JP3677386B2 - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LaCrO3 系組成物からなる集電体を有する固体電解質型燃料電池セルに関し、詳細には焼結性と還元雰囲気における安定性を改善した集電体を有する固体電解質型燃料電池セルに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、固体電解質型燃料電池セルは、その作動温度が800〜1100℃と高温であるため発電効率が高く第三世代の燃料電池として期待されている。
【0003】
燃料電池セルとしては、一般的に平板型燃料電池セルおよび円筒型燃料電池セルが知られている。平板型燃料電池セルは発電の単位面積当たりの出力密度が高く、一方円筒型燃料電池セルはセル強度が強く熱衝撃性に優れるという特徴がある。
【0004】
図1に円筒状の固体電解質型燃料電池セルの一例を示した。この固体電解質型燃料電池セルでは、例えばCa、Srを固溶させたLaMnO3 系の空気極1の表面に、Y2 O3 安定化ZrO2 からなる固体電解質2、固体電解質2の表面にNiージルコニア等のサーメットからなる燃料極3が設けられている。空気極1にはCa、Srを固溶したLaCrO3 からなる集電体4の一方側端面が接続され、この一方側端面と対向する他方側端面が自由表面8とされている。
【0005】
燃料電池は、上記した複数の固体電解質型燃料電池セルを集合したスタックにより形成される。隣接する固体電解質型燃料電池セル間は、例えば一方の固体電解質型燃料電池セルの集電体の自由表面端と、他方の固体電解質型燃料電池セルの燃料極とがNiフェルト等を介して接続されている。固体電解質型燃料電池セルは、空気極側に酸素または空気を流し、燃料極側に水素や都市ガスを流し、800〜1100℃前後の温度で発電する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
集電体を形成するLaCrO3 系材料は陽イオンの拡散速度が遅いことに加えて、焼結過程において材料中からCr成分が蒸発しやすく、粒子の接触部(ネック部)にCr2 O3 として蒸発凝縮堆積してその結果焼結を阻害する。このため、LaCrO3 系材料は大気中では2000℃以上の温度で焼結させるか、あるいは還元性雰囲気でCrの蒸発を抑制しながら焼結させることが必要である。この場合でも、1800℃以上の高温度が必要であり、このような高温度での焼成により、固体電解質型燃料電池セルの量産が経済的な観点から著しく困難であった。
【0007】
それに対して、LaCrO3 にYや希土類元素と、Caを同時に添加させて焼結性を改善することが試みられている。これらの元素を添加した材料系は、焼結温度を1500〜1600℃と低温度化することには効果的ではあるが、その反面長時間の発電において、LaCrO3 系材料からなる集電体の自由表面8(空気極と接続される一方側端面と対向する他方側端面、言い換えるとNiフェルトと接続される端面)付近で、該LaCrO3 材料中の不可避元素であるSiと、Yや希土類元素、Caとが化合物を形成し、これが還元雰囲気中においてLaCrO3 材料の分解を促進させ、集電体の集電特性を低下させ、ひいては発電性能を劣化させるという欠点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、集電体の低温度での焼結性を改善し、かつ還元雰囲気中での材料の安定性を向上させる方法について検討を重ねた結果、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaを同時に含有させたLaCrO3からなる集電体の自由表面側端部(自由表面側最外層)に、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度がそれぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域を存在させることにより、低温度での焼結性を改善し、かつ還元雰囲気中での材料の安定性を向上できることを見出し、本発明に至った。
【0009】
即ち、本発明の固体電解質型燃料電池セルでは、固体電解質の一面に空気極を、他面に燃料極を形成してなり、前記空気極上に形成され、該空気極と電気的に接続される集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、前記集電体が、金属元素として少なくともLaおよびCrを含有するペロブスカイト型複合酸化物を主成分とし、Yおよび希土類元素(Laを除く)のうち少なくとも一種と、Caをそれぞれ酸化物換算で0.1〜8.0重量%含有するとともに、前記集電体の前記空気極と接続されない自由表面側最外層に、Yおよび希土類元素(Laを除く)のうち少なくとも一種とCaの濃度が、それぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域が存在するものである。
【0010】
ここで、低濃度領域が、集電体の自由表面側端から10μm以上の厚みで存在することが望ましい。
【0011】
【作用】
集電体を形成するLaCrO3 系材料は、陽イオンの拡散速度が遅いことに加えて、焼結過程において材料中からCr成分が蒸発し、粒子の接触部(ネック部)にCr2 O3 として凝縮堆積して焼結を阻害する。それに対して、本発明では、Yや希土類元素と、Caを同時に所定量含有することにより、おそらくはLaCrO3 の陽イオンの拡散速度を増加させるか、あるいはCrの蒸発を抑制することにより、LaCrO3 系材料の焼結性が高められる。
【0012】
しかしながら、原因は不明であるが、Yや希土類元素と、Caを含有するLaCrO3 系材料では、材料中に存在する不可避元素であるSiが還元雰囲気中に表面に拡散して濃縮し、その結果発電中還元雰囲気に晒されると、SiとYや希土類元素、Caが化合物を生成し、LaCrO3 系材料の分解が促進されていた。
【0013】
そこで、本発明の固体電解質型燃料電池セルでは、集電体の自由表面側端部に、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度がそれぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域を存在せしめることにより、Yおよび希土類元素、CaとSiとの反応を低減でき、これに起因する還元雰囲気中でのLaCrO3 系材料の分解を抑制できるのである。
【0014】
また、上記低濃度領域を、集電体の自由表面側端から10μm以上の厚みで存在せしめることにより、還元雰囲気中でのLaCrO3 系材料の分解をさらに抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の円筒状の固体電解質型燃料電池セルは、図1に示すように円筒状の固体電解質2の内面に空気極1、外面に燃料極3が形成され、空気極1には集電体4(インターコネクタ)が電気的に接続されている。
【0016】
即ち、集電体4の一方側端面が空気極1に接続され、集電体4の一方側端面と対向する集電体4の他方側端面が自由表面8とされている。この集電体4の他方側端面である自由表面8には、Niフェルト等の接続部材を介して他の固体電解質型燃料電池セルの燃料極が接続されることになる。
【0017】
集電体4は、金属元素として少なくともLaおよびCrを含有するペロブスカイト型複合酸化物を主成分とし、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種と、Caをそれぞれ酸化物換算で0.1〜8.0重量%含有するとともに、図2に示すように、集電体4の空気極1と接続されない自由表面8側端部に、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度がそれぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域9が存在するものである。
【0018】
特に、低濃度領域9は、集電体4の自由表面8側端から10μm以上の厚みで存在することが望ましい。
【0019】
Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種と、Caをそれぞれ酸化物換算で0.1〜8.0重量%含有せしめたのは、上記元素が酸化物換算で0.1重量%よりも少ない場合、および8.0重量%よりも多い場合には焼結性が低下するからである。焼結性を向上させるためには、酸化物換算でそれぞれ1〜3重量%含有することが望ましい。
【0020】
Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度がそれぞれ酸化物換算で0.05重量%以下の低濃度領域9が存在しない場合には、集電体4の自由表面8端部にSiが偏析し易く、還元雰囲気中において集電体4が分解し易いからである。
【0021】
低濃度領域9におけるYおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度は、それぞれ酸化物換算で0.02重量%以下であることが望ましい。また、このような低濃度領域9は、自由表面8側端から10μm、特には20μm以上であることが望ましい。
【0022】
集電体4は、さらに、LaCrO3 系材料のCrを5〜30原子%Mgで置換したものが好ましいが、LaをSr、Caで置換したLaCrO3 系材料でもよい。この場合、焼結温度がMgで置換したものより50〜100℃高くなる。
【0023】
集電体4の厚みとしては、30〜300μm、特に50〜100μmの範囲が望ましい。厚みが30μmより薄いと酸素イオンの燃料極側への拡散量が大きく、発電性能を低下させ、また、300μmより厚いと集電体4の電気抵抗が大きくなり同様に発電性能を低下させるからである。
【0024】
固体電解質2として、例えば、3〜20モル%のY2 O3 あるいはYb2 O3 を含有した部分安定化あるいは安定化ZrO2 が用いられ、空気極1としては、例えば、主としてLaをCa、Srで10〜30原子%置換したLaMnO3 が用いられ、燃料極3としては50〜80重量%Niを含むZrO2 (Y2 O3 含有)サーメットが用いられる。空気極1、固体電解質2、燃料極3としては、上記例に限定されるものではなく、公知材料を用いても良い。
【0025】
この固体電解質型燃料電池セルの作製方法としては、例えば押し出し成形により作製したLaを10〜30原子%のCa、Srで置換したLaMnO3 系空気極成形体を作製し、その外表面にドクターブレード法により作製した3〜15モル%Y2 O3 を含有した安定化あるいは部分安定化ZrO2 からなる固体電解質テープ、およびLaCrO3 系材料からなる集電体テープを形成し、さらに固体電解質テープの表面に70〜90重量%Niとジルコニア(Y2 O3 含有)からなる燃料極テープを貼り付け、1400〜1600℃で温度で2〜10時間大気中で焼成して作製される。この場合、燃料極の形成は、スラリーにディップして作製しても良い。
【0026】
上記した集電体テープを製造する方法、および自由表面側端部における低濃度領域の形成法について説明する。例えばLaCO3 、Cr2 O3 、MgCO3 、Y2 O3 、CaCO3 の混合粉末を一旦1000〜1500℃仮焼した後、ジルコニアボールを用い、周知の回転ミル等などの方法により混合し、得られた粉末を0.1〜5μmの大きさに粉砕する。この際、Y2 O3 、CaCO3 ついては、無添加の粉末も含めて、異なる濃度になるように複数種の組成の粉末を作製する。
【0027】
上記の粉砕した粉末に、水を溶媒としこれに市販の分散剤とバインダーを加え、混合した後ドクターブレード等の方法により、30〜100μmの厚みになるようテープ成形を行う。この後、例えば、Y2 O3 、CaCO3 の含有量の多い順に2〜5枚のテープを積層し、最後にY2 O3 、CaCO3 の無添加のテープを積層し、集電体テープを作製する。
【0028】
例えば、LaCrO3 系材料において、Y2 O3 、CaCO3 の含有量の異なるテープ12、13、14を作製し、これらを、図3に示すように、空気極成形体15の表面に、Y2 O3 、CaCO3 の含有量の多い順、例えばテープ12、テープ13、テープ14が積層され、その上にY2 O3 、CaCO3 を含有してないLaCrO3 系材料からなるテープ16が積層され、集電体テープが積層されている。
【0029】
積層した集電体テープが上述の空気極成形体に貼り付けられたものを、1400〜1600℃大気中で焼成して作製される。その結果、YおよびCaは、テープ間で相互に拡散して、濃度勾配を生じる。
【0030】
本発明における集電体は、上述のY2 O3 、CaCO3 の無添加のテープと空気極との間に、Ca、Y等を含有する化合物、例えばY2 O3 、CaOを含有するペーストを塗布した後、上記と同様な焼成を行ってもよい。
【0031】
尚、上記例では、円筒状の固体電解質型燃料電池セルについて説明したが、本発明は上記例に限定されるものではなく、平板型燃料電池セルのセパレータとしても利用できる。この場合、Yや希土類元素、Caの含有量の異なるMg、Sr、Ca添加のLaCrO3 粉末を、例えば、金型プレスにより平板状に成形し、積層してもよい。
【0032】
また、本発明の円筒状の固体電解質型燃料電池セルでは、固体電解質の一面に空気極、他面に燃料極が形成されていればよく、その構造は図1に限定されるものではない。
【0033】
【実施例】
実施例1
市販の純度99.5%以上のLaCO3 、MgCO3 、Cr2 O3 粉末をLaCr0.1 Mg0.9 O3 となるように、かつY2 O3 、Yb2 O3 、Nd2 O3 、Er2 O3 、Nd2 O3 、CeO2 粉末およびCaCO3 粉末を所定量添加し、Y、希土類元素とCa量が異なる組成の混合粉末になるように混合し、1200℃で5時間仮焼した後、ジルコニアボールを用いた回転ミルで24時間粉砕し、水を溶媒として市販の分散剤とバインダーを添加して、ドクターブレード法により約50μmの厚みにテープ成形し、Y、希土類元素とCa量が異なる複数種のテープを作製した。
【0034】
この後、図4に示すように、上記のY、希土類元素およびCa量が多い順にテープ31、32を2枚積層し、その上面にY、希土類元素およびCaを含まないテープ33を積層し、大気中において1500℃で2〜5時間焼成した。尚、テープ33の上面が集電体の他方側端面の自由表面8に該当する。この際、試料中のSi量はICP発光分光分析によると70〜240ppmであった。
【0035】
その後、アルキメデス法により開気孔率測定を、試料中のY、希土類元素およびCa量はICP発光分光分析により、また、Y、希土類元素およびCa量が0.05重量%以下の低濃度領域が存在するか、存在する場合には自由表面8からの深さ方向の検量線を用いたX線マイクロアナライザ(EPMA)により求めた。
【0036】
一方、上記試料から大きさ20mmの円板を作製し、Y、希土類元素およびCaを含まないテープ33の側に水素を、他方の側に空気を供給して、1000℃で1000時間保持して、水素を供給した側(自由表面側)の材料の分解について、走査電子顕微鏡により観察し、表面が粉状となる分解が見られたもの×とし、表面が変色したものを△、分解も変色も見られなかったものを○とした。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
この表より、YおよびCaの酸化物換算量が0.1重量%より少ない試料No.1、2、およびY、NdおよびCaの酸化物換算量が8重量%を越える試料No.8,12では開気孔率が2%以上と焼結性が低かった。これに対して、Y、希土類元素およびCaの酸化物換算量がそれぞれ0.1〜8重量%の試料では、開気孔率が0.7%以下であり、焼結性が高いことが判る。
【0039】
また、低濃度領域が存在しない試料No.8、14では磁器が大きく分解し、また、低濃度領域は存在するが、その深さが自由表面から10μm未満である試料No.7については磁器の表面が変色し少々分解した。尚、試料No.14は、ErとCaを酸化物換算でそれぞれ1.11重量%、1.25重量%含有するテープを3層積層し、焼成したものである。
【0040】
これに対して、低濃度領域の深さが自由表面から10μm以上である試料では、磁器の分解や変色が全くがないことが判る。
【0041】
実施例2
Laを10原子%のCaで置換したLaMnO3 系空気極粉末を用い押し出し成形法により外径20mm、肉厚3mmの空気極成形体を作製した。一方、10モル%Y2 O3 を含有した安定化ZrO2 粉末、および70重量%NiOとジルコニア(10モル%Y2 O3 含有)を用い、ドクターブレード法によりそれぞれ厚み約100μmの固体電解質および燃料極テープを作製した。
【0042】
この後、上記の空気極成形体に、図1の形状になるように固体電解質および実施例1の試料No.5、6、14の集電体テープ、および燃料極テープを順次張り付け、積層成形体を作製した。この後、この成形体を1500℃で4時間大気中で共焼結させて、燃料電池セルを作製した。
【0043】
発電は、セルの内側に空気を、外側に水素を流し1000℃で1000時間行い、その時の出力密度の変化を調べた。その結果を図5に示す。これより、試料No.14では発電後に次第に出力密度が低下し、500時間後において急激に低下した。そこで、発電後に集電体表面のX線マイクロアナライザ(EPMA)により分析した結果、ErとCa、Siが凝集偏析した部分が見られた。これに対して、本発明の試料No.5、6では1000hの発電において出力密度の低下は見られなかった。これより、本発明の集電体材料ならびにそれを用いた燃料電池セルは、従来にない優れた性能のものであることが明らかである。
【0044】
【発明の効果】
本発明の固体電解質型燃料電池セルでは、集電体の自由表面側端部に、Yおよび希土類元素のうち少なくとも一種とCaの濃度がそれぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域を存在せしめることにより、Y、Ca等とSiの濃縮との反応を低減でき、これに起因する還元雰囲気中でのLaCrO3 系材料の分解を抑制できる。特に、低濃度領域を、集電体の自由表面側端から10μm以上の厚みで存在せしめることにより、還元雰囲気中でのLaCrO3 系材料の分解をさらに抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状の固体電解質型燃料電池セルを示す斜視図である。
【図2】空気極に接続された集電体を示す断面図である。
【図3】集電体の形成方法を示す説明図である。
【図4】実施例1における積層成形体を示す断面図である。
【図5】発電時間と出力密度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・空気極
2・・・固体電解質
3・・・燃料極
4・・・集電体
8・・・自由表面
9・・・低濃度領域
Claims (2)
- 固体電解質の一面に空気極を、他面に燃料極を形成してなり、前記空気極上に形成され、該空気極と電気的に接続される集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、前記集電体が、金属元素として少なくともLaおよびCrを含有するペロブスカイト型複合酸化物を主成分とし、Yおよび希土類元素(Laを除く)のうち少なくとも一種と、Caをそれぞれ酸化物換算で0.1〜8.0重量%含有するとともに、前記集電体の前記空気極と接続されない自由表面側最外層に、Yおよび希土類元素(Laを除く)のうち少なくとも一種とCaの濃度が、それぞれ酸化物換算で0.05重量%以下である低濃度領域が存在することを特徴とする固体電解質型燃料電池セル。
- 低濃度領域が、集電体の自由表面側端から10μm以上の厚みで存在することを特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料電池セル。
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