JP3701004B2 - 無人フォークリフト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の荷物を自動的に昇降運搬する無人フォークリフトに係り、特には荷物の重さに応じた適切な積み降ろし制御を行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、各種の荷物の運搬、積み降ろしに使用する無人フォークリフトにおいては、省力化の要請、小回り性の良さ等の利便性があることから、近年、多々活用されるようになってきている。
【0003】
ところで、このような従来の無人フォークリフトにおいては、図10に示すように、車体2にコントローラ3、磁気センサ5、走行エンコーダ6、昇降エンコーダ7等が設けられるとともに、車体2の前方に立設されたマスト10にはフォーク11が昇降可能に設けられており、コントローラ3は、床面12上に敷設された磁性体14を磁気センサ5で検出するとともに、走行エンコーダ6の検出出力に基づいて車体2が所定の軌道に沿って自律走行するように制御し、また、昇降エンコーダ14の検出出力に基づいてフォーク5の昇降動作を制御するようになっている。
【0004】
そして、たとえば、パレット15の上に載置されている荷物16を所定のラック18の棚19の上まで運搬する場合には、まず、パレット15をフォーク11で支持した状態で所定のラック18が設置されている箇所まで走行し、次に、フォーク11を昇降させて棚19に荷物16が置けるように所定の高さに保持しつつラック18に接近する。
【0005】
続いて、コントローラ3は、走行エンコーダ6の検出出力に基づいてラック18から所定距離Lだけ離れた基準位置に到着したならば前進走行を停止し、次いで、フォーク11を緩やかに下降させてパレット15をラック18の棚19の上に降ろす。これにより荷物16の運搬が終了するので、次の作業のために、車体2を後退する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような無人フォークリフトにおいて、フォーク11に荷物16を載置して荷取、運搬等の作業を行う場合、フォーク11を上下動可能に支持するマスト10は、フォーク11に載置された荷物16の重さに応じて変形して垂直位置よりも車体2の前方側に傾斜する。すなわち、通常、フォーク11に荷物16が置かれていない無負荷時には、マスト10が床面12に対する垂直位置よりも若干車体2側に後傾するように設定しているが、荷物16の重さが大きい場合にはマスト10がフォーク11とともに垂直位置よりも車体2の前方側に傾斜する。
【0007】
したがって、走行エンコーダ6の検出出力に基づいて車体2を停止させた場合、荷物16の重さによってその傾斜量が異なるため、荷物16の積み降ろし位置が区々となり、荷物16の積み降ろし作業を円滑に行えないという不都合を生じる。
【0008】
すなわち、マスト10の前傾量が多いときには、荷物16を棚19の所定位置よりも余分に奥側に置いてしまったり、あるいは、マスト10の前傾量が少ないときには、パレット15にフォーク11を差し込んで荷物16を取り出す場合に、フォーク11の差し込み量が不足してパレット15を安定した状態で持ち上げられなくなる。
【0009】
なお、従来技術では、ラック18に対する車体2の停止位置が常に適正になるようにするために、フォーク11の下側基端部に一種の近接センサであるラックビームセンサ20を設け、このラックビームセンサ20で棚19の位置を検出した時に車体2の前進走行を停止させるようにしたものも提供されている。
【0010】
しかしながら、このようなラックビームセンサ20を設けた場合には、センサ20が別途必要となってコストアップを招来する。また、フォーク11を床面12まで下げて荷取するような場合には、センサ20が床面12上の他の異物に接触してセンサ20を損傷することがある。さらに、ラック18が設けられていないような固定台の上に荷物16を載置するときには、ラックビームセンサ20では固定台を検出できないことがあり、車体2をどの位置で停止すればよいかを判断することができなくなる。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、フォークに載置される荷物の重さに応じて、荷物の積み降ろしに必要な車体の停止位置あるいはフォークのリーチ位置を自動的に調整して、常に適正な状態で荷物の積み降ろし作業を行うことができる無人フォークリフトを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、次のようにしている。
【0013】
すなわち、請求項1記載の無人フォークリフトは、荷物の昇降速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段で検出される荷物の昇降速度の大きさに基づいて荷物の重さを算出する荷重算出手段と、この荷重算出手段で算出された荷物の重さに応じて、これに対応したマストの傾斜量を求める傾斜量算出手段と、この傾斜量算出手段で得られたマストの傾斜量に応じて、車体の走行停止位置とフォークのリーチ位置の少なくとも一方を調整する積降位置調整手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
これにより、フォークに載置した荷物を昇降する際、荷重が大きいときには上昇時の速度は遅くなり、逆に、下降時には速度が速くなるので、荷重の大小による昇降速度の違いから荷重の大きさを算出でき、その算出結果に基づいてマストの傾斜量を求めることができる。そして、その傾斜量の大小に応じて自動的に車体の走行停止位置あるいはフォークのリーチ位置が調整されるため、常に適正な状態で荷物の積み降ろし作業を行うことができる。
【0015】
また、請求項2記載の無人フォークリフトは、マストが前後方向に沿って移動するリーチ型のものであって、荷物の昇降速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段で検出される荷物の昇降速度の大きさに基づいて荷物の重さを算出する荷重算出手段と、この荷重算出手段で算出された荷物の重さに応じて、これに対応したマストの傾斜量を求める傾斜量算出手段と、この傾斜量算出手段で得られたマストの傾斜量に応じて、フォークのリーチ位置を調整する積降位置調整手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
これにより、フォークに載置した荷物を昇降する際、荷重が大きいときには上昇時の速度は遅くなり、逆に、下降時には速度が速くなるので、荷重の大小による昇降速度の違いから荷重の大きさを算出でき、その算出結果に基づいてマストの傾斜量を求めることができる。そして、その傾斜量の大小に応じて自動的にマストのリーチ位置が調整されるため、常に適正な状態で荷物の積み降ろし作業を行うことができる。
【0017】
通常、フォークリフトには、荷物を載置したフォークの昇降高さを検出するために、フォークの昇降距離に応じた個数のパルス列を発生する昇降エンコーダが設けられているので、請求項2記載のように、この既存の昇降エンコーダを速度検出手段の一部として利用すれば、特に、荷重検出用の圧力センサ等を別途設ける必要がないため都合がよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る無人フォークリフトで荷物の積み降ろしを行う場合の説明図であり、図10に示した従来技術に対応する部分には同一の符号を付す。
【0019】
図1において、1は無人フォークリフトの全体を示し、2は車体、3はこの無人フォークリフト1を自動運転制御するためのコントローラ、32は車体2の前方側の左右に設けられた走行輪、33は車体2の後方に設けられた単一の駆動操舵輪、8は駆動操舵輪33を駆動する走行駆動装置、9は駆動操舵輪33を操舵するためのステアリング装置である。
【0020】
10は車体2の前方側において立設されたマスト、11はマスト10に昇降可能に取り付けられたフォーク、16はフォーク11上に載置された荷物である。また、7はフォーク11の昇降高さを検出するための昇降エンコーダで、この昇降エンコーダ7とフォーク11との間がワイヤ30で連結されるとともに、ワイヤ30の中間部分がガイドローラ31で案内されるようになっている。22はフォーク11を昇降駆動する昇降モータである。
【0021】
上記の昇降エンコーダ7としては、たとえばロータリ式エンコーダが適用され、昇降モータ22で駆動されるフォーク11の上昇に伴ってワイヤ30が昇降エンコーダ7から引き出され、また、フォーク11の下降に伴ってワイヤ30が昇降エンコーダ7に巻き取られることにより、各動作に応じて昇降エンコーダ7が回転し、これに応じて、昇降エンコーダ7からはフォーク11の昇降距離に応じた個数のパルス列が発生されるようになっている。
【0022】
5は無人フォークリフト1を自律走行するために車体2に設けられた磁気センサ、14は無人フォークリフト1の自律走行のために床面12に埋め込まれた金属製の磁性体である。
【0023】
図2は無人フォークリフト1における自動運転制御を行う制御系統の概略を示すブロック図である。
【0024】
同図において、3はコントローラ、7は昇降エンコーダ、8は走行駆動装置、9はステアリング装置、22は昇降モータである。
【0025】
走行駆動装置8は、駆動操舵輪33の駆動用の走行モータ23、この走行モータ23の回転駆動回路である走行モータ駆動部24、および走行モータ23の回転数から走行距離を検出するための走行エンコーダ6を備えている。
【0026】
コントローラ3は、マイクロコンピュータなどからなるもので、メモリ26とCPUなどで構成される演算制御部27とを含む。メモリ26は、ROM、RAM、あるいは外部記憶装置などで構成され、このメモリ26には、予め、図3に示すような荷物16の重さWとその各荷重下でのフォーク11の昇降速度Vとの関係を示すデータ、ならびに、図4に示すような荷物16の各々の重さWに応じたフォーク11の昇降高さHとマスト10の傾斜量Δとの関係を示すデータが共にテーブル化されて記憶されている。ここで、傾斜量Δとは、図5に示すように、マスト10が基準位置(たとえば垂直位置)から傾いたときの水平移動距離である。
【0027】
すなわち、フォーク11に載置された荷物16を昇降する際、フォーク11に大きな荷重がかかるとき、上昇時の速度は遅くなり、逆に、下降時の速度は速くなるので、このような荷物16の上昇時と下降時の状態に対応できるように、メモリ26には、図3に示したように、荷物16が上昇されるときの荷重Wと昇降速度Vとの関係を示すデータ(同図中、実線で示す)と、荷物16が下降されるときの荷重Wと昇降速度Vとの関係を示すデータ(同図中、破線で示す)とがそれぞれ記憶されている。また、マスト10の傾斜量Δは、フォーク11の昇降高さHだけでなく、荷物16の重さWにも影響されるため、メモリ26には、図4に示したように、荷物16のそれぞれの重さW(W0,W1,W2,…)に応じたフォーク11の昇降高さHとマスト10の傾斜量Δとの関係を示すデータ(同図中、破線、実線、一点鎖線などで示す)が記憶されている。
【0028】
上記の演算制御部27は、上記の各部8,9,22,…を制御するものであって、荷物16の昇降速度Vを検出する速度検出手段41、この速度検出手段41で検出される荷物16の昇降速度Vの大きさに基づいて荷物16の重さWを算出する荷重算出手段42、この荷重算出手段42で算出された荷物16の重さWに応じて、これに対応したマスト10の傾斜量Δを求める傾斜量算出手段43、およびこの傾斜量算出手段43で得られたマスト10の傾斜量Δに応じて、車体2の走行停止位置を制御する運転制御手段44を含んで構成されている。なお、上記の昇降エンコーダ7は速度検出手段41の一部に含まれる。
【0029】
次に、上記構成を有する無人フォークリフト1において、荷物16の重さに応じて適切な荷物の積み降ろし作業を行うための制御動作について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0030】
たとえば、パレット15の上に載置されている荷物16を所定のラック18の棚19の上まで運搬する場合には、まず、パレット15をフォーク11で支持した状態で所定のラック18が設置されている箇所まで走行する。この走行の際、コントローラ3は、床面12上に敷設された磁性体14を磁気センサ5で検出するとともに、走行エンコーダ6の検出出力に基づいて車体2が所定の軌道に沿って自律走行するように走行駆動装置8およびステアリング装置9を制御する。
【0031】
車体2がラック18に接近するまでの途中で、コントローラ3は、昇降モータ22を駆動してフォーク11を上昇あるいは下降する(ステップ1)。このフォーク11を昇降させる際、コントローラ3は、昇降エンコーダ7の検出出力に基づいて運搬中の荷物16の重さWを検出する。
【0032】
すなわち、昇降モータ22の駆動制御によって荷物16が載置されたフォーク11が上昇または下降されると、これに伴って昇降エンコーダ7が回転し、昇降エンコーダ7からは図7に示すように、フォーク11の昇降距離に応じた個数のパルス列が発生される。この場合、たとえば、図7(a)に示すように、単位時間T当たりのパルス数が多ければフォーク11の昇降速度が速く、図7(b)パルス数が少ないとフォーク11の昇降速度は遅くなっている。
【0033】
そして、このパルス列が演算制御部27に取り込まれるので、演算制御部27の速度検出手段41は、昇降エンコーダ7から出力される単位時間T当たりのパルス数Nをカウントして(ステップ2)、次式に基づいて荷物16の昇降速度Vを算出する(ステップ3)。なお、この昇降速度Vは、距離または時間とともに変化するため、昇降開始から所定時間経過後の速度を算出するものとしている。
V=k・N/T ▲1▼
(ただし、kは1パルス当たりに対応するフォークの移動距離)
【0034】
引き続いて、演算制御部27の荷重算出手段42は、上記▲1▼式に基づいて得られた昇降速度Vの値と、メモリ26に記憶されている図3のデータとに基づいて荷物16の重さWを算出する(ステップ4,5)。すなわち、荷重算出手段42は、昇降モータ22で荷物16を上昇させるときには、図3の実線で示すデータを利用して▲1▼式で得られた昇降速度Vに対応した荷重Wの値を決定する。これとは逆に、昇降モータ22で荷物16を下降させるときには、図3の破線で示すデータを利用して▲1▼式で得られた昇降速度Vに対応した荷重Wの値を決定する。
【0035】
また、傾斜量算出手段43は、昇降エンコーダ7から出力されるパルス数Nからフォーク11の昇降距離(=k・N)を算出し、ラック18の所定の棚19の上に荷物16とパレット15とを載せることができる高さにフォーク11が保持された時点で、フォーク11の基準位置からの昇降高さHを求める(ステップ6)。
【0036】
続いて、傾斜量算出手段43は、フォーク11の現在の昇降高さH、およびフォーク11に載せられている荷物16の重さWの両値から、メモリ26に記憶されている図4に示す各荷物16の重さWに応じたデータを用いてマスト10の傾斜量Δを決定する(ステップ7,8)。
【0037】
コントローラ3の演算制御部27は、走行エンコーダ6の検出出力に基づいて車体2の現在の位置を常時認識しているので(ステップ9)、積降位置調整手段44は、傾斜量算出手段43で得られた傾斜量Δのデータを参照して、車体2がラック18から所定の距離Lだけ離れた基準位置からマスト10の傾斜量Δだけ手前の位置に到達するように走行モータ23を再度駆動するとともに(ステップ10)、走行エンコーダ6の検出出力を参照して(ステップ11)、基準位置からマスト10の傾斜量Δだけ手前の位置に到達した時点で時点で前進走行を停止する(ステップ12,13)。
【0038】
次いで、コントローラ3は、昇降モータ22を駆動してフォーク11を緩やかに下降させて荷物16が載せられたパレット15をラック18の棚19の上に降ろす。その場合、既に、マスト10の傾斜量Δを考慮してラック18との距離が適切になるように調整された後であるから、マスト10の傾斜量Δが大きいときでも荷物16は棚19の所定位置よりも余分に奥側に置いてしまったりすることはなく、常に適切な位置に荷物16が降ろされる。こうして、荷物16の運搬が終了すると、コントローラ3は、次の作業のために走行駆動装置8を制御して車体2を後退する。
【0039】
なお、上記の説明は、荷物16を運搬してラック18の棚19の上に載置する場合について説明したが、ラック18の棚19の上にある荷物16を取り出して他の場所に運搬する場合についても基本的な動作は同じである。ただし、この荷取作業を行う場合、フォーク11には未だ荷物16が置かれていないため、マスト10は幾分後傾していて傾斜量は負の値(−Δ)となる。したがって、車体2がラック18から所定の距離Lだけ離れた基準位置からΔだけ余分にラック18に近付いた位置に到達した時点で前進走行を停止することになる。
【0040】
なお、上記の実施の形態では、マスト10の傾斜量Δに応じて車体2の走行停止位置を調整するようにしたが、マスト10の傾斜量Δに応じてフォーク11のリーチ位置を調整するようにしてもよい。
【0041】
ところで、無人フォークリフトには、図8に示すように、リーチキャリッジ50の駆動によりマスト51がリーチレール52に沿って前後方向に移動するリーチ型のものがある。このようなリーチ型の無人フォークリフトについても本発明は適用可能である。
【0042】
すなわち、このリーチ型の無人フォークリフトに本発明を適用する場合には、マスト51のリーチ量を検出する必要があるため、たとえば、リーチキャリッジ50の部分に磁気スケール55と磁気センサ56とからなるリーチ量検出器54を設ける。そして、図2に示した構成の制御系統に加えて、磁気センサ56の検出出力をコントローラ3に取り込み、フォーク11のリーチ位置を油圧モータによるリーチシリンダの駆動にて傾斜量Δに応じて調整するようにする。具体的な制御動作を図9のフローチャートに示す。
【0043】
図9のフローチャートにおいて、ステップ21〜ステップ28までは図6に示したフローチャートに基づく動作と基本的に同じで、フォーク11の昇降速度の大小に応じて荷物16の重さを算出し、その重さからマスト51の傾斜量Δを求めている。こうして、マスト51の傾斜量Δが決定されると、積降位置調整手段44によって適正なリーチ移動距離が算出される(ステップ29)。そして、次に図示しない油圧用モータを駆動しつつ(ステップ30)、リーチ量検出器54の磁気センサ56の検出出力を取り込んで(ステップ31)、現在のマストのリーチ位置が先に求めた適正なリーチ移動距離に到達すると(ステップ32)、油圧用モータを停止する(ステップ33)。
【0044】
このようにすれば、リーチ型の無人フォークリフトにおいても、荷物16を適正な位置に積み降ろしすることができる。また、荷物16を段積みする場合には垂直に積み上げていくことができるため、積み上げた荷物16の転倒等を防止できる。
【0045】
上記の実施の形態では、昇降エンコーダ7によって単位時間T内のパルス数を検出することで荷物16の昇降速度Vを検出するようにしているが、フォーク11が一定距離Lを移動する時間を計測することで、昇降速度Vを検出することも可能である。このような場合には、上記のような昇降エンコーダ7を使用する代わりに、マスト10に対して上下一対のリミットスイッチやフォトカプラなどを一定距離Lだけ離して取り付けることで速度検出手段を構成することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を奏する。
(1) 無人フォークリフトにおいて、荷重の大小による昇降速度の違いから荷重の大きさを算出し、その算出結果に基づいてマストの傾斜量を求め、その傾斜量の大小に応じて自動的に車体の走行停止位置あるいはフォークのリーチ位置が調整されるため、常に適正な状態で荷物の積み降ろし作業を行うことができる。しかも、従来のようなラックビームセンサを特に設けなくても車体の停止位置を確実に調整することができるため、コストダウンを図ることができる。
【0047】
(2) また、リーチ型の無人フォークリフトにおいては、荷物を適正な位置に積み降ろしすることができる。また、荷重の大小に応じてリーチストロークを調整できるため、荷取り時にリーチストロークが不足するといった不都合も無くすことができる。さらに、荷物を段積みする場合には垂直に積み上げていくことができるため、積み上げた荷物の転倒等を防止できて、安全性も高まる。
【0048】
(3) また、通常、荷物を載置したフォークの昇降高さを検出するために設けられている既存の昇降エンコーダを速度検出手段の一部として利用すれば、荷重を直接に検出する圧力センサ等を設ける必要がなく、余分なコストアップになるのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無人フォークリフトで荷物の積み降ろしを行う場合の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る無人フォークリフトにおいて、運転制御を行う制御系統の概略を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態において、フォークに載置された荷物の重さと、そのときのフォークの昇降速度との関係を示す特性図である。
【図4】本発明の実施の形態において、荷物の重さに応じたフォークの昇降高さとマストの傾斜量との関係を示す特性図である。
【図5】荷物の重さに応じたマストの傾斜量と昇降高さとを示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態において、荷物の重さに応じて適切な積み降ろし作業を行うための制御動作のフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態において、昇降エンコーダから出力されるパルス列の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態において、リーチ型の無人フォークリフトのリーチ機構部分を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態において、荷物の重さに応じた適切なリーチ量によって積み降ろし作業を行うための制御動作のフローチャートである。
【図10】従来の無人フォークリフトにおいて、荷物の積み降ろしを行う場合の説明図である。
【符号の説明】
1 無人フォークリフト
2 車体
3 コントローラ
6 走行エンコーダ
7 昇降エンコーダ
10 マスト
11 フォーク
16 荷物
26 メモリ
27 演算制御部
41 速度検出手段
42 荷重算出手段
43 傾斜量算出手段
44 積降位置調整手段
Claims (3)
- 荷物の昇降速度を検出する速度検出手段と、
この速度検出手段で検出される荷物の昇降速度の大きさに基づいて荷物の重さを算出する荷重算出手段と、
この荷重算出手段で算出された荷物の重さに応じて、これに対応したマストの傾斜量を求める傾斜量算出手段と、
この傾斜量算出手段で得られたマストの傾斜量に応じて、車体の走行停止位置とフォークのリーチ位置の少なくとも一方を調整する積降位置調整手段と、
を備えることを特徴とする無人フォークリフト。 - マストが前後方向に沿って移動するリーチ型のものであって、荷物の昇降速度を検出する速度検出手段と、
この速度検出手段で検出される荷物の昇降速度の大きさに基づいて荷物の重さを算出する荷重算出手段と、
この荷重算出手段で算出された荷物の重さに応じて、これに対応したマストの傾斜量を求める傾斜量算出手段と、
この傾斜量算出手段で得られたマストの傾斜量に応じて、フォークのリーチ位置を調整する積降位置調整手段と、
を備えることを特徴とする無人フォークリフト。 - 前記速度検出手段は、フォークの昇降距離に応じた個数のパルス列を発生する昇降エンコーダを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の無人フォークリフト。
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