JP3665729B2 - 駐車装置の車両ドア閉扉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を載置する車両載置部を備えた駐車装置における、車両ドア閉扉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械式駐車装置においては、車両をリフト、走行台車、又はパレット等の車両載置部に乗せて移送する際に、車両載置部上の車両のドアが半ドア等で完全に閉じられていない状態で移動させられたときに、ドアが開いて車両載置部からはみ出す状態となると開いたドアが移動中に駐車装置内の構造物や機器等に接触する惧れがある。このような事態が起きた場合には、機械式駐車装置では安全装置が働いて動作を停止するようになっている。しかし、動作が停止すると復旧作業を行わなければならない。また、開いたドアが駐車装置内の構造物や機器等に接触してドア(車両)を損傷してしまう事態も予想される。
【0003】
これらのような事態に対処するために、ドアが所定の開度以上に開かないようにドアストッパ等の半ドア防止装置が様々提案されている。(たとえば、特開平8−74439号公報等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の半ドア防止装置にあっては、プロテクトバー等の開扉阻止部材によりドアが所定の開度以上に開くのを防止することは可能であるが、開扉状態にあるドアを強制的に閉じることは不可能であった。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、何らかの要因により開扉状態にあるドアを強制的に閉じることができ、駐車装置の安全性をより一層高めることが可能な車両ドア閉扉装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る駐車装置の車両ドア閉扉装置は、車両が載置される車両載置部の前後方向に延びて設けられ、上下方向に移動可能で且つ開扉状態にある車両のドアに当接可能な閉扉部材を備えており、閉扉部材は、開扉状態にあるドアに当接し、車両の側方から見て車両の前後方向に対して傾斜した状態で移動することによりドアを閉じることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る駐車装置の車両ドア閉扉装置は、上述した閉扉部材が、開扉状態にあるドアに当接し、車両の側方から見て車両の前後方向に対して傾斜した状態で移動することによりドアを閉じるので、何らかの要因により開扉状態にあるドアを強制的に閉じることができる。この結果、車両載置部に載置された車両のドアが移動中に開くのを確実に防止でき、安全装置が働いて動作を停止するのを抑制できるとともに、駐車装置の安全性をより一層高めることができる。
【0008】
また、閉扉部材は、開扉状態にあるドアの端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも閉扉部材の移動方向に見て前方側とされた傾斜状態で上方に移動することによりドアを閉じることが好ましい。このように、閉扉部材が、開扉状態にあるドアの端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも閉扉部材の移動方向に見て前方側とされた傾斜状態で上方に移動することによりドアを閉じるので、開扉状態にあるドアを確実に閉じることができる。
【0009】
また、閉扉部材は、車両載置部の車両側方となる位置に設けられており、開扉状態にあるドアの下端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することによりドアを閉じることが好ましい。このように、閉扉部材が、車両載置部の車両側方となる位置に設けられ、開扉状態にあるドアの下端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することによりドアを閉じるので、通常略直線状にデザインされるドアの下端部に閉扉部材が当接して上方に移動することになり、開扉状態にあるドアを確実且つスムーズに閉じることができる。
【0010】
また、閉扉部材は、車両を車両載置部に移載するときには車両が移載可能となるように退避し、車両を車両載置部に載置した後に移動することが好ましい。このように構成した場合、車両を車両載置部に移載するときには、閉扉部材は車両が移載可能となるように退避するので、閉扉部材が車両の載置を妨げるのを防ぐことができる。また、車両を車両載置部に載置した後に閉扉部材が移動することにより、車両を車両載置部に乗せて移送する際に、車両載置部の移動に先立って確実にドアを閉じることができる。
【0011】
また、閉扉部材は、閉扉部材がドアに当接するときに生じる衝撃を緩和するための衝撃緩和部材を有することが好ましい。このように、閉扉部材が、閉扉部材がドアに当接するときに生じる衝撃を緩和するための衝撃緩和部材を有することにより、閉扉部材の当接によりドアが損傷するのを防ぐことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明による駐車装置の車両ドア閉扉装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。
【0013】
図1〜図8に示される実施形態は、本発明を、入出庫バースに車両を進入させて、リフト内の昇降台に車両を移載し、この昇降台が下降して所定のフロアに停止し、走行台車に車両を移載し、走行台車が平面往復走行して所定の駐車室で停止し、駐車室に車両を移載して格納する方式の機械式駐車装置、いわゆる平面往復方式駐車装置に適用したものである。
【0014】
この機械式駐車装置1は、図1に示されるように、所定のフロアFに入出庫領域としての入出庫バース2を備えている。この入出庫バース2は、車両Vを機械式駐車装置1内に自動搬入すべく運転者の運転により車両Vを乗り入れて当該運転者が降車する領域であると共に、自動搬出されてきた車両Vに運転者が乗車して当該車両Vを運転者の運転により機械式駐車装置1から乗り出しする領域である。
【0015】
フロアFの下方の所定階Pと入出庫バース2脇の領域とは昇降路4により連絡され、この昇降路4に当該昇降路4を昇降移動するリフト4aが配設されている。ここで、リフト4aは、各請求項における車両載置部を構成している。
【0016】
所定階Pの昇降路4脇には、一方向に延在する走行路9が設定され、この走行路9に当該走行路9を走行する走行台車5が配設されている。ここで、走行台車5は、各請求項における車両載置部を構成している。
【0017】
これらの入出庫バース2、リフト4a、走行台車5には各々、横行コンベア8,8が配設されている。この横行コンベア8,8は、公知のベルトコンベアであり、その一方が車両Vの前輪を載置する前輪コンベアで、その他方が後輪を載置する後輪コンベアである。そして、これらの横行コンベア8,8を各々駆動することで、車両Vの車輪を車両Vの幅方向に移送して当該車両Vを隣接する他の横行コンベア8,8に移載する。従って、入出庫バース2とリフト4aとの間、リフト4aと走行台車5との間で、車両Vの移載が可能とされている。
【0018】
図1及び図2に示すように、走行路9脇に沿って両側には駐車領域10,11が各々配設されている。一方側(図2における図示左側)の駐車領域11は、走行路9脇に沿って一列に並設される複数の固定パレット20を備えている。この固定パレット20にも、上記横行コンベア8,8が配設され、走行台車5との間で車両Vの移載が可能とされている。そして、この固定パレット20を有する領域が所謂駐車室を各々構成している。
【0019】
走行路9を挟んだ駐車領域11とは反対側に位置する駐車領域10は、走行路9と同段に設定される第1駐車部12と、この第1駐車部12の上段に設定される第2駐車部13と、を備えている。
【0020】
これらの第1駐車部12及び第2駐車部13を備える駐車領域10には、特に図2に示すように、車両Vを載置可能なパレットが複数配置されると共に、このパレットに載置した車両Vを収容可能な複数の駐車空間C1〜C4が設定されている。ここで、本実施形態では、走行路9に沿う方向を縦列方向、これに直交する水平方向を横列方向と定義する。
【0021】
第1駐車部12には、図1に示すように、走行路9脇に沿って駐車空間C3が、当該駐車空間C3の車両V前後方向が走行路9に沿うようにして2個以上並設されていると共に、図2に示すように、これらの駐車空間C3の横列方向に隣接して駐車空間C4が一列に並設されている。すなわち、第1駐車部12は、走行路9脇に沿って縦列方向に2個以上並設される駐車空間を横列方向に2列備える構成とされている。
【0022】
また、この第1駐車部12の上段に位置する第2駐車部13は、図2に示すように、第1駐車部12の各駐車空間C3,C4に対応するこれらの上方位置に駐車空間C1,C2を各々備えている。
【0023】
第1駐車部12の駐車空間C3,C4には、横行パレット21が、横列方向の駐車空間C3,C4の個数より1個少ない個数(本実施形態では1個)配置され、第2駐車部13の駐車空間C1,C2には、昇降パレット22a,22bが各々配置されている。これらのパレット21,22a,22bにも各々、前述した横行コンベア8,8が配設され、駐車空間C3に位置する横行パレット21と走行台車5との間で車両Vの移載が可能とされていると共に、隣接するパレット同士間で車両Vの移載が可能とされている。
【0024】
駐車空間を画成する枠体15側には、駐車空間C3,C4の下端を横列方向に横切る2本のレール16が架設されていると共に、横行パレット21には、その下部の前後端(図2における紙面手前側と奥側)に各々、上記レール16上を転動する一対の車輪17が配設されていて、横行パレット21は、横行パレット駆動モータ(図示せず)の駆動に従って、レール16上を車輪17を介して往復移動する構成とされている。
【0025】
また、枠体15側には、昇降パレット22a,22bの落下防止用のパレット支持部51を各々備えていて、昇降パレット22a,22bは、何れか一方のパレット支持部51によるパレット支持を解除した状態で、昇降パレット駆動モータ44の正転若しくは逆転方向の回転駆動力をベルト57を介して駆動軸52に伝達してチェーン42を巻き上げ若しくは繰り出すことで、支持が解除された昇降パレットが単段昇降する構成とされている。
【0026】
より具体的に説明すれば、前述したように、横行パレット21は、横列方向には当該横列方向の駐車空間C3,C4の個数より1個少ない個数で配置されているため、駐車空間C3に位置する横行パレット21が駐車空間C4に移動するのが可能とされ、また、駐車空間C4に位置する横行パレット21が駐車空間C3に移動するのが可能とされている。
【0027】
また、このように、第1駐車部12に横列方向に往復移動可能な1個分の駐車空間が確保されているため、横行パレット21を駐車空間C4に位置することで、駐車空間C1の昇降パレット22aが駐車空間C3との間で単段昇降するのが可能とされ、また、横行パレット21を駐車空間C3に位置することで、駐車空間C2の昇降パレット22bが駐車空間C4との間で単段昇降するのが可能とされている。そして、パレット21,22a,22bが配置されている駐車空間が、駐車室を各々構成している。
【0028】
なお、本実施形態では、例えば躯体等の制約により、走行路9の上段位置には走行台車が配設不可能とされている。
【0029】
また、本実施形態においては、図1〜図3に示されるように、リフト4aと走行台車5とに車両ドア閉扉装置60が設けられている。車両ドア閉扉装置60は、閉扉部材61を備えている。この閉扉部材61は、リフト4aと走行台車5の車両V側方となる位置に、リフト4aと走行台車5の前後方向に延びて設けられており、開扉状態にあるドアDに当接可能とされている。なお、図1及び図2においては、説明のため閉扉部材61は上方に移動した位置としている。以下、車両ドア閉扉装置60の構成に関して説明するが、リフト4aに設けられた車両ドア閉扉装置60と、走行台車5に設けられた車両ドア閉扉装置60とは同様の構成であることから、リフト4aに設けられた車両ドア閉扉装置60について説明をし、走行台車5に設けられた車両ドア閉扉装置60の説明を省略する。
【0030】
閉扉部材61は、図4に示されるように、ワイヤーロープ62と、ワイヤーロープ62の外周に設けられたパイプ部材63とを有している。パイプ部材63は、ワイヤーロープ62の延びる方向に複数に分割されて配設されており、その外周には衝撃緩和部材64(たとえば、ウレタン等)が接着等により取り付けられている。パイプ部材63は、ワイヤーロープ62に対して回転可能に設けられている。なお、パイプ部材63は、ワイヤーロープ62に対して一体的に固定してもよい。また、パイプ部材63は複数に分割することなく、ワイヤーロープ62の延びる方向に延びる一本のパイプ部材により構成してもよい。
【0031】
リフト4a及び走行台車5の四隅部には、支柱65が設けられており、夫々の支柱65の上端部には、第1プーリ66が回転自在に組み付けられている。また、リフト4a及び走行台車5の四隅部には、第1プーリ66に対応して設けられた第2プーリ67が回転自在に組み付けられており、第1プーリ66と対応する第2プーリ67とには、図5に示されるように、チェーン等の無端巻掛部材68a,68bが架け渡されている。
【0032】
リフト4a及び走行台車5の前端部には第1駆動軸69が回転自在に架設され、リフト4a及び走行台車5の後端部には第2駆動軸70が回転自在に架設されている。第1駆動軸69には、リフト4a及び走行台車5の前方側に設けられた各第2プーリ67と、動力伝達用プーリ71と、従動プーリ72とが固定されている。第2駆動軸70には、リフト4a及び走行台車5の後方側に設けられた各第2プーリ67と、動力伝達用プーリ73とが固定されている。
【0033】
閉扉部材用駆動モータ74はリフト4a及び走行台車5の前端部に取付ブラケット(図示せず)を介して設けられ、閉扉部材用駆動モータ74の駆動プーリ75はチェーン等の無端巻掛部材76を介して従動プーリ72と接続されており、閉扉部材用駆動モータ74の回転が駆動プーリ75及び従動プーリ72を介して第1駆動軸69に伝わるように構成されている。第1駆動軸69に固定された動力伝達用プーリ71と第2駆動軸70に固定された動力伝達用プーリ73とには、チェーン等の無端巻掛部材77が架け渡されており、閉扉部材用駆動モータ74の回転が、駆動プーリ75、従動プーリ72、及び、動力伝達用プーリ71,73を介して第2駆動軸70にも伝わるように構成されている。
【0034】
ワイヤーロープ62の一側端には、第1固定具78が取り付けられている。この第1固定具78は、リフト4a及び走行台車5の前方側の無端巻掛部材68aに固定されており、この無端巻掛部材68aと共に移動するように構成されている。閉扉部材用駆動モータ74が回転することにより、この回転は無端巻掛部材68aに伝えられ、第1固定具78、すなわちワイヤーロープ62の一側端が上下方向に移動することになる。
【0035】
ワイヤーロープ62の他側端には、第2固定具79が取り付けられている。この第2固定具79は、リフト4a及び走行台車5の後方側の無端巻掛部材68bに対して相対移動可能に構成されている。また、この無端巻掛部材68bには、ストッパ部材80が固定されており、このストッパ部材80は無端巻掛部材68bと共に移動する。閉扉部材用駆動モータ74が回転することにより、この回転は無端巻掛部材68bに伝えられ、ストッパ部材80は移動するものの、第2固定具79はストッパ部材80が当接するまで移動しない。ストッパ部材80が所定量移動して第2固定具79と当接することにより、ストッパ部材80と第2固定具79とが係合して、第2固定具79、すなわちワイヤーロープ62の他側端が上下方向に移動することになる。なお、無端巻掛部材68bには、第2固定具79の無端巻掛部材68bからの抜けを防止する抜け止め部材81が固定されている。
【0036】
閉扉部材61(ワイヤーロープ62)を上方に移動させる場合には、ワイヤーロープ62の他側端は、第2固定具79がストッパ部材80に当接して始めて移動することから、ワイヤーロープ62の一側端が移動し始めてからワイヤーロープ62の他側端が移動し始めるまでに時間遅れが生じることになる。これにより、閉扉部材61(ワイヤーロープ62)は、図3に示されるように、閉扉部材61(ワイヤーロープ62)の一側端が閉扉部材61(ワイヤーロープ62)の他側端よりも閉扉部材61の移動方向に見て前方側、すなわち、閉扉部材61(ワイヤーロープ62)の一側端が閉扉部材61(ワイヤーロープ62)の他側端よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することになる。
【0037】
次に、車両ドア閉扉装置60(閉扉部材61)の動作について、図6〜図8に基づいて説明する。なお、図6において、二点鎖線は、1boxタイプの車両を示している。
【0038】
リフト4aあるいは走行台車5に車両Vが移載されるときには、閉扉部材61は、図6(a)、図7(a)及び図8(a)に示されるように、リフト4aあるいは走行台車5の車両載置面よりも下方に位置する退避した状態となり、横行コンベア8,8により車両Vが移載可能な状態となる。このときに、何らかの要因で車両VのドアDが開扉状態にあると、閉扉部材61は、開扉状態にあるドアDの下方に位置し、略水平方向に延びた状態となる。
【0039】
車両Vがリフト4aあるいは走行台車5に載置された状態で閉扉部材用駆動モータ74が所定の方向に回転することにより、閉扉部材61は、閉扉部材61の一側端が閉扉部材61の他側端よりも高くされた傾斜状態で上方に移動し始める。このときに、何らかの要因で車両VのドアDが開扉状態にあると、閉扉部材61は、図6(b)、図7(b)及び図8(b)に示されるように、開扉状態にあるドアDの下端部に当接する。
【0040】
ここで、パイプ部材63の外周には、上述したように、衝撃緩和部材64が接着等により取り付けられているので、ドアDに閉扉部材61が当接するときの衝撃を緩和して、ドアDが損傷するのを防ぐことができる。
【0041】
閉扉部材61が開扉状態にあるドアDの下端部に当接し、閉扉部材61の一側端が閉扉部材61の他側端よりも高くされた傾斜状態で上方に移動すると、車両V上方から見てドアDと閉扉部材61とが交差していることから、図6(c)、図7(c)及び図8(c)に示されるように、閉扉部材61の上方への移動に伴いドアDが閉じられることになる。このとき、パイプ部材63がワイヤーロープ62に対して回転可能に設けられているので、ドアDと閉扉部材61(パイプ部材63)との摺動抵抗が低くなり、閉扉部材61の上方への移動とドアDの閉動作とをスムーズに行うことができる。また、車両VのドアDの下端部は、通常略直線状にデザインされているので、ドアDの下端部に閉扉部材61が当接して上方に移動する場合、開扉状態にあるドアDを確実且つスムーズに閉じることができる。
【0042】
閉扉部材61が更に上方に移動すると、図6(d)、図7(d)及び図8(d)に示されるように、開扉状態にあるドアDが所定の開度まで閉じられることになる。そして、閉扉部材61が移動上限位置まで移動すると、閉扉部材用駆動モータ74が逆方向に回転することにより、閉扉部材61は下方に移動することになり、図6(a)、図7(a)及び図8(a)に示される位置に戻る。このように、閉扉部材61が上下方向に移動することにより、開扉状態にあるドアDが所定の開度に閉じられることになる。
【0043】
次に、上述したように構成された機械式駐車装置1の動作を説明する。ここでは、車両Vを固定パレット20に搬入、及び、固定パレット20から搬出する場合について、説明する。図1を参照すれば、運転者の運転により車両Vが入出庫バース2に進入し、前輪及び後輪が横行コンベア8,8に各々載置されるように車両Vが停止して当該運転者が降車すると、リフト4aの車両V搬出入口6のリフト扉7が開き、車両Vは、入出庫バース2及びリフト4aの両横行コンベア8,8の協働によりリフト4aに移載される。
【0044】
車両Vのリフト4aへの移載が完了し、車両Vがリフト4aに載置されると、閉扉部材61が上方に移動する。これにより、車両VのドアDが開扉状態にあるときには、閉扉部材61の上方への移動によりドアDが閉じられる。閉扉部材61の上下方向への移動が終わると、車両Vを載置したリフト4aは、降下して所定階Pに停止し、車両Vは、リフト4a及び走行台車5の両横行コンベア8,8の協働により走行台車5に移載される。
【0045】
車両Vの走行台車5への移載が完了し、車両Vが走行台車5に載置されると、閉扉部材61が上方に移動する。これにより、車両VのドアDが開扉状態にあるときには、閉扉部材61の上方への移動によりドアDが閉じられる。閉扉部材61の上下方向への移動が終わると、車両Vを載置した走行台車5は自走し、該当する駐車室が駐車領域11にある場合には、当該駐車領域11の縦列方向の該当する固定パレット20脇に停車し、車両Vは、走行台車5及び固定パレット20の両横行コンベア8,8の協働により当該固定パレット20に移載されて搬入が完了される。
【0046】
一方、固定パレット20上の車両Vを搬出する場合には、固定パレット20の車両Vは、当該固定パレット20脇に停車している走行台車5及び当該固定パレット20の両横行コンベア8,8の協働により走行台車5に移載される。車両Vの走行台車5への移載が完了すると、上述したように、閉扉部材61が上方に移動して、車両VのドアDが開扉状態にあるときには、閉扉部材61の上方への移動によりドアDが閉じられる。閉扉部材61の上下方向への移動が終わると、車両Vを載置した走行台車5は自走し、リフト4a脇に停止する。
【0047】
走行台車5が停止すると、車両Vは、リフト4a及び走行台車5の両横行コンベア8,8の協働により走行台車5に移載される。車両Vのリフト4aへの移載が完了すると、上述したように、閉扉部材61が上方に移動して、車両VのドアDが開扉状態にあるときには、閉扉部材61の上方への移動によりドアDが閉じられる。閉扉部材61の上下方向への移動が終わると、車両Vを載置したリフト4aは、上昇して所定のフロアFに停止する。
【0048】
リフト4aが停止すると、リフト4aの車両V搬出入口6のリフト扉7が開き、車両Vは、入出庫バース2及びリフト4aの両横行コンベア8,8の協働により入出庫バース2に搬送されて、運転者により当該入出庫バース2から機械式駐車装置1外に乗り出される。
【0049】
このように、本実施形態の機械式駐車装置1にあっては、リフト4a及び走行台車5に閉扉部材61を備えた車両ドア閉扉装置60が設けられている。この閉扉部材61は、リフト4a及び走行台車5の車両V側方となる位置にリフト4a及び走行台車5の前後方向に延びて設けられ、上下方向に移動可能で且つ開扉状態にある車両VのドアDに当接可能であり、開扉状態にあるドアDの下端部に当接して、車両Vの側方から見て車両Vの前後方向に対して傾斜した状態で移動するので、何らかの要因により開扉状態にあるドアDを強制的に閉じることができる。この結果、リフト4a及び走行台車5に載置された車両VのドアDが移動中に開くのを確実に防止でき、安全装置が働いて動作を停止するのを抑制できるとともに、機械式駐車装置1の安全性をより一層高めることができる。
【0050】
また、閉扉部材61は、車両V前方側に位置する部分が車両V後方側に位置する部分よりも閉扉部材61の移動方向に見て前方側とされた傾斜状態、すなわち開扉状態にあるドアDの下端部に当接して、車両V前方側に位置する部分が車両V後方側に位置する部分よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することによりドアDを閉じるので、開扉状態にあるドアDを確実且つスムーズに閉じることができる。
【0051】
また、閉扉部材61は、車両Vをリフト4a及び走行台車5に移載するときには車両Vが移載可能となるように退避するので、閉扉部材61が車両Vの移載を妨げるのを防ぐことができる。また、閉扉部材61は、車両Vをリフト4a及び走行台車5に載置した後に移動するので、車両Vをリフト4a及び走行台車5に載置した後に閉扉部材61が移動することになり、車両Vをリフト4a及び走行台車5に乗せて移送する際に、リフト4a及び走行台車5の移動に先立って確実にドアDを閉じることができる。
【0052】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本実施形態においては、本発明を平面往復方式の機械式駐車装置に適用した例を示したが、本発明は、平面往復方式の機械式駐車装置以外の駐車装置、たとえば車両の移送にパレットを使用するようなエレベータ式立体駐車装置等にも適用することができる。このエレベータ式立体駐車装置に本発明を適用する場合、各パレットに本実施形態の車両ドア閉扉装置60が設けられることになる。
【0053】
また、本実施形態においては、閉扉部材61が、リフト4a及び走行台車5に設けられているが、これに限られることなく、リフト4a及び走行台車5のいずれか一方に設けるようにしてもよく、また、固定パレット20、横行パレット21、昇降パレット22a,22bに設けるようにしてもよい。
【0054】
また、本実施形態においては、閉扉部材61が、リフト4a及び走行台車5の車両V側方となる位置に設けられ、車両V前方側に位置する部分が車両V後方側に位置する部分よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することによりドアDを閉じるように構成されているが、これに限られることなく、閉扉部材61をリフト4a及び走行台車5の車両V側方且つ上方となる位置に設けるように構成してもよい。この場合において、閉扉部材61は、車両V前方側に位置する部分が車両V後方側に位置する部分よりも閉扉部材61の移動方向に見て前方側とされた傾斜状態、すなわち車両V前方側に位置する部分が車両V後方側に位置する部分よりも低くされた傾斜状態で下方に移動することによりドアDを閉じるように構成されることが好ましい。このように構成することにより、閉扉部材61が開扉状態にあるドアDの上端部に当接して移動し、開扉状態にあるドアDを確実且つスムーズに閉じることができる。
【0055】
また、本実施形態においては、閉扉部材61にワイヤーロープ62を用いるようにしているが、これに限られることなく、ロッド等の棒状の部材を用いるようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態においては、閉扉部材61(ワイヤーロープ62)の他側端の移動開始に時間遅れを持たせることにより、閉扉部材61を傾斜状態で上方に移動させるように構成しているが、これに限られることなく、たとえば、閉扉部材用駆動モータ74からの動力伝達系路中に変速機構を設けて、第1駆動軸69と第2駆動軸70との回転速度に差を持たせることにより、閉扉部材61を傾斜状態で上方に移動させるようにしてもよい。また、第1駆動軸69に連結される駆動モータと第2駆動軸70に連結される駆動モータとを設け、各駆動モータの回転速度に差を持たせることにより、閉扉部材61を傾斜状態で上方に移動させるようにしてもよい。
【0057】
また、駆動モータ、無端巻掛部材、及び、各プーリ等の閉扉部材61を上下方向に移動させる駆動機構を、リフト4a及び走行台車5の両側に位置する閉扉部材61毎に独立して設けるようにしてもよい。
【0058】
また、閉扉部材61は、ドアDに当接するまでは略水平状態で上方に移動させて、ドアDに当接した後に、上述した傾斜状態して上方に移動させるようにしてもよい。
【0059】
また、本実施形態の機械式駐車装置1に、光電センサからなる従前のドア開動センサを設け、車両ドア閉扉装置60(閉扉部材61)を作動させてもドアD
閉じることができない状態を検出したときに、安全装置を作動させて機械式駐車装置1の動作を停止させるようにしてもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明の駐車装置の車両ドア閉扉装置によれば、何らかの要因により開扉状態にあるドアを強制的に閉じることができ、駐車装置の安全性をより一層高めることが可能な車両ドア閉扉装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る機械式駐車装置の全体構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1の機械式駐車装置の概略正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置を示す側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置に含まれる、閉扉部材の断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置に含まれる、各プーリの接続関係を示す概略斜視図である。
【図6】(a)〜(d)は、本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置における、閉扉部材の移動を説明するための概略図である。
【図7】本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置における、車両前方から見たときのドア及び閉扉部材の状態を示す概略図であり、(a)は図4(a)に示された状態に対応するものであり、(b)は図4(b)に示された状態に対応するものであり、(c)は図4(c)に示された状態に対応するものであり、(d)は図4(d)に示された状態に対応するものである。
【図8】本発明の実施形態に係る車両ドア閉扉装置における、車両側方から見たときのドア及び閉扉部材の状態を示す概略図であり、(a)は図4(a)に示された状態に対応するものであり、(b)は図4(b)に示された状態に対応するものであり、(c)は図4(c)に示された状態に対応するものであり、(d)は図4(d)に示された状態に対応するものである。
【符号の説明】
1…機械式駐車装置、4a…リフト、5…走行台車、10,11…駐車領域、60…車両ドア閉扉装置、61…閉扉部材、62…ワイヤーロープ、63…パイプ部材、64…衝撃緩和部材、D…ドア、V…車両。
Claims (5)
- 車両が載置される車両載置部の前後方向に延びて設けられ、上下方向に移動可能で且つ開扉状態にある前記車両のドアに当接可能な閉扉部材を備えており、
前記閉扉部材は、開扉状態にある前記ドアに当接し、前記車両の側方から見て前記車両の前後方向に対して傾斜した状態で移動することにより前記ドアを閉じることを特徴とする駐車装置の車両ドア閉扉装置。 - 前記閉扉部材は、開扉状態にある前記ドアの端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも前記閉扉部材の移動方向に見て前方側とされた傾斜状態で上方に移動することにより前記ドアを閉じることを特徴とする請求項1に記載の駐車装置の車両ドア閉扉装置。
- 前記閉扉部材は、前記車両載置部の車両側方となる位置に設けられており、開扉状態にある前記ドアの下端部に当接して、車両前方側に位置する部分が車両後方側に位置する部分よりも高くされた傾斜状態で上方に移動することにより前記ドアを閉じることを特徴とする請求項2に記載の駐車装置の車両ドア閉扉装置。
- 前記閉扉部材は、前記車両を前記車両載置部に移載するときには前記車両が移載可能となるように退避し、前記車両を前記車両載置部に載置した後に移動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の駐車装置の車両ドア閉扉装置。
- 前記閉扉部材は、前記閉扉部材がドアに当接するときに生じる衝撃を緩和するための衝撃緩和部材を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の駐車装置の車両ドア閉扉装置。
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