JP3689290B2 - 走査光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザープリンター等の描画装置に利用される走査光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査光学系は、レーザー光を発する半導体レーザー等の光源部、このレーザービームを偏向するポリゴンミラー等の偏向器、そして、偏向されたレーザー光を描画面上に収束させてビームスポットを形成するfθレンズ等の走査レンズを備えている。走査レンズは、通常、単波長での使用を前提としているため、色収差は補正されておらず、半導体レーザーの個体差や、温度、出力の変化により発振波長が変化すると、走査レンズの倍率色収差により走査線の長さが変化し、描画精度が悪化する。
【0003】
このような走査レンズの倍率色収差による影響を補正するため、走査レンズを構成する屈折レンズの表面にフレネルレンズ状の回折面を形成する技術が特開平10−68903号公報、特開平10−197820号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した公報に開示されたように屈折レンズの透過面上に回折面を形成する場合には、回折面の位相切換位置に形成された段差は、光が透過する片道の光路上で所定の位相差を与える必要があるため、段差が比較的大きくなる。したがって、段差部分を正確に加工するのが困難となり、段差形状の加工誤差に起因する回折効率の低下が問題となる。
【0005】
この発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、走査レンズにより発生する倍率色収差を回折面により補正することができ、かつ、加工誤差による回折効率の低下を防ぐことができる走査光学系を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる走査光学系は、上記の目的を達成させるため、光学系中に含まれる光路折り返しミラーの反射面に、回折面を形成したことを特徴とする。すなわち、この発明にかかる走査光学系は、光源部と、光源部から発する光束を動的に偏向する偏向器と、偏向器により偏向された光束を描画面上に結像させて主走査方向に走査するスポットを形成する屈折系のレンズを含む走査レンズと、偏向器と描画面との間に配置され、主走査方向に対して垂直な副走査断面内で光路を折り曲げる光路折り返しミラーとを備え、光路折り返しミラーの反射面が、走査レンズの倍率色収差を補正する回折面として形成され、光路折り返しミラーは表面鏡であり、かつ、射出成形により形成され、成形時のゲート部が主走査方向の中央部に位置することを特徴とする。
【0007】
上記のように反射面上に回折面を設けた場合には、回折面の位相切換位置に形成された段差は、光が反射する往復の光路上で所定の位相差を与えれば足りるため、透過面上に回折面を形成した場合と比較して、段差を小さくすることができる。
【0008】
回折面は、フレネルレンズ状に形成された段差をもつ多数の輪帯として形成することができ、表面鏡として形成される。
【0009】
光路折り返しミラーが表面鏡として形成される場合には、回折面をパワーの弱い凸面のベースカーブ上に形成することが望ましい。ベースカーブが凸面であると、回折面の段差部分の加工を容易にすることができ、しかも、光路折り返しミラーに回折面を形成したことにより発生する描画面上での走査線の湾曲を補正することができる。
【0010】
なお、上記の走査線の湾曲は、光源部から発した光束が偏向器に対して副走査断面内で角度を有するように配置することによっても補正することができる。このとき、偏向器の反射面の倒れによる影響を防ぐために、光源部と偏向器との間に偏向器の近傍に主走査方向に延びる線像を形成するシリンドリカルレンズを配置し、比較的描画面の近傍となる位置に副走査断面内で強い正のパワーを持つアナモフィックレンズを配置する場合がある。このような場合には、光源部からの光束が偏向器に入射するときに副走査断面内で角度を持つと、波面収差が劣化するため、アナモフィックレンズを、走査レンズを構成する他のレンズの光軸に対して副走査方向に偏心させて配置することが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる走査光学系の実施形態を説明する。図1は、実施形態の走査光学系を示す斜視図である。
この走査光学系は、レーザープリンターの走査ユニットに適用されるもので、光源部を構成する半導体レーザー1、コリメートレンズ2、シリンドリカルレンズ3、半導体レーザー1から発する光束を動的に偏向する偏向器としてのポリゴンミラー4、ポリゴンミラー4により偏向された光束を描画面5上に結像させる走査レンズとしてのfθレンズ20、そして、ポリゴンミラー4と描画面5との間に配置された光路折り返しミラー30を備えている。
【0012】
この明細書では、描画面5上でスポットが走査する方向を主走査方向y、これに直交する方向を副走査方向zと定義し、各光学素子の形状、パワーの方向性は、描画面5上での方向を基準に説明する。なお、主走査方向yに対して垂直であり、かつ、fθレンズ20の光軸を含む面を「副走査断面」と定義する。
【0013】
fθレンズ20は、ポリゴンミラー4側から順に、平凸の第1レンズ21、正メニスカスの第2レンズ22、副走査方向において強い正のパワーを有するアナモフィックレンズである第3レンズ23の3枚の屈折レンズから構成されている。光路折り返しミラー30は、第2レンズ22と第3レンズ23との間に、副走査断面内で光路を折り曲げるよう配置されている。光路折り返しミラー30は、この例では表面反射鏡であり、その反射面は、fθレンズ20の倍率色収差を補正する回折面として形成されている。
【0014】
半導体レーザー1から発してコリメートレンズ2により平行光束とされたレーザー光は、副走査方向に正のパワーを有するシリンドリカルレンズ3を介してポリゴンミラー4のミラー面の近傍で線状に結像される。ポリゴンミラー4は、回転軸4a回りに回転駆動され、光束を主走査方向に偏向する。偏向された光束は、fθレンズ20の第1レンズ21、第2レンズ22、光路折り返しミラー30、第3レンズ23を介して描画面5上に達し、主走査方向yに走査するスポットを形成する。
【0015】
次に、光路折り返しミラー30に形成された回折面について説明する。図2(A)は光路折り返しミラー30の主走査方向に沿った断面形状を示す説明図、図2(B)は成形時の樹脂の流れを示す図2(A)の一部拡大図、図3は光路折り返しミラー30の平面図である。なお、図2及び図3は、いずれも説明のため実際よりも輪帯数を大幅に少なく示した概念図である。
【0016】
光路折り返しミラー30に形成された回折面は、図2(A)に示すように、フレネルレンズ状に、すなわち、段差をもつ多数の輪帯として形成されている。ただし、光路折り返しミラー30は、主走査方向に長く、副走査方向の幅は小さいため、回折面は、図3に示すように、同心円状に配列した多数の輪帯の各一部を、同心円の中心を通る長方形で切り出したパターンとなる。光路折り返しミラー30は、樹脂製のブロックにアルミコートを施して形成されており、ブロックは、回折面のパターンを有する型を用いて射出成形により成形される。成形時に樹脂が注入されるゲート部31は、反射面とは反対側の面の主走査方向の中心部に位置している。
【0017】
正のパワーを持つfθレンズ20の倍率色収差を補正するため、回折面は弱い正のパワーを有する。表面鏡に正のパワーを持つ回折面を形成する場合には、回折面は、図2(A)に示すように、主走査方向の中心側になだらかな傾斜面、周辺側に切り立った段差を有する。このため、ゲート部31を主走査方向の中心部に位置させれば、図2(B)に示すように、樹脂注入時に樹脂の流れに対して陰になる部分がなく、転写性を高めることができる。
【0018】
上記のように、光路折り返しミラー30の反射面上に倍率色収差補正用の回折面を設けた場合には、透過面上に回折面を形成した場合と比較して回折面の位相切換位置に形成される段差を小さくすることができる。この効果を、以下、数量的に説明する。回折面の位相切換位置での段差量Δxは、基準波長をλ、入射側の媒質の基準波長における屈折率をni、射出側の媒質の基準波長における屈折率をnoとして、以下の式で表される。
Δx=λ/(no−ni)
【0019】
従来のように透過面上に回折面を形成する場合には、例えばλ=0.78μm、ni=1.0、no=1.5とすると、Δx=1.56μmとなる。これに対して実施形態のように表面鏡の反射面に回折面を形成した場合には、ni=1.0、no=−1.0となるため、基準波長が同一であると、Δx=−0.39μmとなり、段差量は透過面上に形成する場合の1/4となる。また、図4に示すように、光路折り返しミラーを裏面鏡として構成し、その反射面に回折面を形成した場合には、媒質の屈折率を1.5とすると、ni=1.5、no=−1.5となるため、Δx=−0.26μmとなり、段差量は透過面上に形成する場合の1/6となる。
【0020】
位相切換部分の段差が小さくなると、型の加工が容易になるため、形状の誤差が発生しにくい。このため、形状誤差に起因する回折効率の低下を防ぐことができ、光量損失、あるいは非回折光や不要次数の回折光によるゴーストを低減することが可能となる。ここで、段差量と加工誤差との関係を図5により説明する。図5(A)は段差が大きい場合、図5(B)は段差が小さい場合の段差部分の加工誤差をそれぞれ示している。
【0021】
回折面を転写するための型は、加工バイトで切削することにより製作される。加工バイトの先端は、微視的に見ると図5に示すように丸くなっている。ミリオーダーの加工をする際には、先端形状はさほど問題とならないが、回折面のようにサブミクロンオーダーの精度が要求される場合には、先端形状による加工誤差が問題となる。
【0022】
回折面の段差部分は、理想的には平坦部と段差の立ち上がり部分とがほぼ直角となるよう形成されることが望ましい。ただし、上記のように加工バイトの先端が丸いことから、このような直角の立ち上がりを作ることは不可能である。このため、図5(A)に示すように段差が大きい場合には、加工誤差が生じる部分(斜線部分)は幅wで示すように比較的大きくなる。これに対して、図5(B)で示すように段差が小さければ、加工誤差が生じる部分(斜線部分)を幅w'で示すように比較的小さくすることができる。
【0023】
光路折り返しミラー30が表面鏡として形成される場合、図6(A)に示すように、そのベースカーブ(破線で示す)が平面であると、段差部分が鋭角的になり、型の加工性、成形時の転写性が悪くなる。そこで、図6(B)に示すように、ベースカーブ(破線で示す)をパワーの弱い凸面となるよう設定することが望ましい。ベースカーブが凸面であると、回折面の段差部分が鈍角的となり、型の加工が容易となり、成形時の転写性を良好にすることができる。
【0024】
しかも、回折面のベースカーブを凸面にすると、描画面5上での走査線の湾曲を補正することができる。すなわち、実施形態におけるように、正の回折パワーを持つ光路折り返しミラー30を副走査断面内で光路を偏向するよう配置した場合、その回折パワーに起因して描画面5上で走査線が副走査方向に湾曲する。反射面をごくパワーの弱い凸面として負のパワーを付加すると、この負のパワーにより発生する走査線の湾曲が、正の回折パワーにより生じる走査線の湾曲と打ち消し合い、走査線の湾曲を防ぐことができる。
【0025】
なお、ベースカーブを平面にした場合には、光源部から発した光束がポリゴンミラー4に対して副走査方向に角度を有するよう配置することによって走査線の湾曲を補正することができる。ただし、このような配置では、特に像高の高い部分(主走査方向の周辺部)において波面収差が著しく劣化する。そこで、波面収差の劣化を防ぐため、fθレンズ20の第3レンズ23を、第1,第2レンズ21,22の光軸に対して副走査方向に偏心させて配置することが望ましい。
【0026】
次に、上述した実施形態の走査光学系の具体的な実施例を1例説明する。実施例では、光路折り返しミラー30は表面鏡であり、凸面状のベースカーブ上に回折面が形成されている。表1は、実施例の走査光学系におけるシリンドリカルレンズ3より描画面5側の構成を示す。表中の記号ryは主走査方向の曲率半径(単位:mm)、rzは副走査方向の曲率半径(回転対称面の場合には省略、単位:mm)、dは面間の光軸上の距離(単位:mm)、nは設計波長780nmでの屈折率である。
【0027】
表中、第1面及び第2面がシリンドリカルレンズ3、第3面がポリゴンミラー4のミラー面、第4面及び第5面がfθレンズ20の第1レンズ21、第6面及び第7面が第2レンズ22、第8面が光路折り返しミラー30、第9面及び第10面がfθレンズの第3レンズ23を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
光路折返しミラー30の傾斜角(ミラーの中心における法線が副走査断面内で第1,第2レンズ21,22の光軸となす角度)は25゜である。第1面はシリンドリカル面、第2面、第3面及び第4面は平面、第5面は凸の球面、第6面は凹の球面、第7面は凸の回転対称非球面、第8面はベースカーブが凸の球面である回折面、第9面は光軸から離れた位置での副走査方向の曲率半径が主走査方向の断面形状とは無関係に設定された回転軸を持たない非球面(以下、「累進トーリック非球面」という)、第10面は凸の球面である。
【0030】
回転対称非球面は、光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX(h)、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をκ、4次、6次の非球面係数をA4,A6として、以下の式で表される。
X(h)=Ch2/(1+√(1-(1+κ)C2h2))+A4h4+A6h6
表1における第7面の曲率半径は、光軸上の曲率半径であり、円錐係数、非球面係数は表2に示される。
【0031】
【表2】
第7面
κ= 0.000 A4 = 3.100×10-7 A6 =−2.330×10-11
【0032】
回折面は、光軸からの高さhの位置における光路長付加量Δφ(h)により定義される。Δφ(h)は、n次(偶数次)の光路差関数係数をPnとして、以下の式により求められる。
Δφ(h)=P2h2+P4h4+P6h6+P8h8+P10h10
第8面に形成された回折面の光路差関数係数は、以下の表3に示される。
【0033】
【表3】
第8面
P2=−1.5159×10-1 P4= 1.0869×10-6 P6=−4.3265×10-14
P8= 3.2563×10-19 P10= 5.7530×10-24
【0034】
累進トーリック非球面は、面上で光軸を通る主走査方向の曲線を想定した際に、光軸からの主走査方向の距離がYとなる上記曲線上の座標点での光軸上の接線からの距離(サグ量)をX(Y)、当該座標点でこの曲線に接する副走査方向の円弧の曲率半径をrz(Y)として、以下の式で定義される。
X(Y)=CY2/(1+√(1-(1+κ)C2Y2))+A4Y4+A6Y6
1/rz(Y)=(1/rz0)+AS1・Y1+AS2・Y2+AS3・Y3+AS4・Y4
式中、C、κ、A4、A6の定義は回転対称非球面と同様であり、rz0は光軸上での副走査方向の曲率半径(表1のrz)、AS1、AS2、AS3、AS4はそれぞれ副走査方向の曲率半径を決定する係数である。第9面における各数値は、表4に示されている。
【0035】
【表4】
第9面
κ= 0.000 A4 = 1.640×10-7 A6 =−7.200×10-12
AS1=−2.800×10-6 AS2=−2.460×10-6
AS3= 0.000 AS4= 1.200×10-10
【0036】
上述した実施例の走査光学系の性能は、図7及び図8のグラフに示される。図7(A)は、fθ誤差(スポット位置の理想位置からのズレ)を示し、図7(B)は、像面湾曲(焦点位置の近軸像面からの光軸方向のズレ)を示し、破線が主走査方向、実線が副走査方向の像面湾曲を示す。また、図8(A)は、走査線湾曲(スポット位置の副走査方向へのズレ)を示し、図8(B)は、倍率の色収差(基準波長から10nm波長がずれたときのスポット位置の基準波長におけるスポット位置からのズレ)を示す。いずれのグラフも、縦軸は像高、すなわち光軸と交差する位置を基準にした主走査方向の距離、横軸は各収差の発生量を示し、単位はいずれもmmである。
【0037】
光路折り返しミラー30の反射面を回折面として形成することにより、図8(B)に示すように、倍率の色収差を小さく抑えることができる。また、回折面のベースカーブを弱い凸面とすることにより、図8(A)に示すように、走査線の湾曲をも小さく抑えることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、偏向器と描画面との間に配置された光路折り返しミラーの反射面に倍率色収差補正用の回折面を形成することにより、回折面の段差を従来より小さくすることができる。このため、回折面を転写するための型の加工性、射出成形の場合の転写性を良好にすることができ、加工誤差による回折効率の低下を防ぎ、描画性能を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の走査光学系を示す斜視図。
【図2】 (A)は光路折り返しミラーの主走査方向に沿った断面形状を示す説明図、(B)は成形時の樹脂の流れを示す図2(A)の一部拡大図。
【図3】 光路折り返しミラーの平面図。
【図4】 光路折り返しミラーを裏面鏡として構成した場合の主走査方向に沿った断面形状を示す説明図。
【図5】 回折面の段差量と加工誤差との関係を示す説明図。
【図6】 (A)は光路折り返しミラーのベースカーブが平面である場合の段差部分の説明図、(B)はベースカーブが凸面である場合の段差部分の説明図。
【図7】 (A)は実施例の走査光学系のfθ誤差、(B)は像面湾曲を示すグラフ。
【図8】 (A)は実施例の走査光学系の走査線湾曲、(B)は倍率の色収差を示すグラフ。
【符号の説明】
1 半導体レーザー
3 シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンミラー
5 描画面
20 fθレンズ
30 光路折り返しミラー
Claims (5)
- 光源部と、
前記光源部から発する光束を動的に偏向する偏向器と、
前記偏向器により偏向された光束を描画面上に結像させて主走査方向に走査するスポットを形成する屈折系のレンズを含む走査レンズと、
前記偏向器と前記描画面との間に配置され、前記主走査方向に対して垂直な副走査断面内で光路を折り曲げる光路折り返しミラーとを備え、
前記光路折り返しミラーの反射面は、前記走査レンズの倍率色収差を補正する回折面として形成され、前記光路折り返しミラーは表面鏡であり、かつ、射出成形により形成され、成形時のゲート部が主走査方向の中央部に位置することを特徴とする走査光学系。 - 前記回折面は、主走査方向において僅かに凸となるベースカーブ上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学系。
- 前記回折面は、フレネルレンズ状に形成された段差をもつ多数の輪帯を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学系。
- 前記光源部から発した光束が、前記偏向器に対して副走査断面内で角度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走査光学系。
- 前記光源部と前記偏向器との間に、前記偏向器の近傍に主走査方向に延びる線像を形成するシリンドリカルレンズが配置され、前記走査レンズは、比較的前記描画面の近傍となる位置に副走査断面内で強い正のパワーを持つアナモフィックレンズを含み、該アナモフィックレンズは、前記走査レンズを構成する他のレンズの光軸に対して副走査方向に偏心していることを特徴とする請求項4に記載の走査光学系。
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