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JP3705746B2 - 金属製造用電解装置およびその操業方法 - Google Patents

金属製造用電解装置およびその操業方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属ハロゲン化物溶融塩浴を用いた金属製造用電解装置であり、詳しくは、生成金属と副生ハロゲンガスとを効率的に分離させ、汚染がなく純度の高い金属を製造する技術に関する。本発明は、例えば、溶融塩化マグネシウムを電気分解して不純物の少ない金属マグネシウムを製造するとともに副生する塩素ガスを回収する電解装置およびその操業方法として有用である。
【0002】
【従来の技術】
溶融塩化マグネシウムを電気分解して金属マグネシウムと塩素ガスとを回収する電解装置は、例えば、クロール法によるチタンの製造工程中に配備される。クロール法は、四塩化チタンをマグネシウムで還元してスポンジチタンを製造する方法であり、具体的には、還元炉内に設置した反応容器内において金属マグネシウムを溶融保持し、この反応容器内に四塩化チタンを滴下して還元反応を起こさせ、スポンジチタンを生成させる。還元反応時には溶融状態の塩化マグネシウムが同時に副生するため、反応容器内に残留する塩化マグネシウムを適宜抜き出している。
【0003】
そして、還元工程で抜き出した塩化マグネシウムは、電解槽で金属マグネシウムと塩素ガスとに分離されて回収され、金属マグネシウムは再び還元工程に供され、また、塩素ガスは四塩化チタンを製造する塩化工程に供される。
【0004】
塩化マグネシウムを電気分解する電解槽は、一般に、溶融塩化マグネシウムを含む電解浴が貯留される密閉型であり、内部は、隔壁によって電解室と金属収集室とに仕切られている。隔壁は、両室における上部空間を完全に遮断はするものの、槽本体の底までは達しておらず、両室は底部で連通している。また、隔壁の上部であって電解浴の表面よりも下方には、両室を連通させる循環口が空いている。このような電解槽では、外部から電解室内の電解浴に陽極および陰極が挿入され、両極の間に通電することにより、陽極には塩素ガスが発生し、陰極には粒状の金属マグネシウムが析出・生成する。
【0005】
陽極に発生した塩素ガスは、電解浴中を浮上し、電解室の上部空間であるガス収集室に収集させられる。ここで、電解浴には、発生した塩素ガスの気泡の流勢によって、電解室から隔壁の循環口を経て金属収集室に流入し、さらに底部から電解室に戻る循環流が発生する。陰極に生成した金属マグネシウムは、電解浴の循環流に乗って金属収集室に流入するが、電解浴はここで減速するので、電解浴よりも比重の小さい金属マグネシウムが電解浴中を浮上し、金属収集室における電解浴の表面に金属マグネシウムが層状に堆積する。ガス収集室に収集させられた塩素ガスは、天井に接続された排ガス管から系外に排出され、回収される。一方、金属収集室内の金属マグネシウムは、電解槽の運転停止時に回収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置では、陽極で発生した塩素ガスが、電解浴の循環流に乗って電解室から金属収集室に流出してしまう場合があった。従来、この漏洩塩素ガスを回収することは特に行ってはおらず、このため、作業環境の悪化をもたらすのみならず、塩素ガスのロスを招いていた。さらに、この漏洩塩素ガスと生成金属が再反応し、金属の回収率が低下するという問題があった。また、金属マグネシウムを回収する際には金属収集室内に大気が侵入し滞留するため、金属マグネシウムが酸化して品質の低下を招いていた。
【0007】
よって本発明は、作業環境の悪化の防止ならびに生成ガスおよび生成金属の回収効率の向上を図ることができるとともに、生成金属の酸化を防止することのできる金属製造用電解装置およびその操業方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属製造用電解装置は、電解浴が貯留される電解槽が、第1および第2の隔壁により電解室、中間室および金属収集室にこの順番で仕切られ、電解室に配した陽極および陰極の間に通電することにより電解浴をガスと金属とに分解生成し、生成ガスを電解室および中間室の上部に形成されるガス収集室に収集するとともに排ガス管によって系外に排出する一方、生成金属生成ガスの発生に伴って生じる電解浴の循環流により、第1の隔壁に設けた循環口から金属収集室に移動させて収集するようになされた金属製造用電解装置において、金属収集室の上部に形成される空間を、連通手段により、ガス収集室もしくは排ガス管の少なくとも一方に連通させたことを特徴としている。
【0009】
本発明によると、電解浴の循環流に乗って電解室から金属収集室に流出した漏洩ガスは、連通手段を経てガス収集室もしくは排ガス管に導入され、ガス収集室に収集された生成ガスに合流する。このような漏洩ガスの流れは、排ガス管の吸引作用によって生じさせることができる。したがって、作業環境の悪化を防ぐことができるとともに、生成ガスのロスの低減、すなわち生成ガスの回収効率の向上とともに、生成金属の回収効率の向上を図ることができる。
【0010】
また、連通手段によって金属収集室の上部に形成される空間とガス収集室とが連通することにより、両者の均圧化が図られ、このため、電解浴のレベルが同等の状態で安定する。金属収集室の上部空間とガス収集室とを連通していない構成では、ガス収集室のガスを排出していることからガス収集室が減圧されて電解室内の電解浴のレベルが高くなる一方、金属収集室内の電解浴のレベルが低くなる現象が起こり、さらには、圧力変動により両者のレベルが同等になろうとする不安定な状況が続く。このような電解浴のレベルの変動は、金属収集室に収集された生成金属の表面の酸化膜に亀裂が生じて酸化が進行したり、電解室では電解浴と電極との接触面積に変動が生じて生成ガスや生成金属の生成量が不安定になる等の問題を招くものであった。しかしながらこれらの問題は、金属収集室の上部空間とガス収集室とを連通した本発明においては発生せず、電解浴のレベルが同等の状態で安定することにより、安定操業ならびに生成金属の酸化の抑制が図られる。
【0011】
さて、本発明の連通手段としては、第2の隔壁に形成した連通口が挙げられる。この場合、ガス収集室から金属収集室への逆行を生じさせないガスの流れの制御を要する。連通手段として連通口を採用すれば、部品点数の増加が抑えられるとともに、外部へ通じる孔を形成することがないので気密性に配慮しなくてよいといった利点がある。
【0012】
本発明の連通手段としては、上記連通口の他に、電解槽の外部に配される管が挙げられる。この管は、金属収集室から、ガス収集室もしくは排ガス管に連通される管である。管は、いずれか一方が装備されていればよいが、双方がともに装備されていてもよい。
【0014】
なお、金属収集室の上部空間は、該空間に存するガスを吸引することにより微減圧状態に保持されることが好ましい。具体的には、金属収集室の上部空間を、例えば0〜−10mmHO(G)の範囲で減圧空間に保持することが好ましく、この範囲では、−1〜−5HO(G)がより好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係る電解装置の縦断面図、図2は図1のII−II線矢視図である。これら図中、符合Mは例えばマグネシウムハロゲン化物を主体とする電解浴、1は電解浴Mが貯留される密閉型の電解槽である。電解槽1は、鉄製の外板2と、外板2にライニングされた断熱レンガ層3および耐火レンガ層4とによって直方体状に形成されたもので、天井部5を備えている。図1に示すように、電解槽1の内部は、対面する1組の側壁(図2の符合6)にわたって設けられた第1の隔壁7と第2の隔壁8とにより、電解室9、金属収集室10および中間室11に仕切られている。なお、天井部5は電解槽1の上側全面を覆ってはおらず、金属収集室10に対応する部分に開口12が形成されている。
【0016】
第1の隔壁7の上端は電解浴Mの表面を越え、かつ、その上端と天井部5との間には隙間が形成されている。第1の隔壁7の上部であって電解浴Mの表面よりも下方には、電解室9と中間室11とを連通させる複数の上側循環口14が、横方向に間隔をおいて形成されている。また、第1の隔壁7の下端7aは電解槽1の底には達しておらず、その下端7aと底との間が、電解室9と中間室11と連通する下側循環口15とされている。
【0017】
第1の隔壁7と電解槽1とによって画成される電解室9内の電解浴Mには、複数の陽極16および陰極17が気密的に挿入される。例えば、陽極16はグラファイト製、陰極17は鉄製であり、この場合、複数の陽極16が天井部5から等間隔かつ互いに平行に挿入され、これら陽極16間に、電解槽1の側板から陰極17が挿入される。陽極16および陰極17は、下端が第1の隔壁7の下端7aを下回らないように挿入される。
【0018】
一方、第2の隔壁8は、第1の隔壁7との間に中間室11を隔てて金属収集室10側に設けられている。第2の隔壁8は、天井部5の金属収集室10に臨む端部から垂下しており、その下端は、第1の隔壁7の上側循環口14を所定長さ下回った位置に留められている。金属収集室10の上方の開口12は、取り出し口13aが形成された断熱レンガ製の頂版13と、取り出し口13aを開閉する蓋22とによって密閉される。頂版13は着脱可能で、メンテナンス等の際には開口12を開放するために外されれる。電解浴Mの表面から天井部5の間であって電解室9の上部より隙間を経て中間室11の上部にわたる連続した空間が、ガス収集室18とされている。
【0019】
前記天井部5における第1の隔壁7の上方部分には、ガス収集室18に連通する排ガス管20が接続されている。排ガス管20はガス回収設備に通じており、途中に設けられた吸引ファン(いずれも図示略)を作動させることにより、ガス収集室18に収集された生成ガスが排ガス管20を通ってガス回収設備に送り込まれるようになっている。
【0020】
前記第2の隔壁8には、金属収集室10の上部空間19とガス収集室18とを連通する連通口(連通手段)21が形成されている。この連通口21の数および形状は任意であるが、第2の隔壁8の延在方向(図1の表裏方向)に分散して複数設けられていると好ましい。また、頂版13には、金属収集室10の上部空間19に連通する吸引管23が接続されている。この吸引管23の途中には吸引ファンが設けられており、この吸引ファンを作動させることにより、金属収集室10の上部空間19に存するガスが吸引管23を通って装置外に排出されるようになっている。
【0021】
次に、上記電解装置の作用を、電解浴M中に溶融塩化マグネシウム(MgCl)を含有し、この塩化マグネシウムから、塩素ガス(Cl)と金属マグネシウム(Mg)を分離させて回収する場合を例にとって説明する。
【0022】
MgCl,CaCl,NaCl,MgFをそれぞれ重量で20%、30%、49%、1%ずつ含有する電解浴Mを電解槽1に注入し、陽極16と陰極17との間に直流電流を通電する。すると、陽極16には塩素ガスが発生し、陰極17には粒状の金属マグネシウムが析出して生成する。電解浴Mの比重は、この場合1.75であり、生成する金属マグネシウムの比重は1.55である。なお、排ガス管20および吸引管23の各吸引ファンは、運転初期から連続的に稼動させておき、排ガス管20によってガス収集室18を、また、吸引管23によって金属収集室10の上部空間19を、それぞれ吸引する。
【0023】
陽極16で発生した塩素ガスは、電解浴M中を浮上し、電解浴Mの表面に達したところで大部分がガス収集室18に放出される。ここで、電解浴Mには、発生した塩素ガスの気泡の流勢によって、電解室9から第1の隔壁7の上側循環口14を通って中間室11に流入し、さらに中間室11から金属収集室10を経た後、下側循環口15を通って電解室9に戻る循環流が発生する。電解浴Mの循環流が中間室11に流入すると、電解浴M中に残存していた塩素ガスが、ガス収集室18にほぼ全量放出される。中間室11で塩素ガスのほぼ全量を放出した電解浴Mは、第2の隔壁8の下方を通って金属収集室10に至る。
【0024】
一方、陰極17に生成した金属マグネシウムは、電解室9から中間室11を経て金属収集室10に至る電解浴Mの循環流に内包される。金属収集室10に流入した電解浴Mは、ここで減速する。これによって、電解浴Mよりも比重の小さい金属マグネシウムが電解浴M中を浮上し、金属収集室10における電解浴Mの表面に金属マグネシウムが層状に堆積する。このように金属マグネシウムが分離した電解浴Mは、金属収集室10から下側循環口15を通って電解室9に戻り、上記の循環を繰り返す。
【0025】
ガス収集室18に収集させられた塩素ガスは、排ガス管20に吸引されてガス回収設備に送られ回収される。一方、金属収集室10内の金属マグネシウムは、適宜蓋22を開けて頂版13の取り出し口13aから汲み出されて回収される。ここで、蓋22を開けると大気が金属収集室10の上部空間19内に侵入するが、その大気は吸引管23によって吸引されるので、金属マグネシウムへの大気の接触が防止され、金属マグネシウムの酸化が防止される。なお、金属収集室10の上部空間19は微減圧状態に保持されることが好ましく、具体的には、0〜−10mmHO(G)の範囲での減圧空間に保持されることが好ましく、この範囲では、−1〜−5HO(G)がより好ましい。
【0026】
さて、上記のように陽極16で発生した塩素ガスは、中間室11でほぼ全量がガス収集室18に放出されるが、場合によってはごく一部が電解浴Mに残存し、金属収集室10に漏洩してしまう場合がある。この漏洩塩素ガスは、金属収集室10の上部空間19に放出される。ここで、上部空間19は、第2の隔壁8の連通口21を介してガス収集室18に連通しているので、ガス収集室18と同様に負圧となっている。したがって、金属収集室10の上部空間19に放出された漏洩塩素ガスは連通口21を通ってガス収集室18内の塩素ガスに合流し、排ガス管20を経て回収される。
【0027】
上記実施形態の電解装置によれば、金属収集室10に流出した漏洩塩素ガスを回収することができるので、作業環境の悪化をもたらすおそれがない。また、塩素ガスの回収ロスが大幅に低減し、回収効率の向上が図られる。具体的には、従来では例えば92〜93%であった塩素ガスの回収効率を、95〜96%に向上させることができる。また、金属収集室18の金属マグネシウムが漏洩塩素ガスと反応することが抑えられるので、金属マグネシウムの回収効率も向上する。
【0028】
また、上記実施形態では、漏洩塩素ガスを塩素ガスの回収系に合流させる連通手段として、第2の隔壁8に形成した連通口21を採用している。これによって部品点数の増加が抑えられるとともに、外部へ通じる孔を形成することがないので、気密性に配慮しなくてよいといった利点がある。
【0029】
さらに、連通口21によって金属収集室10の上部空間19とガス収集室18とが連通することにより両者の均圧化が図られ、このため、電解浴Mのレベルが同等の状態で安定する。したがって、電解浴Mのレベルの変動に伴って金属マグネシウムの表面の酸化膜に亀裂が生じて酸化が進行したり、電解室9において電解浴Mと陽極16および陰極17との接触面積に変動が生じて生成ガスや金属マグネシウムの生成量が不安定になったりする等の問題が回避される。しかも、ガス収集室18と金属収集室10の上部空間19とをともに吸引するので、電解浴Mのレベルの安定化が一層促進され、操業の安定化がより図られる。
【0030】
なお、上記吸引管23は、上述したように金属収集室10に収集される金属マグネシウムの酸化を防止するために効果的に用いられるが、金属マグネシウムの酸化の程度が小さい場合などには、図3に示すように省略してもよい。
【0031】
次に、上記第1実施形態において、漏洩塩素ガスを塩素ガスの回収系に合流させる連通手段を変更した第2実施形態および第3実施形態を説明する。これら実施形態の参照図面では、図1と同一の構成要素には同一の符合を付してあり、それらの説明は省略している。
【0032】
(2)第2実施形態
図4に示す第2実施形態では、第1実施形態の連通口21に代えて、配管(連通手段)30が設けられている。この配管30は、電解槽1の外部において、頂版13から、天井部5における排ガス管20よりも頂版13側の部分にわたって架け渡されており、金属収集室10の上部空間19とガス収集室18とが、配管30によって連通されている。この場合、頂版13が着脱されることから、配管30は、少なくとも天井部5に対しては着脱可能とされている。また、頂版13および天井部5へは気密に接続される。
【0033】
本実施形態では、金属収集室10の上部空間に放出された漏洩塩素ガスは、排ガス管20による吸引作用により、配管30を通ってガス収集室18内の塩素ガスに合流し、排ガス管20を経て回収される。
【0034】
(3)第3実施形態
図5に示す第3実施形態では、第1実施形態の連通口21に代えて、配管(連通手段)40が設けられている。この配管40は、電解槽1の外部において頂版13と排ガス管20とにわたって架け渡されており、金属収集室10の上部空間19と排ガス管20内が、配管40によって連通されている。この場合、頂版13が着脱されることから、配管40は、少なくとも排ガス管20に対しては着脱可能とされる。また、頂版13および排ガス管20へは気密に接続される。
【0035】
本実施形態では、金属収集室10の上部空間19に放出された漏洩塩素ガスは、排ガス管20による吸引作用により、配管40を通って排ガス管20に直接流入し、回収される。
【0036】
上記第2実施形態および第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、金属収集室10に流出した漏洩塩素ガスを回収することができるので、作業環境の悪化の防止ならびに塩素ガスの回収効率の向上が図られる。また、第3実施形態では、配管40を排ガス管20に直接接続しているので、漏洩塩素ガスがガス収集室18内に流入せず、このため、グラファイト製の陽極16の酸化が防止されるといった利点を有する。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金属収集室に漏洩する生成ガスを正規の生成ガス回収系に合流させる構成なので、作業環境の悪化の防止ならびに生成ガスおよび生成金属の回収効率の向上が図られる。また、金属収集室の上部空間に存するガスを連続的に吸引しながら操業することにより、生成金属を回収する際に生成金属の酸化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る電解装置の縦断面図である。
【図2】 図1のII−II線矢視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る電解装置の変更例を示す縦断面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る電解装置の縦断面図である。
【図5】 本発明の第3実施形態に係る電解装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…電解槽、7…第1の隔壁、8…第2の隔壁、9…電解室、
10…金属収集室、14…上側循環口、16…陽極、17…陰極、
18…ガス収集室、19…金属収集室の上部空間、20…排ガス管、
21…連通口(連通手段)、23…吸引管、30,40…配管(連通手段)、
M…電解浴。

Claims (3)

  1. 電解浴が貯留される電解槽が、第1および第2の隔壁により電解室、中間室および金属収集室にこの順番で仕切られ、電解室に配した陽極および陰極の間に通電することにより電解浴をガスと金属とに分解生成し、生成ガスを電解室および前記中間室の上部に形成されるガス収集室に収集するとともに、排ガス管によって系外に排出する一方、生成金属を生成ガスの発生に伴って生じる電解浴の循環流により、前記第1の隔壁に設けた循環口から金属収集室に移動させて収集するようになされた金属製造用電解装置において、
    前記金属収集室の上部に形成される空間を、連通手段により、前記ガス収集室もしくは前記排ガス管の少なくとも一方に連通させたことを特徴とする金属製造用電解装置。
  2. 前記連通手段は、前記第2の隔壁に形成した連通口であることを特徴とする請求項1に記載の金属製造用電解装置。
  3. 前記連通手段は、前記電解槽の外部に配した管であることを特徴とする請求項1に記載の金属製造用電解装置。
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