7a)に固着されたウォーム(7b)に噛合し、かつクラッチ(9)の入力軸(9a)に固嵌されたウォームホイール(8a)と、クラッチ(9)の出力軸(9b)に固嵌されたピニオン(8b)と、このピニオン(8b)に噛合する大径歯車(8c)とからなっている。
【0017】
モータ(7)の作動を停止させ、かつクラッチ(9)を接続させたときにおける開閉機構(10)側からクラッチ(9)を経て、モータ(7)の出力軸(7a)に至るまでの動力伝達経路により、ドア(1)を全閉位置と全開位置との間の任意の中間位置において停止させ、かつその位置で保持する制動手段(11)が形成されている。
【0018】
このような制動手段(11)に換えて、またはそれと併設するようにして、例えば後述するプーリ(12)(14)の回転を機械的に制動する公知のブレーキ(図示略)を設けてもよい。
【0019】
クラッチ(9)は、常時はモータ(7)から開閉機構(10)までの動力伝達経路の連係を断っており、電源が供給されることにより、動力伝達経路を接続して、モータ(7)の回転を開閉機構(10)に伝達することができるようになっている。
【0020】
開閉機構(10)は、車体に設けられた前後方向を向く基板(13)の後部に枢支され、かつ大径歯車(8c)と一体的に連結されて、正逆回転可能な駆動プーリ(12)と、基板(13)の前端部に枢着された従動プーリ(14)と、駆動プーリ(12)と従動プーリ(14)とに掛け回された無端のベルト(15)とからなっている。ベルト(15)は、その内面に平歯状の凹凸が形成されたタイミングベルトとするのが好ましい。
【0021】
ベルト(15)の下側走行路には、前後方向を向くリンク(16)の前端部が、連結具(16a)により連結されている。リンク(16)は、駆動プーリ(12)と従動プーリ(14)との間において、ベルト(15)とともに、図3に実線で示す閉扉位置と想像線で示す全開位置とにほぼ直線移動可能であり、その後端部は、ドア(1)の上部前面に枢着されている。
【0022】
ドア(1)が全閉位置(A)にあるとき、モータ(7)及びクラッチ(9)に電源が供給されて、モータ(7)が正転すると、減速機構(8)、クラッチ(9)、駆動プーリ(12)を介して、リンク(16)は閉扉位置から開扉位置に向けて移動し、ドア(1)は、リンク(16)を介して後方に押され、ヒンジ軸(3)を中心に、全開位置(B)に向けて上向回動させられる。
【0023】
また、ドア(1)が全開位置(B)にあるとき、モータ(7)及びクラッチ(9)に電源が供給されて、モータ(7)が逆転すると、減速機構(8)、クラッチ(9)、駆動プーリ(12)を介して、リンク(16)は、開扉位置から閉扉位置に向けて移動し、ドア(1)は、リンク(16)を介して全閉位置(A)に移動させられる。
【0024】
ドア(1)が、全閉位置(A)と全開位置(B)との間の任意の中間位置(C)にあるときにおいて、制動手段(11)が作動し、モータ(7)の作動が停止して、クラッチ(9)に電源が供給された状態になると、ドア(1)は、自重やガスステー(4)の付勢力により開閉移動させられることなく、制動手段(11)が作動したときの任意の中間位置(C)に保持される。
【0025】
また、クラッチ(9)が動力伝達経路の連係を断っているときは、ドア(1)を、手動操作により、軽力で自由に開閉することができる。
【0026】
図2及び図3に示すように、大径歯車(8c)には、小径歯車(17)が噛合し、この小径歯車(17)の回転軸(17a)のまわりには、その回転角度を計測することによって、そのときのドア(1)の位置、及び移動量、並びに移動方向を検出しうるようにした扉位置検出センサ(18)が設けられている。
【0027】
扉位置検出センサ(18)としては、ドア(1)の位置だけでなく、移動量と移動方向とを検出しうるために、位相が90度異なる2個の2相パルス信号を発生しうるロータリエンコーダが好適である。
【0028】
図4は、制御装置の一例を示す。(19)は、図7に示すようにリヤのコンビネーションランプ(20)に並設された停止用スイッチを兼ねる操作スイッチで、オープン用スイッチ(19a)とクローズ用スイッチ(19b)とを有している。
【0029】
両スイッチ(19a)(19b)の出力信号は、両スイッチ(19a)(19b)の操作状況を判別して、モータ(7)及びクラッチ(9)の作動態様を決定する操作判別及び作動決定回路(21)に送られる。
【0030】
図4に想像線で示すように、必要に応じて、ドア(1)の中間停止専用の中間停止スイッチ(19c)を、操作スイッチ(19)中に組み込むか、図7に示す遠隔操作スイッチ(22)に組み込むか、または、ドア(1)の遊端部に設けるかし、その出力信号を、操作判別及び作動決定回路(21)に送るようにしてもよい。
【0031】
図4において、ロックシステム(6)におけるロックセンサ(図示略)からは、ドアロックがロックされているときに発するロック信号、及び同じくロックが解除されているときに発するアンロック信号が、操作判別及び作動決定回路(21)、及び後述する扉位置検出回路(23)に送られる。
【0032】
扉位置検出センサ(18)の出力信号は、扉位置検出回路(23)に送られる。
【0033】
同回路(23)においては、扉位置検出センサ(18)の出力信号である出力パルスのパルス数を、ドア(1)が全閉位置(A)にあり、ドアロックが施錠されているとき、すなわち、ロックシステム(6)からロック信号が出力されているときを初期値として、それからドア(1)が全開位置に達するまでのパルス数を連続して計数し、ドア(1)の位置に関する情報を出力信号として出力し、その出力信号は、操作判別及び作動決定回路(21)に送られる。なお、ドア(1)が全閉位置に向かって閉じる際は、上記パルス数は減算される。
【0034】
メモリ(24)には、ドア(1)が全閉位置(A)から全開位置(B)まで移動する際に発する基準となる全開時パルス数、その他の必要な情報が記憶されるようになっており、ドア(1)が全開位置に達したことは、計数中のパルス数が、メモリ(24)に記憶されている上記全開時パルス数に到達することにより検出するようにしている。
【0035】
操作判別及び作動決定回路(21)は、次のような作用をする。
〔1〕ロックシステム(6)からロック信号が送られてきている状態で、オープン用スイッチ(19a)が1回だけ閉じられたとき。
このときは、ロックシステム(6)のアクチュエータを作動させて、ドアロックをロック解除し、それによって、ロックシステム(6)からアンロック信号が出力されると、それを確認した上で、開扉作動制御回路(25)を作動させ、扉位置検出回路(23)からドア(1)が全開位置(B)に達したことを示す出力信号が発せられることにより、開扉作動制御回路(25)の作動を停止させる。
【0036】
開扉作動制御回路(25)は、作動させられているとき、クラッチ(9)を接続状態とし、かつモータ(7)を正転させる作用を有している。
したがって、ドア(1)は、駆動手段(5)により、開く方向に移動させられる。
【0037】
〔2〕ロックシステム(6)からアンロック信号が出力されており、かつ扉位置検出回路(23)から、ドア(1)が全開位置(B)に位置していることを検出している状態で、クローズ用スイッチ(19b)が1回だけ閉じられたとき。
【0038】
このときは、閉扉作動制御回路(26)を作動させ、扉位置検出回路(23)からドア(1)が全閉位置(A)に到達したことを示す出力信号が発せられることにより、閉扉作動制御回路(26)の作動を停止させる。
【0039】
閉扉作動制御回路(26)は、作動させられているとき、クラッチ(9)を接続状態とし、かつモータ(7)を逆転させる作用を有している。したがってドア(1)は、駆動手段(5)により、閉じる方向に移動させられる。
【0040】
〔3〕オープン用スイッチ(19a)が1回閉じられて、上述のようにして、開扉作動制御回路(25)が作動させられている間、またはクローズ用スイッチ(19b)が1回閉じられて、上述のようにして、閉扉作動制御回路(26)が作動させられている間に、オープン用スイッチ(19a)、クローズ用スイッチ(19b)、及び中間停止スイッチ(19c)のいずれか1個が閉じられたとき。
【0041】
このときは、それまでの開扉作動制御回路(25)または閉扉作動制御回路(26)の作動を停止し、かつ中間停止制御回路(27)を作動させ、その後、オープン用スイッチ(19a)とクローズ用スイッチ(19b)とのいずれか一方が閉じられることにより、中間停止制御回路(27)の作動を停止させる。
【0042】
中間停止制御回路(27)は、作動させられているとき、クラッチ(9)を接続状態とし、かつモータ(7)を停止状態とする作用を有している。また、上述したように、制動手段(11)として、その他のブレーキ(図4において、符号(28)をもって示す)を併設する場合は、そのブレーキ(28)をも同時に作動させるようにする。
【0043】
この状態では、駆動手段(5)における動力伝達経路が制動手段(11)となり、ドア(1)を、その自重やガスステー(4)の付勢力に抗して、任意の中間位置で停止させ、かつ保持することができる。
【0044】
〔4〕ロックシステム(6)からアンロック信号が送られてきており、かつ扉位置検出回路(23)により、ドア(1)が全閉位置の直後の位置から全開位置の直前の位置までの間に位置していることを検出している状態で、オープン用スイッチ(19a)が1回だけ閉じられたとき。
【0045】
このとき、クラッチ(9)が接続状態となっているときは、それまでがドア(1)の中間停止状態(図5のステップ(S8)参照)であると判断して、開扉作動制御回路(25)を作動させ、クラッチ(9)の接続状態を維持したまま、モータ(7)を正転させ、ドア(1)を開く方向に移動させる。
【0046】
クラッチ(9)が切断状態であるときには、それまでがドア(1)の手動開閉状態(図5のステップ(S16)参照)であると判断して、中間停止制御回路(27)を作動させ、クラッチ(9)を接続状態とするに留める。
【0047】
〔5〕ロックシステム(6)から解錠信号が送られてきており、かつ扉位置検出回路(23)により、ドア(1)が全閉位置の直後の位置から全開位置の直前の位置までの間に位置していることを検出している状態で、クローズ用スイッチ(19b)が1回だけ閉じられたとき。
【0048】
このとき、クラッチ(9)が接続状態となっているときは、それまでがドア(1)の中間停止状態(図5のステップ(S8)参照)であると判断して、開扉作動制御回路(25)を作動させ、クラッチ(9)の接続状態を維持したまま、モータ(7)を逆転させ、ドア(1)を閉じる方向に移動させる。
【0049】
クラッチ(9)が切断状態であるときには、それまでがドア(1)の手動開閉状態(図5のステップ(S16)参照)であると判断して、中間停止制御回路(27)を作動させ、クラッチ(9)を接続状態とするに留める。
【0050】
なお、図4に示す制御装置の各回路(21)(23)(25)〜(27)及びメモリ(24)は、説明の便宜上のものであり、実際には、これらの具体的回路が個々に存在することはなく、CPU等に混然として組み込まれ、その機能を発揮するように構成される。
【0051】
次に、図5及び図6に示すフローチャートを参照して、上記のように構成された車両用開閉体の開閉装置の主要な動作の流れについて説明する。
ドア(1)が全閉位置(A)にあるとき、ステップ(S1)において、操作スイッチ(19)のオープン用スイッチ(19a)を操作すると、ロックシステム(6)のアクチュエータによりドアロックとストライカとの係合が解除された後、ステップ(S2)において、クラッチ(9)が接続するとともに、モータ(7)が正転して、駆動手段(5)により、ドア(1)は開く方向に移動させられる。
【0052】
ドア(1)が開く方向に移動しているとき、ステップ(S3)において、操作スイッチ(19)の2度目の操作がなければ、ドア(1)は移動を継続し、ステップ(S4)において、ドア(1)が全開位置(B)に達したことが検出されると、ステップ(S5)においてクラッチ(9)は切断されるとともに、モータ(7)の回転は停止され、ドア(1)はガスステー(4)の付勢力により全開位置(B)に保持される。
【0053】
車両の後方スペースが少なく、ドア(1)を中間位置(C)に止める必要があるときは、ステップ(S3)において、操作スイッチ(19)のオープン用スイッチ(19a)またはクローズ用スイッチ(19b)のいずれか(もしくは中間停止スイッチ(19c))を操作すると、操作スイッチ(19)は停止用スイッチ機能として働き、ステップ(S6)において、クラッチ(9)が接続状態に保持されたまま、モータ(7)の回転が停止することにより、ステップ(S7)(S8)において、制動手段(11)が作動して、ドア(1)は、任意の中間位置(C)に停止する。従って、作業者は、ドア(1)を押さえることなく、容易に荷物の出し入れ作業を行うことができる。
【0054】
ステップ(S9)において、操作スイッチ(19)のクローズ用スイッチ(19b)を操作すると、操作スイッチ(19)は駆動用スイッチ機能として働き、ステップ(S10)においてモータ(7)を逆転させて、ドア(1)は閉扉移動する。その後、ドア(1)が全閉位置(A)に達する前に、ステップ(S11)において、再度、操作スイッチ(19)を操作すると、再び、停止用スイッチ機能として働き、制動手段(11)を作動させて、ドア(1)を任意の位置に停止させることができ、停止位置の微調整を行うことができる。
【0055】
ステップ(S11)において、操作スイッチ(19)の再度の操作がなければ、ステップ(S12)において、ドア(1)が全閉位置(A)に達したことが検出されると、ステップ(S13)において、クラッチ(9)は切断されるとともに、モータ(7)の回転は停止して、全閉状態になる。
【0056】
ステップ(S14)において、操作スイッチ(19)のオープン用スイッチ(19a)が操作されると、ステップ(S15)においてモータ(7)が正転させられ、ドア(1)は開扉移動し、その後、操作スイッチ(19)の操作がなければ、そのまま全開位置(B)まで移動する。
【0057】
ステップ(S1)において操作スイッチ(19)を操作しないで、ステップ(S16)においてドア(1)を手動で任意の位置まで開き、図6に示すサブルーチンのステップ(S17)において、操作スイッチ(19)を操作すると、そのとき、ステップ(S18)において、クラッチ(9)が接続されていないと、ステップ(S19)(S20)において、クラッチ(9)が動力伝達経路を接続して、制動手段(11)(28)が作動することにより、ドア(1)は任意の中間位置に停止して保持される。
【0058】
なお、操作スイッチ(19)は、オープン用及びクローズ用の独立したスイッチを設けたものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、操作スイッチ(19)のボタンを1個にして、オープン用とクローズ用を兼用させたワンボタン式であってもよい。
【0059】
この場合は、ドア(1)が全閉位置(A)にあるとき、操作スイッチ(19)を操作すると、駆動手段(5)を、ドア(1)を開く方向に作動させ、また、ドア(1)が全開位置(B)にあるとき、操作スイッチ(19)を操作すると、駆動手段(5)を、ドア(1)を閉じる方向に作動させるように、制御回路により切り替え制御し、それらの作動途中で、操作スイッチ(19)を再度操作することにより、ドア(1)を中間位置に停止させるようにすればよい。
【0060】
また、この操作スイッチ(19)の設置場所は、リヤのコンビネーションランプ(20)に特定されるものでなく、例えば、ドア(1)の開閉位置を近くで視認できるような、ドア(1)、車体におけるドア(1)の近傍、または遠隔操作手段等の適宜の場所に設置可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a) 請求項1記載の発明によると、操作スイッチの操作だけで、開閉体の開閉操作及び中間位置における停止操作を行うことができるので、操作が簡単になる。また操作スイッチ以外に停止用の操作スイッチを設ける必要がないので、操作スイッチの数を減らすことができコスト低減を図ることができる。
【0062】
(b) 請求項2記載の発明によると、操作性がよい。
【0063】
(c) 請求項3記載の発明によると、開閉体の開閉途中で、開閉体を即座に停止させることができ、安全性を向上させることができる。
【0064】
(d) 請求項4記載の発明によると、オープン用とクローズ用の2個のスイッチを設けたので、操作性がよく、しかもいずれのスイッチの操作によっても、開閉体を任意の中間位置で停止させることができるので便利である。
【0065】
(e) 請求項5記載の発明によると、操作スイッチを開閉体自体、またはその近傍に設けたので、開閉体の開閉状態を目視しつつ、停止操作を行うことができるので、開閉体を正確な停止位置に停止させることができる。
【0066】
(f) 請求項6記載の発明によると、制動手段を駆動手段内に設けたことにより、駆動手段単体のみで、モータ駆動による開閉体の自動開閉、及び手動による開閉、さらには、開閉体を中間位置に停止させる全ての開閉体作動制御を行うことができ、開閉装置の小型化を可能にし、かつコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の車両後部の概略側面図である。
【図2】 同じく、駆動手段の一部切欠平面図である。
【図3】 図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】 本発明の一実施形態の制御装置の一例を示すブロック図である。
【図5】 同じく、開閉装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】 同じく、図5のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】 車両後部の概略斜視図である。
【符号の説明】
(1)ドア(開閉体)
(2)ルーフ
(3)ヒンジ軸
(4)ガスステー
(5)駆動手段
(6)ロックシステム
(7)モータ
(7a)出力軸
(7b)ウォーム
(8)減速機構
(8a)ウォームホイール
(8b)ピニオン
(8c)大径歯車(出力部)
(9)クラッチ
(9a)入力軸
(9b)出力軸
(10)開閉機構
(11)制動手段
(12)駆動プーリ
(13)基板
(14)従動プーリ
(15)ベルト
(16)リンク
(17)小径歯車
(18)扉位置検出センサ
(19)操作スイッチ(停止用スイッチ)
(19a)オープン用スイッチ
(19b)クローズ用スイッチ
(19c)中間停止用スイッチ
(20)コンビネーションランプ
(21)操作判別及び作動決定回路
(22)遠隔操作スイッチ
(23)扉位置検出回路
(24)メモリ
(25)開扉作動制御回路
(26)閉扉作動制御回路
(27)中間停止制御回路
(28)ブレーキ(制動手段)
Claims (6)
- 車体に上下方向に開閉可能に支持された開閉体を、手動操作及び駆動手段により開閉しうるようにした車両用開閉体の開閉装置において、
前記開閉体を全開位置と全閉位置との間の任意の中間位置において停止させ、かつ保持しうる制動手段と、
複数回操作可能な操作スイッチと、
該操作スイッチの操作回数に基づいて、操作内容を判別し、前記駆動手段と前記制動手段とを選択的に作動させるように制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、さらに前記開閉体が中間位置にあり、かつ前記制動手段と前記駆動手段のいずれも作動していないとき、前記操作スイッチの第1回目の操作に基づいて、前記制動手段のみを作動させるように制御することを特徴とする車両用開閉体の開閉装置。 - 制御装置を、開閉体が全開または全閉位置にあるとき、操作スイッチの第1回目の操作により、駆動手段を作動させ、第2回目の操作により、前記駆動手段の作動を停止して、制動手段を作動させるように構成した請求項1記載の車両用開閉体の開閉装置。
- 制御装置を、駆動手段の作動中に操作スイッチが操作されることにより、前記駆動手段の作動を停止し、かつ制動手段を作動させるように構成した請求項1または2記載の車両用開閉体の開閉装置。
- 操作スイッチを、オープン用スイッチとクローズ用スイッチとの2個とし、また制御装置を、前記オープン用スイッチが操作されることにより、駆動手段を開扉側に作動させ、前記クローズ用スイッチが操作されることにより、前記駆動手段を閉扉側に作動させ、かつそれらの前記駆動手段の作動途中で、前記オープン用スイッチと前記クローズ用スイッチとの少なくともいずれか一方が操作されることにより、前記駆動手段の作動を停止し、かつ制動手段を作動させるように構成した請求項1〜3のいずれかに記載の車両用開閉体の開閉装置。
- 操作スイッチを、開閉体自体、車体における該開閉体の近傍、及び遠隔操作手段のいずれかの箇所または複数の箇所に設けた、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用開閉体の開閉装置。
- 駆動手段を、正逆回転可能なモータと、該モータの回転を減速して出力部に伝達する減速機構と、該減速機構の出力部の回転力により開閉体を開閉させる開閉機構と、前記モータから前記開閉機構までの動力伝達経路の途中に設けられ、前記動力伝達経路を断続するクラッチとを備えるものとし、かつ制動手段を、前記モータの作動の停止中に、前記クラッチを接続させたときの前記動力伝達経路により形成した請求項1〜5のいずれかに記載の車両用開閉体の開閉装置。
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