JP3676504B2 - 熱電モジュール - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱電モジュール、即ち、熱エネルギと電気エネルギとを相互に変換することが可能な熱電材料を用いた熱電モジュールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱電モジュールとしては、多数のp型熱電半導体(以下、p型半導体と言う)と多数のn型熱電半導体(以下、n型半導体と言う)とを用い、そのp型半導体とn型半導体とを交互に、且つ直列に並べると共に相隣るp型、n型半導体を電極を介し接続してp−nジャンクション構造部を構成し、そのp−nジャンクション構造部と熱交換器である吸熱体とを組合わせたものが知られている(特開昭63−262075号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱電モジュールにおいては、その吸熱体の温度分布が不均一化し易く、これに起因して同一モジュール内の異なる位置に在るp型,n型半導体ジャンクション間に温度差が生じると、熱電モジュール内の各p−nジャンクション間の内部抵抗がばらつき、この内部抵抗のばらつきは熱電モジュール全体の内部抵抗の上昇を惹起するのでその熱電性能が低下する、という問題がある。これは、複数の熱電モジュールを使用する場合には、同一モジュール内だけでなく、異なるモジュール間でも生ずる問題である。
【0004】
また電極とp型、n型半導体との接続はハンダ付けにより行われており、そのハンダは比較的低融点であるため、熱電モジュールの作動温度が比較的低く、したがって熱電モジュールの熱電性能を十分に向上させることができない、という問題もある。
【0005】
さらに、p−nジャンクション構造の採用に伴い熱電モジュールの構造が複雑となり、また部品点数も多いことから熱電モジュールの生産コストが高い、という問題もある。
【0006】
さらにまた、多数のp−nジャンクションが直列に接続されていることから、その一箇所でも断線すると、熱電モジュールは直ちに作動不能となり、信頼性に欠けるという問題もある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高い熱電性能を有し、また構造が簡素であり、しかも生産コストが安価で信頼性の高い前記熱電モジュールを提供することを目的とする。
【0008】
前記目的を達成するため本発明によれば、両側にそれぞれ出力取出し面を持つ熱電材料層、両出力取出し面間において前記熱電材料層の両側に存する一対の電気絶縁層および両電気絶縁層の両側に存する一対の高熱伝導性材料層を有すると共に相隣る両層が密着している積層体を備え、各電気絶縁層は、前記両出力取出し面側の両端部を構成すべく前記熱電材料層および前記高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、前記積層体の各層が露出する面において、前記熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極を設け、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層を設けた熱電モジュールが提供される。
【0009】
前記のように構成すると、熱電モジュールは、その全体の平均温度に依存する内部抵抗を示すので安定した熱電性能を有する。
【0010】
また隣接層の密着に当り、加圧接合法を適用してハンダを不用にし得るので、そのハンダの融点に制限されることなく作動温度を高めて、熱電モジュールの熱電性能を向上させることが可能である。
【0011】
さらに熱電モジュールを構成する部品点数が少ないので構造が簡素であると共に生産コストも安価であり、信頼性も高い。
【0012】
さらにまた伝熱効率が高いので、熱電モジュールの小型化が可能である。
【0013】
また特に電気絶縁層は、両出力取出し面側の両端部を構成すべく熱電材料層および高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、積層体の各層が露出する面において、熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極が設けられ、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層が設けられるので、電気絶縁層の材料が大部分不要になって、コストが安くなると共に、製造時に熱電材料層および高熱伝導性材料層間の加圧力を減少できることから、熱電モジュールの品質を向上させることができる。
【0014】
その上、熱電モジュールを板状、管状等に形成することが可能であるから、それ自体を伝熱機器の構成部品として使用することができ、これにより熱交換器を不要にし、また熱電モジュール付伝熱機器の構造を簡素化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1,2に板状熱電モジュールの第1の参考例を示す。この板状熱電モジュールM1 は、平面長方形の板状積層体1と、その積層体1の全表面を覆う電気絶縁性の外層2とを備えている。その板状積層体1は両側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3の両側に存する一対の電極層5および両電極層5の両側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,5;5,6が加圧接合により直接密着している。両電極層5の一端部は外層2より突出してリード線として用いられる。
【0016】
熱電材料層4は複数の短冊状薄膜積層ユニット7を一直線上に並列させたもので、その薄膜積層ユニット7は図3に示すように、伝導層8とバリヤ層9とを交互に積層すると共に両最外側にそれぞれバリヤ層9を配置したものである。この場合、薄膜積層ユニット7は、薄膜作製工程で必要であった基板を有していても良い。各薄膜積層ユニット7において、各伝導層8及び各バリヤ層9が露出する一方の面と、それと反対側に位置する他方の面が出力取出し面3であり、両出力取出し面3は両電極層5にそれぞれ接触している。
【0017】
伝導層8を構成する半導体には、Fe0.9 Mn0.1 Si2 [FeSi2 系半導体]、(Si0.8 Ge0.2 )B0.003 [SiGe系半導体]、(PbTe0.95Se0.05)Na0.01[PbTe系半導体]、(GeTe)0.85(AgSbTe2 )0.15[PbTe系代替え半導体]等のp型半導体、Fe0.9 Co0.1 Si2 [FeSi2 系半導体]、(Si0.8 Ge0.2 )P0.002 [SiGe系半導体]、(Pb0.95Ge0.05Te)(PbI2 )0.001 [PbTe系半導体]等のn型半導体ならびにp型およびn型のBiTe系半導体のうちのいずれか一つが該当する。
【0018】
バリヤ層9を構成する半導体には、Si、FeSi2 [FeSi2 系半導体]、Si0.8 Ge0.2 [SiGe系半導体]、(Pb0.9 Eu0.07)Te[PbTe系半導体]等のうちのいずれか一つが該当する。
【0019】
熱電材料層4は前記各種半導体のうちのいずれか一つからなる、いわゆるバルク材料、例えば焼結体でもよい。
【0020】
両電極層5はCu、Al等より構成され、また網状、薄膜状(箔状を含む)等の形状を有する。さらに各電極層5はプリント配線板でもよい。
【0021】
両高熱伝導性材料層6は、軟鋼、ステンレス鋼等の特殊鋼、Cu、Al、Ti若しくはそれらの合金、Mg合金、FRM等の金属複合材料、またはAlN(窒化アルミニウム)、金属フィラー含有樹脂等の非金属材料より構成され、例えば薄板状をなす。両高熱伝導性材料層6の一方は加熱部として、また他方は冷却部としてそれぞれ機能するか、または一方は吸熱部として、また他方は放熱部としてそれぞれ機能する。
【0022】
板状積層体1の製造に当っては、例えば各層4,5,6を重ね合せて、プレス、圧延、押出し、引抜き等の一軸応力またはラバープレス、CIP、HIP等の静水圧応力を利用して相隣る両層4,5;5,6を加圧接合する。
【0023】
この場合、熱電材料層4として焼結体を用い、それが超塑性特性を示す温度領域で加工を行う、いわゆる超塑性加工を行うと、熱電性能を向上させる上に有効である。
【0024】
高熱伝導性材料層6として、Al等の軟らかい金属を用いることにより、電極層5を除いても、その高熱伝導性材料層6と熱電材料層4との密着性を良好にして接触抵抗を低減し得るので、この場合には高熱伝導性材料層6に電極層5を兼ねさせることが可能である。
【0025】
熱電材料層4を前記のように焼結体より構成する場合には、熱電材料層4と両電極層5の三層または熱電材料層4、両電極層5および両高熱伝導性材料層6の五層を、粉末プレス法、粉末射出成形法(MIM)等の粉末冶金法により一体に製造することも可能である。
【0026】
電気絶縁性の外層2はAl2 O3 、ZrO2 等のセラミックス、高分子材料等より構成される。その外層2の形成には、湿式または乾式の各種コーティング法、例えば、電気メッキ法、ディッピング、スプレー法、プラズマ溶射法等が適用される。
【0027】
板状熱電モジュールM1 の使用に当っては、例えば、一方の高熱伝導性材料層6側を熱源に接触させ、他方の高熱伝導性材料層6側を冷却し、これにより熱電材料層4において積層方向Lに温度勾配を現出させる。
【0028】
図4〜6には管状熱電モジュールの第1の参考例が示されており、この管状熱電モジュールM2 は、管状積層体10と、その全表面、したがって内、外周面および両環状端面を覆う電気絶縁性の外層2とを備えている。その管状積層体10は、両側、つまり内、外周側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3の両側、つまり内、外周側に存する一対の電極層5および両電極層5の両側、つまり内、外周側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,5;5,6が加圧接合により直接密着している。両電極層5の両端部は外層2より突出してリード線として用いられる。
【0029】
熱電材料層4は、複数の前記同様の短冊状薄膜積層ユニット7を同一円周上に並列させたもので、各薄膜積層ユニット7による両出力取出し面3は前記同様に両電極層5にそれぞれ接触している。
【0030】
各電極層5、各高熱伝導性材料層6および外層2の材質等は前記板状熱電モジュールM1 のそれらと同じである。
【0031】
管状熱電モジュールM2 の使用に当っては、例えばその内部に高温流体を流し、一方、外周側の高熱伝導性材料層6を冷却し、これにより熱電材料層4において積層方向L、つまり半径方向に温度勾配を現出させる。
【0032】
図7には管状熱電モジュールの第2の参考例が示されており、この管状熱電モジュールM2 において、その熱電材料層4は、図8に示すように、前記各種半導体のうちのいずれか一つからなるリング状焼結体11を重ね合せて構成される。その他の構造は図4〜6に示した管状熱電モジュールM2 と同じである。
【0033】
板状および管状熱電モジュールM1 ,M2 を前記のように構成すると、各熱電モジュールM1 ,M2 は、その全体の平均温度に依存する内部抵抗を示すので安定した熱電性能を有する。
【0034】
またハンダを使用しないので、その融点に制限されることなく作動温度を高めて、各熱電モジュールM1 ,M2 の熱電性能を向上させることが可能である。
【0035】
さらに各熱電モジュールM1 ,M2 を構成する部品点数が少ないので構造が簡素であると共に生産コストも安価であり信頼性も高い。
【0036】
更にまた伝熱効率が高いので、各熱電モジュールM1 ,M2 の小型化が可能である。
【0037】
その上、各熱電モジュールM1 ,M2 を板状、管状等に形成することが可能であるから、それ自体を伝熱機器の構成部品として使用することができ、これにより熱交換器を不要にし、また熱電モジュール付伝熱機器の構造を簡素化することができる。
【0038】
以下、具体例について説明する。
【0039】
参考例1として図1,2に示す板状熱電モジュールM1 を、また参考例2,3として図4〜6に示す管状熱電モジュールM2 を、さらに参考例4として図7に示す管状熱電モジュールM2 を製造した。この場合、各層4,5,6の加圧接合には参考例1ではプレス法を、参考例2,3ではラバープレス法を、参考例4では超塑性押出し加工法(セラミックスの塑性加工法)をそれぞれを適用した。また外層2の形成に当ってはプラズマ溶射法を適用した。
【0040】
表1は参考例1〜4の構成を示す。
【0041】
【表1】
【0042】
図9,10は比較例1を示し、その比較例1は耐火れんが製基板12と、その上面に設けられたp−nジャンクション構造部13とよりなる。p−nジャンクション構造部13は、熱電材料である同一寸法のp型半導体14とn型半導体15とよりなる複数の熱電素子16を基板12上面に開口する複数の盲孔17に差込むと共に相隣る両熱電素子16のp型半導体14とn型半導体15とをリード線18によりハンダを介して電気的に接続したものである。一端側に存する熱電素子16のp型半導体14は、基板12に設けられた一方の電極19にリード線18によりハンダを介して接続され、また他端側に存する熱電素子16のn型半導体15は、基板12に設けられた他方の電極20にリード線18によりハンダを介して接続される。各p型、n型半導体14,15のリード線18との接続部には、ハンダの濡れ性を良好にするためNiメッキ層が設けられている。
【0043】
p型半導体14は、Si0.8 Ge0.2 B0.003 よりなる焼結体であり、一方、n型半導体15は、Si0.8 Ge0.2 P0.002 よりなる焼結体である。各熱電素子16においてp型、n型半導体14,15はそれらの焼結と同時に接合されている。
【0044】
図11,12は熱電モジュールの比較例2を示し、その比較例2は一対のアルミナ製基板12とそれらの間に在って蛇行するp−nジャンクション構造部13とよりなる。p−nジャンクション構造部13は、熱電材料である同一寸法の多数のp型半導体14と多数のn型半導体15とを用い、そのp型半導体14とn型半導体15とを交互に、且つ直列に並べると共に相隣るp型半導体14とn型半導体15とを接合電極21により鉛ハンダ22を介し接続したものである。p−nジャンクション構造部13の両端に存する両接合電極21にはそれぞれ電極19,20が接続される。
【0045】
p型半導体14は、(Bi2 Te3 )0.25(Sb2 Te3 )0.75よりなる焼結体であり、一方、n型半導体15は(BiTe)0.8 (Bi2 Se3 )0.20よりなる焼結体である。
【0046】
比較例1,2において、p型半導体14およびn型半導体15、したがって熱電材料の全使用数、寸法および断面積ならびに基板12の寸法および面積は表2の通りである。
【0047】
【表2】
【0048】
表3は参考例1〜4および比較例1,2における熱電材料の電気伝導度σと各熱電モジュールにおける有効伝熱面積率Aを示す。
【0049】
【表3】
【0050】
参考例1等の電気伝導度σの測定は公知の四端子法により行った。
【0051】
表3より、電気伝導度σにおいて、参考例1〜3は比較例1の4倍に、また参考例4は比較例1の2倍にそれぞれ向上していることが判る。比較例2は、電気伝導度σは高いが後述するように耐熱性に乏しい。
【0052】
表3において有効伝熱面積率Aは熱電材料の断面積の合計をB、モジュールの面積をCとすると、A=(B/C)×100として表わされる。
【0053】
したがって、参考例1においてはB=55×80mm2 であり、またB=CであるからA=100%となる。また参考例2においては、前記断面積Bは熱電材料層4の内周面の面積であって、B=38π×200mm2 であり、またモジュールの面積Cは内側の高熱伝導性材料層6の外周面の面積であるからB=CとなってA=100%となる。これは参考例3,4において同じである。
【0054】
比較例1においては、B=a×b×10=562.5mm2 であり、またC=3250mm2 であるから、A=(562.5/3250)×100=17.3%となる。比較例2においては、B=a×b×254=571.5mm2 であり、またC=1600であるから、A=(571.5×1600)×100=35.7%となる。
【0055】
このように参考例1〜4は、比較例1,2に比べて、有効伝熱面積率Aが極めて高く、従って単位面積当りの熱電材料層4への通過熱量が多く、優れた伝熱効率を有する。
【0056】
次に、参考例1〜4および比較例1,2について次のような方法で熱電性能を測定した。
【0057】
参考例1については、図13に示すように箱形チャンバ23の底部外面に参考例1の板状熱電モジュールM1 を付設し、またチャンバ23の導入管24に流量計25を設ける。そして、チャンバ23内に高温流体を矢印gのように流すと共に板状熱電モジュールM1 の外面側を空冷し、両電極層5を用いて熱電材料層4の出力を計測した。
【0058】
空冷条件は20℃、風速11.1m/sec であり、また冷却風の向きを、高温流体の矢印gの流れに対し矢印hのように対向させた。また流量計25により高温流体の質量流量を計測し、さらに、1つの熱電対26により高温流体の温度を測定し、また2つの熱電対27,28により熱電材料層4の高温側および低温側の温度をそれぞれ測定した。さらにまた板状熱電モジュールM1 全体の抵抗、つまり全抵抗を開放電圧および開放電流から求めた。
【0059】
比較例1,2についても参考例1に関する測定法を適用した。
【0060】
参考例2〜4については、図14に示すように、管状熱電モジュールM2 の両端部にそれぞれ導入管24を有する閉鎖部材29と導出管30を有する閉鎖部材29を取付け、また導入管に流量計25を設ける。そして、管状熱電モジュールM2 内に高温流体を矢印gのように流すと共に管状熱電モジュールM2 の外周面側を空冷し、両電極層5を用いて熱電材料層4の出力を計測した。
【0061】
空冷条件は20℃、風速11.1m/sec であり、また冷却風の向きを、高温流体の矢印gの流れに対し矢印hのように交差させた。また流量計25により高温流体の質量流量を計測し、さらに1つの熱電対26により高温流体の温度を測定し、また2つの熱電対27,28により熱電材料層4の高温側および低温側の温度をそれぞれ測定した。さらにまた管状熱電モジュールM2 全体の抵抗、つまり全抵抗を開放電圧および開放電流から求めた。
【0062】
表4,5は測定結果を示す。表4は高温流体として高温水を用いた場合に該当し、また表5は高温流体として高温炭酸ガスを用いた場合に該当する。表4,5において容量流量(W/K)は、容量流量(W/K)=定圧比熱〔J/(kg・K)〕×質量流量(kg/sec )として表わされる。
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
表4,5から明らかなように、参考例1〜4は、比較例1,2に比べて、平均温度80℃および600℃の高温流体に対して安定で、且つ高い熱電性能および伝熱性能を有し、また高温流体の温度上昇に伴い熱電性能が大幅に向上することが判る。特に、熱電モジュールには低抵抗(高電気伝導)であることが要求されるが、参考例1〜4はこれを十分に満足している。
【0066】
図15には、板状熱電モジュールの第2の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 において、各電極層5をAl箔より構成し、その電極層5にCu製網よりなるリード線31を接続したものである。これは板状熱電モジュールM1 の生産コストを低減する上で有効である。
【0067】
図16は図8のリング状焼結体11と代替し得るリング状薄膜積層ユニット32を示す。このリング状薄膜積層ユニット32は、打抜き加工により容易に製作することができる。
【0068】
図17,18には、板状熱電モジュールの第3の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 において、両電極層5の両側にそれぞれ、例えば外層2と同材質の電気絶縁層33を配置した場合を示す。この場合、外層2は板状積層体1の各層4,5,6,33が露出する外面にのみ設けられる。これら電気絶縁層33は、例えば、高熱伝導性材料層6の表面に、Al2 O3 を用いたプラズマ溶射法を施すことによって形成される。
【0069】
図19,20は、図17,18の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合を示す。
【0070】
図17〜20のように構成すると、高熱伝導性材料層6の外側に外層2が無いので熱電モジュールM1 ,M2 の取付や高温流体との衝突等による外層2のはがれを防止することができる。
【0071】
図21〜23には、板状熱電モジュールの第4の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 は、平面長方形の板状積層体1を備え、その板状積層体1は、両側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3間において熱電材料層4の両側に存する一対の電気絶縁層33および両電気絶縁層33の両側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,33;33,6が加圧接合により直接密着している。その板状積層体1の各層4,33,6が露出する面において、熱電材料層4の両出力取出し面3にそれぞれ電極34が設けられ、また各電極34を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層2が設けられている。各電極34には一対または複数対のリード線35が接続される。また、リード線35は前述のCu製網でも良い。 熱電材料層4は複数の前記同様の短冊状薄膜積層ユニット7を一直線上に並列させたもので、各薄膜積層ユニット7の各層が露出する面に存する両出力取出し面3は両電極34にそれぞれ接触している。
【0072】
各電極34はNiメッキ層よりなり、また各電気絶縁層33の材質は図17,18の板状熱電モジュールM1 のそれと同じである。さらに各高熱伝導性材料層6および外層2の材質等は図1,2に示した板状熱電モジュールM1 のそれらと同じである。
【0073】
この板状熱電モジュールM1 の使用に当っては、一方の電極34側が高温側に、他方の電極34側が低温側にそれぞれ配置され、これにより熱電材料層4の積層方向Lと交差する方向Nに温度勾配を現出させる。
【0074】
この場合、両高熱伝導性材料層6の各電極34側端部を、相対向するように内側に屈曲して熱電モジュールM1 を密封型としても良い。この場合には、熱電モジュールM1 がより堅牢となる。
【0075】
図24〜26には、管状熱電モジュールの第4の参考例が示されており、これは、図21〜23の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合に相当する。
【0076】
図27には、本発明の第1実施例が示されており、これは、図21〜23の板状熱電モジュールM1 において、各電気絶縁層33が、その出力取出し面3側の両端部を構成すべく熱電材料層4および高熱伝導性材料層6に加圧接合された一対の電気絶縁体36と、両電気絶縁体36間に存する間隙37とよりなる場合に相当する。各電気絶縁体36の材質は図21〜23の各電気絶縁層33のそれと同じである。
【0077】
この場合、各電気絶縁層33の材料が大部分不要になるので、コストが安くなると共に製造時熱電材料層4および高熱伝導性材料層6間の加圧力を減少できるので、板状熱電モジュールM1 の品質を向上させることができる。
【0078】
図28には、本発明の第2実施例が示されており、これは、図27の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合に相当する。
【0079】
このように、板状、管状熱電モジュールM1 ,M2 は温度勾配に応じて電気的出力を取出すことができるので、設置方向等の制約が少なく、したがって設計の自由度を増す、といった利点を有する。
【0080】
図29〜32は、図1,2の板状熱電モジュールM1 および図4〜7の管状熱電モジュールM2 の熱電発電器としての適用例を示す。
【0081】
図29の場合は、自動車用ラジエータにおいて、そのラジエータ本体38の偏平な冷却水チューブ39および冷却水給排出管40の少なくとも一部が管状熱電モジュールM2 より構成される。
【0082】
図30の場合は、自動車用エンジンの排気系統において、排気管41の少なくとも一部、触媒コンバータ42のケーシング43、消音器44のケーシング45等が管状熱電モジュールM2 より構成される。この場合、ケーシング43,45に板状熱電モジュールM1 を適用することも可能である。また触媒コンバータ42のケーシング43内に、管状熱電モジュールM2 を、ハニカムコアを囲繞するように配置してもよい。
【0083】
図31の場合は、エンジン46のシリンダスリーブ47の外周に管状熱電モジュールM2 が配置される。この場合、内側の高熱伝導性材料層6にシリンダスリーブ47を兼ねさせることも可能である。またエンジンブロック46aに板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0084】
図32の場合は自動車51のボンネット52およびトーボード53に板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0085】
図33は、板状熱電モジュールM1 を自動車の車体関係に設置して熱電冷却または熱電加熱を行う場合を示す。(a)はルーフパネル48の内側へ、また(b)はシート49の内側へ、さらに(c)はドア50の内側へそれぞれ板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0086】
その他、熱電発電を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、汎用発電機;発電所,焼却場,製鉄所,化学プラント等の熱交換器(例えば、日本機械学会編、伝熱工学資料(改定第4版)、(1989)、244、丸善発行、を参照)および各種炉壁;燃料電池の電極用冷却水管;電気モータのハウジング用冷却水管;2次バッテリの冷却水管等を挙げることができる。
【0087】
また熱電冷却または熱電加熱を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、自動車,船舶,航空機等の乗員室や機器室の内壁,ルーフ,フロア,ドアパネル;乗員用のシート;乗員用のヘルメット,ジャケット,ブーツ等を挙げることができる。
【0088】
さらに温度調節を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、家屋の天井,壁,フロア,屋根,外壁;天然ガス等のタンク外壁等を挙げることができる。
【0089】
さらにまた、熱電モジュールの発電、冷却および加熱のマルチユースとしては、(a)ラジエータ、触媒、2次バッテリ等において、これらの機器が定常に近い状態で発熱している場合には熱電発電および熱電冷却を行い、低温始動時などで作動が不安定な場合には、その機器を加熱すべく熱電加熱を行う、(b)車体や家屋の屋根及び外壁、タンクの外壁等において、それらが直射日光により高温に加熱されている状態では熱電発電及び熱電冷却を行い、逆に、外気温が低下した時はこれらを加熱すべく熱電加熱を行う、等の例を挙げることができる。
【0090】
以上のように熱電モジュールM1 ,M2 を板状または管状に構成することによって、前記各種高温熱源に熱電モジュールM1 ,M2 を直接接触させることが可能であり、これにより熱電モジュールM1 ,M2 の伝熱性能および熱電性能を向上させることができる。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、前記のように構成することによって、高い熱電性能を有し、また構造が簡素であり、しかも生産コストの安価な熱電モジュールを提供することができる。
【0092】
また特に電気絶縁層は、両出力取出し面側の両端部を構成すべく熱電材料層および高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、積層体の各層が露出する面において、熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極が設けられ、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層が設けられるので、電気絶縁層の材料が大部分不要になって、コストが安くなると共に、製造時に熱電材料層および高熱伝導性材料層間の加圧力を減少できることから、熱電モジュールの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 板状熱電モジュールの第1の参考例の斜視図である。
【図2】 図1の2−2線断面図である。
【図3】 薄膜積層ユニットの斜視図である。
【図4】 管状熱電モジュールの第1の参考例の斜視図である。
【図5】 図4の5−5線断面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 管状熱電モジュールの第2の参考例の断面図で、図6に対応する。
【図8】 リング状焼結体よりなる熱電材料層の斜視図である。
【図9】 比較例1の要部斜視図である。
【図10】 比較例1の平面図である。
【図11】 比較例2の一部切欠き平面図である。
【図12】 図11の12−12矢視図である。
【図13】 熱電性能測定法の第1例の説明図である。
【図14】 熱電性能測定法の第2例の説明図である。
【図15】 板状熱電モジュールの第2の参考例の要部平面図である。
【図16】 リング状薄膜積層ユニットの斜視図である。
【図17】 板状熱電モジュールの第3の参考例の斜視図である。
【図18】 図17の18−18線断面図である。
【図19】 管状熱電モジュールの第3の参考例の斜視図である。
【図20】 図19の20−20線断面図である。
【図21】 板状熱電モジュールの第4の参考例の斜視図である。
【図22】 図21の22−22線断面図である。
【図23】 図21の23−23線断面図である。
【図24】 管状熱電モジュールの第4の参考例の斜視図である。
【図25】 図24の25−25線断面図である。
【図26】 図24の26−26線断面図である。
【図27】 本発明の第1実施例に係る板状熱電モジュールの断面図で、図22に対応する。
【図28】 本発明の第2実施例に係る管状熱電モジュールの断面図で、図25に対応する。
【図29】 自動車用ラジエータの斜視図である。
【図30】 自動車の排気系統の斜視図である。
【図31】 自動車用エンジンの要部切欠き斜視図である。
【図32】 自動車の斜視図である。
【図33】 自動車の車体関係の斜視図である。
【符号の説明】
1 板状積層体
2 外層
3 出力取出し面
4 熱電材料層
5 電極層
6 高熱伝導性材料層
10 管状積層体
33 電気絶縁層
34 電極
36 電気絶縁体
37 間隙
【発明の属する技術分野】
本発明は熱電モジュール、即ち、熱エネルギと電気エネルギとを相互に変換することが可能な熱電材料を用いた熱電モジュールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱電モジュールとしては、多数のp型熱電半導体(以下、p型半導体と言う)と多数のn型熱電半導体(以下、n型半導体と言う)とを用い、そのp型半導体とn型半導体とを交互に、且つ直列に並べると共に相隣るp型、n型半導体を電極を介し接続してp−nジャンクション構造部を構成し、そのp−nジャンクション構造部と熱交換器である吸熱体とを組合わせたものが知られている(特開昭63−262075号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱電モジュールにおいては、その吸熱体の温度分布が不均一化し易く、これに起因して同一モジュール内の異なる位置に在るp型,n型半導体ジャンクション間に温度差が生じると、熱電モジュール内の各p−nジャンクション間の内部抵抗がばらつき、この内部抵抗のばらつきは熱電モジュール全体の内部抵抗の上昇を惹起するのでその熱電性能が低下する、という問題がある。これは、複数の熱電モジュールを使用する場合には、同一モジュール内だけでなく、異なるモジュール間でも生ずる問題である。
【0004】
また電極とp型、n型半導体との接続はハンダ付けにより行われており、そのハンダは比較的低融点であるため、熱電モジュールの作動温度が比較的低く、したがって熱電モジュールの熱電性能を十分に向上させることができない、という問題もある。
【0005】
さらに、p−nジャンクション構造の採用に伴い熱電モジュールの構造が複雑となり、また部品点数も多いことから熱電モジュールの生産コストが高い、という問題もある。
【0006】
さらにまた、多数のp−nジャンクションが直列に接続されていることから、その一箇所でも断線すると、熱電モジュールは直ちに作動不能となり、信頼性に欠けるという問題もある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高い熱電性能を有し、また構造が簡素であり、しかも生産コストが安価で信頼性の高い前記熱電モジュールを提供することを目的とする。
【0008】
前記目的を達成するため本発明によれば、両側にそれぞれ出力取出し面を持つ熱電材料層、両出力取出し面間において前記熱電材料層の両側に存する一対の電気絶縁層および両電気絶縁層の両側に存する一対の高熱伝導性材料層を有すると共に相隣る両層が密着している積層体を備え、各電気絶縁層は、前記両出力取出し面側の両端部を構成すべく前記熱電材料層および前記高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、前記積層体の各層が露出する面において、前記熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極を設け、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層を設けた熱電モジュールが提供される。
【0009】
前記のように構成すると、熱電モジュールは、その全体の平均温度に依存する内部抵抗を示すので安定した熱電性能を有する。
【0010】
また隣接層の密着に当り、加圧接合法を適用してハンダを不用にし得るので、そのハンダの融点に制限されることなく作動温度を高めて、熱電モジュールの熱電性能を向上させることが可能である。
【0011】
さらに熱電モジュールを構成する部品点数が少ないので構造が簡素であると共に生産コストも安価であり、信頼性も高い。
【0012】
さらにまた伝熱効率が高いので、熱電モジュールの小型化が可能である。
【0013】
また特に電気絶縁層は、両出力取出し面側の両端部を構成すべく熱電材料層および高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、積層体の各層が露出する面において、熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極が設けられ、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層が設けられるので、電気絶縁層の材料が大部分不要になって、コストが安くなると共に、製造時に熱電材料層および高熱伝導性材料層間の加圧力を減少できることから、熱電モジュールの品質を向上させることができる。
【0014】
その上、熱電モジュールを板状、管状等に形成することが可能であるから、それ自体を伝熱機器の構成部品として使用することができ、これにより熱交換器を不要にし、また熱電モジュール付伝熱機器の構造を簡素化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1,2に板状熱電モジュールの第1の参考例を示す。この板状熱電モジュールM1 は、平面長方形の板状積層体1と、その積層体1の全表面を覆う電気絶縁性の外層2とを備えている。その板状積層体1は両側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3の両側に存する一対の電極層5および両電極層5の両側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,5;5,6が加圧接合により直接密着している。両電極層5の一端部は外層2より突出してリード線として用いられる。
【0016】
熱電材料層4は複数の短冊状薄膜積層ユニット7を一直線上に並列させたもので、その薄膜積層ユニット7は図3に示すように、伝導層8とバリヤ層9とを交互に積層すると共に両最外側にそれぞれバリヤ層9を配置したものである。この場合、薄膜積層ユニット7は、薄膜作製工程で必要であった基板を有していても良い。各薄膜積層ユニット7において、各伝導層8及び各バリヤ層9が露出する一方の面と、それと反対側に位置する他方の面が出力取出し面3であり、両出力取出し面3は両電極層5にそれぞれ接触している。
【0017】
伝導層8を構成する半導体には、Fe0.9 Mn0.1 Si2 [FeSi2 系半導体]、(Si0.8 Ge0.2 )B0.003 [SiGe系半導体]、(PbTe0.95Se0.05)Na0.01[PbTe系半導体]、(GeTe)0.85(AgSbTe2 )0.15[PbTe系代替え半導体]等のp型半導体、Fe0.9 Co0.1 Si2 [FeSi2 系半導体]、(Si0.8 Ge0.2 )P0.002 [SiGe系半導体]、(Pb0.95Ge0.05Te)(PbI2 )0.001 [PbTe系半導体]等のn型半導体ならびにp型およびn型のBiTe系半導体のうちのいずれか一つが該当する。
【0018】
バリヤ層9を構成する半導体には、Si、FeSi2 [FeSi2 系半導体]、Si0.8 Ge0.2 [SiGe系半導体]、(Pb0.9 Eu0.07)Te[PbTe系半導体]等のうちのいずれか一つが該当する。
【0019】
熱電材料層4は前記各種半導体のうちのいずれか一つからなる、いわゆるバルク材料、例えば焼結体でもよい。
【0020】
両電極層5はCu、Al等より構成され、また網状、薄膜状(箔状を含む)等の形状を有する。さらに各電極層5はプリント配線板でもよい。
【0021】
両高熱伝導性材料層6は、軟鋼、ステンレス鋼等の特殊鋼、Cu、Al、Ti若しくはそれらの合金、Mg合金、FRM等の金属複合材料、またはAlN(窒化アルミニウム)、金属フィラー含有樹脂等の非金属材料より構成され、例えば薄板状をなす。両高熱伝導性材料層6の一方は加熱部として、また他方は冷却部としてそれぞれ機能するか、または一方は吸熱部として、また他方は放熱部としてそれぞれ機能する。
【0022】
板状積層体1の製造に当っては、例えば各層4,5,6を重ね合せて、プレス、圧延、押出し、引抜き等の一軸応力またはラバープレス、CIP、HIP等の静水圧応力を利用して相隣る両層4,5;5,6を加圧接合する。
【0023】
この場合、熱電材料層4として焼結体を用い、それが超塑性特性を示す温度領域で加工を行う、いわゆる超塑性加工を行うと、熱電性能を向上させる上に有効である。
【0024】
高熱伝導性材料層6として、Al等の軟らかい金属を用いることにより、電極層5を除いても、その高熱伝導性材料層6と熱電材料層4との密着性を良好にして接触抵抗を低減し得るので、この場合には高熱伝導性材料層6に電極層5を兼ねさせることが可能である。
【0025】
熱電材料層4を前記のように焼結体より構成する場合には、熱電材料層4と両電極層5の三層または熱電材料層4、両電極層5および両高熱伝導性材料層6の五層を、粉末プレス法、粉末射出成形法(MIM)等の粉末冶金法により一体に製造することも可能である。
【0026】
電気絶縁性の外層2はAl2 O3 、ZrO2 等のセラミックス、高分子材料等より構成される。その外層2の形成には、湿式または乾式の各種コーティング法、例えば、電気メッキ法、ディッピング、スプレー法、プラズマ溶射法等が適用される。
【0027】
板状熱電モジュールM1 の使用に当っては、例えば、一方の高熱伝導性材料層6側を熱源に接触させ、他方の高熱伝導性材料層6側を冷却し、これにより熱電材料層4において積層方向Lに温度勾配を現出させる。
【0028】
図4〜6には管状熱電モジュールの第1の参考例が示されており、この管状熱電モジュールM2 は、管状積層体10と、その全表面、したがって内、外周面および両環状端面を覆う電気絶縁性の外層2とを備えている。その管状積層体10は、両側、つまり内、外周側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3の両側、つまり内、外周側に存する一対の電極層5および両電極層5の両側、つまり内、外周側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,5;5,6が加圧接合により直接密着している。両電極層5の両端部は外層2より突出してリード線として用いられる。
【0029】
熱電材料層4は、複数の前記同様の短冊状薄膜積層ユニット7を同一円周上に並列させたもので、各薄膜積層ユニット7による両出力取出し面3は前記同様に両電極層5にそれぞれ接触している。
【0030】
各電極層5、各高熱伝導性材料層6および外層2の材質等は前記板状熱電モジュールM1 のそれらと同じである。
【0031】
管状熱電モジュールM2 の使用に当っては、例えばその内部に高温流体を流し、一方、外周側の高熱伝導性材料層6を冷却し、これにより熱電材料層4において積層方向L、つまり半径方向に温度勾配を現出させる。
【0032】
図7には管状熱電モジュールの第2の参考例が示されており、この管状熱電モジュールM2 において、その熱電材料層4は、図8に示すように、前記各種半導体のうちのいずれか一つからなるリング状焼結体11を重ね合せて構成される。その他の構造は図4〜6に示した管状熱電モジュールM2 と同じである。
【0033】
板状および管状熱電モジュールM1 ,M2 を前記のように構成すると、各熱電モジュールM1 ,M2 は、その全体の平均温度に依存する内部抵抗を示すので安定した熱電性能を有する。
【0034】
またハンダを使用しないので、その融点に制限されることなく作動温度を高めて、各熱電モジュールM1 ,M2 の熱電性能を向上させることが可能である。
【0035】
さらに各熱電モジュールM1 ,M2 を構成する部品点数が少ないので構造が簡素であると共に生産コストも安価であり信頼性も高い。
【0036】
更にまた伝熱効率が高いので、各熱電モジュールM1 ,M2 の小型化が可能である。
【0037】
その上、各熱電モジュールM1 ,M2 を板状、管状等に形成することが可能であるから、それ自体を伝熱機器の構成部品として使用することができ、これにより熱交換器を不要にし、また熱電モジュール付伝熱機器の構造を簡素化することができる。
【0038】
以下、具体例について説明する。
【0039】
参考例1として図1,2に示す板状熱電モジュールM1 を、また参考例2,3として図4〜6に示す管状熱電モジュールM2 を、さらに参考例4として図7に示す管状熱電モジュールM2 を製造した。この場合、各層4,5,6の加圧接合には参考例1ではプレス法を、参考例2,3ではラバープレス法を、参考例4では超塑性押出し加工法(セラミックスの塑性加工法)をそれぞれを適用した。また外層2の形成に当ってはプラズマ溶射法を適用した。
【0040】
表1は参考例1〜4の構成を示す。
【0041】
【表1】
【0042】
図9,10は比較例1を示し、その比較例1は耐火れんが製基板12と、その上面に設けられたp−nジャンクション構造部13とよりなる。p−nジャンクション構造部13は、熱電材料である同一寸法のp型半導体14とn型半導体15とよりなる複数の熱電素子16を基板12上面に開口する複数の盲孔17に差込むと共に相隣る両熱電素子16のp型半導体14とn型半導体15とをリード線18によりハンダを介して電気的に接続したものである。一端側に存する熱電素子16のp型半導体14は、基板12に設けられた一方の電極19にリード線18によりハンダを介して接続され、また他端側に存する熱電素子16のn型半導体15は、基板12に設けられた他方の電極20にリード線18によりハンダを介して接続される。各p型、n型半導体14,15のリード線18との接続部には、ハンダの濡れ性を良好にするためNiメッキ層が設けられている。
【0043】
p型半導体14は、Si0.8 Ge0.2 B0.003 よりなる焼結体であり、一方、n型半導体15は、Si0.8 Ge0.2 P0.002 よりなる焼結体である。各熱電素子16においてp型、n型半導体14,15はそれらの焼結と同時に接合されている。
【0044】
図11,12は熱電モジュールの比較例2を示し、その比較例2は一対のアルミナ製基板12とそれらの間に在って蛇行するp−nジャンクション構造部13とよりなる。p−nジャンクション構造部13は、熱電材料である同一寸法の多数のp型半導体14と多数のn型半導体15とを用い、そのp型半導体14とn型半導体15とを交互に、且つ直列に並べると共に相隣るp型半導体14とn型半導体15とを接合電極21により鉛ハンダ22を介し接続したものである。p−nジャンクション構造部13の両端に存する両接合電極21にはそれぞれ電極19,20が接続される。
【0045】
p型半導体14は、(Bi2 Te3 )0.25(Sb2 Te3 )0.75よりなる焼結体であり、一方、n型半導体15は(BiTe)0.8 (Bi2 Se3 )0.20よりなる焼結体である。
【0046】
比較例1,2において、p型半導体14およびn型半導体15、したがって熱電材料の全使用数、寸法および断面積ならびに基板12の寸法および面積は表2の通りである。
【0047】
【表2】
【0048】
表3は参考例1〜4および比較例1,2における熱電材料の電気伝導度σと各熱電モジュールにおける有効伝熱面積率Aを示す。
【0049】
【表3】
【0050】
参考例1等の電気伝導度σの測定は公知の四端子法により行った。
【0051】
表3より、電気伝導度σにおいて、参考例1〜3は比較例1の4倍に、また参考例4は比較例1の2倍にそれぞれ向上していることが判る。比較例2は、電気伝導度σは高いが後述するように耐熱性に乏しい。
【0052】
表3において有効伝熱面積率Aは熱電材料の断面積の合計をB、モジュールの面積をCとすると、A=(B/C)×100として表わされる。
【0053】
したがって、参考例1においてはB=55×80mm2 であり、またB=CであるからA=100%となる。また参考例2においては、前記断面積Bは熱電材料層4の内周面の面積であって、B=38π×200mm2 であり、またモジュールの面積Cは内側の高熱伝導性材料層6の外周面の面積であるからB=CとなってA=100%となる。これは参考例3,4において同じである。
【0054】
比較例1においては、B=a×b×10=562.5mm2 であり、またC=3250mm2 であるから、A=(562.5/3250)×100=17.3%となる。比較例2においては、B=a×b×254=571.5mm2 であり、またC=1600であるから、A=(571.5×1600)×100=35.7%となる。
【0055】
このように参考例1〜4は、比較例1,2に比べて、有効伝熱面積率Aが極めて高く、従って単位面積当りの熱電材料層4への通過熱量が多く、優れた伝熱効率を有する。
【0056】
次に、参考例1〜4および比較例1,2について次のような方法で熱電性能を測定した。
【0057】
参考例1については、図13に示すように箱形チャンバ23の底部外面に参考例1の板状熱電モジュールM1 を付設し、またチャンバ23の導入管24に流量計25を設ける。そして、チャンバ23内に高温流体を矢印gのように流すと共に板状熱電モジュールM1 の外面側を空冷し、両電極層5を用いて熱電材料層4の出力を計測した。
【0058】
空冷条件は20℃、風速11.1m/sec であり、また冷却風の向きを、高温流体の矢印gの流れに対し矢印hのように対向させた。また流量計25により高温流体の質量流量を計測し、さらに、1つの熱電対26により高温流体の温度を測定し、また2つの熱電対27,28により熱電材料層4の高温側および低温側の温度をそれぞれ測定した。さらにまた板状熱電モジュールM1 全体の抵抗、つまり全抵抗を開放電圧および開放電流から求めた。
【0059】
比較例1,2についても参考例1に関する測定法を適用した。
【0060】
参考例2〜4については、図14に示すように、管状熱電モジュールM2 の両端部にそれぞれ導入管24を有する閉鎖部材29と導出管30を有する閉鎖部材29を取付け、また導入管に流量計25を設ける。そして、管状熱電モジュールM2 内に高温流体を矢印gのように流すと共に管状熱電モジュールM2 の外周面側を空冷し、両電極層5を用いて熱電材料層4の出力を計測した。
【0061】
空冷条件は20℃、風速11.1m/sec であり、また冷却風の向きを、高温流体の矢印gの流れに対し矢印hのように交差させた。また流量計25により高温流体の質量流量を計測し、さらに1つの熱電対26により高温流体の温度を測定し、また2つの熱電対27,28により熱電材料層4の高温側および低温側の温度をそれぞれ測定した。さらにまた管状熱電モジュールM2 全体の抵抗、つまり全抵抗を開放電圧および開放電流から求めた。
【0062】
表4,5は測定結果を示す。表4は高温流体として高温水を用いた場合に該当し、また表5は高温流体として高温炭酸ガスを用いた場合に該当する。表4,5において容量流量(W/K)は、容量流量(W/K)=定圧比熱〔J/(kg・K)〕×質量流量(kg/sec )として表わされる。
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
表4,5から明らかなように、参考例1〜4は、比較例1,2に比べて、平均温度80℃および600℃の高温流体に対して安定で、且つ高い熱電性能および伝熱性能を有し、また高温流体の温度上昇に伴い熱電性能が大幅に向上することが判る。特に、熱電モジュールには低抵抗(高電気伝導)であることが要求されるが、参考例1〜4はこれを十分に満足している。
【0066】
図15には、板状熱電モジュールの第2の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 において、各電極層5をAl箔より構成し、その電極層5にCu製網よりなるリード線31を接続したものである。これは板状熱電モジュールM1 の生産コストを低減する上で有効である。
【0067】
図16は図8のリング状焼結体11と代替し得るリング状薄膜積層ユニット32を示す。このリング状薄膜積層ユニット32は、打抜き加工により容易に製作することができる。
【0068】
図17,18には、板状熱電モジュールの第3の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 において、両電極層5の両側にそれぞれ、例えば外層2と同材質の電気絶縁層33を配置した場合を示す。この場合、外層2は板状積層体1の各層4,5,6,33が露出する外面にのみ設けられる。これら電気絶縁層33は、例えば、高熱伝導性材料層6の表面に、Al2 O3 を用いたプラズマ溶射法を施すことによって形成される。
【0069】
図19,20は、図17,18の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合を示す。
【0070】
図17〜20のように構成すると、高熱伝導性材料層6の外側に外層2が無いので熱電モジュールM1 ,M2 の取付や高温流体との衝突等による外層2のはがれを防止することができる。
【0071】
図21〜23には、板状熱電モジュールの第4の参考例が示されており、この板状熱電モジュールM1 は、平面長方形の板状積層体1を備え、その板状積層体1は、両側にそれぞれ出力取出し面3を持つ熱電材料層4、両出力取出し面3間において熱電材料層4の両側に存する一対の電気絶縁層33および両電気絶縁層33の両側に存する一対の高熱伝導性材料層6を有すると共に相隣る両層4,33;33,6が加圧接合により直接密着している。その板状積層体1の各層4,33,6が露出する面において、熱電材料層4の両出力取出し面3にそれぞれ電極34が設けられ、また各電極34を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層2が設けられている。各電極34には一対または複数対のリード線35が接続される。また、リード線35は前述のCu製網でも良い。 熱電材料層4は複数の前記同様の短冊状薄膜積層ユニット7を一直線上に並列させたもので、各薄膜積層ユニット7の各層が露出する面に存する両出力取出し面3は両電極34にそれぞれ接触している。
【0072】
各電極34はNiメッキ層よりなり、また各電気絶縁層33の材質は図17,18の板状熱電モジュールM1 のそれと同じである。さらに各高熱伝導性材料層6および外層2の材質等は図1,2に示した板状熱電モジュールM1 のそれらと同じである。
【0073】
この板状熱電モジュールM1 の使用に当っては、一方の電極34側が高温側に、他方の電極34側が低温側にそれぞれ配置され、これにより熱電材料層4の積層方向Lと交差する方向Nに温度勾配を現出させる。
【0074】
この場合、両高熱伝導性材料層6の各電極34側端部を、相対向するように内側に屈曲して熱電モジュールM1 を密封型としても良い。この場合には、熱電モジュールM1 がより堅牢となる。
【0075】
図24〜26には、管状熱電モジュールの第4の参考例が示されており、これは、図21〜23の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合に相当する。
【0076】
図27には、本発明の第1実施例が示されており、これは、図21〜23の板状熱電モジュールM1 において、各電気絶縁層33が、その出力取出し面3側の両端部を構成すべく熱電材料層4および高熱伝導性材料層6に加圧接合された一対の電気絶縁体36と、両電気絶縁体36間に存する間隙37とよりなる場合に相当する。各電気絶縁体36の材質は図21〜23の各電気絶縁層33のそれと同じである。
【0077】
この場合、各電気絶縁層33の材料が大部分不要になるので、コストが安くなると共に製造時熱電材料層4および高熱伝導性材料層6間の加圧力を減少できるので、板状熱電モジュールM1 の品質を向上させることができる。
【0078】
図28には、本発明の第2実施例が示されており、これは、図27の構造を管状熱電モジュールM2 に適用した場合に相当する。
【0079】
このように、板状、管状熱電モジュールM1 ,M2 は温度勾配に応じて電気的出力を取出すことができるので、設置方向等の制約が少なく、したがって設計の自由度を増す、といった利点を有する。
【0080】
図29〜32は、図1,2の板状熱電モジュールM1 および図4〜7の管状熱電モジュールM2 の熱電発電器としての適用例を示す。
【0081】
図29の場合は、自動車用ラジエータにおいて、そのラジエータ本体38の偏平な冷却水チューブ39および冷却水給排出管40の少なくとも一部が管状熱電モジュールM2 より構成される。
【0082】
図30の場合は、自動車用エンジンの排気系統において、排気管41の少なくとも一部、触媒コンバータ42のケーシング43、消音器44のケーシング45等が管状熱電モジュールM2 より構成される。この場合、ケーシング43,45に板状熱電モジュールM1 を適用することも可能である。また触媒コンバータ42のケーシング43内に、管状熱電モジュールM2 を、ハニカムコアを囲繞するように配置してもよい。
【0083】
図31の場合は、エンジン46のシリンダスリーブ47の外周に管状熱電モジュールM2 が配置される。この場合、内側の高熱伝導性材料層6にシリンダスリーブ47を兼ねさせることも可能である。またエンジンブロック46aに板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0084】
図32の場合は自動車51のボンネット52およびトーボード53に板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0085】
図33は、板状熱電モジュールM1 を自動車の車体関係に設置して熱電冷却または熱電加熱を行う場合を示す。(a)はルーフパネル48の内側へ、また(b)はシート49の内側へ、さらに(c)はドア50の内側へそれぞれ板状熱電モジュールM1 が設置される。
【0086】
その他、熱電発電を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、汎用発電機;発電所,焼却場,製鉄所,化学プラント等の熱交換器(例えば、日本機械学会編、伝熱工学資料(改定第4版)、(1989)、244、丸善発行、を参照)および各種炉壁;燃料電池の電極用冷却水管;電気モータのハウジング用冷却水管;2次バッテリの冷却水管等を挙げることができる。
【0087】
また熱電冷却または熱電加熱を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、自動車,船舶,航空機等の乗員室や機器室の内壁,ルーフ,フロア,ドアパネル;乗員用のシート;乗員用のヘルメット,ジャケット,ブーツ等を挙げることができる。
【0088】
さらに温度調節を行う場合の熱電モジュールの適用場所としては、家屋の天井,壁,フロア,屋根,外壁;天然ガス等のタンク外壁等を挙げることができる。
【0089】
さらにまた、熱電モジュールの発電、冷却および加熱のマルチユースとしては、(a)ラジエータ、触媒、2次バッテリ等において、これらの機器が定常に近い状態で発熱している場合には熱電発電および熱電冷却を行い、低温始動時などで作動が不安定な場合には、その機器を加熱すべく熱電加熱を行う、(b)車体や家屋の屋根及び外壁、タンクの外壁等において、それらが直射日光により高温に加熱されている状態では熱電発電及び熱電冷却を行い、逆に、外気温が低下した時はこれらを加熱すべく熱電加熱を行う、等の例を挙げることができる。
【0090】
以上のように熱電モジュールM1 ,M2 を板状または管状に構成することによって、前記各種高温熱源に熱電モジュールM1 ,M2 を直接接触させることが可能であり、これにより熱電モジュールM1 ,M2 の伝熱性能および熱電性能を向上させることができる。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、前記のように構成することによって、高い熱電性能を有し、また構造が簡素であり、しかも生産コストの安価な熱電モジュールを提供することができる。
【0092】
また特に電気絶縁層は、両出力取出し面側の両端部を構成すべく熱電材料層および高熱伝導性材料層間に存する一対の電気絶縁体と、両電気絶縁体間に存する間隙とよりなり、積層体の各層が露出する面において、熱電材料層の両出力取出し面にそれぞれ電極が設けられ、また各電極を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層が設けられるので、電気絶縁層の材料が大部分不要になって、コストが安くなると共に、製造時に熱電材料層および高熱伝導性材料層間の加圧力を減少できることから、熱電モジュールの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 板状熱電モジュールの第1の参考例の斜視図である。
【図2】 図1の2−2線断面図である。
【図3】 薄膜積層ユニットの斜視図である。
【図4】 管状熱電モジュールの第1の参考例の斜視図である。
【図5】 図4の5−5線断面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 管状熱電モジュールの第2の参考例の断面図で、図6に対応する。
【図8】 リング状焼結体よりなる熱電材料層の斜視図である。
【図9】 比較例1の要部斜視図である。
【図10】 比較例1の平面図である。
【図11】 比較例2の一部切欠き平面図である。
【図12】 図11の12−12矢視図である。
【図13】 熱電性能測定法の第1例の説明図である。
【図14】 熱電性能測定法の第2例の説明図である。
【図15】 板状熱電モジュールの第2の参考例の要部平面図である。
【図16】 リング状薄膜積層ユニットの斜視図である。
【図17】 板状熱電モジュールの第3の参考例の斜視図である。
【図18】 図17の18−18線断面図である。
【図19】 管状熱電モジュールの第3の参考例の斜視図である。
【図20】 図19の20−20線断面図である。
【図21】 板状熱電モジュールの第4の参考例の斜視図である。
【図22】 図21の22−22線断面図である。
【図23】 図21の23−23線断面図である。
【図24】 管状熱電モジュールの第4の参考例の斜視図である。
【図25】 図24の25−25線断面図である。
【図26】 図24の26−26線断面図である。
【図27】 本発明の第1実施例に係る板状熱電モジュールの断面図で、図22に対応する。
【図28】 本発明の第2実施例に係る管状熱電モジュールの断面図で、図25に対応する。
【図29】 自動車用ラジエータの斜視図である。
【図30】 自動車の排気系統の斜視図である。
【図31】 自動車用エンジンの要部切欠き斜視図である。
【図32】 自動車の斜視図である。
【図33】 自動車の車体関係の斜視図である。
【符号の説明】
1 板状積層体
2 外層
3 出力取出し面
4 熱電材料層
5 電極層
6 高熱伝導性材料層
10 管状積層体
33 電気絶縁層
34 電極
36 電気絶縁体
37 間隙
Claims (3)
- 両側にそれぞれ出力取出し面(3)を持つ熱電材料層(4)、両出力取出し面(3)間において前記熱電材料層(4)の両側に存する一対の電気絶縁層(33)および両電気絶縁層(33)の両側に存する一対の高熱伝導性材料層(6)を有すると共に相隣る両層(4,33;33,6)が密着している積層体(1,10)を備え、各電気絶縁層(33)は、前記両出力取出し面(3)側の両端部を構成すべく前記熱電材料層(4)および前記高熱伝導性材料層(6)間に存する一対の電気絶縁体(36)と、両電気絶縁体(36)間に存する間隙(37)とよりなり、前記積層体(1,10)の各層(4,6,33)が露出する面において、前記熱電材料層(4)の両出力取出し面(3)にそれぞれ電極(34)を設け、また各電極(34)を除く領域にその領域を覆う電気絶縁性の外層(2)を設けたことを特徴とする熱電モジュール。
- 前記積層体(1)は板状をなす、請求項1記載の熱電モジュール。
- 前記積層体(10)は管状をなす、請求項1記載の熱電モジュール。
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