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JP3675074B2 - ランデルコア型回転電機 - Google Patents

ランデルコア型回転電機 Download PDF

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JP3675074B2
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彰哉 七條
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    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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  • Power Engineering (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランデル型ポールコアを用いた回転子を有するランデルコア型回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用交流発電機は、それぞれが複数の爪部を有するランデル型ポールコアを用いた回転子を備えており、この回転子を高速に回転させることにより発電を行っている。このように回転子を高速回転させることにより、ポールコアの各爪部が振動して磁気音が大きくなったり、各爪部が遠心方向に広がるという不具合が生じていた。
【0003】
上述した磁気音の増大や爪部の遠心方向への広がりを防止するための従来技術として、ランデル型ポールコアの爪部を拘束する各種の手法が知られている。例えば、特開昭59−226645号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、ランデル型ポールコアの内周側にダンパーリングを備えており、このダンパーリングによってポールコアの爪部共振を防止することができる。また、実開昭56−101185号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、ランデル型ポールコアの外周部に1本あるいは2本のリングを嵌め込むことにより爪部を外周面から拘束するため、爪部の広がり等を防止することができる。特開平4−165950号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、一対のポ−ルコアの爪部とそれらの間に挿入された永久磁石とをダイカストモ−ルドで一体的に包み込んでおり、爪部の遠心方向の広がりや振動を防止することができる。
【0004】
また、特開平6−78479号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、ポ−ルコア端面に取り付けられたファンの平坦部外周を円筒形状に形成し、その端部によって反対側のポ−ルコアの爪部先端を固定しており、爪部の広がりや振動を防止することができる。実開昭56−102983号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、ポ−ルコアの爪部内周側に、くさび状凸部を有する非磁性体リングを挿入し、隣接する凸部間に爪部内周側を部分的に係合させることにより、爪部を内側から拘束してその広がりや振動を防止している。特開平7−312854号公報に開示された車両用交流発電機の回転子は、ポ−ルコアの爪部間に挿入した永久磁石の外側の保護カバ−を爪部に溶接しており、爪部が拘束されることによりその広がりや振動を低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特開昭59−226645号公報に開示された回転子は、爪部を内周側から押さえているだけであるため、爪部の振動は防止することができるが、広がりを抑えることができない。また、実開昭56−101185号公報に開示された回転子は、ポールコア外周面のほぼ中央にリングを嵌め込むための大きな溝が形成されているため、この溝より先の爪部が拘束されておらず、充分な効果が得られないおそれがある。特開平4−165950号公報に開示された回転子は、一対のポールコアと永久磁石とを一体的にモールドしているため、フィールドコイルを巻き回すためのボビンを一対のポールコアで挟み込んで組み付けを行う回転子には適用できず、しかもポールコアの外側を非磁性体で被うことになるため回転子と固定子とのギャップが大きくなって高出力化の妨げになるという問題がある。
【0006】
また、特開平6−78479号公報に開示された回転子は、円筒形状のリング部を非磁性体で形成する必要があるため鉄板等を使用することができず、しかもファン形状が複雑になるため加工がしにくいという問題がある。実開昭56−102983号公報に開示された回転子は、非磁性体リングのくさび状凸部とポールコア内周部の両方を精度よく加工しなければならないため、やはり加工がしにくいという問題がある。特開平7−312854号公報に開示された回転子は、ポールコアのそれぞれの爪部と保護カバーを広範囲にわたって溶接しなければならず、製造に手間がかかるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は製造が容易であり大きな出力の低下もなく、爪部の広がりや振動を抑えることができるランデルコア型回転電機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のランデルコア型回転電機の回転子は、外周面に螺旋状にワイヤが巻き付けられたポールコアを有しており、ポールコアの各爪部が外周面側から拘束されている。したがって、この回転子を回転させたときに、ポールコアの各爪部に遠心力が作用して遠心方向に広がったり、各爪部が共振によって振動するといった現象が極力抑えられる。特に、上述したワイヤは、ポールコアの隣接する爪部間の漏洩磁束を低減するためには非磁性体材料によって形成することが望ましい。
【0009】
また、上述したポールコアの外周面に複数本の溝を形成し、この溝に沿ってワイヤを巻き付けるようにすれば、ワイヤの位置決めを容易にすることができ、しかもポールコアの爪部表面に凹凸が形成されることになって、爪部表面に発生する渦電流を低減することができる。
【0010】
また、上述したワイヤの両端は、かしめや各種の溶接等によって直接ポールコアに機械的に接合されており、ポールコア等の組み付けが終わってからワイヤの巻き付けや接合を行えばよいため、従来の組立行程を大きく変えることなく回転子の製造を行うことができる。特に、車両用交流発電機のように小型化や高出力化が要求される回転電機は、回転子と固定子との間の所定の隙間(エアーギャップ)が小さいため、上述したワイヤ両端の接合は、固定子に対向するポールコアの外周面を外した領域で行うことが望ましい。
【0011】
また、本発明は、ポールコアの爪部間に永久磁石を挿入して、爪部間に生じる漏洩磁束を減らすようにした回転子を有するランデルコア型回転電機に適用することもできる。永久磁石を爪部間に挿入した場合には、爪部に作用する遠心力が大きくなるため、回転時の爪部の広がりがさらに増すおそれがあるが、その外周をワイヤで拘束することにより、爪部の広がりを有効に抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した回転電機の一種である車両用交流発電機(以後、「オルタネータ」と称する)は、回転子であるロータの外周に螺旋状の細い溝を形成し、この溝にワイヤを巻き付けることによりロータのポールコアの各爪部の広がりや振動を抑えることに特徴がある。以下、本発明を適用した一の実施形態のオルタネータについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
図1は、本発明を適用した一実施形態のオルタネータの部分的な構成を示す断面図であり、ランデル型のロータとこれに組み合わされるステータを抜き出して示したものである。同図に示すロータ1は、同期発電機であるオルタネータの回転子であって、絶縁処理された銅線をボビン10に円筒状かつ同心状に巻き回したフィールドコイル12を一対のポールコア14、16で挟み込んで、回転軸であるシャフト18を圧入することにより固定している。
【0014】
一方のポールコア14は、中心のコア部20に連続する外周部において軸方向に折れ曲がった6極の爪部22を有しており、これら6極の爪部22の外周面には複数本の溝24が形成されている。同様に、他方のポールコア16は、中心のコア部26に連続する外周部において軸方向に折れ曲がった6極の爪部28を有しており、これら6極の爪部28の外周面には複数本の溝30が形成されている。ポールコア14、16の各爪部22、28は、互いに相手方の爪部22、28の間に位置するようにかみ合わされており、それぞれの外周面に形成された複数の溝24、30が全体として1本の連なった螺旋形状となっている。そして、これらの各溝24、30に沿って1本のワイヤ32が重なることなく巻き回されている。
【0015】
このワイヤ32は非磁性体材料で形成されている。また、各ポールコア14、16の爪部22、28の外周面に形成された溝24、30は、オルタネータの出力低下を防ぐためにも細い方が好ましい。そのため、ワイヤ32も細い方が好ましいが、爪部22等の広がりを抑える必要があるため、所定の引っ張り強度を有することが要求され、たとえばステンレス製のワイヤ32が用いられる。なお、条件が許すならば、アルミ製のワイヤや高張力を有する樹脂製のワイヤを用いるようにしてもよい。なお、ここにいうワイヤとは、柔軟性や張力などの条件からより線または単線のものを用いることができる。また、断面形状としては円形の他に楕円形、長方形としてもよい。さらにまた、ワイヤは金属の裸線とする他に、電気絶縁材により被覆されたものを用いてもよい。また、図1では溝24、30の断面形状を四角形形状としたが、断面形状は各溝の形成方法等により適宜変更可能であり、例えばV字形状やU字形状に形成してもよい。
【0016】
また、図1において、ロータ1の外側に配置されたステータ2は、オルタネータの固定子であって、絶縁処理された3相のステータコイル50がステータコア52に巻き回されており、これら3相のステータコイル50の出力を整流したものがオルタネータの出力として取り出される。
【0017】
図2は、ロータ1の外観斜視図である。なお、ロータ1の各ポールコア14、16の端面には冷却ファンが溶接等によって取り付け固定されているが、図2および上述した図1ではこれらの各冷却ファンを含まない状態が示されている。また、図2にはワイヤ32が巻き回される前の状態が示されている。
【0018】
図2に示すように、ポールコア14、16のそれぞれの爪部22、28の外周面には、複数本の溝24、30が形成されており、これら各溝24、30の全体が1本の連なった螺旋形状となっている。これら各溝24、30に沿ってワイヤ32を巻き付けることにより、ロータ1の外周面に1本のワイヤ32を螺旋状に巻き付けることができる。なお、図1および図2では、1個の爪部22、28に約9本の溝24、30を形成したが、溝24等の本数については各爪部22等の重量や許容する回転数およびワイヤ32の太さや引っ張り強度等を考慮して適宜設定すればよい。
【0019】
図3は、ロータ1の外周面に形成した溝24、30に沿って巻き回した1本のワイヤ32の端部の固定方法を示す図である。また、図4はその固定方法の詳細を示す図である。例えば、一方のポールコア14のいずれかの爪部22の根元近傍に、図4(A)に示すように、溝24の一方端の延長線上に貫通孔40が形成されており、この貫通孔40にワイヤ32の一方端を通す(図4(B))。同様に、この貫通孔40が形成された爪部22に隣接する他方のポールコア16の爪部28の根元近傍にも、溝24の他方端の延長線上に貫通孔が形成されており、この貫通孔にワイヤ32の他方端を通す。こうしてロータ1の外周面に形成された溝24、30に沿って、ワイヤ32を巻き回し、その両端を貫通孔40等に通した後、一定の張力を加えながら図3に示すように、ポールコア14、16の外周面であって貫通孔40等の近傍を部分的に変形させてかしめることにより、一定の張力を維持しながらワイヤ32の両端をポールコア14、16に機械的に接合する。このようにして、ワイヤ32は一連の巻き回しにより螺旋状に巻き回され、その両端が別々に固定されるので製造が容易である。
【0020】
なお、ワイヤ32の両端部とポールコア14、16との接合部分は、ステータコア52に対向する領域を外した方が好ましい。具体的には、爪部22の根元や、爪部22の側面などにワイヤを接合することができる。一般に、ポールコア14、16の各爪部22、28とステータコア52の内周面は、僅かな隙間(エアギャップ)を挟んで対向しているため、かしめによってポールコア14、16が部分的に外側に突出した場合にこの接合部分がステータコア52の内周面に接触するおそれがある。ところが、ステータコア52に対向する領域を外すと、この接合部分がステータコア52の内周面より若干外周側に位置するステータコイル50側にずれるため、接合部分がステータコイル50等と接触するおそれはなくなる。
【0021】
図5および図6は、ワイヤ32の端部の機械的な接合方法の他の例を示す図である。図5はワイヤ32の両端部をそれぞれ抵抗溶接によってポールコア14、16に機械的に接合した場合を示している。この場合にはワイヤ32を非磁性体の金属材料で形成する必要がある。同図に示すように、ワイヤ32の端部をポールコア16の内径側に折り曲げて、ワイヤ32の端部をポールコア16の爪部28の側面に部分的に接触させた状態で溶接用の電流を流し、その接触部分の抵抗溶接を行う。
【0022】
また、図6はワイヤ32の両端部をそれぞれアルゴン溶接によってポールコア14、16に機械的に接合した場合を示している。この場合にもワイヤ32を非磁性体の金属材料で形成する必要がある。同図に示すように、ワイヤ32の端部をポールコア16の爪部28から露出させ、この部分にろう材を流し込みながらアルゴン溶接を行う。
【0023】
なお、上述した図3、図5および図6には、ワイヤ32の両端を同一の方法で機械的に接合した例を示したが、ワイヤ32の両端のそれぞれを異なる方法で機械的に接合するようにしてもよい。例えば、ワイヤ32の一方端をかしめによって接合し、他方端を各種の溶接によって接合するようにしてもよい。
【0024】
図7は、ロータ1の製造行程の一部を示す図であり、ワイヤ32の組み付けに関係する行程のみを抜き出して示したものである。ボビン10に巻かれたフィールドコイル12をポールコア14、16で挟み込んだ状態でシャフト18を圧入し、さらにフィールドコイル12の両端部および冷却ファンの溶接を行う。このようにして組み付けられたロータ1に対して、次にポールコア14、16およびシャフトに形成されたスリップリングの外形切削を旋盤加工によって行う(ステップ700)。このステップ700までの行程は、従来のロータの製造行程と同じである。
【0025】
次に、図2に示すような全体として螺旋形状となる溝24、30を、ポールコア14、16の爪部22、28の外周面に切削により形成する(ステップ701)。この螺旋形状の溝24、30の形成は、例えば、ステップ700と同様に旋盤加工によって行うことができる。
【0026】
螺旋形状の溝24、30を形成した後、これらの溝24、30に沿って1本のワイヤ32を所定の張力を維持しながら巻き付け(ステップ702)、その両端部をポールコア14、16に機械的に接合する(ステップ703)。機械的な接合方法としては、上述したようなかしめによる方法、抵抗溶接やアルゴン溶接による方法等がある。
【0027】
このように、ロータ1の外周面に全体として螺旋形状となる溝24、30を形成し、この溝に沿って非磁性体のワイヤ32を巻き付けることにより、各ポールコア14、16の爪部22、28を外周面側から拘束している。したがって、ロータ1をオルタネータに組み付けて回転させたときに、爪部22、28が遠心方向に広がったり、振動して磁気音を発生するといった不具合を防止することができる。特に、回転によって変形や振動が生じやすい爪部22、28の全体にわたってワイヤ32によってその外周面を拘束しているため、部分的に爪部を拘束する場合に比べて有効に振動等を防止することができる。なお、ワイヤ32は、爪部22、28の先端部の外周に少なくとも配置されていることが重要であり、図示の実施形態のごとく外周面の一方端から他方端にわたって配置されることが望ましい。
【0028】
また、各爪部22、28に形成する溝24、30はワイヤ32の直径と同程度の幅と深さがあれば充分であり、細いワイヤ32(例えば直径が1mm以下)を用いた場合には、ステータコア52と対向する爪部22、28の面積が大きく減少することもないため、オルタネータの出力低下を最小限に抑えることができる。また、爪部22、28の外周面に溝24、30を形成することにより、オルタネータの発電時に各爪部22、28の外周面に発生する渦電流を低減することができる。また、ワイヤ32によって爪部22からの放熱性の向上を期待することができる。同様に、溝24、30によっても放熱性の向上が期待される。
【0029】
図8は、上述したロータ1の変形例を示す図であり、ポールコアの爪部近傍の部分的な構造を示す斜視図が示されている。なお、図1に示したロータ1に対応する部材には同一符号を付して説明を行うものとする。同図に示すロータ1Aは、一組のポールコア14、16の各爪部22、28の外周面に沿ってつば部34、36が形成されており、各爪部22、28の間には各爪部22、28間の漏洩磁束を減じる方向に着磁された永久磁石38、40が挿入されている。これら各つば部34、36は、ロータ1Aを回転させたときに永久磁石38、40の遠心方向への移動を拘束するストッパーとして機能する。また、ロータ1Aの外周面には、図2に示したロータ1と同様に全体で螺旋形状となる複数の溝24、30が形成されており、これらの溝24、30に沿って1本のワイヤ32が巻き付けられている。また、ワイヤ32の両端部は、上述したように各種の方法によって機械的にポールコア14、16に直接接合されている。なお、図8にはその一例としてアルゴン溶接による場合が示されている。
【0030】
このように、ポールコア14、16の各爪部22、28の間には永久磁石38、40が挿入されているため、ロータ1Aの自重、特に各爪部22、28に加わる遠心力が増すが、外周面に形成された溝24、30に沿ってワイヤ32が巻き付けられてポールコア14、16の外周面を拘束しているため、ロータ1Aが回転した際の爪部22、28の広がりを防止することができる。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、図8に示したロータ1Aは、ポールコア14、16の各爪部22、28の間に永久磁石38、40を直接挿入したが、非磁性体(例えば樹脂製あるいはステンレス等の金属製)の保持部材によって一部あるいは全部を覆い、その外周側を各爪部22、28のつば部34、36で押さえるようにしてもよい。また、永久磁石38、40を各爪部22、28間に直接あるいは保持部材で覆った状態で挿入した場合において、各爪部22、28の外周面に沿って形成したつば部34、36を取り除いてもよい。この場合であっても、永久磁石38、40あるいはこれを覆う保持部材の外周面がワイヤ32によって拘束されるため、永久磁石38等が遠心力によって径方向に移動することはない。
【0032】
また、上述したロータ1等は、各爪部22、28に回転方向とは若干ずれた斜め方向に溝24、30を形成することにより、全体として1本の連なった螺旋形状となるようにしているが、各爪部22、28に回転方向と一致した溝を形成するようにしてもよい。
【0033】
図9は、各爪部22、28の表面に形成した溝24、30の方向を変えた場合の具体例を示す図であり、各爪部22、28を回転方向に展開した状態が示されている。なお、分かり易くするために、溝24、30の本数を減らした概略構造が示されている。図9(A)には図2等に示したように溝24、30を回転方向とずらして形成した場合が示されており、回転方向に一巡したときに隣の溝とつながるようになっている。これに対し、図9(B)には溝24、30を回転方向に一致させて形成した場合が示されている。同一線上にある溝24、30に沿ってワイヤ32を巻き付けただけでは全体として螺旋形状にはならないため、1周巻き付けるごとに巻き付けの対象となる溝24、30を1本分ずらしていき、全体としてポールコア14、16の各爪部22、28の外周面を覆うような螺旋形状となっている。このように、溝24、30をロータの回転方向と一致する方向に形成した場合には、旋盤加工によって容易にこれらの溝24、30を形成することができる。
【0034】
また、上述した実施形態では、ポールコア14等の外周に非磁性体の材質でできたワイヤ32を巻き付けるようにしたが、磁性体材料でできたピアノ線等のワイヤを用い、ポールコア14等に巻き付けた後に熱処理を行うなどして、少なくとも爪部22、28間のワイヤを非磁性体化するようにしてもよい。また、上述した実施形態では、ポールコア14等の外周面に1本のワイヤ32を巻き付けるようにしたが、途中で分割された複数本のワイヤを巻き付けたり、2本以上のワイヤを同一の溝に平行にあるいはより線にして巻き付けるようにしてもよい。
【0035】
また、上述した実施形態では、図3に示すようにワイヤ32のそれぞれの端部を異なるポールコア14、16に機械的に接合するようにしたが、同一のポールコア14あるいは16に機械的に接合するようにしてもよい。この場合は、ワイヤ32の一方の端部を爪部22あるいは28の先端近傍に機械的に接合すればよい。また、ワイヤ32の両端のみに限らず、所定間隔ごとに複数箇所でワイヤを爪部に固定するよう構成してもよい。
【0036】
また、上述した実施形態のロータ1等は、ポールコア14等の各爪部22、28の外周面に溝24、30を形成した後にワイヤ32を巻き付けるようにしたが、ステータコア52と爪部22等との間の間隔が大きい場合には、溝24等を形成することなく爪部22、28の外周面に直接ワイヤ32を巻き付けるようにしてもよい。
【0037】
上述した図7を用いた説明では、ロータ1等の外形を切削した後に溝24等を形成するようにしたが、冷鍛加工等によって無切削で所望の外形寸法が得られる場合は外形切削の行程を省いてもよい。また、溝24等の形成もプレス加工等によって無切削で行うようにしてもよい。また、図7では、ワイヤ32の巻き付けが終了した後にその両端を固定したが、ワイヤ32の一方端を固定した後にワイヤ32の巻き付けを行い、巻き付け終了後に他方端を固定するようにしてもよい。
【0038】
また、上述した実施形態ではランデルコア型回転電機の一例として車両に搭載されるオルタネータを考えたが、車両搭載以外の目的で使用される発電機あるいはランデルコア型の回転子を有する電動機に本発明を適用することができる。また、上述したランデルコア型といった場合には、ポールコアの各爪部が先端に行くにしたがって幅が細くなる場合の他、同一幅の爪部を有する場合も含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態のオルタネータの部分的な構成を示す断面図である。
【図2】図1のオルタネータに用いられるロータの外観斜視図である。
【図3】ロータの外周面に形成した溝に沿って巻き回した1本のワイヤの端部の固定方法を示す図である。
【図4】ワイヤ端部の固定方法の詳細を示す図である。
【図5】ワイヤの端部の機械的な接合方法の他の例を示す図である。
【図6】ワイヤの端部の機械的な接合方法の他の例を示す図である。
【図7】ロータの製造行程の一部を示す図である。
【図8】ポールコアの爪部間に永久磁石を挿入したロータの部分的な構造を示す斜視図である。
【図9】爪部表面の溝の形成方向を変えた場合の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1 ロータ
2 ステータ
14、16 ポールコア
22、28 爪部
24、30 溝
32 ワイヤ

Claims (7)

  1. 回転子にランデル型のポールコアを有し、前記ポールコアの外周面に螺旋状に巻き回されたワイヤを備え
    前記ワイヤの両端は、機械的に直接前記ポールコアに接合されていることを特徴とするランデルコア型回転電機。
  2. 請求項1において、
    前記ワイヤは、非磁性体材料により形成されていることを特徴とするランデルコア型回転電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記ポールコアの外周面には、複数本の溝が形成されており、前記ワイヤは前記溝に沿って全体として螺旋状に巻き回されていることを特徴とするランデルコア型回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記ワイヤ両端の接合は、固定子と所定の隙間を介して対向する前記ポールコアの外周面を外した領域で行うことを特徴とするランデルコア型回転電機。
  5. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記ポールコアの隣接する爪部間には、この爪間に生じる漏洩磁束を減じる方向に着磁された永久磁石が挿入されていることを特徴とするランデルコア型回転電機。
  6. 回転子にランデル型のポールコアを有し、前記ポールコアの爪部の外周面に螺旋状に巻き回されたワイヤを備え、
    前記ワイヤは、非磁性体材料により形成されている
    前記ポールコアの外周面には、複数本の溝が形成されており、前記ワイヤは前記溝に沿って全体として螺旋状に巻き回されていると共に、
    前記爪部の全体にわたってワイヤによってその外周面を拘束していることを特徴とするランデルコア型回転電機。
  7. 請求項6において、
    前記ポールコアの隣接する爪部間には、この爪間に生じる漏洩磁束を減じる方向に着磁された永久磁石が挿入されていることを特徴とするランデルコア型回転電機。
JP32396596A 1996-12-04 1996-12-04 ランデルコア型回転電機 Expired - Fee Related JP3675074B2 (ja)

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