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JP3709155B2 - バッグインボックス用袋体およびバッグインボックス - Google Patents

バッグインボックス用袋体およびバッグインボックス Download PDF

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JP3709155B2
JP3709155B2 JP2001245400A JP2001245400A JP3709155B2 JP 3709155 B2 JP3709155 B2 JP 3709155B2 JP 2001245400 A JP2001245400 A JP 2001245400A JP 2001245400 A JP2001245400 A JP 2001245400A JP 3709155 B2 JP3709155 B2 JP 3709155B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、食品産業、車産業、トイレタリー産業等の各種分野において液体製品(飲料、カーオイル、洗剤等)を貯蔵、運搬するために利用されるバッグインボックス用袋体とバッグインボックスに関する。
【0002】
さらに詳しくはバッグインボックス用の内袋であって耐衝撃性、内容物の使いきり性および内容物の充填時や外箱からの取り出し後における自立性に優れたバッグインボックス用袋体に関するものであると共に、国際規格のパレット上に無駄なスペースを生じないように隙間なく並べることができ、2段以上に積み上げても充分な安定性と強度を有し、しかもコンパクトで取扱いが容易なバッグインボックスに用いられる内袋に関するものである。
【0003】
また、本発明は、内容物を取り出す際の使い勝手性と使いきり性の改善を図ったバッグインボックスに関するものでもある。
【0004】
【従来の技術】
近年、ミネラルウォーター等の飲料や工業用薬品などの種々の液体の輸送・保管には使い捨てタイプのいわゆるワンウェイ容器であるバッグインボックスが広く用いられている。
【0005】
このバッグインボックスは、内装としてプラスチックフィルムをシール加工して得た平袋や溶融プラスチックをブロー成形して得た一体成形品のようなプラスチック製の折り畳み可能な袋または容器を用い、この内装にダンボール箱等の外箱を外装したものであり、内容液体に対する耐水性、耐薬品性、ガスバリア性等を内装のプラスチック製袋体または容器に受け持たせる一方、輸送・保管上必要な剛性は外装に受け持たせるように構成されている。このように構成されるバッグインボックスは、従来のガラス瓶やブリキ缶等に比べ回収が不要なので省力化・経費節減に役立つとともに、折り畳み可能なので空容器の輸送・保管が容易で流通コストの低減が図れるなどの利点を有している。
【0006】
バッグインボックス用の内袋としては、たとえば図12に示すような袋本体1の上部に注出口12を有する合成樹脂製の平袋501が用いられている。そして図13に示すように、この平袋501は内容物である液体が充填された後、外箱41内に収納され、封入される。
【0007】
しかし、このような平袋型の内袋は外箱の内部形状に対する追従性が悪いので、外箱内へ収納した場合に外箱と内袋の間に無駄な空間42が生じ易く、内袋の隅部4は外箱の内部形状に追従するために折れ曲がってしまい、また、隅部以外の部分にも折れ目や皺が出来やすい。そして、外箱と内袋の間に無駄な空間42が生じると、内袋は外箱内部で動きやすいので、バッグインボックスに落下などの大きい衝撃が加えられた場合に内袋が破裂しやすく、振動などの小さい衝撃が加えられた場合にも内袋がこすれて傷付き破れやすい。また、内袋の一部、特に隅部4が折れ曲がると、その折れ曲がった部分に残液が溜まるので(いわゆる「宙水」)、内容物を最後まで使い切ることが困難である。特にバッグインボックスの場合には比較的内容量が大きいので、上記折れ曲がった部分に溜まる残液の量も多く、残液の排出性をいかに向上させるかが重要である。
【0008】
さらに、平袋型の内袋は自立性を有しないので、バッグインボックスの製造過程において該内袋に液体を充填し、その後、外箱内に収納するに際し、内袋の取扱いが不便である。また、内袋に自立性がないと、たとえば水気が多い濡れた場所でダンボール箱が外装されたバッグインボックスを使用する場合等のように、使用環境に応じて外箱を取り除き内袋だけの状態で使用したい場合においても、取扱いが不便である。
【0009】
一方、バッグインボックスの把持を容易にし使い勝手をよくすると共に、保管運搬時等にコンパクトに積み上げるために、バッグインボックスは立方体形状とするのが望ましい。かかる観点から、比較的需要の多い20リットル前後の内容量を有するバッグインボックスは、一辺が約300mmの立方体とされている。しかし、近年、運搬や保管のためにさまざまな物品を乗せるパレットの寸法について、国際規格が1100mm×1100mm(縦×横)と定められ、今後、この国際規格品がパレットの主流になると共に、パレットを取り扱う流通部門等の各施設でもこの国際規格品に合わせた規格や仕様を採用していくことが予想される。そして、一辺が300mm前後の立方体形状を有するバッグインボックスを国際規格のパレット上に配列する場合には、一段につき縦3列×横3列の合計9個しか積むことができず無駄なスペースが多く残ってしまうという問題がある。また、立方体のバッグインボックスではパレット上に棒積みされることになるので、積載時や運搬時の安定性に欠ける。
【0010】
ところで、バッグインボックスの排液性や使い勝手性に対する外箱の影響も無視できない。バッグインボックスから内容物を取り出す際には、例えば、外箱を両手で持ち、その底部の縁を台の上に支え、外箱から突出した注出口(スパウト)から流れ出る内容物を適当な容器に移しとるなどの操作を行っている。ここで、バッグインボックスの内袋が平袋の場合には、その注出口(スパウト)は通常、外箱の開口部に固定されているので、注出口の周囲の袋本体に折れ目や皺が多数形成され、更にそれらが重なり合ってる。注出口周辺のこの折れ目や皺は、排液を困難にする原因となるのは言うまでもなく、排液の脈動を引き起こし、液ダレの原因になる。また、外箱の開口部から突出する注出口は、外箱に固定されている上、短く、ホース状となっていないので、注出口を手で握って内容物の流出方向を制御することができず、やはり液ダレで周囲を汚す原因になる。
【0011】
一方、バッグインボックスの内袋が一体成形品の場合には、内袋が外箱の内部形状に近い形をとっており、その注出口は外箱の開口部に固定されておらず、しかも注出口の周囲の袋本体はロート型となっているので、使いきり時において残液が注出口に集まり易い。また、注出口が外箱の開口部に固定されていないことから、ある程度の自由度があり、内容物の流出方向を制御することも少しは可能である。しかしながら、一体成形品の内袋は、透明性が悪いので使いきり時の残液量を確認しにくく、また厚く堅く、しかも注出口の長さも短いので、注出口に若干の自由度はあるものの、平袋の場合と同様、注出口を手で握って内容物の流出方向を制御することは困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みて成し遂げられたものであり、その第一の目的は、耐衝撃性、内容物の使いきり性および内容物の充填時や外箱からの取り出し後における自立性に優れたバッグインボックス用の内袋を提供することにある。また第二の目的は、国際規格のパレット上に無駄なスペースを生じないように隙間なく並べることができ、しかも立方体のバッグインボックスと比べても積み上げ時の安定性や強度、或いは把持や持ち運びの容易性の点で遜色のないバッグインボックスに用いられる内袋を提供することにある。そして第三の目的は、内容物の流出方向を容易に制御することができ、残液量の視認性がよく、残液量が極めて少ないバッグインボックスを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、バッグインボックス用の内袋を、次の様に構成した。
すなわち、接着されない状態で重ね合わされた少なくとも2枚の合成樹脂製フィルムによって形成された対向する一対の平面部および谷折り線を備える2つの側面部を有する4方シールの袋本体の各隅部に、袋本体を一対の平面部が重なり合い且つ重なり合った平面部の間に前記谷折り線を備えた2つの側面部が介在するように折り畳んだ状態下で対向する袋本体の内面同士を、頂部および底部の各シール部と側面シール部とを直線帯状に接着して形成された閉鎖シール部を有する、内容物の充填時には直方体又は立方体に近い形状となるバッグインボックス用袋体であって、その頂部側と底部側に関し、頂部シール部、側面シール部及び閉鎖シール部、又は底部シール部、側面シール部及び閉鎖シール部にて、その両側部分に三角形状のフィン部が形成され、これらフィン部は、2枚の前記平面部が前記側面部と別々にシールされて、それぞれ独立して形成され、各フィン部のうち、少なくとも頂部側のフィン部には、前記平面部と前記側面部の内面同士が部分的乃至断続的に接着され、さらに、部分的乃至断続的に接着されたフィン部は、このバッグインボックス用袋体の前後に対向する頂部シール部、又は、頂部シール部及び底部シール部双方が、少なくとも頂点の位置で接着されるように構成した。
【0014】
上記発明には、いくつかの好適な態様がある。第一に、上記のバッグインボックス用袋体において、袋本体の前側と後ろ側の隅部の対向する頂点同士が接着されているように構成することができる。
【0015】
第二に、上記のバッグインボックス用袋体において、一対の平面部および2つの側面部のそれぞれに少なくとも1つずつ、袋本体の上下方向に延在するように帯状のフィルム片が接着されているかまたは帯状の気体充填層が設けられているように構成することができる。
【0016】
第三に、上記のバッグインボックス用袋体において、袋本体の頂部側または底部側のうちの少なくとも一方に左右一対の吊り下げ部が形成されており、該吊り下げ部は、対向し合う前側と後ろ側の三角形状のフィン部同士を、隅部の頂点の位置で接着すると共に、頂部シール部上または底部シール部上の少なくとも一箇所の位置で接着することによって形成されているように構成することができる。
【0017】
第四に、上記のバッグインボックス用袋体において、少なくとも1つの三角形状のフィン部にパンチ穴が形成されているように構成することができる。
【0018】
第五に、上記のバッグインボックス用袋体において、前記合成樹脂製フィルム中の少なくとも1層が金属箔の層であるように構成することができる。
【0019】
第六に、上記のバッグインボックス用袋体において、(e)頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を45〜55°とし、底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を40〜50°とするように構成することができる。
【0020】
第七に、上記のバッグインボックス用袋体において、(f−1)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法が260〜340mm、上記側面部の横寸法が180〜260mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法が490〜660mmであり、(g)内容物の充填時には直方体となるように構成することができる。
【0021】
第八に、上記のバッグインボックス用袋体において、(f−2)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法が190〜270mm、上記側面部の横寸法が140〜220mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法が330〜600mmであり、(g)内容物の充填時には直方体となるように構成することができる。
【0022】
また、本発明においては、バッグインボックスを、外箱の内部に、注出口を備えた前記いずれかのバッグインボックス用袋体、或いは、注出口を備え且つ合成樹脂製フィルムからなる4方シールの袋体(例えば平袋)が内袋として収納されており、外箱の一面には、内袋の注出口を突出させる際に該注出口の周囲の袋本体を50mm以上引き出すことが可能な径を有する開口部を形成するための開封補助手段が備えられていることを特徴とするバッグインボックスとなるように構成した。
【0023】
そして、好適には、上記バッグインボックスに備えられた開封補助手段を、外箱の一面を、前記開口部の中心点となるべき位置から放射状に引き裂くことができ、開封後には、前記開口部の周囲に扇状の断片が残る開封補助手段とすることができる。また、上記バッグインボックスは、好適には、内袋の容量が5〜25リットルであり、外箱が立方体又は直方体となるように構成することができる。
【0024】
本発明のバッグインボックス用袋体は、次のような作用を奏する。第一に、本発明のバッグインボックス用袋体は、前後の平面部とガセットを有する側面部に囲まれ且つ該平面部と該側面部の側縁部同士がシールされた柱構造をとり、しかも頂部側および底部側の各隅部に、あたかも隅部を斜めに切り取るような直線帯状の閉鎖シール部が設けられているので、内容物である液体を充填すると立方体または直方体に近い形状をとる。したがって、本発明のバッグインボックス用袋体は、立方体または直方体の形状を有する外箱の内部形状に対して追従性が優れ、外箱内にぴったりとおさまり、外箱と内袋の間の無駄な空間が極めて少ないので、内袋が外箱内で動きにくく、衝撃による破裂やこすれによる破れが起こりにくい。
【0025】
第二に、本発明のバッグインボックス用袋体には、各隅部に、袋本体の内部空間から完全に閉鎖されて内容物が入り込めない三角形状のフィン部が形成されている。このため隅部に残液が溜まることはなく、バッグインボックスの残液排出性が向上する。さらに、三角形状のフィン部と一体的に形成された前記の閉鎖シール部は、衝撃に対して応力分散の効果があるので、袋体の耐衝撃性が向上する。
【0026】
第三に、本発明のバッグインボックス用袋体は、内容物である液体を充填すると立方体または直方体に近い形状をとるので、自立性に優れている。したがって、バッグインボックスの製造過程(たとえば内袋へ液体を充填する工程や外箱内へ内袋を収納する工程など)やバッグインボックスの外箱を取り外して内袋だけの状態で使用する場合において、取扱いが容易である。
【0027】
第四に、本発明のバッグインボックス用袋体の平面部および側面部は、接着されない状態で重ね合わされた少なくとも2枚の合成樹脂製フィルムによって形成されているので、外側の合成樹脂製フィルムのみが外箱との摩擦で摩耗し、内側の合成樹脂製フィルムは外側の合成樹脂製フィルムに対する滑りによって摩耗しにくい。したがって、1枚の合成樹脂製フィルムで形成された同じ厚さの平面部および側面部と比べて破れにくい。また、内袋の平面部および側面部が上記のように数枚重ねの合成樹脂製フィルムによって形成されている場合には、1枚の合成樹脂製フィルムで同じ厚さの平面部および側面部を形成した場合と比べて内袋の柔軟性に富んでいるので、該内袋を外箱内に収納する際の取扱いが容易である。
【0028】
第一の好適な態様において、袋本体の前側と後ろ側の隅部の対向する頂点同士を接着した場合には、上記三角形状のフィン部が跳ね上がったり不特定の方向に無秩序に折れ曲がったりしないので、バッグインボックスの製造過程(たとえば内袋へ液体を充填する工程や外箱内へ内袋を収納する工程など)やバッグインボックスの外箱を取り外して内袋だけの状態で使用する場合において、三角形状のフィン部が邪魔にならない。また、三角形状のフィン部の介在によって、外箱の上面や下面に内容物が充填されている部分の袋壁が直接接触しなくなるので、振動等による袋のこすれ、裂け、あるいはピンホールが防止される。
【0029】
第二の好適な態様において、袋本体の各平面部および各側面部のそれぞれに少なくとも1つずつ、袋本体の上下方向に延在するように帯状のフィルム片を接着するかまたは帯状の気体充填層を設けた場合には、内袋の自立性がさらに向上する。上述のように本発明のバッグインボックス用袋体は自立性を有しているが、比較的容量が大きいので液体充填の前後を通じて袋本体の胴部がたるみやすく、自立性が不十分な場合がある。これに対して帯状のフィルム片が接着されているかまたは帯状の気体充填層が設けられている場合には、袋本体の胴部にコシが出る(剛性または曲げ抵抗性が向上する)ので、胴部のたるみが低減され、内袋の自立性がさらに向上する。
【0030】
第三の好適な態様において、対向し合う前側と後ろ側の三角形状のフィン部同士を、隅部の頂点の位置で接着すると共に、頂部シール部上または底部シール部上の少なくとも一箇所の位置で接着することによって、袋の頂部側または底部側のうちの一方または両方に左右一対の吊り下げ部を形成した場合には、フィン部と胴部の間の空間に手や機械ハンドを差し入れて袋体を吊り下げることが可能になる。
【0031】
第四の好適な態様において、袋本体の各隅部にある三角形状のフィン部の少なくとも1つにパンチ穴を形成した場合には、そのパンチ穴にフック等を引っかけることによって袋の自立を補助したり、袋を吊り下げたりできるので、バッグインボックスの製造過程や内袋だけの状態で使用する際の取扱いが容易である。
【0032】
第五の好適な態様において、合成樹脂製フィルムの少なくとも1層を金属箔の層とした場合には、袋体の遮光性が極めて高くなり、また金属箔層の形状保持作用によって袋の自立性が向上する。
【0033】
第六の好適な態様において、頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を45〜55°とし、底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を40〜50°とした場合には、外箱の内部形状に対する内袋の追従性と残液の低減効果とが特に優れている。
【0034】
すなわち、底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を40〜50°とすることによって、充填時における袋体の底部を立方体または直方体に非常に近い形状とすることができる。また、ちょうど隅部が折れ曲がる位置に沿って閉鎖シール部を設けることができるので、充填空間を最大限に取りながら隅部の残液貯留を充分に阻止することができる。さらに、衝撃に対する応力分散の効果を最大とすることができる。
【0035】
一方、袋体の頂部は、内容物の自重で下方へ引っ張られ、注出口が備えられ、また、開封時に内容物があふれ出さないように若干の未充填空間が残されている。このため、当該袋体の頂部は、底部ほどには上面が平坦化しないで若干尖った形状を取り、頂部の隅部は底部の隅部と比べてより深い位置で折れ曲がりやすい。そこで、頂部においては、頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を45〜55°として閉鎖シール部の位置を若干深くすることによって、頂部においても隅部が折れ曲がる位置に沿って閉鎖シール部を設ける。その結果、袋の頂部において、充填空間を最大限に取りながら隅部の残液貯留を充分に阻止することができる。
【0036】
第七の好適な態様において、(f−1)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法を260〜340mm、上記側面部の横寸法を180〜260mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法を490〜660mmとし、(g)内容物の充填時に直方体となるようにした場合には、国際規格のパレットとの相性が極めて良い20リットル前後の容量のバッグインボックスを提供することができる。
【0037】
すなわち、上記寸法の平面部と側面部とを有する本発明の袋体は、20リットル前後の容量を有し、内容物の充填時には平面部の横寸法260〜340mm、側面部の横寸法180〜260mm、高さ230〜480mmのおおむね直方体となる。従って、この袋体を内袋として使用すれば、内容量が20リットル前後で、実質的に上記寸法と同じ寸法を有する直方体のバッグインボックスが得られる。なお、充填時の袋の高さの方が充填前の平面部および側面部の縦寸法と比べて側面部の横寸法分だけ短くなるのは、平面部と側面部の上端と下端が袋体の上面側と下面側に回り込むことによって、充填時形状の上面と底面が形成されるためである。
【0038】
そして、このようにして得られた容量20リットルで直方体形状のバッグインボックスは、1100mm×1100mm(縦×横)のパレット上に、一段当たり縦4列×横3列の合計12個をぴったりと積むことができる。また、バッグインボックスが上記寸法の範囲内であれば、個々のバッグインボックスは幅が薄くなり過ぎたり細長くなり過ぎたりしないので、把持が容易で使い勝手がよく、充分な安定性と強度も保持している。さらに、バッグインボックスが直方体であれば、バッグインボックスを並べる方向を各段ごとに変えて井桁状に積み上げることができるので、積み上げた山全体としても充分な安定性と強度を確保することができる。
【0039】
第八の好適な態様において、(f−2)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法を190〜270mm、上記側面部の横寸法を140〜220mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法を330〜600mmとし、(g)内容物の充填時には直方体となるようにした場合には、国際規格のパレットとの相性が極めて良い10リットル前後の容量のバッグインボックスを提供することができる。
【0040】
すなわち、上記寸法の袋体は、10リットル前後の容量を有し、内容物の充填時には平面部の横寸法190〜270mm、側面部の横寸法140〜220mm、高さ110〜460mmのおおむね直方体となる。従って、この袋体を内袋として使用すれば、内容量が10リットル前後で、実質的に上記寸法と同じ寸法を有する直方体のバッグインボックスが得られる。
【0041】
そして、このようにして得られた容量10リットルで直方体形状のバッグインボックスは、1100mm×1100mm(縦×横)のパレット上に、一段当たり縦5列×横4列の合計20個をぴったりと積むことができる。また、第七の態様と同じく、個々のバッグインボックスは幅が薄くなり過ぎたり細長くなり過ぎたりしないので、把持が容易で使い勝手がよく、充分な安定性と強度も保持している。さらに、バッグインボックスを並べる方向を各段ごとに変えて井桁状に積み上げることができるので、積み上げた山全体としても充分な安定性と強度を確保することができる。
【0042】
一方、本発明のバッグインボックスにおいては、使用時に開封補助手段を使って外箱に開けた開口部から、注出口と共に注出口の周囲の袋本体を50mm以上引き出すことができるので、注出口の周囲がロート型になる。このため、注出口に内容物が集まり易く、排液も円滑である。従って、残液が残りにくく、脈動も少ない。また、注出口が外箱から十分に引き出されているので、注出口を容易に掴むことができ、内容物の流出方向を制御しやすい。しかも、内袋は一体成形品ではなく、薄い合成樹脂製フィルムのシール加工によって形成されたものであり透明性が高いので、残液の視認性が良好である。
【0043】
本発明のバッグインボックスに設ける開封補助手段は、開口部を開ける際に、外箱の開口部の中心点となるべき位置から放射状に外箱を引き裂くことができ、且つ、扇状の引き裂き断片を開口部の周囲に残すことが出来るような開封補助手段とするのが好ましい。この場合、開口部から引き出された注出口および注出口の周囲の袋本体が、開口部の周囲に残された扇状の引き裂き断片によって押さえつけられ、あるいは支持されるので、注出口の位置が安定する。
【0044】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を示し、本発明についてさらに具体的に説明する。
【0045】
図1は、本発明のバッグインボックス用袋体の一例を折り畳んだ状態を示す正面図である。また図2は、図1の袋体に内容物を充填した状態を示す斜視図である。
【0046】
図1および図2に沿って説明すると、本発明のバッグインボックス用袋体101は、水や油の輸送・保管に用いられる容量20リットルの袋体である。ただし、本発明においては、内容物の種類および容量に特別の制限はない。内容物としては、たとえば飲料水、コーヒー、スープ、ワイン、酒、牛乳、乳飲料等の飲料、醤油、ソース等の風味調味料、カーオイル、洗剤、工業用薬品等の化学製品などが広く該当する。内容物は、固形物入りの液体であってもよいし、粉体等の液体以外の流動体であってもよい。また、容量に関しては、たとえば5リットル程度の家庭用から、20リットル程度の業務用にまで広く適用できる。
【0047】
図2に示したように、内容物を充填した状態の本発明の袋体は、三角形状のフィン部11が存在することを除けば、おおむね立方体または直方体である。なお、袋体101の場合には、おおむね直方体である。
【0048】
袋体101は、袋の前側と後ろ側を構成する対向する一対の平面部2、3および折り襞状に内方に折り込まれた谷折り線6を備えるように形成された2つの側面部5を有し、袋本体の周縁に頂部シール部7、底部シール部8および側面シール部9が存在する4方シールの袋体であり、且つ、袋本体の各隅部4に閉鎖シール部10と三角形状のフィン部11とを有している。
【0049】
各平面部および各側面部は、正方形または長方形であり、袋体101の場合、平面部2、3および側面部5はすべて長方形である。頂部シール部7、底部シール部8、側面シール部9および閉鎖シール部10を形成するための接着は、通常、ヒートシール法によって行われる。なお、袋本体を形成するためのフィルムを折り曲げ成形することによって、頂部シール部7、底部シール部8および側面シール部9の一部を省略することができる。袋体101には、適宜、従来のバッグインボックス用内袋と同様の注出口12を設けてもよい。
【0050】
図3は、充填された状態の本発明の袋体101の水平方向切断面を模式的に示した図である。図3に示すように、平面部2、3および側面部5は、接着されない状態で重ね合わされた少なくとも2枚の合成樹脂製フィルムによって形成され、緩衝撃型の構造となっている。ここで、「重ね合わされた少なくとも2枚の合成樹脂製フィルムによって形成される」とは、複数の合成樹脂フィルムが分離しているかまたは分離可能な状態で重ね合わされた構造をとっていることを言う。そのような構造としては、例えば、図3に示すような接着されない状態で重ね合わされた構造を例示することができる。また、別の例としては、袋の使用開始後に剥離する程度の接着強度で疑似接着された積層構造を例示することができる。疑似接着されたフィルムは、袋の製造段階においてその取扱いが容易である。
【0051】
図3において前側の平面部2を例にとって説明すると、平面部2は外側フィルム2−aと内側フィルム2−bとから形成され、側面シール部9等の各シール部において上記フィルム2−aと2−bとが接着され、それ以外の未接着部分では両フィルムの間に空間16が存在する。ただし、両フィルムは、側面シール部9等の各シール部以外の部分17において局部的に接着されていてもよい。各フィルムは、2−bのように単層フィルムであってもよいし、2−aのように複合フィルムであってもよい。
【0052】
各合成樹脂製フィルムあるいはフィルム中の各層の材料樹脂や厚さ等は、内容物の性質や袋に要求される強度等の諸条件を考慮して適宜決定されるものであるが、一般的には、外側フィルム2−aまたは外側フィルムの外側層2−a1に関しては、外部環境との関係で要求される強度や耐摩耗性等の性能を重視して決定され、一方、内側フィルム2−bまたは内側フィルムの内側層(2−b中には存在しない。)に関しては、内部環境との関係で要求される耐水性、耐薬品性、ガスバリア性あるいはシール性等の性能を重視して決定される。また、外側フィルム2−aと内側フィルム2−bとの間または外側フィルムの内側層2−a3と内側フィルムの外側層(2−b中には存在しない。)との間の関係では、なるべく両者間の滑りがよくなる組み合わせを選ぶのが好ましい。
【0053】
たとえば、上記の袋体101の平面部2、3および側面部5においては、外側フィルム2−aは複合フィルムであり、その層構成[外側層2−a1/中間層2−a2/内側層2−a3]は、15μmの延伸ナイロン(ON)/20μmのポリエチレン(PE)/60μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)である。一方、内側フィルム2−bは単層フィルムであり、60μmのLLDPEフィルムである。
【0054】
その他の具体例としては、
(1)外側フィルム[外側から内側に向かって、15μmのポリ塩化ビニリデンコートON層(KコートON)/20μmのPE/60μmのLLDPE]と内側フィルム[60μmのLLDPE]、
(2)外側フィルム[12μmの金属蒸着ポリエチレンテレフタレート層(VMPET)/15μmのON/20μmのPE/60μmのLLDPE]と内側フィルム[60μmのLLDPE]、
(3)外側フィルム[15μmのON/20μmのPE/60μmのLLDPE・ON・LLDPE共押出しフィルム]と内側フィルム[60μmのLLDPE・ON・LLDPE共押出しフィルム]、あるいは、
(4)外側フィルム[15μmのON/20μmのPE/60μmのLLDPE・エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)・LLDPE共押出しフィルム]と内側フィルム[60μmのLLDPE・EVAL・LLDPE共押出しフィルム]
(5)外側フィルム[12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート層/15μmのON/20μmのPE/60μmのLLDPE]と内側フィルム[60μmのLLDPE]
(6)外側フィルム[12μmのアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート層/15μmのON/20μmのPE/60μmのLLDPE]と内側フィルム[60μmのLLDPE]
などの組み合わせを例示できる。
【0055】
上記の例示において、ONは強度向上に有効であり、KコートON、VMPET、EVOHはバリア性向上に有効である。また(3)は、特に強度を向上させたい場合に好適である。
【0056】
合成樹脂製フィルム中の少なくとも1層は、アルミニウム箔のような金属箔の層であってもよい。金属箔層は、袋体の遮光性を極めて高いものとし、また袋体の形状保持性を高めて自立性の向上に寄与する。従って、外箱の遮光性があまり良くない場合や、内袋を外箱から取り出して使用する場合などに効果的である。
【0057】
袋本体の各隅部4には、充填時の袋体101がなるべく立方体または直方体に近い形状となるようにする共に、各隅部4に三角形状のフィン部11を形成するために、閉鎖シール部10が形成されている。この閉鎖シール部10は、袋本体を、一対の平面部2、3が重なり合い且つ重なり合った両平面部の間に谷折り線6を備えた2つの側面部5が介在するように折り畳んだ状態下、すなわち図1に示す状態下で、対向する袋本体の内面同士を、頂部シール部および底部シール部のうちのいずれかのシール部の任意位置Pから側面シール部の任意位置Qまでに渡って直線帯状に接着することによって形成される。
【0058】
上記と同様に、充填時の袋体101がなるべく立方体または直方体に近い形状となるようにする観点から、任意位置Pは、できるだけ頂部シール部7および底部シール部8と谷折り線6との交点に近いほうが好ましい。このため、任意位置Pは、通常、頂部シール部7および底部シール部8と谷折り線6との交点から±1cmの範囲内、好適には該交点上に設けられる。
【0059】
さらに、やはり上記と同様の観点から、各隅部4に存在する各閉鎖シール部10は、袋本体の右側と左側、前側と後ろ側および頂部側と底部側のそれぞれの位置関係にある閉鎖シール部同士ができるだけ対称的であることが好ましい。
【0060】
充填時の袋体101がなるべく立方体または直方体に近い形状となるようにする観点から、閉鎖シール部10は、三角形状のフィン部11ができるだけ直角二等辺三角形に近い形状となるように形成するのが好ましい。そのためには、頂部シール部および底部シール部のうちのいずれかのシール部と閉鎖シール部に挟まれた狭角m(m1、m2)および側面シール部と閉鎖シール部に挟まれた狭角n(n1、n2)は、通常30〜60°、好適には40〜50°、特に好適にはm=n=45°とする。このような観点から、袋体101の底部側においては、m2=n2=45°を採用している。
【0061】
しかし、袋の頂部側の閉鎖シール部は、底部側の閉鎖シール部よりも若干深い位置に形成するのがさらに好ましい。より具体的には、頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角m1の下限値を45°以上、好ましくは46°以上、より好ましくは48°以上とし、上限値を55°以下、好ましくは53°以下、より好ましくは52°以下とする。袋の頂部側は、内容物の自重で下方へ引っ張られ、注出口が備えられ、また、開封時に内容物があふれ出さないように若干の未充填空間が残されているので、底部ほどには上面が平坦化しないで若干尖った形状を取り、その結果、頂部の隅部は底部の隅部と比べてより深い位置で折れ曲がりやすい。そこで、頂部側の閉鎖シール部の角度を上記のように調整し、頂部側においても隅部が折れ曲がる位置に沿って閉鎖シール部を形成することによって、充填空間を最大限に取りながら隅部の残液貯留を充分に阻止することができる。このような観点から、袋体101の頂部側においては、m1=50°、n1=40°を採用している。
【0062】
袋本体の各隅部4には、頂部シール部7および底部シール部8のうちのいずれかのシール部、側面シール部9および閉鎖シール部10に囲まれることによって、閉鎖シール部10と一体的に、三角形状のフィン部11が形成されている。この三角形状のフィン部11の内部空間は、閉鎖シール部10によって袋本体の内部空間から完全に閉鎖されているので、袋内に充填された内容物はその中に入り込めない。したがって、袋体101を外箱内に収納する際に、三角形状のフィン部11が形成されている各隅部4が折れ曲がっても、隅部に残液は溜まらず、バッグインボックスの残液排出性が向上する。さらに、三角形状のフィン部と一体的に形成された前記の閉鎖シール部10は、衝撃に対して応力分散の効果があるので、袋体の耐衝撃性が向上する。
【0063】
三角形状のフィン部11において対向する袋本体の内面同士は、図1に示すように接着されていなくてもよいが、閉鎖シール部10の接着部分と連続的に接着されていてもよい。この場合には、フィン部11の内部空間がない状態となる。また、フィン部11の内面同士は、全面的にではなくて部分的乃至断続的に接着されていてもよい。
【0064】
三角形状のフィン部11は、本来的には本発明の袋体の不要部分であり、この部分が跳ね上がったり不特定の方向に折れ曲がったりして、該袋体の取り扱いを繁雑にする。たとえば、バッグインボックスの製造過程(たとえば内袋へ液体を充填する工程や外箱内へ内袋を収納する工程など)やバッグインボックスの外箱を取り外して内袋だけの状態で使用する場合において、三角形状のフィン部11は邪魔になる。このような取扱い上の繁雑さを解消するために、好適には図4に示すように、袋本体の前側と後ろ側の隅部の対向する頂点R同士を接着する。このようにすることによって、三角形状のフィン部11が邪魔にならなくなるだけでなく、三角形状のフィン部11の介在によって外箱の上面や下面に内容物が充填されている部分の袋壁が直接接触しなくなるので、振動等による袋のこすれ、裂け、あるいはピンホールを防止することもできる。
【0065】
頂点R同士を接着するに際しては、頂点R付近をさらに接着してもよい。たとえば、袋本体の前側と後ろ側の対向する頂部シール部7同士または底部シール部8同士を、頂点Rの接着部分と連続的にまたは不連続的に接着してもよい。なお、隅部の頂点同士を接着する場合には袋本体の各シール部を形成するのに用いられる接着装置を流用できる。
【0066】
袋本体の前側と後ろ側の対向する頂部シール部7同士または底部シール部8同士を、頂点Rの接着部分と連続的または不連続的に接着することによって、袋体の頂部側または底部側に左右一対の吊り下げ部を形成してもよい。この吊り下げ部を形成した場合には、フィン部と胴部の間の空間に手や機械ハンドを差し入れて袋体を吊り下げることが可能となるので、袋体の移動や内容物の排出に際して便利である。特に袋体の製造過程においては、機械ハンドによって充填後の重い袋体を持ち上げ、それを外箱に入れることができるので、人員の削減による省力化や、無菌充填システムの導入による環境衛生の向上に有利となる。
【0067】
上記吊り下げ部を形成するために頂点Rの位置の接着部と連続的または不連続的に形成される接着部は、帯状のシール部であってもよいし、円形、楕円形、四角形等のポイントシール部(スポットシール部)であってもよい。
【0068】
フィン部11には、図4に示すようにパンチ穴14を開けてもよい。このパンチ穴14にフックを引っかけることによって、バッグインボックス用袋体の自立を補助したり、吊り下げたりすることができる。従って、製造時において充填や外箱への収納などの各種作業を行う場合や、使用時において外箱から内袋の取り出して内袋だけの状態で使用する場合に便利である。通常は図4に示すように、袋体の頂部側に、前後2枚のフィン部を貫通する左右一対のパンチ穴14を形成する。ただし、パンチ穴14の数と位置は特に制限されず、例えば、袋体の底部側に左右一対のパンチ穴を設けてもよい。
【0069】
本発明のバッグインボックス用袋体においては、図5および図6に示すように、一対の平面部2、3および2つの側面部5のそれぞれに少なくとも1つずつ、袋本体の上下方向に延在するように帯状のフィルム片31を接着するか(図5)、または、帯状の気体充填層32を設ける(図6)ことによって、ガセット袋の胴部にコシが出すことができる。したがって、ガセット袋の胴部がたるみにくくなり、袋の自立性が向上する。なお、帯状の気体充填層32を設ける場合には、内袋の保温性、断熱性およびクッション性をも向上させることができる。
【0070】
帯状のフィルム片31としては、通常、幅5cm程度のコシのある合成樹脂製フィルムを用い、これをヒートシールなどの任意の接着方法で袋本体の胴部に接着する。コシのある合成樹脂製フィルムとしては、たとえば厚さ60μm以上、好適には60〜100μmのポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムを例示することができる。また、粘着性を有する紙ラベルやプラスチックラベルなどを貼付してもよい。
【0071】
帯状のフィルム片31は、数枚重ねされた合成樹脂製フィルムのうちの外側フィルム2−a上に接着してもよいし、内側フィルム2−b上に接着してもよい。また、数枚重ねされた合成樹脂製フィルムのうちの一枚に、フィルム片31の役割を兼ねさせることもできる。たとえば、平面部2、3および側面部5において重なり合う外側フィルム2−aと内側フィルム2−bとを、局部的に且つ袋本体の上下方向に帯状に接着すれば、フィルム片31を別途準備しなくてすむ。
【0072】
図7は、図6に示された気体充填層32付きの平面部2の断面を模式的に示した図である。この図7に沿って説明すると、帯状の気体充填層32は、平面部2の外側表面に、気体充填層32の内面となるべき未接着部分33を残すように、気体不透過性フィルム34を接着積層することによって形成される。数枚重ねされて平面部2を形成する合成樹脂製フィルムのうちの一枚が複合フィルムである場合には、該複合フィルム中の一層が気体不透過性フィルム34を兼ねていてもよい。たとえば、外側フィルムの外側層2−a1は気体不透過性フィルム34を兼ねることができる。気体不透過性フィルム34の接着方法としては、ヒートシールなどの任意の方法を採用することができる。なお、気体充填層1つ分ずつに分割された気体不透過性フィルム34を数列並べて接着してもよい。
【0073】
図6に沿って説明すると、帯状の気体充填層32は、通常、幅5cm程度であり、気体を充填しやすいように気体送入口35が設けられている。また、気体送入口35をすべての気体充填層32にそれぞれ設けるかわりに、気体送入口35を有する気体充填層と有しない気体充填層とを気体送入路36で連絡すれば便利である。内部に充填される気体としては、できるだけ反応性の低いものが好適であり、たとえば空気、不活性ガス、N2ガス、CO2ガスあるいはこれらの混合物が用いられる。また、気体の充填容量は、無充填時のガセット袋と比べて胴部のコシが出る量であればよいが、充分にその目的を達成するためには、通常、最大充填容量の5v/v%以上、好適には7v/v%以上とする。
【0074】
本発明の袋体の寸法は、パレットの国際規格を考慮して決定するのが好ましい。かかる観点から、袋体の容量を20リットル前後(大体15〜25リットル)とする場合には、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を260〜340mm、側面部の横寸法を180〜260mm、平面部と側面部の縦寸法を490〜660mmとするのが好ましい。より好ましくは、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を280〜320mm、側面部の横寸法を200〜240mm、平面部と側面部の縦寸法を490〜660mmとする。
【0075】
上記寸法を有する袋体は、膨張すると平面部と側面部の上端と下端が袋体の上面側と下面側に回り込むので、充填時の袋の高さの方が充填前の平面部および側面部の縦寸法と比べて側面部の横寸法分だけ短くなる。このため、上記寸法を有する袋体は、充填時には平面部の横寸法260〜340mm、側面部の横寸法180〜260mm、高さ230〜480mmのおおむね直方体となる。従って、この袋体を内袋として使用すれば、上記の膨張時寸法よりも僅かに大きい外寸法を有する直方体のバッグインボックスが得られる。
【0076】
そして、このようにして得られた特定範囲内の寸法を有する20リットル前後のバッグインボックスは、図8に示すように、1100mm×1100mm(縦×横)のパレット61上に、一段当たり縦4列×横3列の合計12個をぴったりと積むことができる。また、バッグインボックスが上記寸法の範囲内であれば、個々のバッグインボックスは幅が薄くなり過ぎたり細長くなり過ぎたりせずコンパクトなので、把持が容易で使い勝手がよく、充分な安定性と強度も保持している。さらに、上記寸法のバッグインボックスは直方体であり、バッグインボックスを並べる方向を、図8に示すように各段ごとに変えて井桁状に積み上げることができるので、積み上げた山全体としても充分な安定性と強度を確保することができる。
【0077】
上記寸法の範囲内で袋の容量を調節したい場合には、平面部と側面部の縦寸法だけを変更することによって容易に調節することができる。例えば、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を300mm、側面部の横寸法を220mm、平面部と側面部の縦寸法を575mmとする場合には、膨張時に容量20リットル、平面部の横寸法300mm、側面部の横寸法220mm、高さ334mmとなる袋体が得られ、これを外寸320mm×240mm×390mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0078】
これに対して、上記寸法のうち平面部と側面部の縦寸法を491mmに変更し、他の寸法は変えない場合には、膨張時に容量15リットル、平面部の横寸法300mm、側面部の横寸法220mm、高さ250mmとなる袋体が得られ、これを外寸320mm×240mm×300mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0079】
さらに、上記寸法のうち平面部と側面部の縦寸法を658mmに変更し、他の寸法は変えない場合には、膨張時に容量25リットル、平面部の横寸法300mm、側面部の横寸法220mm、高さ417mmとなる袋体が得られ、これを外寸320mm×240mm×470mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0080】
本発明の袋体の容量を10リットル前後(大体5〜15リットル)とする場合にも、パレットの国際規格を考慮して袋の寸法を決定するのが好ましい。袋体の容量を10リットル前後とする場合には、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を190〜270mm、側面部の横寸法を140〜220mm、平面部と側面部の縦寸法を330〜600mmとするのが好ましい。より好ましくは、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を210〜250mm、側面部の横寸法を160〜200mm、平面部と側面部の縦寸法を330〜600mmとする。
【0081】
上記寸法を有する袋体は、内容物を充填した時には平面部の横寸法190〜270mm、側面部の横寸法を140〜220mm、高さ110〜460mmのおおむね直方体となるので、この袋を用いることによって、上記の膨張時寸法よりも僅かに大きい外寸法を有する直方体のバッグインボックスが得られる。
【0082】
そして、このようにして得られた特定範囲内の寸法を有する10リットル前後のバッグインボックスは、国際規格のパレット上に、一段当たり縦5列×横4列の合計20個をぴったりと積むことができる。また、コンパクトであり、把持が容易で使い勝手もよく、充分な安定性と強度も保持している。さらに、バッグインボックスを並べる方向を各段ごとに変えて井桁状に積み上げることができるので、積み上げた山全体としても充分な安定性と強度を確保することができる。
【0083】
容量が10リットル前後の場合にも、平面部と側面部の縦寸法だけを変更することによってその容量を容易に調節することができる。例えば、シール部の幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法を230mm、側面部の横寸法を180mm、平面部と側面部の縦寸法を464mmとする場合には、膨張時に容量10リットル、平面部の横寸法230mm、側面部の横寸法180mm、高さ266mmとなる袋体が得られ、これを外寸250mm×200mm×320mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0084】
これに対して、上記寸法のうち平面部と側面部の縦寸法を331mmに変更し、他の寸法は変えない場合には、膨張時に容量5リットル、平面部の横寸法230mm、側面部の横寸法180mm、高さ133mmとなる袋体が得られ、これを外寸250mm×200mm×190mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0085】
さらに、上記寸法のうち平面部と側面部の縦寸法を597mmに変更し、他の寸法は変えない場合には、膨張時に容量15リットル、平面部の横寸法230mm、側面部の横寸法180mm、高さ399mmとなる袋体が得られ、これを外寸250mm×200mm×450mmの外箱に収納してバッグインボックスとすることができる。
【0086】
上述したようなバッグインボックス用袋体を封入する外箱としては、従来から用いられているバッグインボックス用の外箱を用いることができる。バッグインボックス用の外箱として代表的なのは段ボール箱であるが、これを使用すると紙粉が出て内袋の外面に付着したりバッグインボックスの周囲に飛散したりする場合がある。この場合には、プラスチック等の紙粉が出ない材質からなるコンテナーを用いてもよい。
【0087】
プラスチック製のコンテナーのような耐久性のよい外箱は、廃棄せずに回収して再使用することが可能である。再使用型の外箱は折り畳み式とするのが好ましく、また、内袋を外箱から取り出して使用することが比較的多い小容量(10リットル以下)の内袋を封入するのに好適である。折り畳み式コンテナーは遮光性があまり良くない場合があるが、その場合にはアルミニウム箔等の金属箔の層を少なくとも1層有する合成樹脂製フィルムを用いた袋体を内袋とするのが好ましい。
【0088】
外箱の壁面には、内袋の注出口を突出させるための開口部が必要である。そのため、通常は、外箱の壁面にミシン目等の開封補助手段が設けられており、開口部はこの開封補助手段を利用して使用開始時に開けられる。開封補助手段によって形成されるこの開口部は、注出口を突出させる際に、注出口の周囲の袋本体を十分に引き出すことのできる大きさを有しているのが好ましい。
【0089】
図9に、そのような開封補助手段を備えた外箱と本発明のバッグインボックス用袋体とを組み合わせてなるバッグインボックス202を示す。図9(A)に示すように、バッグインボックスの外箱41には、その一面に注出口を開けるための開封補助手段43が設けられている。この開封補助手段としては、図示したミシン目の他に、例えばティアテープ等を例示できる。図示されていないが、外箱41の内部には本発明のバッグインボックス用袋体が収納されており、その注出口は開口部となるべき開封補助手段43の真下に位置している。注出口は開封後に開口部から引き出す必要があるので、外箱には固定されていない。外箱の材質は特に制限されず、例えば、段ボール紙などを用いることができる。
【0090】
図9(B)に示すように、上記のバッグインボックス202を開封すると、開口部44が形成される。なお、開口部の形状は特に制限されず、例えば、円形、楕円形、四角形、六角形、八角形等の形状を例示できる。開口部44の径dは、キャップ13が付いた注出口12と注出口の周囲の袋本体1とを十分に引き出すことができる大きさを有している。このように開口部から注出口と注出口の周囲の袋本体を十分に引き出すと、注出口の周囲はロート型になり、注出口の周囲の折れ目や皺も少なくなる。したがって残液が注出口に集まりやすく、排液も円滑で脈動が少ない。また、注出口を、まるでホースの先端のように取り扱うことができるので、内容物の流出方向を制御することができる。さらに、注出口付近の残液量も確認しやすい。
【0091】
開口部から引き出す注出口の周囲の袋本体の長さeは、50mm以上とするのが好ましく、特に60mm以上とするのが好ましい。一方、この長さeを一定以上に長くしても、それに見合うだけ便利になるわけではなく、むしろ注出口が邪魔になったり、開口部の径dを極めて大きくする必要が生じる。このため、開口部から引き出された袋本体の長さeは150mm以下とするのが好ましく、特に100mm以下とするのが好ましい。注出口の周囲の袋本体1を50mm以上、好ましくは50〜150mm引き出すことができる径dの具体的な大きさは適宜決定されるべきものではあるが、通常、径を50〜150mmの範囲に設定すれば袋本体を丁度良い長さに引き出すことができる。ここで「径」とは、円形であれば直径をいい、それ以外の形状であれば短径をいう。
【0092】
図10(A)〜(B)に示した開封補助手段43によれば、外箱41の壁面を開口部の中心点となるべき位置から放射状に引き裂くことができ、開封後には開口部44の周囲に扇状の断片45が残る。この場合には、開口部から引き出された袋本体1が扇状の断片45によって押さえつけられ、あるいは支持されるので、注出口12の位置が安定する。
【0093】
図11(A)〜(C)に、上述のような開封補助手段43を備えた外箱41と本発明のバッグインボックス用袋体とからなるバッグインボックスの一例を示す。図11(A)に示すように、外箱41の頂部には内側フラップ46、46と外側フラップ47、47とが一対ずつある。内側フラップ46、46は、箱の中に収納された内袋の注出口12と注出口の周囲の袋本体1とを引き出す際の障害とならないように、略円弧状に切り欠かれており、両内側フラップ46、46を閉じた時に略半円形の切り欠き部が形成されるようになっている。また、片方の外側フラップ47には、注出口12が当接する位置に開封補助手段43が設けられている。この内側フラップ46、46と外側フラップ47、47を順次閉じ、次いで、注出口を外箱に固定することなく外箱を封入すれば、図11(B)に示すようなバッグインボックス204が完成する。そして、バッグインボックス204の開封補助部43を利用すれば所定の大きさの開口部44を開けることができ、図11(C)に示すように注出口12と注出口の周囲の袋本体1を引き出すことができる。
【0094】
上記の外箱には、内袋として、平袋のような合成樹脂製フィルムのシール加工によって製造された4方シールの袋体を組み合わせてもよい。このような組合せからなるバッグインボックスの場合にも、開口部から注出口と注出口の周囲の袋本体とを引き出すことによって、残液の低減化、流出時の脈動の防止、流出方向の制御、残液量の視認性向上を図ることができる。なお、4方シールの袋体の周囲に形成されるシール部の一部を、合成樹脂製フィルムを折り曲げ加工することによって省略できる。
【0095】
【実施例】
以下に実験例を示す。
【0096】
実験例1
図1の形状を有する4方シールの袋体を準備した。この袋は、容量が20リットルで、[延伸ナイロン(ON)15μm/ポリエチレン(PE)20μm/線状低密度ポリエチレン(LLDPE)60μm]フィルムと60μmのLLDPEフィルムとからなる平面部と側面部を有する。寸法は、シール幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法が300mm、側面部の横寸法が220mm、平面部と側面部の縦寸法が575mmであり、折り込まれたガセットの幅は110mmである。頂部側のフィン部は頂部に沿った辺が110mm、側面部に沿った辺が131mmで、頂部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は50°である。底部側のフィン部は底部に沿った辺及び側面部に沿った辺はどちらも110mmで、底部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は45°である。
【0097】
この袋体を専用のBIB(バッグインボックス)用外箱に収納し、水を満たした後、スパウト部から排水した。排水の初期には箱の両端を手で持ち、スパウト部側の箱の底の縁を水を受ける容器の縁に当てて箱を支えながら排水し、中の水が少なくなるに従い箱を傾けながら排水した。その後、手で箱を水平に保ちながらスパウト部を真下にした状態にして水が完全に切れるのを待った。水がなくなる寸前には、箱を前後左右に軽く振る操作をして水を出易くした。排水終了後、箱の蓋を開けて袋の状態を観察した。
【0098】
その結果、外観的には残液が溜まった袋の折れ曲がり部分は認められなかった。空袋を取り出して逆さにし、ビーカに残液を受けた後、メスシリンダで計量した。
【0099】
上記操作を5回繰り返したところ、残液は実質ゼロ乃至10mlと極めて良好な結果が得られ、この袋体は残液が溜まらない構造になっていることが確認された。
【0100】
なお、測定された残液は、袋の内側に付着した水が集まって形成されたものと推定される。
【0101】
実験例2
図1の形状を有する容量10リットル、及び5リットルの袋体について、実験例1と同様の試験を行ったところ、同様の結果が得られた。
【0102】
ここで用いた容量10リットルの袋体は、実験例1と同じ2枚のフィルムからなる平面部と側面部を有する。寸法は、シール幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法が230mm、側面部の横寸法が180mm、平面部と側面部の縦寸法が464mmであり、折り込まれたガセットの幅は90mmである。頂部側のフィン部は頂部に沿った辺が90mm、側面部に沿った辺が108mmで、頂部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は50°である。底部側のフィン部は底部に沿った辺及び側面部に沿った辺はどちらも90mmで、底部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は45°である。
【0103】
また、容量5リットルの袋体は、やはり実験例1と同じ2枚のフィルムからなる平面部と側面部を有する。寸法は、シール幅を除いた実寸法で、平面部の横寸法が230mm、側面部の横寸法が180mm、平面部と側面部の縦寸法が331mmであり、折り込まれたガセットの幅は90mmである。頂部側のフィン部は頂部に沿った辺が90mm、側面部に沿った辺が108mmで、頂部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は50°である。底部側のフィン部は底部に沿った辺及び側面部に沿った辺はどちらも90mmで、底部シール部と閉鎖シール部とに囲まれた狭角は45°である。
【0104】
比較例1
市販の容量20リットルの平パウチ袋を専用のBIB用外箱に収納し、水を満たした後、実験例1と同様に試験を行った。その結果、排水終了付近になっても液切れが悪く、水の流出がだらだらと続いた。液が切れた後、箱の蓋を開けて外観観察したところ、袋の上面の両コーナーと底面の両コーナーは三角形状に不均一に折れ曲がり、そこに水が溜まっていた。
【0105】
同様の操作を5回繰り返して残液を計量したところ、残液量は100乃至200mlとかなり多かった。残液量のばらつきが大きいのは、袋の上面の両コーナーと底面の両コーナーに形成される三角形状に折れ曲がった部分の形状が不規則なために、そこに溜まる残液量が大きく変動するためと推定される。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバッグインボックス用袋体は、柱構造の袋体の各隅部にあたかも該隅部を斜めに切り取るように閉鎖シール部が設けられているので直方体または立方体の形状をとり、しかも数枚重ねの合成樹脂製フィルムで形成されている。したがって、外箱内に収納した状態下において外箱との間に無駄な空間が極めて少なく、外箱内で動きにくく、多重構造であることとも相まって、輸送・保管時等において衝撃や振動によって袋が破裂したり破けたりしにくい。閉鎖シール部は、応力分散によっても耐衝撃性を向上させる。
【0107】
また、本発明のバッグインボックス用袋体は、充填された内容物が各隅部に入り込めない構造となっているので、外箱内に収納する際に各隅部が折れ曲がったとしても隅部に残液は溜まらず、残液排出性が向上する。特に、本発明の袋体において頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を45〜55°とし、底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角を40〜50°とする場合には、頂部と底部のどちらにも隅部が折れ曲がる位置に沿って閉鎖シール部を形成できるので、袋内の充填空間を最大限に取りながら隅部の折れ曲がりによって生じる残液貯留を充分に防止することができる。
【0108】
各隅部を袋体の内部空間から遮断することによって形成された三角形状のフィン部は、本来的には不要な部分であるが、これを活用することもできる。すなわち、袋本体の前側と後ろ側の隅部の対向する頂点同士を接着した場合には、三角形状のフィン部が邪魔にならなくなるだけでなく、袋壁のこすれ、裂け、ピンホールが防止される。また、対向する前後のフィン部を一部接着したり、三角形状のフィン部にパンチ穴を開けたりして、これを吊り下げ部として利用することも可能である。
【0109】
さらに、本発明のバッグインボックス用袋体は、内容物である液体を充填すると立方体または直方体に近い形状をとるので、自立性に優れており、その取扱いが容易である。そして、袋本体の胴部に上下方向に延在するように帯状のフィルム片を接着するかまたは帯状の気体充填層を設ける場合には、袋の胴部にコシが出るので、さらに自立性が向上し、取扱いがより容易になる。
【0110】
本発明において、袋体を内容物の充填時に直方体となるようにし、その寸法を、(f−1)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法が260〜340mm、上記側面部の横寸法が180〜260mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法が490〜660mmとなるようにするか、または(f−2)シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法が190〜270mm、上記側面部の横寸法が140〜220mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法が330〜600mmとなるようにした場合には、国際規格のパレット上に隙間なく多数積み上げることができ、しかもコンパクトで強度や安定性に優れ、積み上げられた山の安定性と強度にも優れたバッグインボックスが得られる。
【0111】
一方、本発明のバッグインボックスは、本発明のバッグインボックス用袋体または合成樹脂製フィルムからなる4方シールの袋体を内袋とするバッグインボックスの外箱に、注出口の周囲の袋本体を50mm以上引き出すことが可能な開口部を形成できるようにしたので、残液の低減化、流出時の脈動の防止、流出方向の制御、残液量の視認性向上を図ることができる。特に、開口部の周囲に扇状の引き裂き断片を残す場合には、注出口の位置が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバッグインボックス用袋体の一例を折り畳んだ状態を示す正面図である。
【図2】図1の袋体に内容物を充填した状態を示す斜視図である。
【図3】充填された状態の図1の袋体の水平方向切断面を、模式的に示した図である。
【図4】本発明のバッグインボックス用袋体の他の一例に内容物を充填した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明のバッグインボックス用袋体の他の一例に内容物を充填した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明のバッグインボックス用袋体の他の一例に内容物を充填した状態を示す斜視図である。
【図7】気体充填層付きの平面部の断面を模式的に示した図である。
【図8】本発明のバッグインボックス用袋体を内蔵するバッグインボックスをパレット上に積み上げた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明のバッグインボックスの一例を示す説明図である。(A)は開封前の状態を示し、(B)は開封後に注出口を引き出した状態を示す。
【図10】本発明のバッグインボックスの他の一例を示す説明図である。(A)は開封前の状態を示し、(B)は開封後に注出口を引き出した状態を示す。
【図11】本発明のバッグインボックスの他の一例を示す説明図である。(A)はバッグインボックスを組み立てる段階を示し、(B)は完成した状態を示し、(C)は開封後に注出口を引き出した状態を示す。
【図12】従来のバッグインボックス用内袋の一例を示した斜視図である。
【図13】図12の内袋を外箱内に収納した状態を示した図である。
【符号の説明】
1…袋本体
2…前側の平面部
2−a…外側フィルム
2−a1…外側フィルムの外側層
2−a2…外側フィルムの中間層
2−a3…外側フィルムの内側層
2−b…内側フィルム
3…後ろ側の平面部
4…隅部
5…側面部
6…谷折り線
7…頂部シール部
8…底部シール部
9…側面シール部
10…閉鎖シール部
11…三角形状のフィン部
12…注出口
13…キャップ
14…パンチ穴
15…袋の内部空間
16…合成樹脂製フィルム間の空間
17…局部的な接着部分
31…帯状のフィルム片
32…帯状の気体充填層
33…未接着部分
34…気体不透過性フィルム
35…気体送入口
36…気体送入路
41…外箱
42…外箱と内袋の間の空間
43…開封補助手段
44…開口部
45…扇状の断片
46…内側フラップ
47…外側フラップ
61…パレット
62…隙間
101、102、103および104…本発明のバッグインボックス用袋体
201、202、203および204…バッグインボックス
501…従来のバッグインボックス用内袋
P…頂部シール部上および底部シール部上の任意位置
Q…側面シール部上の任意位置
R…隅部の頂点
m…頂部シール部または底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角
m1…頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角
m2…底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角
n…側面シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角
n1…側面シール部と頂部側の閉鎖シール部とに挟まれた狭角
n2…側面シール部と底部側の閉鎖シール部とに挟まれた狭角
d…開口部の径
e…引き出された本体の長さ

Claims (11)

  1. 接着されない状態で重ね合わされた少なくとも2枚の合成樹脂製フィルムによって形成された対向する一対の平面部および谷折り線を備える2つの側面部を有する4方シールの袋本体の各隅部に、袋本体を一対の平面部が重なり合い且つ重なり合った平面部の間に前記谷折り線を備えた2つの側面部が介在するように折り畳んだ状態下で対向する袋本体の内面同士を、頂部および底部の各シール部と側面シール部とを直線帯状に接着して形成された閉鎖シール部を有する、内容物の充填時には直方体又は立方体に近い形状となるバッグインボックス用袋体であって、
    その頂部側と底部側に関し、頂部シール部、側面シール部及び閉鎖シール部、又は底部シール部、側面シール部及び閉鎖シール部にて、その両側部分に三角形状のフィン部が形成され、
    これらフィン部は、2枚の前記平面部が前記側面部と別々にシールされて、それぞれ独立して形成され、
    各フィン部のうち、少なくとも頂部側のフィン部には、前記平面部と前記側面部の内面同士が部分的乃至断続的に接着され
    さらに、部分的乃至断続的に接着されたフィン部は、このバッグインボックス用袋体の前後に対向する頂部シール部、又は、頂部シール部及び底部シール部双方が、少なくとも頂点の位置で接着されていることを特徴とするバッグインボックス用袋体。
  2. 閉鎖シール部が、頂部側を底部側より深い位置になるように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッグインボックス用袋体。
  3. 閉鎖シール部が、頂部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角は46〜55°で、底部シール部と閉鎖シール部とに挟まれた狭角は40〜50°となるように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のバッグインボックス用袋体。
  4. 前記フィン部の頂部シール部又は底部シール部は、このバッグインボックス用袋体の左右の双方が少なくとも部分的に接着されていることを特徴とする請求項1のバッグインボックス用袋体。
  5. 一対の平面部および2つの側面部のそれぞれに少なくとも1つずつ、袋本体の上下方向に延在するように帯状のフィルム片が接着されているかまたは帯状の気体充填層が設けられていることを特徴とする請求項1のバッグインボックス用袋体。
  6. 少なくとも1つの三角形状の前記フィン部にパンチ穴が形成されていることを特徴とする請求項1のバッグインボックス用袋体。
  7. 合成樹脂製フィルム中の少なくとも1層が金属箔の層であることを特徴とする請求項1のバッグインボックス用袋体。
  8. シール部の幅を除いた実寸法で、上記平面部の横寸法が260〜340mm、上記側面部の横寸法が180〜260mm、および上記平面部と上記側面部の縦寸法が490〜660mmであることを特徴とする請求項1のバッグインボックス用袋体。
  9. 内部に、注出口を備えた請求項1乃至請求項9に記載のバッグインボックス用袋体が内袋として収納された外箱の一面に、内袋の注出口の周囲の袋本体を50mm以上引出し可能な径を有する開口部を形成するための開封補助手段が備えられていることを特徴とする請求項1のバッグインボックス
  10. 開封補助手段は、外箱の一面を、前記開口部の中心点となるべき位置から放射状に引き裂くことができ、開封後には、前記開口部の周囲に扇状の断片が残る開封補助手段であるえられていることを特徴とする請求項9に記載のバッグインボックス。
  11. 内袋の容量が5〜25リットルであり、外箱が立方体又は直方体であることを特徴とする請求項9に記載のバッグインボックス。
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