JP3675847B2 - ヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドホスホロアミダイトの合成方法 - Google Patents
ヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドホスホロアミダイトの合成方法 Download PDFInfo
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Description
本発明は、ホスホロアミダイト及びオリゴホスホロアミダイドの新規な製法に向けられている。本法は、なかんずく、オリゴヌクレオチド診断試薬、研究試薬及び治療剤の合成に有用なホスホロアミダイドの調製に有用である。
発明の背景
哺乳動物における殆どの疾患状態を包含する殆どの身体的状態がタンパク質による影響を受けていることは周知である。直接に又はそれらの酵素機能を介して作用するそのようなタンパク質は、哺乳動物及びヒトにおける多くの疾患に大きな割合で寄与している。古典的な医薬品は、概して、そのようなタンパク質の疾患惹起機能又は増強機能を調節しようと、それらとの相互作用に焦点を置いてきた。しかしながら、最近、細胞内RNAのような、そのようなタンパク質の合成を指揮する分子との相互作用により、それらの現実の産生を調節する試みがなされている。タンパク質の産生に干渉することにより、最大の効果と最小の副作用で、治療結果に影響を及ぼすことが期待されている。望ましくないタンパク質形成を招く遺伝子発現に干渉するか又は他の方法で調節することが、そのような治療的アプローチの一般的目的である。
特定の遺伝子発現を阻害する1つの方法は、オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体を“アンチセンス”剤として使用することである。特定の標的であるメッセンジャーRNA(mRNA)配列に相補的なオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド類似体が使用される。アンチセンス方法論は、しばしば、比較的短いオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体を一本鎖mRNA又は一本鎖DNAに相補的にハイブリダイゼーションさせて、これら細胞内核酸の正常な本質的機能を崩壊させることに向けられる。ハイブリダイゼーションは、RNA又は一本鎖DNAのワトソン−クリック塩基対へのオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド類似体の配列特異的水素結合である。そのような塩基対は、互いに相補的であると言われる。
アンチセンス治療でのこれまでの試みは、ハイブリダイゼーションにより特定のmRNAに特異的様式で結合するようにデザインされたオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド類似体(即ち、標的mRNAと特異的にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド)を提供してきた。そのようなオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体は、多くのメカニズムのいずれかにより、選択されたmRNAの活性を阻害する(即ち、そのmRNAによりコードされるタンパク質を産生する翻訳反応に干渉する)ように意図されている。干渉されたmRNA配列によりコードされる特定のタンパク質の形成の阻害は、治療的恩恵をもたらすと考えられてきたが、解決されるべき課題が依然として存在している。一般的には、Cook, P.D. Anti-Cancer Drug Design 1991, 6, 585 : Cook, P.D. Medicinal Chemistry Strategies for Antisense Research, in Antisense Research & Applications, Crookeら,CRC Press, Inc. ; Boca Raton, FL, 1993 ; Uhlmannら,A Chem. Rev. 1990, 90, 543を参照のこと。
オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体は、今日、治療法及び診断法に大きな見込みのある治療剤として受け入れられている。しかし、治療目的、診断目的、及び研究試験用にオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体をアンチセンス剤として適用することは、それらオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド類似体が大量に合成されること、細胞膜を横切って輸送されるか又は細胞により吸収されること、標的RNA又はDNAと大まかにハイブリダイズすること、及びその後に核酸機能を終結させるか又は崩壊させることがしばしば要求される。これら重要な機能は、オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体のヌクレアーゼ分解に対する初期の安定性に依存している。
これら目的、特にアンチセンス療法のための未修飾オリゴヌクレオチドの深刻な欠陥は、種々の細胞内及び細胞外の至る所に存在する核酸分解酵素により、投与されたオリゴヌクレオチドが酵素的に分解されることである。
アンチセンス剤(即ち、オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体)の治療活性を高めるために多くの化学修飾がアンチセンス剤に導入されている。そのような修飾は、アンチセンス剤の細胞透過を高めるように、体内におけるアンチセンス剤の構造又は活性を劣化又はそれに干渉するヌクレアーゼ又は他の酵素からそれらを安定化させるように、標的RNAへのアンチセンス剤の結合を増進させるように、一旦アンチセンス剤が配列特異的に標的RNAに結合したなら、崩壊(終結)の様式を提供するように、及びアンチセンス剤の薬物動態的及び薬力学的特性を向上させるようにデザインされる。未修飾、つまり“野生型”のオリゴヌクレオチドはヌクレアーゼにより急速に分解されるので、有用な治療剤であるということはできない。
これらオリゴヌクレオチド及びそれらの修飾された誘導体の薬剤としての用途の潜在性が、これら化合物の大規模合成に新たな挑戦を創り出している。
オリゴヌクレオチドの固相合成は、反応を完結せるために1当量を越えるヌクレオシドのホスホロアミダイトシトシンが使用される点で、本来的に浪費的である。大量のオリゴヌクレオチド合成を研究用途のため及び臨床試験に向けた大規模製造のために行われるとすると、高価なヌクレオシドホスホロアミダイトの浪費は大きな経済的及び環境的問題になる。この問題は、修飾した糖又はヌクレオベース含有シトシンがオリゴヌクレオチド治療剤に使用される場合のように、ホスホロアミダイト段階に到達する前に多工程合成を介してそのモノマーを合成しなければならないとすると、より深刻になる。
従って、大量のホスホロアミダイト試薬の犠牲を必要としない合成法の必要性が当該技術分野に存在している。本発明は、これらだけでなく他の必要性にも対処するものである。
発明の要旨
本発明は、伝統的ホスホロアミダイト合成の廃棄物質からホスホロアミダイトを回収するための新規な方法に向けられている。好ましい態様においては、ホスホロアミダイトを製造する方法であって:
式:
〔式中:
Zは、ヌクレオシド間連結であり;
R1は、ヒドロキシル保護基であり;
R2は、H、ハロゲン、OH、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルアルコキシ、式(O−アルキル)mのポリエーテル(式中、mは1〜約10である)、又は保護されたヒドロキシル基であり;
R3は、ホスホリル保護基であり;
Bは、ヌクレオベースであり;そして
nは、0〜約100である。〕
の化合物を式:
〔式中:
X1は、Br又はClであり;
X2及びX3は、各々独立に、H、Br又はClであり;
x及びyは、各々独立に、2又は3であり、そしてxとyの合計が5である。〕
の化合物と反応させる工程;及び
該反応の生成物を式HN(Q)2の化合物と接触させて、式:
のホスホロアミダイトを生成させる工程を含んでなる方法が提供される。
幾つかの好ましい態様においては、Qはアルキル、好ましくはイソプロピルである。
R2は、好ましくは、H、保護されたヒドロキシル基、O−アルキル又はO−アルキルアルコキシである。より好ましい態様においては、R2はメトキシエトキシである。
幾つかの好ましい態様においては、R3は、シアノエチル、4−シアノ−2−ブテニル、又はジフェニルメチルシリルエチルである。好ましくは、xは3でありyは2である。
好ましい態様においては、この反応は溶媒中で行われ、好ましくはアセトニトリル中で行われる。
幾つかの好ましい態様においては、ヌクレオベースは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル、5−メチルシトシン又はそれらの保護された誘導体である。
更に好ましい態様においては、Zは、ホスホジエステル連結、ホスホロチオエート連結、ホスホロジチオエート連結、又はホスホネート連結である。特に好ましい態様においては、Zは、ホスホジエステル連結又はホスホロチオエート連結である。
好ましい態様の詳細な説明
本発明は、ホスホロアミダイトの新規な製造方法を提示する。これら方法は、オリゴヌクレオチド合成において廃棄物質として生成する多種多様な種の回収に有用である。好ましい態様においては、式:
〔式中、Zは、ヌクレオシド間連結であり;R1は、ヒドロキシル保護基であり;R2は、H、ハロゲン、OH、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルアルコキシ、式(O−アルキル)mのポリエーテル(式中、mは1〜約10である)、又は保護されたヒドロキシル基であり;R3は、ホスホリル保護基であり;Bは、ヌクレオベースであり;nは、0〜約100であり、そして各々のQは、独立に1〜15の炭素を有するアルキル又は6〜14の炭素を有するアリールであるか、又は(Q)2が、該ホスホロアミダイト窒素と一緒に2〜10の炭素を有する複素環を形成することができる。〕のホスホロアミダイトを製造する方法が提供される。これら方法は、式I又はII:
の化合物を式III:
〔式中:
X1は、Br又はClであり;
X2及びX3は、独立に、H、Br又はClであり;
x及びyは、独立に、2又は3で、xとyの合計が5である。〕
の化合物と反応させる工程;及び該反応の生成物を式HN(Q)2の化合物と接触させる工程を含んでなる。
式I又はIIの化合物は、例えば、Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, Eckstein, F., 編,IRL Press, Oxford, U.K. 1991に記載されているような、伝統的なオリゴヌクレオチド合成に使用される過剰の廃ホスホロアミダイト試薬から誘導できる。なお、この文献は、参照によりそっくりそのまま本明細書中に組み入れられるものとする。典型的なオリゴヌクレオチド合成手法では、生長しているオリゴヌクレオチド鎖のフリーの5'−ヒドロキシルが、過剰のテトラゾールの存在下で、数倍モル過剰のヌクレオシドN,N−ジアルキルホスホロアミダイトと反応させられる。テトラゾール触媒は、まず、ホスホロアミダイトの第2アミノ基と置き換わって、テトラゾリド付加物を形成すると考えられる。次いで、そのテトラゾリドが生長している鎖のフリーの5'−ヒドロキシルと反応してホスファイトを形成し、これがその後に、例えば、酸化により、望まれる連結に変換される。過剰の(即ち、未反応の)テトラゾリド付加物は、反応チャンバーから洗われてから、周囲の水と反応して式Iにより表されるH−ホスホネート種を形成し、式IIにより表されるその互変異性体と共に平衡して存在する。かくして、1つの側面において、本発明は、オリゴヌクレオチド合成の廃棄物質からホスホロアミダイトシトシンを回収する便利な方法を提供する。
本発明の方法は、オリゴヌクレオチド合成において有意な経済的及び環境的恩恵を提供する。特定の理論に拘束されることを望まないが、ホスホネート種(式I)及びそのホスファイト互変異性体(II)は、ホスホネート種が優勢であるが、溶液中で平衡して存在すると考えられる。ハロフェノキシクロロホスホラン、好ましくはトリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン又はビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)トリクロロホスホランは、このホスファイト種と優先的に反応してハライド付加物を形成し、次いでそれが第2アミンと反応するとホスホロアミダイト生成物が形成されると考えられる。従って、本発明の方法は、好都合にも、単一の反応容器内でも、数段階でも行うことができる。
式I又はIIのシトシンは、ホスホロアミダイトオリゴマー合成に用いられ得る多種多様などのようなホスホロアミダイト種からも誘導される。従って、それらシトシンは、単量体、二量体又はそれより高いオーダーのシトシン(即ち、オリゴホスホロアミダイト)であってもよく、多種多様なあらゆるヌクレオシド間連結、糖、ヌクレオベース、及び当該技術分野で公知のそれらの修飾された誘導体を含むことができる。
式I又はIIのシトシン中に存在することができるヌクレオシド間連結の例には、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、及びホスホネート連結が含まれる。更なる代表的ヌクレオシド間連結には、Waldnerら,Synlett. 1. 57-61 (1994) 、De Mesmaekerら,Synlett. 10, 733-736 (1993)、Lebretonら,Synlett. 2, 137-140 (1994)、De Mesmaekerら,Bioorg. Medic. Chem. Lett. 4, 395-398 (1994)、De Mesmaekerら,Bioorg. Medic. Chem. Lett. 4, 873-878 (1994)、Lebretonら,Tet. Letters 34, 6383-6386 (1993)、Lebretonら,Tet. Letters 35, 5225-5228 (1994)、Waldnerら,Bioorg. Medic. Chem. Lett. 4, 405-408 (1994)に記載されたもののような、アミド又は置換アミド連結、及び米国特許第5,489,677号、1994年10月3日に出願された米国特許出願第08/317,289号、1995年2月27日に出願された米国特許出願第08/395,168号に記載された連結が含まれる。
本発明の文脈において、“オリゴヌクレオチド”という用語は、特定の配列に形成された複数の繋がったヌクレオチド単位のことを言う。ヌクレオチドという用語は、ヌクレオシドのホスホリルエステルとしての慣用された意味を有する。“ヌクレオシド”という用語も、ヌクレオシド塩基(即ち、窒素複素環塩基又は“ヌクレオベース”)に結合したペントフラノシル糖としての慣用された意味を有する。
本発明の方法が、天然に存在するものと天然に存在しないものの両方の、構成糖、ヌクレオシド間連結及び/又はヌクレオベース(即ち、ヌクレオシド塩基)を有するホスホロアミダイトの合成に使用できることが分かるであろう。天然に存在しない糖、ヌクレオシド間連結及びヌクレオベースは、典型的には、天然に存在する糖(例えば、リボース及びデオキシリボース)、ヌクレオシド間連結(即ち、ホスホジエステル連結)、及びヌクレオシド塩基(例えば、アデニン、グアニン、シトシン、チミン)と機能的に互換可能であるが、構造的に区別可能な形態である。かくして、天然に存在しない部分には、天然に存在する部分の構造及び/又は機能を真似る全ての構造体、及びオリゴヌクレオチド類似体の標的への結合を助けるか又は他の方法でホスホロチオエートオリゴマーの特性に有益に寄与する全ての構造体が含まれる。
天然に存在しない糖の代表例には、2'位に結合した種々の置換基を有する糖が含まれる。これらには、例えば、ハライド、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルアルコキシ、保護されたO−アルキルアミノ、O−アルキルアミノアルキル、O−アルキルイミダゾール、及び式(O−アルキル)mのポリエーテル(式中、mは1〜約10である)が含まれる。これらポリエーテルの中で好ましいのは、線状及び環状のポリエチレングリコール(PEG)及び、クラウンエーテル及びOuchiら,Drug Design and Discovery 1992, 9, 93、Ravasioら,J. Org. Chem. 1991, 56, 4329及びDelgardoら,Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 1992, 9, 249により開示されたもののようなPEG含有基である。更なる糖修飾が、前掲のCook, P.D.に開示されている。フルオロ、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルイミダゾール、O−アルキルアミノアルキル、及びアルキルアミノ置換基が、Oligomeric Compounds having Pyrimidine Nucleotide(s) with 2' and 5' Substitutionsと題された1995年3月6日出願の米国特許出願第08/398,901号に記載されている。なお、この出願は、参照により本明細書中に組み入れられるものとする。
リボシル環上にO−置換を有する糖も本発明に服するものである。環上のOの代表的置換には、S、CH2、CHF、及びCF2が含まれる。例えば、Secristら,Abstract 21, Program & Abstracts, Tenth International Round table, Nucleosides, Nucleosides and their Biological Applications, Park City, Utah, Sept. 16-20, 1992を参照のこと。
本発明の方法に使用するのに適する代表的ヌクレオベースには、アデニン、グアニン、シトシン、ウリジン及びチミン、並びに、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンとグアニンの6−メチル及び他のアルキル誘導体、アデニンとグアニンの2−プロピル及び他のアルキル誘導体、5−ハロウラシル及びシトシン、6−アゾウラシル、シトシン及びチミン、5−ウラシル(プソイドウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、オキサ、アミノ、チオール、チオアルキル、ヒドロキシル及び他の8−置換アデニン及びグアニン、5−トリフルオロメチル及び他の5−置換ウラシル類及びシトシン類、7−メチルグアニンのような、他の天然に存在しない及び天然に存在するヌクレオベースが含まれる。更なる天然に存在する及び天然に存在しないヌクレオベースには、米国特許第3,687,808号(Meriganら)に、Sanghvi, Y.によりAntisense Research and Applications, CrookeとB. Lebleu編,CRC Press, 1993の15章に、Englischら,Angewandte Chemie, International Edition, 1991, 30, 613-722(特に622頁と623頁を参照のこと)に、Concise Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, J.I. Kroschwitz編,John Wiley & Sons, 1990, pp.858-859に、そしてCook, P.D. Anti-Cancer Drug Design 1991, 6, 585-607に開示されているものが含まれる。前述の各々の開示内容は、参照によりそっくりそのまま本明細書中に組み入れられるものとする。“ヌクレオシド塩基”及び“ヌクレオベース”という用語は、最も古典的な意味ではヌクレオシド塩基ではないが、ヌクレオシド塩基と同じように機能する一定の“万能塩基”を包含する、ヌクレオシド塩基として役立つことができる複素環化合物を更に包含することが意図される。そのような万能塩基の代表例の1つは3−ニトロピロールである。
本発明の幾つかの好ましい態様においては、R1はヒドロキシル保護基である。多種多様なヒドロキシル保護基を本発明の方法に用いることができる。好ましくは、この保護基は塩基性条件下で安定であるが、酸性条件下では除去できるものである。代表的なヒドロキシル保護基は、Beaucageら,Tetrahedron 1992, 48, 2223-2311に開示されており、例えば、GreenとWuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d edition, John Wiley & Sons, New York, 1991の第2章にも開示されている。R1に使用される好ましい保護基には、ジメトキトリチル(DMT)、モノメトキシトリチル、9−フェニルキサンテン−9−イル(Pixyl)及び9−(p−メトキシフェニル)キサンテン−9−イル(Mox)が含まれる。このR1基は、本発明のオリゴマー化合物から、フリーのヒドロキシルを形成させるのに当該技術分野でよく知られている技術により除去することができる。例えば、ジメトキシトリチル保護基は、ギ酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−トルエンスルホン酸のようなプロトン酸により又は例えば臭化亜鉛のようなルイス酸で除去することができる。
本発明の幾つかの好ましい態様においては、R3はホスホリル保護基である。このホスホリル保護基はリン結合酸素に結合し、オリゴヌクレオチド合成の間のリンを保護する役目を果たす。前掲のOligonucleotides and Analogues: A Practical Approachを参照のこと。1つの代表的なホスホリル保護基は、シアノエチル基である。他の代表的なホスホリル保護基には、4−シアノ−2−ブテニル基、メチル基、及びジフェニルメチルシリルエチル(DPSE)基が含まれる。
一般に、保護基は、本発明のオリゴヌクレオチド合成法において、幾つかの異なるタイプの官能基の保護に使用される。一般に、保護基は、化学官能基を特定の反応条件に対して不活性にし、そして分子中のそのような官能基に付いたりそれから外れたりすることができ、その際にその分子の残りの部分を実質的に損なうことがない。ホスホロチオエート合成の間にヌクレオチドを保護するのに有用な代表的保護基には、塩基不安定保護基及び酸不安定保護基が含まれる。塩基不安定保護基は、複素環ヌクレオベースの環外アミノ基を保護するのに用いられる。このタイプの保護は、一般にアシル化により成される。2つの広く使用されるアシル化剤は、塩化ベンゾイル及び塩化イソブチリルである。これら保護基は、本発明の方法に用いられる反応条件に対して安定で、かつオリゴヌクレオチド合成の間も安定で、オリゴヌクレオチド合成の終わりの塩基処理の間に凡そ等速で開裂される。本発明の合成方法にやはり用いられる第2のタイプの保護は、酸不安定保護基であり、これは合成中のヌクレオチドの5'−ヒドロキシルを保護するために用いられる。
トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン又はビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)トリクロロホスホランは、Hotodaら,Tetrahedron Letters 1987, 28(15)1681-1684の方法に従って合成され得る。
本発明の方法においては、式I又はIIの化合物のトリブロモフェノキシクロロホスホランとの間の反応の生成物が、第2アミンと反応してホスホロアミダイト生成物を形成する。第2アミンの置換基は、ホスホロアミダイト窒素置換基として機能することが知られている多くの種の中から選ぶことができる。代表例には、低級アルキル基、アリール基、及びホスホロアミダイト窒素がN−モルホリン環系の一部を形成するような環状構造体が含まれる。特に好ましい態様においては、これら置換基は、低級アルキル基、特にイソプロピル基である。他の適するアミンの例は、種々の米国特許に、主にM. Caruthersらへの米国特許に記載されている。これらには、米国特許第4,668,777号;4,458,066号;4,415,732号;及び4,500,707号が含まれ、これら全ては、参照により本明細書中に組み入れられるものとする。
本明細書で使用される“アルキル”という用語には、直鎖、分枝鎖、及び脂環式炭化水素基が含まれるが、これらに限定されない。本発明のアルキル基は置換されていてもよい。代表的なアルキル置換基は、米国特許第5,212,295号の第12欄41〜50行に開示されている。
本明細書において使用される“アラルキル”という用語は、アリール基を有するアルキル基、例えば、ベンジル基を表す。“アルカリール”という用語は、アルキル基を有するアリール基、例えば、メチルフェニル基を表す。“アリール”基は、フェニル、ナフチル、アントラシル、フェナントリル、ピレニル、及びキシリルを包含するがこれらに限定されない、芳香族環状化合物である。
本発明の幾つかの好ましい態様においては、アミノ基が、アルキル、又は例えば2'−アルコキシ基(即ち、R2がアルコキシの場合)のような他の基に付く。そのようなアミノ基は、天然に存在するヌクレオベース及び天然に存在しないヌクレオベース中にも広く存在している。本発明のオリゴマー化合物の合成の間はこれらアミノ基が保護された形態にあるのが一般に好ましい。これら目的に適する代表的アミノ保護基は、前掲のGreenとWutsの第7章に説明されている。一般に、本明細書に使用される“ヌクレオベース”という用語には、それらの保護された誘導体が含まれる。
本発明の方法により製造されるオリゴマーホスホロアミダイトは、好ましくは、約1〜約100のモノマーサブユニットを含むであろう。そのような化合物が約1〜約30のモノマーサブユニットを含むのがより好ましく、1〜10のモノマーサブユニットがより好ましく、そして1〜5のモノマーサブユニットを含むのが特に好ましい。
この発明の追加の利点及び新規な特徴は、以下に示す本発明の実施例を参照すれば当業者に明らかになるであろう。これら実施例は、添付の請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1
トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホランの調製
Hotodaら,Tetrahedron Letters 1987, Vol.28, 1681-1684の方法に従ってこの化合物を合成した。
実施例2
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)チミジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)チミジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。31P NMR(CDCl3)145.5、146.1。
実施例3
N2−イソブチリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシグアノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN2−イソブチリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシグアノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例4
N6−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシアデノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN6−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシアデノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例5
N4−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシシチジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN4−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−デオキシシチジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例6
2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)チミジニル−チミジン二量体アミダイト
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)チミジニル−チミジン二量体ホスホネート(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例7
2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N4−ベンゾイル−2'−デオキシシチジニル−チミジン二量体アミダイト
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N4−ベンゾイル−2'−デオキシシチジニル−チミジン二量体ホスホネート(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例8
2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−2'−デオキシグアノシニル−チミジン二量体アミダイト
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−2'−デオキシグアノシニル−チミジン二量体ホスホネート(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例9
2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N6−ベンゾイル−2'−デオキシアデノシニル−チミジン二量体アミダイト
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N6−ベンゾイル−2'−デオキシアデノシニル−チミジン二量体ホスホネート(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例10
2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−2'−デオキシグアノシニル−N6−ベンゾイル−2'−デオキシアデノシニル二量体アミダイト
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに2−ジフェニルメチルシリルエチル−5'−(O−4,4'−ジメトキシトリチル)−N2−イソブチリル−2'−デオキシグアノシニル−N6−ベンゾイル−2'−デオキシアデノシニル二量体ホスホネート(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例11
5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)ウリジン−2'−O−メトキシエチル−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコに5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)ウリジン−2'−O−メトキシエチル−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。31P NMR(CDCl3)145.5、146.1。
実施例12
N2−イソブチリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルグアノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN2−イソブチリル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルグアノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例13
N6−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルアデノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN6−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルアデノシン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
実施例14
N4−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルシチジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の調製
マグネチックスターラー、アルゴンガス導入管、及び隔壁を装備した250mL2頸フラスコをアルゴン雰囲気下で組み立てる。全てのガラス部分を120℃で1時間乾燥する。そのフラスコにN4−ベンゾイル−5'−O−(4,4'−ジメトキシトリチル)−2'−O−メトキシエチルシチジン−3'−O−(2−ジフェニルメチルシリルエチルホスホネート)(0.015モル)及びジイソプロピルアミン(0.12モル)を仕込む。無水アセトニトリル(200mL)を加える。アルゴン気流下で室温で攪拌されたこの混合液に、トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)ジクロロホスホラン(0.225モル)を加える。3時間攪拌した後、この反応混合液を濾過して、減圧濃縮する。粗生成物をシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して目的生成物を得る。トリエチルアミン(1%)をこの精製の全体を通して用いる。
この明細書中に挙げられ又は言及された各々の特許、特許出願、印刷された刊行物、及び他の刊行書類は、参照によりそっくりそのまま本明細書中に組み入れられるものとする。
当業者は、本発明の精神から逸脱しないで本発明の好ましい態様に多数の変更及び修飾を行い得ることを理解するであろう。そのような全ての変更は、本発明の範囲内に入るものである。
Claims (18)
- ホスホロアミダイトを製造する方法であって:
式:
〔式中:
Zは、ホスホジエステル連結、ホスホロチオエート連結、ホスホロジオエート連結、ホスホネート連結、アミド連結又は置換アミド連結であり;
R1は、ヒドロキシル保護基であり;
R2は、H、OH、O−アルキルアミノ、式(O−アルキレン) m-1 −O−アルキル(式中、mは1〜10である)、又は保護されたヒドロキシル基であり;
R3は、ホスホリル保護基であり;
Bは、ヌクレオベースであり;そして
nは、0〜100である。〕
の化合物を式:
〔式中:
X1は、Br又はClであり;
X2及びX3は、独立に、H、Br又はClであり;
x及びyは、各々独立に、2又は3であり、そしてxとyの合計が5である。〕
の化合物と反応させる工程;及び
該反応の生成物を式HN(Q)2の化合物と接触させて、式:
〔式中、各々のQは、独立に1〜15の炭素を有するアルキル、6〜14の炭素を有するアリールであるか、又は該ホスホロアミダイト窒素と2〜10の炭素を有する複素環を形成することができる。〕
のホスホロアミダイトを生成させる工程を含んでなる方法。 - Qがイソプロピルである、請求項1記載の方法。
- R2がHである、請求項1記載の方法。
- R2が保護されたヒドロキシル基である、請求項1記載の方法。
- R2がO−アルキル又はO−アルキレン−O−アルキルである、請求項1記載の方法。
- R2がO−アルキレン−O−アルキルである、請求項1記載の方法。
- R2が2−メトキシエトキシである、請求項1記載の方法。
- R3が、シアノエチル、4−シアノ−2−ブテニル、又はジフェニルメチルシリルエチルである、請求項1記載の方法。
- xが2でありyが3である、請求項1記載の方法。
- xが3でありyが2である、請求項1記載の方法。
- 反応が溶媒の存在下で行われる、請求項1記載の方法。
- 溶媒がアセトニトリルである、請求項11記載の方法。
- ヌクレオベースが、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル、5−メチルシトシン又はそれらの保護された誘導体である、請求項1記載の方法。
- Zが、ホスホジエステル連結、ホスホロチオエート連結、ホスホロジチオエート連結、又はホスホネート連結である、請求項1記載の方法。
- Zがホスホジエステル連結又はホスホロチオエート連結である、請求項14記載の方法。
- R3がシアノエチルである、請求項1記載の方法。
- R3が4−シアノ−2−ブテニルである、請求項1記載の方法。
- X1、X2及びX3がフェニル環の2、4及び6位に位置しているBrである、請求項1記載の方法。
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