JP3679615B2 - 成形外観に優れた耐衝撃性メタクリレート系樹脂板及びその製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形外観と耐衝撃性のバランスに優れたメチルメタクリレート系樹脂板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メチルメタクリレート系樹脂板は、その優れた透明性および表面光沢、良好な耐候性および機械的性質等により、照明器具、看板、各種建材、遮音板などに広く利用されている。しかし、衝撃強度については必ずしも十分でなく、むしろ脆弱なものとされ、その向上が望まれており、これまで種々の提案が行われている。
【0003】
例えば、特公昭55−27576号公報にはエラストマー層を含む多段逐次生成重合体をメタクリル樹脂に4〜90重量%含有させてなる耐衝撃性組成物のキャスト法による製造方法が開示されている。また、特開平1−252653号公報にはメチルメタクリレート系樹脂100重量部中に、架橋構造を有し、平均粒子径が0.1〜1μmであるゴム状共重合体に硬質樹脂成分をグラフト重合せしめて得たグラフト共重合体を2〜30重量部分散させたキャスト板が開示されている。また、特開平8−151498号公報では、メタクリル酸メチルを主成分とする単量体100重量部中に、粘度平均分子量10000〜300000のメタクリル酸メチル系重合体5〜50重量部を溶解させ、さらに多層構造弾性体1〜50重量部を分散させたシラップを鋳込重合させたメチルメタクリレート系樹脂板の製造方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記方法によって得られるメチルメタクリレート系樹脂板は耐衝撃性に優れるものの、樹脂板の表面がマット状になる等の成形外観の低下がしばしば見られるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点に関して鋭意検討した結果、メチルメタクリレート系樹脂板中に存在する多層構造共重合体の分散状態を制御することで耐衝撃性と成形外観の両者に優れた板が得られることを見出し、本発明に至った。
【0006】
すなわち本発明の要旨は、メチルメタクリレート単位を50重量%以上含むメチルメタクリレート系樹脂と少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層である多層構造共重合体からなる樹脂板において、少なくとも一方の表面が式(1)により算出される多層構造共重合体の凝集度が8未満の均一分散層からなり、他の表面もしくは内部が式(1)により算出される多層構造共重合体の凝集度が8以上の凝集層からなることを特徴とする樹脂板にある。
凝集度=[Σ{(各部分に占める多層構造共重合体数の平均値Nm−各部分に占める多層構造共重合体数N)2}1/2]/3 (1)
【0007】
また本発明の要旨は所定の間隔をもって対向して走行する一対のエンドレスベルトの対向面と、一対のエンドレスベルトにその両側端部付近で挟まれた状態で前記エンドレスベルトの走行に追随して走行する二個のガスケットとにより形成される空間部に、その一端よりメチルメタクリレート単位50〜100重量%とこれと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる単量体もしくは単量体混合物またはそれらの単量体の一部が重合した(共)重合体と単量体との混合物と、少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層である多層構造共重合体との混合物からなる重合性原料を連続的に供給し、前記原料が重合固化するまでの流動状態にある間に、ベルトの走行方向と直角かつベルト面の垂直方向からベルト面に対して少なくとも一回0.001〜10.0kg/cmの線荷重をかけた後、重合を完結させ、エンドレスベルトの他端から板状重合物を取り出すことを特徴とする樹脂板の製造方法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂板を構成するメチルメタクリレート単位を50重量%以上含むメチルメタクリレート系樹脂において、メチルメタクリレートと組み合わせて用いられる共重合可能な単量体としては、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物、N−フェニルマレイミド,N−シクロヘキシルマレイミド、N−t-ブチルマレイミド等のマレイミド誘導体、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の窒素含有単量体、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、エチレングリコールジアクリレート、アリルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート等の架橋剤などが挙げられる。
【0009】
本発明の樹脂板を構成する多層構造共重合体は、少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層であれば、組成、粒径などに限定を受けるものではない。架橋構造を有するゴム状共重合体としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系重合体、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が4〜10のアクリル酸エステル系重合体、およびそれらと共重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。共重合可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等のビニルシアン化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート等の架橋剤が挙げられる。特にアルキル基の炭素数が4〜10のアクリル酸エステル系共重合体においては、上記の架橋剤成分が少なくとも一種必須成分として含まれる。
【0010】
また多層構造共重合体はゴム状共重合体層の外層に硬質成分からなる重合体層を持つものが好ましく、硬質成分を構成する単量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等の窒素含有単量体、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体等が挙げられる。これらの単量体は単独で、または2種以上使用される。
【0011】
本発明において多層構造共重合体の樹脂板中での分散状態は、下記の式(1)で定義される凝集度によって表現される。
【0012】
凝集度=[Σ{(各部分に占める多層構造共重合体数の平均値Nm−各部分に占める多層構造共重合体数N)2}1/2]/3 (1)
凝集度とは樹脂板中に分散して存在する多層構造共重合体の凝集状態を表す指標であり、樹脂板中のある任意の部分において、多層構造共重合体が凝集している程度を表す。式(1)において凝集度が大きいことは、多層構造共重合体の凝集の程度が大きいことを意味し、また凝集度が小さいことは多層構造共重合体がより均一に分散していることを意味する。本発明で、多層構造共重合体が均一に分散した均一分散層(以下、「均一分散層」という)とは凝集度が8未満の層を意味し、多層構造共重合体が凝集した凝集層(以下、「凝集層」という)とは凝集度が8以上である層を意味する。各々の均一分散層または凝集層における式(1)で定義される凝集度は、それぞれの層の厚み方向の中間地点において、求められるものである。
【0013】
凝集度を求めるには、まず樹脂板中に含有される多層構造共重合体を例えば4000倍程度の倍率で写真撮影し、多層構造共重合体の平均ゴム粒径をRとした場合に一辺が、105×R程度の大きさの正方形の枠を写真中で無作為に10ヶ所選ぶ。次に、各々の正方形内の多層構造共重合体の数Nを求めた後、式(1)に従って算出する。ここで各部分に占める多層構造共重合体数の平均値Nmとは、前述の無作為に選ばれた10ヶ所の正方形内で観察された重合体数の平均値である。
【0014】
均一分散層の凝集度が8以上では成形時の樹脂板表面の光沢が低下したり、表面がマット状になったりして成形外観の観点から好ましくない。好ましくは6以下であり、さらに好ましくは5以下である。
【0015】
均一分散層は、樹脂板の少なくとも一方の表面に存在することが必要であり、一つの均一分散層は樹脂板の全厚みの1〜40%の厚みを有することが好ましい。均一分散層が薄すぎると、成形外観が悪くなり好ましくない。従って一つの均一分散層の割合の下限は5%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。一方、均一分散層が厚すぎると耐衝撃性が低下するため好ましくない。従って一つの均一分散層の割合の上限は35%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。
【0016】
均一分散層が樹脂板の一方の表面のみに存在する場合は他方の表面は凝集層となり、均一分散層が両側の表面に存在する場合は内部が凝集層となる。
【0017】
凝集層の凝集度が8未満では、耐衝撃性が低下するため好ましくない。好ましくは10以上であり、さらに好ましくは20以上である。一方、凝集度が高すぎると樹脂板の透明度が低下するため、凝集度は好ましくは100以下である。
【0018】
均一分散層が一方の表面のみに存在する場合は、上記凝集層は樹脂板の全厚みの60〜99%の厚みを有することが好ましい。凝集層が薄すぎると耐衝撃性が十分に発現されず好ましくない。凝集層の割合の下限は65%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましい。また、凝集層が厚すぎると樹脂板の成形外観が悪くなったり、透明性などの他の物性の低下を招くため好ましくない。凝集層の割合の上限は95%以下がより好ましく、90%以下がさらに好ましい。
【0019】
均一分散層が両方の表面に存在する場合は、凝集層は樹脂板の全厚みの20〜98%の厚みを有することが好ましい。下限は30%以上がより好ましく、40%以上がさらに好ましい。上限は90%以下がより好ましく、80%以下がさらに好ましい。
【0020】
本発明で、均一分散層を少なくとも一方の表面に有し、凝集層を他方の表面または内部に有するメチルメタクリレート系樹脂板を得るには、予め均一分散層に相当する樹脂板またはフィルムと凝集層に相当する樹脂板またはフィルムをそれぞれ製造した後にそれらを貼り合わせる方法や、多層構造共重合体を含む重合性原料を、周辺をガスケットでシールし、対向させた2枚の金属板からなるセルに注入した後、水浴中でゴムロール等を前後に移動させながら線荷重をかけて重合させる方法等が挙げられる。
【0021】
生産性等から特に好ましい方法としては、所定の間隔をもって対向して走行する一対のエンドレスベルトの対向面と、一対のエンドレスベルトにその両側端部付近で挟まれた状態で前記エンドレスベルトの走行に追随して走行する二個のガスケットとにより形成される空間部に、その一端よりメチルメタクリレート単位50〜100重量%とこれと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる単量体もしくは単量体混合物またはそれらの単量体の一部が重合した(共)重合体と単量体との混合物と、少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層である多層構造共重合体との混合物からなる重合性原料を連続的に供給し、前記原料が重合固化するまでの流動状態にある間に、ベルトの走行方向と直角かつベルト面の垂直方向からベルト面に対して少なくとも一回0.001〜10.0kg/cmの線荷重をかけることにより、樹脂板表層の多層構造共重合体を均一に分散させる方法が挙げられる。
【0022】
この方法に使用する、所定の間隔をもって対向して走行する一対のエンドレスベルトからなる重合装置は、例えば特公昭46−41602号公報に記載されている公知の装置が使用できる。その一具体例を図1に示す。
【0023】
図1において、上下に配置した一対のエンドレスベルト1、2はそれぞれ主プーリ3、4、5、6で張力が与えられ、同一速度で走行するよう駆動される。上下対になったキャリアロール7は走行するエンドレスベルトを水平に支持し、ベルトの走行方向と直角かつベルト面の垂直方向からベルト面に対して少なくとも一回0.001〜10.0kg/cmの線荷重をかける。線荷重は0.01kg/cm以上がより好ましい。また線荷重をかける回数が多くなれば、得られる樹脂板の表面の均一分散層の分散が、より均一になる。
【0024】
重合性原料は原料注入装置14で一対のエンドレスベルト間に供給される。一対のエンドレスベルトの両側端部付近は弾力性のある二個のガスケット12でシールされる。
【0025】
重合性原料はエンドレスベルトの走行に伴い、第一重合ゾーン8において温水スプレー9で加熱されて重合し、次いで第二重合ゾーン10において遠赤外線ヒーターで加熱されて重合を完結し、冷却ゾーン11で冷却された後、板状重合物13として取り出される。
【0026】
前述の重合性原料における単量体の一部が重合した(共)重合体と単量体との混合物とはメチルメタクリレートまたはメチルメタクリレートとこれと共重合可能な単量体とからなる単量体または単量体混合物の一部が重合したものであって、重合率が35重量%以下のものが好ましい。
【0027】
また重合性原料には連鎖移動剤を添加することもできる。連鎖移動剤としては、通常ラジカル重合に用いられるものの中から選択して用いればよいが、好ましくは炭素数2〜20のアルキルメルカプタン、メルカプト酸、チオフェノールあるいはそれらの混合物などのメルカプタン系連鎖移動剤である。さらには好ましくは、n−オクチルメルカプタンやn−ドデシルメルカプタンのようなアルキル鎖の短いメルカプタンである。
【0028】
この重合性原料を重合させるには、アゾ化合物あるいは有機過酸化物等のラジカル重合開始剤を用いるのが好ましい。アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等を挙げられるができ、他方、有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。また、レドックス系の重合開始剤、例えば有機過酸化物とアミン類との組み合わせも用いることができる。
【0029】
本発明の樹脂板を鋳込重合法によって製造する際の重合温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって異なるが、一般には10〜150℃である。
【0030】
鋳込重合法によって得られるキャスト板の厚みは特に制限はないが、通常市販されている厚み、すなわち、1〜120mmの範囲内であることが好ましい。
【0031】
さらに本発明方法において、単量体を混合する工程や単量体の一部を重合する工程から重合性原料を連続的に供給する工程のいずれかの好都合な工程において着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、他の帯電防止剤、充てん剤等を添加することができる。
【0032】
【実施例】
次に、実施例によってさらに具体的に本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。各実施例において、特記の無い限り「部」は重量部を意味する。
【0033】
また、実施例において、各略号は以下の化合物を示す。
【0034】
MMA:メチルメタクリレート
MA:メチルアクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
St:スチレン
AMA:アリルメタクリレート
BDMA:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
n−OM:n−オクチルメルカプタン
n−DM:n−ドデシルメルカプタン
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
t−BH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
PHPV:t−ヘキシルパーオキシビバレート
EAP:エチルアシッドフォスフェート
TV−P:2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
サノールLS−2626:1−{2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン
サノールLS−770:ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
AOT:スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
AO−50:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
EDTA・2Na:エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム2水和物
SFS:ソディウムフォルムアルデヒドスルホキシレート
乳化剤(X):モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%とジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物
また、実施例および比較例中の物性は下記の方法で評価した。
【0035】
1)凝集度の測定
樹脂板の長さ方向をX方向、幅方向をY方向、厚み方向をZ方向とした時のXZ面において、X方向0.1mm、Z方向0.1mm程度の大きさで、厚みが70nm程度の薄片を、樹脂板の全厚み方向にわたってミクロトームを用いて切り出した。その薄片を0.5重量%四酸化ルテニウム水溶液の入ったサンプル瓶の気相中に室温下、2時間静置することにより染色を行った。染色した薄片を透過型電子顕微鏡(TEM)で4200倍に拡大して写真撮影した。各々の写真について2.4×2.4cmの枠を任意の部分として写真中から無作為に10ヶ所選び、各々の枠内の多層構造共重合体の数Nを数えて、式(1)に従って凝集度を算出し、均一分散層と凝集層の概略の厚みを算出した。算出した概略の厚みから均一分散層と凝集層の両層が含まれる薄片の写真を選び、写真上においてZ方向を十等分に分割して、それぞれの分割区域の凝集度を同様の方法により算出して、これによって均一分散層と凝集層の厚みを決定した。このように決定された均一分散層と凝集層の各層の厚みについて、それぞれの層の厚み方向の中間地点における凝集度を同様の方法により算出し、これらの値を均一分散層または凝集層の凝集度とした。
【0036】
2)ハイドロショット高速面衝撃強度
樹脂板を100×100mmの大きさに切り出し、島津製作所製ハイドロショットにより撃芯径:1/2インチ、打ち抜き速度:2m/sec、測定温度23℃の条件下で面衝撃強度を測定した。
【0037】
3)表面光沢
厚さ3mmまたは6mmの樹脂板を170×170mm角に切り出し、浅野研究所製真空成形機(形式FK−0431−1−10)を用いて160℃で厚さ3mmの樹脂板は1mm、厚さ6mmの樹脂板は2mmになるように二軸延伸した後、ディジタル光沢計(20°、60°)GM−26D型[村上色彩技術研究所(株)製]を用いて延伸部の樹脂板表面の光沢を測定した。
【0038】
4)表面粗さの測定
樹脂板を3)表面光沢の時と同様に二軸延伸した後、延伸部表面の凹凸をミツトヨ(株)社製サーフテスト201を用いて測定した。延伸された樹脂板表面の任意方向の長さ5mm区間の表面の凹凸を測定し、得られたチャートから区間内の凹部としてピークの低い順番で5ヶ所を選び、凸部としてピークの高い順番から5ヶ所を選んだ。それぞれ5ヶ所の低さの平均値と5ヶ所の高さの平均値の差をμmで表した。チャートにおいて、0.3μm以上のピークが測定区間において3個以上計測されなかったものに関してはLESS PEAKと記した。
【0039】
〔実施例1〕
この実施例は上面セルにのみ線荷重をかけた例である。
【0040】
還流冷却器付き反応容器に、イオン交換水300部を加え、80℃に昇温し、硫酸鉄(II)7水和物4×10-5部、EDTA・2Na1.2×10-4部、SFS0.4部を添加して10分保持した。その後、表1に記載した組成の単量体混合物(a−1)(以下、参照番号を付した単量体混合物は、同様に表1に記載したものである。)40部、重合開始剤t−BH0.07部と乳化剤(X)1.2部の混合物の1/10を加えて15分保持した。その後、残りの単量体混合物、重合開始剤、乳化剤の混合物を20部/時間の速度で連続的に添加し、その後、1時間保持して最内層の重合を行い、ラテックスを得た。
【0041】
次いで、このラテックスの存在下、SFS0.2部を加えて15分保持し、単量体混合物(b−1)60部、重合開始剤CHP0.17部、乳化剤(X)1.8部の混合物を、20部/時間の速度で連続的に添加し、その後、2時間保持して中間層の重合を行った。
【0042】
次いで、このラテックスの存在下、SFS0.2部を加えて15分保持し、単量体混合物(c−1)60部、重合開始剤t−BH0.1部の混合物を、30部/時間の速度で連続的に添加し、その後、2時間保持して最外層の重合を行い、多層構造共重合体のラテックスを得た。
【0043】
次いで、このラテックスを酢酸カルシウム水溶液で凝固し、洗浄、脱水、乾燥を行い、多層構造共重合体(以下、重合体Aと記す。)を得た。
【0044】
重合体A12.8部とメチルメタクリレートの重合体と単量体の混合物(粘度100センチポイズ、重合率10重量%)100部を混合した。さらにこの混合体に重合開始剤AIBNを0.008部、PHPVを0.32部、離型剤AOT(商品名、アメリカンシアナミド社製)を0.005部、EAPを0.01部、連鎖移動剤n−DMを0.06部、紫外線吸収剤TV−P(商品名、チバガイギー製)を0.3部、光安定剤サノールLS2626(商品名、三共(株)製)を0.5部添加し重合性原料とした。この原料を減圧にして溶存空気を除去した後、ガスケットおよび厚さ1.5mmの鏡面加工された50×50cm角のステンレス板2枚よりなる、間隔4.2mmに形成されたセル中に流し込んだ。このセルを76℃の温水に浸漬させ、40分間重合した。その際、上面セルに外部から直径8cm、長さ27cmのゴムロールを当てることによって、セル面の垂直方向から1kg/cmの線荷重をかけた。この40分間の重合中に、セルの辺に平行にセルの中心部からロールが回転する両方向に繰り返し9cmずつロールを往復移動させた。ロールの移動速度は4cm/秒とした。次いで125℃の加熱炉の中で60分間重合し板厚3mmのメタクリレート系樹脂板を得た。
【0045】
得られた樹脂板から線荷重がかけられた箇所を切り出し、その箇所を評価し、表2の結果を得た。
【0046】
〔実施例2〕
この実施例は上面セルにのみ線荷重をかけた例である。
【0047】
実施例1に記載の重合体A12.8部とメチルメタクリレートの重合体と単量体の混合物(粘度100センチポイズ、重合率10重量%)100部を混合した。さらにこの混合体に重合開始剤AIBNを0.008部、PHPVを0.32部、離型剤AOTを0.005部、EAPを0.01部、連鎖移動剤n−DMを0.06部、紫外線吸収剤TV−Pを0.3部、光安定剤サノールLS770(商品名、三共(株)製)を0.3部、安定剤マークAO−50(商品名、旭電化工業(株)製)を0.2部添加し重合性原料とした。この原料を減圧にして溶存空気を除去した後、ガスケットおよび厚さ1.5mmの鏡面加工された50×50cm角のステンレス板2枚からなる、間隔7.7mmに形成されたセル中に流し込んだ。このセルを72℃の温水に浸漬させ60分間重合した。その際、上面セルに外部から直径9cm、長さ27cmのゴムロールを当てることによって、セル面の垂直方向から2.5kg/cmの線荷重をかけた。この60分間の重合中に、セルの辺に平行にセルの中心部からロールが回転する両方向に繰り返し9cmずつロールを往復移動させた。ロールの移動速度は4cm/秒とした。次いで125℃の加熱炉の中で60分間重合し板厚6mmのメタクリレート系樹脂板を得た。
【0048】
得られた樹脂板から線荷重がかけられた箇所を切り出し、その箇所を評価し、表2の結果を得た。
【0049】
〔実施例3〕
この実施例は上面セル、下面セルの両方に線荷重をかけた例である。
【0050】
実施例1と同様な重合性原料を調製し、減圧下で溶存空気を除去した後、鏡面仕上げされた厚さ1.5mm、巾3000mmのステンレス製のエンドレスベルトを備えた図1に示される連続重合装置に原料を注入した。この連続重合装置は原料注入部でベルト間隔が4.2mmに調整されていた。上下対になったキャリアロールでエンドレスベルトの走行方向に対して直角、かつベルト面に垂直方向から1kg/cmの線荷重をかけながら、第一重合ゾーンで滞在時間が35分となる条件で、ベルト裏面から78℃の温水をかけながら重合を行った。第二重合ゾーンでは滞在時間が5分で、遠赤外線ヒーターでベルト裏面温度が120℃になる条件で重合を完結させた。こうして板厚3mmのメタクリレート系樹脂板を得、その樹脂板を評価し、表2の結果を得た。
【0051】
〔比較例1〕
セルに線荷重をかけずに重合したこと以外は実施例1と同様に操作して板厚3mmのメタクリレート系樹脂板を得、その樹脂板を評価し、表2の結果を得た。樹脂板の凝集度は、板の厚み方向すべてにおいてほぼ均一であった。
【0052】
〔比較例2〕
セルに線荷重をかけずに重合したこと以外は実施例2と同様に操作して板厚6mmのメタクリレート系樹脂板を得、その樹脂板を評価し、表2の結果を得た。樹脂板の凝集度は、板の厚み方向すべてにおいてほぼ均一であった。
【0053】
〔比較例3〕
多層構造共重合体を添加しないで重合性原料を調製したこと以外は実施例3と同様に操作して板厚3mmのメチルメタクリレート樹脂板を得、その樹脂板を評価し、表2の結果を得た。樹脂板には多層構造共重合体は含まれておらず、凝集度は厚み方向すべてにおいて均一であった。
【0054】
〔比較例4〕
重合体A12.8部とMFR=2の汎用メタクリル樹脂100部と混合した後、30mmベント付き二軸押し出し機を用い、溶融混練してペレットとし、さらにTダイ押出機で押出して板厚3mmのメタクリレート系樹脂板を得、その樹脂板を評価し、表2の結果を得た。樹脂板の凝集度は、板の厚み方向すべてにおいてほぼ均一であった。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】
本発明の樹脂板は、成形後の成形外観が良好であり、耐衝撃性に優れている。この樹脂板は看板、各種パネル、カバー、建材、遮音板等様々な分野での利用範囲が拡大される。また本発明の製造方法により生産性よく樹脂板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例3における連続重合装置の概略図である。
【符号の説明】
1、2…エンドレスベルト
3、4、5、6…主プーリ
7…キャリヤロール
8…第一重合ゾーン
9…温水スプレー
10…第二重合ゾーン
11…冷却ゾーン
12…ガスケット
13…板状重合物
14…原料注入装置
Claims (2)
- メチルメタクリレート単位を50重量%以上含むメチルメタクリレート系樹脂と少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層である多層構造共重合体からなる樹脂板において、少なくとも一方の表面が式(1)により算出される多層構造共重合体の凝集度が8未満の均一分散層からなり、他方の表面もしくは内部が式(1)により算出される多層構造共重合体の凝集度が8以上の凝集層からなることを特徴とする樹脂板。
凝集度=[Σ{(各部分に占める多層構造共重合体数の平均値Nm−各部分に占める多層構造共重合体数N)2}1/2]/3 (1) - 所定の間隔をもって対向して走行する一対のエンドレスベルトの対向面と、一対のエンドレスベルトにその両側端部付近で挟まれた状態で前記エンドレスベルトの走行に追随して走行する二個のガスケットとにより形成される空間部に、その一端よりメチルメタクリレート単位50〜100重量%とこれと共重合可能な単量体単位0〜50重量%からなる単量体もしくは単量体混合物またはそれらの単量体の一部が重合した(共)重合体と単量体との混合物と、少なくとも一層が架橋構造を有するゴム状共重合体層である多層構造共重合体との混合物からなる重合性原料を連続的に供給し、前記原料が重合固化するまでの流動状態にある間に、ベルトの走行方向と直角かつベルト面の垂直方向からベルト面に対して少なくとも一回0.001〜10.0kg/cmの線荷重をかけた後、重合を完結させ、エンドレスベルトの他端から板状重合物を取り出すことを特徴とする請求項1に記載の樹脂板の製造方法。
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