JP3665406B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、超音波をバースト波として送信する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、X線のような被曝の問題が無く、またリアルタイムで断層像や血流情報を観察できるという他のモダリティにはない優位性を備えている。
ところで血流情報はドプラ効果による周波数偏移に基づいて計測される。したがって、超音波の送信周波数を狭帯域化することが、血流情報の測定精度を向上させる点で重要となる。このため近年では、特定の送信周波数の超音波パルスを一定周期(バースト周波数)で繰り返し送信するいわゆるバースト駆動が採用されることがある。
【0003】
しかし、このバースト波はその時間幅(バースト長)が単一のパルスより長いため、単一のパルスの場合より距離分解能が低下し、位置がずれるという反面性がある。これは、同タイミングでプローブに到達する反射波には、バースト長に相当する様々な深度からの反射波が重畳されていることに起因する。したがって、装置側で認識している深さが、実際の深さとは相違してしまう。
【0004】
ところで、通常、断層像を得るためのBモードに用いるバースト波のバースト長に対して、血流情報を得るためのドプラモードに用いるバースト波のバースト長は著しく長い。例えばBモードに用いるバースト波のバースト波数は2波であるが、ドプラモードに用いるバースト波のバースト波数は8波以上である。したがって、両モードのバースト長の相違に応じて、両モード間で位置のずれ量が相違してしまい、次のような不具合が発生する。スペクトラムドプラモードでは、断層像上にサンプルボリュームが設定される。このサンプルボリュームの位置は、断層像の座標系で求められる。求めたサンプルボリュームの位置に対応する画素の血流速度データを用いて血流速度分布が作成される。したがって、上記位置のずれ量の相違により、断層像上のサンプルボリュームと異なる位置の血流速度分布が提供されてしまう。また、濃淡の断層像に血流速度等の2次元分布(血流画像)をカラーで重ね合わせて表示するいわゆるカラーフローマッピングモードでは、断層像と血流画像との位置関係がずれて表示されてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するべくなされたもので、その目的は、バースト波を用いた場合でも位置ずれの問題を解決する超音波診断装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超音波診断装置は、被検体の断面を超音波のバースト波でスキャンするスキャン手段と、前記スキャン手段の出力に基づいて断層像を生成する手段と、前記スキャン手段の出力を位相検波する位相検波手段と、前記バースト波のバースト周波数とバースト波数で決まる帯域幅に含まれる周波数成分だけを通過させるために、前記位相検波手段からのドプラ信号を前記バースト波のバースト長に応じたタップ長Tでフィルタ処理する帯域フィルタと、前記帯域フィルタの出力からクラッタ成分を除去するためのハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタの出力に基づいて2次元の血流画像を生成する手段と、前記断層像と前記血流画像とを1画面に合成して表示する手段と、前記ハイパスフィルタの処理のスタートタイミングを前記帯域フィルタからの出力タイミングに対してT/2だけ遅延させる遅延手段とを具備する。
【0009】
本発明によれば、ハイパスフィルタの処理のスタートタイミングを帯域フィルタからの出力タイミングに対してT/2だけ遅延させるという簡単な処理により、断層像と血流画像との位置ずれが解消される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による超音波診断装置の一実施の形態について説明する。
(第1実施の形態)
図1は第1実施の形態に係る超音波診断装置のブロック図である。プローブ11は、圧電セラミック等の音響/電気可逆的変換素子としての圧電振動子を有する。複数の圧電振動子が並列され、プローブ11の先端に装備される。プローブ11には送信系13と受信系15とが接続される。送信系13は、図示しないが、パルス発生器、送信遅延回路、パルスドライバとを有する。パルス発生器は例えば5KHzのレート周波数でレートパルスを発生する。このレートパルスはチャンネル数に分配され、送信遅延回路に送られる。送信遅延回路は、超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間を各レートパルスに与える。パルスドライバは、送信遅延回路からレートパルスを受けたタイミングでプローブ11からバースト波を送信させるために、プローブ11の圧電振動子をチャンネル毎にバースト駆動する。このバースト駆動により、プローブ11からは、超音波パルスが一定周期1/fb (fb はバースト周波数)でn回繰り返し送信される。なお、nはバースト波数と定義する。このようなn個の超音波パルスのまとまりを、バースト波と定義する。
【0011】
被検体内の音響インピーダンスの不連続面で反射した反射波はプローブ11で受信される。プローブ11からチャンネル毎に出力される受信信号は、受信系15に取り込まれる。受信系15は、図示しないが、プリアンプ、受信遅延回路、加算器を有する。受信信号は、チャンネル毎にプリアンプで増幅され、チャンネル毎に受信遅延回路により受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与えられ、そして加算器で加算される。これにより受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。この送信指向性と受信指向性とにより超音波送受信の総合的な指向性が決定される。一般的には送信指向性と受信指向性は一致される。このような送受信を総合的指向性を変化させながら繰り返すことで1フレーム分のスキャンがなされる。
【0012】
受信系15からの出力信号は、包絡線検波回路17と、直交位相検波回路19とに送られる。包絡線検波回路17は受信系15からの出力信号の包絡線を検波する。この検波信号はディジタルスキャンコンバータ(DSC)27を介してモニタ29にビデオ映像信号として供給され、組織断層像(Bモード画像)としてビジュアルに濃淡表示される。
【0013】
直交位相検波回路19は、図示しないが、基準信号発生器、90°移相器、2系統のミキサ、2系統のローパスフィルタを有する。受信系15からの出力信号は、2系統のミキサにそれぞれ取り込まれる。基準信号発生器は、送信超音波の基本周波数f0 (例えばf0 =3.5MHz)の基準信号を発生する。この基準信号は、一方のミキサで受信系15からの出力信号と掛け合わされる。また、基準信号は、90°移相器を介して他方のミキサで受信系15からの出力信号と掛け合わされる。2系統のミキサそれぞれの出力信号には高調波成分が含まれている。この高調波成分は、ローパスフィルタで除去される。これにより、ドプラ効果により周波数偏移を受けた偏移周波数成分だけを有するドプラ信号が抽出される。
【0014】
レンジゲート積分回路21は、レンジゲートとしての機能と、積分回路としての機能とを合わせ持つ。レンジゲート積分回路21は、直交位相検波回路19からのドプラ信号に対して第1の深度に相当するタイミングで積分を開始し、第1の深度より深い第2の深度に相当するタイミングで積分を終了する。積分期間以外に供給されるドプラ信号は破棄される。これにより第1の深度から第2の深度までの範囲のみのドプラ信号を積分信号として検出することができる。この積分期間は、ゲートコントローラ37により制御される。
【0015】
レンジゲート積分回路21からの出力信号には、血流成分の他に、比較的動きの遅い臓器等からのクラッタ成分が含まれる。このクラッタ成分はハイパスフィルタ(HPF)23で除去される。ハイパスフィルタ23を通過した血流成分だけのドプラ信号は、周波数解析部としての高速フーリエ変換部(FFT)25に送られる。高速フーリエ変換部25は、血流成分だけのドプラ信号に含まれる複数の周波数成分を分離する。高速フーリエ変換部25の出力はディジタルスキャンコンバータ27を介して、モニタ29に図3に示すようなスペクトラム(血流速度分布)として時間軸に沿って表示される。
【0016】
モニタ29に表示された断層像には、図3に示すように、サンプルボリュームマーカがオーバレイされる。このオーバレイデータは、システム全体の制御中枢としてのCPU31からのサンプルボリュームの位置情報に基づいてグラフィックディスプレイコントローラ(GDC)35により作成され、ディジタルスキャンコンバータ27を介してモニタ29に送られる。CPU31には入力機器としてのトラックボール33が接続され、オペレータがトラックボール33を適当に操作すると、それに応じてサンプルボリュームマーカが断層像上を移動するようになっている。
【0017】
サンプルボリュームの位置情報は、CPU31からゲートコントローラ37にも送られる。ゲートコントローラ37は、この位置情報に基づいて、レンジゲート積分回路21の積分期間を制御する。
【0018】
次に本実施の形態の動作について説明する。バースト波のバースト長Cを次の(1)式で定義する。
C=n×(V/fb )×1/2 …(1)
但し、 n;バースト波数
V;生体内の超音波の伝搬速度(音速)
fb ;超音波の送信周波数
(1)式で、1/2を乗ずるのは、位置ずれが超音波の送信過程と受信過程とで生じるのではなく、送信過程でのみで生じるためである。
【0019】
なお、位置ずれはBモードのバースト長とドプラモードのバースト長との相違に起因するので、この位置ずれを解消させるためには、厳密的にはバースト長C´は(2)式に変形する必要がある。
【0020】
C´=(n−m)×(V/fb )×1/2 …(2)
但し、 m;Bモードのバースト波数
しかし、実用上は、n>>mであるので、(1)式を使用したとしても、Bモードとドプラモードとの位置ずれの問題を実質的に解消することはできる。
【0021】
図2は、サンプルボリューム上のラスタに関する信号波形を模式的に示した図である。オペレータのトラックボール33の操作により、図3に示すように断層像上の所望の位置にサンプルボリュームが設定される。このサンプルボリュームの位置情報はCPU31からゲートコントローラ37に供給される。ゲートコントローラ37は、この位置情報に基づいてレンジゲート積分回路21を制御し、サンプルボリュームの深さに応じたタイミングでレンジゲートをかける。直交位相検波回路19から当該レンジゲートの時間幅に応じた期間内に送り込まれるドプラ信号がレンジゲート積分回路21で積分される。
【0022】
ゲートコントローラ37は、レンジゲートをかけるタイミングを次のように設定する。このタイミングは、バースト波の送信タイミングT0 を起点とした経過時間により計られる。この経過時間はサンプルボリュームの深さに基づいて決定される。従来では、レンジゲートをかけるタイミングT1 は、起点T0 からサンプルボリュームの深さに相当する経過時間を経たタイミングに設定される。
【0023】
本実施の形態では、レンジゲートをかけるタイミングT2 は、起点T0 からサンプルボリュームの深さに相当するタイミングT1 から、バースト長Cの半分、つまりC/2の時間だけ遅延して設定される。
【0024】
このようにレンジゲートをかけるタイミングを、サンプルボリュームの深さに相当するタイミングからC/2の時間だけ遅延させることは、バースト長に相当する距離dに対してd/2だけ深い位置にレンジゲートをかけることと等価である。上述したように、バースト波ではその反射波の感度中心はd/2だけ深いところに位置する。したがって、バースト波のバースト長(時間幅)による位置ずれが解消され、サンプルボリュームを設定した特定の深度に関する血流情報を得ることができる。
(第2実施の形態)
図4は第2実施の形態に係る超音波診断装置のブロック図である。プローブ51は、圧電セラミック等の音響/電気可逆的変換素子としての圧電振動子を有する。複数の圧電振動子が並列され、プローブ51の先端に装備される。プローブ51には送信系53と受信系55とが接続される。送信系53は、図示しないが、パルス発生器、送信遅延回路、パルスドライバとを有する。パルス発生器は例えば5KHzのレート周波数でレートパルスを発生する。このレートパルスはチャンネル数に分配され、送信遅延回路に送られる。送信遅延回路は、超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間を各レートパルスに与える。パルスドライバは、送信遅延回路からレートパルスを受けたタイミングでプローブ51からバースト波を送信させるために、プローブ51の圧電振動子をチャンネル毎にバースト駆動する。このバースト駆動により、プローブ51からは、超音波パルスが一定周期1/fb (fb はバースト周波数)でn回繰り返し送信される。なお、nはバースト波数と定義する。このようなn個の超音波パルスのまとまりを、バースト波と定義する。
【0025】
被検体内の音響インピーダンスの不連続面で反射した反射波はプローブ51で受信される。プローブ51からチャンネル毎に出力される受信信号は、受信系55に取り込まれる。受信系55は、図示しないが、プリアンプ、受信遅延回路、加算器を有する。受信信号は、チャンネル毎にプリアンプで増幅され、チャンネル毎に受信遅延回路により受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与えられ、そして加算器で加算される。これにより受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。この送信指向性と受信指向性とにより超音波送受信の総合的な指向性が決定される。一般的には送信指向性と受信指向性は一致される。このような送受信を総合的指向性を変化させながら繰り返すことで1フレーム分のスキャンがなされる。
【0026】
受信系55からの出力信号は、包絡線検波回路17と、直交位相検波回路59とに送られる。包絡線検波回路17は受信系55からの出力信号の包絡線を検波する。この検波信号はディジタルスキャンコンバータ(DSC)71を介してモニタ73にビデオ映像信号として供給され、組織断層像(Bモード画像)としてビジュアルに濃淡表示される。
【0027】
直交位相検波回路59は、図示しないが、基準信号発生器、90°移相器、2系統のミキサ、2系統のローパスフィルタを有する。受信系55からの出力信号は、2系統のミキサにそれぞれ取り込まれる。基準信号発生器は、送信超音波の基本周波数f0 (例えばf0 =3.5MHz)の基準信号を発生する。この基準信号は、一方のミキサで受信系55からの出力信号と掛け合わされる。また、基準信号は、90°移相器を介して他方のミキサで受信系55からの出力信号と掛け合わされる。2系統のミキサそれぞれの出力信号には高調波成分が含まれている。この高調波成分は、ローパスフィルタで除去される。これにより、ドプラ効果により周波数偏移を受けた偏移周波数成分だけを有するドプラ信号が抽出される。
【0028】
マッチドフィルタ61は、バースト周波数とバースト波数で決まる帯域幅に含まれる周波数成分だけを通過させる帯域フィルタであり、具体的な処理はバースト長=タップ長となるように、タップ長を決定し、そのタップ数分だけ移動平均をする。
【0029】
マッチドフィルタ61の出力信号はカラーフローマッピング処理系63に供給される。カラーフローマッピング処理系63は、マッチドフィルタ61の出力信号に基づいて2次元の血流画像を生成する。血流画像とは、平均速度画像、分散画像、パワー画像、又はこれらの適当な組み合わせ画像のことをいう。カラーフローマッピング処理系63は、MTIフィルタ65、高速性を有する自己相関器等の周波数解析部67、演算部69を有する。MTIフィルタ65は、多数のサンプル点各々についてマッチドフィルタ61の出力信号(ドプラ信号)から心筋などの運動速度の遅い反射体からのクラッタ成分を実時間で除去するための高速なハイパスフィルタとして構成される。1本のラスタに対して、例えば0.5mm間隔でサンプル点が設定される。MTIフィルタ65の出力は周波数解析部67に送られ、そこで実時間で周波数解析される。この解析結果は、演算部69に供給される。演算部69は周波数解析結果に基づいて平均速度、その速度分布の分散、反射強度に応じたパワーをサンプル点毎に演算する。演算部69の出力はディジタルスキャンコンバータ71を介して、図6に示すように、モニタ73に血流画像(CFM画像)としてカラーで断層像に重ね合わせて表示される。
【0030】
モニタ73に表示された断層像には、図6に示すように、血流画像を表示する関心領域を表すROIマーカがオーバレイされる。このオーバレイデータは、システム全体の制御中枢としてのCPU75からの真のROI位置信号に対してグラフィックディスプレイコントローラ(GDC)79により作成され、ディジタルスキャンコンバータ71を介してモニタ73に送られる。CPU75には入力機器としてのトラックボール77が接続され、オペレータがトラックボール77を適当に操作すると、それに応じてROIマーカの位置及び範囲が変更するようになっている。
【0031】
MTIコントローラ81は、マッチドフィルタ61の出力タイミングに対して、カラーフローマッピング処理系63の処理開始のタイミングをマッチドフィルタ61のタップ長に基づいて制御する。
【0032】
次に本実施の形態の動作について説明する。バースト波のバースト長Cについては第1実施の形態を参照されたい。
オペレータのトラックボール77の操作により、図6に示すように断層像上の所望の位置及び範囲にROIが設定される。このROIの位置及び範囲情報はCPU75からMTIコントローラ81に供給される。
【0033】
図5は、ROI内の或る1本のラスタに関するマッチドフィルタ61の出力信号に対するMTIコントローラ81からMTIフィルタ65に供給される動作制御信号のタイミングを示す図である。MTIコントローラ81は、MTIフィルタ65に動作制御信号を供給する。MTIフィルタ65は動作制御信号を受けている期間、フィルタ動作を実行する。周波数解析部67、演算部69はMTIフィルタ65からの出力を受けて波及的に動作する。したがって、カラーフローマッピング処理系63の処理開始のタイミングとしては、MTIフィルタ65の動作開始のタイミングに依存して決まる。
【0034】
マッチドフィルタ61は、CPU75の制御により、ROI内に相当するドプラ信号だけをフィルタ処理して通過させ、他のドプラ信号は廃棄する。
MTIコントローラ81は、MTIフィルタ65への動作制御信号の供給開始タイミングを制御することにより実質的にCFM処理を開始するタイミングを次のように設定する。従来は、このタイミングは、マッチドフィルタ61からの出力信号がMTIフィルタ65に供給されるタイミングに同期されている。本実施の形態では、このタイミングが、マッチドフィルタ61のタップ長Tの半分、つまりT/2の時間だけ、マッチドフィルタ61からの出力信号がMTIフィルタ65に供給されるタイミングに対して遅延される。タップ長Tは、上述したようにバースト長に応じて決定される。
【0035】
マッチドフィルタ61より以降では、マッチドフィルタ61の最初の出力を、ROIの最浅部として位置認識する。バースト波を用いる場合に不可欠のマッチドフィルタ処理によると、ROIの最浅部に相当する信号は、マッチドフィルタ61で演算が開始されてからT/2の時間だけ遅延したところに位置する。したがって、上述したようにCFM処理を開始するタイミングT1'を、マッチドフィルタ61からの出力信号がCFM処理系63、具体的にはMTIフィルタ65に供給開始されるタイミングT1 からT/2の時間だけ遅延させることにより、バースト波を用いる場合に不可欠のマッチドフィルタ処理による断層像と血流画像との位置ずれが解消される。
本発明は上述した実施の形態に限定されることなくその要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ハイパスフィルタの処理のスタートタイミングを帯域フィルタからの出力タイミングに対してT/2だけ遅延させるという簡単な処理により、断層像と血流画像との位置ずれが解消される。
【0037】
請求項2の発明によれば、血流画像生成手段の生成処理のスタートタイミングが、フィルタ手段からの出力タイミングに同期するのではなく、T/2だけ遅延される。これによりフィルタ手段のタップ長に応じた断層像と血流画像との位置ずれが解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態に係る超音波診断装置のブロック図。
【図2】第1実施の形態によるレンジゲートをかけるタイミングを示す図。
【図3】モニタの表示画面の一例を示す図。
【図4】第2実施の形態に係る超音波診断装置のブロック図。
【図5】第2実施の形態によるMTIフィルタの動作開始タイミングを示す図。
【図6】モニタの表示画面の一例を示す図。
【符号の説明】
11…プローブ、 13…送信系、
15…受信系、 17…包絡線検波回路、
19…直交位相検波回路、 21…レンジゲート積分回路、
23…ハイパスフィルタ、 25…高速フーリエ変換部、
27…ディジタルスキャンコンバータ、 29…モニタ、
31…CPU、 33…トラックボール、
35…グラフィックディスプレイコントローラ、
37…ゲートコントローラ。
Claims (1)
- 被検体の断面を超音波のバースト波でスキャンするスキャン手段と、
前記スキャン手段の出力に基づいて断層像を生成する手段と、
前記スキャン手段の出力を位相検波する位相検波手段と、
前記バースト波のバースト周波数とバースト波数で決まる帯域幅に含まれる周波数成分だけを通過させるために、前記位相検波手段からのドプラ信号を前記バースト波のバースト長に応じたタップ長Tでフィルタ処理する帯域フィルタと、
前記帯域フィルタの出力からクラッタ成分を除去するためのハイパスフィルタと、
前記ハイパスフィルタの出力に基づいて2次元の血流画像を生成する手段と、
前記断層像と前記血流画像とを1画面に合成して表示する手段と、
前記ハイパスフィルタの処理のスタートタイミングを前記帯域フィルタからの出力タイミングに対してT/2だけ遅延させる遅延手段とを具備することを特徴とする超音波診断装置。
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