JP3674350B2 - 感熱転写シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はいわゆる感熱転写記録方式によるカラーハードコピーに使用される感熱転写シートに関するものであり、特に昇華感熱記録方式に使用される感熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオ画像等の電気信号によるカラー画像をカラーハードコピーに変換するための技術が進歩してきており、例えば、電子写真、インクジェット、感熱転写等の方式が検討されている。これらのなかでも、特に感熱転写方式は、装置の保守や操作の容易な点、装置の小型化の可能な点等から有利である。感熱転写方式には、基材上の色材層を加熱によって溶融させ、それを受像シートに転写する溶融転写方式と、色材層中の色素のみを被記録材に移行させるいわゆる昇華転写方式とが知られている。昇華転写方式は、移行する色素の量を加熱の程度で制御することができることから、濃度階調性の表現が可能であり、フルカラープリントをはじめ、精細な画像を得ることに適している。通常のカラープリントは、黄色、マジェンタ、シアンの3原色によって表現され、昇華転写方式に用いられる感熱転写シートも、通常は黄色、マジェンタ、シアンの3色、または、これらに黒を含む4色の色材層が基材上に順に配置されている。ビデオの画像信号から忠実に色を再現するには、感熱転写シートの黄色、マジェンタ、シアンの3原色はビデオ信号の原色の色に近いことが望ましく、特にシアンは例えばオフセット印刷で用いられるシアンよりもかなり緑味のものが求められている。また、できあがった画像は劣悪な環境での保管に耐え得なければならず、そのためには例えば光や物理的刺激に対する耐性も求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これまでシアン色材層については種々検討がなされてきた。例えば、特開昭63−199687号公報には、複数のシアン色素を配合することが開示されているが、いずれも、その具体的例で挙げられている色素の組み合わせでは、高濃度で緑味のシアン画像を与え、かつ、得られた画像の光や物理的刺激に対する耐性(画像安定性)が十分なシアン色材層は得られていなかった。特に、緑味のシアン色素には高温保存やキズ等の物理的刺激によって印画画像から結晶析出しやすく、緑味のシアン画像の保存安定性には課題があった。従って本発明の目的は、感熱転写により高濃度で緑味のシアン画像が得られ、かつ良好な画像保存安定性、すなわち様々な物理的刺激によっても結晶析出しにくく、耐光性がよい画像を与える感熱転写シートを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
感熱転写して得られた印画画像においては、転写された色素が表面付近に大きく濃縮された状態で存在し、表面から距離が隔たる(深くなる)につれて色素濃度が急速に低下するという、深さ方向に大きな濃度勾配を持った状態にあると一般的に考えられている。このような状態においては、通常の均一系と比べて現象の予測が困難であり、また、均一系と同じ現象が起こることも考えにくい。従って、画像からの色素結晶析出の問題に関しても、画像上の傷の有無にかかわらず、色素結晶の析出が起こりにくくするための方法は明らかではなく、色素の組み合わせを試行錯誤して検討するしかないのである。
【0005】
本発明者らは鋭意検討の結果、シアン色材層中に、λ max が635〜685nmで、かつ特定の構造をもつ2種以上のシアン色素と、555〜635nmに吸収ピークを有し、かつ特定の構造をもつ色素を含有させた感熱転写シートを用いることで、高濃度の緑味のシアン画像が得られ、かつ様々な保存条件下においても良好な画像保存安定性が得られることを見いだし本発明に到った。すなわち本発明の要旨は、基材上に少なくともシアン色材層を設けた感熱転写シートであって、該シアン色材層が、下記式(1)で示され、λmaxが635〜685nmである色素の少なくとも2種類を、これらの色素のR1の炭素数の合計が3以上となる組合せで含有し、更に下記式(2)または(3)で示され、555〜635nmに吸収ピークを有する色素の少なくとも1種類も含有していることを特徴とする感熱転写シート
【0006】
【0007】
(式(1)中、Aは−NHCO−基又は−NHCOO−基を表す。R 1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。R 2 はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 3 はエチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 4 はメチル基又はエチル基を表す。R 5 は水素原子又はメチル基を表す。X 1 はハロゲン原子を表す。)
式(2)中、Dは−NHCO−基を表す。R 11 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。R 12 はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 13 はエチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 14 は水素原子、メチル基又はエチル基を表す。R 15 は水素原子又はメチル基を表す。X 2 は水素原子を表す。
(式(3)中、R 21 及びR 22 は、それぞれ独立して、低級アルコキシエチル基を表す。R 23 はアシルアミノ基を表す。R 24 は水素原子又はメトキシ基を表す。)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感熱転写シートは、基材と、その少なくとも一方の面に設けられたシアン色材層から構成され、好ましくはシアン色材層と黄色色材層を有し、より好ましくは黄色、マジェンタ、シアンの3原色の色材層、あるいは、これらの3原色に黒色の色材層を加えた4色の色材層を面順次に有している。
本発明においてシアン色材層とは、400〜700nmにおける最大吸収波長が580〜700nmにある色材層をいう。
【0009】
基材としては、通常薄葉状フィルムが用いられ、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルホンフィルム、セロファン、トリアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられ、好ましくはポリエチレンテレフタレートフィルム、特に好ましくは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられる。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格などの面から好適である。基材の厚さは、通常1〜30μm、好ましくは2〜10μmである。
【0010】
基材には、色材層との接着性を向上させるために、基材表面にコロナ処理を行っても、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂などの樹脂によるアンカーコートを設けてもよい。
色材層は、通常色素とバインダー樹脂を含有している。
本発明の感熱転写シートは、λmaxが635〜685nmであるシアン色素を少なくとも2種類含有するシアン色材層を有する。これらのシアン色素は好ましくは一般式(1)で示される色素を少なくとも1種類含有し、さらに好ましくは一般式(1)で示される色素を少なくとも2種類含有する。
【0011】
【化6】
【0012】
一般式(1)において、−A−は−NHCO−または−NHCOO−を表す。R1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。
【0013】
R2 はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、さらに好ましくはエチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、特に好ましくはエチル基を表す。R3 はエチル基、プロピル基、またはブチル基を表し、特に好ましくはエチル基を表す。
【0014】
R4 はメチル基またはエチル基を表す。R5は水素原子または メチル基を表す。X1 はハロゲン原子、好ましくは塩素原子を表す。X1が塩素原子であると一般式(1)で表される色素の色目が緑味になり、色素のλmaxが635〜685nmの範囲になる傾向がみられる。好ましい一般式(1)の例としては、 R 2 およびR3はエチル基を表し、R5 は メチル基を表し、X1は塩素原子を表す。
【0015】
本発明において、一般式(1)で示され、635〜685nmの間にλmaxを持つ色素を少なくとも2種類配合するときには、これらの色素の各々のR1で示される置換基の炭素数の合計が3以上である必要がある。炭素数の合計した値が3に満たないと、印画画像から結晶が析出しやすく、本発明の効果は得られない。本発明で用いられるシアン色材層は一般式(1)で示される色素を少なくとも2種類含有するが、色素の組み合せとしては、好ましくは一般式(1)においてR 5 がメチル基である色素を少なくとも1種類含有する組合せである。
【0016】
本発明の感熱転写シートのシアン色材層は、λmaxが635〜685nmであるシアン色素の含有量は、それぞれシアン色材層中のシアン色素の全重量の通常10重量%以上、好ましくは20重量%以上であり、更に好ましくは25重量%以上である。一般式(1)で示される色素は、目標とするビデオ信号のシアン色を表現するにはやや緑味すぎる場合があるので、本発明の感熱転写シートのシアン色材層はλmaxが635〜685nmであるシアン色素少なくとも2種類のほかに、トルエン溶液中で測定したときに555〜635nmに吸収ピークを持つシアン色素を少なくとも1種類含有している。555〜635nmに吸収ピークを持つシアン色素としては、耐光性、画像の保存安定性、印画濃度の点から、一般式(2)および一般式(3)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の色素であり、より好ましくは一般式(2)で示される少なくとも1種類の色素である。
【0017】
【化7】
【0018】
一般式(2)において、−D−は−NHCO− を表す。R11 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはベンジル基を表す。
【0019】
R12 はメチル基、エチル基、プロピル基、またはブチル基、さらに好ましくはエチル基、プロピル基またはブチル基、特に好ましくはエチル基を表す。R13 はエチル基、プロピル基またはブチル基を表し、特に好ましくはエチル基を表す。
【0020】
R14 は 水素原子、メチル基、またはエチル基を表し、より好ましくはメチル基またはエチル基を表す。R15 は 水素原子またはメチル基を表す。X2 は 水素原子を表す。X2が水素原子であると一般式(2)で表される色素の色目が赤みを帯びる傾向にあるので、555〜635nmの範囲に吸収波長を有するようになる。好ましい一般式(2)の例としては、 R 12 およびR13はエチル基を表し、R14はメル基またはエチル基を表す。
【0021】
【化8】
【0022】
一般式(3)において、R21およびR22はそれぞれ独立に、 低級アルコキシエチル基を表す。
【0023】
R23 はアシルアミノ基を表す。R24 は 水素原子、またはメトキシ基を表す。
【0027】
λmaxが635〜685nmである緑味のシアン色素と555〜635nmに吸収ピークを有する赤味のシアン色素との配合比は、重量比で、通常97.5:2.5〜30:70、好ましくは95:5〜50:50である。
ビデオ信号のシアン原色の色を忠実に再現するためには、シアン色材層を下記の特定の被記録材に感熱転写したときの印画物の色相角が、通常210〜245度、好ましくは215〜235度である。
色相角を調べるための被記録材
ポリビニルフェニルアセタール樹脂65部、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合樹脂(商品名:VAGD、ユニオンカーバイド(株)製)35部、変性用シリコーンワニス(商品名:TSR−160、固形分濃度60%、東芝シリコーン(株)製)15部、ヘキサメチレンジイソシアネート系多官能イソシアネート化合物(商品名:マイテックNY−710A、固形分濃度75%、三菱化学(株)製)6部、アミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF393、信越化学工業(株)製)1部、メチルエチルケトン300部、トルエン300部を混合攪拌して塗布液を作成した。ここで、部は重量部を、%は重量%を示す。
この塗布液を、厚み150μmのポリプロピレン製合成紙(商品名:ユポFPG150、王子油化合成紙(株)製)にワイヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、さらにオーブン中で60℃で48時間熱処理することにより受像体を作製した。
上記のポリビニルフェニルアセタール樹脂はポリビニルアルコール(鹸化度99モル%、重合度1700)をフェニルアセトアルデヒドでアセタール化することにより得たものであり、下記式で示される構造であった。
【0028】
【化10】
【0029】
本発明における色相角は、DIN−NBフィルターを用いて測定した色濃度が1.0付近の色について、D50光源、視野角2度の観測条件で測定する。なお、色相角はCIELAB色空間においてarctan(b* /a* )で表され、a* <0,b* <0のときに180度〜270度となるように定める。色相角の調整する方法としては、例えば、一般式(1)で表される色素の置換基を選ぶ方法や、また、λmaxが635〜685nmである色素と、555〜635nmの間に吸収ピークを有する色素の混合量比を変更する方法が挙げられる。
本発明の感熱転写シートに用いられる黄色色材層は、通常ピリドン系黄色色素、キノフタロン系黄色色素、ピラゾロン系黄色色素、ピラゾール系黄色色素、およびジスアゾ系黄色色素からなる群から選ばれた黄色色素を少なくとも1種類含有し、好ましくはこれらの群から選ばれた黄色色素を少くとも2種類含有する。印画物の耐光性、シアン色素と組み合わせたときの緑色印画物の鮮明性の点から、さらに好ましくは黄色色材層はピリドン系黄色色素、キノフタロン系黄色色素、およびピラゾロン系黄色色素からなる群から選ばれた黄色色素を1種類含有し、特に好ましくはこれらの群から選ばれた黄色色素を少なくとも2種類含有する。
本発明で用いられるピリドン系黄色色素は通常一般式(5)で示される。
【0030】
【化11】
【0031】
一般式(5)において、R41は低級アルキル基を表し、好ましくはメチル基またはエチル基を表し、より好ましくはメチル基を表す。
R42は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアルケニル基を表し、好ましくはアルキル基、アラルキル基、またはアルコキシアルキル基を表し、より好ましくは低級アルキル基、ベンジル基、または低級アルコキシアルキル基を表す。
R43は水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、シアノ基、−OX3 基、−COX3 基、または−COOX3 基を表し、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、−OX3 基、または−COOX3 基を表し、より好ましくは水素原子を表す。
【0032】
R44およびR45はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、シアノ基、−OX3 基、−COX3 基、または−COOX3 基を表し、好ましくはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、−OX3 基、または−COOX3 基を表し、より好ましくはそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、−OX3 基、または−COOX3 基を表し、
X3 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換基されていてもよいアリール基、または置換されていてもよい複素環を表す。好ましくは、X3 は低級アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基などの1つ以上のエーテル結合を有するアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、アラルキル基、または置換されていてもよい複素環を表す。より好ましくは、X3 は低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいベンジル基、または置換されていてもよい複素環を表す。
【0033】
好ましい一般式(5)の例としては、R41はメチル基を表し、R42は低級アルキル基、ベンジル基、または低級アルコキシアルキル基を表し、R43は水素原子を表し、R44およびR45はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、−OX3 基、または−COOX3 基を表し、X3 は低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいベンジル基、または置換されていてもよい複素環を表す。
本発明で用いられるキノフタロン系黄色色素は、通常一般式(6)で示される。
【0034】
【化12】
【0035】
一般式(6)において、R51は水素原子または低級アルキル基を表し、好ましくは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
R52は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、または置換されていてもよいフェノキシ基を表し、好ましくは水素原子またはハロゲン原子を表し、より好ましくは水素原子または臭素原子を表す。
Eは−COOR53基または−CONR54R55基を表す。
R53は置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは置換されていてもよい炭素数3〜12のアルキル基、または置換されていてもよいフェニル基を表し、より好ましくは炭素数3〜8のアルキル基、または総炭素数3〜8のアルコキシアルキル基を表す。
【0036】
R54およびR55はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。ただし、R54およびR55は同時に水素原子ではない。好ましくは、R54及びR55はそれぞれ独立に、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいアリール基を表す。より好ましくは、R54及びR55はそれぞれ独立に、低級アルキル基を表す。
好ましい一般式(6)の例としては、R51は水素原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、R52は水素原子または臭素原子を表し、Eは−COOR53基または−CONR54R55基を表し、R53は炭素数3〜8のアルキル基または総炭素数3から8のアルコキシアルキル基を表し、R54及びR55は低級アルキル基を表す。
本発明で用いられるピラゾロン系黄色色素は通常一般式(7)で示される。
【0037】
【化13】
【0038】
一般式(7)において、R61は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいアリール基を表す。
R62は置換されていてもよい低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)、−COOQ1 基、または−CONZ1 T1 基を表し、好ましくは置換されていてもよい低級アルキル基またはジ低級アルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)を表す。
Q1 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。
Z1 およびT1 はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。
【0039】
R63は水素原子または低級アルキル基を表し、好ましくは水素原子を表す。
Gは置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよいピラゾロン基を表し、好ましくは置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよいピラゾロン基を表す。
本発明ので用いられるピラゾロン系黄色色素は好ましくは一般式(8)で示される。
【0040】
【化14】
【0041】
一般式(8)において、R71およびR72はそれぞれ独立に、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよい複素環を表し、好ましくはそれぞれ独立に、低級アルキル基;低級アルキル基、低級アルコキシ基、またはハロゲン原子などで置換されていてもよいフェニル基;またはアラルキル基を表し、より好ましくはそれぞれ独立に、低級アルキル基;メチル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;またはベンジル基を表し、さらに好ましくはそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、またはトルイル基を表す。
【0042】
R73およびR74はそれぞれ独立に、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい複素環、ジアルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)、−COOQ2 基、または−CONZ2 T2 基を表し、好ましくはそれぞれ独立に、低級アルキル基または−COOQ2 基を表し、より好ましくははそれぞれ独立に、メチル基または−COOQ2 基を表す。
Q2 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基、またはアラルキル基を表し、より好ましくは低級アルキル基、メチル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、またはベンジル基を表し、さらに好ましくはエチル基、プロピル基、またはブチル基を表す。
【0043】
Z2 およびT2 はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。
R75は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよいアリール基、または置換されていてもよい複素環を表し、好ましくは水素原子を表す。
好ましい一般式(8)の例としては、R71およびR72はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、またはトルイル基を表し、R73およびR74はそれぞれ独立に、メチル基または−COOQ2 基を表し、Q2 はエチル基、プロピル基、またはブチル基を表す。R75は水素原子を表す。
本発明に用いられるピラゾール系黄色色素は通常一般式(9)で示される。
【0044】
【化15】
【0045】
一般式(9)において、R81は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは置換されていてもよいアリール基を表す。
R82は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいアリール基を表す。
R83は置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)、−COOQ3 基、または−CONZ3 T3 基を表し、好ましくは置換されていてもよい低級アルキル基、アミノ基、またはジ低級アルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)を表す。
【0046】
Q3 は置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。
Z3 およびT3 はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。
Jは置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいアリール基を表し、好ましくは置換されていてもよいアリール基を表す。
好ましい一般式(9)の例としては、R81は置換されていてもよいアリール基を表し、R82は置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいアリール基を表し、R83は置換されていてもよい低級アルキル基、アミノ基、またはジ低級アルキルアミノ基(アルキル基は置換されていてもよい)を表す。Jは置換されていてもよいアリール基を表す。
本発明に用いられるジスアゾ系黄色色素は通常一般式(10)で示される。
【0047】
【化16】
【0048】
一般式(10)において、R91、R92、およびR93は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、置換されていてもよいアシルアミノ基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいスルファモイル基、またはハロゲン原子を表す。好ましくはR91、R92、およびR93は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アセチルアミノ基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ジメチルアミノスルホニル基、フッ素原子、または塩素原子を表す。
【0049】
R94、R95、R96、R97、R98、およびR99は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルケニル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、ハロゲン原子、または水酸基を表し、R95とR96、並びにR98とR99は連結して、置換されていてもよい環を形成していてもよい。好ましくは、R94、R95、R96、R97、R98、およびR99は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、または水酸基を表し、R95とR96、並びにR98とR99は連結して、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、または水酸基で置換されていてもよい芳香環を形成していてもよい。
【0050】
好ましい一般式(10)の例としては、R91、R92、およびR93は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アセチルアミノ基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ジメチルアミノスルホニル基、フッ素原子、または塩素原子を表し、R94、R95、R96、R97、R98、およびR99は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、または水酸基を表す。また、R95とR96、並びにR98とR99は連結して、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基、または水酸基で置換されていてもよい芳香環を形成していてもよい。
【0051】
色材層の1つとしてさらにマジェンタの色材層を有する場合には、マジェンタ色素として、アントラキノン系色素、イミダゾールアゾ系色素、チアジアゾールアゾ系色素、ベンゼンアゾ系色素などが好適に用いることができ、必要に応じて複数種類を配合して用いてもよい。
色材層は、通常、色素とバインダー樹脂を溶剤に溶解または分散させて得られるインクを基材に塗布、乾燥することによって形成される。高い濃度の印画物を得るためには、色素とバインダー樹脂が溶媒に溶解しているのが好ましい。
色材層に用いられるバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂が用いられる。
【0052】
インクに用いられる溶剤の例としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤等を挙げることができる。各種の溶剤の中では、テトラヒドロフランは色素や樹脂の溶解力が高いので特に好ましく用いることができ、テトラヒドロフランは酸化防止剤を含有するのが好ましい。また、これらの溶剤は複数種類を混合して用いてもよい。
【0053】
インクの中には、色素とバインダーの他の成分として、必要に応じて有機または無機の非昇華性粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、可塑剤、酸化防止剤、粘度調節剤等の添加剤を加えることができる。また、レーザー光を用いる昇華転写方式に用いるために赤外線吸収剤やカーボンブラックを添加してもよい。
インクを基材に塗布する塗布方式には特に制限はないが、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、ダイコート等を用いることができる。塗布膜厚は乾燥膜厚で通常0.1〜5μm、好ましくは0.2〜3μm、更に好ましくは0.4〜1.5μmである。乾燥膜厚が薄すぎると高濃度の画像が得られず、一方、厚すぎると塗布したときに十分な乾燥が困難になる恐れがある。
【0054】
色材層のバインダー樹脂:色素の重量比は通常3:1〜1:3、好ましくは2:1〜1:2、特に好ましくは1.5:1〜1:1.5である。色材層におけるバインダー樹脂重量に対する色素の合計重量の比が高い方が一般に転写感度や最高到達濃度が高い。しかし、高感度・高濃度を得るべくバインダー樹脂重量に対する色素重量を大きくしすぎると、色材層と反対の面に耐熱活性層が塗布してある感熱転写シートを巻いて保存した場合には色材層と耐熱活性層がブロッキングを起こすおそれがある。
本発明の感熱転写シートは、色材層と反対の面には耐熱滑性層を設けることが好ましい。耐熱滑性層としては特に制限はないが、例えばガラス転移温度の高い熱可塑性樹脂を用いたもの、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂を用いたものを用いることができる。また、滑性を出すためにシリコーンオイル等の滑剤を添加するのが好ましい。
【0055】
感熱転写記録は、本発明の感熱転写シートの色材層面と、基材の片面に好ましくは受像層を設けた被記録材の受像面とを向かい合うように重ね合わせ、感熱転写シートの色材層面とは反対側からライン型サーマルヘッドやレーザー等の熱源を用いて、画像信号に応じた熱を加え、色材層中の色素を受像層に移行させる方法が一般的である。記録の際、加えられる熱量に応じて、移行する色素量が変更できることから、濃淡の表現が可能であり、精細な画像を得ることが可能である。黄色、マジェンタ、シアンの3色、または黒を加えた4色について同様の操作を繰り返すことで、フルカラーの写真調の画像を得ることができる。
感熱転写シートとしては、シアン、黄色、マゼンタの各色を別々の感熱転写シートにして用いる方法と面順次の感熱転写シートを用いる方法とがあるが、好ましくは面順次の感熱転写シートを用いる方法の方が画像を得るのに1本の転写シートで済み、転写を行う装置が簡便となることから好ましい。
色素を移行させるための熱源としては、ライン型サーマルヘッドが一般的であるが、レーザー光線を使用することも知られている。その際には、レーザー光を熱に変換するための、光熱変換材を使用する必要があり、赤外線吸収剤やカーボンブラックを感熱転写シートの色材層中、色材層と基材との間、あるいは色材層とは反対面に添加することが知られている。
【0056】
本発明の感熱転写シートを用いた印画物には、印画面上に保護層を設けることが好ましい。保護層は、指のあぶら、水、埃等による画像の汚染、湿気、空気等による色素の分解、機械的衝撃等による画像の傷付きから画像を保護する目的で画像の上に設けられるものである。保護層は、画像の上に塗工によって設けることもできるが、感熱転写シートの基材の色材層と同じ側に熱転写可能に設けられることが好ましい。本発明の感熱転写シートに、基材の色材層と同じ側に熱転写可能な保護層を設けた場合、基材の保護層とは反対の面から加熱することによって、画像上に保護層を設けることができる。基材上に保護層のみを設けたシート、あるいは基材上に色材層と保護層を面順次に設けたシートのどちらも好ましく用いることができるが、後者の場合、画像形成後に連続して同じ熱源で画像上に保護層を形成することができることから簡便で特に好ましい。画像上に保護層を設けることによって画像の安定性が向上するという利点がある。
【0057】
以下に、保護層が基材上に熱転写可能に設けた場合について説明する。
保護層を設ける基材は、色材層を設けるのに用いられる基材と同様の物を用いることができる。保護層を設ける面には保護層の剥離性を調整するための剥離調整層を設けてもよい。保護層は、基材側から、表面層と接着層の少なくとも2層を有する構造が好ましい。基材の保護層とは反対面には、耐熱滑性層を設けることが好ましい。
表面層は耐摩擦性、耐候性等に優れた種々の樹脂、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの樹脂のシリコーン変性樹脂、及びこれらの樹脂の混合物等を用いることができる。これらの樹脂の中では、アクリル樹脂が好ましい。
【0058】
これらの樹脂は強靱な被膜を形成するから、基材の反対面から加熱された転写時における端部の切れが不十分になりやすい。これを改善するため表面層には、シリカ等の微粒子やワックス等を添加することができる。基材上に表面層を形成する方法としては、色材層を形成する場合に説明した方法と同様の方法を用いることができる。表面層の厚みは、通常0.1〜10μm程度であり、好ましくは1〜5μm程度である。
表面層には、耐光性、耐候性を向上させる目的で、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、又はベンゾエート系紫外線吸収剤、酸性燐酸エステルの金属塩類、微粒子無機顔料などを添加するのが好ましい。これらの添加剤の中で特に好ましいのは紫外線吸収剤である。紫外線吸収剤を添加することで表面層、ひいては保護層に紫外線吸収能を持たせることは、保護層の耐光性だけでなく、画像の耐光性も向上させることができるので好ましい。紫外線吸収剤の添加量は表面層に重量で通常0.01〜20%、好ましくは0.1〜10%である。添加による紫外線部の光透過率が300nmで3%以下であることが好ましい。添加剤は複数併用しても構わない。
【0059】
ヒンダードアミン系光安定剤の例としては、部分構造として、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等のピペリジン構造を有するものが好ましく、例えば、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、(ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕)等を挙げることができる。
【0060】
紫外線吸収剤の例としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−5' −t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2' −ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフェニルサリシレート−2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどが、ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3' ,5' −ジ−t−ブチル−4' −ヒドロキシベンゾエート、p−t−ブチルフェニル−サリシレートなどを挙げることができる。
【0061】
酸性燐酸エステルの金属塩類の例としては、ステアリルアシッドホスフェイト、マグネシウムステアリルホスフェイト、アルミニウムステアリルホスフェイト、カルシウムステアリルホスフェイト、ジンクステアリルホスフェイト、バリウムステアリルホスフェイトなどが挙げられる。微粒子無機顔料の例としては、酸化亜鉛、酸化錫系導電性微粉末、酸化チタン、TiO2 ・SnO2 (Sbドープ)、硫酸バリウム系導電粉末などが挙げられる。
接着層は、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂等の熱時接着性の良好な樹脂を主に含有する。添加剤として、表面層と同様のものを添加していてもよい。接着層の形成は、樹脂や添加剤の溶液を塗布及び乾燥することによって、表面層を形成するのと同様の方法で、好ましくは0.1〜5μm程度の厚みに表面層上に形成される。
【0062】
感熱転写記録を行う場合、本発明の感熱転写シートと一緒に用いる被記録材は特に制限はないが、好ましくは基材の少なくとも一方の面に受像層が設けられている被記録材である。
被記録材の基材は、合成紙、セルロース紙、キャストコート紙、合成樹脂フィルム、合成樹脂によるカード、セルロース紙の両側に合成紙や合成樹脂フィルムを貼り合わせた基材等が使用される。色材層との密着性が高い方が記録時の色素の転写が均一に行われることから、その表面は平滑であることが好ましく、できればベック平滑度で10000秒以上の基材を用いることが好ましい。この点から合成紙、合成樹脂フィルム、セルロース・合成紙貼合基材、セルロース・合成樹脂フィルム貼合基材、カードを使用した基材が好ましい。
【0063】
受像層は樹脂を主体とした層で、色素を受容して画像を形成する役目を持つ。樹脂としては色素の染まりやすい樹脂が好ましい。例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂等を挙げることができる。これらは混合、共重合して用いることが可能である。これらの樹脂はガラス転移点が例えば、100℃以上と、高いものが好ましい。ガラス転移点の低すぎる樹脂を使用すると画像が保存時ににじんでしまうおそれがある。
受像層には樹脂の他に、必要に応じて添加剤を加えることができる。添加剤としては、樹脂を硬化させるためのイソシアネート等の硬化剤、熱転写時の色材層との融着防止のために添加されるシリコーンなどの剥離剤等を挙げることができるがこの限りではない。受像層と基材の間には接着性を高めるためのアンカーコートを設けてもよい。
【0064】
被記録材の基材に透明フィルムを用い、画像を受像層に形成した後、受像層面を他の不透明な基材に圧着させ、画像を基材の透明フィルム越しに見る構成にして、基材である透明フィルム自身に保護層の役目をさせる用法も可能であり、その場合、透明フィルムに紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が含まれていることが好ましい。
被記録材の基材上に受像層を剥離可能に形成し、その剥離可能な受像層を中間記録層として用いる用法ある。この場合、中間記録層に画像を形成した後、中間記録層を他の最終記録材の表面に圧着させてから基材を剥がして、中間記録層を最終記録材上に残し、画像を中間受像層越しに見る構成にして、中間記録層そのものに保護層の役目をさせる。この場合中間記録層に紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が含まれていることが好ましい。
本発明において低級とは炭素数1〜8を意味し、置換していてもよい置換基としては、アルキル基においては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、複素環、アリール基、アルケニル基、アラルキル基などが挙げられ、アルケニル基、アリール基、およびアラルキル基においては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、複素環などが挙げられる。
また、本発明においてλmaxは、トルエン溶液中で測定したときの400〜700nmの間で吸収が最大となる波長を意味する。
【0065】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において特に明記しない限り、「%」、「部数」はそれぞれ「重量%」、「重量部」を表す。
【0066】
<実施例1〜3、比較例1〜4>
(a)シアン感熱転写シートの作成
表1に記載の色素A、B、Cを表1に記載の重量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学(株)製)100部、テトラヒドロフラン1200部、トルエン1000部、シクロヘキサノン200部を混合、撹拌し、色素と樹脂を完溶させてインクを作成した。このインクを厚さ6μmのポリエステルフィルムにバーコーターを用いて乾燥膜厚が0.8μmになるように塗布、乾燥し、シアン色材層を形成した。基材の背面(ポリエステルフィルムのシアン色材層を形成していない面)にアクリル樹脂(商品名:BR−100、三菱レイヨン(株)製)10部、アミノ変成シリコーンオイル(商品名:KF−393、信越化学(株)製)1部、トルエン89部を混合した液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が1μmになるように塗布、乾燥し耐熱滑性層を形成した。
【0067】
(b)被記録材(受像体)の作成
ポリビニルフェニルアセタール樹脂65部、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合樹脂(商品名:VAGD、ユニオンカーバイド(株)製)35部、変性用シリコーンワニス(商品名:TSR−160、固形分濃度60%、東芝シリコーン(株)製)15部、ヘキサメチレンジイソシアネート系多官能イソシアネート化合物(商品名:マイテックNY−710A、固形分濃度75%、三菱化学(株)製)6部、アミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF393、信越化学工業(株)製)1部、メチルエチルケトン300部、トルエン300部を混合撹拌して塗布液を作成した。
この塗布液を、厚み150μmのポリプロピレン製合成紙(商品名:ユポFPG150、王子油化合成紙(株)製)にワイヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、さらにオーブン中で60℃で48時間熱処理することにより受像体を作製した。
上記のポリビニルフェニルアセタール樹脂はポリビニルアルコール(鹸化度99モル%、重合度1700)をフェニルアセトアルデヒドでアセタール化することにより得たものであり、下記式で示される構造であった。
【0068】
【化17】
【0069】
(c)感熱転写記録(シアンの印画)
(a)で得られたシアン色材層を有する感熱転写シートの色材層面と、(b)で得られた受像体の樹脂塗布面を重ね、5.6ドット/mmの発熱抵抗体密度を有する部分グレース型ラインサーマルヘッドを耐熱滑性層面に当てて、送り方向に6ライン(ドット)/mmで、13ms/ラインの速度で、印加電力0.20W/ドットで印画を行った。1ライン当たりのヘッドに印加する時間を9msにして印画を行った。
【0070】
(d)印画濃度、色相測定
(c)で得られた印画物の濃度を分光測色計(商品名:SPM−50、グレタグ社製)を用いて測定した。フィルターにはDIN−NBフィルターを使用した。
また、1ライン当たりの印加時間を6msにした他は(c)と同様にして印画サンプルを作成し、上述の分光測色計を用いてCIELAB色空間における色相角を測定した(色相角はarctan(b* /a* )で表され、a* <0,b* <0のときに180度〜270度となるように定める)。このときの観測条件はD50光源、視野角2度であり、色相角を測定したサンプルの濃度は全てのサンプルにおいて約1.0であった。
結果を表2に示す。
【0071】
(e)印画物の安定性試験1(印画物からの結晶析出1)
(c)で得られた印画物を室温にて4ヶ月間放置した後、その表面を200倍の顕微鏡で観察して、結晶が析出しているかどうかを調べた。結果を表2に示す。
(f)印画物の安定性試験2(印画物からの結晶析出2)
(c)で得られた印画物の表面を、市場から入手した受像体(商品名:VW−MPA50 松下電器産業(株)製)の裏側(非印画面)で軽くこすることにより印画物表面に微細な傷を多数つけ、さらに45℃において2週間保存したのち、その表面を200倍の顕微鏡で観察して、結晶が析出しているかどうかを調べた。結果を表2に示す。
【0072】
【0073】
色素1−1:(次式で表される、一般式(1)において、−A−が−NHCOO 、R1 、R2 、およびR3 がエチル基、R4 およびR5 がメチル基、X1が塩素原子である色素。λmaxは641nm)
【0074】
【化18】
【0075】
色素1−2:(次式で表される、一般式(1)において、−A−が−NHCO−、R1 がメチル基、R2 およびR3 がエチル基、R4 およびR5 がメチル基、X1が塩素原子である色素。λmaxは647nm)
【0076】
【化19】
【0077】
色素1−3:(次式で表される、一般式(1)において、−A−が−NHCO−、R1 がメチル基、R2 およびR3 がn−ブチル基、R4 およびR5 がメチル基、X1 が塩素原子である色素。λmaxは652nm)
【0078】
【化20】
【0079】
色素2:(次式で示される、一般式(2)において、−D−が−NHCO−、R11がベンジル基、R12およびR13がエチル基、R14がメチル基、R15およびX2 が水素原子である色素。555nmから635nmの間の吸収ピークは608nm)
【0080】
【化21】
【0081】
色素3:(次式で示される、一般式(3)において、R21およびR22がC2 H4 O−nC4 H9 であり、R23がNHCOCH3 であり、R24が水素原子である色素。555nmから635nmの間の吸収ピークは573nm)
【0082】
【化22】
【0085】
【0086】
ただし、表2において○は結晶析出なし、△は結晶析出少しあり、△×は結晶析出中程度有り、×は結晶析出多数有り、××は結晶析出非常に多数有り、を意味する。
【0087】
<実施例5,比較例5>
(g)黄色感熱転写シートNo. 1の作成
色素5(一般式(5)において、R41がメチル基、R42がn−ブチル基、R43およびR44が水素原子、R45が塩素原子の色素)25部、色素6(一般式(6)において、R51が水素原子、R52が臭素原子、−E−が−CONR54R55−、R54およびR55がプロピル基の色素)30部、色素7(一般式(8)において、R71およびR72がフェニル基、R73およびR74がメチル基、R75が水素原子の色素)35部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学(株)製)100部、テトラヒドロフラン1200部、トルエン1000部、シクロヘキサノン200部を混合、攪拌し、色素と樹脂を完溶させて黄色インクを作成した。
【0088】
この黄色インクを厚さ6μmのポリエステルフィルムにバーコーターを用いて乾燥膜厚が0.8μmになるように塗布、乾燥し、黄色色材層を形成した。
基材の背面(ポリエステルフィルムの黄色色材層を形成していない面)にアクリル樹脂(商品名:BR−100、三菱レイヨン(株)製)10部、アミノ変成シリコーンオイル(商品名:KF−393、信越化学(株)製)1部、トルエン89部を混合した液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が1μmになるように塗布、乾燥し耐熱滑性層を形成した。
(h)黄色感熱転写シートNo. 2の作成
上記の(g)において色素5、6、7の混合物を用いる代わりに、下記の色素8を60部用いた他は、(g)と同様にして黄色感熱転写シート2を作成した。色素8:
【0089】
【化24】
【0090】
(i)保護層付き感熱転写シートの作成
アクリル樹脂(BR−100、三菱レイヨン製)80部、紫外線線吸収剤(2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、商品名:TINUVIN320 日本チバガイギー(株)製)5部、メチルエチルケトン40部、トルエン40部を攪拌して得られた塗工液を、剥離性を持たせた厚さ6μmのポリエステルフィルムに塗工し、乾燥厚み2μmの樹脂層を形成した。その上に、接着層として、アクリル系樹脂エマルジョン(商品名:ポリゾールAT2011、昭和高分子(株)製)のメチルエチルケトン溶液を乾燥厚みが表面層を合わせた総計として、3μmの保護層を設けた。また、ポリエステルフィルムの保護層とは反対の面に、(a)と同様にして耐熱滑性層を形成した。
【0091】
(j)耐光性試験(緑色の印画、保護層の転写)
シアン感熱転写シートの代わりに(g)、(h)で作成した黄色感熱転写シート1と2を用いて、印加時間を6ms/ラインにした他は(c)と同様にして黄色の印画物を作成した。この黄色の印画物の上から(a)で作成した実施例1のシアン感熱転写シートのシアン色材層を重ねて印画(印加時間6ms)することで緑色の印画物を得た(保護層なし緑)。
この緑の印画物についてさらに、印画面と(i)で作成した保護層の接着層が接するように重ね、前述したサーマルヘッドを用いて耐熱滑性層の面から加熱し(印加時間9ms)、画像と保護層とを接着させた。その後保護層の基材を剥離することで、表面に保護層の形成された画像を得た(保護層あり緑)。
この様にして得られた印画物(保護層なし緑、保護層あり緑)を、キセノンランプを用いた耐光性試験機(商品名:キセノンフェードメーターFAL−25AX、スガ試験機(株)製)を用いて、80時間耐光性試験を行い、試験前の印画物と試験後のそれとのCIELAB色差(△E)を分光測色計(商品名:SPM−50、グレタグ社製)を用いて、C光源、視野角2度を使って測定した。
結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】
表2の結果から明らかなように、本発明の感熱転写シートは、高濃度で緑味のシアン画像を与え、様々な条件においてもその画像からは結晶がきわめて析出しにくいことがわかる。さらに、表3の結果から、本発明の感熱転写シートを用いて作成した緑色の画像は耐光性も極めて良好であることがわかる。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、感熱転写により高濃度で緑味のシアン画像が得られ、かつ極めて良好な画像保存安定性を有する画像を与えることができる。
Claims (7)
- 基材上に、少なくともシアン色材層を設けた感熱転写シートであって、該シアン色材層が下記式(1)で示され、λmaxが635〜685nmである色素の少なくとも2種類を、これらの色素のR1の炭素数の合計が3以上となる組合せで含有し、更に下記式(2)または(3)で示され、555〜635nmに吸収ピークを有する色素の少なくとも1種類も含有していることを特徴とする感熱転写シート。
(式中、Aは−NHCO−基又は−NHCOO−基を表す。R 1 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。R 2 はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 3 はエチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 4 はメチル基又はエチル基を表す。R 5 は水素原子又はメチル基を表す。X 1 はハロゲン原子を表す。)
(式中、Dは−NHCO−基を表す。R 11 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。R 12 はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 13 はエチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 14 は水素原子、メチル基又はエチル基を表す。R 15 は水素原子又はメチル基を表す。X 2 は水素原子を表す。)
(式中、R 21 及びR 22 は、それぞれ独立して、低級アルコキシエチル基を表す。R 23 はアシルアミノ基を表す。R 24 は水素原子又はメトキシ基を表す。) - 一般式(1)において、R 5 がメチル基である色素を少なくとも1種類含有することを特徴とする請求項1記載の感熱転写シート。
- 基材上に、少なくともシアン色材層を設けた感熱転写シートであって、該シアン色材層が下記式(1)で示され、λ max が635〜685nmである色素の少なくとも2種類を、これらの色素のR 1 の炭素数の合計が3以上となる組合せで含有し、更に下記式(2)または(3)で示され、555〜635nmに吸収ピークを有する色素の少なくとも1種類も含有していることを特徴とする感熱転写シート。
(式中、Aは−NHCO−基又は−NHCOO−基を表す。R 1 はメチル基又はエチル基を表す。R 2 及びR 3 は、それぞれ独立して、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 4 はメチル基又はエチル基を表す。R 5 はメチル基を表す。X 1 はハロゲン原子を表す。)
(式中、Dは−NHCO−基を表す。R 11 はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はベンジル基を表す。R 12 及びR 13 は、それぞれ独立して、エチル基、プロピル基又はブチル基を表す。R 14 はメチル基又はエチル基を表す。R 15 は水素原子又はメチル基を表す。X 2 は水素原子を表す。)
(式中、R 21 及びR 22 は、それぞれ独立して、低級アルコキシエチル基を表す。R 23 はアセチルアミノ基を表す。R 24 は水素原子又はメトキシ基を表す。) - 一般式(1)において、X 1 が塩素原子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感熱転写シート。
- シアン色材層を被記録材に印画したときの印画物の色相角が210〜245度であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の感熱転写シート。
- 基材上にシアン色材層の外に黄色色材層が設けられており、該黄色色材層がピリドン系黄色色素、キノフタロン系黄色色素、ピラゾロン系黄色色素、ピラゾール系黄色色素、およびジスアゾ系黄色色素からなる群から選ばれた黄色色素を少なくとも1種類含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の感熱転写シート。
- 黄色色材層がピリドン系黄色色素、キノフタロン系黄色色素、およびピラゾロン系黄色色素からなる群から選ばれた黄色色素を少なくとも1種類含有することを特徴とする請求項6に記載の感熱転写シート。
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