JP3688547B2 - 位置識別子管理装置及び移動計算機並びに位置識別子管理方法及び位置識別子処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相互接続している複数のネットワーク間を移動しながら通信を行う移動計算機及び該移動計算機に関する位置識別子の処理を行う位置識別子管理装置並びに位置識別子管理方法及び位置識別子処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、世界最大のコンピュータネットワーク「インターネット(Internet)」の利用が普及しており、インターネットと接続し、公開された情報、サービスを利用したり、逆にインターネットを通してアクセスしてくる外部ユーザに対し、情報、サービスを提供することで、新たなコンピュータビジネスが開拓されている。また、インターネット利用に関して、新たな技術開発、展開がなされている。また、計算機の実装技術の進歩により、小型軽量の計算機が多く利用されるようになり、使用者が計算機を持歩き、移動させることも普通に行われるようになった。
【0003】
インターネットでは、各計算機がIPアドレスと呼ばれる識別子を持ち、このIPアドレスをもとに、パケットの交換が行われる。ところが、IPアドレスは、実際には、計算機の識別子だけではなく、ネットワークの位置識別子も兼ねている。そのため、計算機がネットワーク上の位置を移動した場合、移動後の計算機と移動前の計算機はたとえ現実世界では同一の計算機でも、ネットワーク上では異る計算機として扱われる。
【0004】
現在のように移動計算機が普及してきた今日では、移動の度に計算機が異るものとして扱われると、利便性が損なわれる。例えば、IPアドレスベースでの認証が管理者の意図通りに働かなかったり、移動によって使用中のセッションが継続不能に陥るといった問題が挙げられる。
【0005】
このような問題を回避するために、IPの標準化会議であるIETFでは、Mobile IPを定めた。Mobile IPは、移動計算機がネットワークの位置に依存せずある一意のIPアドレス(ホームアドレスと呼ぶ)を使い続けるようにする方式である。
【0006】
移動計算機は、移動計算機が送信するIPパケットの始点アドレスをホームアドレスとして扱われるようにする。パケットの受信者は、移動計算機にパケットを送信する場合、ホームアドレスを終点として送信する。ただし、このようにするだけでは、パケットは、ホームアドレスから移動中の移動計算機には到達しない。Mobile IPでは、ホームエージェント(Home Agent)を、ホームアドレスに適合するネットワーク上に配置することで、この問題を回避している。ホームエージェントは、移動した計算機宛のパケットが来た場合、そのパケットを代理受信して、移動計算機の現在の位置へと転送する。移動計算機は、定期的に、ホームエージェントに対して自分の現在位置を通知する。
【0007】
また、上記の制御では、移動計算機が移動した場合に、移動計算機とその通信相手との間の通信は、ホームエージェントを介した三角形の経路で行われることになる。これは経路的に冗長であり通信効率を引き下げる問題がある。これを解決するために、Mobile IPでは、経路の最適化が提案されている。経路を最適化するには、移動計算機は通信相手に自分の現在位置を伝え、通信相手はホームアドレス宛のパケットを自身で移動計算機の現在位置へと転送する。これにより、経路の冗長性をなくすことができる。
【0008】
しかし、このようなMobile IPにはいくつかの問題がある。
【0009】
一つはホームエージェントが必要不可欠となる点である。ホームエージェントはMobile IPでは欠くことのできない装置であるが、この装置の配置位置は必ずホームアドレスに適合するネットワーク上に配置しなければならない。この方式はホームエージェントの冗長性を確保することは難しい。ホームアドレスは1つであり、これに適合するネットワークもたった一つしかIPネットワーク上には存在できないためである。すなわち、あるネットワーク上に複数のホームエージェントを配置することは可能であるが、その他のネットワーク上にホームエージェントを配置して冗長性を高めることはできない。ゆえに、ホームエージェント機器自体の障害に対する冗長性は確保できるが、ホームエージェントの配置されたネットワークの障害に対する冗長性は確保できない。
【0010】
次に、プロトコルオーバヘッドの問題がある。基本的に、移動ノードへの転送は、トンネリングと呼ばれる同一レイヤによるカプセル化技術(encapslation)や、始点による経路制御のためのヘッダを付与する方式がとられる。これらはプロトコルヘッダを増大させ、実質的な通信性能を引き下げる。
【0011】
そして、IPv6(IP version 6)のMobile IPでは、IPv6の基本的な仕様が決定されて製品群が発売された後に、新しいオプションを定義したため、古い実装のノードとの通信ができない可能性がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、移動計算機のホームアドレスと現在位置アドレスとの関係を管理するためのホームエージェントの冗長性を高めることができない。また、プロトコルオーバヘッドの問題がある。そして、IPv6におけるMobile IPでは、新しいオプションが導入されたため、IPv6の基本的な仕様を持つノードと、IPv6におけるMobile IPを適用したノードとの通信ができないという問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、移動計算機をそのネットワーク位置によらずに一意に特定する識別子と、該移動計算機の現在のネットワーク位置を示す識別子との関係を知るための管理装置の冗長性を高め、計算機の移動をサポートする通信におけるプロトコルオーバヘッドを削減し、移動機能を持つ計算機と移動機能を持たない計算機との通信も可能にする位置識別子管理装置及び移動計算機並びに位置識別子管理方法及び位置識別子処理方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、移動計算機のネットワーク上の移動をサポートするための位置識別子管理装置であって、自装置が管理対象とする移動計算機について、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、該移動計算機を一意に特定する互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、該移動計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する記憶手段と、自装置が管理対象とする移動計算機についてのバインディング情報の登録要求を受信した場合に、該バインディング情報を前記記憶手段に登録する登録手段と、自装置が管理対象とする移動計算機に対するバインディング情報の問い合わせを受信した場合に、問い合わせの対象となった移動計算機についてのバインディング情報が前記記憶手段に記憶されているならば、該バインディング情報をその問い合わせ元に送信する送信手段とを備え、前記移動計算機の互換ノード識別子は、前記ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と、当該移動計算機を一意に特定するノード識別子とからなるものであり、前記移動計算機の互換位置識別子は、当該移動計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と、前記ノード識別子とからなるものであり、前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記登録要求を受信した際、受信した前記登録要求の送信者が移動計算機であることを検出した場合に、該登録要求が正当な移動計算機からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を前記記憶手段に登録させる手段と、受信した前記登録要求が正当な移動計算機からのものであることが認証された場合に、前記登録要求の送信者である前記移動計算機を管理対象とする他の位置識別子管理装置が存在するならば、同内容の登録要求を該他の位置識別子管理装置へ送信する手段と、前記登録要求を受信した際、受信した前記登録要求の送信者が他の位置識別子管理装置であることを検出した場合に、該登録要求が正当な位置識別子管理装置からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を前記記憶手段に登録させる手段とを更に備えるようにしてもよい。
【0016】
好ましくは、前記送信手段は、前記問い合わせに含まれる互換ノード識別子と同一の互換ノード識別子を含むバインディング情報を前記問い合わせ元に送信するようにしてもよい。
【0017】
好ましくは、前記バインディング情報は、登録時刻および有効期限をも含むものであり、前記位置識別子管理装置は、前記有効期限が切れた前記バインディング情報を消去する手段を更に備えるようにしてもよい。
【0018】
好ましくは、前記第1のネットワーク識別子は1種類のみ用意することも複数種類用意することも可能であり、前記第1のネットワーク識別子が複数種類用意されたものである場合には、前記第1のネットワーク識別子の値に応じて異なる制御が行われるものであるようにしてもよい。
【0019】
また、好ましくは、移動計算機を送信者とする前記登録要求についての前記登録が終了した場合に、該移動計算機へ登録応答を送信する手段を更に備えるようにしてもよい。
【0020】
また、本発明は、ネットワーク上を移動する移動計算機であって、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する第1の記憶手段と、少なくとも通信相手となる1つの他の移動計算機について、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と該他の移動計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、該他の移動計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該他の移動計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する第2の記憶手段と、前記バインディング情報をパケットの送信または受信において使用するか否かを判断する判断手段と、前記バインディング情報を使用すると判断された場合に、送信パケットまたは受信パケットにおける前記互換ノード識別子と前記互換位置識別子との間の変換を行う変換手段とを備え、前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする。
【0021】
好ましくは、前記判断手段は、パケットの送信時には、送信するパケットの終点アドレスが前記互換ノード識別子で指定されている場合に、前記変換手段による前記変換を行うものと判断するようにしてもよい。
【0022】
好ましくは、前記変換手段は、パケットの送信時に前記判断手段により前記変換を行うものと判断された場合に、前記送信するパケットの終点アドレスを示す前記互換ノード識別子に対応する前記互換位置識別子を取得した後に、該送信するパケットの終点アドレスを該取得した互換位置識別子にし、該パケットの始点アドレスを前記第1の記憶手段に記憶されている自計算機の互換位置識別子にするようにしてもよい。
【0023】
好ましくは、前記判断手段は、パケットの受信時には、受信したパケットの始終点アドレスがいずれも前記互換位置識別子で指定されている場合には、前記変換手段による前記変換を行うものと判断するようにしてもよい。
【0024】
好ましくは、前記変換手段は、パケットの受信時に前記判断手段により前記変換を行うものと判断された場合に、少なくとも、前記受信したパケットの始点アドレスを示す前記互換位置識別子における第2のネットワーク識別子を第1のネットワーク識別子に置換することによって互換ノード識別子に変換するとともに、該始点アドレスから得た互換ノード識別子の正当性を確認するようにしてもよい。
【0025】
好ましくは、前記判断手段により前記変換を行わないものと判断された場合には、パケットの始終点アドレスが、計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する位置識別子であって計算機の移動をサポートしない第3のネットワーク識別子を含む位置識別子で指定されているものとして、該始終点アドレスをそのまま用いてパケットの送信または受信を行うようにしてもよい。
【0026】
好ましくは、自計算機が接続したネットワークで検出される移動をサポートしない第3のネットワーク識別子の変化により自計算機の移動を検出する移動検出手段と、自計算機の移動が検出された場合に、前記第2のネットワーク識別子を取得する取得手段と、取得された前記第2のネットワーク識別子に基づいて、新たなバインディング情報を作成する作成手段と、前記第1の記憶手段に記憶された自計算機についての前記バインディング情報を、前記作成手段により作成された新たなバインディング情報により更新する更新手段とを更に備えるようにしてもよい。
【0027】
好ましくは、ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定する第1の特定手段と、前記第1の特定手段により特定された、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置へ、前記作成手段により作成された自計算機の新たなバインディング情報の登録要求を送信する登録要求送信手段とを更に備えるようにしてもよい。
【0028】
好ましくは、ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機の通信相手となる移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定する第2の特定手段と、前記第2の記憶手段に、自計算機の通信相手となる移動計算機についての有効なバインディング情報が記憶されていない場合には、前記第2の特定手段により特定された、該通信相手となる移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置へ、該通信相手となる移動計算機の前記互換ノード識別子を含む、該通信相手となる移動計算機についての前記バインディング情報に対する問い合わせを送信する問い合わせ送信手段と、この問い合わせに対する回答を前記位置識別子管理装置から受信する回答受信手段と、受信した前記回答に含まれる、前記通信相手となる移動計算機についての前記バインディング情報を、前記第2の記憶手段に登録する登録手段とを備えるようにしてもよい。
【0029】
好ましくは、前記バインディング情報は、登録時刻および有効期限をも含むものであり、前記移動計算機は、前記有効期限が切れた前記バインディング情報を消去する手段を更に備える
ようにしてもよい。
【0030】
また、本発明は、移動計算機は、自計算機の移動を検出した場合に、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、該移動によって自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含む、最新のバインディング情報を自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、前記移動計算機は、ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機を管理対象とする1または複数の位置識別子管理装置を特定し、前記移動計算機から、特定された前記位置識別子管理装置のうちのいずれかへ、該移動計算機についての前記最新のバインディング情報の登録要求を送信するステップと、前記移動計算機からの前記登録要求を受信した前記位置識別子管理装置は、受信した前記登録要求の送信者が移動計算機であることを検出した場合に、該登録要求が正当な移動計算機からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を自装置内の記憶手段に記憶するステップと、前記位置識別子管理装置は、受信した前記登録要求が正当な移動計算機からのものであることが認証された場合に、前記登録要求の送信者である前記移動計算機を管理対象とする他の位置識別子管理装置が存在するならば、同内容の登録要求を該他の位置識別子管理装置へ送信するステップとを有し、前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする。
【0031】
好ましくは、前記移動計算機は、互換ノード識別子と、当該互換ノード識別子を持つ移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置のアドレスとの対応を保持するサーバ装置に、自計算機の互換ノード識別子を含む問い合わせを送信し、この問い合わせに対する回答を該サーバ装置から受信することによって、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定するようにしてもよい。
【0032】
また、本発明は、移動計算機における位置識別子処理方法であって、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を、自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、
パケットの送信時に、送信するパケットの終点アドレスが互換ノード識別子で指定されている場合に、自計算機内に該互換ノード識別子を含むバインディング情報が記憶されていなければ、該互換ノード識別子を持つ移動計算機のバインディング情報を管理する位置識別子管理装置へ問い合わせることによって、該互換ノード識別子を含むバインディング情報を取得するステップと、前記送信するパケットの終点アドレスを示す前記互換ノード識別子を、取得した前記互換位置識別子にし、該パケットの始点アドレスを前記記憶手段に記憶されている自計算機の互換位置識別子にするステップとを有し、前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする。
【0033】
好ましくは、始終点アドレスを互換位置識別子とするパケットを送信した後に、該パケットに対する到達不能のエラーの通知を受信した場合には、該互換位置識別子に対応する互換ノード識別子を持つ移動計算機のバインディング情報を管理する位置識別子管理装置へ問い合わせて、該互換ノード識別子を持つ移動計算機の最新のバインディング情報を取得した後に、パケットの送信処理を行うようにしてもよい。
【0034】
また、本発明は、移動計算機における位置識別子処理方法であって、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を、自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、パケットの受信時に、受信したパケットの始終点アドレスがいずれも互換位置識別子で指定されている場合に、少なくとも、該受信したパケットの始点アドレスを示す互換位置識別子における第2のネットワーク識別子を第1のネットワーク識別子に置換することによって互換ノード識別子に変換するとともに、該始点アドレスから得た互換ノード識別子の正当性を確認するステップとを有し、前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする。
【0035】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明としても成立する。
【0036】
また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0037】
本発明では、従来のMobile−IPのようにホームネットワークの概念を用いずに、移動計算機を一意に特定する互換ノード識別子と該移動計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する互換位置識別子との関係を知るための位置識別子管理装置を設け、位置識別子管理装置から通信相手の移動計算機のバインディング情報を取得可能とし、自動的に互換ノード識別子と互換位置識別子とを変換しながらパケットの送受信を行うので、位置識別子管理装置の冗長性を高めることができ、また、カプセル化技術を用いずに済み、互換ノード識別子/互換位置識別子による移動をサポートする通信におけるプロトコルオーバヘッドを削減することができる。また、移動計算機は、移動をサポートしない通常の位置識別子による通信と、互換ノード識別子/互換位置識別子による移動をサポートした通信とを、いずれも使用することができるので、互換ノード識別子/互換位置識別子ができない計算機との通信も、通常の位置識別子を用いることにより可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0039】
以下、IPv6のネットワークに本発明を適用した場合を例にとって説明する。
【0040】
図1に、本実施形態におけるネットワーク構成例を示す。
【0041】
図中、N1〜N3はそれぞれのサブネットワークであり、6はサブネットワークを相互に接続するネットワーク(例えばIPv6によるインターネット)である。なお、サブネットワークは3つに限定されるものではなく、またサブネットワーク内が階層構造をしていても構わない。また、サブネットワーク内に設置される必要なルータ装置や各種サーバ装置については記述を省略している。なお、以下、「ノード」は計算機を意味するものとする。
【0042】
計算機3は、例えばIPv6における通常のネットワーク層アドレス(IPアドレス)のように計算機のネットワーク上の位置を示す位置識別子であって計算機のネットワーク間にわたる移動をサポートしない位置識別子(以下、通常の位置識別子と呼ぶ)による第1の通信と、詳しくは後述する互換ノード識別子/互換位置識別子による第2の通信との両方が可能な計算機である。詳しくは後述するが、例えば、図1の計算機M1において、“G1m1”が通常の位置識別子であり、“Oi1”と“L1i1”が互換ノード識別子と互換位置識別子である。第2の通信が可能な計算機は、ネットワークを移動して位置識別子が変わっても、ある一意のIPアドレス(すなわち互換ノード識別子)を使い続けることが可能になることから、この計算機を「移動ノード」と呼ぶものとする。
【0043】
これに対して計算機4は、通常の位置識別子(例えば、図1の計算機C1のG3c1)による第1の通信は可能であるが、上記の移動ノードと異なって互換ノード識別子/互換位置識別子による第2の通信はできない計算機である。第2の通信によるネットワーク間にわたる移動ができないことから、この計算機を「固定ノード」と呼ぶものとする。
【0044】
本実施形態では、移動可能な第2の通信は移動ノード・移動ノード間において可能となり、移動不可の第1の通信は移動ノード・固定ノード間、固定ノード・固定ノード間、移動ノード・移動ノード間のすべてにおいて可能となる。
【0045】
本実施形態では、第1の通信ではノードの識別とそのノードのネットワーク位置の識別の双方に「通常の位置識別子」が兼用されるが(したがって、計算機の移動がサポートされない)、第2の通信においては、ノードは「互換ノード識別子」で識別され、ノードのネットワーク位置は「互換位置識別子」で識別される(したがって、計算機の移動がサポートされる)。そこで、本実施形態では、移動ノード3の互換ノード識別子から移動ノード3の現在の互換位置識別子を解決する仕組みが設けられる。なお、この移動ノードの「互換位置識別子」とその現在の「互換ノード識別子」との関係を「バインディング」と呼ぶものとする。また、以下では、移動ノードについての、互換位置識別子と、互換ノード識別子と、付加情報とを含む情報を、「バインディング情報」と呼ぶものとする。なお、本実施形態では、付加情報は少なくとも当該バインディングの登録時刻と有効期限とを含むものとする。
【0046】
位置識別子管理装置(以下、バインディング・サーバと呼ぶ)2は、詳しくは後述するように、上記の第2の通信すなわち計算機の移動をサポートするために、自サーバが管理対象としている移動ノード3についてのバインディング情報を管理・保持し、バインディング情報に関する検索サービス(特に、互換ノード識別子から互換位置識別子の解決)を提供するものである。なお、同一の移動ノード3を複数のバインディング・サーバ2が管理対象とすることが可能である。
【0047】
位置識別子処理装置31は、上記の第1の通信に加えて第2の通信を可能とするために移動ノード3のIP処理装置に付加されるものであって(すなわち、固定ノードに搭載されている通常の位置識別子によりIPパケットを処理するIP処理装置に位置識別子処理機能を付加して拡張した位置識別子処理装置31を搭載する)、その基本的な機能の概要は以下の通りである。
・通常の位置識別子による通信(第1の通信)か、互換位置識別子/互換ノード識別子による通信(第2の通信)かを判断する。
・互換位置識別子/互換ノード識別子による通信の場合に、互換ノード識別子と互換位置識別子との変換を行う(ノード上のアプリケーションなどの上位レイヤでは互換ノード識別子が用いられ、ネットワークにおけるパケット転送では互換位置識別子が用いられるように書き換えを行う)。
このために、詳しくは後述するように自ノードや通信相手ノードについてのバインディング情報の管理・保持、バインディング・サーバ2へのバインディング情報の登録・問い合わせ、パケット送受信の際の互換ノード識別子・互換位置識別子間の変換などの、位置識別子に関する処理を行うものである。
【0048】
ここで、本実施形態で用いられる各識別子(特に、通常の位置識別子と、互換ノード識別子と、互換位置識別子との関係もしくは相違)について説明する。
【0049】
(ネットワーク層アドレスの下位ビットについて)
ノードごとに割当てられる世界で一意に定まる識別子を「ノード識別子」と呼ぶ(例えば、図1のノードM1における“i1”)。
ノードに装備される通信インタフェース装置ごとに割当てられる世界で一意に定まる識別子を「インタフェース識別子」と呼ぶ(例えば、図1のノードM1における“m1”)。インタフェース識別子は例えば64ビットである。
これら識別子は、ネットワーク層アドレスの下位ビットに使用され、例えば64ビットである。
【0050】
(ネットワーク層アドレスの上位ビットについて)
ネットワークの識別子(network prefix)を「ネットワーク識別子」と呼ぶ。本実施形態において、ネットワーク識別子には、通常の位置識別子を構成するネットワーク識別子(例えば、図1のネットワークN1における“G1”)の他に、移動保証実ネットワーク識別子(例えば、図1のネットワークN1における“L1”)と移動保証汎ネットワーク識別子(例えば、全移動ノードに共通に定められた“O”)がある。
これら識別子は、ネットワーク層アドレスの上位ビットに使用され、例えば64ビットである。
【0051】
(ネットワーク層アドレスの形式を持つ識別子について)
本実施形態では、ネットワーク層アドレスの形式を持つものに、通常の位置識別子、互換位置識別子、互換ノード識別子がある。
これらネットワーク層アドレスの形式を持つ識別子は例えば128ビットである。
・通常の互換位置識別子
「通常の位置識別子」は、各々のサブネットワークに割り当てられ、第1の通信で用いられるネットワーク識別子(以下、通常のネットワーク識別子と呼ぶ)と、インタフェース識別子とを連結したものである(例えば、図1のノードM1における“G1m1”)。
・互換位置識別子
通常のネットワーク識別子とともにサブネットワークに割り当てられ、移動ノード3が第2の通信で使用するネットワーク識別子を「移動保証実ネットワーク識別子」と呼ぶ。
「互換位置識別子」は、移動保証実ネットワーク識別子と、ノード識別子とを連結したものである(例えば、図1のノードM1における“L1i1”)。互換位置識別子は、ネットワークアドレス形式として正当なものとなり、この値はネットワーク上で一意である。
・互換ノード識別子
移動ノードに割当てられる仮想的なネットワークの識別子(network prefix)を「移動保証汎ネットワーク識別子」と呼ぶ。
「互換ノード識別子」は、移動保証汎ネットワーク識別子と、ノード識別子とを連結したものである(例えば、図1のノードM1における“Oi1”)。互換ノード識別子は、ネットワークアドレス形式として正当なものとなり、この値はネットワーク上で一意である。
【0052】
ここで、本実施形態で使用される「ネットワーク層アドレス」は、それに含まれる「ネットワーク識別子」の値によって、「通常の位置識別子」であるか、「互換位置ノード識別子」であるか、「互換位置識別子」であるかが、識別できるものとする。すなわち、各ノードで「ネットワーク識別子」の値を参照することによって、それが「通常のネットワーク識別子」であるか、「移動保証汎ネットワーク識別子」であるか、「移動保証実ネットワーク識別子」であるかを知ることができるように、ネットワーク識別子の空間が予め定義されているものとする。
【0053】
なお、本実施形態では、移動保証汎ネットワーク識別子を1つ定めた場合(すなわち、全ての移動ノードがある同一の移動保証汎ネットワーク識別子を持つと定めた場合)を例にとって説明するが、移動保証汎ネットワーク識別子を複数種類用意しておいて適宜使用することも可能であるし、さらに複数種類定めた場合に移動保証汎ネットワーク識別子の値によってさらなる制御を行うことも可能である(例えば、移動保証汎ネットワーク識別子の値が移動ノードのバージョンを示し、移動保証汎ネットワーク識別子の値に応じて異なる処理を行うことも可能である)。
【0054】
ここで、以下で用いる図1の具体例における各識別子を説明する。
【0055】
移動保証実ネットワーク識別子は予め特定の値O(64ビット)と予め定められているものとする。
ネットワークN1には、通常のネットワーク識別子=G1(64ビット)、移動保証実ネットワーク識別子=L1(64ビット)が割当てられているとする。
ネットワークN2には、通常のネットワーク識別子=G2、移動保証実ネットワーク識別子=L2が割当てられているとする。
ネットワークN3には、通常のネットワーク識別子=G3、移動保証実ネットワーク識別子=L3が割当てられているとする。
【0056】
移動ノードM1は、ノード識別子=i1(64ビット)、インタフェース識別子=m1(64ビット)を持つものとする。
移動ノードM1の互換ノード識別子は、移動ノードM1がどのネットワークに接続されているかにかかわらず、“Oi1”(128ビット)となる。
移動ノードM1は、サブネットワークN1に接続された場合、通常のネットワーク識別子=G1、移動保証実ネットワーク識別子=L1を取得する。この場合、移動ノードM1の現在の通常の位置識別子は“G1m1”(128ビット)となり、現在の互換位置識別子は“L1i1”(128ビット)となる。
【0057】
例えば、IPv6ネットワークを例に取ると、
かりに、
m1が0000:39ff:fe00:0001(64bit)、
i1が1000:a000:b000:c000(64bit)、
G1が3ffe:0501:1000:2000(64bit)、
Oがfe00:0000:0000:0000(64bit)、
とすると、
移動ノードの現在の通常の位置識別子(G1m1)は、3ffe:0501:1000:2000:0000:39ff:fe00:0001であり、現在の互換位置識別子(Oi1)は、fe00:0000:0000:0000:1000:a000:b000:c000となる。
【0058】
図2に、この場合のバインディング情報の一例を示す。
【0059】
同様に、移動ノードM2は、ノード識別子=i2(64ビット)、インタフェース識別子=m2(64ビット)を持つものとする。
移動ノードM2の互換ノード識別子は、“Oi2”(128ビット)となる。
移動ノードM2は、サブネットワークN3に接続された場合、通常のネットワーク識別子=G3、移動保証実ネットワーク識別子=L3を取得する。この場合、移動ノードM2の現在の通常の位置識別子は“G3m2”(128ビット)となり、現在の互換位置識別子は“L3i2”(128ビット)となる。
図3に、この場合のバインディング情報の一例を示す。
【0060】
一方、固定ノードC1は、インタフェース識別子=c1(64ビット)を持つものとする。
固定ノードC1がサブネットワークN3に接続されたものである場合、通常のネットワーク識別子=G3となる。この場合、固定ノードC1の通常の位置識別子は“G3c1”(128ビット)となる。
【0061】
同様に、固定ノードC2は、インタフェース識別子=c2(64ビット)を持つものとする。
固定ノードC2がサブネットワークN2に接続されたものである場合、通常のネットワーク識別子=G2となる。この場合、固定ノードC2の通常の位置識別子は“G2c2”(128ビット)となる。
【0062】
以上のように、移動ノードは、自ノード内に「移動保証汎ネットワーク識別子」と「ノード識別子」と「インタフェース識別子」を保持しており、接続したネットワークにおいて「移動保証実ネットワーク識別子」と「通常のネットワーク識別子」が取得可能であり、「互換ノード識別子/互換位置識別子」と「通常の位置識別子」とを使用可能である。
一方、固定ノードは、自ノード内に「インタフェース識別子」を保持しており、接続したネットワークにおいて「通常のネットワーク識別子」が取得可能であり、「通常の位置識別子」を使用可能である。
【0063】
次に、バインディング・サーバと移動ノードに搭載される位置識別子処理装置の構成や動作の概要について説明する。
【0064】
図4に、バインディング・サーバ2の構成例を示す。
【0065】
図4に示されるように、バインディング・サーバ2は、バインディング保持部21、バインディング登録受付部22、バインディング応答部23を含む。
【0066】
バインディング保持部21は、管理対象とする移動ノードについて、互換ノード識別子と現在の互換位置識別子と付加情報(本例では、登録時刻、有効期限)とを含むバインディング情報(図2、図3参照)を記憶しておく部分である。
【0067】
バインディング登録受付部22は、移動ノードからのバインディングに関する登録要求を受付ける部分である。
【0068】
バインディング応答部23は、ある移動ノードに対するバインディングに関する問合わせに答える部分である。
【0069】
移動ノード3は、図1に示されるように、位置識別子処理装置31を備えている(もちろん、移動ノード3は位置識別子処理装置31以外にも、入出力装置や通信インタフェース装置や各種制御ソフトやアプリケーションソフトなどネットワークを介したデータ通信のために必要な装置等を有するが、それらについては良く知られているので説明は省略する)。
【0070】
図5に、移動ノード3の位置識別子処理装置31の構成例を示す。
【0071】
図5のように、位置識別子処理装置31は、バインディング判断部311、バインディング処理部312、バインディング一時記憶部313、バインディング解決部314、移動検出部315、バインディング登録部316、IP処理部317を含む。
【0072】
バインディング判断部311は、パケットの送受信において、パケットの始点アドレス(パケットの送信元ノードのネットワーク層アドレスとして指定されたアドレス)や終点アドレス(パケットの最終宛先ノードのネットワーク層アドレスとして指定されたアドレス)に基づいて、バインディング情報を使用するかどうかを判断する部分である。この判断は、例えば、送受信アドレスに基づいて行われ、より具体的には、例えば、アドレスに含まれるネットワーク識別子(例えば、G1〜G3、L1〜L3、Oなど)を参照することによって行われる。
【0073】
バインディング処理部312は、パケットの送受信において、アプリケーションなどの上位レイヤで使用される互換ノード識別子(例えば、“Oi2”)とネットワーク中のパケット転送に使用される互換位置識別子(例えば、“L3i2”)との間の変換を行う部分である。
【0074】
バインディング一時記憶部313は、自ノードおよび他の移動ノードに対するバインディング情報(図2、図3参照)を管理する部分である。まず、バインディング情報をキャッシュする機能(現在通信中の通信相手ノードと過去に通信した通信相手ノードの複数のバインディング情報を保持できる機能)を有する。また、必要なバインディング情報を保持していない場合にバインディング解決部314にバインディングの解決を要求する機能を有する。
【0075】
バインディング解決部314は、第2の通信により通信を行おうとしている移動ノードあるいは第2の通信により通信中の移動ノードのバインディング情報をバインディング・サーバ2に問合わせて、その結果をバインディング一時記憶部313に通知する部分である。
【0076】
移動検出部315は、自ノードがネットワークを移動したこと検出し、現在のネットワーク上の互換位置識別子をバインディング登録部316に通知する部分である。
【0077】
バインディング登録部316は、移動検出部315から通知された情報をもとに、現在のバインディング情報をバインディング・サーバ2に通知し、また自ノードのバインディング一時記憶部313に登録する部分である。
【0078】
IP処理部317は、ネットワーク層の処理を行う部分である。
【0079】
次に、図4に示すバインディング・サーバの各構成部分の機能についてより詳しく説明する。
【0080】
バインディング登録受付部22は、移動ノードからのバインディング登録要求を受信する。受信したバインディング登録要求は、バインディング保持部21へと通知される。バインディング保持部21での登録が終了したら、要求元の移動ノードへ登録完了を示す登録応答メッセージを通知する。
【0081】
バインディング応答部23は、ある互換ノード識別子(例えば、“Oi1“)に対するバインディング情報(例えば、“Oi1,L1i1,T1,LT1”)に関する問合わせ要求を受付け、これをバインディング保持部21に問合わせる。そして、バインディング保持部21からの回答を、問合わせ元へと通知する。
【0082】
バインディング保持部21は、自サーバが管理対象とする移動ノードについて、そのバインディング情報(本例では、互換ノード識別子、互換位置識別子、登録時刻、有効期限の組)を保持する。このバインディング情報についてはバインディング登録受付部22から受領する。
バインディング保持部21は、バインディング登録受付部22から登録要求を受領すると、送信者が移動ノードであれば正しい移動ノードからの要求であることを認証し、認証に成功した場合には、受領したバインディング情報を登録(新規登録もしくは内容更新)する。さらに、この場合に、自サーバの他に当該バインディング登録要求を送信した移動計ノードを管理対象とするバインディング・サーバが存在するか否か調べ(移動ノードの互換ノード識別子から当該移動ノードを管理対象とするバインディング・サーバのアドレスまたはその不存在を自サーバ内でもしくは所定のサーバに問い合わせることによって知ることができるものとする)、存在するならば、当該他のバインディング・サーバへ同内容のバインディング登録要求を送信する。
一方、バインディング登録要求が他のバインディング・サーバからのものであれば、正しいバインディング・サーバからの要求であることを認証した後に、受領したバインディング情報を登録(新規登録もしくは内容更新)する。
【0083】
また、バインディング保持部21は、バインディング応答部23からの問合わせに応じて、問い合わせを受けた互換ノード識別子に対応するバインディング情報を通知する。
【0084】
また、バインディング保持部21は、有効期限が切れたバインディングについての情報を消去する。
【0085】
例えば、図1において、バインディング・サーバB11,B12が移動ノードM1を担当し、バインディング・サーバB21,B22が移動ノードM2を担当するものとする。この場合、移動ノードM1がバインディング登録要求をバインディング・サーバB11,B12の一方(例えばB11とする)に送信すると、バインディング・サーバB11は移動ノードM1のバインディング情報(図2参照)を保持するとともに、バインディング・サーバB12にも同内容のバインディング登録要求を送信し、これによってバインディング・サーバB11も移動ノードM1のバインディング情報を保持する。移動計算機はバインディング・サーバB11,B12のいずれかに問い合わせをすることによって互換ノード識別子を“Oi1”とする移動ノード(M1)のバインディング情報を得ることができる。バインディング・サーバB21,B22と移動ノードM2についても同様である。
【0086】
次に、図5に示す移動ノード3の位置識別子処理装置31の各構成部分の機能についてより詳しく説明する。
【0087】
IP処理部317は、概略的に説明すると、パケット送信時には、上位層から受け取った転送データおよび終点アドレスをもとに、IPパケットを生成して、データリンク層に渡し(パケットはデータリンク層の処理が施された後にネットワークへ送出される)、パケット受信時には、(ネットワークを介して転送されてきたパケットにデータリンク層の処理が施された後に)データリンク層から受け取ったIPパケットよりデータおよび始点アドレスを取り出して、それらを上位層へ渡す処理を行う。
【0088】
すなわち、本実施形態においては、
(a−1)送信時に、アプリケーションなどの上位レイヤにより終点アドレスとして通常の位置識別子が指定されれば、通常の位置識別子を用いてパケットが送信され、
(a−2)送信時に、アプリケーションなどの上位レイヤに終点アドレスとして互換ノード識別子が指定されれば、互換位置識別子を用いてパケットが送信され、
(b−1)受信時に、始終点アドレスとして通常の位置識別子が指定されれば、通常の位置識別子がパケット内のデータとともにアプリケーションなどの上位レイヤに渡され、
(b−2)受信時に、始終点アドレスとして互換位置識別子が指定されれば、互換ノード識別子がパケット内のデータとともにアプリケーションなどの上位レイヤに渡される。
【0089】
送信パケットに始点アドレスを書き込む方法としては、例えば、上位層が最初に始点アドレスをアプリケーションから指定された際に、自分が持つアドレスから始点アドレスを選択するためにIP処理部に適切な始点アドレスを問い合わせる(より詳しくは、例えば、経路表を引いてパケットが出ていくインタフェースについているアドレスから、条件に適合するアドレスを選び出すが、もし、適合するアドレスがなければ、自分が持っているアドレス全体から探す)。この際に、もし指定された終点アドレスが互換ノード識別子ならば始点アドレスとして互換ノード識別子を返し、そうでなければ通常の位置識別子を返す。以後、上位層からIP層へは始点/終点アドレスともに指定される。
【0090】
なお、本実施形態において、パケット送信時に、送信パケットに始点アドレスを書き込む方法としては、種々の方法が考えられ、例えば、
(1)IP処理部317において、送信パケットに上位層から受け取った終点アドレスを書き込み、かつ、始点アドレスは書き込まずに、バインディング判断311を動作させ(この結果、終点アドレスが互換ノード識別子ならばバインディング処理部312によって互換位置識別子に書き換えられる)、終点アドレスが互換位置識別子であることがバインディング判断311から通知されれば、送信パケットに始点アドレスとして互換位置識別子を書き込み、一方、通常の位置識別子であることが通知されれば始点アドレスとして通常の位置識別子を書き込む方法、
(2)IP処理部317において、送信パケットに上位層から受け取った終点アドレスを書き込み、かつ、始点アドレスとしてかりに通常の位置識別子を書き込んでおいて、バインディング判断311を動作させ(この結果、終点アドレスが互換ノード識別子ならばバインディング処理部312によって互換位置識別子に書き換えられる)、終点アドレスが互換位置識別子であることがバインディング判断311から通知されれば、送信パケットに始点アドレスを互換位置識別子に書き直す方法、
(3)上記の(2)において、始点アドレスとしてかりに互換位置識別子を書き込んでおく方法、
(4)IP処理部317において、送信パケットに上位層から受け取った終点アドレスを書き込み、かつ、始点アドレスとしては通常の位置識別子を書き込んで、バインディング判断311を動作させ、この結果、終点アドレスが互換ノード識別子ならばバインディング処理部312を起動し、バインディング処理部312にて始終点アドレスを互換位置識別子に書き換え、始終点アドレスが互換位置識別子に書き換えられたパケットをIP処理部317に戻す方法、
など種々の方法が考えられる。
以下では、(1)の方法を用いる場合と(4)の方法を用いる場合を例にとって説明する。
【0091】
一方、パケット受信時においては、IP処理部317による処理の前においてまたはIP処理部317による処理のうちの所定の一部が完了した時点において、受信パケットの始終点アドレスが互換位置識別子ならば始終点アドレスを互換ノード識別子に変換するものとする。
なお、始点アドレスのみ互換ノード識別子に変換する方法も可能である。また、IP処理部317による全ての処理の完了後に、上位層に伝える互換位置識別子を互換ノード識別子に変換する方法も可能である。
【0092】
バインディング判断部311は、パケットの送信時においては、IP処理部317にて送信しようとしているパケットの終点アドレスのアドレス形式を確認し、終点アドレスが互換ノード識別子のアドレス形式であれば、パケットをバインディング処理部312に渡す。そして、前述した(1)の方法の場合、バインディング処理部312により、終点アドレスの互換ノード識別子を互換位置識別子に変換してもらった後に、終点アドレスが互換ノード識別子である旨を示す通知とともに、該パケットをIP処理部317に戻す。一方、前述した(4)の方法の場合、バインディング処理部312により、終点アドレスの互換ノード識別子を互換位置識別子に変換してもらうとともに、始点アドレスとして自ノードの互換位置識別子を書き込んでもらった後に、該パケットをIP処理部317に戻す。
なお、後述するようにバインディング処理部312から対応するバインディング情報がない旨の通知を受けた場合には、IP処理部317に処理を中止させる。
【0093】
一方、終点アドレスが通常の位置識別子のアドレス形式であれば、バインディング処理部312以降は起動せずに、前述した(1)の方法の場合には、該パケットをそのままIP処理部317に戻すとともに、終点アドレスが互換ノード識別子である旨を示す通知する。前述した(4)の方法の場合には、該パケットをそのままIP処理部317に戻す。
【0094】
バインディング判断部311は、パケットの受信時においては、受信されたパケットの始終点アドレスのアドレス形式を確認し、始終点アドレスが互換位置識別子のアドレス形式であれば、パケットをバインディング処理部312に渡し、バインディング処理部312により互換位置識別子を互換ノード識別子に変換してもらった後に、それをIP処理部317に渡す。
一方、始終点アドレスが通常の位置識別子のアドレス形式であれば、何もせずに、パケットをIP処理部317に渡す。
【0095】
なお、後述するようにバインディング処理部312から互換ノード識別子が正当でない旨の通知を受けた場合には、IP処理部317に処理を中止させる。
【0096】
ところで、IP処理部317とバインディング判断部311との間のパケットのやり取りにおいて実際にデータを移動するのではなくパケットの記憶位置を示すポインタを渡すようにしてもよい。パケットの記憶位置が変わらなければ、IP処理部317からバインディング判断部311へはポインタを渡して制御を移し、バインディング判断部311からIP処理部317へは単に必要な通知などによって制御を移すだけでよい。この点は、バインディング処理部312とバインディング判断部311との間でのやり取りなど、他のユニット間についても同様である。
【0097】
バインディング処理部312は、バインディング判断部311から送信するパケットが渡されると、パケットの終点アドレスから互換ノード識別子を導出し、該互換ノード識別子をキーとしてバインディング一時記憶部313にバインディング情報を問合わせる。バインディング一時記憶部313からバインディング情報が得られると、前述した(1)の方法の場合、パケットの終点アドレスを互換ノード識別子(例えば、“Oi2”)から互換位置識別子(例えば、“L3i2”)に変更して、バインディング判断部311へ戻す。一方、前述した(4)の方法の場合、バインディング一時記憶部313からバインディング情報が得られると、パケットの終点アドレスを互換位置識別子に変更するとともに、パケットの始点アドレスを自ノードの互換位置識別子に変更して、バインディング判断部311へ戻す。
【0098】
なお、バインディング一時記憶部313から対応するバインディング情報が得られなかった場合には、その旨をバインディング判断部311に通知する。
【0099】
バインディング処理部312は、バインディング判断部311から受信されたパケットが渡されると、パケットの始点アドレスから互換位置識別子(例えば、“L3i2”)を導出し、その互換位置識別子のうちの移動保証実ネットワーク識別子の部分(例えば、“L3”)を移動保証汎ネットワーク識別子(例えば、“O”)で置き換えることによって、始点アドレスを互換ノード識別子(例えば、“Oi2”)に変更する。また、終点アドレスを自ノードの互換ノード識別子に変更する。
また、バインディング処理部312は、パケットの始点アドレスの互換位置識別子から得た互換ノード識別子が正当であるか否かを判断し、互換ノード識別子が正当であれば、パケットをバインディング判断部311へ戻し、受信処理を続行させ、互換ノード識別子が正当でなければ、バインディング判断部311へ、その旨を伝える。
【0100】
バインディング一時記憶部313は、前述したように、1または複数のバインディング情報を保持し、また期限の切れたバインディング情報を消去する。そして、バインディング処理部312からの要求に応じて、互換ノード識別子に対応するバインディング情報を応答する。
もし要求された互換ノード識別子に対応するバインディング情報が存在しない場合には、バインディング解決部314にバインディング情報を要求して、バインディング・サーバ2から取得してもらう。
もし要求された互換ノード識別子に対応するバインディング情報がバインディング・サーバ2からも取得できなかった場合には、対応するバインディング情報がない旨をバインディング処理部312へ伝える。
【0101】
バインディング解決部314は、バインディング一時記憶部313からバインディング情報の検索を要求された場合に、指定された互換ノード識別子から適切なバインディング・サーバを検索し、そのバインディング・サーバに(複数のバインディング・サーバが検索された場合には適当な方法で選択したものに)、バインディング情報を要求する。例えば、図1の例において、移動ノードM1が通信相手となる移動ノードM2のバインディング情報を取得する場合、移動ノードM2を担当するバインディング・サーバB11,B12のいずれかに問い合わせを行う。
【0102】
バインディング・サーバ2からバインディング情報が得られたならば、これをバインディング一時記憶部313に応答する。バインディング・サーバ2からバインディング情報が得られなかったならば、その旨をバインディング一時記憶部313に伝える。
【0103】
移動検出部315は、例えば最後に接続されたサブネットワークで取得した「通常のネットワーク識別子」を保存しておき、これと新たに取得した「通常のネットワーク識別子」とを比較して(最初の接続のために前者がまだ保存されていない場合も含む)、それらの不一致を検出するなどの手段によって、自ノードのネットワーク上の移動を検出する。例えば、図1の例において、移動ノードM1がネットワークN2からネットワークN1へ移動してきた場合、「通常のネットワーク識別子」は“G2”から“G3”へ変化するので、この識別子の不一致を検出することにより、自ノードがネットワーク上を移動したことが認識できる。
【0104】
上記のようにして自ノードのネットワーク上の移動が検出された場合、自ノードその移動したネットワークにおいて使用する移動保証実ネットワーク識別子を検出する。例えば、図1の例においては、移動保証実ネットワーク識別子=“L1”が検出される。
【0105】
そして、検出した移動保証実ネットワーク識別子(例えば、“L1”)と予め記憶されている自ノードのノード識別子(例えば、“i1”)とから互換位置識別子(例えば、“L1i1”)を生成する(なお、移動保証汎ネットワーク識別子とノード識別子とからなる互換ノード識別子(例えば、“Oi1”)は一定である)。
【0106】
移動検出部315は、この生成された互換位置識別子をバインディング登録部316へと通知する。また、必要に応じて、IP処理部317に、この生成された互換位置識別子も自ノードの位置識別子として使用するように通知する。
【0107】
バインディング登録部316は、自ノードに適切なバインディング・サーバ群を検索し、その検索された1または複数のバインディング・サーバの位置(ネットワーク層アドレス)を一時的に記憶する。この作業は定期的に行われる。
【0108】
バインディング登録部316は、移動検出部315から通知された互換位置識別子(例えば、“L1i1”)を使って最新のバインディング情報(図2参照)を生成し、これを含む登録要求メッセージをバインディング・サーバのうちのどれか1つ(例えば、図1のBA11)に送信する(自ノードを管理対象とするバインディング・サーバが複数ある場合には、登録が成功したバインディング・サーバから他のバインディング・サーバ(例えば、図1のBA12)へそのバインディング情報が通知される)。
【0109】
登録に失敗した場合(例えば、図1のBA11が起動していない場合など)には、他のバインディング・サーバ(例えば、図1のBA12)へと登録を試みる。
【0110】
また、バインディング登録部316は、バインディング一時記憶部313に自ノードのバインディング情報を登録する、もしくはバインディング一時記憶部313に記憶されている自ノードのバインディング情報を更新する。
【0111】
なお、このとき、現在通信中の相手ノードに直接、最新のバインディング情報を通知するようにしてもよい。
【0112】
以下、具体例を用いて移動ノードやバインディング・サーバの各動作について説明する。
【0113】
図6を参照しながら、移動ノード3の移動時の初期設定、パケット送信時の処理、パケット受信時の処理について説明する。なお、図6の各種識別子や各サーバが担当するノードなどの具体例は図1と同様とする。
【0114】
図7に、移動ノードの移動時の初期設定時の処理手順の一例を示す。
【0115】
ここで、移動ノードM1がネットワークを移動してサブネットワークN1に接続されたものとする(もしくは最初の接続としてサブネットワークN1に接続されたものとする)。このときの時刻を移動ノードM1に内蔵された時計において時刻T1であったとする。
【0116】
移動ノードM1は、通常のネットワーク識別子に適合したアドレスを取得する。本具体例では、通常のネットワーク識別子=“G1”が取得され、通常の位置識別子=“G1m1”となる。
【0117】
保存しておいた直前の通常のネットワーク識別子と最新のネットワーク識別子“G1”とが一致しないこと(または直前の通常のネットワーク識別子がないこと)によって、移動ノードM1の移動検出部315は、自ノードの移動を検出する(ステップS1)。
【0118】
移動を検出した移動検出部315は、現在接続されているサブネットワークで使用できる移動保証実ネットワーク識別子“L1”を検出する(ステップS2)。本具体例では、移動保証実ネットワーク識別子=“L1”となる。移動検出部315は、移動保証実ネットワーク識別子“L1”とノード識別子“i1”とから互換位置識別子“L1i1”を生成する(ステップS3)。
【0119】
移動検出部315は、バインディング登録部316に、生成された互換位置識別子“L1i1”を通知する。
【0120】
バインディング登録部316は、バインディング情報を作成し、自ノードのバインディング一時記憶部313に登録する、もしくはバインディング一時記憶部313に記憶されている自ノードのバインディング情報を更新する(ステップS4)。
【0121】
また、バインディング登録部316は、バインディング情報のバインディング・サーバへの登録処理を行う。
【0122】
まず、バインディング登録部316は、自ノード用のバインディング・サーバの位置を特定する(ステップS5)。
【0123】
ここでは、一例として、DNS(Domain Name System)を利用した方法を述べる。
【0124】
まず、移動ノードの互換ノード識別子に対応するDNSサーバを用意する。このDNSサーバに、バインディング・サーバを表すレコード形式を新に追加する。本具体例の場合には、移動ノードM1の互換ノード識別子“Oi1”に対応するDNSサーバにおいて、互換ノード識別子“Oi1”に対応するバインディング・サーバを表すレコードとして、“B11”,“B12”を登録する(なお、移動ノードM2の互換ノード識別子“Oi2”に対応するDNSサーバについても、同様に、互換ノード識別子“Oi2”に対応するバインディング・サーバを表すレコードとして、“B21”,“B22”を登録する)。
【0125】
移動ノードM1のバインディング登録部316は、適当なDNSサーバに、自ノードの互換ノード識別子“Oi1”に対応するバインディング・サーバを問い合わせる。
移動ノードM1からこの問い合わせを受けたDNSサーバは、DNSの木を辿り、互換ノード識別子“Oi1”を管理するDNSサーバを発見し、それが自サーバであれば、互換ノード識別子“Oi1”のバインディング・サーバである“B11”,“B12”を移動ノードM1へ応答する。
一方、互換ノード識別子“Oi1”を管理するDNSサーバが他のDNSサーバであれば、当該他のDNSサーバに互換ノード識別子“Oi1”に対応するバインディング・サーバを問合わせる。移動ノードM1から問合わせを受けた最初のDNSサーバから問い合わせを受けた当該他のDNSサーバは、互換ノード識別子“Oi1”のバインディング・サーバである“B11”,“B12”を当該最初のDNSサーバへ応答する。当該最初のDNSサーバは、移動ノードM1に“B11”,“B12”を伝える。
【0126】
続いて、移動ノードM1は、得られたバインディング・サーバB11,B12のうちいずれかを選択し、選択したバインディング・サーバ(B11とする)に自ノードの最新のバインディング情報“Oi1,L1i1,T1,LT1”を含む登録要求メッセージを送信する(ステップS6;図6のp1参照)。ここで、T1は(上記の移動ノードM1が移動を検出した)現在時刻、LT1はこのバインディング情報の有効期限である。
【0127】
ところで、移動ノードM1がバインディング・サーバB11へ最新のバインディング情報を含む登録要求メッセージを送信すると、バインディング・サーバB11のバインディング登録受付部22がこのメッセージを受信する(図6のp1参照)。バインディング登録受付部22は、この登録内容をバインディング保持部21に伝える。バインディング保持部21は、送信者が移動ノードM1であることを認証する。認証が成功すると、現在持っているバインディング情報に受領した情報を追加する(もしくは、移動ノードM1の情報を更新する)。そして、送信者である移動ノードM1に対して、登録完了の通知を送信する(図6のp1参照)。移動ノードM1はバインディング・サーバB11から登録完了の通知を受取る。
【0128】
次に、バインディング・サーバB11は、移動ノードM1を管理する他のバインディング・サーバの位置を特定する。本具体例の場合、バインディング・サーバB11は自分以外のバインディング・サーバであるB12を知るので、バインディング・サーバB12に今受領した移動ノードM1のバインディング情報を送信する(図6のp11参照)。
【0129】
一方、バインディング・サーバB12は、上記のバインディング情報を受け取ると、これが移動ノードM1から送付されたものであるかを確認する。これはバインディング・サーバB11から送られてきた情報であるので、まずバインディング・サーバB11から送られてきたかどうかを認証する。認証に成功したら、自分のバインディング情報を検索し、互換ノード識別子“Oi1”に関するものがあるかどうかを調べる。もし互換ノード識別子“Oi1”に関するものがあったら、バインディング情報の中の時刻を比較し、もし送られてきた情報が新しければ情報を更新する。そうでなければこの情報を破棄する。
【0130】
移動ノードM2が時刻T2にサブネットワークN3に接続された場合も、以上と同様の処理が行われるである。
【0131】
なお、移動ノードM1がバインディング・サーバB12へ最新のバインディング情報を含む登録要求を送信し、バインディング・サーバB12がバインディング・サーバB11に同内容の登録要求を送信する場合も同様である。
【0132】
さて、移動ノードM1は、通常の位置識別子“G1m1”と互換位置識別子“L1i1”とを自ノードの位置識別子として使用することができる。また、移動ノードM2などの他の移動ノードは、バインディング・サーバから移動ノードM1の現在の互換位置識別子“L1i1”を検索することができる。
【0133】
同様に、移動ノードM2は、通常の位置識別子“G3m2”と互換位置識別子“L3i2”とを自ノードの位置識別子として使用することができる。また、移動ノードM1などの他の移動ノードは、バインディング・サーバから移動ノードM1の現在の互換位置識別子“L3i2”を検索することができる。
【0134】
この時点で、バインディング・サーバB11,B12が保持している移動ノードM1のバインディング情報は図2に示すようになる。同様に、バインディング・サーバB21,B22が保持している移動ノードM2のバインディング情報は図3に示すようになる。
【0135】
次に、図6を参照しながら、サブネットワークN1で最新のバインディング情報を登録した移動ノードM1とサブネットワークN3に接続されている移動ノードM2とが第2の通信を行う場合について説明する。ここでは、移動ノードM1から移動ノードM2へパケットを送信する場合を例にとって説明する。
【0136】
まず、パケットの送信時について説明する。
【0137】
図8に、移動ノードのパケット送信時の処理手順の一例を示す。
【0138】
移動ノードM1の使用者は、移動ノードM2に通信するときに指示するIPアドレスとして、互換ノード識別子“Oi2”を指定する。移動ノードM1から移動ノードM2へ送られるパケットが生成されるところで、移動ノードM1のバインディング判断部311がパケットを受け取る。ここで、バインディング判断部311は、送信しようとするパケットの終点アドレスが通常の位置識別子か互換ノード識別子かを調べる(ステップS11)。
【0139】
本具体例の場合、終点アドレスは“Oi2”であり、移動保証汎ネットワーク識別子“O”を持っているので、互換ノード識別子であると判断し(すなわち第2の通信が行われると判断し)、パケットをバインディング処理部312へ渡す。
【0140】
バインディング処理部312は、この互換ノード識別子に対応する互換位置識別子を検索する(ステップS12)。
【0141】
すなわち、バインディング処理部312は、まず、バインディング一時記憶部313に、終点アドレスとして指定された互換ノード識別子“Oi2”に関するバインディング情報を問合わせる。もしバインディング一時記憶部313に該当するバインディング情報があればこれを回答するが、ここでは、該パケットは移動ノードM2宛の初めてのパケットであり、バインディング一時記憶部313には移動ノードMの互換ノード識別子“Oi2”に関するバインディング情報はないので、バインディング解決部314に互換ノード識別子“Oi2”に関するバインディング情報を要求する。
【0142】
バインディング情報を要求されたバインディング解決部314は、まず、互換ノード識別子“Oi2”を担当するバインディング・サーバを探索する。その結果、本具体例の場合、バインディング・サーバB21,B22の位置が得られる。バインディング解決部314は、互換ノード識別子“Oi2”のバインディング情報をバインディング・サーバB21,B22のいずれかに問合わせる。ここではバインディング・サーバB21に問合わせるものする(図6のp2参照)。
【0143】
バインディング・サーバB21に要求が到着すると、バインディング・サーバB21のバインディング応答部23がこれを受け取る。バインディング応答部23は、バインディング保持部21に互換ノード識別子“Oi2”のバインディング情報を要求する。バインディング・サーバB21には図3に例示するような情報があるので、バインディング応答部23にバインディング情報“Oi2,L3i2,T2,LT2”を通知する。バインディング応答部23は、このバインディング情報を移動ノードM1へ通知する(図6のp2参照)。
【0144】
移動ノードM1のバインディング解決部314は、バインディング・サーバB21からの応答を受けると、バインディング一時記憶部313にこのバインディング情報を通知する。
【0145】
移動ノードM1のバインディング一時記憶部313は、バインディング情報を受け取ると、これを一時記憶に保存する。そして、バインディング処理部312は、現在問合わせを待っているので、このバインディング情報をバインディング処理部312へ伝える。
【0146】
バインディング処理部312は、このバインディング情報を受け取ると、パケットの終点アドレスを、互換ノード識別子“Oi2”から互換位置識別子“L3i2”に変更し、さらに(4)の方法の場合にはパケットの始点アドレスを自ノードの互換位置識別子“L1i1”にする(ステップS13)。そして、このパケットをIP処理部317へ渡す(なお、(1)の方法の場合には、パケットの終点アドレスが互換位置識別子であることを通知し、IP処理部317にてパケットの始点アドレスを自ノードの互換位置識別子“L1i1”にする)。
【0147】
最終的に、移動ノードM1から移動ノードM2へ、始点アドレスを互換位置識別子“L1i1”とし、終点アドレスを互換位置識別子“L3i2”とするパケットを送信する(ステップS14;図6のp3参照)。ただし、移動ノードM1が通信相手として把握している移動ノードM2の終点アドレスは、互換位置識別子“L3i2”ではなく、依然として、互換ノード識別子“Oi2”である(移動ノードM2がどのネットワークに移動しても同様である)。
【0148】
移動ノードM1が続いて移動ノードM2へパケットを送信する場合には、バインディング一時記憶部313はすでに移動ノードM2のバインディング情報を保持しているので(バインディング・サーバに問合わせることなく)、バインディング一時記憶部313に記憶されているバインディング情報にしたがって、以上と同様にして、始点アドレス=互換位置識別子“L1i1”、終点アドレス=互換位置識別子“L3i2”とするパケットが送信される。
【0149】
次に、パケットの受信時について説明する。
【0150】
図9に、移動ノードのパケット受信時の処理手順の一例を示す。
【0151】
上記のようにして移動ノードM1から送信されたパケットは、終点アドレス“L3i2”で特定されるネットワーク位置へと配送され、移動ノードM2に到着し、受信される(ステップS21;図6のp4参照)。
【0152】
移動ノードM2のバインディング判断部311は、受信されたパケットの始点アドレスと終点アドレスを調べる(ステップS22)。このパケットの始点アドレス“L1i1”と終点アドレス“L3i2”のいずれも移動保証実ネットワーク識別子を持っているので、バインディング判断部311は、このパケットの始終点アドレスは互換位置識別子の形式であると判断し(第2の通信が行われると判断し)、得られたパケットをバインディング処理部312へと渡す。
【0153】
移動ノードM2のバインディング処理部312は、始終点アドレスの移動保証ネットワーク識別子を移動保証汎ネットワーク識別子に入れ替えることによって、互換位置識別子を互換ノード識別子に変換する(ステップS23)。本具体例では、始点アドレスが“Oi1”に、終点アドレスが“Oi2”に変換される。
【0154】
次に、移動ノードM2のバインディング処理部312は、始点アドレスに使われた互換位置識別子“L1i1”とこれを変換して得た互換ノード識別子“Oi1”との関係が正当であるかどうかを認証する(ステップS24)。
【0155】
例えば、パケットに認証子が付属していた場合、認証子が正しければ互換ノード識別子と互換位置識別子との関係は正当であると判断する。また、例えば、パケットに認証子が付属していなかった場合、バインディング処理部312は確認のためバインディング一時記憶部313に互換ノード識別子“Oi1”のバインディング情報を要求してもよい。バインディング処理部312がバインディング一時記憶部313に互換ノード識別子“Oi1”のバインディング情報を要求した場合、バインディング一時記憶部313から得られたバインディング情報と、受信したパケットから判断した互換ノード識別子と互換位置識別子との関係が一致するならば、認証成功とする。一方、バインディング一時記憶部313から得られたバインディング情報と、受信したパケットから判断した互換ノード識別子と互換位置識別子との関係が異るならば、バインディング処理部312はバインディング一時記憶部313に最新のバインディング情報を(バインディング・サーバから)取得するように再度要求する。その結果も異なる場合には、パケットは互換ノード識別子“Oi1”を持つ移動ノードからのものではないと判断し、認証失敗となる。その結果が一致した場合には、認証成功とする。
【0156】
認証に成功した場合、このパケットをバインディング処理部312からIP処理部317へ渡し、受信処理を継続する(ステップS25)。一方、認証に失敗した場合には、このパケットを破棄し、IP処理部317の受信処理を中止させる。
【0157】
この場合も、移動ノードM2が通信相手として把握する始点アドレスは、互換位置識別子“L1i1”ではなく、互換ノード識別子“Oi1”である。
【0158】
次に、図10を参照しながら、通信相手の移動の検出について説明する。なお、なお、図10は、図6の移動ノードM1と移動ノードM2が第2の通信を行っていた状態とする。
【0159】
図11に、移動ノードの通信相手の移動検出時の処理手順の一例を示す。
【0160】
移動をサポートする第2の通信を行っている、すなわちバインディング情報による互換ノード識別子と互換位置識別子の変換を行って通信を行っているときに、自ノードが送信したパケットに対して到達不能のエラー通知が返ってきた場合、通信相手は移動した可能性がある。これを受け取った移動ノードは通信相手の最新のバインディング情報を取得することによって、通信を再開することができる。
【0161】
一例として、図6のようにネットワークN1にいる移動ノードM1とネットワークN3にいる移動ノードM2とが第2の通信を行っていたところ、図10のように移動ノードM2がネットワークN2へ移動した後に、移動ノードM1がネットワークN3へ移動計算機M2宛のパケットを送信した場合を例にとって説明する。
【0162】
移動ノードM2は、ネットワークN2へ移動すると、最新のバインディング情報(例えば、“Oi2,L2i2,T3,LT3”)を自ノードを担当するバインディング・ノード(例えばB21とする)へ通知し(図10のp21参照)、バインディング・ノードB21は他のバインディング・ノードB22へこのバインディング情報を通知する(図10のp22参照)。
【0163】
一方、移動ノードM1のバインディング一時記憶部313に依然として移動ノードM2の現在の互換位置識別子として“L3i2”が記憶されていた場合には、移動ノードM1から移動ノードM2へは、終点アドレスを互換位置識別子“L3i2”とするパケットが送信される(図10のp31参照)。
【0164】
このパケットはネットワークN3に接続されているルータ(図示せず)まで到達するが、このとき、移動ノードM2はすでにネットワークN3に移動しているので、一定時間が経過すると、該ルータは、アドレス“L3i2”を持つノードはネットワークN3にいないことを検出する。この場合、該ルータは、移動ノードM2に対して、アドレス“L3i2”への到達不能のエラー通知を返す(図10のp311参照)。
【0165】
移動ノードM1は、このエラー通知を受け取ると(ステップS31)、これによって、通信相手の移動ノードM2が、自ノードが今まで認識していたネットワークN2から移動したことを検出する。
【0166】
この場合、まず、移動ノードM1では、バインディング一時記憶部313に対し、保持されている移動ノードM2のバインディング情報を無効にさせ、さらに互換ノード別子“Oi1”に関するバインディング情報を問合わせ、この結果、バインディング解決部314からバインディング・サーバに問合わせがなされる。上記のように移動ノードM2が移動を完了していれば、現在位置を正しく反映したバインディング情報がバインディング・サーバB21,B22から得られる(ステップS32;図10のp32参照)。
【0167】
最新のバインディング情報(例えば、“Oi2,L2i2,T3,LT3”)が得られれば、それを更新するようにバインディング一時記憶部313に対して要求する。バインディング処理部312にて送信パケットの終点アドレスを通信相手の移動ノードM2の新たな互換位置識別子“L2i2”にするなどの送信処理を再開し、終点アドレスを新たな互換位置識別子“L2i2”とするパケットを送信する(ステップS33;図10のp33参照)。
【0168】
なお、移動ノードM2が新たなネットワークに接続されておらず、あるいは新たなネットワークに接続されていても移動ノードM2を担当するバインディング・サーバに移動ノードM2の最新のバインディング情報が登録されていなければ、有効なバインディング情報は得られないので、移動ノードM2との通信を中止するか、あるいは一定時間待った後に上記処理を繰り返す。
【0169】
次に、図12を参照しながら、移動ノードと移動ノードとの間での第1の通信について説明する。なお、図12の各種識別子や各サーバが担当するノードなどの具体例は図1と同様とする。
【0170】
移動ノードは、第2の通信の可能な他の移動ノードを通信相手とする場合でも、例えば障害の検出などのために、第1の通信を行いたい場合もある。この場合には、通信相手として指定するIPアドレスに、互換位置識別子ではなく、通常の位置識別子を用いればよい。通常の位置識別子によるパケットを受信した通信相手の移動ノードも、パケット内の始終点アドレスが通常の位置識別子であることを検出して、第1の通信を行うことになる。
【0171】
図8に、移動ノードのパケット送信時の処理手順の一例を示す。
【0172】
移動ノードM1の使用者は、移動ノードM2に通信するときに指示するIPアドレスとして、互換ノード識別子“G3m2”を指定する。移動ノードM1から移動ノードM2へ送られるパケットが生成されるところで、移動ノードM1のバインディング判断部311がパケットを受け取る。ここで、バインディング判断部311は、送信しようとするパケットの終点アドレスが通常の位置識別子か互換ノード識別子かを調べる(ステップS11)。本具体例の場合、終点アドレスは“G3m2”であり、移動保証汎ネットワーク識別子“O”を持っていないので、通常の互換位置識別子であると判断し(すなわち第1の通信が行われると判断し)、バインディング情報を使用したアドレスの置換などの処理を行わずに、通常の位置識別子のままで処理が続行される。
【0173】
したがって、この場合に、移動ノードM1から移動ノードM2へ、始点アドレスを通常の位置識別子“G1m1”とし、終点アドレスを通常の位置識別子“G3m2”とするパケットが送信される(ステップS15;図12のp41参照)。
【0174】
また、図9に、移動ノードのパケット受信時の処理手順の一例を示す。
【0175】
上記のようにして移動ノードM1から送信されたパケットは、終点アドレス“G3m2”で特定されるネットワーク位置へと配送され、移動ノードM2に到着し、受信される(ステップS21;図12のp41参照)。
【0176】
移動ノードM2のバインディング判断部311は、受信されたパケットの始点アドレスと終点アドレスを調べる(ステップS22)。このパケットの始点アドレス“G1m1”と終点アドレス“G3m2”のいずれも移動保証実ネットワーク識別子を持っていないので、バインディング判断部311は、このパケットの始終点アドレスは互換位置識別子の形式であると判断する(第1の通信が行われると判断する)。
【0177】
そして、該パケットは、始終点アドレスが通常の位置識別子の状態で、受信処理される(ステップS26)。
【0178】
次に、図12を参照しながら、移動ノードから固定ノードへの通信について説明する。
【0179】
移動ノードから固定ノードへパケットを送信する場合には、始終点アドレスとして通常の位置識別子が指定されるので、第1の通信が行われることになる(図12のp42参照)。
【0180】
ネットワークN1に接続されている移動ノードM1からネットワークN3に接続されている固定ノードC1に通信する場合を例にとって説明する。
【0181】
図8に、移動ノードのパケット送信時の処理手順の一例を示す。
【0182】
移動ノードM1の使用者は、固定ノードC1に通信するときに指示するIPアドレスとして通常の位置識別子“G3c1”を指定する。移動ノードM1から固定ノードC1へ送られるパケットが生成されるところで、移動ノードM1のバインディング判断部311がパケットを受け取る。ここで、バインディング判断部311は、送信しようとするパケットの終点アドレスが通常の位置識別子か互換ノード識別子かを調べる(ステップS11)。本具体例の場合、終点アドレスは“G3c1”であり、移動保証汎ネットワーク識別子“O”を持っていないので、通常の互換位置識別子であると判断し(すなわち第1の通信が行われると判断し)、バインディング情報を使用したアドレスの置換などの処理を行わずに、通常の位置識別子のままで処理が続行される。
【0183】
したがって、最終的に、始点アドレス=“G1m1”、終点アドレス=“G3c1”とするパケットが移動ノードM1から送信され、(ステップS15)、該パケットは、ネットワークを転送されて、“G3c1”の位置にいる固定ノードC1に到着する(図12のp42参照)。
【0184】
移動ノードM1がネットワークN1から移動した場合には通信の継続はできないが、移動ノードM1がネットワークN1に留まっている限り固定ノードC1との通信が可能である。
【0185】
次に、図12を参照しながら、固定ノードから移動ノードへの第1の通信について説明する。
【0186】
固定ノードは、移動保証実ネットワーク識別子を含むアドレスを使用することはない。すなわち、固定ノードは、基本的に、互換位置識別子を得ることはない。固定ノードから移動ノードへパケットを送信する場合には、始終点アドレスとして通常の位置識別子が指定されるので、第1の通信が行われることになる(図12のp43参照)。
【0187】
ネットワークN2に接続されている固定ノードC1からネットワークN1に接続されている移動ノードM1に通信する場合を例にとって説明する。
【0188】
図9に、移動ノードの移動ノードのパケット受信時の処理手順の一例を示す。
【0189】
固定ノードC1の使用者は、移動ノードM1に通信するときに指示する終点アドレスとして通常の位置識別子“G1m1”を指定する。
【0190】
始点アドレス=“G3c1”、終点アドレス=“G1m1”とするパケットが固定ノードC1から送信され、ネットワークを転送されて、“G1m1”の位置にいる移動ノードM1に到着し、受信される(ステップS21;図12のp43参照)。
【0191】
移動ノードM2のバインディング判断部311は、受信されたパケットの始点アドレスと終点アドレスを調べる(ステップS22)。このパケットの始点アドレス“G3c1”と終点アドレス“G1m1”のいずれも移動保証実ネットワーク識別子を持っていないので、バインディング判断部311は、このパケットの始終点アドレスは互換位置識別子の形式であると判断する(第1の通信が行われると判断する)。
【0192】
そして、該パケットは、始終点アドレスが通常の位置識別子の状態で、受信処理される(ステップS26)。
【0193】
移動ノードM1がネットワークN1から移動した場合には通信の継続はできないが、移動ノードM1がネットワークN1に留まっている限り固定ノードC1との通信が可能である。
【0194】
なお、図12に示されるように、固定ノードと固定ノードとの間では、通常の位置識別子を用いた第1の通信が行われる(図12のp44参照)。
【0195】
すなわち、固定ノードC1の使用者は固定ノードC2に通信するときに指示する終点アドレスとして通常の位置識別子“G2c2”を指定し、始点アドレス=“G3c1”、終点アドレス=“G2c2”とするパケットが固定ノードC1から送信され、ネットワークを転送されて、“G2c2”の位置にいる固定ノードC2に到着し、固定ノードC2はこの該パケットを受信処理する。同様に、固定ノードC2の使用者は固定ノードC1に通信するときに指示する終点アドレスとして通常の位置識別子“G3c1”を指定し、始点アドレス=“G2c2”、終点アドレス=“G3c1”とするパケットが固定ノードC1から送信され、ネットワークを転送されて、“G3c1”の位置にいる固定ノードC1に到着し、固定ノードC1はこの該パケットを受信処理する。
【0196】
なお、以上では、受信したパケットの始点アドレスの形式と終点アドレスの形式が同じである場合を想定して説明したが、始点アドレスの形式と終点アドレスの形式と異なる場合、例えば、始点アドレスが通常の位置識別子で、終点アドレスが互換位置識別子であるような場合(もちろん、種々の場合があり得る)には、(1)エラーとして扱う方法、(2)通常の位置識別子を優先させて第1の通信として扱う方法、(3)互換位置識別子を優先させて第2の通信として扱う方法、(4)上記の(1)〜(3)のうちから選択可能とする方法もしくは上記の(2)と(3)のうちから選択可能とする方法などが考えられる。
【0197】
以上説明してきたように、本実施形態によれば、従来のMobile−IPのようにホームネットワークの概念を用いずに、移動ノードを一意に特定する互換ノード識別子と該移動ノードのネットワーク上の位置を一意に特定する互換位置識別子との関係を知るためのバインディング・サーバを設け、バインディング・サーバから通信相手ノードのバインディング情報を取得可能とし、自動的に互換ノード識別子と互換位置識別子とを変換しながらパケットの送受信を行うので、バインディング・サーバの冗長性を高めることができ、また、カプセル化技術を用いずに済み、互換ノード識別子/互換位置識別子による第2の通信におけるプロトコルオーバヘッドを削減することができる。また、移動計算機は、通常の位置識別子による第1の通信と、互換ノード識別子/互換位置識別子による第2の通信とを、いずれも使用することができるので、移動ノードと固定ノードとの通信も可能となる。
【0198】
なお、以上の各機能は、ソフトウェアとしても実現可能である。
【0199】
また、本実施形態は、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても実施することもできる。
【0200】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において種々変形して実施することができる。
【0201】
【発明の効果】
本発明によれば、移動計算機を一意に特定する互換ノード識別子と該移動計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する互換位置識別子との関係を知るための位置識別子管理装置の冗長性を高め、移動計算機の移動をサポートする通信におけるプロトコルオーバヘッドを削減でき、移動計算機と互換ノード識別子/互換位置識別子を使用できない通常の計算機との通信も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク構成例を示す図
【図2】バインディング情報の一例を示す図
【図3】バインディング情報の一例を示す図
【図4】同実施形態に係る位置識別子管理装置の構成例を示す図
【図5】同実施形態に係る計算機に搭載される位置識別子処理装置の構成例を示す図
【図6】同実施形態の動作について説明するための図
【図7】移動ノードの移動時の初期設定時の処理手順の一例を示すフローチャート
【図8】移動ノードのパケット送信時の処理手順の一例を示すフローチャート
【図9】移動ノードのパケット受信時の処理手順の一例を示すフローチャート
【図10】同実施形態の動作について説明するための図
【図11】移動ノードの通信相手の移動検出時の処理手順の一例を示すフローチャート
【図12】同実施形態の動作について説明するための図
【符号の説明】
2…位置識別子管理装置
21…バインディング保持部
22…バインディング登録受付部
23…バインディング応答部
3…移動ノード
31…位置識別子処理装置
311…バインディング判断部
312…バインディング処理部
313…バインディング一時記憶部
314…バインディング解決部
315…移動検出部
316…バインディング登録部
317…IP処理部
4…固定ノード
6…ネットワーク
Claims (20)
- 移動計算機のネットワーク上の移動をサポートするための位置識別子管理装置であって、
自装置が管理対象とする移動計算機について、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、該移動計算機を一意に特定する互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、該移動計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する記憶手段と、
自装置が管理対象とする移動計算機についてのバインディング情報の登録要求を受信した場合に、該バインディング情報を前記記憶手段に登録する登録手段と、
自装置が管理対象とする移動計算機に対するバインディング情報の問い合わせを受信した場合に、問い合わせの対象となった移動計算機についてのバインディング情報が前記記憶手段に記憶されているならば、該バインディング情報をその問い合わせ元に送信する送信手段とを備え、
前記移動計算機の互換ノード識別子は、前記ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と、当該移動計算機を一意に特定するノード識別子とからなるものであり、前記移動計算機の互換位置識別子は、当該移動計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と、前記ノード識別子とからなるものであり、
前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、
前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする位置識別子管理装置。 - 前記登録要求を受信した際、受信した前記登録要求の送信者が移動計算機であることを検出した場合に、該登録要求が正当な移動計算機からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を前記記憶手段に登録させる手段と、受信した前記登録要求が正当な移動計算機からのものであることが認証された場合に、前記登録要求の送信者である前記移動計算機を管理対象とする他の位置識別子管理装置が存在するならば、同内容の登録要求を該他の位置識別子管理装置へ送信する手段と、前記登録要求を受信した際、受信した前記登録要求の送信者が他の位置識別子管理装置であることを検出した場合に、該登録要求が正当な位置識別子管理装置からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を前記記憶手段に登録させる手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置識別子管理装置。
- 前記送信手段は、前記問い合わせに含まれる互換ノード識別子と同一の互換ノード識別子を含むバインディング情報を前記問い合わせ元に送信することを特徴とする請求項1に記載の位置識別子管理装置。
- 前記バインディング情報は、登録時刻および有効期限をも含むものであり、前記位置識別子管理装置は、前記有効期限が切れた前記バインディング情報を消去する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置識別子管理装置。
- 前記第1のネットワーク識別子は1種類のみ用意することも複数種類用意することも可能であり、
前記第1のネットワーク識別子が複数種類用意されたものである場合には、前記第1のネットワーク識別子の値に応じて異なる制御が行われるものであることを特徴とする請求項1に記載の位置識別子管理装置。 - ネットワーク上を移動する移動計算機であって、
前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する第1の記憶手段と、
少なくとも通信相手となる1つの他の移動計算機について、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と該他の移動計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、該他の移動計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該他の移動計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記バインディング情報をパケットの送信または受信において使用するか否かを判断する判断手段と、
前記バインディング情報を使用すると判断された場合に、送信パケットまたは受信パケットにおける前記互換ノード識別子と前記互換位置識別子との間の変換を行う変換手段とを備え、
前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、
前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする移動計算機。 - 前記判断手段は、パケットの送信時には、送信するパケットの終点アドレスが前記互換ノード識別子で指定されている場合に、前記変換手段による前記変換を行うものと判断することを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。
- 前記変換手段は、パケットの送信時に前記判断手段により前記変換を行うものと判断された場合に、前記送信するパケットの終点アドレスを示す前記互換ノード識別子に対応する前記互換位置識別子を取得した後に、該送信するパケットの終点アドレスを該取得した互換位置識別子にし、該パケットの始点アドレスを前記第1の記憶手段に記憶されている自計算機の互換位置識別子にすることを特徴とする請求項7に記載の移動計算機。
- 前記判断手段は、パケットの受信時には、受信したパケットの始終点アドレスがいずれも前記互換位置識別子で指定されている場合には、前記変換手段による前記変換を行うものと判断することを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。
- 前記変換手段は、パケットの受信時に前記判断手段により前記変換を行うものと判断された場合に、少なくとも、前記受信したパケットの始点アドレスを示す前記互換位置識別子における第2のネットワーク識別子を第1のネットワーク識別子に置換することによって互換ノード識別子に変換するとともに、該始点アドレスから得た互換ノード識別子の正当性を確認することを特徴とする請求項9に記載の移動計算機。
- 前記判断手段により前記変換を行わないものと判断された場合には、パケットの始終点アドレスが、計算機のネットワーク上の位置を一意に特定する位置識別子であって計算機の移動をサポートしない第3のネットワーク識別子を含む位置識別子で指定されているものとして、該始終点アドレスをそのまま用いてパケットの送信または受信を行うことを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。
- 自計算機が接続したネットワークで検出される移動をサポートしない第3のネットワーク識別子の変化により自計算機の移動を検出する移動検出手段と、自計算機の移動が検出された場合に、前記第2のネットワーク識別子を取得する取得手段と、取得された前記第2のネットワーク識別子に基づいて、新たなバインディング情報を作成する作成手段と、前記第1の記憶手段に記憶された自計算機についての前記バインディング情報を、前記作成手段により作成された新たなバインディング情報により更新する更新手段とを更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。
- ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定する第1の特定手段と、
前記第1の特定手段により特定された、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置へ、前記作成手段により作成された自計算機の新たなバインディング情報の登録要求を送信する登録要求送信手段とを更に備えたことを特徴とする請求項12に記載の移動計算機。 - ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機の通信相手となる移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定する第2の特定手段と、
前記第2の記憶手段に、自計算機の通信相手となる移動計算機についての有効なバインディング情報が記憶されていない場合には、前記第2の特定手段により特定された、該通信相手となる移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置へ、該通信相手となる移動計算機の前記互換ノード識別子を含む、該通信相手となる移動計算機についての前記バインディング情報に対する問い合わせを送信する問い合わせ送信手段と、
この問い合わせに対する回答を前記位置識別子管理装置から受信する回答受信手段と、
受信した前記回答に含まれる、前記通信相手となる移動計算機についての前記バインディング情報を、前記第2の記憶手段に登録する登録手段とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。 - 前記バインディング情報は、登録時刻および有効期限をも含むものであり、前記移動計算機は、前記有効期限が切れた前記バインディング情報を消去する手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の移動計算機。
- 移動計算機は、自計算機の移動を検出した場合に、前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、該移動によって自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含む、最新のバインディング情報を自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、
前記移動計算機は、ネットワーク上に設置され、管理対象とする移動計算機から登録要求された前記バインディング情報を記憶するとともに、該バインディング情報に対する問い合わせに回答する位置識別子管理装置のうち、自計算機を管理対象とする1または複数の位置識別子管理装置を特定し、前記移動計算機から、特定された前記位置識別子管理装置のうちのいずれかへ、該移動計算機についての前記最新のバインディング情報の登録要求を送信するステップと、
前記移動計算機からの前記登録要求を受信した前記位置識別子管理装置は、受信した前記登録要求の送信者が移動計算機であることを検出した場合に、該登録要求が正当な移動計算機からのものであることを認証した後に、前記登録要求に含まれるバインディング情報を自装置内の記憶手段に記憶するステップと、
前記位置識別子管理装置は、受信した前記登録要求が正当な移動計算機からのものであることが認証された場合に、前記登録要求の送信者である前記移動計算機を管理対象とする他の位置識別子管理装置が存在するならば、同内容の登録要求を該他の位置識別子管理装置へ送信するステップとを有し、
前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、
前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする位置識別子管理方法。 - 前記移動計算機は、互換ノード識別子と、当該互換ノード識別子を持つ移動計算機を管理対象とする位置識別子管理装置のアドレスとの対応を保持するサーバ装置に、自計算機の互換ノード識別子を含む問い合わせを送信し、この問い合わせに対する回答を該サーバ装置から受信することによって、自計算機を管理対象とする位置識別子管理装置を特定することを特徴とする請求項16に記載の位置識別子管理方法。
- 移動計算機における位置識別子処理方法であって、
前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を、自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、
パケットの送信時に、送信するパケットの終点アドレスが互換ノード識別子で指定されている場合に、自計算機内に該互換ノード識別子を含むバインディング情報が記憶されていなければ、該互換ノード識別子を持つ移動計算機のバインディング情報を管理する位置識別子管理装置へ問い合わせることによって、該互換ノード識別子を含むバインディング情報を取得するステップと、
前記送信するパケットの終点アドレスを示す前記互換ノード識別子を、取得した前記互換位置識別子にし、該パケットの始点アドレスを前記記憶手段に記憶されている自計算機の互換位置識別子にするステップとを有し、
前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、
前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする位置識別子処理方法。 - 始終点アドレスを互換位置識別子とするパケットを送信した後に、該パケットに対する到達不能のエラーの通知を受信した場合には、該互換位置識別子に対応する互換ノード識別子を持つ移動計算機のバインディング情報を管理する位置識別子管理装置へ問い合わせて、該互換ノード識別子を持つ移動計算機の最新のバインディング情報を取得した後に、パケットの送信処理を行うことを特徴とする請求項18に記載の位置識別子処理方法。
- 移動計算機における位置識別子処理方法であって、
前記ネットワークにおけるパケット転送を行うレイヤより上位のレイヤで用いるための、ネットワーク上を移動する移動計算機に割り当てられる仮想的な第1のネットワーク識別子と自計算機を一意に特定するノード識別子とからなる互換ノード識別子と、前記ネットワークにおけるパケット転送で用いるための、自計算機が接続したネットワークに割り当てられた移動計算機のみ使用可能な第2のネットワーク識別子と該自計算機のノード識別子とからなる互換位置識別子とを含むバインディング情報を、自計算機内の記憶手段に記憶するステップと、
パケットの受信時に、受信したパケットの始終点アドレスがいずれも互換位置識別子で指定されている場合に、少なくとも、該受信したパケットの始点アドレスを示す互換位置識別子における第2のネットワーク識別子を第1のネットワーク識別子に置換することによって互換ノード識別子に変換するとともに、該始点アドレスから得た互換ノード識別子の正当性を確認するステップとを有し、
前記移動計算機は、固定計算機として動作する場合に使用するための通常の位置識別子をも有するものであり、
前記移動計算機の互換ノード識別子と、前記移動計算機の互換位置識別子と、固定計算機のための通常の位置識別子とは、それらのネットワーク識別子により識別可能であることを特徴とする位置識別子処理方法。
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