JP3677865B2 - 不織布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、均一性が良く、溶剤に対する溶出物や臭いの発生が少なく、かつ強伸度特性に優れた不織布および該不織布の製造方法に関し、より詳細には、飲料用液体のフィルターを始め、医療・衛生材料やワイパー、電池セパレーター、包装材等に好適な不織布およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長繊維不織布を得るには、スパンボンド法やメルトブロー法、フラッシュ紡糸法等があり、種々の繊維径の長繊維不織布を製造することが可能である。ところで、長繊維不織布を製造する際に、より極細の繊維を得るため、あるいは生産性を向上させるために、繊維の原材料であるポリマーの溶融粘度を小さくする検討がなされている。しかしながら、加熱によりポリマー粘度を小さくする方法を採用すると、紡糸線での紡糸張力が低下するため、繊維径のCV%が大きくなったり、糸切れが多くなるという問題があった。
【0003】
また、ポリマー粘度を小さくするためにポリマー分子量を低下させると、繊維中にかなり低分子量の分子が多く含まれることとなり、得られた不織布製品を溶剤や水等の液体に浸漬した際に有意量の溶出物が認められたり、不織布から臭いが発生することが多く見られる。このような不織布は安全性または濾液品質に問題があるため、用途が限られてしまう。
【0004】
一方、例えば特開平1−156561号には、高分子量成分が少なく、かつ分子量分布の狭い原料ポリマーを用いてフィルター用不織布を得る発明が開示されているが、このようないわゆるコントロールドレオロジー(CR)レジンと呼ばれる原料ポリマーであっても、繊維径のCV%が大きくなったり、糸切れの問題が深刻になったり、さらには強伸度特性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮して、溶出物や臭い発生の問題がなく、均一でかつ強伸度特性の良い不織布の提供と、該不織布を生産性よく製造する方法の提供を課題として掲げたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の不織布は、原料として、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であるポリオレフィンを用いたところに要旨を有するものである。
【0007】
本発明の不織布は、不織布化された後のポリオレフィンが、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であることが、課題の解決のために最も好ましい。また、原料ポリオレフィンが、メタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンであること、原料ポリオレフィンの重量分子量分布曲線が、分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有し、かつ7万〜100万の範囲においても1つ以上のピークを有するものであること、原料ポリオレフィンが、重量分子量分布曲線において分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンと、分子量7万〜100万の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンの混合物であることは、いずれも本発明における好適な実施態様である。
【0008】
さらに本発明の不織布は、60℃の20%エタノール水溶液、95℃の水および95℃の4%酢酸水溶液のそれぞれに不織布を浸漬し、30分浸出させた後の溶剤中の蒸発残留物がポリマーの重量に対して重量比率でいずれも2ppm以下であることが、食品衛生法の規格に適合する安全性を確保でき、また溶出物量が少なく臭いの発生を抑制できる点で好ましい。また繊維径のCV%が50%以下であることも均一性を兼ね備えた不織布が得られる点で推奨される要件である。ここでCV%とは、繊維径の標準偏差を繊維径の算術平均値で割った値である。
【0009】
なお、本発明に係る製造方法は、原料として重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であるポリオレフィンを用い、スパンボンド法またはメルトブロー法によって製造するところに特徴を有するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、ポリオレフィン系の不織布およびその製造方法を開示するものであり、その最大の特徴は、不織布の原料となるポリオレフィンが、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であるところにある。
【0011】
原料ポリオレフィンの重量平均分子量が、5万より小さいと、糸切れの発生が多くなり、逆に20万を超えると繊維が細化しにくくなり生産性が上がらないため好ましくない。なお本発明における重量平均分子量および重量分子量分布曲線・重量分率は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC:Waters150−C ALC/GPC)装置を用いて測定したものを採用した。
【0012】
本発明では、原料ポリオレフィンの重量分子量分布曲線において、重量分子量が2000以下の低分子量物の重量分率が1%未満でなければならない。この低分子量物は、溶剤による溶出物となりやすく、不織布の臭いの原因にもなるためである。また重量分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満であることも必要である。100万を超える高分子量物が原料中に多く含まれると、繊維の伸長が阻害されて生産性を高くすることができなくなるためである。
【0013】
本発明では、不織布化された後のポリオレフィンも、原料ポリオレフィンと同様に、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であることが好ましい。原料と、不織布化された後との分子量特性の差が小さいということは、不織布製造工程において、ポリマーが熱分解をあまり起こしていないことを意味し、安全性に優れた不織布を得るためには上記要件が重要である。すなわち本発明で用いられる原料ポリマーは、溶融伸張性が良く、比較的低温で紡糸が可能なため、紡糸過程でのポリマーの熱分解が抑制できたのである。
【0014】
本発明における原料ポリオレフィンとしては、メタロセン触媒を用いて重合されたポリマーであることが好ましい。メタロセン触媒を用いると、ポリマーの分子量をコントロールすることができ、分布をシャープにすることができるため、原料ポリオレフィン中の低分子量物や高分子量物の量を1%未満に抑えることが容易である。
【0015】
本発明では、原料ポリオレフィンとして、分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有し、かつ7万〜100万の範囲においても1つ以上のピークを有する分子量分布曲線を示すものを用いると、強度・伸度特性に優れ、かつ溶出物の少ない不織布が、糸切れを起こすことなく極めて生産性良好に製造可能になることも見出された。これは、分子量1万〜7万未満の範囲にピークを有するポリオレフィンが、溶融ポリマーが細化して繊維化するときに必要な溶融伸長性の発現に役立ち、7万〜100万の範囲にピークを有するポリオレフィンが生産性を悪化させることなく、不織布の強伸度特性を良好にするためであると考えられる。
【0016】
上記作用は、分子量2000〜100万において1つのピークしか持たない重量分子量分布曲線を有するポリマーでは、なかなか得にくい。メタロセン触媒を用いて得られるポリマーは、一般には1つのピークを持つシャープな分子量分布を示すが、分子量域を狭く取り過ぎると、紡糸張力が小さくなりすぎて糸切れが起り易くなる。また、ピークが比較的低分子側に1つしかない重量平均分子量の小さいポリマーでは、得られる不織布の引張強さが小さくなり用途が著しく制約される。逆に、高分子側にピークが1つしかない重量平均分子量の大きいポリマーでは、不織布の強度は充分で、また臭いや溶出物の問題は少なくなるが、ポリマー粘度が高い場合は紡糸・細化時の溶融伸長性が不足するため、生産性の向上が望みにくいのである。もちろんピークが1つしかなくても、ポリマー粘度が適切であれば本発明の適用に問題はない。
【0017】
上記理由により、本発明における最も好ましい原料は、分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有し、かつ7万〜100万の範囲においても1つ以上のピークを有する重量分子量分布曲線を示すポリオレフィンである。そして、このようなポリオレフィンを得るには、メタロセン触媒を用いて、重量分子量分布曲線において分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンと、分子量7万〜100万の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンをそれぞれ合成した後、両者を混合することが最も容易である。混合比は特に限定されないが、分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンを50重量%以上とすることが生産性の点からは好ましいが、多過ぎると強度が低下するため、用途に応じて適宜選択することが推奨される。原料ポリオレフィンの混合は2軸押出し機で行っても、あるいは紡糸の際の1軸押出し機でチップブレンドを行ってもよい。もちろん、2種以上のポリオレフィンをブレンドすることも可能である。また、パーオキサイド(過酸化物)を3〜10%含むマスターバッチポリマーを混合し、重量分子量の高分子量側の成分を分解する方法も好ましい。
【0018】
なお、「1つ以上のピークを有する」とは、2つ以上の変曲点を有することである。図1には、従来のチグラー・ナッタ触媒で重合されたポリオレフィンを、図2にはメタロセン触媒で得られた分子量1万〜7万未満の範囲にピークを有するポリオレフィンと、分子量7万〜100万の範囲にピークを有するポリオレフィンを合成した後に、両者を混合して得られたポリオレフィンの重量分子量分布曲線を示した。なおこのポリオレフィンは後述する実施例2で用いたもののイメージ図である。また黒点aとしてで示したのは変曲点である。
【0019】
本発明の不織布で原料として用いられるポリオレフィンとしては、耐薬品性に優れ安価な汎用のポリプロピレンやポリエチレン、これらを含む共重合体が好ましく、またポリブテンやポリメチルペンテン、ポリブチレン等やこれらを含む共重合体も使用可能である。
【0020】
本発明の不織布は、分子量2000以下の低分子量物が少ないため、食品衛生法の「包装・容器の規格基準」の溶出試験を容易にクリアできる。この溶出試験方法は、20%エタノール水溶液、水、4%酢酸溶液の3種の浸出溶液による95℃(20%エタノール水溶液は60℃)、30分間の浸出後、溶剤を蒸発させたときの蒸発残留物がポリマーの重量に対して重量比率でいずれも30ppm以下というものである。本発明の不織布は、溶出物の一因である分子量2000以下の低分子量物が少ないため、さらに厳しい条件もクリアできることから、好ましい基準として、蒸発残留物をいずれも2ppm以下とした。蒸発残留物量が小さいということは、不織布が水や他の溶液等に浸漬されたときの溶出物が少ないということであり、飲料水やアルコール飲料等に不織布の臭いが移ったり、不純物が溶出して混入することがないため、飲料水やアルコール飲料等の液体用フィルターとして特に好適である。不織布を液体フィルターとして用いる際には、各溶液に対する蒸発残留物量が1.5ppm以下のものがより好ましく、さらに好ましくは1.0ppm以下である。
【0021】
また本発明では繊維径のCV%が50%以下の不織布であることが好ましく、より好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下である。一般に、ポリマーの粘度が低下すると、紡糸線の張力が低下するため紡糸が不安定になり繊維径のバラツキの基準となる繊維径のCV%が大きくなる。特に、紡糸方法としてメルトブロー法を採用した際には、かなり低粘度のポリマーを用いるため、繊維径のCV%が50〜100%になることが多いが、本発明で規定する原料ポリオレフィンを用いればCV%は50%以下となる。繊維径CV%が大きいと、不織布の均一性が低下して、物性のバラツキが大きくなり、また、糸切れの発生頻度が高いため、ワイパーやフィルター等に用いた際にリントフリー性に問題が生じる。従って、本発明では好ましい繊維径のCV%として、50%以下を採用した。
【0022】
本発明の不織布を製造する方法は、本発明で規定する原料ポリオレフィン、すなわち、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であるポリオレフィンを用いれば、その製造方法は特に限定されないが、繊維の自己融着や絡合処理によって寸法安定性の良い不織布が得られるスパンボンド法またはメルトブロー法を採用することが推奨される。
【0023】
【実施例】
以下に示す実施例は、本発明をより明確にするためのものであり、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例における物性値は以下の方法により測定した。
【0024】
(イ)繊維径CV%
1000倍(走査型電子顕微鏡)の拡大写真より、200本以上の繊維径を読み取り、その標準偏差を算術平均値で割った値を百分率で表示したものをCV%とした。
【0025】
(ロ)引張強さ
JIS L1906−1994の一般長繊維不織布試験方法に従って、長手方向(マシンライン方向)の引張強さを(マシン方向)測定した。試料は2×10cmの矩形に切り出し、試験長5cm、把持幅2cm、クロスヘッド速度100%/分で測定した。
【0026】
(ハ)蒸発残留物量(溶出物量定量)
昭和57年2月16日厚生省告示第20号の蒸発残留物試験法に準じて測定した。使用温度が100℃を超える場合もあること、またエタノール溶液が最も蒸発残留物量が高いことを考慮し、20%エタノール溶液中に不織布を浸漬し、60℃で30分保持した後の溶剤中の蒸発残留物量を比較した。
【0027】
(ニ)紡糸状況およびシートピンホール
紡糸状況は、紡糸ノズルの近傍での糸切れ状況を、後方から光を照らして目視により観察した。シートピンホールは、不織布シートの後方から、蛍光灯の均一な光を照らしピンホールの有無を観察した。
【0028】
実施例1〜3
メタロセン触媒を用いて重合された重量平均分子量62,000のポリプロピレン(ポリマーA:分子量2000以下の低分子量物の重量分率0.1%、分子量100万以上の高分子量物の重量分率0%)と、メタロセン触媒を用いて重合された重量平均分子量 107,000のポリプロピレン(ポリマーB:分子量2000以下の低分子量物の重量分率0%、分子量100万以上の高分子量物の重量分率0%)のチップを、重量比を変えて混合し、1軸押出機で混練押し出して、メルトブロー法により紡糸して30g/m2 目付の不織布を製造した。ポリマーの押し出し温度は250℃で、単孔あたり1.0g/分吐出させて、牽引エアー温度:300℃、エアー供給圧:0.7kg/cmとした。条件および結果を表1に示した。なお表1の有効数字は2桁に統一してある。
【0029】
比較例1〜2
チグラー・ナッタ触媒によって重合された重量平均分子量134,000 のポリプロピレン(ポリマーC:分子量2000以下の低分子量物の重量分率1.8%、分子量100万以上の高分子量物の重量分率3.7%)のみのもの(比較例1)と、ポリマーCと実施例1で使用したポリマーAとの等量混合物(比較例2)をメルトブロー法により紡糸して不織布を得た。押し出し条件は、実施例1と同様とした。
【0030】
【表1】
【0031】
表1から明らかな様に、実施例1〜3で得られた不織布は、平均繊維径が細く、強伸度に優れたものであり、このように優れた不織布を、糸切れやピンホールを生じることなく、良好な生産性で製造することができた。また、蒸発残留物量も極めて小さいことが判明した。特に、ポリマーAとBをブレンドした実施例2および3で得られた不織布は、糸切れを全く起こさずに安定に製造でき、強度や風合いに優れ、ピンホール等の欠点のない均一な不織布を得ることができた。実施例1の不織布は、引張強力がやや低いが、これは平均繊維径が極めて細いためであり、実用上の問題は少ない。
【0032】
一方、比較例1および2では、単孔あたりの吐出量が0.3g/分前後のときには、2μm前後の細い平均繊維径の不織布の製造が可能であったが、実施例と同等の1.0g/分前後の大吐出量となると、糸切れの発生が顕著となり、平均繊維径もかなり大きくなった。得られた不織布は、ピンホール等の欠点が多く、また繊維径が太い点を考慮すると強度が低いものであった。さらに、溶出物量が多いという問題も明らかになった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の長繊維不織布は、均一性が良く、かつ臭いや溶剤への溶出物量の少ない強伸度特性に優れた長繊維不織布である。従って、清涼飲料水用の液体フィルターや、ワイパー、電池セパレーター、包装材、医療用不織布、衛生材料、保温材等に極めて好適である。また本発明の製造法は、不織布の効率的な生産を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なポリプロピレンの重量分子量分布曲線である。
【図2】実施例で用いたブレンド型ポリプロピレンの重量分子量分布曲線である。
【符号の説明】
a 変曲点
Claims (5)
- 原料として、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万であるポリオレフィンを用いた不織布であって、
上記原料ポリオレフィンは、メタロセン触媒を用いて重合され、重量分子量分布曲線において分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンと、メタロセン触媒を用いて重合され、重量分子量分布曲線において分子量7万〜100万の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンとの混合物であり、
60℃の20%エタノール水溶液、95℃の水および95℃の4%酢酸水溶液のそれぞれに不織布を浸漬し、30分浸出させた後の溶剤中の蒸発残留物がポリマーの重量に対して重量比率でいずれも2ppm以下であり、
不織布中の繊維の繊維径のCV%が50%以下であることを特徴とする不織布。 - 不織布化された後のポリオレフィンが、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満、かつ重量平均分子量が5万〜20万である請求項1に記載の不織布。
- 上記原料ポリオレフィン中、重量分子量分布曲線において分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するポリオレフィンが50重量%以上である請求項1に記載の不織布。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の不織布を用いたことを特徴とする液体フィルター。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の不織布を製造する方法であって、原料として、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満であり、かつ、重量分子量分布曲線において分子量1万〜7万未満の範囲に1つ以上のピークを有するメタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンと、重量分子量分布曲線における分子量が2000以下である低分子量物の重量分率が1%未満、分子量が100万以上の高分子量物の重量分率が1%未満であり、かつ、重量分子量分布曲線において分子量7万〜100万の範囲に1つ以上のピークを有するメタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンとを、混合後の原料ポリオレフィンの重量平均分子量が5万〜20万になるように混合して用い、スパンボンド法またはメルトブロー法によって製造することを特徴とする不織布の製造方法。
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