JP3672011B2 - エポキシ樹脂組成物並びにこのエポキシ樹脂組成物を用いた積層フィルム及び半導体装置 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物並びにこのエポキシ樹脂組成物を用いた積層フィルム及び半導体装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己重合型或いはフェノール硬化型のエポキシ樹脂組成物、並びにこれを用いた半導体封止に有効な積層フィルム及びこのフィルムによって封止された半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、電子機器は著しい速度で小型化、軽量化の傾向にある。この流れの中で、電子機器の頭脳である半導体装置も小型化、軽量化の傾向にあり、究極的にはその実装面積をチップ寸法にまで縮小するCSP(Chip Size Package)実装が提唱されている。
【0003】
エポキシ樹脂はその優れた接着性、耐熱性、耐湿性のために、半導体パッケージ組み立て用の材料として広く用いられている。近年では上記のようなパッケージ方式の多様化に伴い、従来のような封止用の材料としてのみならず、コーティング材やダイボンド材、あるいはアンダーフィル材等として使用されている。これら材料は溶剤で希釈されたものあるいはペースト状のものがほとんどである。
【0004】
このうち溶剤で希釈されたものは、作業者の健康管理や安全上の問題から、使用時に揮散する溶剤の除去に相当の配慮をしなければならず、コストアップ要因となっている。
【0005】
また、コーティング材の使用法としては、半導体素子の表面をエポキシ樹脂組成物の薄膜のみで覆い、封止する方法、あるいはペースト状のエポキシ樹脂組成物でスクリーン印刷する方法などが提案されている。これらの材料には従来から知られている酸無水物硬化型エポキシ樹脂組成物やアミン硬化型エポキシ樹脂組成物などのペースト状のもの、あるいはこれらのペースト状のエポキシ樹脂組成物をフィルム上でBステージ化し、フィルム化したものなどが使用されている。
【0006】
一方、ダイボンド材あるいはアンダーフィル材も従来はペースト状のものがほとんどであったが、最近ではペースト状のダイボンド材をフィルム化したものが広く使用されるようになってきた。使用方法としてはフィルムをリードフレーム、あるいは基盤上に圧着し、その上に半導体素子を接着させ硬化させるものである。これらの材料としては、従来からよく知られている酸無水物硬化型エポキシ樹脂組成物やアミン硬化型エポキシ樹脂組成物がほとんどである。
【0007】
これらのBステージ化フィルムは、ペースト状の材料よりも取り扱いが容易であり、半導体装置の組み立て工程の簡略化に貢献する方式として大変有望なものであるが、酸無水物硬化型エポキシ樹脂組成物やアミン硬化型エポキシ樹脂組成物は、未硬化物の保存性、硬化物の耐湿特性や高温特性が不十分なため、直接半導体素子表面に薄膜で被覆する材料としては不十分なものである。
【0008】
一方、自己重合型エポキシ樹脂組成物、特にイミダゾール類を硬化触媒として用いる場合、或いはフェノール硬化型エポキシ樹脂組成物では、酸無水物硬化型のものやアミン硬化型のものに比べ、未硬化物の保存性及び硬化物の耐湿性や高温特性は良好であるが、反応の進行を制御し、半硬化状態のBステージ化フィルムを得ることが困難であり、従って、柔軟で作業性が良好なフィルムを得るには、原料であるエポキシ樹脂やフェノール樹脂硬化剤の軟化点を低下させる必要があり、この場合、硬化物の耐熱性が不十分であるといったジレンマが生じる。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、(1)硬化物の耐熱性、耐湿性、低応力性を低下させることなく、未硬化物のガラス転移温度を低下させた自己重合型及びフェノール硬化型エポキシ樹脂組成物、(2)(1)のエポキシ樹脂組成物を用いた柔軟で作業性が良好な薄膜フィルムを少なくとも1層とした2層以上の積層フィルム、及び(3)(2)のフィルム状エポキシ樹脂組成物で半導体素子と基板との隙間、及び半導体素子の表面を封止した半導体装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、2核体が10重量%以下、3〜5核体の合計量が50重量%以上であり、かつ重量平均分子量/数平均分子量が1.7以下であるエポキシ樹脂、無機質充填材、硬化触媒、更に必要に応じフェノール樹脂を含有し、未硬化物の軟化温度が15℃未満であるエポキシ樹脂組成物、好ましくは、自己重合型の場合、硬化触媒としてイミダゾール類を用いること、またフェノール硬化型の場合、フェノール樹脂のガラス転移温度が15℃未満であり、かつ単量体を含まないものを使用すること、更に好ましくは、これに芳香族重合体と下記組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとを反応させることにより得られる共重合体を配合し、更に揮発成分が0.1重量%以下であるエポキシ樹脂組成物を用いることにより、室温下においても良好な弾性と柔軟性を有することから非常に作業性が良好なフィルムが得られること、かつ、このフィルムにより半導体素子を被覆することで、耐熱性、耐湿性、低応力性が良好であり、ボイド量が少ない半導体装置が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0011】
RaR’bSiO(4-a-b)/2 …(1)
(但し、式中Rは水素原子、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基を含有する1価炭化水素基またはアルコキシ基を示し、R’は置換または非置換の1価炭化水素基を示し、a、bは0.001≦a≦1、0.9≦b≦2、1≦a+b≦3を満足する正数である。また1分子中のケイ素原子の数は2〜1000であり、1分子中のケイ素原子に直結した官能基Rの数は1以上である。)
【0012】
従って、本発明は、第一に、
(A)フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック樹脂及びフェノールとクレゾールの共縮合ノボラック型エポキシ樹脂から選ばれるノボラック型エポキシ樹脂又はトリスヒドロキシフェニルアルカン型エポキシ樹脂であって、2核体が10重量%以下、3〜5核体の合計量が50重量%以上、好ましくは3〜5核体の合計量が60重量%以上で3〜5核体の合計量に占める3核体の割合が58.18重量%以上、4核体の含有量が0〜13重量%であり、
かつ重量平均分子量/数平均分子量が1.7以下であるエポキシ樹脂
(B)無機質充填材
(C)硬化触媒
(D)必要に応じフェノール樹脂
を含有し、未硬化物のガラス転移温度が15℃未満であり、厚みが20〜150μmの25℃でゴム状の形態であることを特徴とする、自己重合型或いはフェノール硬化型のエポキシ樹脂組成物、
第二に、(D)成分のフェノール樹脂を含有しない場合、(C)成分の硬化触媒がイミダゾール類である、上記の自己重合型エポキシ樹脂組成物、又は(D)成分のフェノール樹脂を含有する場合、フェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂であって、これのガラス転移温度が15℃未満であり、かつ、単量体を含有しない、上記のフェノール硬化型エポキシ樹脂組成物、
第三に、芳香族重合体と下記組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとを反応させることにより得られる共重合体を含有する上記のエポキシ樹脂組成物、
RaR’bSiO(4-a-b)/2 …(1)
(但し、式中Rは水素原子、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基を含有する1価炭化水素基またはアルコキシ基を示し、R’は置換もしくは非置換の1価炭化水素基を示し、a、bは0.001≦a≦1、0.9≦b≦2、1≦a+b≦3を満足する正数である。また、1分子中のケイ素原子の数は2〜1000であり、1分子中のケイ素原子に直結した官能基Rの数は1以上である。)
第四に、未硬化物中の揮発成分が0.1重量%以下である、上記のエポキシ樹脂組成物
を提供する。
【0013】
また、本発明は、上記エポキシ樹脂組成物からなるフィルム、及びこのフィルムの片面又は両面に貼り付けられた、シリコーンシート、ポリテトラフルオロエチレンシート、離型用のシリコーン又はポリテトラフルオロエチレンを表面に塗布したポリエチレンテレフタレートから選ばれる保護層とからなる積層フィルム、またこの場合、上記エポキシ樹脂組成物と上記保護層の間の片方又は両方に粘着剤の層を挟み込んだ積層フィルム、及び上記エポキシ樹脂組成物のフィルムの硬化物により半導体素子の表面が封止された半導体装置を提供する。
【0014】
以下、詳細に本発明について説明する。
本発明で使用可能なエポキシ樹脂としては、2核体が10重量%以下(即ち、0〜10重量%)、3〜5核体の合計量が50重量%以上(即ち、50〜100重量%)であり、3〜5核体の合計量に占める3核体の割合が58.18重量%以上であり、4核体の含有量が0〜13重量%であり、かつ重量平均分子量/数平均分子量が1.7以下(即ち1.0〜1.7)であるエポキシ樹脂であればいかなるものでも使用することができる。ここで、本発明で使用されるエポキシ樹脂は各核毎に1個のエポキシ基を有するものであり、従ってn核体は1分子中にn個のエポキシ基を有するものである。
【0015】
この種のエポキシ樹脂としては、下記式(2)で示されるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、或いはフェノールとクレゾールの共縮合ノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、下記式(3)で示されるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂やトリスヒドロキシフェニルプロパン型エポキシ樹脂などのトリスヒドロキシフェニルアルカン型エポキシ樹脂などが望ましい。この中でも特に、3〜5核体の合計量が60重量%以上(60〜100重量%)であり、3〜5核体の合計量に占める3核体の割合が60重量%以上(60〜100重量%)であり、重量平均分子量/数平均分子量が1.5以下(1.0〜1.5)であり、かつ軟化温度が15℃未満、特に10℃未満であるもの、とりわけフェノールノボラック型エポキシ樹脂又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が望ましい。エポキシ樹脂全体に対し、2核体の含有量が多すぎると、硬化物のガラス転移温度が低くなってしまい、耐熱性の低下を招いてしまう。また、2核体の含有量が適正でも、3〜5核体の合計量が少なすぎると、6核体以上の割合が多くなり、未硬化物のガラス転移温度が高くなり、室温においてフィルムの柔軟性が損なわれ、フィルムが破損してしまうといった問題が発生する。
【0016】
【化1】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、Gは下記式で示されるグリシジル基、R2は水素原子又は臭素原子、nは0又は自然数、好ましくは0〜5の整数、特に好ましくは1,2又は3である。)
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、Gは下記式で示されるグリシジル基、R2は水素原子又は臭素原子、mは0又は自然数、好ましくは0〜5の整数、特に好ましくは0又は1である。)
【0019】
【化4】
【0020】
上記エポキシ樹脂のほかに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂など、従来公知のエポキシ樹脂を併用しても良く、この場合、これらのエポキシ樹脂の配合量は、エポキシ樹脂組成物のガラス転移温度が15℃以上にならない範囲である。
【0021】
これらエポキシ樹脂中の全塩素含有量は、好ましくは1500ppm以下、特に1000ppm以下である。また、120℃で50%エポキシ樹脂濃度における20時間での抽出水塩素が5ppm以下であることが好ましい。全塩素含有量、抽出水塩素が多いと半導体の耐湿信頼性が低下するおそれがある。
【0022】
本発明で使用可能な無機質充填材は、その種類は特に限定されるものではなく、用途に応じて任意に選択される。例えば結晶性シリカ、非結晶性シリカ等の天然シリカ、合成高純度シリカ、合成球状シリカ、タルク、マイカ、窒化ケイ素、ボロンナイトライド、アルミナ等、或いはAg粉のような電導性粒子等から1種類又は2種類以上を用いることができる。無機質充填材の形状としては、球状、破砕状、無定形など特に制限されないが、球状のものが好ましい。無機質充填材の配合量は、樹脂分総量(即ち、エポキシ樹脂量と、後述するフェノール樹脂や芳香族重合体とオルガノポリシロキサンとの共重合体を配合する場合には、これらフェノール樹脂及び該共重合体量とを加えた合計)100重量部に対し、好ましくは50〜1000重量部、より好ましくは100〜400重量部である。また、無機質充填材の粒径は積層フィルムの厚みにより制限され、望ましくは最大粒径はフィルムの厚み未満、平均粒径は1/2未満である。
【0023】
通常は、最大粒径が150μm未満、好ましくは75μm未満であり、平均粒径が0.1〜70μm、好ましくは1〜30μm程度のものが使用される。この平均粒径は、例えばレーザー光回折法による重量平均値(又はメディアン径)等として求めることができる。
【0024】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、フェノール樹脂等の硬化剤を配合しない自己重合型、又はフェノール樹脂を硬化剤として用いたフェノール硬化型のいずれにも調製し得るが、いずれの場合も硬化触媒を必須成分として配合する。
【0025】
この場合、自己重合型エポキシ樹脂組成物で使用可能な硬化触媒は、エポキシ樹脂を単独重合させるものであればその種類は特に限定されるものではなく、例えば、イミダゾール類、3級アミン類等から1種又は2種以上を用いることができるが、この中でも未硬化物の保存性を考慮すると、特にイミダゾール類(イミダゾール化合物)を用いることが望ましい。イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)−イミダゾール等を挙げることができ、また3級アミン類としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミンや1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7などのシクロアミジン化合物等を挙げることができる。
【0026】
フェノール硬化型エポキシ樹脂組成物の場合は、上記イミダゾール類、3級アミン類に加え、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボランなどの有機ホスフィン化合物及びその塩、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートなどの4級ホスホニウム化合物及びその塩等の有機リン化合物類を用いることができる。
【0027】
硬化触媒の配合量は、エポキシ樹脂(フェノール樹脂を配合する場合は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との総量)100重量部に対し、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。硬化触媒の配合量が少なすぎると加熱成型時に硬化不良を起こし、また多すぎると保存安定性が低下する等といった問題が発生するおそれがある。
【0028】
フェノール硬化型エポキシ樹脂組成物においては、フェノール樹脂を硬化剤として配合する。
【0029】
本発明で使用されるフェノール樹脂は、分子中に少くとも1個、好ましくは2個以上のフェノール性水酸基を有するものであればいかなるものでもよく、その分子量分布はエポキシ樹脂のように特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂組成物(未硬化物)のガラス転移温度が15℃未満であることを達成するために、フェノール樹脂のガラス転移温度は15℃未満であることが望ましく、特に好ましくは10℃未満であることが望ましい。また硬化物の耐熱性が低下することを避けるために、単量体(即ち、1核体)を含有しないことが望ましい。このような条件を考慮した場合、単量体(1核体)を含有せず、2〜4核体の合計量が80重量%以上(即ち、80〜100重量%)であり、2〜4核体の合計量に占める2核体の割合が40重量%以上、70重量%未満であり、かつガラス転移温度が15℃未満、特に10℃未満であるもの、特にフェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂(下記構造式(4))が望ましい。ここで、本発明で使用されるフェノール樹脂は、各核毎に1個のフェノール性水酸基を有するものであり、従ってn核体は、1分子中にn個のフェノール性水酸基を有するものである。2〜4核体の合計量に占める2核体の割合が70重量%以上では、硬化物のガラス転移温度が低くなってしまい、耐熱性の低下を招くおそれがある。また2〜4核体の合計量に占める2核体の割合が40重量%未満、2〜4核体の合計量が80重量%未満では、3核体以上の割合が多くなり、未硬化物のガラス転移温度が高くなり、室温においてフィルムの柔軟性が損なわれ、フィルムが破損してしまうといった問題が発生するおそれがある。
【0030】
【化5】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子又は臭素原子、nは0又は自然数、好ましくは0〜5の整数、特に好ましくは0,1又は2である。)
【0031】
上記フェノール樹脂のほかに、ビスフェノールA型樹脂、ビスフェノールF型樹脂などのビスフェノール型フェノール樹脂、フェノールとクレゾールの共縮合ノボラック樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型樹脂、トリスヒドロキシフェニルプロパン型樹脂などのトリスヒドロキシフェニルアルカン型樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、シクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂など、従来公知のフェノール樹脂を併用しても良く、この場合、これらのフェノール樹脂の配合量はエポキシ樹脂組成物のガラス転移温度が15℃以上にならない範囲である。
【0032】
フェノール樹脂の配合量は、エポキシ樹脂の配合量に対して当量比(即ち、エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するフェノール樹脂中のフェノール性水酸基のモル比)で0.5以上、2.0以下であることが望ましく、より好ましくは0.8以上、1.2以下である。フェノール樹脂の配合量がエポキシ樹脂の配合量に対して当量比で0.5未満、又は2.0より大きい場合は、樹脂組成物が十分に硬化せず、耐熱性が低下するといった問題が発生するおそれがある。
【0033】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、その用途に応じてカーボンブラック等の顔料、染料、難燃化剤、カップリング剤、熱可塑性樹脂その他の添加剤を配合することが可能である。
【0034】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、未硬化状態で室温付近(25℃程度)において柔軟なゴム状であり、従って未硬化物のガラス転移温度が15℃未満、より好ましくは10℃未満であることが望ましい。未硬化物のガラス転移温度が15℃以上である場合、室温においてフィルムの柔軟性が損なわれ、フィルムが破損してしまうといった問題が発生するおそれがある。
【0035】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、特に低応力性を向上させるために、芳香族重合体と特定のオルガノポリシロキサンとを反応させることにより得られる共重合体を必要に応じて配合することが望ましい。
【0036】
ここで芳香族重合体としては、種々の化合物を使用し得、例えば下記式(5),(6)の構造のエポキシ樹脂やフェノール樹脂などが挙げられる。
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子又は臭素原子、R3は水素原子又は下記式で示されるグリシジル基、nは0又は自然数、好ましくは0〜50の整数、特に好ましくは1〜20の整数、mは0又は自然数、好ましくは0〜5の整数、特に好ましくは0又は1である。)
【0039】
【化8】
【0040】
また、芳香族重合体として、下記式(7)〜(9)の構造のアルケニル基含有化合物(エポキシ樹脂又はフェノール樹脂)を用いることもできる。
【0041】
【化9】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子又は臭素原子、R3は水素原子又は下記式で示されるグリシジル基、n,mは自然数、好ましくはn+mが2〜50、より好ましくは2〜20の整数である。)
【0042】
【化10】
【0043】
一方、オルガノポリシロキサンは、下記組成式(1)で示されるものである。
RaR’bSiO(4-a-b)/2 …(1)
(但し、式中Rは水素原子、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基を含有する1価炭化水素基またはアルコキシ基を示し、R’は置換もしくは非置換の1価炭化水素を示し、a、bは0.001≦a≦1、0.9≦b≦2、1≦a+b≦3を満足する正数である。ここでRは、前記した芳香族重合体中のエポキシ基、フェノール性水酸基又はアルケニル基と反応して、共重合体を形成し得る官能性基であり、また、1分子中のケイ素原子の数は2〜1000、好ましくは10〜400であり、1分子中のケイ素原子に直結した官能基Rの数は1以上、好ましくは2〜5、特に好ましくは2である。)
【0044】
この場合、Rのアミノ基含有1価炭化水素基としては、下記のものが挙げられる。
【0045】
【化11】
(n;1〜3の整数)
【0046】
エポキシ基含有1価炭化水素基としては、下記のものが挙げられる。
【0047】
【化12】
(n;1〜3の整数)
【0048】
ヒドロキシ基含有1価炭化水素基としては、下記のものが挙げられる。
【0049】
【化13】
(m;0〜3の整数、n;1〜3の整数)
【0050】
カルボキシ基含有1価炭化水素基としては、−CXH2XCOOH(X=0〜10の整数)が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等の炭素数1〜4のものが挙げられる。
【0051】
また、R’の置換又は非置換の1価炭化水素基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などや、これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子などで置換したハロゲン置換1価炭化水素基を挙げることができる。これらの中では、特にメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基が好ましい。
【0052】
更に、a、bは上述した値であるが、好ましくは0.01≦a≦0.1、1.8≦b≦2、1.85≦a+b≦2.1、ケイ素原子数は好ましくは10〜400、より好ましくは20〜210である。
【0053】
このようなオルガノポリシロキサンとしては、例えば下記構造の化合物を挙げることができる。
【0054】
【化14】
【0055】
式(10),(11)において、R’は式(1)と同じ非置換又は置換1価炭化水素基、好ましくはメチル基又はフェニル基を示し、Xはアミノ基、エポキシ基、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基含有1価炭化水素基を示し、pは0〜1000、好ましくは8〜400の整数、qは0〜20、好ましくは0〜5の整数を示す。
【0056】
具体的には下記のジオルガノポリシロキサンを挙げることができる。
【0057】
【化15】
【0058】
上記のオルガノポリシロキサンの分子量は、特に限定されるものではないが、100〜70000が望ましい。これはオルガノポリシロキサンの分子量が100〜70000である場合、得られた共重合体をエポキシ樹脂組成物に配合すると、マトリクス中に共重合体が相溶せず、かつ微細な海島構造を形成するためである。分子量が100未満であると、マトリクス中に共重合体が相溶し、海島構造が消滅し、分子量が70000より大きければ、海島が大きくなってしまい、いずれの場合も硬化物の低応力性が低下するおそれがある。
【0059】
上記芳香族重合体とオルガノポリシロキサンとを反応させて共重合体を得る方法としては公知の方法が採用される。
【0060】
また、この共重合体の配合量は、エポキシ樹脂(フェノール樹脂を配合する場合はエポキシ樹脂とフェノール樹脂との合計)100重量部に対して0〜100重量部程度が好ましく、より好ましくは1〜50重量部程度である。特にフェノール硬化型エポキシ樹脂組成物の場合は、前記したエポキシ樹脂、フェノール樹脂及び該共重合体の全体において、エポキシ基の総量に対してフェノール性ヒドロキシル基の総量が0.5以上、2.0以下であることが望ましく、より好ましくは0.8以上、1.2以下であることが望ましい。エポキシ基の総量に対してフェノール性ヒドロキシル基の総量が上記範囲外の場合、樹脂組成物が十分に硬化せず、耐熱性が低下するといった問題が発生する場合がある。
【0061】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜90℃に加熱されているロール、ニーダー、連続混練装置などで混合した後、ガラス転移温度以下に冷却し、破砕する等の方法で得ることができる。なお、成分の配合順序は特に制限されるものではない。
【0062】
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物はフィルム状で使用することが好適であるが、この場合の加熱成形時の条件は、従来の固形樹脂のトランスファー成形と比べると材料が受ける圧力は極めて小さく、また液状材料のポッティングやアンダーフィルと比べると材料は急激に高温にさらされる場合が多い。従って未硬化物に含まれる揮発成分がボイドとして硬化後に残留しやすくなる傾向があるため、揮発成分が極めて少ないことが望まれる。具体的には揮発成分の含有量が0.1重量%以下、好ましくは0.01重量%以下であることが望ましい。
【0063】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、半導体封止用として有効に用いられるが、この際フィルム状に加工して使用することが好ましく、特に2層以上の積層フィルムの少なくとも1層として用いることが好ましい。この場合、本発明のエポキシ樹脂組成物からなるフィルムの厚さは20〜150μmであることが好ましい。なお、他の層の材質や厚み等は積層フィルムの用途に応じて選択される。
【0064】
具体的には、本発明のエポキシ樹脂組成物で形成される層の保護を目的とした、シリコーンシート、テフロンシート、或いは離型用のシリコーン又はテフロン等を表面に塗布したPET(ポリエチレンテレフタレート)シート等を片面又は両面に貼り付けた積層フィルム、基材や半導体素子との室温での仮接着を目的とした粘着剤の層をエポキシ樹脂組成物の層と上記保護層の間の片方又は両方に挟み込んだ積層フィルム等である。
【0065】
なお、本発明の積層フィルムは通常のゴムシートの製造等に用いるコーター・ラミネーター等を用いて製造される。この際、本発明のエポキシ樹脂組成物を必要に応じて加熱、加圧して引き延ばし、積層フィルムの用途に応じて板状に切断、或いはテープ状に切断、巻き取ることにより製造することができる。これは、用途に応じて更に切断され、先述した保護層を除去した後、用いられる。
【0066】
本発明の積層フィルムが使用される半導体装置は特に限定されるものではないが、CSPのような小型、薄型の半導体装置に好適であり、とりわけチップ〜基盤間の狭ギャップの接着剤用用途に有効であり、従来の酸無水物硬化型、或いはアミン硬化型の材料よりも信頼性に優れた接着が得られる。また、本発明の積層フィルムの使用方法も特に限定されるものではないが、フィルムを適当なサイズに切断し、基盤上に仮圧着し、フィルム上にチップを搭載した後、全体を熱圧着する等の方法により半導体装置を得ることができる。ここでチップの搭載前にフィルムにプレヒートを施しても差し支えない。
【0067】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂(及び好ましくはフェノール樹脂硬化剤)の分子量分布を制御したことにより、硬化物の耐熱性、耐湿性を低下させることなく、未硬化物のガラス転移温度を低下させることが可能である。また、このエポキシ樹脂組成物を用いることにより、柔軟で、作業性が良好なフィルムが得られ、さらにこのエポキシ樹脂組成物の層を1層とし、用途に応じて他の層を貼り付けた2層以上の積層フィルムを得ることができ、また、このフィルムにより半導体素子を被覆することで、耐熱性、耐湿性、低応力性の良好な半導体装置が得られる。
【0068】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0069】
[実施例、比較例]
表1に示す分子量分布、エポキシ当量、及びガラス転移温度を持つエポキシ樹脂A〜F、表2に示す分子量分布、フェノール性水酸基当量、及びガラス転移温度を持つフェノール樹脂A〜D、無機質充填材(最大粒径24μm未満、平均粒径4μmの球状シリカ)、硬化触媒(2−フェニルイミダゾール 2PZ又はトリフェニルホスフィン TPP)、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,KBM403:信越化学製)、及び下記式で示される化合物(芳香族重合体とオルガノポリシロキサンの共重合体,エポキシ当量291,シロキサン含有量31.2重量%)を表3〜5に示すように配合し、得られる配合物を熱2本ロールで均一に溶融混合し、エポキシ樹脂組成物(実施例1〜10、比較例1〜5)を製造した。なお、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び上記共重合体の配合比は、エポキシ基/フェノール性ヒドロキシ基=1/1(モル比)、樹脂成分の全体に対する共重合体中のポリシロキサン含有量が8重量%になるよう調整した。
【0070】
また、比較例6,7は、エポキシ樹脂として液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂G,エポキシ当量179)、硬化剤として比較例6ではDDM(4,4’−ジアミノジフェニルメタン,当量99)、比較例7では4−MTHPA(4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸,当量166)を用いた。これを表5に示すように配合(ここでも官能基が等当量になるよう配合した)で混合し、得られるエポキシ樹脂組成物を60℃程度でBステージ化させ、表5中に示すようなガラス転移温度にした後に、フィルム成形その他の作業を行った。
【0071】
【化16】
【0072】
【表1】
A〜D:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
E:フェノールノボラック型エポキシ樹脂
F:トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂
単位:2〜5核体,6核体以上 重量%
Mw:重量平均分子量,Mn:数平均分子量
【0073】
【表2】
A〜C:クレゾールノボラック樹脂
D:フェノールノボラック樹脂
単位:2〜4核体,5核体以上 重量%
Mw:重量平均分子量,Mn:数平均分子量
【0074】
これらのエポキシ樹脂組成物について、以下の(a)〜(h)の諸試験を行った。結果を表3〜5に示す。
(a)未硬化物のガラス転移温度(Tg)
10mgの未硬化物を用いて、DCSで毎分5℃で昇温した時の比熱の極大点を測定した。
(b)フィルムのハンドリング性
10mm×50mm×0.1mmの短冊状の未硬化物のフィルムを、25℃において短冊の短辺(10mm)が重なり合うよう2つ折りにし、破損するフィルム数/全フィルム数を測定した。
(c)硬化物のガラス転移温度(Tg)
150℃,50kgf/cm2,3分の条件で5mm×5mm×15mmの試験片を成形し、これを150℃,4時間の条件でポストキュアーした後、TMA(Thermal Mechanical Analysis)で毎分5℃で昇温した時の値を測定した。
(d)耐湿性
図1の半導体装置を121℃/100%/2atmRH雰囲気中に24時間及び48時間放置し、断線により異常値を示すパッケージ数/総パッケージ数を測定した。
(e)吸水率
150℃,50kgf/cm2,3分の条件で50mmφ×3mmの試験片を成形し、これを150℃,4時間の条件でポストキュアーした後、121℃/100%/2atmRH雰囲気中に24時間放置し、重量変化を測定した。
(f)吸湿後の耐半田クラック性
図1の半導体装置を121℃/100%/2atmRH雰囲気中に24時間放置した。これを240℃の半田浴に10秒間浸漬し、クラック発生パッケージ数/総パッケージ数を測定した。
(g)未硬化物の揮発成分
5gの未硬化物を180℃,1時間の条件で加熱し、重量変化を測定した。
(h)硬化物のボイド量
図1の半導体装置について、超音波探傷装置を用いて、ボイド占有面積/パッケージ総面積を測定した。
【0075】
ここで、図1において、1はBT基盤、2はAu端子、3はCu配線、4はエポキシ樹脂組成物フィルム、5は半田バンプ、6はSiチップであり、BT基盤上に、エポキシ樹脂組成物のフィルム(10mm×10mm×0.1mm)をのせ、仮圧着し、これを120℃,10秒の条件でプレヒートした後、Al配線と半田バンプを施したSiチップ(10mm×10mm×0.3mm)をのせ、180℃,10kgf/cm2,10秒の条件で加熱成形し、これを150℃,1時間の条件でポストキュアすることにより、半導体装置を作成した。
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例、比較例で用いた半導体装置の説明図である。
【符号の説明】
1 BT基盤
2 Au端子
3 Cu配線
4 エポキシ樹脂組成物フィルム
5 半田バンプ
6 Siチップ
Claims (12)
- (A)フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック樹脂及びフェノールとクレゾールの共縮合ノボラック型エポキシ樹脂から選ばれるノボラック型エポキシ樹脂又はトリスヒドロキシフェニルアルカン型エポキシ樹脂であって、2核体が10重量%以下、3〜5核体の合計量が50重量%以上であり、3〜5核体の合計量に占める3核体の割合が58.18重量%以上であり、4核体の含有量が0〜13重量%であり、かつ重量平均分子量/数平均分子量が1.7以下であるエポキシ樹脂
(B)無機質充填材
(C)硬化触媒
を必須成分として含有し、未硬化物のガラス転移温度が15℃未満であり、厚みが20〜150μmの25℃でゴム状の形態のエポキシ樹脂組成物。 - (A)成分のエポキシ樹脂が、3〜5核体の合計量が60重量%以上であり、3〜5核体の合計量に占める3核体の割合が60重量%以上のものである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- (C)成分の硬化触媒がイミダゾール類である請求項1乃至3のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
- (D)成分としてフェノール樹脂のガラス転移温度が15℃未満であり、かつ単量体を含有しないフェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂を含有するものである請求項1乃至4のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
- (D)成分のフェノール樹脂が、2〜4核体の合計量が80重量%以上であり、2〜4核体の合計量に占める2核体の割合が40重量%以上70重量%未満である請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
- エポキシ樹脂組成物が、芳香族重合体と下記組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサンとを反応させることにより得られる共重合体を含有する請求項1乃至6のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
RaR’bSiO(4-a-b)/2 …(1)
(但し、式中Rは水素原子、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシ基もしくはカルボキシ基を含有する1価炭化水素基又はアルコキシ基を示し、R’は置換もしくは非置換の1価炭化水素基を示し、a、bは0.001≦a≦1、0.9≦b≦2、1≦a+b≦3を満足する正数である。また、1分子中のケイ素原子の数は2〜1000であり、1分子中のケイ素原子に直結した官能基Rの数は1以上である。) - エポキシ樹脂組成物の未硬化物中の揮発成分が0.1重量%以下である請求項1乃至7のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1乃至8のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物からなるフィルム。
- 請求項9記載のエポキシ樹脂組成物からなるフィルムの片面又は両面に貼り付けられた、シリコーンシート、ポリテトラフルオロエチレンシート、離型用のシリコーン又はポリテトラフルオロエチレンを表面に塗布したポリエチレンテレフタレートから選ばれる保護層とからなる積層フィルム。
- 上記エポキシ樹脂組成物と上記保護層の間の片方又は両方に粘着剤の層を挟み込んだ請求項10記載の積層フィルム。
- 請求項9記載のエポキシ樹脂組成物からなるフィルムの硬化物により半導体素子の表面が封止された半導体装置。
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