JP3683132B2 - 放電灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の前照灯に用いられる高圧放電灯を点灯させる放電灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高圧放電灯(以下、ランプという)の点灯装置(以下、バラストという)においては、ランプの点灯始動時に、スタータトランスを用いて高電圧パルスを得、この高電圧パルスによりランプの電極間に絶縁破壊による放電を生じさせてアーク放電を形成し、その後、安定点灯に移行させるようにしている。
【0003】
本発明者らは、このようなバラストとして、以下に示すものを試作し、検討を行った。図4は、そのバラスト200の電気的な回路構成を示しており、図5は、バラスト200の組付け構造を示している。以下、図4、図5を用いてバラスト200についての説明を行う。
【0004】
まず、図4に基づいてバラスト200の回路構成を説明する。
【0005】
バラスト200は、直流電源である車載バッテリ1に接続されており、点灯スイッチSWがオンされると、自動車用前照灯として用いられるランプ2に電力供給を行うように構成されている。このバラスト200は、フィルタ回路3、直流電源回路としてのDC−DCコンバータ4、点灯補助回路5、インバータ回路6、始動回路7などの回路機能部を有している。
【0006】
フィルタ回路3は、コンダクタ31とコンデンサ32によって構成されており、DC−DCコンバータ4が発生する電磁波ノイズを除去する役割を果たす。
【0007】
DC−DCコンバータ4は、バッテリ1側に配された1次巻線41aとランプ2側に配された2次巻線41bを有するフライバックトランス41と、1次巻線41aに接続されたスイッチング素子としてのMOSトランジスタ42と、2次巻線41bに接続された整流用のダイオード43と、出力平滑用のコンデンサ44、及びコンデンサ45から構成され、バッテリ電圧VBを昇圧した昇圧電圧を出力する。すなわち、MOSトランジスタ42がオンすると、1次巻線41aに1次電流が流れて1次巻線41aにエネルギーが蓄えられ、MOSトランジスタ42がオフすると、1次巻線41aのエネルギーが2次巻線41bを介して放出される。そして、このような動作を繰り返すことにより、ダイオード43と平滑用コンデンサ44の接続点から高電圧を出力する。
【0008】
点灯補助回路5は、コンデンサ51と抵抗52から構成され、点灯スイッチSWがオンした後にランプ2への印加電圧と同じ電圧にコンデンサ51が充電されると共に、ランプ2の電極間での絶縁破壊によりランプ両端間の電圧が低下すると、コンデンサ51に充電された電荷をランプ2を介して放電させることにより速やかにアーク放電に移行させる。
【0009】
インバータ回路6は、ランプ2を交流(矩形波)点灯させるもので、Hブリッジ回路61とブリッジ駆動回路62、63から構成されている。Hブリッジ回路61は、Hブリッジ状に配置された半導体スイッチング素子を成すMOSトランジスタ61a〜61dからなる。ブリッジ駆動回路62、63は、制御回路10からの制御信号によって、MOSトランジスタ61a、61dとMOSトランジスタ61b、61cを交互にオンオフ駆動する。この結果、ランプ2の放電電流の向きが交互に切り替わり、ランプ2の印加電圧(放電電圧)の極性が反転してランプ2が交流点灯する。
【0010】
始動回路7は、Hブリッジ回路61の中点電位とバッテリ1の負極端子との間に配置され、1次巻線71aと2次巻線71bを有する高電圧発生用トランス71、ダイオード72、抵抗74、コンデンサ75、及び一方向性半導体素子であるサイリスタ76から構成されている。なお、高電圧発生用トランス71の1次巻線71aはコンデンサ75に接続され、2次巻線71bはHブリッジ回路61とランプ2との間に設けられている。
【0011】
そして、この始動回路7は、ランプ2の点灯始動時にランプ2に高電圧パルスを印加してランプ2を点灯させる。すなわち、点灯スイッチSWがオンすると、MOSトランジスタ61a、61dとMOSトランジスタ61b、61cが交互にオンオフ駆動され、MOSトランジスタ61b、61cがオンの時にコンデンサ75が充電され、MOSトランジスタ61b、61cがオフの時にサイリスタ76がオンするよう制御回路10にてサイリスタ76のゲート信号が制御される。
【0012】
サイリスタ76にゲート信号が印加されると、コンデンサ75が高電圧発生用トランス71の1次巻線71aを介して放電し、高電圧発生用トランス71の2次巻線71bに高電圧パルスが発生する。この高電圧パルスがランプ2に印加され、ランプ2の電極間で絶縁破壊し、ランプ2を点灯始動させる。
【0013】
上記したMOSトランジスタ42、ブリッジ回路62、63、サイリスタ76は、制御回路10によって制御される。この制御回路10には、DC−DCコンバータ4の間のランプ電圧(すなわちインバータ回路6に印加される電圧)VL及びインバータ回路6からバッテリ1の負極側に流れるILなどが入力されている。なお、電流ILは電流検出抵抗8により電圧として検出される。
【0014】
また、MOSトランジスタ9は逆接保護用の素子であり、取り替え時にバッテリ1が逆接続された場合に、回路機能部内に逆電圧が印加されないようにする。
【0015】
制御回路10は、MOSトランジスタ42をPWM信号によってオンオフさせるPWM制御回路、ランプ電圧VLをサンプルホールドするサンプルホールド回路、サンプルホールドされたランプ電圧VLとランプ電流ILに基づいてランプ電力を所望値に制御するランプパワー制御回路と、Hブリッジを制御するHブリッジ制御回路を備えている。
【0016】
また、サイリスタ76のゲートはゲート回路11の端子401に接続されている。このゲート回路11は、端子402において制御回路10と接続されており、この端子402を通じて送られてくる制御回路10からの信号に基づいてサイリスタ76のゲート信号を出力するようになっている。なお、ゲート回路11は、端子403においてアース接続されている。
【0017】
上記構成のバラスト200の点灯動作について説明する。
【0018】
点灯スイッチSWがオンすると、図4に示す各部に電源が供給される。そして、PWM制御回路によってMOSトランジスタ42がPWM制御される。その結果、フライバックトランス41の作動によってバッテリ電圧VBを昇圧した電圧がDC−DCコンバータ4から出力される。また、Hブリッジ制御回路によって、Hブリッジ回路61におけるMOSトランジスタ61a〜61dが対角線の関係で交互にオンオフされる。これにより、DC−DCコンバータ4から出力された電圧が,Hブリッジ回路61を介して始動回路7のコンデンサ75に供給され、コンデンサ75が充電される。
【0019】
この後、ゲート回路11は、Hブリッジ制御回路から出力されるMOSトランジスタ61a〜61dの切替タイミングを知らせる信号に基づいて、サイリスタ76にゲート信号を出力し、サイリスタ76をオンさせる。そして、サイリスタ76がオンすると、コンデンサ75が放電し、トランス71を通じて、ランプ2に高電圧パルスが印加される。その結果、ランプ2が電極間で絶縁破壊し、点灯始動する。
【0020】
この後、Hブリッジ回路61によりランプ2への放電電圧の極性(放電電流の向き)を交互に切り替えることで、ランプ2が交流点灯される。そして、ランプパワー制御回路により、ランプ電流ILとランプ電圧VL(サンプルホールド回路によってサンプルホールドされたもの)とに基づいて、ランプ電力が所定値なるように制御される。これにより、ランプ2が安定点灯する。
【0021】
なお、サンプルホールド回路は、Hブリッジ回路61の切替タイミングに同期してその切替時に発生する過渡電圧をマスクし、過渡電圧発生時以外のランプ電圧VLをサンプリングしてホールドする。
【0022】
図7にゲート回路11の構成の詳細を示す。ゲート制御IC416は、トランジスタ410、411に対して互いに異なるレベルのゲート信号を出力し、例えばトランジスタ410をオンさせる時には、トランジスタ411をオフさせるようになっている。このゲート制御IC416は、サイリスタ76を導通させる場合にはトランジスタ410がオン、トランジスタ411がオフとなるよう作動する。このため、端子401の電位は、図示しない定電圧源に接続された端子417を電流供給源として抵抗413及び抵抗414によって分圧された電位となる。これにより、サイリスタ76のゲートにハイレベル信号(ゲート電流)が出力され、サイリスタ76をオンさせるようになっている。なお、コンデンサ415は、トランジスタ411の寄生容量が発生する高周波ノイズを除去し、この高周波ノイズによってサイリスタ76がオンしてしまうのを防止するためのものである。
【0023】
次に、上記構成のバラストの200の組付け構造について説明する。
【0024】
バラスト200は、図5に示すように、上記回路構成が配置されたバスバーケース20を、カバー部材21及びベース22によって覆い、カバー部材21及びベース22をネジ23によって固定することによって構成される。
【0025】
バスバーケース20の表面には、上記回路構成の各部を電気的に接続するターミナル24がインサート形成されている。このターミナル24のパターン構成を図6に示す。
【0026】
上記回路構成において、Hブリッジ回路61、制御回路10、ゲート回路11、MOSトランジスタ9、42、ダイオード43、72、抵抗8、52、74という半導体装置として形成可能な部分は、ハイブリッドIC(以下、HICという)100としてIC化されて一体形成される(図4参照)。そして、その他の部分(本回路構成では、トランス41、71やコンデンサ32、44、45、51、75、及びサイリスタ76)がHIC100とは別体で構成される。
【0027】
このため、HIC100とその他の部分とをターミナル24にて電気的に接続させることによって上記回路構成が構成される。これにより、上記図4に示す回路機能部が形成される。
【0028】
具体的には、HIC100とターミナル24との電気的接続は、HIC100をバスバーケース20内に収容したのち、HIC100の各端子12a〜12kとターミナル24とをAlワイヤ等でワイヤボンディングすることによって行われ、HIC100以外のその他の部分については、その他の部分をバスバーケース20内に収容したのち、その他の部分の端子をターミナル24に溶接、はんだ付け等することによって行っている。
【0029】
そして、図6に示すターミナル24の部分24a及び部分24bはそれぞれ、図5に示すバスバーケース20に固定されたグロメット内に配設された出力線25、26に接続されており、この出力線25、26を介してランプ2に接続される。
【0030】
また、ターミナル24はバッテリ1の正極側と接続される端子27aと、負極側(すなわちアース側)に接続される端子27bとを有しており、端子27bはバラスト200のアースを取るアース接続部27cに接続されている。そして、ターミナル24の端子27a、27bは、バスバーケース20に形成されたコネクタ部28よりバスバーケース20の外部に引き出されており、このコネクタ部28においてバッテリ1に接続された配線と接続される。
【0031】
上記したネジ23は、このアース接続部27cにおいてバスバーケース20とベース22とをネジ締め固定し、アース接続部27cとベース22とをアース接続している。なお、カバー21及びベース22は、これらに収納される回路機能部を放射ノイズから保護すべく、金属で構成されている。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記試作したバラスト200について鋭意検討を行った。
【0033】
上記構成においては、始動回路7を構成するサイリスタ76のカソード端子をアース接続する必要がある。この場合、アース接続される端子の共通化を図るという観点から、回路構成中の他の部位にアース接続される配線が存在するのであれば、このアース接続される配線にサイリスタ76のカソード端子から引き出される配線を連結することが好ましい。
【0034】
上記構成においては、DC−DCコンバータ4を構成するコンデンサ45の負極側がアースに接続されるため、配線Pを構成するターミナル24を介して、サイリスタ76のカソード端子をコンデンサ45の負極側端子に電気的に接続したのち、ターミナル24の端子12cにおいて、HIC100のアース接続される配線パターン100a(図4参照)に接続している。
【0035】
図6中に、ターミナル24に接続されるコンデンサ45、サイリスタ76の電気的配線状態を示す。
【0036】
上述したように、端子12cにおいて、HIC100はターミナル24とワイヤボンディングで接続される。このように構成されたものでは、点灯時にサイリスタ76のゲート回路11がゲート信号を出力していないにも関わらずサイリスタ76が導通してしまう誤動作が起こり、点灯できないことがあるという問題が生じた。
【0037】
これは、スイッチSWのオンによりDC−DCコンバータ4が作動開始し、MOSトランジスタ42がスイッチング作動を行うと、コンデンサ45がスイッチングに応じて充放電を行い、その充放電電流によって図4のA、B間で電位差が生じるからであり、充放電電流が負極性になるとB点電位に対してA点電位が負電圧になって、サイリスタ76を導通させてしまうのである。
【0038】
つまり、B点電位に対してA点電位が負電圧になった時、サイリスタ76のカソード電位はA点の電位、ゲート回路11の基準電位はB点の電位となっているため、ゲート端子電圧に対しカソード端子電圧が低くなってゲート電流が流れ、サイリスタ76が導通するのである。
【0039】
なお、このときには、図7に示すゲート駆動IC416によってトランジスタ410がオフ、トランジスタ411がオン状態とされているが、B点電位に対しA点電位が負電圧になると、端子403からコンデンサ415、抵抗414、トランジスタ411の寄生ダイオード412及び抵抗413を介し、端子401、端子12jを経て、サイリスタ76のゲート電流がカソードに向かって流れ込む。
【0040】
本発明は上記点に鑑みて、ランプを始動するための始動回路にスイッチング素子として用いられるサイリスタの誤作動を防止することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、スイッチング素子(42)及びゲート回路(11)が共にハイブリッドIC基板(100)上に形成され、コンデンサ(45)の負極側端子は第1の配線部材(24)に接続されたのち、第1の端子(12c)を介してハイブリッドIC基板に接続されており、サイリスタ(76)のカソード端子は第2の配線部材(24)に接続されたのち、第1の端子とは異なる第2の端子(12m)を介してハイブリッドIC基板に接続されており、第1、第2の端子は、ハイブリッドIC基板上にて電気的に接続されていることを特徴としている。
【0042】
このように、コンデンサの負極側端子が接続される第1の端子と、サイリスタのカソード端子が接続される第2の端子を別々に設けることによって、第1の端子とコンデンサの負極側端子との接続部において生じる電位差によって、サイリスタのカソード端子がゲート端子よりも低電位になることを防止することができる。これにより、サイリスタのカソード端子がゲート端子よりも低電位となることによるサイリスタの誤作動を防止することができる。
【0043】
請求項2に記載の発明においては、コンデンサ(45)の負極側端子は第1の端子(12c)を介してハイブリッドIC基板(100)に接続され、スイッチング素子(42)との電気的接続が成されており、サイリスタのカソード端子は第1の端子とは異なる第2の端子(12m)を介してハイブリッドIC基板に接続され、ハイブリッドIC基板上に形成されたアースに接続される部位に電気的接続が成されていることを特徴としている。
【0044】
このように、コンデンサの負極側端子が接続される第1の端子と、サイリスタのカソード端子が接続される第2の端子を別々に設け、さらに第2の端子を介してハイブリッドIC基板上のアースに接続される部位に電気的に接続されるようにすれば、サイリスタのカソード端子をアース接続されるゲート端子と同等の電位にすることができる。これにより、サイリスタの誤作動を防止することができる。
【0045】
また、請求項1、2に記載の発明では、ゲート回路のうちアース接続される第3の端子(403)からアースに向けて延設された第1の配線パターン(100b)に、第2の端子から延設された第2の配線パターン(100c)が接続され、第2の配線パターンを含むカソード端子からアースに至るまでの電気配線は、スイッチング素子をオンにしたときにおけるDC−DCコンバータの電流経路となる第3の配線パターンを通過しないようになっていることを特徴としている。
【0047】
このように、カソード端子からアースに至るまでの電気配線を、高周波ノイズを含む大電流が流れるDC−DCコンバータの電流経路を通過しないように構成することで、カソード端子が高周波ノイズの影響を受けないようにすることができる。
【0048】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。図1に本発明の一実施形態を適用したバラストの回路構成を示し、図2に図1に示すバラストの組付け構造を示す。また、図3に図2に示すバラストのターミナルのパターン構成を示す。なお、図1〜図3において、上述した図4〜図6に示すものと同じ符号を付したものは、同一もしくは均等のものであることを示している。
【0050】
以下、これらの図に基づいて本実施形態におけるバラストの構成について説明する。ただし、本実施形態におけるバラストは上述した図4〜図6に示したものと概ね同様の構成を有しているため、異なる部分についてのみ説明する。なお、本実施形態に示すバラストのゲート回路は図7に示すものと同じ構成となっている。
【0051】
この実施形態においては、図1に示ように、サイリスタ76のカソード端子は、HIC100の端子(第2の端子)12mに接続されている。一方、コンデンサ45の負極側端子は端子(第1の端子)12cを介してHIC100に接続されている。このように、サイリスタ76のカソード端子が接続される端子12mとコンデンサ45の負極側端子が接続される端子12cを2つに分けて構成し、それぞれ別々にHIC100と接続されるようにしている。
【0052】
また、端子12mは、HIC100内に配設された配線パターンを介して、C点においてゲート回路11をアース接続する配線パターン100bに電気的に接続されている。
【0053】
すなわち、ゲート回路11のアース端子403から引き出された配線パターン100bは、MOSトランジスタ9を介してアースに接続されているが、このアース端子403からMOSトランジスタ9に至るまでの間に位置するC点において、端子12mまで延設される配線パターンが接続されている。
【0054】
このように、ほとんど電流が流れないゲート回路11のアース端子403から引き出される配線パターン100bにサイリスタ76のカソード端子を接続しているため、サイリスタ76のカソード端子の電位がゲート回路11のアース端子403の電位と同等となるようにできる。
【0055】
図3に示すターミナル24のパターンで見てみると、サイリスタ76のカソード端子が接続される端子12mと、コンデンサ45の負極側が接続される端子12cとが分断されている。そして、端子12cと端子12mは、ターミナル24の下方に配置されるHIC100(図3では図示していない)内の配線パターン100a〜100cを介して電気的に接続された状態となっている(図1、図2参照)。
【0056】
このような構成においては、ゲート回路の端子403とサイリスタ76のカソード端子とが同電位となるため、ランプ2の点灯時にサイリスタ76のゲート回路11がゲート信号を出力していないにも関わらずサイリスタ76が導通してしまう誤動作を防止することができる。従って、確実にランプ2の点灯を行うことができる。
【0057】
また、スイッチSWのオンによりDC−DCコンバータ4が作動開始し、MOSトランジスタ9がスイッチング作動すると、コンデンサ45はスイッチングに応じて充放電を行い、その充放電電流によって図2の点A、B間に電位差を発生させるが、サイリスタ76のカソード端子がC点に接続されゲート回路11の基準電位となる端子403もC点に接続されているため、点A、B間の電位差の影響を何ら受けることはない。
【0058】
なお、HIC100内においてアース接続される部位は他にもあり、例えば端子12cと点Bの間において、サイリスタ76のカソード端子に接続される配線パターン100cを接続することも可能であると考えられる。しかしながら、この端子12cと点Bの間は、図1の矢印で示したように、トランス41の1次巻線41a、MOSトランジスタ42、コンデンサ45を通じて流れる多大な電流の経路となっており、この多大な電流に含まれる高周波ノイズの影響を受け易い箇所であるため、上記構成を採用するのが適しているといえる。
【0059】
(他の実施形態)
上記実施形態では、HIC100として全てが1枚の基板で構成されたものを示したが、図8に示すようにしてもよい。
【0060】
図8(a)は、スイッチング素子としてのMOSトランジスタ42をパワーブロック状態にして、回路基板とは別置きした形態を示す。なお、42aはシリコンチップ、42bは窒化アルミ(AlN)基板、42cはアルミワイヤである。100aはハイブリッドICのアルミナ(Al2O3)基板、22は金属アースである。
【0061】
シリコンチップ42aは窒化アルミ基板42bにはんだ付けされ、窒化アルミ基板42bは接着剤により金属ケース22に接着される。アルミナ基板100aは、金属ケース22に接着剤にて接着される。
【0062】
MOSトランジスタ42が形成されたシリコンチップ42aの表面にあるソース電極とゲート電極部には、それぞれアルミワイヤの超音波ボンディングにより接続し、他方をアルミナ基板100a上のボンディングパッド部に超音波ボンディングにより接続している。ドレイン電極はチップ横に配置したボンディングパッド部とアルミナ基板100a上のボンディングパッド部とをアルミワイヤの超音波ボンディングにより接続している。
【0063】
図8(b)は、MOSトランジスタ42をパワーブロック状態にして回路基板上に搭載した形態を示す。42bは過渡熱を吸収するためのヒートシンクで、銅またはモリブデンなどの金属材料である。その他の符号は図6(a)と同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるバラスト200の回路構成を示す図である。
【図2】図1に示すバラスト200の組付け構造を示す図である。
【図3】図2に示すバラスト200のターミナル24のパターン構成を示す図である。
【図4】本発明者らが試作したバラスト200の回路構成を示す図である。
【図5】図4に示すバラスト200の組付け構造を示す図である。
【図6】図5に示すバラスト200のターミナル24のパターン構成を示す図である。
【図7】図4に示すゲート回路11の回路構成の詳細を示す図である。
【図8】他の実施形態におけるHIC100の構造を示した図である。
【符号の説明】
1…バッテリ、2…ランプ、4…DC−DCコンバータ、6…インバータ回路、
61…Hブリッジ回路、7…始動回路、9…MOSトランジスタ、
10…制御回路、11…ゲート回路、12a〜12b及び401〜403…端子。
Claims (2)
- 直流電源からの電圧を昇圧するトランス(41)と、前記トランスの1次巻線(41a)に直列接続されたスイッチング素子(42)と、直列接続された前記トランス及び前記スイッチング素子に並列接続されたコンデンサ(45)とを有してなり、前記昇圧した昇圧電圧を出力するDC−DCコンバータ(4)と、
サイリスタ(76)を有し、高圧放電灯(2)の点灯始動時に前記サイリスタをオンさせ、前記DC−DCコンバータが出力した昇圧電圧に基づいて、高電圧パルスを前記高圧放電灯に印加する始動回路(7)と、
前記サイリスタをオンさせるゲート信号を発生させるゲート回路(11)と、を備え、
前記スイッチング素子及び前記ゲート回路が共にハイブリッドIC基板(100)上に形成され、
前記コンデンサの負極側端子は第1の配線部材(24)に接続されたのち、第1の端子(12c)を介して前記ハイブリッドIC基板に接続されており、
前記サイリスタのカソード端子は第2の配線部材(24)に接続されたのち、前記第1の端子とは異なる第2の端子(12m)を介して前記ハイブリッドIC基板に接続されており、
前記第1、第2の端子が、前記ハイブリッドIC基板上にて電気的に接続されている放電灯装置であって、
前記ゲート回路はアース接続される第3の端子(403)を有し、
前記ハイブリッドIC基板には、前記第3の端子からアースに向けて延設された第1の配線パターン(100b)が備えられていると共に、前記第2の端子から延設され前記第1の配線パターンに接続された第2の配線パターン(100c)が備えられており、
前記コンデンサの負極側に接続された前記第1の端子と前記スイッチング素子とがハイブリッドIC基板上に形成された第3の配線パターン(100a)を介して電気的接続が成されており、
前記DC−DCコンバータは、前記スイッチング素子をオンさせたときに、前記トランス、前記スイッチング素子、前記第3の配線パターン、及び前記コンデンサの順に流れる電流経路を形成するようになっており、
前記第2の配線パターンを含む前記カソード端子から前記アースに至るまでの電気配線は、前記第3の配線パターンを通過しないようになっていることを特徴とする放電灯装置。 - 直流電源からの電圧を昇圧するトランス(41)と、前記トランスの1次巻線(41a)に直列接続されたスイッチング素子(42)と、直列接続された前記トランス及び前記スイッチング素子に並列接続されたコンデンサ(45)とを有してなり、前記昇圧した昇圧電圧を出力するDC−DCコンバータ(4)と、
サイリスタ(76)を有し、高圧放電灯(2)の点灯始動時に前記サイリスタをオンさせ、前記DC−DCコンバータが出力した昇圧電圧に基づいて、高電圧パルスを前記高圧放電灯に印加する始動回路(7)と、
前記サイリスタをオンさせるゲート信号を発生させるゲート回路(11)と、を備え、
前記スイッチング素子及び前記ゲート回路が共にハイブリッドIC基板(100)上に形成され、
前記コンデンサの負極側端子は第1の端子(12c)を介して前記ハイブリッドIC基板に接続され、前記スイッチング素子との電気的接続が成されており、 前記サイリスタのカソード端子は前記第1の端子とは異なる第2の端子(12m)を介して前記ハイブリッドIC基板に接続され、ハイブリッドIC基板上に形成されたアースに接続される部位に電気的接続が成されている放電灯装置であって、
前記ゲート回路はアース接続される第3の端子(403)を有し、
前記ハイブリッドIC基板には、前記第3の端子から前記アースに向けて延設された第1の配線パターン(100b)が備えられていると共に、前記第2の端子から延設され前記第1の配線パターンに接続された第2の配線パターン(100c)が備えられており、
前記コンデンサの負極側に接続された前記第1の端子と前記スイッチング素子とがハイブリッドIC基板上に形成された第3の配線パターン(100a)を介して電気的接続が成されており、
前記DC−DCコンバータは、前記スイッチング素子をオンさせたときに、前記トランス、前記スイッチング素子、前記第3の配線パターン、及び前記コンデンサの順に流れる電流経路を形成するようになっており、
前記第2の配線パターンを含む前記カソード端子から前記アースに至るまでの電気配線は、前記第3の配線パターンを通過しないようになっていることを特徴とする放電灯装置。
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