JP3705253B2 - 3ポート型非可逆回路素子および通信装置 - Google Patents
3ポート型非可逆回路素子および通信装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、3ポート型非可逆回路素子、特に、マイクロ波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータなどの3ポート型非可逆回路素子および通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アイソレータは、信号を伝送方向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有しており、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
【0003】
従来、この種のアイソレータとして、3ポート型アイソレータ(第1〜第3の三つの中心電極を有するアイソレータ)が知られている。図12に示すように、このアイソレータ100は、中心電極101,102,103と、フェライト110と、整合用コンデンサ105,106,107と、終端抵抗108とを備えている。中心電極101の一端に接続されたポート部P1には、入力端子114と整合用コンデンサ105が電気的に接続されている。中心電極102の一端に接続されたポート部P2には、出力端子115と整合用コンデンサ106が電気的に接続されている。中心電極103の一端に接続されたポート部P3には、整合用コンデンサ107と終端抵抗108が電気的に接続されている。整合用コンデンサ105,106,107と終端抵抗108はそれぞれ接地されている。
【0004】
ところで、一般の通信装置において、回路中に使用されている増幅器は信号をある程度歪ませる。これが使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)などのスプリアスを生じさせ、不要輻射の原因となっている。通信装置の不要輻射は、電力増幅器の異常動作や混信の原因となるため、予め基準や規格が設けられている。不要輻射を防ぐためには、フィルタなどを備えて不要な周波数成分を減衰させる方法が一般的である。しかし、そのようなフィルタを使用すると、フィルタによる損失が発生するなどの不具合があり、好ましくない。
【0005】
そこで、アイソレータやサーキュレータが有する帯域通過フィルタの特性を利用してスプリアス成分を抑制することが考えられる。しかし、図12に示した従来の基本的な構成を有する非可逆回路素子では、不要な周波数帯域で十分な減衰特性を得ることはできなかった。
【0006】
これを解決し、主に使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)などのスプリアス周波数帯域で大きな減衰量を得られるようにした非可逆回路素子が、特開2001−320205号公報や特開2001−320206号公報に記載されている。この非可逆回路素子の一例であるアイソレータの等価回路を図13に示す。
【0007】
このアイソレータ120が、図12に示したアイソレータ100と異なる点は、整合用コンデンサ106とアースの間に直列インダクタ121を電気的に接続している点である。これにより、整合用コンデンサ106と直列インダクタ121でトラップ回路が構成され、通過帯域から離れた周波数帯の信号を減衰させることができる。
【0008】
図14は、図12に示したアイソレータ100(従来例1)と図13に示したアイソレータ120(従来例2)の減衰特性を示すグラフである。アイソレータ100,120はいずれも、通過帯域が900MHz帯のものである。図14より、従来例2は従来例1と比較して、2倍波(2f)や3倍波(3f)の減衰量が改善されていることがわかる。
【0009】
なお、アイソレータ120の三つの中心電極101,102,103は、特開2001−320205号公報に記載されているように、その一端がフェライト110の底面と同形状である共通アース部に電気的に接続されている。そして、この共通アース部をフェライト110の底面に当接させて、フェライト110の上面に、共通アース部から延びる三つの中心電極101,102,103を、絶縁シートを介在させて互いに120度の角度をなすように折り曲げて配置している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図13に示すような整合用コンデンサ106と直列インダクタ121とで構成されたトラップ回路を備えたアイソレータ120は、通信装置の使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)の減衰量を改善できるものの、挿入損失特性や反射損失特性が劣化し、比帯域幅が減少するという問題があった。
【0011】
図15および図16はそれぞれ、図12に示したアイソレータ100(従来例1)と図13に示したアイソレータ120(従来例2)の挿入損失特性および出力反射損失特性を示すグラフである。図15や図16から、アイソレータ120の比帯域幅が減少していることがわかる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、挿入損失特性や反射損失特性を劣化させないで、使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)の伝搬を抑えることができる3ポート型非可逆回路素子および通信装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る3ポート型非可逆回路素子は、
(a)永久磁石と、
(b)永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
(c)フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
(d)第1中心電極と電気的絶縁状態で交差してフェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、
(e)第1中心電極および第2中心電極と電気的絶縁状態で交差してフェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第3ポートに電気的に接続されている第3中心電極と、
(f)それぞれが第1中心電極、第2中心電極および第3中心電極のいずれかとLC並列共振回路を形成する少なくとも一つの整合用コンデンサと、
(g)LC並列共振回路の一つとアースの間に電気的に接続された直列インダクタとを備え、
(h)第1中心電極、第2中心電極および第3中心電極の少なくとも一つの中心電極の他端が共通電位に接続されておらず、共通端でないこと、
を特徴とする。
【0014】
以上の構成により、中心電極と整合用コンデンサからなるLC並列共振回路に直列インダクタを接続した回路は、トラップ回路を構成する。このトラップ回路は、挿入損失特性や反射損失特性を劣化させないで、通信装置の使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)の減衰量を大きくできる。LC並列共振回路と直列インダクタが構成するトラップ回路の共振周波数(トラップ周波数)は、使用周波数の1.5倍以上3.5倍以下の範囲内にあることが好ましい。
【0015】
また、複数のLC並列共振回路のそれぞれとアースの間に電気的に接続された複数の直列インダクタのインダクタンス値を異ならせることにより、複数のトラップ回路のトラップ周波数を互いに異ならせることができる。従って、例えば、一つのトラップ回路のトラップ周波数を2倍波(2f)の近傍に設定し、もう一つのトラップ回路のトラップ周波数を3倍波(3f)の近傍に設定することにより、2倍波(2f)および3倍波(3f)の両方の減衰量を一層大きくできる。
【0016】
また、絶縁性層を積み重ねて構成した積層基板に、整合用コンデンサのコンデンサ電極と直列インダクタのインダクタ電極が設けられていることを特徴とする。これにより、整合用コンデンサおよび直列インダクタ相互間のはんだによる接続箇所が減り、接続信頼性が向上する。
【0017】
また、本発明に係る通信装置は、上述の3ポート型非可逆回路素子を備えることにより、周波数特性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る3ポート型非可逆回路素子および通信装置の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0019】
[第1実施形態、図1〜図8]
本発明に係る3ポート型非可逆回路素子の一実施形態の分解斜視図を図1に示す。該3ポート型非可逆回路素子1は、集中定数型アイソレータである。図1に示すように、3ポート型アイソレータ1は、概略、金属製上側ケース4と金属製下側ケース8とからなる金属ケースと、永久磁石9と、フェライト20と中心電極21〜23とからなる中心電極組立体13と、積層基板30を備えている。
【0020】
金属製上側ケース4は、上部4aおよび二つの側部4bからなる。金属製下側ケース8は、底部8aおよび二つの側部8bからなり、底部8aにはアース外部端子16が設けられている。金属製上側ケース4および金属製下側ケース8は磁気回路を形成するため、例えば、軟鉄などの強磁性体からなる材料で形成され、その表面にAgやCuがめっきされる。
【0021】
中心電極組立体13は、矩形状のマイクロ波フェライト20の上面に3組の中心電極21〜23を、絶縁層(図示せず)を介在させて略120度ごとに交差するように配置している。本第1実施形態では、中心電極21〜23を二つのラインで構成した。中心電極21〜23のそれぞれの両端部21a,21b、22a,22b、23a,23bは、フェライト20の下面に延在し、それぞれの端部21a〜23bが相互に分離している。
【0022】
中心電極21〜23は銅箔を用いてフェライト20に巻きつけてもよいし、フェライト20上あるいは内部に銀ペーストを印刷して形成してもよい。あるいは、特開平9−232818号公報記載のように積層基板で形成されていてもよい。ただし、印刷した方が中心電極21〜23の位置精度が高いので、積層基板30との接続が安定する。特に、今回のように微小な中心電極用接続電極P1〜P3(後述)で接続する場合には、中心電極21〜23を印刷形成した方が信頼性、作業性が良い。
【0023】
積層基板30は、図2に示すように、入力ポートP1、出力ポートP2、第3ポートP3および中心電極用接続電極31〜33を裏面に設けた収縮抑制シート47と、ホット側コンデンサ電極71a〜73aや終端抵抗27を裏面に設けた誘電体シート41と、アース側コンデンサ電極57a,58aを裏面に設けた誘電体シート42と、ホット側コンデンサ電極71b〜73bを裏面に設けた誘電体シート43と、アース側コンデンサ電極57b,58bを裏面に設けた誘電体シート44と、インダクタ電極(直列インダクタ)28や中継電極60を裏面に設けた誘電体シート45と、アース電極74、入力外部端子用ビアホール14aおよび出力外部端子用ビアホール15aを設けた誘電体シート46と、入力外部端子用ビアホール14bおよび出力外部端子用ビアホール15bを設けた収縮抑制シート48などにて構成されている。
【0024】
この積層基板30は、以下のようにして作製される。すなわち、誘電体シート41〜46は、Al2O3を主成分とし、SiO2,SrO,CaO,PbO,Na2O,K2O,MgO,BaO,CeO2,B2O3のうちの1種類あるいは複数種類を副成分として含む低温焼結誘電体材料にて作製する。
【0025】
さらに、積層基板30の焼成条件(特に焼成温度1000℃以下)では焼結せず、積層基板30の基板平面方向(X−Y方向)の焼成収縮を抑制する収縮抑制シート47,48を作製する。この収縮抑制シート47,48の材料は、アルミナ粉末および安定化ジルコニア粉末の混合材料である。シート41〜48の厚みは10μm〜200μm程度である。
【0026】
電極28,57a〜58b,71a〜73b,74は、パターン印刷などの方法によりシート41〜46の裏面に形成される。電極28,71a〜73bなどの材料としては、抵抗率が低く、誘電体シート41〜46と同時焼成可能なAg,Cu,Ag−Pdなどが用いられる。電極28,71a〜73bなどの厚みは2μm〜20μm程度であり、通常は表皮厚の2倍以上に設定される。
【0027】
終端抵抗27は、パターン印刷等の方法により誘電体シート41の裏面に形成される。終端抵抗27の材料としては、サーメット、カーボン、ルテニウムなどが使用される。終端抵抗27は積層基板30の上面に印刷で形成してもよいし、チップ抵抗で形成してもよい。
【0028】
ビアホール18や側面ビアホール65や外部端子用ビアホール14a,14b,15a,15bは、誘電体シート41〜46や収縮抑制シート48にレーザ加工やパンチング加工などにより、予めビアホール用孔を形成した後、そのビアホール用孔に導電ペーストを充填することにより形成される。
【0029】
コンデンサ電極71a,71b、72a,72b、73a,73bはそれぞれ、誘電体シート42〜44を間に挟んでコンデンサ電極57a,57b、58a,58bに対向して整合用コンデンサ71,72,73を構成する。これら整合用コンデンサ71〜73、終端抵抗27およびインダクタ28は、ポートP1〜P3やビアホール14a,14b,15a,15b,18,65等とともに、積層基板30の内部に電気回路を構成する。
【0030】
以上の誘電体シート41〜46は積層され、さらに、誘電体シート41〜46の積層体の上下両側から収縮抑制シート47,48で挟み込んだ後、焼成される。これにより、焼結体が得られ、その後、超音波洗浄法や湿式ホーニング法によって、未焼結の収縮抑制材料を除去し、図1に示すような積層基板30とする。
【0031】
積層基板30の底面には、入力外部端子用ビアホール14a,14bおよび出力外部端子用ビアホール15a,15bがそれぞれ一体化することにより形成された突起状の入力外部端子14および出力外部端子15が設けられている。入力外部端子14はコンデンサ電極71a,71bに電気的に接続され、出力外部端子15はコンデンサ電極72a,72bに電気的に接続されている。この後、Niめっきを下地としてAuめっきが施される。Niめっきは、電極のAgとAuめっきの固着強度を強くする。Auめっきは、はんだ濡れ性を良くするとともに、導電率が高いのでアイソレータ1を低損失にできる。
【0032】
なお、この積層基板30は、通常、マザーボード状態で作成される。このマザーボードに所定のピッチでハーフカット溝を形成し、ハーフカット溝に沿って折ることにより、マザーボードから所望のサイズの積層基板30を得る。あるいは、マザーボードをダイサーやレーザなどで切断することにより、所望のサイズの積層基板30を切り出してもよい。
【0033】
こうして得られた積層基板30は、内部に整合用コンデンサ71〜73、終端抵抗27およびインダクタ28を有している。整合用コンデンサ71〜73は必要な静電容量値精度で製作される。しかし、トリミングをする場合には、整合用コンデンサ71〜73と中心電極21〜23を接続する前に行なわれる。つまり、積層基板30は、単体の状態で、内部(2層目)のコンデンサ電極71a,72a,73aを表層の誘電体とともにトリミング(削除)される。トリミングには、例えば、切削機やYAGの基本波、2倍波、3倍波のレーザが用いられる。レーザを用いれば、早くかつ精度の良い加工が得られる。なお、トリミングは、マザーボード状態の積層基板30に対して効率良く行ってもよい。
【0034】
このように、積層基板30の上面に近いコンデンサ電極71a,72a,73aをトリミング用コンデンサ電極としているので、トリミング時に除去する誘電体層の厚みを最小限にできる。さらに、トリミングの障害となる電極が少なくなるので(本第1実施形態の場合はポートP1〜P3および接続電極31〜33のみ)、トリミング可能なコンデンサ電極領域が広くなり、静電容量調整範囲を広くできる。
【0035】
また、積層基板30には終端抵抗27も内蔵されており、整合用コンデンサ71〜73と同様に終端抵抗27も、表層の誘電体とともにトリミングすることにより、抵抗値Rを調整することができる。終端抵抗27は1箇所でも幅が細くなると抵抗値Rが上がるので、幅方向の途中まで削る。
【0036】
以上の構成部品は以下のようにして組み立てられる。すなわち、図1に示すように、永久磁石9は金属製上側ケース4の天井に接着剤によって固定される。中心電極組立体13の中心電極21〜23の各々の一端21a,22a,23aが積層基板30の表面に形成されたポートP1,P2,P3にはんだ付けされ、かつ、中心電極21〜23の各々の他端21b,22b,23bが中心電極用接続電極31〜33にはんだ付けされることにより、積層基板30上に中心電極組立体13が実装される。なお、中心電極21〜23のはんだ付けは、マザーボード状態の積層基板30に対して効率良く行ってもよい。
【0037】
積層基板30は金属製下側ケース8の底面部8a上に載置され、積層基板30の下面に配設されているアース電極74がはんだによって底面部8aと接続固定される。これにより、アース外部端子16が側面ビアホール65を介して、終端抵抗27や直列インダクタ28やコンデンサ電極58a,58bに電気的に容易に接続される。
【0038】
そして、金属製下側ケース8と金属製上側ケース4は、それぞれの側面部8bと4bをはんだ等で接合することにより金属ケースを構成し、ヨークとしても機能する。つまり、この金属ケースは、永久磁石9と中心電極組立体13と積層基板30を囲む磁路を形成する。また、永久磁石9はフェライト20に直流磁界を印加する。
【0039】
こうして、3ポート型アイソレータ1が得られる。図3はアイソレータ1の電気等価回路図である。第1中心電極21の一端21aは、入力ポートP1を介して入力外部端子14に電気的に接続されている。第1中心電極21の他端21bは、中心電極用接続電極31を介してアース外部端子16に電気的に接続されている。整合用コンデンサ71は、入力外部端子14とアース外部端子16の間に電気的に接続されている。
【0040】
第2中心電極22の一端22aは、出力ポートP2を介して出力外部端子15に電気的に接続されている。第2中心電極22は整合用コンデンサ72とLC並列共振回路を形成し、該LC並列共振回路とアース外部端子16の間に直列インダクタ28が電気的に接続されている。
【0041】
第3中心電極23の一端23aは、第3ポートP3に電気的に接続されている。第3中心電極23の他端23bは、中心電極用接続電極33を介してアース外部端子16に電気的に接続されている。整合用コンデンサ73と終端抵抗27からなる並列RC回路は、第3ポートP3とアースの間に電気的に接続されている。つまり、第1中心電極21および第3中心電極23のそれぞれの他端21b,23bは、アース外部端子16に電気的に接続されており、共通電位である。一方、第2中心電極22の他端22bは、直列インダクタ28を介してアース外部端子16に電気的に接続しており、他端21b,23bとは共通の電位でなく共通端でない。
【0042】
以上の構成からなる3ポート型アイソレータ1は、出力ポートP2とアースの間に、中心電極22と整合用コンデンサ72からなるLC並列共振回路に直列インダクタ28を接続している。このLC並列共振回路と直列インダクタ28の回路はトラップ回路を形成しており、その共振周波数(トラップ周波数)は使用周波数fの1.5倍以上3.5倍以下の範囲内に設定されている。そして、このトラップ回路により、挿入損失特性や反射損失特性を劣化させないで、通信装置の使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)の減衰量を大きくすることができる。
【0043】
図4、図5、図6、図7および図8はそれぞれ、本第1実施形態の3ポート型アイソレータ1のアイソレーション特性、挿入損失特性、入力反射損失特性、出力反射損失特性および減衰特性を示すグラフである(実施例1の実線参照)。比較のために、図4〜図8には、図12に示した従来の3ポート型アイソレータ100の特性も併せて記載している(比較例1の点線参照)。表1−1は、本第1実施形態(実施例1)の3ポート型アイソレータ1と図12および図13に示した従来の3ポート型アイソレータ100(比較例1),120(比較例2)のそれぞれの第1〜第3中心電極のインダクタンスL1,L2,L3と整合用コンデンサの静電容量C1,C2,C3とインダクタのインダクタンスL4の数値を示す。
【0044】
終端抵抗の抵抗値Rは、いずれも65Ωとした。表1−1中の中心電極のインダクタンスは、比透磁率を1と仮定した場合の中心電極の実質的な自己インダクタンスで、実際にはこれにフェライトなどによる実効透磁率を掛けたものがインダクタンスL1,L2,L3となる。
【0045】
【表1】
【0046】
ここで、図13に示した従来の3ポート型アイソレータ120(比較例2)の整合用コンデンサ106とインダクタ121からなるトラップ回路のアドミッタンスYおよび共振周波数f(0)は、以下の(1)式と(2)式で表される。
【0047】
Y=(ωC2)/j(ω2L4C2−1)、ω=2πf …(1)
f(0)=1/{2π(L4C2)1/2} …(2)
【0048】
この比較例2において、9.1pFの整合用コンデンサ106と0.4nHのインダクタ121との直列共振回路のアドミッタンスYは、前記(1)式より、893MHz〜960MHzの帯域で、10.4pFのコンデンサのアドミッタンスと略等しい値となる。そして、この直列共振回路の共振周波数f(0)は、前記(2)式より、2.7GHz付近となる。
【0049】
一方、本第1実施形態の3ポート型アイソレータ1(実施例1)の中心電極22と整合用コンデンサ72と直列インダクタ28からなるトラップ回路のインピーダンスZおよび共振周波数f(0)は、以下の(3)式と(4)式で表される。
【0050】
【0051】
従って、例えば、実効透磁率を2とすると、表1−1中の中心電極22の自己インダクタンスと整合用コンデンサ72の静電容量C2と直列インダクタ28のインダクタンスL4の数値を用いて、(4)式よりトラップ回路の共振周波数は2.7GHzとなることがわかる。なお、この場合、インダクタンスL2は、第2中心電極22の自己インダクタンスに実効透磁率の2を掛けた値となる。
【0052】
表1−2は、実施例1と比較例1,2のそれぞれの3ポート型アイソレータ1,100,120の、使用周波数である893MHz〜960MHzでの帯域内最悪値と、2倍波(1786MHz〜1920MHz)の減衰量と、3倍波(2679MHz〜2880MHz)の減衰量とをまとめたものである。
【0053】
また、積層基板30に整合用コンデンサ71〜73と直列インダクタ28を内蔵しているので、整合用コンデンサ71〜73および直列インダクタ28相互間のはんだによる接続箇所を減らすことができ、接続信頼性の高いアイソレータ1が得られる。さらに、部品点数および製造工数を低減できるので、低コストのアイソレータ1となる。
【0054】
[第2実施形態、図9および図10]
図9に示すように、第2実施形態の3ポート型アイソレータ1Aは、前記第1実施形態の3ポート型アイソレータ1において、入力側の中心電極21と整合用コンデンサ71からなるLC並列共振回路に直列インダクタ29を更に電気的に接続したものと同様のものである。直列インダクタ29は、直列インダクタ28と同様に積層基板30の内部に配置されている。つまり、第3中心電極23の他端23bは、アース外部端子16に電気的に接続されている。一方、第1中心電極21および第2中心電極22のそれぞれの他端21b,22bは、直列インダクタ29,28を介してアース外部端子16に電気的に接続しており、全ての他端21b,22b,23bが共通の電位でなく共通端でない。
【0055】
そして、中心電極22と整合用コンデンサ72と直列インダクタ28からなるトラップ回路の共振周波数(トラップ周波数)が3倍波(3f)の近傍になるように、直列インダクタ28のインダクタンスL4を設定する。また、中心電極21と整合用コンデンサ71と直列インダクタ29からなるトラップ回路の共振周波数(トラップ周波数)が2倍波(2f)の近傍になるように、直列インダクタ29のインダクタンスL5を設定する。
【0056】
本第2実施形態では、インダクタンスL4を0.8nHに設定し、インダクタンスL5を0.3nHに設定した。これにより、2倍波(2f)の減衰量は33.8dB、3倍波(3f)の減衰量は29.2dBになり、前記第1実施形態のアイソレータ1より減衰量を改善できた。図10は3ポート型アイソレータ1Aの減衰特性を示すグラフである(実施例2の実線参照)。比較のために、図10には、図12に示した従来の3ポート型アイソレータ100の特性も併せて記載している(比較例1の点線参照)。
【0057】
[第3実施形態、図11]
第3実施形態は、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして説明する。
【0058】
図11は携帯電話220のRF部分の電気回路ブロック図である。図11において、222はアンテナ素子、223はデュプレクサ、231は送信側アイソレータ、232は送信側増幅器、233は送信側段間用帯域通過フィルタ、234は送信側ミキサ、235は受信側増幅器、236は受信側段間用帯域通過フィルタ、237は受信側ミキサ、238は電圧制御発振器(VCO)、239はローカル用帯域通過フィルタである。
【0059】
ここに、送信側アイソレータ231として、前記第1または第2実施形態の3ポート型アイソレータ1,1Aを使用することができる。これらのアイソレータを実装することにより、周波数特性の向上した、かつ、信頼性の高い携帯電話を実現することができる。
【0060】
[他の実施形態]
なお、本発明は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、永久磁石9のN極とS極を反転させれば、入力ポートP1と出力ポートP2が入れ替わる。また、前記実施形態では、積層基板にインダクタ28を内蔵しているが、インダクタ28をチップインダクタや空芯コイルで形成してもよい。さらに、整合用コンデンサ71〜73を単板コンデンサで形成してもよい。
【0061】
また、第1中心電極21、第2中心電極22および第3中心電極23の他端21b,22b,23bを、それぞれ直列インダクタを介してアース外部端子16に電気的に接続したものであってもよい。この場合、全ての他端21b,22b,23bが、共通の電位でなく共通端でない。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、中心電極と整合用コンデンサからなるLC並列共振回路に直列インダクタを接続して、トラップ回路を構成することにより、挿入損失特性や反射損失特性を劣化させないで、通信装置の使用周波数fの2倍波(2f)や3倍波(3f)の減衰量を大きくできる。この結果、高性能で信頼性が高くかつ小型の3ポート型非可逆回路素子や通信装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3ポート型アイソレータの第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した積層基板の分解斜視図。
【図3】図1に示した3ポート型アイソレータの電気等価回路図。
【図4】アイソレーション特性を示すグラフ。
【図5】挿入損失特性を示すグラフ。
【図6】入力反射損失特性を示すグラフ。
【図7】出力反射損失特性を示すグラフ。
【図8】減衰特性を示すグラフ。
【図9】本発明に係る3ポート型アイソレータの第2実施形態を示す電気等価回路図。
【図10】減衰特性を示すグラフ。
【図11】本発明に係る通信装置の電気回路ブロック図。
【図12】従来の3ポート型アイソレータを示す電気等価回路図。
【図13】従来の別の3ポート型アイソレータを示す電気等価回路図。
【図14】減衰特性を示すグラフ。
【図15】挿入損失特性を示すグラフ。
【図16】出力反射損失特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1,1A…3ポート型アイソレータ
4…金属製上側ケース
8…金属製下側ケース
9…永久磁石
13…中心電極組立体
14…入力外部端子
15…出力外部端子
16…アース外部端子
20…フェライト
21〜23…中心電極
71〜73…整合用コンデンサ
27…終端抵抗
28,29…直列インダクタ
30…積層基板
41〜46…誘電体シート
71a〜73b,57a〜58b…コンデンサ電極
74…アース電極
220…携帯電話
P1…入力ポート(第1ポート)
P2…出力ポート(第2ポート)
P3…第3ポート
Claims (6)
- 永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
前記第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、前記第1中心電極および第2中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第3ポートに電気的に接続されている第3中心電極と、
それぞれが前記第1中心電極、第2中心電極および第3中心電極のいずれかとLC並列共振回路を形成する少なくとも一つの整合用コンデンサと、
前記LC並列共振回路の一つとアースの間に電気的に接続された直列インダクタとを備え、
前記第1中心電極、第2中心電極および第3中心電極の少なくとも一つの中心電極の他端が共通電位に接続されておらず、共通端でないこと、
を特徴とする3ポート型非可逆回路素子。 - 複数の前記LC並列共振回路のそれぞれとアースの間に電気的に接続された複数の前記直列インダクタのインダクタンス値が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の3ポート型非可逆回路素子。
- アイソレータとして用いられる3ポート型非可逆回路素子であって、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
前記第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、前記第1中心電極および第2中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第3ポートに電気的に接続されている第3中心電極と、
前記第1ポートに電気的に接続された入力端子と、
前記第2ポートに電気的に接続された出力端子と、
前記第3ポートに電気的に接続された終端抵抗と、
それぞれが前記第1中心電極および第2中心電極のいずれかとLC並列共振回路を形成する少なくとも一つの整合用コンデンサと、
前記LC並列共振回路の一つとアースの間に電気的に接続された直列インダクタとを備え、
前記第1中心電極、第2中心電極および第3中心電極の少なくとも一つの中心電極の他端が共通電位に接続されておらず、共通端でないこと、
を特徴とする3ポート型非可逆回路素子。 - 前記LC並列共振回路と前記直列インダクタが構成する回路の共振周波数が、使用周波数の1.5倍以上3.5倍以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の3ポート型非可逆回路素子。
- 絶縁性層を積み重ねて構成した積層基板に、前記整合用コンデンサのコンデンサ電極と前記直列インダクタのインダクタ電極が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の3ポート型非可逆回路素子。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の3ポート型非可逆回路素子を備えたことを特徴とする通信装置。
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