JP3675670B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex:OFDM)変調された信号を受信する受信装置に関し、特に、受信信号に含まれる雑音成分の影響を抑制して、信号電力対雑音電力比(CN比)を向上させる受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信等の通信分野では、伝送情報を周波数分割により多重化し、高品質で周波数利用効率の高い伝送を可能にするOFDM変調方式が適用されている。
【0003】
従来、このOFDM変調方式による変調信号を受信するOFMD受信装置として、図11に示す構成のものが知られている。同図において、OFDM変調された無線信号をアンテナ1で受信し、この高周波受信信号を高周波増幅器2と混合器3と局部発振器10を有するフロントエンドで中間周波の信号IFに周波数変換している。更に、中間周数の信号IFをバンドパスフィルタ4に通した後、中間周波増幅器5で信号処理可能なレベルに増幅し、A/D変換器6と復調器7とOFDM復調器8及びフレーム同期検出器12から成る復調部に供給している。
【0004】
また、発振器11は、システムコントローラ13により制御され、所定のタイミングクロックを生成してそれを上記A/D変換器6と復調器7及びOFDM復調器8に供給する。
【0005】
ここで、A/D変換器6は、発振器11からのタイミングクロックに基づいて、上記増幅された中間周波の信号IFをデジタル信号に変換し、復調器7に供給する。復調器7は、発振器11からのタイミングクロックに同期して中間周波の信号IFを検波することで、ベースバンド信号である同相成分信号(I成分信号)と直交成分信号(Q成分信号)を生成する。
【0006】
また、フレーム同期検出器12が、A/D変換器6でA/D変換された信号IFからフレーム同期信号を検出し、システムコントローラ13を介してOFDM復調器8に発振器11からのタイミングクロックに基づいて復調処理を行わせ、復調器7が上記のI成分信号とQ成分信号をOFDM復調器8に供給する。
【0007】
これを受けて、OFDM復調器8が、フレーム同期信号に同期した所定タイミングでI成分信号とQ成分信号を高速フーリエ変換(FFT)し、更に差動復調することにより、復調信号を生成して出力する。
【0008】
更に、図示していないが、復調信号に対し誤り訂正処理と共に復号を行い、復号信号を信号処理回路9に出力する。そして、信号処理回路9では、復号信号中に含まれている圧縮信号について伸張処理等を施し、元のオーディオ帯域の信号等に変換してスピーカ等に出力するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のOFDM受信装置では、混合器3で生成された中間周波の信号IF中に混入する外部雑音若しくは内部雑音の影響を抑制して、高品質の復調信号を生成するために、これらの雑音をバンドパスフィルタ4で除去する方法が採られている。
【0010】
しかし、周波数分割により多数のサブキャリアが多重化されたOFDM変調信号から雑音成分を除去して、各サブキャリア周波数の信号成分のみを峻別するには、各サブキャリア周波数毎に、通過周波数帯域が狭く且つQの高いバンドパスフィルタが必要となるため、技術的困難性を伴うこととなり、雑音抑制効果の向上を阻む要因となっていた。
【0011】
例えば、各サブキャリアの周波数間隔(隣接チャンネル間の周波数)が1kHz程度と狭い場合には、極めて急峻な周波数弁別特性を有するバンドパスフィルタが必要となる。このため、バンドパスフィルタ4の周波数特性のばらつき等に依存してしまい十分な雑音抑制効果が得られなかったり、コスト高を招来する等の問題があった。
【0012】
本発明はこのような上記従来技術の課題を克服するためになされたものであり、受信信号に含まれる雑音の影響を抑制して、信号電力対雑音電力比(CN比)を向上させることが可能な受信装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、無信号部と、複数のサブキャリアによってOFDM変調されたデータ部とを有するフレームによって送信されるOFDM信号を受信する受信装置であって、同調信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換手段と、上記無信号部に含まれる雑音成分を、上記サブキャリア周波数の信号に含まれる雑音成分として検出する雑音検出手段と、上記検出手段が検出した上記無信号部に含まれる雑音成分に応じて、上記中間周波数を、上記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚する周波数偏倚手段とを備える構成とした。
【0014】
かかる構成によると、受信したOFDM変調信号を中間周波の信号に周波数変換する際の同調信号(基準周波数信号)の周波数が、サブキャリア周波数間隔の範囲内で微調整される。この周波数の微調整は、例えば、OFDM信号に含まれている無信号部の雑音成分に応じて行われる。すなわち、雑音成分に応じて同調信号の周波数が帰還制御される。こうして微調整された同調信号に基づいて周波数変換すると、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間する。このサブキャリアと雑音成分の離間した中間周波数の信号を、復調のためにフーリエ変換すると、雑音成分が抑圧される結果、高いCN比が得られて、高品質の受信が可能となる。
【0015】
また、上記データ部に含まれるデータの復号に際して誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、上記周波数偏倚手段は、上記検出手段が検出した上記無信号部に含まれる雑音成分と上記誤り率とに応じて、上記中間周波数を上記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚する構成とした。
【0016】
かかる構成によると、実際に復調・復号される信号の誤り率が大きくなると、それに応じて同調信号の周波数が微調整される。そして、上記同様に、微調整された同調信号に基づいて周波数変換すると、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間する。このサブキャリアと雑音成分の離間した中間周波数の信号を、復調のためにフーリエ変換すると、雑音成分が抑圧される結果、高いCN比が得られて、高品質の受信が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、図1は、本実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図、図2は、本OFDM受信装置の適用が可能なディジタル音声放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)システムにおけるDAB伝送信号のフレームフォーマットを示す説明図である。
【0018】
まず、図2に基づいて、DAB伝送信号のフレームフォーマットを説明する。DAB伝送信号は、同期チャンネルと、それに続くFIC(Fast Infomation Channel)チャンネルと、MSC(Main Service Channel)チャンネルを有するフレームで構成されている。同期チャンネルは、無信号、無変調のヌル(NULL)シンボルと、復調のための位相基準としての基準信号を含む位相レファレンスシンボルから成り、FICチャンネルは、主に制御データ伝送用に当てられている。MSCチャンネルは、例えばオーディオデータ等の主データ転送に当てられている。
【0019】
また、DABでは、3つの伝送モードが定義され、同調周波数が1.5GHz帯、搬送波の周波数間隔が1kHzのモード1(単一周波数ネットワーク用)と、同調周波数が39MHz帯、搬送波の周波数間隔が4kHzのモード2(地上放送用)と、同調周波数が200MHz帯、搬送波の周波数間隔が8kHzのモード3(衛星放送用)が定義されている。
【0020】
次に、図1に基づいて、本OFDM受信装置の構成を説明する。本OFDM受信装置は、受信アンテナ14でDABの伝送信号を受信することによって得られる受信信号を局部発振器24からの基準周波数信号LOと混合することにより、中間周波の信号SIFに周波数変換するフロントエンド部が備えられている。
【0021】
フロントエンド部には、上記受信信号を高周波増幅する高周波増幅器15と、高周波増幅器15で増幅された受信信号SRFと基準周波数信号LOとを混合することによって中間周波の信号に周波数変換する混合器16と、その中間周波の信号の伝送帯域成分(全サブキャリアを含む周波数帯域成分)のみを通過させるバンドパスフィルタ17と、バンドパスフィルタ17を通過した信号を検波に適した所定レベルに増幅する中間周波増幅器18を備えて構成され、中間周波増幅器18から上記の中間周波の信号SIFが出力される。
【0022】
すなわち、受信信号SRFの中心周波数がf、基準周波数信号LOの周波数がf0であれば、差周波数の絶対値|f0−f|を中間周波数fIFとする信号SIFが生成される。
【0023】
より具体的には、DABのモード3を受信する場合には、基準周波数信号LOの周波数f0を(同調周波数+中間周波数)とし、他のモード1とモード2の場合には、(同調周波数−中間周波数)とする。詳しくは、中間周波数fIFを2.048MHz又は3.072MHzとなるように設定する。
【0024】
更に、OFDM受信装置は、A/D変換器19、IQ成分信号生成部20、デジタルミキサ/FFT演算部21、差動復調部22、エラー訂正部23、発振器25、システムコントローラ26及び入出力部27を備えて構成されている。また、IQ成分信号生成部20、デジタルミキサ/FFT演算部21、差動復調部22、エラー訂正部23及びシステムコントローラ26は、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成されている。
【0025】
ここで、発振器25は、システムコントローラ26からの制御信号Scに従って夫々所定周波数の同期クロック信号C1〜C4を発生する。
【0026】
A/D変換器19は、クロック信号C1に同期して中間周波の信号SIFをデジタル信号に変換して出力する。尚、本実施形態では、クロック信号C1によるサンプリング周波数は、8.192MHzまたは4.096MHzに設定されている。
【0027】
IQ成分信号生成部20は、クロック信号C2(例えば、周波数が4.096MHz)に基づいてそのデジタル信号からベースバンド信号である同相成分信号Iと直交成分信号Qを検出・分離して出力する。
【0028】
デジタルミキサ/FFT演算部21は、上記クロック信号C1と同期したローカル周波数のクロック信号C4を同相成分信号Iと直交成分信号Qにデジタルミキシングした後、クロック信号C4と同期して高速フーリエ変換(FFT)することで、周波数軸上の信号SI,SQを生成して出力する。更に、上記信号SI,SQを含むFFTした信号Spをシステムコントローラ26へ供給する。尚、図2に示したFICチャンネルとMSCチャンネルの全データを復調するために、FFTを1シンボル以内に行っている。
【0029】
差動復調部22は、信号SI,SQについて差動復調を行うことにより、復調出力である復調信号S1を生成して出力する。
【0030】
エラー訂正部23は、復調信号S1について時間インターリーブの解除や、誤り訂正等と共に複号を行い、それによって得られる復号信号S2を各種の信号処理部、例えば復号信号S2中に含まれる圧縮信号を伸張処理するための信号処理部等に出力する。尚、復号にはビタビ復号法が用いられ、上記の誤り訂正で検出される誤り率(ビット誤り率)のデータSeをシステムコントローラ26に供給するようになっている。
【0031】
システムコントローラ26は、入出力部27からユーザー指定される選局情報に基づいて局部発信器24の基準周波数信号LOの周波数f0を設定したり、入出力部27に設けられている表示手段に受信チャンネル等の種々の情報を表示させるための制御を行う。
【0032】
更に、システムコントローラ26には、予め設定されているシステムプログラムを実行することで動作する同期検出部28とヌル(NULL)検出部29、ノイズ検出部30、データ検出部31、基準信号検出部32、エラー率検出部33、周波数制御部34が備えられている。また、図示していないが、システムプログラムを実行する際に生じる各種データを格納するためのメモリ(記憶部)が備えられている。
【0033】
ここで、ヌル検出部29は、デジタルミキサ/FFT演算部21からの信号Spの振幅値を所定の判定基準レベルと比較し、判定基準レベルより小さい部分を図2に示したヌルシンボルとして検出する。より具体的には、I成分信号とQ成分信号との二乗和(I2+Q2)が判定基準レベルより小さい部分をヌルシンボルと判定している。
【0034】
同期検出部28は、ヌル検出部29で検出されたヌルシンボルに基づいてフレーム同期信号を生成する。
【0035】
ノイズ検出部30は、上記の検出されたヌルシンボルにおけるI成分信号とQ成分信号との二乗和(I2+Q2)を各サブキャリアに混入している雑音成分のパワーとして検出する。
【0036】
データ検出部31と基準信号検出部32は、同期検出部28で検出されたフレーム同期タイミングに従って、図2に示したFICチャンネルとMSCチャンネルの部分を検出し、この検出結果に基づいて差動復調部22における上記の復号処理を制御する。
【0037】
エラー率検出部33は、エラー訂正部23からの誤り率データSeを予め設定されている判定基準と比較する。そして、誤り率データSeの値が判定基準εより大きい場合には、受信状況を改善すべき判定を行う。
【0038】
周波数制御部34は、同期検出部28、ヌル(NULL)検出部29、ノイズ検出部30、データ検出部31、基準信号検出部32及びエラー率検出部33の各検出結果と、ユーザー指定された選局情報に基づいて、局部発振器24の基準周波数信号LOの周波数f0を選局可能な周波数に設定制御すると共に、発振器25の各同期クロック信号C1〜C4を復調処理に適したタイミングに自動調節する。
【0039】
すなわち、制御信号Sx,Srを局部発振器24に供給することにより、ユーザー指定された選局チャンネルに対応する基準周波数信号LOを発生させるほか、この基準周波数信号LOの周波数f0を、ノイズ検出部30で検出された雑音成分のパワーとエラー検出部33の判定結果に応じて微調整させるようになっている。
【0040】
更に、制御信号Scを発振器25に供給することにより、上記微調整された基準周波数信号LOの周波数f0に従って生じる中間周波の信号SIFに同期した同期クロック信号C1〜C4を発生させ、これらを復調処理に適したタイミングに自動調節する。
【0041】
ここで、局部発振器24の構成を図3及び図4に基づいて詳述する。図3において、局部発振器24は、位相比較器35とローパスフィルタ36及びVCO(電圧制御発振器)37から成るPLL(フェーズロックループ)と、制御信号Sxで指定される制御電圧Vxを発生する制御電圧発生回路39と、制御電圧Vxに応じた周波数で発振する電圧制御水晶発振器(Voltage Control X'tal Oscilator)38を備えて構成されている。
【0042】
電圧制御水晶発振器38は、図4に示すように、印加電圧に対して発振周波数が変化する特性を有している。例えば、制御電圧Vxを2.5ボルトに設定すると、発振周波数が18.432MHzとなり、この周波数及び2.5ボルトを基準として制御電圧Vxを±0.5ボルトの範囲で変化させると、約±100ppmの範囲で周波数偏倚Δfを生じる。
【0043】
ここで、所望の周波数偏倚Δfを得るための印加電圧は、例えば図10に示すように記憶されている。図10は、同調周波数が1.5GHz帯で、中間周波数が2.048MHzの場合に、これを周波数Δf偏倚させるための印加電圧の設定例を示している。ここで、周波数偏倚Δfが10Hzのとき、この周波数偏倚Δfは、1.5GHzの0.0067ppmに当たる。図4に示す電圧制御水晶発振器(VCXO)38の印加電圧対周波数偏倚特性から、1ppmの周波数偏倚に必要な印加電圧の偏倚を5mVとすれば、上記10Hzの周波数偏倚Δfに必要な印加電圧の変化量は、0.0067×5mV=33μVとなる。
【0044】
そして、制御信号Sxによって制御電圧Vxを設定することにより、上記基準周波数信号LOの微調整すべき周波数f0に比例した周波数fxの信号を電圧制御水晶発振器38に発生させる。更に、制御信号Srで分周回路40の分周比を設定することで、電圧制御水晶発振器38からの発振信号fxの周波数を選局チャンネルに対応した分周比で分周し、この分周信号をPLLに供給することで、所望の選局チャンネルに対応し、微調整を含む周波数f0の基準周波数信号LOを発生させる構成となっている。
【0045】
次に、かかる構成を有する本OFDM受信装置のより詳細な動作例を図5及び図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0046】
図5において、ユーザーから選局の指示がなされると、その選局チャンネルに対応する基準周波数信号LOを設定する制御信号Sr,Sxを局部発振器24に供給し、受信を開始する。
【0047】
ここで、制御信号Sxは、メモリ領域(MF)に記憶されているオフセット値MFを示すものとする。オフセット値MFとは、ユーザーが前回同一局の受信を行った際に履歴情報として記憶された周波数偏倚(以下、オフセット周波数という)Δfの値であり、今回の受信の最初に、前回のオフセット周波数Δfに基づいて基準周波数信号LOを微調整するために、オフセット値MFを調べることとしている。尚、初めて受信する局のオフセット値MFは0に初期設定されている。
【0048】
具体的には、ステップS100において、MF=0の場合には、制御信号Sxにより、局部発振器24に対しオフセット周波数Δfを0に設定させることで、基準周波数信号LOの周波数f0はオフセット周波数Δfを加えることなく、上述した標準のローカル周波数である(同調周波数+中間周波数)または(同調周波数−中間周波数)となる。
【0049】
一方、MF≠0の場合には、オフセット周波数ΔfをMFに設定させることで、基準周波数信号LOの周波数f0に前回受信したときのオフセット周波数Δfを加えるように微調整させる。
【0050】
このように基準周波数信号LOの周波数f0を設定した後、受信を継続し、伝送帯域内の各サブキャリアのヌル部におけるノイズレベル(雑音のパワー)を測定する(ステップS102)。次に、各ノイズレベルの測定値のうちの最大値Pmaxを抽出し、その最大値Pmaxを上記記憶部のメモリ領域(MRi)に、オフセット周波数Δfに対応させて記憶する(ステップS104)。ここで、符号iは、オフセット周波数Δfに対応したアドレスを示す。
【0051】
次に、最大値Pmaxを所定のしきい値THDと比較し(ステップS106)、Pmax<THDの場合(「NO」の場合)には、雑音の影響を受けない受信状態にあると判定して、ステップS116に移行して通常の受信処理を行い、Pmax≧THDの場合(「YES」の場合)には、ステップS108〜S114におけるオフセット周波数調整処理を行った後、ステップS116の受信処理を行う。
【0052】
ステップS108では、制御信号Sxによって局部発振器24を制御し、それまでに設定されていたオフセット周波数Δfを所定のシフト量δfだけ変化させて、それを新たなオフセット周波数Δfにする。更に、上記標準のローカル周波数を新たなオフセット周波数Δf分ずらした周波数を、新たな基準周波数信号LOの周波数f0に設定させる。尚、オフセット周波数Δfの初期値は0とする。
【0053】
より具体的には、上記モード1のDAB伝送信号を受信している場合には、搬送波の周波数間隔(サブキャリア間隔)Bf=1kHzを例えば100分の1した周波数(ここでは、10Hz)をシフト量δfとする。そして、図7(a)中の符号▲1▼で示すそれまでに設定されていたオフセット周波数Δfよりδf高い周波数(Δf+δf)を符号▲2▼で示す新たなオフセット周波数Δf(すなわち、Δf+δf)とする。更に、この新たなオフセット周波数Δfに基づいて新たな基準周波数信号LOの周波数f0を設定し、受信を継続する。
【0054】
このように基準周波数信号LOの周波数f0を設定した後、受信を継続し、伝送帯域内の各サブキャリアのヌル部におけるノイズレベル(雑音のパワー)を測定する。次に、各ノイズレベルの測定値のうちの最大値Pmaxを抽出し、その最大値Pmaxを上記記憶部のメモリ領域(MRi)に、オフセット周波数Δfに対応させて記憶する。ここで、符号iは、オフセット周波数Δfに対応したアドレスを示す。
【0055】
次のステップS110では、サブキャリア間隔Bf内に亘ってシフト量δfに基づくオフセット周波数Δfを変化させたか否か判断し、「NO」の場合には、ステップS108に戻り、ステップS108とS110の処理を繰り返す。
【0056】
以上のように、ステップS108とS110の処理を繰り返すことで、図7(a)中の符号▲1▼▲2▼▲3▼▲4▼▲5▼…に示すように、シフト量δfを整数倍ずつ交互に変化させたときの各基準周波数信号LOに基づいて受信し、シフト量δfを変化させる度に得られる各最大雑音パワーPmaxをそれぞれのオフセット周波数Δfに対応して、メモリ領域(MRi)に全て記憶する。
【0057】
ステップS110で、全てのオフセット周波数Δfに対応する最大雑音パワーPmaxの測定を完了したことを確認するとステップS112へ移行し、メモリ領域(MRi)に記憶された全ての最大雑音パワーPmaxの中で最も小さな値の雑音パワーを抽出する。尚、最大雑音パワーPmaxの中に同一の値のものが存在した場合は、オフセット量の小さい方を採る。更に、その最小値の雑音パワーに対応するオフセット周波数Δfに基づいて基準周波数信号LOの周波数を再設定する。すなわち、この調整された周波数が雑音の影響を最も抑えることが可能な周波数となる。そして、そのオフセット周波数Δfをメモリ領域(MF)に記憶した後(ステップS114)、ステップS116の受信処理を行う。
【0058】
このように、基準周波数信号LOの周波数f0をサブキャリア間隔Bfの範囲内で微調整すると、高品質の受信が可能となる。すなわち、図8(a)と図9(a)に示すように、中間周波の信号SIFに雑音(ノイズ)が混入するような場合、調整された基準周波数信号LOに基づいて周波数変換された中間周波の信号SIF中の各サブキャリアが、図8(b)と図9(b)に示すように雑音から最も離れた周波数に移動する。つまり、復調すべきサブキャリアと雑音の周波数成分が離間することになる。
【0059】
そして、この中間周波の信号SIFに同期して、デジタルミキサ/FFT演算部21においてFFTが行われて、雑音成分は抑圧され、サブキャリア上の同相成分信号Iと直交成分信号Qの信号SI,SQが精度良く生成される。この結果、CN比が向上し、高品質の受信が可能となる。
【0060】
尚、以上の動作説明では、図7(a)に示したように、オフセット周波数Δfをプラスマイナス交互に変化させることとしたが、本発明は、かかる順序で変化させることに限定されるものではない。
【0061】
変形例として、図7(b)に示すように、初期のオフセット周波数Δfを0Hzに設定し(符号▲1▼参照)、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、オフセット周波数Δfを所定のシフト量δfずつ順番に増加させるようにしてもよい(符号▲2▼▲3▼▲4▼…参照)。
【0062】
また、初期のオフセット周波数Δfを1kHzにし、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、所定のシフト量δfずつ順番に減少させるようにしてもよい。
【0063】
要は、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、オフセット周波数Δfを変化させればよいのであって、上記のような順番によって本発明は限定されるものではない。
【0064】
更に、図6に示す処理によっても高品質の受信を可能にしている。ユーザーが選局指定すると、図5に示した処理を行う前に、まず図6の処理を開始する(ステップS200)。
【0065】
次に、エラー率検出部32が、誤り率データSeを記憶するためのメモリ領域(ME)をクリアした後(ステップS202)、所定のプログラムカウンタの計数値Kを1に設定し(ステップS204)、ステップS206においてエラー訂正部23から転送されてくる誤り率データSeの値Eとメモリ領域(ME)中の値MEを加算してその加算結果を再びメモリ領域(ME)に記憶する(ステップS208)。
【0066】
次に、計数値Kが所定の計測期間に相当する値Kmaxに達したか否か判断し(ステップS210)、未だの場合(「NO」の場合)には、カウンタの計数値を1カウントアップし(ステップS212)、K>KmaxになるまでステップS206〜S210の処理を繰り返す。
【0067】
次に、こうして所定の計測期間内にメモリ領域(ME)に記憶された誤り率の加算値MEを計測期間の値Kmaxで割り算することで、誤り率の時間的な平均値(ME/Kmax)を算出し、更に、この誤り率の時間平均値を判定基準εと比較する(ステップS214)。そして、ME/Kmax<εの場合(「YES」の場合)には、雑音の影響を受けない受信が可能であると判断して、標準のローカル周波数に設定した基準周波数信号LOに基づいて受信を継続し(ステップ216)、再び、ステップS202〜S214において誤り率の評価を繰り返す。つまり、所定の計測期間毎に誤り率の増加の有無を評価しつつ受信を行う。
【0068】
一方、ステップS214において、ME/Kmax≧εの場合(「NO」の場合)には、雑音の影響があると判断して、図5のステップS100に移行し、上述した基準周波数信号LOの周波数調整処理を行う。
【0069】
このように、図6に示した誤り率の評価処理と図5に示した周波数調整処理を併用することで、雑音の影響を大幅に抑制した受信が可能となる。
【0070】
尚、図6中の点線で示すように、ステップS216の受信続行に伴って、図5のステップS100からの周波数調整処理を開始してもよい。
【0071】
また、周波数調整処理を先に行った後の受信中において誤り率の評価処理を行ったり、誤り率の評価処理と周波数調整処理を様々に組み合わせ行ってもよい。また、エラー検出部33が検出する誤り率の平均値に応じて、周波数調整処理を行うようにしてもよい。
【0072】
このように本実施形態は、図11に示した従来のバンドパスフィルタ4によって、中間周波の信号IF中からサブキャリアと雑音成分を峻別するのとは異なり、図1に示した基準周波数信号LOの周波数を微調整することでサブキャリアと雑音成分の周波数間隔を広げるようにし、更にFFTにより雑音成分を抑圧するようにしたので、高品質の受信を可能にする。
【0073】
すなわち、本発明においては、FFTの際に復調と同時に雑音成分の抑圧を行うのであり、DABを含めてOFDM変調が離散的な多重キャリア変調であるという特徴を効果的に利用することで、雑音抑制効果を得るようにしたのである。よって、特別な雑音除去回路を必要としない。
【0074】
また、図3に示した構成の局部発振器24を適用することで、基準周波数信号LO周波数を高精度で微調整することができる。結果、基準周波数信号LOを雑音抑制が可能な周波数に高精度で調節することができる。また、受信装置の小型化が可能となる。
【0075】
尚、図3に示した局部発振器24は一具体例であり、同様の周波数可変が可能な発振器を適用してもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、無信号部に含まれる雑音成分を、サブキャリア周波数の信号に含まれる雑音成分として検出し、この無信号部に含まれる雑音成分に応じて、中間周波数をサブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚するようにしたので、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間させることができると共に、復調のためのフーリエ変換の際に、雑音成分を抑圧する事ができる。この結果、高いCN比が得られて高品質の受信が可能となる。
【0077】
また、復号に際して誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、無信号部に含まれる雑音成分と誤り率とに応じて、中間周波数をサブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚するようにしたので、サブキャリアと雑音成分を周波数軸上で離間させることができ、更に、復調のためにフーリエ変換することで雑音成分を抑圧することができる。この結果、高いCN比が得られて高品質の受信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】DAB伝送信号のフレームフォーマットを示す説明図である。
【図3】局部発振器の構成を示すブロック図である。
【図4】電圧制御水晶発振器の電圧対周波数特性を示す特性図である。
【図5】本実施形態に係る受信装置の動作例、主として周波数調整処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図6】更に、本実施形態に係る受信装置の動作例、主として誤り率の評価処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図7】オフセット周波数の変更方法を説明するための説明図である。
【図8】サブキャリアに対する雑音の分離特性を説明するための説明図である。
【図9】サブキャリアに対する雑音の分離特性を更に説明するための説明図である。
【図10】周波数偏倚と電圧制御水晶発振器の印加電圧との対応関係を示す説明図である。
【図11】従来の受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
15…高周波増幅器
16…混合器
17…ローパスフィルタ
18…中間周波増幅器
19…A/D変換器
20…IQ成分信号生成部
21…デジタルミキサ/FFT演算部
22…差動復調部
23…エラー訂正部
24…局部発振器
25…発振器
26…システムコントローラ
28…同期検出部
29…ヌル検出部
30…ノイズ検出部
31…データ検出部
32…基準信号検出部
33…エラー率検出部
34…周波数制御部
38…電圧制御水晶発振器
39…制御電圧発生回路
40…分周回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex:OFDM)変調された信号を受信する受信装置に関し、特に、受信信号に含まれる雑音成分の影響を抑制して、信号電力対雑音電力比(CN比)を向上させる受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信等の通信分野では、伝送情報を周波数分割により多重化し、高品質で周波数利用効率の高い伝送を可能にするOFDM変調方式が適用されている。
【0003】
従来、このOFDM変調方式による変調信号を受信するOFMD受信装置として、図11に示す構成のものが知られている。同図において、OFDM変調された無線信号をアンテナ1で受信し、この高周波受信信号を高周波増幅器2と混合器3と局部発振器10を有するフロントエンドで中間周波の信号IFに周波数変換している。更に、中間周数の信号IFをバンドパスフィルタ4に通した後、中間周波増幅器5で信号処理可能なレベルに増幅し、A/D変換器6と復調器7とOFDM復調器8及びフレーム同期検出器12から成る復調部に供給している。
【0004】
また、発振器11は、システムコントローラ13により制御され、所定のタイミングクロックを生成してそれを上記A/D変換器6と復調器7及びOFDM復調器8に供給する。
【0005】
ここで、A/D変換器6は、発振器11からのタイミングクロックに基づいて、上記増幅された中間周波の信号IFをデジタル信号に変換し、復調器7に供給する。復調器7は、発振器11からのタイミングクロックに同期して中間周波の信号IFを検波することで、ベースバンド信号である同相成分信号(I成分信号)と直交成分信号(Q成分信号)を生成する。
【0006】
また、フレーム同期検出器12が、A/D変換器6でA/D変換された信号IFからフレーム同期信号を検出し、システムコントローラ13を介してOFDM復調器8に発振器11からのタイミングクロックに基づいて復調処理を行わせ、復調器7が上記のI成分信号とQ成分信号をOFDM復調器8に供給する。
【0007】
これを受けて、OFDM復調器8が、フレーム同期信号に同期した所定タイミングでI成分信号とQ成分信号を高速フーリエ変換(FFT)し、更に差動復調することにより、復調信号を生成して出力する。
【0008】
更に、図示していないが、復調信号に対し誤り訂正処理と共に復号を行い、復号信号を信号処理回路9に出力する。そして、信号処理回路9では、復号信号中に含まれている圧縮信号について伸張処理等を施し、元のオーディオ帯域の信号等に変換してスピーカ等に出力するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のOFDM受信装置では、混合器3で生成された中間周波の信号IF中に混入する外部雑音若しくは内部雑音の影響を抑制して、高品質の復調信号を生成するために、これらの雑音をバンドパスフィルタ4で除去する方法が採られている。
【0010】
しかし、周波数分割により多数のサブキャリアが多重化されたOFDM変調信号から雑音成分を除去して、各サブキャリア周波数の信号成分のみを峻別するには、各サブキャリア周波数毎に、通過周波数帯域が狭く且つQの高いバンドパスフィルタが必要となるため、技術的困難性を伴うこととなり、雑音抑制効果の向上を阻む要因となっていた。
【0011】
例えば、各サブキャリアの周波数間隔(隣接チャンネル間の周波数)が1kHz程度と狭い場合には、極めて急峻な周波数弁別特性を有するバンドパスフィルタが必要となる。このため、バンドパスフィルタ4の周波数特性のばらつき等に依存してしまい十分な雑音抑制効果が得られなかったり、コスト高を招来する等の問題があった。
【0012】
本発明はこのような上記従来技術の課題を克服するためになされたものであり、受信信号に含まれる雑音の影響を抑制して、信号電力対雑音電力比(CN比)を向上させることが可能な受信装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、無信号部と、複数のサブキャリアによってOFDM変調されたデータ部とを有するフレームによって送信されるOFDM信号を受信する受信装置であって、同調信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換手段と、上記無信号部に含まれる雑音成分を、上記サブキャリア周波数の信号に含まれる雑音成分として検出する雑音検出手段と、上記検出手段が検出した上記無信号部に含まれる雑音成分に応じて、上記中間周波数を、上記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚する周波数偏倚手段とを備える構成とした。
【0014】
かかる構成によると、受信したOFDM変調信号を中間周波の信号に周波数変換する際の同調信号(基準周波数信号)の周波数が、サブキャリア周波数間隔の範囲内で微調整される。この周波数の微調整は、例えば、OFDM信号に含まれている無信号部の雑音成分に応じて行われる。すなわち、雑音成分に応じて同調信号の周波数が帰還制御される。こうして微調整された同調信号に基づいて周波数変換すると、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間する。このサブキャリアと雑音成分の離間した中間周波数の信号を、復調のためにフーリエ変換すると、雑音成分が抑圧される結果、高いCN比が得られて、高品質の受信が可能となる。
【0015】
また、上記データ部に含まれるデータの復号に際して誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、上記周波数偏倚手段は、上記検出手段が検出した上記無信号部に含まれる雑音成分と上記誤り率とに応じて、上記中間周波数を上記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚する構成とした。
【0016】
かかる構成によると、実際に復調・復号される信号の誤り率が大きくなると、それに応じて同調信号の周波数が微調整される。そして、上記同様に、微調整された同調信号に基づいて周波数変換すると、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間する。このサブキャリアと雑音成分の離間した中間周波数の信号を、復調のためにフーリエ変換すると、雑音成分が抑圧される結果、高いCN比が得られて、高品質の受信が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、図1は、本実施形態に係るOFDM受信装置の構成を示すブロック図、図2は、本OFDM受信装置の適用が可能なディジタル音声放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)システムにおけるDAB伝送信号のフレームフォーマットを示す説明図である。
【0018】
まず、図2に基づいて、DAB伝送信号のフレームフォーマットを説明する。DAB伝送信号は、同期チャンネルと、それに続くFIC(Fast Infomation Channel)チャンネルと、MSC(Main Service Channel)チャンネルを有するフレームで構成されている。同期チャンネルは、無信号、無変調のヌル(NULL)シンボルと、復調のための位相基準としての基準信号を含む位相レファレンスシンボルから成り、FICチャンネルは、主に制御データ伝送用に当てられている。MSCチャンネルは、例えばオーディオデータ等の主データ転送に当てられている。
【0019】
また、DABでは、3つの伝送モードが定義され、同調周波数が1.5GHz帯、搬送波の周波数間隔が1kHzのモード1(単一周波数ネットワーク用)と、同調周波数が39MHz帯、搬送波の周波数間隔が4kHzのモード2(地上放送用)と、同調周波数が200MHz帯、搬送波の周波数間隔が8kHzのモード3(衛星放送用)が定義されている。
【0020】
次に、図1に基づいて、本OFDM受信装置の構成を説明する。本OFDM受信装置は、受信アンテナ14でDABの伝送信号を受信することによって得られる受信信号を局部発振器24からの基準周波数信号LOと混合することにより、中間周波の信号SIFに周波数変換するフロントエンド部が備えられている。
【0021】
フロントエンド部には、上記受信信号を高周波増幅する高周波増幅器15と、高周波増幅器15で増幅された受信信号SRFと基準周波数信号LOとを混合することによって中間周波の信号に周波数変換する混合器16と、その中間周波の信号の伝送帯域成分(全サブキャリアを含む周波数帯域成分)のみを通過させるバンドパスフィルタ17と、バンドパスフィルタ17を通過した信号を検波に適した所定レベルに増幅する中間周波増幅器18を備えて構成され、中間周波増幅器18から上記の中間周波の信号SIFが出力される。
【0022】
すなわち、受信信号SRFの中心周波数がf、基準周波数信号LOの周波数がf0であれば、差周波数の絶対値|f0−f|を中間周波数fIFとする信号SIFが生成される。
【0023】
より具体的には、DABのモード3を受信する場合には、基準周波数信号LOの周波数f0を(同調周波数+中間周波数)とし、他のモード1とモード2の場合には、(同調周波数−中間周波数)とする。詳しくは、中間周波数fIFを2.048MHz又は3.072MHzとなるように設定する。
【0024】
更に、OFDM受信装置は、A/D変換器19、IQ成分信号生成部20、デジタルミキサ/FFT演算部21、差動復調部22、エラー訂正部23、発振器25、システムコントローラ26及び入出力部27を備えて構成されている。また、IQ成分信号生成部20、デジタルミキサ/FFT演算部21、差動復調部22、エラー訂正部23及びシステムコントローラ26は、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成されている。
【0025】
ここで、発振器25は、システムコントローラ26からの制御信号Scに従って夫々所定周波数の同期クロック信号C1〜C4を発生する。
【0026】
A/D変換器19は、クロック信号C1に同期して中間周波の信号SIFをデジタル信号に変換して出力する。尚、本実施形態では、クロック信号C1によるサンプリング周波数は、8.192MHzまたは4.096MHzに設定されている。
【0027】
IQ成分信号生成部20は、クロック信号C2(例えば、周波数が4.096MHz)に基づいてそのデジタル信号からベースバンド信号である同相成分信号Iと直交成分信号Qを検出・分離して出力する。
【0028】
デジタルミキサ/FFT演算部21は、上記クロック信号C1と同期したローカル周波数のクロック信号C4を同相成分信号Iと直交成分信号Qにデジタルミキシングした後、クロック信号C4と同期して高速フーリエ変換(FFT)することで、周波数軸上の信号SI,SQを生成して出力する。更に、上記信号SI,SQを含むFFTした信号Spをシステムコントローラ26へ供給する。尚、図2に示したFICチャンネルとMSCチャンネルの全データを復調するために、FFTを1シンボル以内に行っている。
【0029】
差動復調部22は、信号SI,SQについて差動復調を行うことにより、復調出力である復調信号S1を生成して出力する。
【0030】
エラー訂正部23は、復調信号S1について時間インターリーブの解除や、誤り訂正等と共に複号を行い、それによって得られる復号信号S2を各種の信号処理部、例えば復号信号S2中に含まれる圧縮信号を伸張処理するための信号処理部等に出力する。尚、復号にはビタビ復号法が用いられ、上記の誤り訂正で検出される誤り率(ビット誤り率)のデータSeをシステムコントローラ26に供給するようになっている。
【0031】
システムコントローラ26は、入出力部27からユーザー指定される選局情報に基づいて局部発信器24の基準周波数信号LOの周波数f0を設定したり、入出力部27に設けられている表示手段に受信チャンネル等の種々の情報を表示させるための制御を行う。
【0032】
更に、システムコントローラ26には、予め設定されているシステムプログラムを実行することで動作する同期検出部28とヌル(NULL)検出部29、ノイズ検出部30、データ検出部31、基準信号検出部32、エラー率検出部33、周波数制御部34が備えられている。また、図示していないが、システムプログラムを実行する際に生じる各種データを格納するためのメモリ(記憶部)が備えられている。
【0033】
ここで、ヌル検出部29は、デジタルミキサ/FFT演算部21からの信号Spの振幅値を所定の判定基準レベルと比較し、判定基準レベルより小さい部分を図2に示したヌルシンボルとして検出する。より具体的には、I成分信号とQ成分信号との二乗和(I2+Q2)が判定基準レベルより小さい部分をヌルシンボルと判定している。
【0034】
同期検出部28は、ヌル検出部29で検出されたヌルシンボルに基づいてフレーム同期信号を生成する。
【0035】
ノイズ検出部30は、上記の検出されたヌルシンボルにおけるI成分信号とQ成分信号との二乗和(I2+Q2)を各サブキャリアに混入している雑音成分のパワーとして検出する。
【0036】
データ検出部31と基準信号検出部32は、同期検出部28で検出されたフレーム同期タイミングに従って、図2に示したFICチャンネルとMSCチャンネルの部分を検出し、この検出結果に基づいて差動復調部22における上記の復号処理を制御する。
【0037】
エラー率検出部33は、エラー訂正部23からの誤り率データSeを予め設定されている判定基準と比較する。そして、誤り率データSeの値が判定基準εより大きい場合には、受信状況を改善すべき判定を行う。
【0038】
周波数制御部34は、同期検出部28、ヌル(NULL)検出部29、ノイズ検出部30、データ検出部31、基準信号検出部32及びエラー率検出部33の各検出結果と、ユーザー指定された選局情報に基づいて、局部発振器24の基準周波数信号LOの周波数f0を選局可能な周波数に設定制御すると共に、発振器25の各同期クロック信号C1〜C4を復調処理に適したタイミングに自動調節する。
【0039】
すなわち、制御信号Sx,Srを局部発振器24に供給することにより、ユーザー指定された選局チャンネルに対応する基準周波数信号LOを発生させるほか、この基準周波数信号LOの周波数f0を、ノイズ検出部30で検出された雑音成分のパワーとエラー検出部33の判定結果に応じて微調整させるようになっている。
【0040】
更に、制御信号Scを発振器25に供給することにより、上記微調整された基準周波数信号LOの周波数f0に従って生じる中間周波の信号SIFに同期した同期クロック信号C1〜C4を発生させ、これらを復調処理に適したタイミングに自動調節する。
【0041】
ここで、局部発振器24の構成を図3及び図4に基づいて詳述する。図3において、局部発振器24は、位相比較器35とローパスフィルタ36及びVCO(電圧制御発振器)37から成るPLL(フェーズロックループ)と、制御信号Sxで指定される制御電圧Vxを発生する制御電圧発生回路39と、制御電圧Vxに応じた周波数で発振する電圧制御水晶発振器(Voltage Control X'tal Oscilator)38を備えて構成されている。
【0042】
電圧制御水晶発振器38は、図4に示すように、印加電圧に対して発振周波数が変化する特性を有している。例えば、制御電圧Vxを2.5ボルトに設定すると、発振周波数が18.432MHzとなり、この周波数及び2.5ボルトを基準として制御電圧Vxを±0.5ボルトの範囲で変化させると、約±100ppmの範囲で周波数偏倚Δfを生じる。
【0043】
ここで、所望の周波数偏倚Δfを得るための印加電圧は、例えば図10に示すように記憶されている。図10は、同調周波数が1.5GHz帯で、中間周波数が2.048MHzの場合に、これを周波数Δf偏倚させるための印加電圧の設定例を示している。ここで、周波数偏倚Δfが10Hzのとき、この周波数偏倚Δfは、1.5GHzの0.0067ppmに当たる。図4に示す電圧制御水晶発振器(VCXO)38の印加電圧対周波数偏倚特性から、1ppmの周波数偏倚に必要な印加電圧の偏倚を5mVとすれば、上記10Hzの周波数偏倚Δfに必要な印加電圧の変化量は、0.0067×5mV=33μVとなる。
【0044】
そして、制御信号Sxによって制御電圧Vxを設定することにより、上記基準周波数信号LOの微調整すべき周波数f0に比例した周波数fxの信号を電圧制御水晶発振器38に発生させる。更に、制御信号Srで分周回路40の分周比を設定することで、電圧制御水晶発振器38からの発振信号fxの周波数を選局チャンネルに対応した分周比で分周し、この分周信号をPLLに供給することで、所望の選局チャンネルに対応し、微調整を含む周波数f0の基準周波数信号LOを発生させる構成となっている。
【0045】
次に、かかる構成を有する本OFDM受信装置のより詳細な動作例を図5及び図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0046】
図5において、ユーザーから選局の指示がなされると、その選局チャンネルに対応する基準周波数信号LOを設定する制御信号Sr,Sxを局部発振器24に供給し、受信を開始する。
【0047】
ここで、制御信号Sxは、メモリ領域(MF)に記憶されているオフセット値MFを示すものとする。オフセット値MFとは、ユーザーが前回同一局の受信を行った際に履歴情報として記憶された周波数偏倚(以下、オフセット周波数という)Δfの値であり、今回の受信の最初に、前回のオフセット周波数Δfに基づいて基準周波数信号LOを微調整するために、オフセット値MFを調べることとしている。尚、初めて受信する局のオフセット値MFは0に初期設定されている。
【0048】
具体的には、ステップS100において、MF=0の場合には、制御信号Sxにより、局部発振器24に対しオフセット周波数Δfを0に設定させることで、基準周波数信号LOの周波数f0はオフセット周波数Δfを加えることなく、上述した標準のローカル周波数である(同調周波数+中間周波数)または(同調周波数−中間周波数)となる。
【0049】
一方、MF≠0の場合には、オフセット周波数ΔfをMFに設定させることで、基準周波数信号LOの周波数f0に前回受信したときのオフセット周波数Δfを加えるように微調整させる。
【0050】
このように基準周波数信号LOの周波数f0を設定した後、受信を継続し、伝送帯域内の各サブキャリアのヌル部におけるノイズレベル(雑音のパワー)を測定する(ステップS102)。次に、各ノイズレベルの測定値のうちの最大値Pmaxを抽出し、その最大値Pmaxを上記記憶部のメモリ領域(MRi)に、オフセット周波数Δfに対応させて記憶する(ステップS104)。ここで、符号iは、オフセット周波数Δfに対応したアドレスを示す。
【0051】
次に、最大値Pmaxを所定のしきい値THDと比較し(ステップS106)、Pmax<THDの場合(「NO」の場合)には、雑音の影響を受けない受信状態にあると判定して、ステップS116に移行して通常の受信処理を行い、Pmax≧THDの場合(「YES」の場合)には、ステップS108〜S114におけるオフセット周波数調整処理を行った後、ステップS116の受信処理を行う。
【0052】
ステップS108では、制御信号Sxによって局部発振器24を制御し、それまでに設定されていたオフセット周波数Δfを所定のシフト量δfだけ変化させて、それを新たなオフセット周波数Δfにする。更に、上記標準のローカル周波数を新たなオフセット周波数Δf分ずらした周波数を、新たな基準周波数信号LOの周波数f0に設定させる。尚、オフセット周波数Δfの初期値は0とする。
【0053】
より具体的には、上記モード1のDAB伝送信号を受信している場合には、搬送波の周波数間隔(サブキャリア間隔)Bf=1kHzを例えば100分の1した周波数(ここでは、10Hz)をシフト量δfとする。そして、図7(a)中の符号▲1▼で示すそれまでに設定されていたオフセット周波数Δfよりδf高い周波数(Δf+δf)を符号▲2▼で示す新たなオフセット周波数Δf(すなわち、Δf+δf)とする。更に、この新たなオフセット周波数Δfに基づいて新たな基準周波数信号LOの周波数f0を設定し、受信を継続する。
【0054】
このように基準周波数信号LOの周波数f0を設定した後、受信を継続し、伝送帯域内の各サブキャリアのヌル部におけるノイズレベル(雑音のパワー)を測定する。次に、各ノイズレベルの測定値のうちの最大値Pmaxを抽出し、その最大値Pmaxを上記記憶部のメモリ領域(MRi)に、オフセット周波数Δfに対応させて記憶する。ここで、符号iは、オフセット周波数Δfに対応したアドレスを示す。
【0055】
次のステップS110では、サブキャリア間隔Bf内に亘ってシフト量δfに基づくオフセット周波数Δfを変化させたか否か判断し、「NO」の場合には、ステップS108に戻り、ステップS108とS110の処理を繰り返す。
【0056】
以上のように、ステップS108とS110の処理を繰り返すことで、図7(a)中の符号▲1▼▲2▼▲3▼▲4▼▲5▼…に示すように、シフト量δfを整数倍ずつ交互に変化させたときの各基準周波数信号LOに基づいて受信し、シフト量δfを変化させる度に得られる各最大雑音パワーPmaxをそれぞれのオフセット周波数Δfに対応して、メモリ領域(MRi)に全て記憶する。
【0057】
ステップS110で、全てのオフセット周波数Δfに対応する最大雑音パワーPmaxの測定を完了したことを確認するとステップS112へ移行し、メモリ領域(MRi)に記憶された全ての最大雑音パワーPmaxの中で最も小さな値の雑音パワーを抽出する。尚、最大雑音パワーPmaxの中に同一の値のものが存在した場合は、オフセット量の小さい方を採る。更に、その最小値の雑音パワーに対応するオフセット周波数Δfに基づいて基準周波数信号LOの周波数を再設定する。すなわち、この調整された周波数が雑音の影響を最も抑えることが可能な周波数となる。そして、そのオフセット周波数Δfをメモリ領域(MF)に記憶した後(ステップS114)、ステップS116の受信処理を行う。
【0058】
このように、基準周波数信号LOの周波数f0をサブキャリア間隔Bfの範囲内で微調整すると、高品質の受信が可能となる。すなわち、図8(a)と図9(a)に示すように、中間周波の信号SIFに雑音(ノイズ)が混入するような場合、調整された基準周波数信号LOに基づいて周波数変換された中間周波の信号SIF中の各サブキャリアが、図8(b)と図9(b)に示すように雑音から最も離れた周波数に移動する。つまり、復調すべきサブキャリアと雑音の周波数成分が離間することになる。
【0059】
そして、この中間周波の信号SIFに同期して、デジタルミキサ/FFT演算部21においてFFTが行われて、雑音成分は抑圧され、サブキャリア上の同相成分信号Iと直交成分信号Qの信号SI,SQが精度良く生成される。この結果、CN比が向上し、高品質の受信が可能となる。
【0060】
尚、以上の動作説明では、図7(a)に示したように、オフセット周波数Δfをプラスマイナス交互に変化させることとしたが、本発明は、かかる順序で変化させることに限定されるものではない。
【0061】
変形例として、図7(b)に示すように、初期のオフセット周波数Δfを0Hzに設定し(符号▲1▼参照)、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、オフセット周波数Δfを所定のシフト量δfずつ順番に増加させるようにしてもよい(符号▲2▼▲3▼▲4▼…参照)。
【0062】
また、初期のオフセット周波数Δfを1kHzにし、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、所定のシフト量δfずつ順番に減少させるようにしてもよい。
【0063】
要は、サブキャリア間隔Bfの範囲内で、オフセット周波数Δfを変化させればよいのであって、上記のような順番によって本発明は限定されるものではない。
【0064】
更に、図6に示す処理によっても高品質の受信を可能にしている。ユーザーが選局指定すると、図5に示した処理を行う前に、まず図6の処理を開始する(ステップS200)。
【0065】
次に、エラー率検出部32が、誤り率データSeを記憶するためのメモリ領域(ME)をクリアした後(ステップS202)、所定のプログラムカウンタの計数値Kを1に設定し(ステップS204)、ステップS206においてエラー訂正部23から転送されてくる誤り率データSeの値Eとメモリ領域(ME)中の値MEを加算してその加算結果を再びメモリ領域(ME)に記憶する(ステップS208)。
【0066】
次に、計数値Kが所定の計測期間に相当する値Kmaxに達したか否か判断し(ステップS210)、未だの場合(「NO」の場合)には、カウンタの計数値を1カウントアップし(ステップS212)、K>KmaxになるまでステップS206〜S210の処理を繰り返す。
【0067】
次に、こうして所定の計測期間内にメモリ領域(ME)に記憶された誤り率の加算値MEを計測期間の値Kmaxで割り算することで、誤り率の時間的な平均値(ME/Kmax)を算出し、更に、この誤り率の時間平均値を判定基準εと比較する(ステップS214)。そして、ME/Kmax<εの場合(「YES」の場合)には、雑音の影響を受けない受信が可能であると判断して、標準のローカル周波数に設定した基準周波数信号LOに基づいて受信を継続し(ステップ216)、再び、ステップS202〜S214において誤り率の評価を繰り返す。つまり、所定の計測期間毎に誤り率の増加の有無を評価しつつ受信を行う。
【0068】
一方、ステップS214において、ME/Kmax≧εの場合(「NO」の場合)には、雑音の影響があると判断して、図5のステップS100に移行し、上述した基準周波数信号LOの周波数調整処理を行う。
【0069】
このように、図6に示した誤り率の評価処理と図5に示した周波数調整処理を併用することで、雑音の影響を大幅に抑制した受信が可能となる。
【0070】
尚、図6中の点線で示すように、ステップS216の受信続行に伴って、図5のステップS100からの周波数調整処理を開始してもよい。
【0071】
また、周波数調整処理を先に行った後の受信中において誤り率の評価処理を行ったり、誤り率の評価処理と周波数調整処理を様々に組み合わせ行ってもよい。また、エラー検出部33が検出する誤り率の平均値に応じて、周波数調整処理を行うようにしてもよい。
【0072】
このように本実施形態は、図11に示した従来のバンドパスフィルタ4によって、中間周波の信号IF中からサブキャリアと雑音成分を峻別するのとは異なり、図1に示した基準周波数信号LOの周波数を微調整することでサブキャリアと雑音成分の周波数間隔を広げるようにし、更にFFTにより雑音成分を抑圧するようにしたので、高品質の受信を可能にする。
【0073】
すなわち、本発明においては、FFTの際に復調と同時に雑音成分の抑圧を行うのであり、DABを含めてOFDM変調が離散的な多重キャリア変調であるという特徴を効果的に利用することで、雑音抑制効果を得るようにしたのである。よって、特別な雑音除去回路を必要としない。
【0074】
また、図3に示した構成の局部発振器24を適用することで、基準周波数信号LO周波数を高精度で微調整することができる。結果、基準周波数信号LOを雑音抑制が可能な周波数に高精度で調節することができる。また、受信装置の小型化が可能となる。
【0075】
尚、図3に示した局部発振器24は一具体例であり、同様の周波数可変が可能な発振器を適用してもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、無信号部に含まれる雑音成分を、サブキャリア周波数の信号に含まれる雑音成分として検出し、この無信号部に含まれる雑音成分に応じて、中間周波数をサブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚するようにしたので、中間周波数の信号中のサブキャリアは、雑音成分に対して周波数軸上で離間させることができると共に、復調のためのフーリエ変換の際に、雑音成分を抑圧する事ができる。この結果、高いCN比が得られて高品質の受信が可能となる。
【0077】
また、復号に際して誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、無信号部に含まれる雑音成分と誤り率とに応じて、中間周波数をサブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚するようにしたので、サブキャリアと雑音成分を周波数軸上で離間させることができ、更に、復調のためにフーリエ変換することで雑音成分を抑圧することができる。この結果、高いCN比が得られて高品質の受信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】DAB伝送信号のフレームフォーマットを示す説明図である。
【図3】局部発振器の構成を示すブロック図である。
【図4】電圧制御水晶発振器の電圧対周波数特性を示す特性図である。
【図5】本実施形態に係る受信装置の動作例、主として周波数調整処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図6】更に、本実施形態に係る受信装置の動作例、主として誤り率の評価処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図7】オフセット周波数の変更方法を説明するための説明図である。
【図8】サブキャリアに対する雑音の分離特性を説明するための説明図である。
【図9】サブキャリアに対する雑音の分離特性を更に説明するための説明図である。
【図10】周波数偏倚と電圧制御水晶発振器の印加電圧との対応関係を示す説明図である。
【図11】従来の受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
15…高周波増幅器
16…混合器
17…ローパスフィルタ
18…中間周波増幅器
19…A/D変換器
20…IQ成分信号生成部
21…デジタルミキサ/FFT演算部
22…差動復調部
23…エラー訂正部
24…局部発振器
25…発振器
26…システムコントローラ
28…同期検出部
29…ヌル検出部
30…ノイズ検出部
31…データ検出部
32…基準信号検出部
33…エラー率検出部
34…周波数制御部
38…電圧制御水晶発振器
39…制御電圧発生回路
40…分周回路
Claims (4)
- 無信号部と、複数のサブキャリアによってOFDM変調されたデータ部とを有するフレームによって送信されるOFDM信号を受信する受信装置であって、
同調信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換手段と、
前記無信号部に含まれる雑音成分を、前記サブキャリア周波数の信号に含まれる雑音成分として検出する雑音検出手段と、
前記検出手段が検出した前記無信号部に含まれる雑音成分に応じて、前記中間周波数を、前記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚する周波数偏倚手段とを備えることを特徴とする受信装置。 - 前記データ部に含まれるデータの復号に際して誤り率を検出する誤り率検出手段を備え、
前記周波数偏倚手段は、前記検出手段が検出した前記無信号部に含まれる雑音成分と前記誤り率とに応じて、前記中間周波数を前記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記周波数偏倚手段は、前記誤り率が予め設定されたしきい値を超えると、前記検出手段が検出した前記無信号部に含まれる雑音成分に応じて、前記中間周波数を前記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
- 前記周波数偏倚手段で設定される周波数偏倚の履歴情報を記憶する記憶手段を備え、
前記周波数偏倚手段は、同一の選局がなされると、前回の選局の際に前記記憶手段に記憶されている周波数偏倚を初期値として、前記中間周波数を前記サブキャリア周波数間隔の範囲内で偏倚することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の受信装置。
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