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JP3708815B2 - 副流煙臭気の少ないシガレットおよびタバコパッケージ - Google Patents

副流煙臭気の少ないシガレットおよびタバコパッケージ Download PDF

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JP3708815B2 JP2000338127A JP2000338127A JP3708815B2 JP 3708815 B2 JP3708815 B2 JP 3708815B2 JP 2000338127 A JP2000338127 A JP 2000338127A JP 2000338127 A JP2000338127 A JP 2000338127A JP 3708815 B2 JP3708815 B2 JP 3708815B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、副流煙臭気の少ないシガレットおよびタバコパッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、シガレットには、タバコ煙の味と香りを改善するために、そのタバコ刻みに多くの香料が添加されている。最近では、シガレットの自然燃焼時に周囲に放出されるタバコ副流煙の臭気を改善するために、不快な臭いをマスクする香料をシガレット巻紙に添加することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の副流煙臭気のマスキング香料は、確かにタバコ副流煙臭気を低減させるものの、タバコ主流煙として味わうタバコ香気をも低減させるばかりでなく、その香料自体の香りが比較的強く出て、シガレットの自然燃焼時に発生する臭気全体の強さを増加させてしまうことがわかった。
【0004】
従って、本発明は、シガレットの自然燃焼時に発生する臭気全体の強さが有意に増加せず、しかも副流煙臭気が低減されたシガレットを提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、シガレットの自然燃焼時に発生する臭気全体の強さが有意に増加せず、しかも副流煙臭気が低減されたシガレットを提供し得るタバコパッケージを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の成分群のうちから選ばれた少なくとも2種の成分を含む成分の混合物がシガレットの自然燃焼時に発生する臭気全体の強さを有意に増加させることなく副流煙臭気を低減させることを見いだした。本発明はこの知見に基づく。
【0007】
すなわち、本発明は、タバコ充填材と該タバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを備え、次の5つの成分群(I)〜(V)、すなわち(I)オクタナール、ノナナールおよび/またはデカナール、(II)リナロール、(III)カルボン、(IV)アントラニル酸メチルおよび/またはN−メチルアントラニル酸メチル、(V)シネンサールおよび/またはオレンジピール精油シネンサール画分のうち、少なくとも2つの群の成分を含む副流煙臭気低減剤を担持することを特徴とするシガレットを提供する。
【0008】
本発明において、成分群(I):(II):(III):(IV):(V)の質量比は、2〜6:3〜10:0.5〜2.5:0.5〜20:0.1〜3であることが好ましい。
【0009】
また、副流煙臭気低減剤は、成分群(I)〜(V)のうち、少なくとも3つの成分群の成分を含むことが好ましい。
【0010】
本発明のシガレットは、1本当たり、副流煙臭気低減剤を少なくとも0.01mgの割合で担持することが好ましい。
【0011】
本発明のシガレットは、副流煙臭気低減剤をタバコ充填材またはシガレット巻紙に担持することができる。あるいは、シガレットは、副流煙臭気低減剤をシガレット巻紙を接着するシーム糊に担持することもできる。
【0012】
本発明のシガレットは、タバコロッドの一方の端にフィルタープラグをさらに備えることができる。
【0013】
本発明は、また、タバコ充填材と該タバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを収容するパッケージであって、該パッケージ内に、本発明の副流煙臭気低減剤を収容したことを特徴とするタバコパッケージを提供する。
【0014】
本発明の副流煙臭気低減剤は、天然物から精製もしくは分取により獲得されるいわゆる精製もしくは分取香料に対して、いわゆる調合香料というべきものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
【0016】
本発明のシガレットに担持される副流煙臭気低減剤は、次の5つの成分群(I)〜(V)、すなわち(I)(a)オクタナール、(b)ノナナールおよび/または(c)デカナール、(II)リナロール、(III)カルボン、(IV)(a)アントラニル酸メチルおよび/または(b)N−メチルアントラニル酸メチル、(V)(a)シネンサールおよび/または(b)オレンジピール精油シネンサール画分のうち、少なくとも2つの群の成分を含む。上記成分のうち、リナロールは、d体、l体またはラセミ体のいずれでもよく、カルボンも、l体、d体またはラセミ体のいずれでもよく、またシネンサールは、α体、β体またはそれらの混合物のいずれでもよい。また、オレンジピール精油シネンサール画分とは、柑橘類の果皮油(ピールオイル)を冷時あるいは常温下で採取した精油(一般に、コールドプレスオイルと呼ばれる)を分留することにより得られるα,β−シネンサール(特有成分)またはα,β−シネンサール成分リッチは留分をいう。例えば,R.C.Treat社のシネンサール20/10A National(商品名)等を用いることができる。成分群(I)〜(V)を構成する成分を以下、特定成分ということがある。
【0017】
成分群(I)における成分(a)〜(c)が、いずれか2種以上の混合物の形態で含まれる場合、その混合物を1成分とみなし、成分群(IV)における成分(a)と(b)が混合物の形態で副流煙臭気低減剤に含まれる場合、その混合物を1成分とみなし、また成分群(V)における成分(a)と(b)が混合物の形態で副流煙臭気低減剤に含まれる場合、その混合物を1成分とみなすとき(本発明において、同じ)、本発明の副流煙臭気低減剤は、以下の2特定成分系〜5特定成分系を含む。
【0018】
<2特定成分系>
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と、(II)、(III)、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;
(II)と、(III)、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;
(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;または
(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)と、(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ。
2特定成分系においては、(I)(a)、(I)(b)および/または(I)(c)と(II)との組合せ、(I)(a)、(I)(b)および/または(I)(c)と(III)との組合せ、(I)(a)、(I)(b)および/または(I)(c)と(IV)(a)および/または(IV)(b)との組合せ、(I)(a)、(I)(b)および/または(I)(c)と(V)(a)および/または(V)(b)との組合せ、(II)と(IV)(a)および/または(IV)(b)との組合せ、(II)と(V)(a)および/または(V)(b)との組合せ、(III)と(IV)(a)および/または(IV)(b)との組合せ、(III)と(V)(a)および/または(V)(b)との組合せ、および(IV)と(V)(a)および/または(V)(b)との組合せが特に好ましい。
【0019】
<3特定成分系>
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と、(II)と、(III)、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と、(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;
(II)と、(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;または
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)、(II)および/または(III)と、(IV)(a)および/または(IV)(b)と、(V)(a)および/または(V)(b)との組合せ。
【0020】
<4特定成分系>
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と、(II)と、(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)または(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;
(II)と、(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)と、(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ;または
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と、(II)および/または(III)と、(IV)(a)および/または(IV)(b)と、(V)(a)および/または(V)(b)との組合せ。
【0021】
<5特定成分系>
(I)(a)、(I)(b)および/もしくは(I)(c)と(II)と(III)と、(IV)(a)および/もしくは(IV)(b)と、(V)(a)および/もしくは(V)(b)との組合せ。
【0022】
しかしながら、好ましい実施の形態において、本発明の副流煙臭気低減剤は、n−オクタナール、リナロール、l−カルボン、アントラニル酸メチルおよびオレンジピール精油シネンサール画分からなる群の中から選ばれる少なくとも2つの成分を含む。
【0023】
本発明において、副流煙臭気低減剤は、その特定成分数が多くなるほど、所期の効果がより一層顕著なものとなる。すなわち、2特定成分系の副流煙臭気低減剤よりも3特定成分系の副流煙臭気低減剤の方が好ましく、3特定成分系の副流煙臭気低減剤よりも4特定成分系副流煙臭気低減剤の方が好ましい。最も好ましい副流煙臭気低減剤は、5特定成分系である。
【0024】
本発明の副流煙臭気低減剤を構成する5特定成分は、好ましくは、(I):(II):(III):(IV):(V)=2〜6:3〜10:0.5〜2.5:0.5〜20:0.1〜3の質量比で配合される。ここで、2特定成分系における2つの特定成分の質量比、3特定成分系における3つの特定成分の質量比、4特定成分系における4つの特定成分の質量比は、ここで述べた質量比における数値がそのまま適用される(以下、特定成分の比について同じ)。すなわち、今、(I):(II):(III):(IV):(V)の上記質量比を、簡便のために、A:B:C:D:Eで表すと、例えば、(II)と(III)の2成分系における(II)と(III)の比は、B:Cが好ましく、(I)と(IV)との2成分系における(I)と(IV)の比は、A:Dが好ましい。同様に、例えば、(I)と(II)と(III)の3成分系における(I)と(II)と(III)の比は、A:B:Cが好ましく、(II)と(IV)と(V)の3成分系における(II)と(IV)と(V)の比は、B:D:Eが好ましい。また、例えば、(I)と(II)と(III)と(IV)の4成分系における(I)と(II)と(III)と(IV)の比は、A:B:C:Dが好ましく、(II)と(III)と(IV)と(V)の4成分系における(II)と(III)と(IV)と(V)の比は、B:C:D:Eが好ましい。
【0025】
本発明において、特に好ましい成分配合比は、マンダリンオレンジ精油シネンサール画分における上記各特定成分の存在比を実質的に維持する質量比である(特定成分(V)のうち、(V)(b)のオレンジピール精油シネンサール画分は、マンダリンオレンジ精油中にはそのまま含まれていないが、(V)(a)のシネンサールと均等であるので、成分(V)は、マンダリンオレンジ精油におけるシネンサールの存在比と同じである。)。すなわち、特に好ましい副流煙臭気低減剤における特定成分の質量比(I):(II):(III):(IV):(V)は、3〜5:7〜10:1.0〜2.0:1.0〜3.0:0.5〜1.5である。
【0026】
本発明の副流煙臭気低減剤は、上記特定成分以外に他の成分を含むことができる。そのような他の成分としては、上記特定成分以外のマンダリンオレンジ精油成分を好ましく例示することができる。本発明の副流煙臭気低減剤は、マンダリンオレンジ精油成分のうちリモネン、テルピネン等のテルペンを含有してもごく微量であるか、全く含有しないことが好ましい。本発明の副流煙臭気低減剤に含有され得る他のマンダリンオレンジ精油成分の例を挙げると、4−テルピネオール、α−テルピネオール、オクタノール、チモール、ヘプタノール、cis−カルベオール、ペリラアルコール、p−メンタン1,8−ジオール等のアルコール成分、ゲラニアール、シトロネラール、ドデカナール等のアルデヒド成分、その他リモネンオキサイド等である。これらマンダリンオレンジ精油成分は、マンダリンオレンジ精油におけるそれら成分の存在比を実質的に維持するように配合することが好ましい。本発明の副流煙臭気低減剤は、特定成分を合計で、0.1質量%以上の割合で含有することが好ましく、5質量%以上の割合で含有することがより好ましく、30質量%以上の割合で含有することがさらに好ましい。
【0027】
本発明の副流煙臭気低減剤は、シガレットに担持される。シガレットは、タバコ充填材とこのタバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを備える。タバコ充填材は、タバコ刻みを含み、このタバコ刻みは膨化されたものであってもよい。タバコ刻みの膨化方法としては、それ自体既知のものを採用することができる。シガレット巻紙としては、タバコ充填材の周囲を巻装してシガレットを提供するために好適ないずれの巻紙をも使用することができる。なお、本発明のシガレットは、そのタバコロッドの一端にフィルタープラグを有することができる。
【0028】
本発明の副流煙臭気低減剤は、種々の形態でシガレットに担持させることができる。例えば、本発明の副流煙低減剤は、タバコ充填材に添加することにより、シガレット巻紙に塗布することにより、またシガレット巻紙を接着するシーム糊に添加することによりシガレットに担持させることができる。副流煙臭気低減効果は、本発明の副流煙臭気低減剤の適用部位(タバコ刻み、巻紙、シーム糊等)に特に依存しない。しかしながら、本発明の副流煙臭気低減剤は、通常のタバコ刻み賦香技術によりタバコ充填材に添加することができるので好都合である。いずれの場合にも、本発明の副流煙臭気低減剤が適用部位に均一に適用されることが好ましい。なお、本発明のシガレットがタバコロッドの一端にフィルタープラグを有するとき、一般にフィルタープラグはいわゆるチップペーパーによりタバコロッドに接続されるが、このチップペーパーに本発明の副流煙臭気低減剤を塗布することもできるし、フィルター巻取り紙に塗布することもできる。
【0029】
本発明のシガレットは、1本当たり、特定成分の合計量が、好ましくは少なくとも0.01mgとなるように、より好ましくは0.02mg〜0.2mgとなるように本発明の副流煙臭気低減剤を担持する。
【0030】
さらに、本発明の副流煙臭気低減剤は、タバコパッケージ内に収容させることもできる。このタバコパッケージは、タバコ充填材とこのタバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを備えるシガレットを複数本、例えば20本収容するとともに、本発明の副流煙臭気低減剤を収容する。本発明の副流煙臭気低減剤のパッケージ内への収容は、例えば、例えばアルミ箔に加香することにより行うことができる。パッケージ内に収容された本発明の副流煙臭気低減剤は、パッケージ開封までの間にシガレットに移行し、喫煙時に副流煙臭気を低減することができる。
【0031】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
以下の例で使用した副流煙臭気についての官能評価方法(部屋法および臭い袋法)は次の通りである。
A.部屋法
人の出入りのためのドアを1つ以外は密閉された部屋(床面積:31m2 ;容量:85m3 )を2つ(A室、B室とする)準備する。ドアを閉めた状態で、A室内で対照のシガレット5本を自然燃焼させる。他方、ドアを閉めた状態で、B室内で評価対象のシガレット5本を自然燃焼させる。パネルを2グループに分け、一方のグループは全員が同時にA室から入り、A室を出た後、B室に入り、B室を出て、以下の項目について結果を報告する。他方のグループは、全員が同時にB室から入り、B室を出た後、A室に入り、A室を出て、以下の評価項目について結果を報告する。
【0032】
1.臭い全体の強さが強い部屋はどちらの部屋か
2.臭いのよい部屋はどちらの部屋か、
3.タバコ臭の強い部屋はどちらの部屋か。
【0033】
その結果、評価項目1〜3それぞれにおいて、B室(評価対象のシガレットを自然燃焼させた部屋)と答えたパネルの数をパネルの総数で除した値を評価結果とする。従って、臭気全体の強さとタバコ臭については、数値が小さいほど優れており、臭いのよさについては、数値が大きいほど優れていることとなる。なお、パネルは、任意に抽出した成人であり、タバコ臭についての専門の訓練を受けていない普通人であった。
【0034】
B.臭い袋法
外部と連通する空気バッグ取り付けチューブを内側壁上部に、内部空気吸入ポート挿通用貫通孔を内側壁下部に有し、シガレット取り付け具を内側壁に備える容積405Lの直方体のチャンバ(以下、副流煙チャンバという)と市販の大気採取ボックスを準備する。大気採取ボックスは、内容積が10Lよりもやや大きく、内部空気吸入ポートを内側壁下部に有し、排気孔を対向する内側壁下部に有するものである。
【0035】
副流煙チャンバの空気バッグ取り付けチューブに内容積10Lの空気バッグを取り付け、大気採取ボックスの吸入ポートに内容積10L採取バッグを取り付けた後、副流煙チャンバの貫通孔に大気採取ボックスの吸入ポートを挿通する。ついで、大気採取ボックス内部の空気を吸引し、その吸引した空気をチャンバ内に取り付けた空気バッグ内に排出し得るように、大気採取ボックスの排気孔と副流煙チャンバの空気バッグ取り付けチューブとを真空ポンプを介してホースで接続して、閉鎖系とする。
【0036】
しかる後、シガレットをチャンバ内のシガレット取り付け具に取り付け、自然燃焼させ、副流煙を発生させる。
【0037】
シガレットの自然燃焼終了後、真空ポンプを駆動して、大気採取ボックス内を陰圧にすると同時に副流煙チャンバ内を空気バッグ内への排気により加圧することにより、副流煙チャンバ内の副流煙を含む空気を採取ボックス内の採取バッグ内に捕集する。
【0038】
副流煙を含む空気を捕集した採取バッグを内部に納めたまま採取ボックスを副流煙チャンバから取り外し、希釈ラインに接続する。希釈ラインは、ポンプにより脱臭空気を後流末端に接続された臭い袋に送給するラインと、このラインの途中で分岐し、採取ボックスの吸入ポートに接続される分岐ラインからなり、各ラインは、流量調節弁を備える。採取バッグ内の空気は加圧ポンプによる採取ボックスの加圧により分岐ラインを通って臭い袋に送給される。
【0039】
このようにして得た対照のシガレットについての臭い袋と評価対象のシガレットについての臭い袋を2つ一組にしてブラインドで5人の専門パネルに提示し、0点(無臭)から4点を最高とする5段階尺度で官能評価を行わせる。
【0040】
実施例1〜18、比較例1〜6
下記表1〜表4に示す成分を同各表に示す割合で調合して調合香料(比較の香料および本発明の副流煙臭気低減剤)を調製した。得られた香料を通常の賦香技術により同各表に示す量でタバコ刻みに添加し、同じ巻紙で巻き上げてそれぞれの調合香料について所要本数のシガレットを作製した。また、上記調合香料を添加しなかったこと以外は全く同様にして所要数の対照シガレットを作製した。
【0041】
こうして作製したシガレットについて、副流煙臭気を上記部屋法により評価した。結果を表5に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003708815
【0043】
【表2】
Figure 0003708815
【0044】
【表3】
Figure 0003708815
【0045】
【表4】
Figure 0003708815
【0046】
【表5】
Figure 0003708815
【0047】
表5に示す結果から、本発明の副流煙臭気低減剤を担持するシガレットは、対照のシガレットに比べ、全体臭の強さを実質的に増加させることなく、臭いを改善し、タバコ臭の強さを低減させることがわかる。
【0048】
実施例19〜25
実施例18で調製した調合香料(副流煙臭気低減剤)をタバコ刻みではなく、表6に示す適用部位に同表に示す量で適用したシガレットを所要本数作製した。シーム糊としては、エチレン/酢酸ビニル共重合体を使用した。調合香料の巻紙への適用は、直接巻紙に噴霧することにより行った。
【0049】
また、上記調合香料を添加しなかったこと以外は全く同様にして所要数の対照シガレットを作製した。
こうして作製したシガレットについて、副流煙臭気を上記部屋法により評価した。結果を表6に併記する。
【0050】
【表6】
Figure 0003708815
【0051】
表6に示す結果から、本発明の副流煙臭気低減剤は、タバコ刻みばかりでなく、シーム糊や巻紙に添加することによっても所期の効果を奏することがわかる。
【0052】
実施例26
実施例18で得られたシガレットについて、タバコの臭いについて専門の訓練を受けた5人の専門パネルにより表7に示す項目について上記臭い袋法(17m3 当たりシガレット1本を燃焼させたときと同濃度になるように希釈)により官能評価を行った。結果を表7に併記する。表7中の結果は、5人の評価結果の平均値である。
【0053】
【表7】
Figure 0003708815
【0054】
表7に示す結果から、本発明のシガレットは、対照のシガレットに比べて、全体臭、タバコ臭を低減させるばかりでなく、爽やかさを向上させ、焦げ臭さ、刺激臭、煙り臭さを低減させることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、自然燃焼時に発生する臭気全体の強さが有意に増加せず、しかも副流煙臭気が低減されたシガレットが提供される。また、本発明によれば、そのようなシガレットを与えるタバコパッケージが提供される。

Claims (11)

  1. タバコ充填材と該タバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを備え、次の5つの成分群(I)〜(V):
    (I)オクタナール、ノナナールおよび/またはデカナール
    (II)リナロール
    (III)カルボン
    (IV)アントラニル酸メチルおよび/またはN−メチルアントラニル酸メチル
    (V)シネンサールおよび/またはオレンジピール精油シネンサール画分のうち、少なくとも2つの成分群の成分を含む副流煙臭気低減剤を担持することを特徴とするシガレット。
  2. 成分群(I):(II):(III):(IV):(V)の質量比が、2〜6:3〜10:0.5〜2.5:0.5〜20:0.1〜3であることを特徴とする請求項1に記載のシガレット。
  3. 該副流煙臭気低減剤が、該成分群(I)〜(V)のうち、少なくとも3つの成分群の成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のシガレット。
  4. 前記副流煙臭気低減剤が、オクタナール、リナロール、カルボン、アントラニル酸メチルおよびオレンジピール精油シネンサール画分を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のシガレット。
  5. 1本当たり前記成分が合計で少なくとも0.01mgとなるように前記副流煙臭気低減剤を担持することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシガレット。
  6. 前記副流煙臭気低減剤を前記タバコ充填材に担持することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシガレット。
  7. 前記副流煙臭気低減剤を前記シガレット巻紙に担持することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシガレット。
  8. 前記シガレット巻紙がシーム糊により接着されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシガレット。
  9. 前記副流煙臭気低減剤を前記シーム糊に担持することを特徴とする請求項8に記載のシガレット。
  10. 前記タバコロッドの一方の端にフィルタープラグをさらに備える請求項1ないし9のいずれか1項に記載のシガレット。
  11. タバコ充填材と該タバコ充填材の周囲を巻装するシガレット巻紙を含むタバコロッドを収容するパッケージであって、該パッケージ内に、次の5つの成分群(I)〜(V):
    (I)オクタナール、ノナナールおよび/またはデカナール
    (II)リナロール
    (III)カルボン
    (IV)アントラニル酸メチルおよび/またはN−メチルアントラニル酸メチル
    (V)シネンサールおよび/またはオレンジピール精油シネンサール画分
    のうち、少なくとも2つの成分群の成分を含む副流煙臭気低減剤を収容したことを特徴とするタバコパッケージ。
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