JP3676822B2 - 表面弾性波を利用する電子的重さ計量装置 - Google Patents
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Description
1. 発明の分野
本発明は電子的重さ計量装置に関する。詳細には、本発明は、重さを測定するため表面弾性波を用いる電子的重さ計量装置に関する。
2. 現状技術水準
精密な電子的重さ計量装置は当該技術分野において広く知られており、多くの種々の技術がこれらの電子的重さ計量装置において利用されている。研究所の秤(scale)即ち「秤(balance)」は、典型的には、約1,200グラムの能力と約0.1グラムの分解能を有する。これは、同じ分解能と12,000グラムの範囲とを持つ秤が入手可能であるにも拘わらずである。これらの秤の精度は、磁気力回復として知られている技術の使用を通して達成される。一般に、磁気力回復は、秤のプラットフォーム上の重さに対抗する電磁力の使用に関係する。プラットフォーム上の重さが大きければ大きいほど、重さを支えるため必要とされる電流は大きくなる。これらの秤が(120,000グラムにつき1部まで)非常に正確であるが、一方それらは高価で且つ周囲温度に非常に敏感である。更に、それらの範囲は比較的限定されている。
大部分の他の電子的重さ計量装置はロードセル技術を用いている。ロードセル秤においては、印加した重みは、表面に歪ゲージが接着されている柱を圧縮する。歪ゲージは、伸ばされるか圧縮されるかしたとき電気的抵抗の変化を受ける細いワイヤである。抵抗のこの変化の測定値は印加した重みの尺度を生じる。ロードセル秤は、非臨界の重さ計量動作で用いられ、通常3000につき約1部の分解能を有する。ロードセル秤において入手可能な最大分解能は、多くの臨界の重さ計量動作にとって十分である10,000につき約1部である。しかしながら、ロードセル秤は数千ポンドの能力をもつことができる。
電子的重さ計量装置においては多くの改善がなされてきたが、精度の向上、範囲の拡大及び低コストを有する電子的重さ計量装置に対する現在の要求が依然ある。
発明の概要
従って、本発明の目的は、正確で且つ用いるのが容易である電子的重さ計量装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、広範囲の重さにわたって正確である電子的重さ計量装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、コンパクトで且つ構成が容易である電子的重さ計量装置を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、製造するのに安価である電子的重さ計量装置を提供することにある。
本発明の追加の目的は、表面弾性波を利用し、且つ反射波を低減するための手段が設けられている電子的重さ計量装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、システム内での温度勾配にも拘わらず精度を維持する電子的重さ計量装置を提供することにある。
本発明の更なる目的は、比較的高周波数での表面弾性波を利用する電子的重さ計量装置を提供することにある。
以下に詳細に説明するこれらの目的に従って、本発明の電子的重さ計量装置は、その上に荷重プラットフォームが取り付けられているカンチレバー型の弾性部材を支持する基台を含む。第1の実施形態においては、弾性部材の自由端には第1の圧電性トランスジューサが設けられ、第2の圧電性トランスジューサは基台により支持されている。第2のそして現在好適な実施形態においては、弾性部材の内部はくりぬかれており、そして対向した支柱のそれぞれに取り付けられている第1及び第2の圧電性トランスジューサが設けられている。双方の実施形態において、各トランスジューサは、実質的に矩形の圧電性基板と、該基板の1つの端部にインプリント(imprint)された1対の電極とを含み、一方の対の電極は送信機として作用し、他方の対の電極は受信機として作用する。これらのトランスジューサは、そられの基板と共に互いに実質的に平行でそれらの間に小さいギャップを有し且つそれらのそれぞれの電極が相対的に反対位置にあるよう配列されている。第2のトランスジューサの受信機電極は増幅器の入力に結合され、該増幅器の出力は第1のトランスジューサの送信機電極に結合されている。トランスジューサは「遅延線」を形成し、遅延線及び増幅器の結果として生じる回路は正帰還ループ、即ち自然の発振器である。詳細には、増幅器の出力は、第1のトランスジューサが第1のトランスジューサ基板の表面に沿ってその電極から遠ざかるように伝搬する表面弾性波(「SAW」)を放出するようにさせる。第1のトランスジューサにおいて伝搬する波は基板に発振電界を誘発し、次いで該発振電界は似たSAW波を第2のトランスジューサ基板の表面に誘発し、該SAW波は第2のトランスジューサ基板の表面に沿って同じ方向に第2のトランスジューサの電極に向けて伝搬する。第2のトランスジューサにおいて誘発された波は第2のトランスジューサに交流電圧を生成させ、該交流電圧は第2のトランスジューサの電極により増幅器入力へ供給される。回路は自然の発振器として動作し、増幅器の出力はこれらのトランスジューサの物理的特性、それらの相互の距離、並びにトランスジューサのそれぞれの電極間の距離に依存する特定の周波数を有する。
本発明によれば、荷重(load)が荷重プラットフォームに印加されたとき、カンチレバー型の弾性部材は、移動し又は曲がり、そして第1のトランスジューサが第2のトランスジューサに対して移動するようにさせる。第1のトランスジューサの第2のトランスジューサに対する移動は、増幅器の出力での周波数の変化を生じさせる。弾性部材の移動又は曲がりは印加された重さ測定対象物(load)の重さに比例し、そして増幅器の出力での周波数及び/又は周波数変化は弾性部材の変位に対して較正することができる。
本発明の好適な局面に関連する多くの異なる実施形態が開示されている。とりわけ、本実施形態は、遅延線の周波数応答の異なる発振モードを明らかにし、SAW反射を明らかにし、システムにおける温度勾配を明らかにすることを提供する。
設けられた装置は、100,000につき少なくとも1部のオーダ、例えば100キログラムにつき1グラムの精度を達成することができる。装置の部品は容易に製造され、装置の組み立ては安価である。増幅器の出力に結合されている回路は、自己較正能力を設けてもよく、また装置が使用し易いようにユーザ・フレンドリなインタフェースを設けることもできる。
本発明の更なる目的及び利点は、当業者には提供された図面と関連した詳細な説明を参照すると明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の例示的実施形態の側面図である。
図1aは、本発明の第2の例示的実施形態の側面図である。
図2は、フィードバック回路の中に結合された図1又は図1aの1対のトランスジューサの拡大破断側面及び部分的概略図である。
図2aは、第1のトランスジューサの拡大平面及び部分的概略図である。
図2bは、第2のトランスジューサの拡大平面及び部分的概略図である。
図3は、3つの発振モードを示す本発明による遅延線についての周波数応答カーブの一部のグラフである。
図3aは、モード変化直前の点での4つの発振モードを示す図3に類似したグラフである。
図3bは、モード変化直後の点での4つの発振モードを示す図3に類似したグラフである。
図4は、第1の増幅器の出力を表す周期関数のグラフである。
図4aは、相補的ピックアップの出力を表すグラフである。
図4bは、第2の増幅器の出力を表す周期関数のグラフである。
図5は、本発明の別の実施形態に従った2つの相補的トランスジューサ対の拡大平面及び部分的概略図である。
図6は、トランスジューサの変位を、従って弾性部材に印加される重さを決定するための回路のブロック図である。
図7は、4つの弾性部材を利用する本発明の別の実施形態の上面図である。
図8aは、本発明に従った第1の反射防止構造を有するトランスジューサの拡大概略平面図である。
図8bは、本発明に従った第2の反射防止構造を有するトランスジューサの拡大概略側面図である。
図8cは、本発明に従った第3の反射防止構造を有するトランスジューサの拡大概略側面図である。
図9は、本発明に従った反射防止構造を有する部分的に重なっているトランスジューサ・システムの拡大概略側面図である。
図10は、反射防止構造及び熱シンクを組み込んだ、本発明に従った部分的に重なっている差動トランスジューサ・システムの拡大概略側面図である。
図10aは、図10のシステムの一方のトランスジューサ対の拡大概略平面図である。
図10bは、図10のシステムの他方のトランスジューサ対の拡大概略平面図である。
図11は、分割されている第2チャネルを組み込んだ、本発明に従った差動トランスジューサ・システムの拡大概略側面図である。
図11aは、図11のシステムの一方のトランスジューサ対の拡大概略平面図である。
図11bは、図11のシステムの他方のトランスジューサ対の拡大概略平面図である。
図12は、2つの個別熱トランスジューサ・チャネル対を有する差動トランスジューサ・システムの第1の部分の拡大概略平面図である。
図13は、2つの個別熱トランスジューサ・チャネル対を有する差動トランスジューサ・システムの第2の部分の拡大概略平面図である。
図14は、作用状態の配列にある図12及び図13のトランスジューサの概略透視図である。
図15は、変位トランスジューサと同じ音響チャネルに配置された熱トランスジューサを有するトランスジューサ・システムの拡大概略側面図及びそのトランスジューサ・システム用回路例である。
図16は、図15のトランスジューサ・システムの第1の部分の拡大概略平面図である。
図17は、図15のトランスジューサ・システムの第2の部分の拡大概略平面図である。
図18は、同一の音響チャネルを共用する2つのトランスジューサを有する差動トランスジューサ・システムの拡大概略側面図である。
図19は、図18のトランスジューサ・システムの第1の部分の拡大概略平面図である。
図20は、図18のトランスジューサ・システムの第2の部分の拡大概略平面図である。
図21から図26は、本発明による発振モード及び位相シフトを示す本発明に従った遅延線についての周波数応答カーブの部分のグラフである。
図27は、本発明に従った位相シフトを有する正帰還ループの概略図である。
好適な実施形態の詳細な説明
図1を参照すると、本発明に従った電子的重さ計量装置10の第1の実施形態は、くりぬき部15を有するカンチレバー型の弾性部材14を支持する基台12を含み、その弾性部材14の上に荷重プラットフォーム16が取り付けられている。弾性部材の自由端18には第1の圧電性トランスジューサ20が設けられており、第2の圧電性トランスジューサ22が基台12により支持されている。以下でより詳細に記載されるように、弾性部材14には歪ゲージ17又は総計的(gross)位置を決定する他の手段が任意に設けられている。
本発明に従った電子的重さ計量装置10aの第2のそして現在好適な実施形態が図1aに見られ、くりぬき部15aを有するカンチレバー型の弾性部材14aを支持する基台12aを含み、その弾性部材14aの上に荷重プラットフォーム16が取り付けられている。くりぬき部15aには2つの対向した支柱19、21が設けられ、該2つの対向した支柱19、21に第1の圧電性トランスジューサ20と第2の圧電性トランスジューサ22がそれぞれ取り付けられている。支柱19、21は、トランスジューサ20、22を弾性部材14aの中心に配置し、且つトランスジューサを弾性部材14aの反対端部に機械的に結合するよう働く。トランスジューサを弾性部材の中心に配置することにより弾性部材の自由端で自ら示すであろう該弾性部材に対するいずれのトルクも補償することが認められるであろう。これは図1の実施形態に関して改善した精度をもたらす。印加(例えば、重さを計量されるべき最大荷重)に応じて、弾性部材はアルミニウム又はスティールで作られる。現在好適な弾性部材は、最大荷重で0.1から0.2mmの最大変位を示す。
ここで、図1及び図1aと関連する図2、図2a及び図2bに向くと、第1の圧電性トランスジューサ20は、実質的に矩形の圧電性基板20aと、該基板上でその上側端部にインプリントされた1対の電極20bとを含む。第2の圧電性トランスジューサ22は、実質的に矩形の圧電性基板22aと、該基板上でその下側端部にインプリントされた1対の電極22bとを含む。当該基板はニオブ酸リチウムから作られていることが好ましい。これらトランスジューサは、それらの基板と共に互いに実質的に平行にそれらの間に小さいギャップ「g」を有するように配列されている。第2の圧電性トランスジューサ22の電極22bは、電源(図示せず)により給電されている増幅器24の入力24aに結合されている。その結果生じる回路は、正帰還ループの自然発振器、「遅延線」である。増幅器24の出力24bは、第1の圧電性トランスジューサ20の電極20bに交流電圧を発生し、該交流電圧は表面弾性波(「SAW」)26を発生し、該SAW波26は第1のトランスジューサ基板20aの表面に沿ってその電極20bから遠ざかるように伝搬する。第1のトランスジューサ20の基板20aが第2のトランスジューサ22の基板22aに対して比較的接近しているので、圧電性基板20aにおけるSAW波26の結果として誘発される発振電界は、次いで類似のSAW波28を第2のトランスジューサ基板22aの表面上に誘発することができ、該SAW波28は、同じ方向で該第2のトランスジューサ基板の表面に沿って第2のトランスジューサ22の電極22bに向けて伝搬する。第2のトランスジューサ22において誘発された波28は、第2のトランスジューサ22の電極22bが増幅器24の入力24aに与えられる交流電圧を生成するようにさせる。増幅器24の利得がシステムの損失より大きい限り、回路は自然の発振器として動作し、増幅器24の出力24bはトランスジューサの物理的特性及び相互からのそれらの距離、並びにトランスジューサのそれぞれの電極間の距離に依存する特定の周波数を有する。特に、発振器の周波数は、SAWが電極20bから電極22bまで伝搬するのに要する時間に直接関連する。
本発明の現在好適な実施形態によれば、SAW26はほぼ20−50MHzで100−200マイクロメートルの波長を有する。システム内の損失を制限するため、第1及び第2のトランスジューサの基板同士間のギャップ「g」はできるだけ小さく、せいぜい2分の1波長から1波長まで、即ち100−200マイクロメートルであることが好ましく、0.1波長より大きくないことが更に好ましい。そのようなギャップにより、増幅器24が少なくともほぼ17dBの利得を有する場合、発振する系を通常発生することができる。
ここで図1、図1a、図2、図2a及び図2bを参照すると、荷重(図示せず)が荷重プラットフォーム16、16aに印加されるとき、カンチレバー型の弾性部材14の自由端は、下方に移動し、そして第1の圧電性トランスジューサ20が第2のトランスジューサ22に対して移動するようにさせる。特に、それは、第1の圧電性トランスジューサ20の電極20bが第2のトランスジューサ22の電極22bに対して一層近くへ移動するようにさせる。これは、「遅延線」の短縮をもたらす。遅延線の短縮は、増幅器の出力での周波数の増大を生じさせる。弾性部材の変位は印加した重さ測定対象物の重さに比例し、そして増幅器の出力での周波数又は周波数の増大は弾性部材により移動した距離に対して較正することができる。
ここで図3、図3a及び図3bに向くと、遅延線の周波数応答は、発振器回路、即ちそこでは利得が損失より大きいその発振器回路の有り得る周波数を表す一連のローブ、例えばL1、L2及びL3により表される。中央即ち主ローブL2は、発振器が最低損失を有する周波数を含む。周波数f0は、回路が最小損失を有する、主ローブL2における周波数である。周波数応答カーブはこれらのローブに分割されているので、回路が発振しない或る周波数があることが理解されるであろう。更に、回路が最も少ない損失を有する周波数で発振しようとし、また発振の周波数は最低損失を達成するためモードを変え得ることが認められるであろう。発振の異なるモードは、2πの倍数の位相シフトを有する周波数である。例えば、発振の3つのモード、f0、f0+2πω及びf0−2πωが図3に示されており、そこにおいてはωは定数である。これらのモードの中での周波数応答における損失は周波数f0で最も低いので、発振器はf0で発振するであろう。
前述したように、遅延線における距離は短縮されるので、発振器の周波数は増大する。例えば、第1のトランスジューサ20が弾性部材14(図1)に印加される荷重の影響を受けて移動される場合、発振器の周波数はf0(図3)からf1(図3a)まで上昇するであろう。この新しい周波数f1で、遅延線の周波数応答は多くの発振モードを示し、それらのモードのうちの4つ、即ちf1、f1+2πω、f1−2πω及びf1−4πωが図3aに示されている。図3aに示されているように、f1は最低損失であるモードの周波数である。しかし、周波数f1−2πωを有するモードでの損失は、周波数f1を有するモードと殆ど同じ程度に低い。遅延線が弾性部材上の荷重が増大することにより更に短縮される場合、発振器の周波数は、周波数f1を越えて図3bに示される周波数f2+2πωまで増大するであろう。図3bを参照すると、発振器の周波数がf2+2πωになると、f2、f2+2πω、f2−2πω及びf2+4πωを含む多くの発振モードが可能であることが認められるであろう。図3bから周波数f2を有するモードでの応答における損失は、周波数f2+2πωを有するモードでの損失より小さいことが認められるであろう。従って、発振器は、発振のモードを変え、より低い周波数、即ちf2で発振するであろう。
所望ならば、発振モードを変えることは、発振モードが変わる周波数を発振器の周波数が決して越えないように第1のトランスジューサの変位を制限することにより避けることができる。適切な周波数応答を示すよう遅延線を設計することにより、発振モードが変わる前に1波長まで遅延線の長さを変えるようにすることが可能である。先に与えられた例において、遅延線の長さは約200マイクロメートルだけ短縮することができ、即ち、弾性部材は発振モードの変化を生じさせることなく約200マイクロメートルだけ変位させることができる。そのような小さい変位は、重さの測定範囲を制限するか、又は弾性部材の特性に応じて測定の「分解能」(精度)を低減するかのいずれかをもたらす。例えば、「柔らかい」弾性部材は軽い重さの小さい範囲を測定するため用いることができ、また「堅い」弾性部材は限定した精度で広範囲の重さを測定するため用いることができる。本発明の好適な実施形態によれば、遅延線の長さは約700マイクロメートルだけ変化させることが可能であり、従って発振モードは3回から4回変えることが可能である。
図4は、増幅器24の出力の周波数「f」を弾性部材14の変位「d」の関数として図示する。弾性部材が休止点P0から第1の点P1まで変化したとき、増幅器出力の周波数は第1の周波数f0から第2の周波数f1まで増大する。前述したように、弾性部材が位置P2へ変位したとき、発振器は、遅延線の周波数応答に起因して発振モードを変え、より高い周波数f2+2πωよりむしろより低い周波数f2で発振する。結局、周波数の範囲は、モードが再び変わるまで位置P3でのf1を通って繰り返す。こうして、増幅器の周波数出力は、弾性部材の種々の変位で発生した同じ周波数を有する周期関数となるであろう。例えば、図4に示されるように、同じ周波数f1は、弾性部材14の種々の変位位置P1、P3及びP4を表すことになる。
周波数がf1であるとき、位置P1、P3及びP4のうちのどれが弾性部材の真の変位を表すかを決定する幾つかの方法がある。例えば、増幅器24の出力をモニタし、周波数が降下し次いで上昇する回数をカウントし、モジュール算数を適用して弾性部材の正しい位置を計算することが可能である。代替として、先に提案されそして図1に示されるように、弾性部材14には歪ゲージ、容量性又は誘導性トランスジューサ、又は非周期出力を発生する類似のもののような総計的変位検出器17が設けられてもよい。図4aは、歪ゲージ又は他の「総計的」位置トランスジューサが弾性部材に結合され、該弾性部材の変位に応答して非周期信号f′を与える代替方法を図示する。信号f′は、弾性部材の位置の非常に正確な指示を表す必要はない。信号f′は周期関数fの何サイクルを横切ったかを決定するのに十分なほど正確であれば十分である。こうして、図4及び図4aに示されるように、弾性部材が位置P1、P3又はP4に変位されるとき、3つの別個の信号f1′、f3′及びf4′が総計的位置トランスジューサにより発生される。周期信号の各サイクルfは信号f′の範囲により表される。従って、信号f′をルックアップテーブルと比較することにより、関数fの正しいサイクルを決定することができ、そして内挿を有するモジュール算数を用いて弾性部材の正しい変位を決定する。しかしながら、現在好適な実施形態(図5を参照して以下に説明する)によれば、図4bに示されるように、第2の周期関数f″が発生され、以下で詳細に記載されるように、周期関数fと組合され又はそれと比較される。
ここで図5に向くと、本発明の一実施形態に従い、増幅器24の周期出力のサイクルを決定するため、第2の対のトランスジューサ80、82が第1の対20、22に隣接して設けられ、第2の増幅器84を介する同じタイプの遅延線フィードバック・ループで互いに結合されている。第2の対のトランスジューサは、第1の対のトランスジューサにより利用されるSAW26、28より長い、例えば18MHzで220マイクロメートルの波長を有するSAW86、88を発生し且つ検出する。従って、第2の増幅器84の出力84bは、第1の増幅器24の出力である周期関数とは異なる周波数を有する周期関数である。
前述したように、図4bは、第2の増幅器84の出力の周期関数f″を図示する。図4と図4bとを比較すると、第1の増幅器の出力が同じ値f1である各位置、例えばP1、P3及びP4に対して第2の増幅器の出力は非繰り返し性の値、即ちf″1、f″3及びf″4となることが認められるであろう。双方の増幅器の出力を利用することにより、弾性部材の正確な変位を決定することができ、即ち、印加された荷重(重さ測定対象物)の重さが特定の弾性部材についてのルックアップテーブルを用いて決定することができる。現在好適な実施形態によれば、トランスジューサ20及び80は、同一の基板を共用し、該基板における別個のチャネルにそれぞれのSAWを発生する。同様に、トランスジューサ22及び82は、同一の基板を共用し、それぞれの基板チャネルにおいてSAWを受け取る。第1のSAW波の1つの好適な周波数は20−22MHzであり、第2のSAW波の1つの好適な周波数は18−20MHzである。
図6は、2つの増幅器24、84からの信号を用いて荷重プラットフォーム上に置かれた対象物の重さを指示する仕方を図示するブロック図である。第1の周波数カウンタ30は第1の増幅器の出力24bでの周波数を決定し、第2の周波数カウンタ30aは第2の増幅器の出力84bでの周波数を決定する。周波数情報は、ルックアップテーブルを格納する不揮発性メモリ34に結合されている処理ユニット32に供給される。該周波数情報は、重量値に戻すルックアップテーブルと比較され、処理ユニットはその値をディスプレイ36上に表示する。処理ユニット32の動作はキーボード38により制御されてよく、該キーボード38はまたルックアップテーブルを較正するのに用いることができる。ルックアップテーブルは、通常、既知の重さを荷重プラットフォームに置き且つその重量値をキーボード38を介して入力することにより較正される。処理ユニットは、キーボードから得られた重量値を、周波数カウンタから得られた周波数値と共にルックアップテーブルの形式でメモリ34に格納する。ルックアップテーブルに格納されてない周波数値とこれに対応する重量値は、ルックアップテーブル内の値を内挿することにより得られる。当業者は、処理ユニットが温度補償、トランスジューサ/弾性部材の非線形性の補償、異なる重量測定ユニットへの変換等の他の機能を含んでもよいことを認めるであろう。ディスプレイは、数字、英数字、グラフ表示のいずれでもよい。また、単一の周波数カウンタを用いて2つの周波数を同時にではなく連続的に決定してもよく、その場合、処理ユニットはそれらの周波数を別々に得るため増幅器同士間を切り替える手段を有することが認められるであろう。更に、ルックアップテーブルは1つ又は幾つかのルックアップテーブルを備えてもよいことが理解されるであろう。
当業者は、全ての重さ計量装置において、荷(重さ測定対象物)(load)を荷重プラットフォームに正しく置かないことにより精度を妥協していることを理解するであろう。これは、弾性部材を捩れさせることがある大きな重さを測定するときに特にそうである。ここで図7を参照すると、重さ計量装置10の実施形態は、荷重プラットフォーム16を支持している4つの半径方向のカンチレバー型弾性部材14a−14dを備える円形基台12を含む。各弾性部材にはそれ自身のトランスジューサ回路が設けられ、各弾性部材で測定された重さは加算され、荷重プラットフォーム上に置かれた荷(重さ測定対象物)の正しい重さを得る。4より多く又は4より少ない弾性部材を用いて同様の結果を得てもよいことが理解されるであろう。
発明者により、反射波が送信するトランスジューサの基板上に生じ、それはSAW波発生を妨害し、測定の非線形性を結果として生じることが分かった。詳細には、波26(図2)が基板20aに沿って伝搬すると、該波26は基板の端部20cに到達し、該波の一部は電極20bに向けて戻るように180°で反射される。反射した波は伝搬される波26と干渉する。事実、反射した波の一部は、基板20aの他方の端部20dを離れるよう再度反射し、追加の干渉を起こす。反射した波はまた受信するトランスジューサにおいて問題である場合がある。図8aから図8cは、本発明に従った幾つかの反射防止構造を示す。
ここで図8aに向くと、本発明に従ったトランスジューサ120は、SAW波126を発生するための圧電性基板120a及び1対の電極120bを含む。本発明に従って、基板120aの端部120cは、SAW波126の伝搬経路に対して角度を付けてカットされている。こうして、波126が基板の端部120cに到達すると、波のどの反射も伝搬の線に対してある角度にあり、そのため反射した波が伝搬した波と干渉しない。
ここで図8bに向くと、本発明に従ったトランスジューサ220は、SAW波226を発生するための圧電性基板220a及び1対の電極220bを含む。本発明に従って、基板220aの端部220cは、SAW波226の伝搬経路に関して(例えば、サンドブラスチングにより)丸みを付けられている。従って、波226が基板の端部220cに到達すると、波は反射して戻るよりむしろ散乱させられる。
ここで図8cに向くと、本発明に従ったトランスジューサ320は、SAW波326を発生するための圧電性基板320a及び1対の電極320bを含む。本発明に従って、柔らかいエラストマーのようなダンパー320dが、基板の表面上の端部320cに隣接して配置されている。従って、波326がダンパー320dに到達すると、波は反射して戻るよりむしろダンパーにより吸収される。
前述した種々の反射防止構造のうちで、図8cに示されるダンパー材料は、現在好適な構造のように見える。従って、図9に示されるように、1対のトランスジューサ320、322にはそれぞれの基板320a、322a上の電極320b、322bと反対の端部320c、322cに隣接してダンパー材料320d、322dが設けられている。トランスジューサ320、322は、図9に示されるように部分的に重なるように有利に配列されている。
前述したように、反射波と関連した問題に加えて、温度変化が重さ計量装置の精度に悪影響を与える。親出願から周囲温度の全体変化は、温度センサを重さ計量装置に含み且つ適切な温度補正のためのルックアップテーブルを用いることにより補償できることが知られている。しかしながら、周囲温度の全体変化に加えて、温度勾配がトランスジューサの基板にわたって生じる場合があることを発見した。詳細には、ニオブ酸リチウム基板は約70ppm/℃の温度効果を有することを発見した。20MHzシステムにおいて、これは、1.4kHz/℃の変化をもたらす。所望の精度を得るため、トランスジューサ同士間の温度差は0.01℃より小さくあるべきである。20MHzで、1つのモードについてのフルスケール出力は約200kHzである。基板は1.4kHz/℃の温度効果を示すので、これは1℃当たりフルスケールの0.7%の変動をもたらす。従って、フルスケールの0.007%内の精度を維持するため、温度差は0.01℃より小さくあるべきである。
本発明の若干の局面は、重さ計量装置の精度に関する温度の影響を克服するのを助けるため組み合わせる。これらの局面の幾つかはまた、温度の影響に関係なく装置の全体精度を増強する。
図10、図10a及び図10bは、本発明の幾つかの局面を具体化した本発明による1対のトランスジューサ420、422を示す。ここで図10、図10a及び図10bを参照すると、トランスジューサ・システムは、送信トランスジューサ420と受信トランスジューサ422とを含む。送信トランスジューサ420は2つの圧電性基板420a、420a′を含み、それら2つの圧電性基板420a、420a′は熱シンク421の一方の側に取り付けられており、また熱絶縁部材423が熱シンク421の他方の側の取り付けられている。熱シンク421は双方の基板420a、420a′について一定温度に維持するのを助け、熱絶縁部材423は、周囲温度の変化が熱シンク421の温度、従って基板420a、420a′の温度に影響を与えるのを防止するのを助ける。各基板420a、420a′は、それらの一方の端に1対の電極420b、420b′を、そしてそれらの他方の端に表面ダンパー420d、420d′を有する。図10及び図10aに最良に見られるようにそれらのそれぞれの電極対が互いに近接し且つトランスジューサの中央に隣接しているように、基板は熱シンク上に配列されている。従って、送信トランスジューサ420はSAW波426、426′を発生し、該SAW波426、426′はトランスジューサ420のほぼ中央から反対方向に伝搬する。ダンパー420d、420d′は、SAW波426、426′の反射を禁止するよう働く。
受信トランスジューサ422は、熱シンク425の一方の側に取り付けられている圧電性基板422aを含み、熱絶縁部材427は熱シンク425の他方の側に取り付けられている。熱シンク425は、基板422aにわたって一定温度に維持するのを助け、熱絶縁部材427は周囲温度の変化が熱シンク425の温度、従って基板422aの温度に影響を与えるのを防止するのを助ける。基板422aは2つの対の電極422b、422b′を有し、各対はほぼ基板422aの丸みを付けられた反対端部422c、422c′に配置され、表面ダンパー422dはほぼ基板422aの中央に配置されている。従って、受信トランスジューサ422は、送信されたSAW波426、426′によりそれぞれ誘発され且つ反対方向に伝搬する2つのSAW波428、428′を受信する。
電極対420b及び422bは、1つの増幅器に結合されて1つの遅延線発振器を形成し、また電極対420b′及び422b′は、別の増幅器に結合されて別の遅延線発振器を形成する。上記から、トランスジューサ420、422は、図1及び図1aを参照して前述したように相互に移動し、一方の遅延線発振器は周波数を増大し、他方の遅延線発振器は周波数を等しい大きさだけ低減する。この「差動」トランスジューサ・システムは、幾つかの利点を与える。周囲温度の影響は自動的に補償され、変位測定の分解能は倍加される。
例えば、遅延線発振器の周波数が事前規定した温度でf0である場合、周囲温度の変化後の周波数はf=f0(1+kΔt)と表すことができる。なお、ここでkは定数であり、Δtは周囲温度の変化である。同様に、荷(重さ測定対象物)が重さ計量装置上に置かれていないときの遅延線発振器の周波数がf0である場合、送信機及び受信機が荷重により変位された後の周波数はf=f0(1±gΔx)と表すことができる。なお、ここでgは定数であり、Δxは特定の荷重に起因する変位(正又は負)である。従って、温度及び変位に起因した周波数の組み合わされた周波数変化Δfはf0(kΔt±gΔx)に等しい。
前述のことを仮定すれば、図10、図10a及び図10bの遅延線発振器の周波数についての温度及び変位の組み合された効果は、以下の(1)及び(2)に示される式により表すことができる。なお、ここでf1は電極420b、422bを含む発振器の周波数であり、f2は電極420b′、422b′を含む発振器の周波数である。
Δf1=f10kΔt+f10gΔx (1)
Δf2=f20kΔt−f20gΔx (2)
従って、量Δf1、Δf2、f10及びf20は、いずれの重さ測定の間に知られ、以下の(3)で表されるクロス積の対象となる。
(Δf1×f20)−(Δf2×f10) (3)
式(1)及び(2)を式(3)に代入することにより、以下の(4)に示された式が得られる。
f20f10kΔt+f20f10gΔx
−f10f20kΔt+f10f20gΔx (4)
これらの項を組み合わせることにより、温度の影響は式(4)からキャンセルされ、式(3)及び(4)は以下の(5)に示される単純化された式として表すことができることが認められるであろう。。
(Δf1×f20)−(Δf2×f10)=2f10f20gΔx (5)
従って、前述した異なるトランスジューサ・システムは、周囲温度変化の影響を重さ計量測定値から排除するばかりでなく、単一のトランスジューサ・システムの2倍の分解能尺度を与える。それにもかかわらず、図10、図10a及び図10bを参照して記載したシステムはトランスジューサの基板にわたる温度勾配を自動的には補償しなく、それがトランスジューサ・システムに前述の熱シンクが設けられている理由である。また、トランスジューサ・システムの全体の長さ(高さ)が非差動システムと較べて実質的に2倍になっていることが認められるであろう。トランスジューサ・システムの全体的寸法を低減し且つシステムの感度及び分解能を増大するため、本発明は、親出願の20MHz周波数と較べてほぼ50MHzの周波数を用いるのが好ましい。この周波数で、所望の精度(10キログラムにつき0.5グラム)を達成するため、基板同士間の温度差は0.1℃以下に保たなければならない。
図11、図11a及び図11bは、前述したトランスジューサ・システムに似ているが双方のトランスジューサ・チャネルが同一基板で動作し且つ一方のトランスジューサ・チャネルが分割されている異なったトランスジューサ・システムの概略図を示す。ここで図11、図11a及び図11bを参照すると、トランスジューサ・システムは、送信トランスジューサ520及び受信トランスジューサ522を含む。送信トランスジューサ520は、熱シンク521の一方の側に取り付けられた圧電性基板520aと、熱シンク521の他方の側に取り付けられた熱絶縁部材523とを含む。熱シンク521は基板520aにわたって一定温度に維持するのを助け、熱絶縁部材523は周囲温度の変化が熱シンク521の温度、従って基板520aの温度に影響を与えるのを防止するのを助ける。第1の送信電極520bは、基板520aの一方の端部でその基板の中心軸上に配置されている。第2の送信電極対520c、520dは基板の他方の端部でその中心軸の両側に配置されている。各電極520c、520dは電極520bのほぼ半波長であり、電極520c、520dは並列に結合されて電極対を形成する。従って、送信トランスジューサ520は、3つのSAW波526、526′及び526″を発生する。第1のSAW波526は基板上の中央チャネルに沿って第1の方向に伝搬する。第2及び第3のSAW波526′及び526″は、基板上の2つの側部チャネルに沿って第1のSAW波に対して反対方向に伝搬する。
受信トランスジューサ522は、熱シンク525の一方の側に取り付けられた圧電性基板522aと、熱シンク525の他方の側に取り付けられた熱絶縁部材527とを含む。熱シンク525は基板522aにわたって一定温度に維持するのを助け、熱絶縁部材527は周囲温度の変化が熱シンク525の温度、従って基板522aの温度に影響を与えるのを防止するのを助ける。基板522aは、第1の受信電極522b及び第2の受信電極対522c、522dを有する。受信電極522bは基板の一方の端部でその基板の中心軸に配置され、受信電極522c、522dは基板の他方の端部でその基板の中心軸の両側に配置されている。受信電極522c、522dは、電極522bの半波長であり、互いに並列に結合されている。従って、受信トランスジューサ522は、送信されたSAW波526、526′及び526″によりそれぞれ誘発された3つのSAW波528、528′及び528″を受信する。
図11、図11a及び図11bに示される構成は幾つかの利点を有する。複数のSAW波伝搬チャネルは同一基板上で互いに一層近接しており、従ってチャネル同士間の温度勾配は一層小さくなる。トランスジューサ・システムの全体寸法は一層小さくなる。更に、トランスジューサは、機械的性能を増強する軸対称である。
図12から図14は、前述したトランスジューサ・システムに似ているが、基板の温度を測定するための追加の電子的手段を備える異ったトランスジューサ・システムの概略図を示す。ここで図12から図14を参照すると、送信トランスジューサ620は、第1の圧電性基板620a及び第2の圧電性基板620a′を含み、これら双方の圧電性基板は、図6を参照して前述した絶縁材料と導電性材料のサンドイッチのように構成されているのが好ましい基台623上に取り付けられている。第1の圧電性基板620aにはその基板のより下側中心部分に第1の送信電極対620bが設けられており、第2の圧電性電極620a′にはその基板の上側中心部分に第2の送信電極対620b′が設けられている。更に、第1の圧電性基板620aには2つの電極対630a、630bが設けられ、該2つの電極対630a、630bは相互に離間され且つ第1の送信電極対620bから中心がずれて配列されている。電極630a、630bはそれぞれ送信機及び受信機であり、これら送信機及び受信機は前述したような基板620aの温度を測定するため用いられる。従って、基板620a′にはまた2つの温度測定電極対630a′、630b′が設けられている。
受信トランスジューサ622は、第1の圧電性基板622a及び第2の圧電性基板622a′を含み、これら双方の圧電性基板は、図6を参照して前述したような絶縁材料と導電性材料のサンドイッチのように構成されているのが好ましい基台627上に取り付けられている。第1の圧電性基板622aにはその上側中心部分に第1の受信電極対622bが設けられており、第2の圧電性基板622a′にはその下側中心部分に第2の受信電極対622b′が設けられている。更に、第1の圧電性基板622aには2つの温度測定電極対632a、632bが設けられており、これら2つの温度測定電極対632a、632bは相互に離間され且つ第1の受信電極対622bから中心がずれて配列されている。基板622a′にはまた2つの温度測定電極対632a′、632b′が設けられている。
図12から図14に示されるトランスジューサの構成は、図10、図10a及び図10bを参照して前述したトランスジューサの構成の幾つかの特徴を組み込んでいる。電極対620b、620b′、622b及び622b′は、前述したような差動変位測定システムを提供するよう配列されている。この点で、そして図14を参照して、差動システムは、中心に配置されている2つの音響チャネルであって、一方のチャネルが上側対の基板上に、そして他方のチャネルが下側対の基板上にある当該2つの音響チャネルを利用することが認められるであろう。更に、送信基板は受信基板より僅かに大きく、従って、前述したのと同じ利点を有するよう受信基板と部分的に重なっている。現在好適な実施形態によれば、送信トランスジューサ620はほぼ45mmの長さであり、第1の基板と第2の基板との間の間隔はほぼ5μmである。受信トランスジューサ622は送信トランスジューサよりほぼ10mm短く、そして第1の受信基板と第2の受信基板との間の間隔はほぼ5μmである。
前述したように、4つの圧電性基板の各々には2つの温度測定電極対が設けられ、これら2つの温度測定電極対は固定の位置遅延線として各基板上に配列されている。4組の温度測定電極の各々は、それぞれの増幅器に結合され、それにより変位測定発振器が発振する周波数とは異なる周波数で発振するのが好ましい自然の発振器を形成する。温度測定電極の組はそれらのそれぞれの基板上に固定したままであるので、それらのそれぞれの発振器の周波数は温度の変化に起因してのみ変わるであろう。この与えられた構成により、4つの基板の各々の温度は、変位をさせて重さを測定するとき、決定され、考慮することができる。
図14に見られるように、2つの測定電極の組の各々は別個のチャネルにおいて動作する。しかしながら、殆ど同じチャネルにおいて動作する2つの測定電極の組を設けることも可能である。これは、2つのチャネル間の熱勾配を最小にする。図15から図17はそのような構成の一実施形態を図示する。
ここで図15から図17に向くと、送信トランスジューサ720は圧電性基板720aを含み、1対の送信電極720bはその圧電性基板720aの下側の端部に配置され、1対の受信電極730はその圧電性基板720aの上側の端部に配置されている。受信トランスジューサ722は圧電性基板722aを含み、1対の受信電極722bがその圧電性基板722aの上側の端部に配置されている。送信及び受信電極720b、722bは、前述したような変位及び重さを測定するための遅延線を形成するよう増幅器750と共に配置されていることが認められるであろう。更に、送信基板上の受信電極730は、送信基板720aの温度を測定するための増幅器760及び送信電極720bと共に固定遅延線を形成する。増幅器750及び760は、それら遅延線が著しく異なる周波数を有する場合同時に動作され得る。代替として、増幅器750、760が交互にオン及びオフに切り替えられてもよい。全ての電極は同じ音響チャネルで動作することが認められるであろう。図15から図17に示されるトランスジューサは、送信基板の温度が受信基板の温度に近いことが想定される非差動システムである。しかしながら、別個の測定が2つのチャネルについてなされる差動システムに上記のシステムの技術を適用することは可能である。そのようなシステムが図18から図20に示されている。
ここで図18から図20に向くと、送信トランスジューサ820は圧電性基板820aを含み、1対の送信電極820bがその圧電性基板820aの下側の端部に配置され、1対の送受信電極830がその圧電性基板820aの上側の端部に配置されている。受信トランスジューサ822は圧電性基板822aを含み、1対の受信電極822bがその圧電性基板822aの上側の端部に配置され、1対の送受信電極832はその圧電性基板822aの下側の端部に配置されている。送信及び受信電極820b、822bは、前述したように変位及び重さを測定するための遅延線を形成するよう配列されている。更に、送受信電極830及び832は、それぞれの電極820b、822bと共に固定遅延線を形成するため用いることができ、又は電極820b、822bにより形成される遅延線に対して差動型である変位測定遅延線を形成するため互いに用いてもよい。動作において、4つの電極対は、ある瞬間に2つの差動変位測定遅延線が付勢され、別の瞬間に2つの固定温度測定遅延線が付勢されるように多重化されてもよい。このように、各基板の温度は温度測定前又はその温度測定中ですら確かめることができる。全ての電極は同じ音響チャネルにおいて動作することが認められるであろう。
前述しまた親出願において言及されているように、本発明に従った遅延線は、2以上のモードで且つ各モード内で発振でき、利得は周波数が変わるにつれ変わるであろう。本発明に従って、発振器の位相は、利得を増大(損失を低減)するため±180°シフトし得る。図21から図26は、発振のモードが重さ計量の間変わる仕方及び位相シフトを用いて利得を増大することができる仕方を図示する。
ここで図21を参照すると、アイドル状態においては、秤に印加される重さがないことにより、遅延線は、最高の利得(最低の損失)を有する点として図21に示される周波数「f0」で発振するであろう。図21のグラフの最適利得範囲は、f0を囲む影を付けた範囲で示され、例えば、±100kHzの範囲を表す。この範囲は最低の損失の範囲であるからばかりでなく、その範囲はカーブが最も少ない「非線形性」を示し且つ温度による影響が最も少ない範囲であるので、当該範囲は最適と考えられる。親出願において詳細に述べたように、遅延線は、幾つかのモードのいずれで発振してもよく、それらモードは2πの位相差だけ相互に分離されている。図21に示される例においては、周波数f0は低い方のモードf0−2πω及び高い方のモードf0+2πωを有する。なお、ここでωは整数の位相差、この例ではほぼ340kHzを表すモード間の位相差である。重さが秤に加えられるにつれ、遅延線はより高い周波数「f0+n」で発振するであろう。例えば、比較的小さい重さを加えた後で、発振の周波数は、f1として図22に示されるf0+70kHzに上昇するであろう。
ここで図22を参照すると、新しい発振周波数f1が依然最適利得範囲内であり、発振のより高いモード及びより低いモードはf1でのモードより損失がより大きいことが分かるであろう。しかしながら、追加の重さを加えることにより、周波数fはやがて最適利得範囲を通り過ぎてしまうことが認められるであろう。例えば、追加の重さは、周波数を追加の50kHz、即ち図23に示される位置にシフトさせることができる。
ここで図23を参照すると、f0よりほぼ120kHz高い発振周波数f2は、最適利得範囲からはずれた周波数に移動するであろう。それにも拘わらず、図23に示されるように、発振のより高いモード及びより低いモードは、依然f2での中心モードより大きな損失を示すであろう。従って、この点から進んで、追加の重さは、より低いモードが図24に示される中心モードより大きな利得を達成するまでますます高くなる損失範囲にも拘わらず発振周波数を上昇させるであろうことを当業者は認めるであろう。
ここで図24に向くと、f0よりほぼ170kHz高い発振周波数f3はより低い発振モードf3−2πωへのシフトを生じさせるであろう。しかしながら、モードがシフトした後でさえ、発振周波数は、より低いモードの発振が最適利得範囲において生じる前にほぼ70kHz以上多くシフトしなければならない。従って、本発明に従って、最適利得範囲での早期発振を強制するためπωの位相シフトを発振器に付与することが可能である。例えば、図23及び図24に示されるように、発振周波数f2はそれがもはや最適利得範囲にないことを示す損失を示すや否や、−πωの位相シフトが付与される。これは、発振器(遅延線)が、図23に見られることができるように、周波数応答カーブの最適利得範囲内であるf2−πωで発振するようにさせる。この位相シフトは、図24に示されるようにf3への周波数上昇があるときでさえ発振周波数f3−πωを最適利得範囲内に維持する。しかしながら、結局、秤に対する追加の重さは、位相シフトされた周波数が最適利得範囲の外側にある点まで発振周波数を上昇させるであろう。
例えば、図25に示されるように、発振周波数f4がほぼf0+255kHzまで増大されるとき、位相シフトされた発振の中心モードf4−πωは最適利得範囲を出る。この点で、本発明に従って、−πωの位相シフトは中止され、発振器は最適利得範囲内であるそのより低いモードf4−2πωで発振するであろう。追加の重さが秤に加えられる場合、発振周波数は、より低い発振モードが図26に示されるように最適利得範囲を越えて通過するまで上昇し続けるであろう。
ここで図26を参照すると、周波数f5がほぼf0+400kHzまで上昇した場合、より低い発振モードf5−2πωは最適利得範囲を越えて通り過ぎるであろう。本発明に従って、この点で、−πωの位相シフトが発振器に付与される。これは、発振器のより低い発振モードが最適利得範囲内にあるf5−3πωに留まるようにさせる。
図27は、本発明に従った位相シフトを備える正帰還フィードバックループの概略図を示す。ここで図27を参照すると、本発明に従った単純化された遅延ループは、第1のトランスジューサ920、第2のトランスジューサ922、第1の差動増幅器950、第2の差動増幅器952、1対のマッチング・トランスフォーマー954、956、周波数カウンタ及び増幅器制御器958、及び出力プロセッサ及び重さ表示ディスプレイ960を含む。第1のトランスジューサ920は、圧電性基板920a及び電極920bを含む。第2のトランスジューサ922は、圧電性基板922a及び電極922bを含む。電極920bはマッチング・トランスフォーマー954を介して差動増幅器950、952の入力に対して並列状態で結合されている。電極922bは増幅器950、952の出力にマッチング・トランスフォーマー956を介して結合されている。図27に示されるように、増幅器950の出力の極性は、増幅器952の出力の極性に対して反対である。更に、各増幅器のイネーブル(使用可能化)入力が、周波数カウンタ及び増幅器制御器958に結合されており、該周波数カウンタ及び増幅器制御器958はまた増幅器の出力に結合されている。本発明に従って、増幅器950、952は、周波数カウンタ及び増幅器制御器958により一時にターン・オンされる。増幅器の出力の位相は180°即ちπだけ異なることが認められるであろう。こうして、位相シフトを適用する又はそれを取り除くため、一方の増幅器はターン・オフされ、他方の増幅器はターン・オンされる。当業者は、他の回路を利用して同じタイプの位相シフトを実質的に生成することができ、図27の回路が単なる例示であることを認めるであろう。図27に示される例によれば、周波数カウンタ及び増幅器制御器958は、増幅器950の出力をモニタし、周波数が前述したように最適利得範囲を越えて通り過ぎた、例えば、100kHzだけ増大したときを検出する。周波数が予め選定した量だけ増大するとき、周波数カウンタ及び増幅器制御器958は、増幅器950をターン・オフし、増幅器952をターン・オンする。次いで、周波数カウンタ及び増幅器制御器958は増幅器952の出力をモニタする。周波数が追加の予め選定した量、例えば100kHzだけ増大した後に、周波数カウンタ及び増幅器制御器958は、増幅器952をターン・オフし、増幅器950をターン・オンする。周波数カウンタ及び増幅器制御器958が周波数をモニタしている間に、周波数は、出力プロセッサ及び重さディスプレイ960に通され、該出力プロセッサ及び重さディスプレイ960は、発振周波数を分析し、親出願で記載した方法に従って周波数と特定の重さとを相関させ、その重さを表示する。
表面弾性波を利用した電子的重さ計量装置の若干の実施形態がここに記載された。本発明の特定の実施形態が記載されたが、本発明はそれに限定される意図ではなく、本発明は当該分野が許すほど広い範囲を意図し、且つ本明細書はそのように読むことを意図するものである。従って、基台、弾性部材及び荷重プラットフォームの特定の幾何学的形状が開示されたが、他の幾何学的形状が利用できることが認められるであろう。また、特定の波長が開示されたが、他の波長を用いて同様の結果が得られることが認められるであろう。更に、特定の形態が増幅器及びフィードバック回路を参照して開示されたが、他の形態を同様に用いることができることが認められるであろう。更に、特定の形態が送信及び受信電極の配置を参照して開示されたが、送信機及び受信機のそれぞれの配置を逆にすることができることが認められるであろう。その上、本発明の若干の異なる局面が種々の問題を解決するものとして開示されたが、本発明の異なる局面が、示された形態以外の他の形態において互いに組み合わせて用いてもよいことが理解されるであろう。更に、基台部材に対して移動する弾性部材を有する本発明の一実施形態が開示されたが、また別の実施形態は2つの支柱が配置され相互に対して移動される弾性部材を用いているが、基台部材が弾性部材に対して移動されることができること、またトランスジューサの変位が重さ測定値と関連する場合同じ又は類似の機能を達成するための異なる方法で弾性部材及びそれに関連したトランスジューサを取り付けることができることが理解されるであろう。
当業者は更に、基板と基板の間にギャップを有するような電子的重さ計量装置が記載されたが、該ギャップは、その基板と基板の間を自由に移動することができるが発振器ループにおいて損失を低減する液体あるいは他の材料で満たされてもよいことを認めるであろう。又、所望ならば、トランスジューサは適切な封止により湿気に対して保護することができる。乾燥剤を封止キャビティに導入し、湿気の揺らぎを低減することができる。更に開ループで手動の発振システムを利用する代わりに、閉ループシステムをパルス発生器と共に利用することができ、そこにおいては、例えばRFパルスにおける遅延を測定することができ、トランスジューサ同士間の変位に比例する。同様に、外部発振部を利用することができ、複数のトランスジューサが荷重の結果として相互に移動するので、変位に比例する位相シフトが生じる。従って、なお他の変更が請求の範囲において請求されたその精神及び範囲から逸脱することなくこの与えられた発明に対して行うことができることが当業者には認められるであろう。
Claims (23)
- a)重さ測定対象物を受けとめ、且つ変位可能な弾性部材手段の変位が前記重さ測定対象物の重さと関連するように前記重さ測定対象物により変位される当該変位可能な弾性部材手段と、
b)第1の表面弾性波(SAW)送信機を有する第1の圧電性トランスジューサと、
c)第1のSAW受信機を有する第2の圧電性トランスジューサであって、前記第1の圧電性トランスジューサに近接して取り付けられている当該第2の圧電性トランスジューサとを備え、
前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの少なくとも一方が前記弾性部材手段に結合されており、
d)入力と出力とを有する第1の増幅器を備え、
前記第1の増幅器の前記入力は前記第1のSAW受信機に結合され、前記第1の増幅器の前記出力は前記第1のSAW送信機に結合されることにより、前記第1の圧電性トランスジューサ、前記第1の増幅器及び前記第2の圧電性トランスジューサが、第1の出力周波数を有する第1の発振器を形成し、
e)前記第1の増幅器の前記出力に結合されたプロセッサ手段を備え、
前記弾性部材手段の変位が、前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの一方の前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの他方に対する変位を生じさせ、それにより前記第1の出力周波数を変化させ、
前記第1の出力周波数が、前記重さ測定対象物の重さの指示を決定するため前記プロセッサ手段により用いられる、電子的重さ計量装置。 - 前記第1のSAW送信機が、第1の基板の第1の端部に配置されており、
前記第1のSAW受信機が、第2の基板の第2の端部に配置されている請求項1記載の装置。 - 前記第1の圧電性トランスジューサは、第1の波長を有するSAWを発生し、
前記第1の圧電性トランスジューサ及び前記第2の圧電性トランスジューサはそれらの間にギャップを有して取り付けられ、当該ギャップは第1の波長の1波長より小さい大きさである、請求項1記載の装置。 - 前記第1の波長がほぼ200マイクロメートルである請求項3記載の装置。
- 基台部材を更に備え、
前記弾性部材は、前記基台部材に自由端を有して取り付けられているカンチレバーであり、
前記第1の圧電性トランスジューサが前記自由端上に取り付けられ、
前記第2の圧電性トランスジューサは前記基台部材により支持されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の装置。 - 前記弾性部材はくりぬかれた中心部分を有し、
前記第1及び第2の圧電性トランスジューサは前記弾性部材に対して前記くりぬかれた中心部分内で結合されている請求項1から4までのいずれか一項に記載の装置。 - 前記第1及び第2の基板は実質的に矩形である請求項1から6までのいずれか一項に記載の装置。
- 前記プロセッサ手段は、前記第1の出力周波数を且つ適用可能の場合には前記第2の出力周波数を決定する周波数カウンタ手段、周波数を重さと相関付けるルックアップテーブルを格納するメモリ手段、及び重さを表示する表示手段を含む請求項1から7までのいずれか一項に記載の装置。
- 前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの少なくとも1つには表面弾性波の反射を最小にするための反射防止構造が設けられている請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置。
- 前記反射防止構造は、前記基板上の表面ダンパー、前記基板の端部の角度付けされたカット、及び前記基板の丸みを付けられた端部のうちの1つである請求項9記載の装置。
- 前記第1及び第2の圧電性トランスジューサは第1及び第2の基板上にあり、
前記第1及び第2の基板の少なくとも1つは熱シンク上に取り付けられている請求項1から10までのいずれか一項に記載の装置。 - 前記熱シンクは熱絶縁材料上に取り付けられている請求項11記載の装置。
- 前記第1及び第2の圧電性トランスジューサは第1及び第2の基板上にあり、
前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの1つは、その基板の温度を決定するため当該基板上に温度感知手段を含み、
前記温度感知手段は前記プロセッサ手段に結合され、
前記温度は、前記重さ測定対象物の重さの指示を決定するため前記プロセッサ手段により用いられる、請求項1から12までのいずれか一項に記載の装置。 - 前記温度感知手段はSAW送信機及びSAW受信機を含む請求項13記載の装置。
- 前記温度感知手段は、前記第1のSAW送信機と同じ音響チャネルに配置されている請求項14記載の装置。
- 前記第1の増幅器に結合され前記第1の出力周波数の位相をほぼ180°シフトさせる位相シフト手段と、
前記第1の増幅器の前記出力に結合され且つ前記位相シフト手段に結合され周波数及び利得のうちの所定の1つを検出すると前記位相シフト手段を付勢する周波数及び利得の1つを検出する手段と
を更に備える請求項1から15までのいずれか一項に記載の装置。 - 第2のSAW送信機を有する第3の圧電性トランスジューサと、
第2のSAW受信機を有する第4の圧電性トランスジューサであって、前記第3の圧電性トランスジューサに近接して取り付けられている当該第4の圧電性トランスジューサとを更に備え、
前記第3及び第4の圧電性トランスジューサの少なくとも1つは前記弾性部材に結合され、
入力及び出力を有する第2の増幅器を更に備え、前記第2の増幅器の前記入力は前記第2の受信機に結合され、前記第2の増幅器の前記出力は前記第2の送信機及び前記増幅器に結合され、
前記第3の圧電性トランスジューサ、前記第2の増幅器及び前記第4の圧電性トランスジューサは、第2の出力周波数を有する第2の発振器を形成し、
前記弾性部材手段の変位が、前記第3及び第4の圧電性トランスジューサの一方の前記第3及び第4の圧電性トランスジューサの他方に対する変位を生じさせ、それにより前記第2の出力周波数を変化させ、
前記第2の出力周波数は、前記重さ測定対象物の重さの指示を決定するため前記プロセッサ手段により用いられる
請求項1から16までのいずれか一項に記載の装置。 - 前記第1の出力周波数の前記変化は第1の周期関数であり、
前記第2の出力周波数の前記変化は第2の周期関数であり、
前記第1及び第2の周期関数は異なる周波数を有する
請求項17記載の装置。 - 前記第2のSAW送信機は第3の基板の第1の端部に配置され、
前記第2のSAW受信機は第4の基板の第2の端部に配置されている
請求項18記載の装置。 - 前記第3の圧電性トランスジューサは、第2の波長を有する第2の表面弾性波を発生し、
前記第3の圧電性トランスジューサ及び前記第4の圧電性トランスジューサは、それらの間に第2のギャップを有して取り付けられており、
前記第2のギャップは、第2の波長のほぼ2分の1から1波長の大きさである請求項19記載の装置。 - 前記第2の波長はほぼ220マイクロメートルである請求項20記載の装置。
- 前記第1の基板は前記第3の基板と隣接し、前記第2の基板は前記第4の基板と隣接している請求項19記載の装置。
- 前記第3及び第4の圧電性トランスジューサの相互に対する前記変位は、前記第1及び第2の圧電性トランスジューサの相互に対する前記変位と反対方向であり且つ当該変位と実質的に等しい大きさであり、それにより前記第2の出力周波数を前記第1の出力周波数の前記変化と反対であるが実質的に等しい大きさだけ変化させ、
前記第1及び第2の出力周波数は、前記重さ測定対象物の重さの指示を決定するため前記プロセッサ手段により用いられる
請求項17記載の装置。
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