JP3691289B2 - 複合材製金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス成分と金属成分とを含む複合材で構成される複合材製金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、鍛造による加工は、短時間の加工作業で素材から製品形状に近似した半製品形状を得ること、あるいは所望の製品形状を得ることができるため、生産性の高い加工法として広く採用されており、種々の材質の金属の加工に用いられている。
【0003】
この種の鍛造加工では、ワーク(素材)を金型内に配置して大きな力を作用させることにより、その応力を介して前記ワークを成形および加工するため、前記金型自体には非常に大きな力が作用している。さらに、加工速度が速くかつ衝撃荷重も大きいため、金型材質としては、耐摩耗性に優れるとともにワークの凝着かじり等が発生しないように高硬度と高強度並びに高靱性が要求されている。特に、最近、鍛造製品の低コスト化および高付加価値化の要求が強くなり、金型に作用する応力を増加させる傾向にあって、より強靱で耐摩耗性の高い金型が求められている。
【0004】
熱間および温間鍛造では、耐酸化性や耐熱性をより一層向上させるために、この分野における一般的な金型材として、主にSKD材やSKH材が用いられており、超硬材はほとんど使用されていない。超硬材を用いた場合、衝撃応力により金型材が簡単に破損したり割れたりし、要求特性を満足することができないからである。一方、SKD材やSKH材等を用いた場合、温度の上昇に伴って硬度の低下や強度の低下が大きいため、さほど大きな応力を作用させることができないという問題が生じている。
【0005】
また、冷間鍛造では、素材を別工程で切断、なまし、潤滑処理し、ナックル機構やリンク機構により衝撃を緩和させて衝突スピードを略50mm/s〜400mm/sの中衝突程度に設定し、成形や加工が行われている。この分野に使用される金型(パンチやダイ)には、硬くかつ耐摩耗性の高い超硬合金製のものが多く用いられており、SKD材やSKH材等で焼き嵌めされている。この種の金型では、約数十万ショットに耐え得ることができ、鉄系材の場合の数千ショット〜数万ショットに比べて10倍乃至それ以上の型寿命を有している。しかしながら、工程や機器管理を厳密に行わないと、型割れが惹起したり寿命が極度に短くなる等の不具合が生じてしまう。従って、より強靱でかつ耐摩耗性の高い金型材が求められている。
【0006】
耐摩耗性の改善として、例えば、硬質皮膜コーティングを施すことも行われているが、PVDでは、皮膜の素地との密着性の問題が指摘されている。また、CVDでは、耐焼き付け性および耐摩耗性は向上するものの、処理面に亀裂や脆化が発生し、強度的には30%程度低下するという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、鍛造金型として要求される特性は、耐衝撃性、耐摩耗性、高圧縮強度、高引っ張り強度、高靱性、高剛性、耐熱性、高熱伝導性および低熱膨張性等である。これらの諸特性を均質複合材乃至は超硬材を用いて改善しようとすると、金属量を増加または減少させる手法や、セラミックス粒子の大きさを微粒化または粗粒化する手法等、互いに相反する手法を採らなければならない。
【0008】
例えば、耐衝撃性の観点からは、セラミックス粒子を粗大化して金属量を増加させることが必要であるが、これにより耐摩耗性の他、耐熱性および剛性等も低下してしまう。その際、金属量を少なくし、セラミックス粒子を微粒化すると、耐摩耗性、剛性および耐熱性等は向上するものの、耐衝撃性が大きく損なわれ、金型が簡単に破壊してしまうおそれがある。従って、現実的にはこれらの諸特性を満足する鍛造金型は実用に供されておらず、補強による対処や表面処理による対処等により対応しているだけである。
【0009】
また、型寿命を低下させる要因として、被加工材の金型への凝着、堆積、それらによる鍛造圧力の増大および発熱量の増大から生じる疲労強度が指摘されている。このため、従来、超硬合金製金型面の金属を、プラズマ等によるドライエッチング乃至化学的に除去する乾式法によって減少させ、セラミックスの露出割合を増加させて皮膜の密着力を向上させている。しかしながら、ネットシェイブで加工する際に、鍛造圧力が100MPaを超えてしまい、皮膜強度、皮膜厚および密着性に課題が生じている。
【0010】
そこで、実際に鍛造加工を行う金型表層近傍が高硬度でかつ耐摩耗性を有するとともに、金型内部が高強度を有する金型の開発を検討したところ、本出願人による特許第2593354号公報や特開平8−127807号公報等に開示されている「セラミックス粉末と金属成分とを含む傾斜機能を有する複合材」を応用することを見い出した。
【0011】
すなわち、本発明は、表面が高硬度で内部に向かうに従って靱性や強度等の物性が向上する傾斜機能を有し、かつ皮膜密着性等の向上を可能にする複合材製金型を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る複合材製金型では、WC、TiC、TiN、Mo 2 C、TaC、NbC、Cr 3 C 2 またはVCの中から選択される少なくとも一種以上のセラミックス成分と、金属成分とを含有する複合材からなるとともに、前記セラミックス成分の割合が70〜97wt%に設定される。さらに、前記複合材は、前記金属成分が3wt%以下であるセラミックス部と、前記セラミックス成分に比して前記金属成分の割合が大きい金属部と、前記金属部から前記セラミックス部に向かうに従って、前記金属成分の割合が漸減する傾斜部とを有し、前記セラミックス部の厚みが0.3mm以上に設定され、かつ前記傾斜部の厚みが0.3mm以上に設定される。そして、前記セラミックス部が硬質皮膜層で被覆される。
【0013】
すなわち、金型は、内部から表面に向かうに従って金属量が漸減する層と、金属が集積する層と、金属が大きく減少して略セラミックス組成となる層との三層が有機的に結びついている。このため、金型表面近傍は金属が低減された高硬質層となり、この表面近傍から内方に向かって金属の漸減乃至は漸増する傾斜層となり、さらに内部は初期状態よりも金属量の増加した高強度および高靱性層となる。従って、応力の伝藩も漸次緩和されて大きな応力に対する抵抗力が増大することになる。強度については、30%〜50%、靱性については200%〜300%以上の改善が図られる。
【0014】
また、高硬質層(金型表面)における金属量を3wt%以下にすることができるとともに、硬質皮膜コーティングをする際の密着力等の向上が図られる。しかも、硬質皮膜コーティングが高硬質層上に設けられるため、その皮膜厚さを減少させることが可能になり、該皮膜と素材境界面に発生する応力を有効に緩和させることができる。これにより、型寿命の向上が図られるとともに、製品精度を確実に維持することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る複合材製鍛造金型10の縦断面説明図である。鍛造金型10は、後方押し出し成形を行うものであり、下型を構成する固定型12と、上型を構成する可動型14とを備え、この固定型12には、ダイ取り付け本体16にナット部材18を介してプレッシャリング20およびダイ22が締め付け支持されている。ダイ22の中央部にはダイリング24が固定されており、このダイリング24には製品用キャビティ26が形成されている。キャビティ26には、プレッシャリング20内を貫通してノックアウトピン28が摺動自在に配置される。
【0016】
可動型14は、パンチ取り付け本体30を備え、このパンチ取り付け本体30には、パンチガイド32およびナット部材34を介してパンチ36が取り付けられている。ダイリング24、ノックアウトピン28およびパンチ36は、セラミックス成分と金属成分とを含む複合材で構成されている。
【0017】
図2に示すように、ダイリング24は、表面である外周面および内周面にセラミックスリッチなセラミクッス部40a、40bが設けられるとともに、前記セラミックス部40a、40bの内部側に傾斜部42a、42bを介して金属リッチな金属部44が設けられる。傾斜部42a、42bは、金属部44からそれぞれ外表面および内表面に向かうに従って金属成分の割合が漸減している。セラミクッス部40a、40bの表面には、硬質皮膜層、例えば、TiNコーティング部45a、45bが設けられる。
【0018】
図3および図4に示すように、ノックアウトピン28およびパンチ36は、内部に金属リッチな金属部46a、46bが設けられるとともに、表面にはセラミックスリッチなセラミックス部48a、48bが設けられる。金属部46a、46bとセラミックス部48a、48bとの間には、内部から表面に向かうに従って金属成分の割合が漸減する傾斜部50a、50bが設けられる。セラミックス部48a、48bの表面には、硬質皮膜層、例えば、TiNコーティング部52a、52bが設けられる。
【0019】
複合材中の金属成分は、低融点金属であるアルミニウム(Al)およびマグネシウム(Mg)を除く殆どの金属を主成分としており、実用的には周期表のVIII族元素の鉄(Fe)、ニッケル(Ni)またはコバルト(Co)の中から選択される少なくとも一種以上であり、必要に応じてマンガン(Mn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)またはモリブデン(Mo)等が、物性や特性の向上等を図るために混入される。
【0020】
複合材中のセラミックス成分は、炭化タングステン(WC)、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭化2モリブデン(Mo2 C)、炭化タンタル(TaC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化クロム(Cr3 C2 )または炭化バナジウム(VC)の中から選択される少なくとも一種以上を主体とするものである。
【0021】
セラミックス量は、
に設定され、残部が金属である。これらセラミックス成分の粒度は、平均粒径がサブμmの超微粒子組成から30μm程度の範囲内で使用可能である。
【0022】
本実施形態では、セラミックス粒子が焼結による緻密化の前段階として、あるいは緻密化と同時に急激に成長するような粒成長促進剤を原子に近い大きさで加え、その濃度を制御することによって粒子の成長とそれに伴う粒子再配列および金属濃度の勾配とを惹起させるものである。従って、初期状態のセラミックス粒子の大きさが小さいほど、粒成長促進剤の効果が大きくなって成長度合いも大きくなる一方、初期状態のセラミックス粒子の大きさが大きいほど、この成長度合いが小さくなる。
【0023】
そこで、これらの成長に伴う高硬質層部の形成、金属が漸減する傾斜機能層の形成および金属量の増加する高強度かつ高靱性層の形成が効果的に行われる条件として、セラミックス成分の平均粒径が0.3μm〜30μmに設定される。平均粒径が0.3μm未満の粉末原料は、相当に高価であって実質的に使用することが困難である一方、30μmを超える粉末原料では、セラミックス粒子の成長が10倍に満たないために特性の向上がさほど図られず、またコストも高くなってしまう。
【0024】
複合材中の金属成分およびセラミックス成分は、使用条件等によって適宜選択されたり、それぞれの量が変更されたりする。例えば、非磁性化、ワークとの反応防止または反応抑制、耐熱性の向上、剛性および耐摩耗性の向上等を図る目的から、金属成分としてニッケルを主体にすることや、セラミックス成分の炭化チタン、窒化チタン、炭化クロムまたは炭化バナジウムの添加や除去が行われる。
【0025】
セラミックス成分が97wt%を超えると、金属成分の量が少なすぎて強度的に不十分となり、従来の材料と比べても、引っ張り強度に差異が見られない。しかも、鍛造金型10の使用中にエッジ部にチッピング等が発生し易く、実用に供することが難しい。ここで、セラミックス成分が97wt%であると金属成分が3wt%になるが、内部は7wt%以上の金属成分でかつ表面が0.3wt%〜1.5wt%の金属成分となり、高剛性を有し高強度および高靱性な鍛造金型10を得ることができる。
【0026】
セラミックス成分は、より好ましくは95wt%とすればよく、その際、表面の金属成分は0.3wt%〜2wt%となる。このため、高剛性、高耐摩耗性および高耐熱性を有するとともに、内部の金属成分が10wt%程度となって強度および靱性に優れ、現状の超硬材(現状材)を凌ぐ特性を有するものとなる。一方、セラミックス成分が70wt%未満では、金属量が多くなって物性等が飽和してしまい、耐摩耗性、剛性および耐食性等が劣化してしまう。
【0027】
従って、セラミックス成分が70wt%〜97wt%の範囲内であれば、表面の金属量が0.1wt%〜8wt%となり、しかも内部金属量が7wt%〜40wt%程度となる。これにより、耐摩耗性、熱伝導度、強度、剛性および耐衝撃性等の殆どの値が現状材を大きく上回るという効果が得られる。
【0028】
金属量が漸減あるいは漸増する傾斜部42a、42b、50aおよび50bの厚さは、数百μm以上、好ましくは0.3mm以上必要である。すなわち、熱の発生や応力の発生によって作用する熱応力や負荷応力を緩和するために、鍛造金型10の設計上の要請があるからである。例えば、熱応力について説明すると、金属量と熱伝導、粒子の大きさと熱伝導はそれぞれ相関を有しており、発生する熱応力が熱伝達の勾配であることから、傾斜部42a、42b、50aおよび50bの厚さが変化すれば、発生する熱応力そのものも変化する。このため、厚さが数μm〜数十μmでは、発生する熱応力や加工時に生ずる応力の緩和量が小さくなってしまい、耐久性の向上を図ることができない。また、セラミクッス部40a、40b、48aおよび48bの厚さは、0.3mm以上必要である。これは、セラミックス成分が仕上げ加工工程で除去されてしまい、その効力を喪失するとともに、コーティングの際に密着力が低下することを回避するためである。
【0029】
鍛造金型10を構成するダイリング24、ノックアウトピン28およびパンチ36の表面硬度は、HRA90以上に設定される。表面硬度がHRA90未満では、コーティングする際に前処理としてエッチング等を施す必要があり、効果が少なくなるとともに、表面への金属の露出割合が多くなり、コーティング層の密着力や強度に課題が生じる。しかも、ワークと鍛造金型10との摩擦係数(μ)が高くなってしまい、発熱の増大や発生する応力や金型への負荷応力の増大を招いてしまい、凝着が惹起されるとともにワークの表面荒れの他、鍛造金型10自体の摩耗が発生し易くなってしまう。従って、表面硬度をHRA90以上、好ましくはHRA91以上に設定すれば、得られる製品の面粗さや精度が有効に向上するとともに、鍛造金型10の型寿命も向上するという効果がある。
【0030】
粒成長促進剤は適宜選択されるものであり、例えば、ニッケルが用いられる場合、金属成分を10wt%としかつセラミックス成分を単純な炭化タングステンのみとした場合であっても、金型表面硬度をHRA93以上とすることができる。さらに、セラミックス成分の一部を炭化チタンや窒化チタン等と置換したり、粒成長促進剤をマンガン、クロム、チタンまたはアルミニウムに変えたりすることにより、表面硬度がHRA96近くにもなる。
【0031】
上記の表面硬度は、セラミックス等の硬質皮膜コーティングを施した値以上となり、表面金属量も殆どない状態にすることができる。その際、金型表面に硬質皮膜層、例えば、硬質セラミックスコーティングを施せば、従来の超硬材や複合材の金型に比べて表面の金属量が大きく減少しているため、前記硬質セラミックスコーティングの密着性を一挙に向上させることが可能になる。
【0032】
金型表面に硬質セラミックスコーティングを施すことにより、被加工材との凝着性や被加工材と金型表面との摺動性が改善される。しかも、被加工材や工程に合わせて金型素材から変更する必要がなく、硬質皮膜材の変更で対応することができ、コストの削減が容易に可能になる。硬質皮膜材としては、DLC膜(ダイヤモンドライクカーボン)、ダイヤモンド、TiN、TiC、TiCN、Al2 O3 またはCr3 C2 等が挙げられる。
【0033】
硬質皮膜層の厚さは、3μm〜15μmの範囲内に設定される。厚さが3μm未満では、膜厚として充分ではなく、所望の効果が得られない。一方、厚さが15μmを超えると、CVD、PVD等により膜を形成した後に、その膜による残留応力が大きくなって該膜自体に亀裂が生じ、機能の低下が惹起されてしまう。従って、硬質皮膜層であるTiNコーティング部45a、45b、52aおよび52bの厚さを、3μm〜15μmの範囲内、さらに好ましくは、5μm〜10μmの範囲内に設定すれば、不具合が生ずることがなく、また、金型の嵌め合い精度であるh5、H5、h6およびH6等にも、通常の金型加工精度で充分に対応することができる。
【0034】
通常、超硬材製金型に硬質皮膜コーティングを施す場合、この金型形状やキャビティ形状が複雑化すると、均質なコーティングが困難であり、10μm程度の膜厚において数μmの厚さの差が生じていた。このため、硬質皮膜コーティングとして充分な機能を有するために、この硬質皮膜コーティングの厚さが数十μm〜数百μmの範囲内に設定されていた。
【0035】
これに対して、本実施形態では、金型表面自体が既に略セラミックスの状態であるセラミックス部40a、40b、48aおよび48bを構成しており、セラミックスとしての機能は、このセラミックス部40a、40b、48aおよび48bが担っている。従って、TiNコーティング部45a、45b、52aおよび52bは、被加工材との反応性、凝着性および耐酸化性等の向上を図るだけでよく、その厚さが3μm〜15μmの範囲内で充分である。これにより、傾斜複合材の成分を被加工材に応じて種々用意する必要がなく、硬質皮膜層を変更するだけでよいため、経済的であるという効果が得られる。
【0036】
また、本実施形態では、複合材の構成成分であるセラミックス成分が焼結工程で粒子成長し易いような添加剤を原子に近い大きさ、例えば、イオン溶液として含浸により供給している。このため、粒成長促進剤の濃度勾配を乾燥工程や、含浸の際の溶媒の蒸発速度条件や、浸積時間等の条件および焼結時の雰囲気管理や温度管理等によって調整している。これにより、ダイリング24、ノックアウトピン28およびパンチ36の形状に沿って高硬質層であるセラミックス部40a、40b、48aおよび48bや、金属が漸増あるいは漸減する傾斜部42a、42b、50aおよび50bを形成することができる。従って、機能および性能が向上して耐久性に優れる鍛造金型10を得ることが可能になる。しかも、金型表面に硬質皮膜層を施すことにより、被加工材に合わせた硬質皮膜層を最適な条件下で最適に施工することができる。
実施例1
実施例1では、平均粒径が2.2μmの炭化タングステン(WC)粉末を89wt%、平均粒径が2μmの炭化ニオブ(NbC)を2wt%、平均粒径が2.4μmの炭化タンタル(TaC)を1wt%、平均粒径が0.8μmの金属コバルト(Co)を8wt%の組成で用意し、有機溶媒を媒液としてボールミルにより72時間充分に混合した。これは、JIS分類におけるK−10乃至V−10、20の組成に相当するものである。
【0037】
また、通常の超硬製金型組成材として、平均粒径が3μmの炭化タングステンと平均粒径が0.8μmの金属コバルトとを、それぞれ95wt%〜70wt%および5wt%〜30wt%の範囲内で構成し、同様な混合条件によって充分に混合した。
【0038】
上記混合後、含有する有機溶媒の液分が9%になるように調整し、成形用バインダの影響を回避するためにバインダレスで、金型内静水圧加圧成形法により100MPaの成形圧力にて焼結後の直径が18mmでかつ長さが150mmになるように成形体を成形した。焼結後の片面取り代は、0.1mm〜0.2mmに設定している。成形体は、窒素ガス中において50Paの成形圧力にてこの成形体に残存する有機溶媒を除去した後、900℃で30分間の仮焼成を行い、仮焼成体を得た。成形体含浸時の破壊を防ぐためである。
【0039】
次いで、粒成長促進剤として取り扱い性、利便性および安全性等を考慮し、10%濃度のNi塩水溶液を用意し、これに仮焼成体を浸漬した後に130℃の排気型熱風乾燥で充分乾燥し、前記仮焼成体内におけるニッケル濃度の傾斜化を図った。そして、窒素ガス流通下で、50Paの加圧下に1400℃で1.5時間保持し、焼結体を得た。なお、表面層の影響を除去するために、焼結体の表面層を片面0.1mm〜0.2mmだけ除去し、試験材を得た。
【0040】
一方、Niイオン濃度を変更させた溶液を仮焼成体に含浸させたものを用意し、これらを粉体中に埋設して水分の急激な蒸発による濃度差が生じないように調整し、同様に焼結および加工を施して試験材を得た。
【0041】
そこで、得られた試験材の中、炭化ニオブおよび炭化タンタルを配したコバルトが8wt%の試験材の硬質層は、加工前では0.3mm〜0.4mm、加工後では0.2mm〜0.3mm程度となり、その表面硬度がHRA93.4となった。この値は、硬質皮膜コーティングを施したものに近い値であり、そのまま金型素材として使用することが可能である。
【0042】
図5は、試験材(焼結体)の表面から内部に向かって変化する硬度の値が示されている。これにより、硬度は、焼結体内部に向かって金属イオンが増加するのに伴って漸減し、この硬度の変化量はHRA6程度と非常に大きなものとなった。さらに、この硬度の減少から傾斜機能層の厚さが約8mmであることが検出された。この試験材では、表面の金属量が面積率で3%程度であり、最初の組成状態から比べると1/7〜1/8に低減している。中央部の金属量は面積率で26%にも及び、初期状態と比べて2倍以上となっていた。
【0043】
次に、試験材の断面を顕微鏡や電子顕微鏡等により観察し、粒子の大きさ(μm)を測定したところ、図6および図7に示す結果が得られた。図6は、炭化ニオブ等を含有する試験材を示しており、その表面近くの粒子の大きさが4倍〜5倍程度に成長していた。一方、図7は、同一のコバルト量でセラミックス成分が炭化タングステンのみであるWC−8Coの組成の試験材を示しており、その表面近くの粒子の大きさが30μm〜40μmにも成長しており、粒子の大きさが10倍〜13倍程度となっていた。
【0044】
図6および図7に示すように、粒子の大きさは金属量の増加と共に漸減し、中央部では殆ど粒成長しておらず、初期状態での粒度のままであった。なお、炭化ニオブや炭化タンタルを加えたものに比べて、単純組成のWC−8Coの粒成長が著しいのは、これらの添加粉末が粒成長を抑制しているからである。
【0045】
図8は、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を10%にし、複合材に含まれる金属コバルト量を変えて調整するとともに、Niイオンの含浸を行うもの(試験材)と含浸を行わないもの(現状材)とにおいて、抗折強度(GPa)を比較する実験を行った結果を示している。対象試料は炭化ニオブ等を含むものである。Ni含浸の試験材では、含浸後に粉体中に埋設してイオン濃度の移動を抑制し均質体組成を構成している。この試験材では、現状材に比べて抗折強度が有効に向上している。すなわち、通常、粒成長することにより強度の低下が惹起されるが、原子に近い大きさで粒成長剤を加えることにより、逆に強度の向上が図られたからである。
【0046】
図9は、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を変化させ、複合材組成をコバルトが8wt%と一定として試験材の硬度を測定した結果を示している。これにより、図8と同様に、Niイオン量の極大の存在が示唆されている。
【0047】
図10は、粒成長促進剤であるNiイオン濃度を10%と一定にしたときの剛性の変化を示している。剛性を検出するために、実際上の縦弾性率を測定した。図10に示すように、表面が粒成長することによって見かけ剛性である縦弾性率が増加するとともに、均質複合材においても剛性の変化が複合粒子の粒度と関係していることが分った。
【0048】
図11は、図9と相関するものであり、Niイオン濃度(%)と破壊靱性値(MPam1/2 )との関係を示している。現状材では、強度が上がるにつれて靱性が低下しており、試験材では特有の物性を示している。
【0049】
図12は、温度変化に対する硬度(HRA)の変化を示している。図12中、通常超硬材は市販のV−10相当品であり、試験材の硬度がこの通常超硬材に比べてHRA10以上の高い値となった。しかも、試験材では、高温に至ってもその硬度を高い値に維持することができ、高温環境下における有効利用が図られるという効果がある。温度による硬度の変化が小さいということは、その熱膨張が小さいということである。従って、硬質皮膜層の熱膨張が非常に小さくなり、母材との密着性が向上する。
【0050】
図13は、試験材と現状超硬材との圧縮応力を比較した結果を示している。なお、疲労特性を得られ易いように、WC−15Co組成が用いられた。これにより、現状超硬材を用いるものに比べ、試験材ではその圧縮応力が大きく向上し、実際上、30%程度の向上が認められた。
【0051】
図14は、現状構成と試験材とについて、WC−Co組成でコバルト量を変えてそれぞれの引っ張り強度(MPa)を測定した結果を示している。これにより、ニッケルを含浸していない(均質体)試験材では、その測定が難しく、測定値のばらつきが大きくなるとともにその脆さが目立った。その傾向は、金属Co量が20wt%を超えても同様であった。これに対して、ニッケル含浸した(傾斜組成)試験材では、コバルト量が5wt%までの測定値の差が大きかったものの、コバルト量がそれ以上ではばらつきも小さくなって、引っ張り強度自体も大きな値になった。引っ張り強度を比較したところ、現状構成に比べて均質材の試験材で2倍〜3倍の値が得られ、傾斜組成である試験材では、この均質材よりもさらに値が増加した。これは剛性の増加や表面硬質効果等によるものである。
【0052】
従って、実施例1では、現状の超硬材やSKD材およびSKH材等に比べ、鍛造金型10として具備すべきあらゆる特性について凌駕しており、これまでの鍛造金型に比べて耐用性や機能の点で著しい向上が図られるという効果が得られる。
実施例2
図1に示す鍛造金型10を製作し、この鍛造金型10の試験を行った。この鍛造金型10を構成するダイリング24、ノックアウトピン28およびパンチ36はWC−Co組成とし、コバルト量が10wt%および15wt%であるとともに、粒成長促進剤としてNi塩水溶液を用い、基本的に実施例1と同様の製法で製造された。鍛造金型10の精度および面粗さは、現状の金型と同様にした。嵌め合い交差はH6―h6とした。硬質皮膜層の構成は、CVDにより1μm、3μm、8μm、14μmおよび20μmとし、TiNコーティング部45a、45b、52aおよび52bを形成した。
【0053】
ダイリング24、ノックアウトピン28およびパンチ36では、高硬質層部であるセラミックス部40a、40b、48aおよび48bの厚さがそれぞれ5mm、5mm、1mmおよび1mmとなり、それぞれの硬度はWC−10CoでHRA93.3、HRA93.4およびHRA93.4となり、WC−15CoでHRA93.2、HRA93.4およびHRA93.4と略同一となった。その際、それぞれの表面露出金属量は略同一であった。
【0054】
また、傾斜部42a、42b、50aおよび50bの厚さは、WC−10Coでそれぞれ14mm、14mm、6mmおよび6mmとなり、WC−15Coでそれぞれ13mm、13mm、6mmおよび6mmとなり、残部が高強度かつ高靱性層である金属部44、46aおよび46bとなった。
【0055】
ダイリング24は、図2に示すように、ドーナツ形状を有しており、この内周面側からセラミックス部40b、傾斜部42bおよび金属部44が設けられ、さらにその金属部44の外側に傾斜部42aおよびセラミックス部40aが設けられている。このため、ダイリング24は、全体として非常に強靱となり、有効な構成を有している。ノックアウトピン28およびパンチ36では、同心円上に金属部46a、46b、傾斜部50a、50bおよびセラミックス部48a、48bが構成されており、それぞれノックアウトピン28およびパンチ36の形状に沿った構成になっている。
【0056】
そこで、被加工材としてセラミックス分散型銅合金を用い、鍛造金型10により後方押し出し加工を行った。この銅合金は、引っ張り強度が450MPaで、縦弾性率が120MPaで、破断伸びが28%であった。この銅合金は、図15に示すように円柱状の素材60として用意され、この素材60が鍛造金型10により製品62に鍛造加工された。加工前の素材60の硬度は、HRB60〜70であり、鍛造後の製品62の硬度は、HRB78〜84となった。
【0057】
この場合、現状の金型による鍛造加工では、数百ショットで素材60の銅合金がパンチ36の先端をコーティングしたような状態でこのパンチ36に凝着してしまい、通常、100ショット毎に前記パンチ36をクリーニングする必要があった。これは、SKD材の場合に一層顕著となり、数十ショットで凝着が生じるとともに、SKD材そのものの中にまで浸透してしまい、ヤスリ等による除去が不可能であった。
【0058】
これに対して、実施例2では、パンチ36に凝着が生じるまでのショット数が数千ショットとなり、凝着が数十分の一に低減された。しかも、硬質皮膜層を施したものでは、より顕著な向上が図られた。これは、パンチ36の表面が略セラミックス組成となり、熱伝導率が大きく向上して鍛造加工により発生する熱が速やかに加工部から移動したことと、前記パンチ36自体の熱膨張も現状組成の金型に比べて小さいこと等による効果である。
【0059】
この凝着を放置しておくと、加工圧力が急激に上昇して製品精度が悪くなるとともに、製品に傷を発生させかつ鍛造金型10にかじりが生じてしまい、この鍛造金型10が破壊に至るおそれがある。このため、パンチ36先端のクリーニングを、現状超硬型では100ショット毎に行い、本発明の無垢構成の鍛造金型10では3000ショット毎に行った。
【0060】
次いで、現状超硬型と本発明に係る鍛造金型10とを用い、型寿命までの総ショット数を検出する実験を行った。その結果、現状超硬型のWC−15Coの型寿命が8700ショットである一方、本発明の無垢構成では、WC−10Co−Ni含浸の型寿命が45万ショット、WC−15Co−Ni含浸の型寿命が38万ショットと大幅に伸び、約50倍〜40倍の型寿命の向上が図られた。さらに、硬質皮膜層を施したものでは、WC−10Co−Ni含浸の型寿命が、1μmの厚さのもので42万ショット、3μm品で50万ショット、8μm品で60万ショット、14μm品で52万ショットおよび20μm品で45万ショットとなり、WC−15Co−Ni含浸の型寿命が、1μm品で33万ショット、3μm品で45万ショット、8μm品で54万ショット、14μm品で48万ショットおよび20μm品で30万ショットとなった。
【0061】
これにより、鍛造金型10では、型寿命が大幅に向上するとともに、製品精度を有効に維持することができるという効果が得られる。なお、硬質皮膜層を施したものでは、1μm品および20μm品の結果がよいものでなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明に係る複合材製金型では、金型内部から金型表面に向かうに従って複合材中の金属成分の割合が漸減するため、実際に加工を行う金型表面部分が高硬度でかつ耐摩耗性を有する一方、金型内部が高靱性かつ高強度を有するとともに、この間の組成や物性が緩やかに変化する。これにより、耐用性に優れ、かつ、製品精度の向上が図られる。しかも、硬質皮膜層の密着性が向上するとともに、この硬質皮膜層を有効に薄く構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る複合材製金型の縦断面説明図である。
【図2】前記金型を構成するダイリングの横断面図である。
【図3】前記金型を構成するノックアウトピンの横断面図である。
【図4】前記金型を構成するパンチの横断面図である。
【図5】焼結体の内部硬度変化を示す説明図である。
【図6】焼結体の粒成長状態を示す説明図である。
【図7】焼結体の粒成長状態を示す説明図である。
【図8】コバルト量と抗折強度の関係を示す説明図である。
【図9】ニッケル含浸量と硬度の関係を示す説明図である。
【図10】コバルト含有量と弾性率の関係を示す説明図である。
【図11】ニッケル濃度と破壊靱性値の関係を示す説明図である。
【図12】温度と硬度の関係を示す説明図である。
【図13】サイクル数と圧縮応力の関係を示す説明図である。
【図14】コバルト量と引っ張り強度の関係を示す説明図である。
【図15】前記金型で成形される前の素材を示す説明図である。
【図16】前記素材に鍛造加工を施した後の製品の縦断面説明図である。
【符号の説明】
10…鍛造金型 12…固定型
14…可動型 24…ダイリング
28…ノックアウトピン 36…パンチ
40a、40b、48a、48b…セラミックス部
42a、42b、50a、50b…傾斜部
44、46a、46b…金属部
45a、45b、52a、52b…TiNコーティング部
Claims (5)
- WC、TiC、TiN、Mo 2 C、TaC、NbC、Cr 3 C 2 またはVCの中から選択される少なくとも一種以上のセラミックス成分と、金属成分とを含有する複合材からなるとともに、前記セラミックス成分の割合が70〜97wt%に設定される複合材製金型であって、
前記複合材は、前記金属成分が3wt%以下であるセラミックス部と、前記セラミックス成分に比して前記金属成分の割合が大きい金属部と、前記金属部から前記セラミックス部に向かうに従って、前記金属成分の割合が漸減する傾斜部とを有し、
前記セラミックス部の厚みが0.3mm以上であり、かつ前記傾斜部の厚みが0.3mm以上であり、
かつ前記セラミックス部が硬質皮膜層で被覆されていることを特徴とする複合材製金型。 - 請求項1記載の複合材製金型において、前記硬質皮膜層は、TiN、TiC、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンド、TICN、Cr 3 C 2 またはAl2O3を含むことを特徴とする複合材製金型。
- 請求項1または2記載の複合材製金型において、前記硬質皮膜層の厚さは、3μm〜15μmの範囲内に設定されることを特徴とする複合材製金型。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合材製金型において、前記金属成分は、Fe、NiまたはCoの中から選択される少なくとも一種以上であることを特徴とする複合材製金型。
- 請求項4記載の複合材製金型において、前記金属成分にMn、Cr、VまたはMoをさらに含有することを特徴とする複合材製金型。
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