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JP3709632B2 - 反射防止フィルタおよびその製造方法ならびにこの反射防止フィルタを用いた表示装置 - Google Patents

反射防止フィルタおよびその製造方法ならびにこの反射防止フィルタを用いた表示装置 Download PDF

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洋文 近藤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反射防止フィルタおよびその製造方法ならびにこれを用いた表示装置に関し、さらに詳しくは、陰極線管等のディスプレイ装置の前面に設けた反射防止フィルタの耐汚染性、耐擦傷性等を向上した反射防止フィルタおよびその製造方法ならびにこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明基材を介して対象物を見る際に、この透明基材表面での反射光が強い場合、あるいは反射像が明瞭に視認される場合等は、対象物が見難く、また煩わしいものである。身近な例として、眼鏡レンズではゴースト、フレアと呼ばれる反射像を生じ、着用者に不快感を与える。またショウウィンドウや陳列ガラスケースでは、ガラス表面での反射光や反射像のため内容物が判然としない。このような例は、陰極線管や液晶パネル、あるいはプラズマディスプレイのような画像表示装置のパネルガラスでも発生する。
【0003】
従来より反射防止のために、透明基材の屈折率と異なる屈折率を有する光学材料を、透明基材上に薄層状に形成する方法が採られてきた。この場合、反射防止層の層厚の選択が重要である。例えば単層の反射防止層では、透明基材より低屈折率の物質を、その光学的層厚が対象とする光波長の1/4ないしその奇数倍に選択することにより、極小の反射率と極大の透過率を与えることが知られている。光学的層厚とは、反射防止層の屈折率と層厚との積である。反射防止層の材料は、主として無機化合物からなる誘電体材料、例えば無機酸化物や無機ハロゲン化物が採用される。
【0004】
また複数種の誘電体材料を多層に形成する場合もあり、各層の層厚の選択については、例えば「光学技術コンタクト」誌Vol.9,No.8,p.17(1971)にいくつかの提案がなされている。またこれら誘導体多層膜を、液状組成物を用いて形成する方法は、例えば特開昭58−46301号、特開昭59−49501号、特開昭59−50401号の各公報に開示されている。
近年においては、軽量、安全性、取り扱いの簡易性の点から、透明プラスチックス基材上に反射防止層を有する光学部品も実用に供されており、それらの多くは反射防止層として酸化珪素を含む層が採用され、これらは蒸着やスパッタリング等の真空薄膜形成技術を用いて成膜される。
【0005】
これら真空薄膜形成技術を用いて成膜される反射防止層は、無機化合物を主体としており、高い表面硬度を有する反面、指紋、手垢、汗、整髪料等の汚れが付着して目立ちやすく、また除去し難い。また表面の親水性が大きいため雨滴や水の飛沫に対する濡れ性に富み、眼鏡レンズ等においては大面積にわたって物体は歪んで見える難点がある。
【0006】
反射防止層に高い表面硬度を付与するため、最表層にシリカ微粒子等の無機微粒子を30重量%以上含有させる構成が、先に例示した特開昭58−46301号、特開昭59−49501号、特開昭59−50401号の各公報に開示されている。かかる微粒子分散型の反射防止層は表面の滑り性が悪く、布などとの摩擦によっても容易に傷がつく可能性を有する。
【0007】
これらの問題点を改良するため、各種の表面処理剤が提案され市販されている。これらの表面処理剤は、いずれも水や各種溶剤に可溶性であるので被膜が剥離し易く、その機能は一時的で耐久性に乏しい。また、例えば特開平3−266801号公報には、反射防止層に撥水性を付与するため、フッ素系樹脂被膜を形成する技術が開示されている。この場合は溶剤可溶性はないが、摩擦あるいは磨耗に対する満足な結果は得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは先に、表示装置の反射防止層表面をパーフルオロポリエーテル化合物により処理することにより、耐磨耗性および耐汚染性を高める方法を特願平7−224063号明細書として提案した。これらの化合物による表面処理は一定の効果が得られるが、溶剤処理等によりその効果が低減する場合も見られた。これは、反射防止層材料のSiO2 とパーフルオロポリエーテル化合物との相互作用が充分でないためと考えられる。
【0009】
そこで本発明者らはさらに、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物の被膜を反射防止層表面に形成する方法を、特願平8−64089号明細書において提案した。すなわち、反射防止層材料のSiO2 との強固な相互作用を持たせるため、アルコキシシラノ基を分子構造中に取り込み、耐溶剤性を向上したものである。この被膜形成により、耐磨耗性、耐溶剤性の大幅な向上がみられたが、撥水性の面では必ずしも充分ない場合があった。
【0010】
本発明は上述した従来技術に鑑み、その問題点を解決するために提案するものである。
すなわち本発明の課題は、耐汚染性、耐磨耗性等に優れた反射防止フィルタおよびその製造方法を提供することである。
また本発明の別の課題は、かかる反射防止フィルタを用いることにより、視覚特性の向上した表示装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の反射防止フィルタは上述した課題を解決するために提案するものであり、
透明基材の表面に少なくとも1層の誘電体薄膜からなる反射防止層を有する反射防止フィルタにおいて、
この反射防止層表面に、
下記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、
下記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物と、を含む被膜を有することを特徴とする。
Rf(CO−X−R1 −Si(OR2 3 n (1)
3 −Si(OR2 3 (2)
(但し、Rfはパーフルオロポリエーテル基を、R1 はアルキレン基を、R2 はアルキル基を、R3 は炭素数10以上の長鎖炭化水素基を、そしてXは−O−、−NH−および−S−から選ばれる基を、nは2以下の自然数をそれぞれ表す。)
【0012】
また本発明の反射防止フィルタの製造方法は、
透明基材の表面に少なくとも1層の誘電体薄膜からなる反射防止層を有する反射防止フィルタの製造方法において、
この反射防止層表面に、
下記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、
下記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物と、を含む組成物を塗布して被膜を形成することを特徴とする。
Rf(CO−X−R1 −Si(OR2 3 n (1)
3 −Si(OR2 3 (2)
(但し、Rfはパーフルオロポリエーテル基を、R1 はアルキレン基を、R2 はアルキル基を、R3 は炭素数10以上の長鎖炭化水素基を、そしてXは−O−、−NH−および−S−から選ばれる基を、nは2以下の自然数をそれぞれ表す。)
【0013】
一般式(1)中のパーフルオロポリエーテル基Rfのうち、一価のものとしては、例えば下記一般式(3)、(4)あるいは(5)等が例示されるが、これら構造式に限定されることはない。また二価のものであってもよい。この場合にはRf基の両末端にアルコキシシラン化合物が結合する。パーフルオロポリエーテル基の分子量はこれも特に限定はないが、安定性や取り扱い易さの観点からは数平均分子量で500〜10,000、さらに好ましくは500〜2,000のものが使用される。
F(CF2 CF2 CF2 O)j − (3)
CF3 (OCF(CF3 )CF2 m (OCF2 l −(4)
F(CF(CF3 )CF2 O)k − (5)
ここで上記一般式(3)、(4)あるいは(5)中のj、k、lおよびmは、1以上の自然数を表す。
【0014】
本発明において、フッ素化合物基としてトライボロジ効果に優れた一般式(1)に示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物を採用することが重要であり、同じフッ素化合物であっても、パーフルオロアルキル基を有するアルコキシシラン化合物では耐磨耗性や撥水性の満足すべき効果が得られない。この理由は必ずしも明らかではないが、フッ素化合物基同士の相互作用が低減すること、あるいは極性基であるアルコキシシラン化合物基と下地の反射防止層との相互作用が変化すること等が考えられる。
分子末端のアルコキシシラノ基は、SiO2 等の反射防止層表面との相互作用力に優れ、強固に結合する。パーフルオロポリエーテル基の両末端にアルコキシシラノ基を有する場合にはこの相互作用力も倍加する。
【0015】
一方、一般式(2)中の長鎖炭化水素基R3 は、その構成炭素数が10以上のものが好まく、直鎖、分岐の別は問わない。また不飽和結合や、芳香環等の環状構造を含んでいても良い。しかしながら、好ましくは、炭素数12〜20の範囲で直鎖状のものが選ばれる。かかる分子設計により、一般式(2)のアルコキシシラノ基部分は反射防止層のSiO2 等との相互作用が得られるとともに、長鎖炭化水素基R3 部分の疏水性が大きくなり、疏水基同士の分子間相互作用すなわちファンデルワールス力が高まる。これを一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と併用することにより、これらの効果が相乗され、従来不足であった耐溶剤性、撥水性、耐磨耗性等の問題が解決される。
【0016】
いずれの発明においても、一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物100重量部に対する、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物の比率は、1重量部以上150重量部以下であることが望ましい。1重量部未満では耐磨耗性が不足し、150重量部を超えると耐汚染性が低下する。
【0017】
一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物による被膜の厚さは特に限定されるものではないが、反射防止層の表面硬度、水に対する静止接触角および反射防止性のバランスから、その平均的な膜厚が0.1nm以上100nm以下であることが望ましく、0.5nm以上5nm以下がより望ましい。
【0018】
さらに一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物との組成物中に、酸、アルカリ、およびこれらのエステル化合物の少なくともいずれか1種を含有することが望ましい。またアセチルアセトンのごときカルボニル化合物を含有することも望ましい。酸としては無機酸、すなわち塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸が望ましく、アルカリとしては無機アルカリ、すなわち水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物、あるいはアンモニア等が望ましく、エステルとしては例えば燐酸エステル等が例示される。これらはいずれも触媒作用を示し、一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物による被膜中の網状構造を発達させ、その強度と耐久性を高める。この架橋反応は例えば50℃以下の室温で進行し、加熱を必要としない。
【0019】
一般的に、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物の溶液調整時に、触媒として酸あるいはアルカリを添加する方法は知られているが、長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物との組成物中に触媒として酸あるいはアルカリを添加する方法は未知である。まして燐酸エステルのようなエステル化合物やアセチルアセトンのようなカルボニル化合物の触媒としての使用もまた知られていない。
【0020】
さらに、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物の被膜は、本発明のように10nm程度以下の超薄膜での潤滑膜や耐磨耗膜としての効果は殆ど前例がない。また長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物との併用も前例がない。したがって、本発明によって得られるSiO2 等の反射防止層上での各種効果は容易に類推されるものではない。
【0021】
さて一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物との組成物を、反射防止層上に塗布する方法としては、特に限定はないが、10nm程度の超薄膜の膜厚の均一性や、これによる反射防止効果の均一性、反射干渉色の制御の観点からはスピン塗布、浸漬塗布あるいはカーテンフロー塗布等が好ましい。作業性からは紙、布、刷毛、ローラ等に組成物を含浸して塗布流延する方法も好ましい。組成物は通常揮発性溶媒で希釈して塗布される。溶媒は特に限定されないが、選択にあたっては組成物に対する安定性、SiO2 等の反射防止層に対する濡れ性、揮発性等を考慮して決定される。これらの条件を満足する溶媒として、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒が例示される。
【0022】
塗布に際しては、反射防止層表面が清浄化されていることが望ましく、清浄化にあたっては界面活性剤を含む洗浄液による脱脂、有機溶媒蒸気による蒸気洗浄等が適用される。また密着性、耐久性を高めるために各種の前処理が有効であり、例えば酸、アルカリによる薬品処理、不活性ガス処理、あるいはプラズマ処理、コロナ放電処理等がこれに相当する。
【0023】
つぎに本発明で採用する反射防止層は単層、多層いずれでもよいが、その最表面はSiO2 あるいは不純物を含むSiO2 、すなわちガラスが望ましい。最表面がSiO2 系材料の場合には、表面硬度、耐汚染性、耐擦傷性およびこれら特性の耐久性が顕著に現れる。反射防止層の最表層の膜厚は、反射防止効果以外の特性も勘案されるべきであるが、反射防止効果を最大限に発揮するためには、対象とする光波長の1/4ないしその奇数倍の光学的膜厚を決定すればよい。
多層反射防止層の場合、最表面の下層を構成する層の材料や膜厚は、反射防止層として要求される各種性能、例えば反射防止性、反射光色、表面硬度、耐熱性あるいは耐久性等を考慮して決定されるべき設計事項である。反射防止効果を高めるためには、最表層の屈折率と透明基材の屈折率との中間の屈折率の材料の被膜を1層以上形成することが有効である。多層反射防止層の設計に関しては、先述した文献を参照すればよい。
【0024】
反射防止層の材料としては、SiO2 やガラス以外にも、SiO、Al2 3 、ZrO2 、ZrO、TiO2 、Ti2 3 、TiO、Ta2 5 、HfO2 、In2 3 /SnO2 、Y2 3 、Sb2 3 、MgOあるいはCeO2 等の無機酸化物や、MgF2 等のハロゲン化物等が好ましく採用される。
【0025】
反射防止層を形成する方法は真空蒸着法、スパッタリング法あるいはイオンプレーテイング法等、各種のPVD(Physical Vapor Deposition)法が採用される。透明基材の耐熱性が許すならば、プラズマCVD法等の各種CVD(Chemical Vapor Deposition)法や、金属塩溶液を塗布乾燥して熱酸化するバーニング法等も採用できるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0026】
一方、透明基材としては特に限定はないが、ソーダガラス、鉛ガラス、硬質ガラス、石英ガラス、液晶化ガラス等が例示される。陰極線管の場合にはストロンチウムやバリウム等のアルカリ土類を含む珪酸ガラスが好ましく用いられる。また液晶表示素子の場合には不純物の少ない無アルカリガラスが用いられる。
また透明基材としてはこれらガラス材料の他に、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂あるいはポリスチレン樹脂等の高分子材料であってもよい。高分子材料パネル表面に周知のハードコート層等を形成し、この表面に反射防止層を形成することにより、表面硬度、密着性、耐薬品性、耐久性あるいは染色性等を向上することができる。
透明基材は表示素子、すなわち陰極線管や液晶素子のパネル面そのものであってもよいし、表示素子とは別体に設けたガラス板、プラスチックス板であってもよい。
【0027】
本発明の表示装置は、かかる構成および製造方法による反射防止フィルタを用いたことをその特徴とする。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の反射防止フィルタおよびその製造方法につき、カラーブラウン管すなわち陰極線管を例にとり詳細に説明する。
【0029】
実施例1
反射防止層の作製
陰極線管のパネルガラス表面に直接、スパッタリングによりITO(Indium Tin Oxide)を130nmの厚さに形成した。さらにこのITO膜の上に、SiO2 を80nmの厚さに蒸着し反射防止層を形成した。
【0030】
パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物とを含む組成物の作製
【0031】
一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表1〕に示す化合物11を用いた。
【0032】
【表1】
Figure 0003709632
【0033】
また一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表2〕に示す化合物21を用いた。
【0034】
【表2】
Figure 0003709632
【0035】
これら一般式(1)で示される化合物11と、一般式(2)で示される化合物21とを重量部で4/1の割合で混合し、〔表3〕に示される組成物31を作製した。
【0036】
【表3】
Figure 0003709632
【0037】
塗布および乾燥
組成物31を4重量部とり、これをエチルアルコール200重量部に溶解し、さらにアセチルアセトン1重量部と濃塩酸0.01重量部を添加して均一な溶液とした後、さらにメンブランフィルタで濾過して塗布組成物を得た。
先に作製した反射防止層上に、この塗布組成物をディップコーティングし、常温で乾燥して反射防止フィルタを完成した。ディップコーティングにおける引き上げ速度は5cm/minとした。乾燥後の被膜の厚さは2nmであった。
【0038】
このようにして陰極線管上に作製した実施例1の反射防止フィルタについて、各種特性を評価した。なお各評価項目および評価方法は以下の通りである。
【0039】
耐汚染性評価
水道水5mlを反射防止フィルタ表面に滴らせ、室温雰囲気で48時間放置して乾燥したものと、この後表面を布で拭いたものの水垢の残存状態を観察した。払拭前の評価は、水垢の付着がないものを○、付着があるものを×とした。また払拭後の評価は、水垢の付着がもともとないもの、および容易に除去されたものを○、水垢が容易には除去できないものを×とした。
【0040】
表面すべり性の評価
鉛筆の芯(硬度3H)で反射防止フィルタの表面を引っ掻いたときの引っ掛かり具合を評価した。判定方法は、全く引っ掛からないものを○、強く引っ掻くと引っ掛かるものを△、弱く引っ掻いても引っ掛かるものを×とした。
【0041】
耐磨耗性評価
反射防止フィルタ表面を、スチールウール#0000を用い、200g荷重下で30回擦った後に傷が残るか否かで評価し、全く無傷のものを○、細かい傷がつくものを△、傷が著しいものを×で表した。
【0042】
手垢の付き難さの評価
指紋跡の付き難さにつき、目視で評価した。
ついても目立たないものを○、付くが簡単に除去できるものを△、付いた跡が簡単には除去できず目立つものを×で表した。
【0043】
接触角の評価
反射防止フィルタ表面における水およびヨウ化メチレンの接触角を測定した。この接触角の大きさは、水あるいは油に対する耐汚染性の目安とすることができる。
さらに、反射防止フィルタの耐溶剤性を調べるため、反射防止フィルタ表面をエタノールで洗浄後、同じく水およびヨウ化メチレンの接触角を測定した。
【0044】
実施例2〜4
一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表2〕に示す化合物22〜24を用い、〔表3〕に示される組成物32〜34を採用した以外は、前実施例1に準拠して反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。
【0045】
実施例5〜6
一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表1〕に示す化合物12を用いた。また、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表2〕に示す化合物25および23を用い、〔表3〕に示される組成物35および36を採用した以外は前実施例1に準じて反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。
【0046】
実施例7〜11
一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表1〕に示す化合物11を用いた。また、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表2〕に示す化合物21を用いた。両者の混合比を変え、〔表3〕に示される組成物37〜41を作製した以外は前実施例1に準じて反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。
【0047】
比較例1
塗布組成物の被膜を形成することなく、反射防止層のみの反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。反射防止層の構成は実施例1と同じである。
【0048】
比較例2
〔表1〕に示すパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物11を用いず、〔表2〕に示す長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物21のみを用いて塗布組成物を調整した他は前実施例1に準拠して反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。
【0049】
比較例3〜4
一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表1〕に示す化合物11を用いた。また、一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物として、〔表2〕に示す化合物21を用いた。両者の混合比を変え、〔表3〕に示される組成物42および43を作製した以外は前実施例1に準拠して反射防止フィルタを作製し、各評価項目を評価した。これら組成物42および43の混合比は、好ましい混合比の範囲からは逸脱したものである。
【0050】
以上作製した実施例1〜11および比較例1〜4の反射防止フィルタの各評価結果を〔表4〕にまとめて示す。
【0051】
【表4】
Figure 0003709632
【0052】
〔表4〕の評価結果から、実施例の反射防止フィルタはいずれの評価項目においても優れた特性が得られることが明らかであり、視覚特性と信頼性に優れた陰極線管を提供することが可能である。
なお実施例中で採用したパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物や、長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物の構造や、塗布組成物の組成等は単なる例示であり、各種変更が可能である。また反射防止層の構成についても同様に実施例に限定されるものではない。
本実施例は表示装置として陰極線管の前面に直接反射防止フィルタを形成する例を示したが、液晶表示装置やプラズマディスプレイのガラスパネルに直接形成してもよい。また表示装置とは別体のガラス板やプラスチックス板、プラスチックスフィルムを反射防止フィルタとする場合にも好適に適用することが可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の反射防止フィルタおよびその製造方法によれば、下記に列挙した各種効果が得られる。
(1)指紋、手垢等による汚れが付着し難く、また目立ち難い。またこれらの効果が永続的に保持される。
(2)水垢等が付着、乾燥しても容易に除去することができる。
(3)ほこり等の汚れが付きにくい。
(4)表面すべり性が良好で、傷が付き難い。
(5)磨耗に対する耐久性がある。
(6)耐溶剤性に優れる。
(7)塗布後の乾燥に加熱を必要とせず、室温で強固な被膜を形成できるので、製造工程におけるスループットがよい。
したがって、この反射防止フィルタを採用することにより、視覚特性の向上した信頼性の高い表示装置を提供することが可能である。

Claims (10)

  1. 透明基材の表面に少なくとも1層の誘電体薄膜からなる反射防止層を有する反射防止フィルタにおいて、
    前記反射防止層表面に、
    下記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、
    下記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物と、を含む被膜を有すること
    を特徴とする反射防止フィルタ。
    Rf(CO−X−R1 −Si(OR2 3 n (1)
    3 −Si(OR2 3 (2)
    (但し、Rfはパーフルオロポリエーテル基を、R1 はアルキレン基を、R2 はアルキル基を、R3 は炭素数10以上の長鎖炭化水素基を、そしてXは−O−、−NH−および−S−から選ばれる基を、nは2以下の自然数をそれぞれ表す。)
  2. 前記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物100重量部に対する、前記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物の比率は、1重量部以上150重量部以下であること
    を特徴とする請求項1記載の反射防止フィルタ。
  3. 前記被膜の厚さは0.1nm以上100nm以下であること
    を特徴とする請求項1記載の反射防止フィルタ。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項記載の反射防止フィルタを用いたこと
    を特徴とする表示装置。
  5. 透明基材の表面に少なくとも1層の誘電体薄膜からなる反射防止層を有する反射防止フィルタの製造方法において、
    前記反射防止層表面に、
    下記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物と、
    下記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物と、を含む組成物を塗布して被膜を形成すること
    を特徴とする反射防止フィルタの製造方法。
    Rf(CO−X−R1 −Si(OR2 3 n (1)
    3 −Si(OR2 3 (2)
    (但し、Rfはパーフルオロポリエーテル基を、R1 はアルキレン基を、R2 はアルキル基を、R3 は炭素数10以上の長鎖炭化水素基を、そしてXは−O−、−NH−および−S−から選ばれる基を、nは2以下の自然数をそれぞれ表す。)
  6. 前記一般式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物100重量部に対する、前記一般式(2)で示される長鎖炭化水素基を有するアルコキシシラン化合物の比率は、1重量部以上150重量部以下であること
    を特徴とする請求項5記載の反射防止フィルタの製造方法。
  7. 前記被膜の厚さは0.1nm以上100nm以下であること
    を特徴とする請求項5記載の反射防止フィルタの製造方法。
  8. 前記組成物中に、さらに酸、アルカリ、およびこれらのエステル化合物の少なくともいずれか1種を含有すること
    を特徴とする請求項5記載の反射防止フィルタの製造方法。
  9. 前記組成物中に、さらにアセチルアセトンを含有すること
    を特徴とする請求項5記載の反射防止フィルタの製造方法。
  10. 請求項5ないし9いずれか1項記載の反射防止フィルタの製造方法による反射防止フィルタを用いたこと
    を特徴とする表示装置。
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