JP3673056B2 - 多色塗装装置の色替洗浄方法 - Google Patents
多色塗装装置の色替洗浄方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3673056B2 JP3673056B2 JP08173097A JP8173097A JP3673056B2 JP 3673056 B2 JP3673056 B2 JP 3673056B2 JP 08173097 A JP08173097 A JP 08173097A JP 8173097 A JP8173097 A JP 8173097A JP 3673056 B2 JP3673056 B2 JP 3673056B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cleaning
- color change
- valve
- coating
- coating machine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Spray Control Apparatus (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
- Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装機に対して各色塗料を選択供給するように成された多色塗装装置の色替洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車ボディの塗装を行う多色静電塗装装置においては、先行する被塗物を塗装する前色塗料と後続の被塗物を塗装する次色塗料の塗色が異なる場合に、色混じりを起こさないように色替洗浄を行うようにしている。
この色替洗浄は、塗装機から吹き出される飛沫が被塗物にかからない所定の洗浄位置まで塗装機を退避させた状態で、色替バルブ装置から静電塗装機に至るまでの塗料供給流路内に、洗浄エア・洗浄シンナなどの洗浄流体を供給することにより、色替バルブ装置,塗料供給流路及び静電塗装機の内部に残存する塗料を洗浄除去するものである。
そして、この場合に、被塗物となる自動車ボディはコンベアに載せられて所定間隔で次々と搬送されてくるので、色替洗浄は、前色塗料の塗装終了後,次色塗料の塗装開始までの短い時間内に終了させなければならない。
【0003】
ところで、一般の多色静電塗装装置は、静電塗装機を取り付ける塗装ロボットやレシプロケータにかかる負荷を軽減するために、各色塗料を選択供給する色替バルブ装置を静電塗装機から離れたところに配設し、塗料ホースなどの塗料供給流路が長く配管されているので、色替バルブ装置内部及び長い塗料供給流路内に残存する塗料をきれいに除去するのに時間がかかる。
【0004】
このため従来より、図2に示すように、各色塗料を選択供給する色替バルブ装置1から定量供給手段2を介して静電塗装機3に至る塗料供給流路4の前記塗装機3寄りに洗浄バルブ機構5を介装し、当該洗浄バルブ機構5により前記塗料供給流路4をその上流側4Aと下流側4Bに分けた多色静電塗装装置が提案されている(特開昭61−46271号公報)。
この多色静電塗装装置によれば、色替洗浄を行う場合に、色替バルブ装置1から供給される洗浄エア,洗浄シンナで当該色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至るまでの上流側4Aを洗浄し、その廃液を洗浄バルブ機構5から廃液タンク6に排出する。そして、これと同時に、洗浄バルブ機構5から供給される洗浄エア,洗浄シンナで当該洗浄バルブ機構5から静電塗装機3に至るまでの下流側4Bを洗浄するようにしている。
このように、長い塗料供給流路4をその上流側4A及び下流側4Bとに分けて、夫々を個別に且つ同時に洗浄することができるので、色替洗浄時間を短縮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近では生産効率向上の要請から、洗浄時間をより短縮することが望まれている。
そして、本発明者の実験によれば、洗浄バルブ機構5の下流側4Bは比較的短時間で洗浄できるものの、洗浄バルブ機構5の上流側4Aは内部に複雑な流路を形成した色替バルブ装置1が接続されているため洗浄に比較的長時間を要することが判明した。
【0006】
そこで本発明は、洗浄バルブ機構の上流側の洗浄をより早く終了させることにより全体の洗浄時間を短縮させることを技術的課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、各色塗料及び洗浄流体を選択供給する色替バルブ装置から塗装機に至る塗料供給流路に、前記色替バルブ装置から送給される各色塗料又は洗浄流体を前記塗装機又は廃液タンクに切換送給するトリガ/ダンプバルブと、洗浄流体供給源から送給される洗浄流体を前記塗装機に対して送給する洗浄流体供給バルブを備えた洗浄バルブ機構が介装されて、当該洗浄バルブ機構により前記塗料供給流路がその上流側と下流側に分けられた多色塗装装置の色替洗浄方法において、前記色替バルブ装置から供給される塗料を噴霧して被塗物を塗装していた塗装機が当該被塗物の塗装終了位置に達して、前記色替バルブ装置から当該塗装機への塗料の供給が停止された後、当該塗装機が所定の洗浄位置に退避する前に、前記色替バルブ装置から洗浄流体を供給すると共に、その廃液を洗浄バルブ機構のトリガ/ダンプバルブから廃液タンクに排出させて、前記洗浄バルブ機構の上流側の洗浄を開始すると共に、前記塗装機が予め設定された所定の洗浄位置に退避した後に、前記洗浄バルブ機構の洗浄流体供給バルブを開いて前記塗装機に対し洗浄流体を供給して、洗浄バルブ機構の下流側の洗浄を開始することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、塗装機が塗装終了位置に達して、色替バルブ装置からの塗料の供給が停止された後、塗装機が洗浄位置まで退避する前に、洗浄バルブ機構の上流側の洗浄を開始する。
すなわち、色替バルブ装置から塗装機に至る塗料供給流路に介装された洗浄バルブ機構のトリガ/ダンプバルブを操作して、洗浄バルブ機構の上流側を廃液タンクに連通し、色替バルブ装置から洗浄流体を供給すると、洗浄流体は色替バルブ装置から洗浄供給バルブ機構のトリガ/ダンプバルブを経て廃液タンクに排出される。
これにより、色替バルブ装置から洗浄バルブ機構に至る流路内が洗浄されることとなり、このとき廃液はすべて廃液タンクに回収され、塗装機から噴出されないので、被塗物に飛沫がかかることもない。
【0009】
次いで、塗装機が移動して被塗物に飛沫がかからない洗浄位置まで退避した後に、洗浄バルブ機構の下流側の洗浄を開始する。
すなわち、洗浄バルブ機構の洗浄流体供給バルブを開いて前記塗装機に対し洗浄流体を送給すると、その廃液は塗装機から噴出して排出され、洗浄バルブの下流側が洗浄される。
このように、塗装機が塗装終了位置に達して塗料の供給が停止された後、塗装機が洗浄位置まで退避する前に、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置が接続されている上流側の洗浄を開始するようにしたので、塗装機が塗装終了位置から洗浄位置に移動するまでの時間が有効に活用され、色替洗浄の終了時間を早めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明方法を示すタイミングチャートである。
【0011】
本発明方法に使用する多色塗装装置は、各色塗料,洗浄エア(洗浄流体),洗浄溶剤(洗浄流体)を選択供給する色替バルブ装置1からエアオペレートレギュレータやフラッシャブルギヤポンプなどの定量供給手段2を介して静電塗装機(塗装機)3に至る塗料供給流路4に洗浄バルブ機構5が介装され、当該洗浄バルブ機構5により塗料供給流路4がその上流側4Aと下流側4Bに分かれている。
色替バルブ装置1は、各色塗料供給源に接続された色替バルブV,V…と、洗浄エア供給源及び洗浄シンナ供給源に接続された洗浄エア供給バルブVa及び洗浄シンナ供給バルブVcを備えている。
また、洗浄バルブ機構5は、前記色替バルブ装置1から送給される各色塗料,洗浄エア,洗浄溶剤を前記塗装機3又は廃液タンク6に切換送給するトリガ/ダンプバルブVT と、洗浄エア供給源及び洗浄シンナ供給源に接続された洗浄エア供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)VE 及び洗浄シンナ供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)VL を備えている。
前記トリガ/ダンプバルブVT は、塗装時に上流側4Aを下流側4Bに接続させ、それ以外は上流側4Aを廃液タンク6に接続された廃液流路7に接続させるトリガバルブ8と、前記廃液流路7に介装されたダンプバルブ9とからなる。
【0012】
次に、本発明方法による色替洗浄を行う場合について説明する。
例えは、自動車ボディWの側面を塗装する場合は、まず、塗装開始位置Psに静電塗装機3を待機させておき(T1 )、自動車ボディWが到来したときに、高電圧を印加させた状態で上下に往復動させながら自動車ボディWの後方へ向かって塗装終了位置Peまで相対移動させる(T1 〜T2 )。
この間、色替バルブ装置1は、所望の色の塗料を供給する任意の色替バルブVを開き、洗浄バルブ機構5は、トリガ/ダンプバルブVT により上流側4Aと下流側4Bを連通させ、洗浄エア供給バルブVE 及び洗浄シンナ供給バルブVL を閉じておく。
これにより、色替バルブ装置1から供給された塗料が静電塗装機3から噴霧されて、塗装が行われる。
【0013】
次いで、静電塗装機3が塗装終了位置に達すると、当該塗装機3への高電圧の印加が停止されると共に、塗料を供給していた前記色替バルブVが閉じて色替バルブ装置1からの塗料の供給が停止され、塗装機3は塗装開始位置3に向かって移動開始する(T2 〜T3 )
そして、これと同時に、色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至る上流側4A内の洗浄を開始する。
具体的には、まず、洗浄バルブ機構5のトリガ/ダンプバルブVT を操作して、トリガバルブ8により上流側4Aと下流側4Bを遮断すると共に、ダンプバルブ9を開いて、上流側4Aから廃液タンク6に至る廃液流路7を導通させる。
そして、色替バルブ装置1の洗浄エア供給バルブVa及び洗浄シンナ供給バルブVcを交互に開いて洗浄エアと洗浄シンナを断続的に供給すれば、塗装機3が塗装終了位置Peから塗装開始位置Psに戻りながら、色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至る上流側4A内が洗浄される。
このとき、廃液はすべて廃液タンクに回収され、塗装機3から噴出されないので、塗装機3が自動車ボディWに正対していたとしても、当該自動車ボディWに廃液の飛沫がかかることもない。
【0014】
次いで、静電塗装機3が塗装開始位置(洗浄位置)Psに退避した後に、洗浄バルブ機構5から塗装機3に至る下流側4Bを洗浄する。
具体的には、塗装機3の霧化頭をシュラウド(図示せず)内に向けた状態で、前記洗浄バルブ機構5の洗浄エア供給バルブVE 及び洗浄シンナ供給バルブVL を交互に開いて洗浄エアと洗浄シンナを断続的に供給することにより、洗浄バルブ機構5から静電塗装機3に至る下流側4B内が洗浄され、その廃液は塗装機3から噴出されシュラウド内に回収される(T3 〜T4 )
【0015】
そして、上流側4A及び下流側4B双方の洗浄が終了した時点で、当該塗装機3を塗装開始位置Psに待機させ、後続の自動車ボディWが到来したときに、次色塗料で塗装を行う(T5 )。
【0016】
すなわち、静電塗装機3が塗装終了位置Peに達して塗料噴霧が終了したときに、当該塗装機3が洗浄位置となる塗装開始位置Psまで退避する前に、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置1が接続されている上流側4Aの洗浄を開始するようにしたので、静電塗装機3が塗装終了位置から洗浄位置に移動するまでの時間を有効に利用でき、色替洗浄の終了時間を早めることができる。
また、洗浄時間が比較的短くて済む洗浄バルブ機構5の下流側4Bは、静電塗装機3が洗浄位置となる塗装開始位置Psまで退避したときに、洗浄開始しているので、自動車ボディWに飛沫がかかることもない。
なお、上述した説明では静電塗装機3を備えた多色静電塗装装置を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、エア霧化などの非静電塗装機を備えた多色塗装装置にも適用できることはもちろんである。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置が接続されている洗浄バルブ機構の上流側の洗浄開始タイミングと、洗浄時間が比較的短くて済む洗浄バルブ機構の下流側の洗浄開始タイミングをずらし、洗浄バルブ機構の上流側は、塗装機が塗装終了位置に達して塗料の供給が噴霧が終了したときに洗浄開始するようにそのタイミングを早めたので色替洗浄を早く終了させることができると同時に、洗浄バルブ機構の下流側は、塗装機が洗浄位置まで退避したときに洗浄開始するようになっているので塗装機から吹き出される洗浄流体の飛沫が被塗物に付着することもないという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1・・・・・・色替バルブ装置
2・・・・・・定量供給手段
3・・・・・・静電塗装機(塗装機)
4・・・・・・塗料供給流路
4A・・・・・上流側
4B・・・・・下流側
5・・・・・・洗浄バルブ機構
6・・・・・・廃液タンク
VT ・・・・・トリガ/ダンプバルブ
VE ・・・・・洗浄エア供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)
VL ・・・・・洗浄シンナ供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)
W・・・・・・自動車ボディ(被塗物)
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装機に対して各色塗料を選択供給するように成された多色塗装装置の色替洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車ボディの塗装を行う多色静電塗装装置においては、先行する被塗物を塗装する前色塗料と後続の被塗物を塗装する次色塗料の塗色が異なる場合に、色混じりを起こさないように色替洗浄を行うようにしている。
この色替洗浄は、塗装機から吹き出される飛沫が被塗物にかからない所定の洗浄位置まで塗装機を退避させた状態で、色替バルブ装置から静電塗装機に至るまでの塗料供給流路内に、洗浄エア・洗浄シンナなどの洗浄流体を供給することにより、色替バルブ装置,塗料供給流路及び静電塗装機の内部に残存する塗料を洗浄除去するものである。
そして、この場合に、被塗物となる自動車ボディはコンベアに載せられて所定間隔で次々と搬送されてくるので、色替洗浄は、前色塗料の塗装終了後,次色塗料の塗装開始までの短い時間内に終了させなければならない。
【0003】
ところで、一般の多色静電塗装装置は、静電塗装機を取り付ける塗装ロボットやレシプロケータにかかる負荷を軽減するために、各色塗料を選択供給する色替バルブ装置を静電塗装機から離れたところに配設し、塗料ホースなどの塗料供給流路が長く配管されているので、色替バルブ装置内部及び長い塗料供給流路内に残存する塗料をきれいに除去するのに時間がかかる。
【0004】
このため従来より、図2に示すように、各色塗料を選択供給する色替バルブ装置1から定量供給手段2を介して静電塗装機3に至る塗料供給流路4の前記塗装機3寄りに洗浄バルブ機構5を介装し、当該洗浄バルブ機構5により前記塗料供給流路4をその上流側4Aと下流側4Bに分けた多色静電塗装装置が提案されている(特開昭61−46271号公報)。
この多色静電塗装装置によれば、色替洗浄を行う場合に、色替バルブ装置1から供給される洗浄エア,洗浄シンナで当該色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至るまでの上流側4Aを洗浄し、その廃液を洗浄バルブ機構5から廃液タンク6に排出する。そして、これと同時に、洗浄バルブ機構5から供給される洗浄エア,洗浄シンナで当該洗浄バルブ機構5から静電塗装機3に至るまでの下流側4Bを洗浄するようにしている。
このように、長い塗料供給流路4をその上流側4A及び下流側4Bとに分けて、夫々を個別に且つ同時に洗浄することができるので、色替洗浄時間を短縮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近では生産効率向上の要請から、洗浄時間をより短縮することが望まれている。
そして、本発明者の実験によれば、洗浄バルブ機構5の下流側4Bは比較的短時間で洗浄できるものの、洗浄バルブ機構5の上流側4Aは内部に複雑な流路を形成した色替バルブ装置1が接続されているため洗浄に比較的長時間を要することが判明した。
【0006】
そこで本発明は、洗浄バルブ機構の上流側の洗浄をより早く終了させることにより全体の洗浄時間を短縮させることを技術的課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、各色塗料及び洗浄流体を選択供給する色替バルブ装置から塗装機に至る塗料供給流路に、前記色替バルブ装置から送給される各色塗料又は洗浄流体を前記塗装機又は廃液タンクに切換送給するトリガ/ダンプバルブと、洗浄流体供給源から送給される洗浄流体を前記塗装機に対して送給する洗浄流体供給バルブを備えた洗浄バルブ機構が介装されて、当該洗浄バルブ機構により前記塗料供給流路がその上流側と下流側に分けられた多色塗装装置の色替洗浄方法において、前記色替バルブ装置から供給される塗料を噴霧して被塗物を塗装していた塗装機が当該被塗物の塗装終了位置に達して、前記色替バルブ装置から当該塗装機への塗料の供給が停止された後、当該塗装機が所定の洗浄位置に退避する前に、前記色替バルブ装置から洗浄流体を供給すると共に、その廃液を洗浄バルブ機構のトリガ/ダンプバルブから廃液タンクに排出させて、前記洗浄バルブ機構の上流側の洗浄を開始すると共に、前記塗装機が予め設定された所定の洗浄位置に退避した後に、前記洗浄バルブ機構の洗浄流体供給バルブを開いて前記塗装機に対し洗浄流体を供給して、洗浄バルブ機構の下流側の洗浄を開始することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、塗装機が塗装終了位置に達して、色替バルブ装置からの塗料の供給が停止された後、塗装機が洗浄位置まで退避する前に、洗浄バルブ機構の上流側の洗浄を開始する。
すなわち、色替バルブ装置から塗装機に至る塗料供給流路に介装された洗浄バルブ機構のトリガ/ダンプバルブを操作して、洗浄バルブ機構の上流側を廃液タンクに連通し、色替バルブ装置から洗浄流体を供給すると、洗浄流体は色替バルブ装置から洗浄供給バルブ機構のトリガ/ダンプバルブを経て廃液タンクに排出される。
これにより、色替バルブ装置から洗浄バルブ機構に至る流路内が洗浄されることとなり、このとき廃液はすべて廃液タンクに回収され、塗装機から噴出されないので、被塗物に飛沫がかかることもない。
【0009】
次いで、塗装機が移動して被塗物に飛沫がかからない洗浄位置まで退避した後に、洗浄バルブ機構の下流側の洗浄を開始する。
すなわち、洗浄バルブ機構の洗浄流体供給バルブを開いて前記塗装機に対し洗浄流体を送給すると、その廃液は塗装機から噴出して排出され、洗浄バルブの下流側が洗浄される。
このように、塗装機が塗装終了位置に達して塗料の供給が停止された後、塗装機が洗浄位置まで退避する前に、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置が接続されている上流側の洗浄を開始するようにしたので、塗装機が塗装終了位置から洗浄位置に移動するまでの時間が有効に活用され、色替洗浄の終了時間を早めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明方法を示すタイミングチャートである。
【0011】
本発明方法に使用する多色塗装装置は、各色塗料,洗浄エア(洗浄流体),洗浄溶剤(洗浄流体)を選択供給する色替バルブ装置1からエアオペレートレギュレータやフラッシャブルギヤポンプなどの定量供給手段2を介して静電塗装機(塗装機)3に至る塗料供給流路4に洗浄バルブ機構5が介装され、当該洗浄バルブ機構5により塗料供給流路4がその上流側4Aと下流側4Bに分かれている。
色替バルブ装置1は、各色塗料供給源に接続された色替バルブV,V…と、洗浄エア供給源及び洗浄シンナ供給源に接続された洗浄エア供給バルブVa及び洗浄シンナ供給バルブVcを備えている。
また、洗浄バルブ機構5は、前記色替バルブ装置1から送給される各色塗料,洗浄エア,洗浄溶剤を前記塗装機3又は廃液タンク6に切換送給するトリガ/ダンプバルブVT と、洗浄エア供給源及び洗浄シンナ供給源に接続された洗浄エア供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)VE 及び洗浄シンナ供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)VL を備えている。
前記トリガ/ダンプバルブVT は、塗装時に上流側4Aを下流側4Bに接続させ、それ以外は上流側4Aを廃液タンク6に接続された廃液流路7に接続させるトリガバルブ8と、前記廃液流路7に介装されたダンプバルブ9とからなる。
【0012】
次に、本発明方法による色替洗浄を行う場合について説明する。
例えは、自動車ボディWの側面を塗装する場合は、まず、塗装開始位置Psに静電塗装機3を待機させておき(T1 )、自動車ボディWが到来したときに、高電圧を印加させた状態で上下に往復動させながら自動車ボディWの後方へ向かって塗装終了位置Peまで相対移動させる(T1 〜T2 )。
この間、色替バルブ装置1は、所望の色の塗料を供給する任意の色替バルブVを開き、洗浄バルブ機構5は、トリガ/ダンプバルブVT により上流側4Aと下流側4Bを連通させ、洗浄エア供給バルブVE 及び洗浄シンナ供給バルブVL を閉じておく。
これにより、色替バルブ装置1から供給された塗料が静電塗装機3から噴霧されて、塗装が行われる。
【0013】
次いで、静電塗装機3が塗装終了位置に達すると、当該塗装機3への高電圧の印加が停止されると共に、塗料を供給していた前記色替バルブVが閉じて色替バルブ装置1からの塗料の供給が停止され、塗装機3は塗装開始位置3に向かって移動開始する(T2 〜T3 )
そして、これと同時に、色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至る上流側4A内の洗浄を開始する。
具体的には、まず、洗浄バルブ機構5のトリガ/ダンプバルブVT を操作して、トリガバルブ8により上流側4Aと下流側4Bを遮断すると共に、ダンプバルブ9を開いて、上流側4Aから廃液タンク6に至る廃液流路7を導通させる。
そして、色替バルブ装置1の洗浄エア供給バルブVa及び洗浄シンナ供給バルブVcを交互に開いて洗浄エアと洗浄シンナを断続的に供給すれば、塗装機3が塗装終了位置Peから塗装開始位置Psに戻りながら、色替バルブ装置1から洗浄バルブ機構5に至る上流側4A内が洗浄される。
このとき、廃液はすべて廃液タンクに回収され、塗装機3から噴出されないので、塗装機3が自動車ボディWに正対していたとしても、当該自動車ボディWに廃液の飛沫がかかることもない。
【0014】
次いで、静電塗装機3が塗装開始位置(洗浄位置)Psに退避した後に、洗浄バルブ機構5から塗装機3に至る下流側4Bを洗浄する。
具体的には、塗装機3の霧化頭をシュラウド(図示せず)内に向けた状態で、前記洗浄バルブ機構5の洗浄エア供給バルブVE 及び洗浄シンナ供給バルブVL を交互に開いて洗浄エアと洗浄シンナを断続的に供給することにより、洗浄バルブ機構5から静電塗装機3に至る下流側4B内が洗浄され、その廃液は塗装機3から噴出されシュラウド内に回収される(T3 〜T4 )
【0015】
そして、上流側4A及び下流側4B双方の洗浄が終了した時点で、当該塗装機3を塗装開始位置Psに待機させ、後続の自動車ボディWが到来したときに、次色塗料で塗装を行う(T5 )。
【0016】
すなわち、静電塗装機3が塗装終了位置Peに達して塗料噴霧が終了したときに、当該塗装機3が洗浄位置となる塗装開始位置Psまで退避する前に、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置1が接続されている上流側4Aの洗浄を開始するようにしたので、静電塗装機3が塗装終了位置から洗浄位置に移動するまでの時間を有効に利用でき、色替洗浄の終了時間を早めることができる。
また、洗浄時間が比較的短くて済む洗浄バルブ機構5の下流側4Bは、静電塗装機3が洗浄位置となる塗装開始位置Psまで退避したときに、洗浄開始しているので、自動車ボディWに飛沫がかかることもない。
なお、上述した説明では静電塗装機3を備えた多色静電塗装装置を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、エア霧化などの非静電塗装機を備えた多色塗装装置にも適用できることはもちろんである。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、洗浄に長時間を要する色替バルブ装置が接続されている洗浄バルブ機構の上流側の洗浄開始タイミングと、洗浄時間が比較的短くて済む洗浄バルブ機構の下流側の洗浄開始タイミングをずらし、洗浄バルブ機構の上流側は、塗装機が塗装終了位置に達して塗料の供給が噴霧が終了したときに洗浄開始するようにそのタイミングを早めたので色替洗浄を早く終了させることができると同時に、洗浄バルブ機構の下流側は、塗装機が洗浄位置まで退避したときに洗浄開始するようになっているので塗装機から吹き出される洗浄流体の飛沫が被塗物に付着することもないという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1・・・・・・色替バルブ装置
2・・・・・・定量供給手段
3・・・・・・静電塗装機(塗装機)
4・・・・・・塗料供給流路
4A・・・・・上流側
4B・・・・・下流側
5・・・・・・洗浄バルブ機構
6・・・・・・廃液タンク
VT ・・・・・トリガ/ダンプバルブ
VE ・・・・・洗浄エア供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)
VL ・・・・・洗浄シンナ供給バルブ(洗浄流体供給バルブ)
W・・・・・・自動車ボディ(被塗物)
Claims (1)
- 各色塗料及び洗浄流体を選択供給する色替バルブ装置(1)から塗装機(3)に至る塗料供給流路(4)に、前記色替バルブ装置(1)から送給される各色塗料又は洗浄流体を前記塗装機(3)又は廃液タンク(6)に切換送給するトリガ/ダンプバルブ(VT ) と、洗浄流体供給源から送給される洗浄流体を前記塗装機(3)に対して送給する洗浄流体供給バルブ(VE ,VL ) を備えた洗浄バルブ機構(5)が介装されて、当該洗浄バルブ機構(5)により前記塗料供給流路(4)がその上流側(4A)と下流側(4B)に分けられた多色塗装装置の色替洗浄方法において、
前記色替バルブ装置(1)から供給される塗料を噴霧して被塗物(W)を塗装していた塗装機(3)が当該被塗物(W)の塗装終了位置に達して、前記色替バルブ装置(1)から当該塗装機(3)への塗料の供給が停止された後、当該塗装機(3)が所定の洗浄位置に退避する前に、前記色替バルブ装置(1)から洗浄流体を供給すると共に、その廃液を洗浄バルブ機構(5)のトリガ/ダンプバルブ(VT ) から廃液タンク(6)に排出させて、前記洗浄バルブ機構(5)の上流側(4A)の洗浄を開始すると共に、
前記塗装機(3)が予め設定された所定の洗浄位置に退避した後に、前記洗浄バルブ機構(5)の洗浄流体供給バルブ(VE ,VL ) を開いて前記塗装機(3)に対し洗浄流体を供給して、洗浄バルブ機構(5)の下流側(4B)の洗浄を開始することを特徴とする多色塗装装置の色替洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08173097A JP3673056B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 多色塗装装置の色替洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08173097A JP3673056B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 多色塗装装置の色替洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10272388A JPH10272388A (ja) | 1998-10-13 |
JP3673056B2 true JP3673056B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=13754547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08173097A Expired - Fee Related JP3673056B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 多色塗装装置の色替洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3673056B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP08173097A patent/JP3673056B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10272388A (ja) | 1998-10-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5378505A (en) | Method of and apparatus for electrostatically spray-coating work with paint | |
US20190337006A1 (en) | Coating device and corresponding coating process | |
KR100468811B1 (ko) | 투톤 도장방법 | |
US20080047591A1 (en) | Bell cup cleaning system and method | |
JPS59127671A (ja) | 塗装ロボツトのガンノズル自動洗浄装置 | |
JP3673056B2 (ja) | 多色塗装装置の色替洗浄方法 | |
JP3754632B2 (ja) | ツートーン塗装方法 | |
CN113909031B (zh) | 涂装系统以及涂装方法 | |
JP4398662B2 (ja) | 塗装用スプレーガン | |
US20050040257A1 (en) | Atomizer with dedicated cleaning fluid system | |
JPS6061076A (ja) | 塗装方法 | |
JP3760613B2 (ja) | 塗装方法及びこれに用いられる塗装ガン | |
KR20070118254A (ko) | 코팅 도포기를 위한 셔틀 푸쉬 시스템 | |
KR0125004B1 (ko) | 자동차 도장라인의 잔류페인트 처리공정 | |
JP2927983B2 (ja) | 塗装ラインにおける開閉操作部材の洗浄装置 | |
JPH10151385A (ja) | 塗料送給方法および塗装装置 | |
JPH05115830A (ja) | 塗装装置の洗浄方法 | |
JP3366731B2 (ja) | 多色静電塗装機 | |
JP3213150B2 (ja) | メタリック塗料の静電塗装方法 | |
JP3525874B2 (ja) | 塗装ロボットの洗浄方法及び塗装ロボット | |
JPH04363171A (ja) | 静電塗装方法 | |
JP3718053B2 (ja) | 静電塗装機 | |
JPH01194976A (ja) | 多色塗装装置 | |
JPH0713457U (ja) | 塗布装置 | |
JPS6061077A (ja) | 塗装方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |