JP3664302B2 - 電解浄水器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の細孔を備えている多孔質浄水部材に電圧を印加して水を電気分解させる電解浄水器に関し、殊に、電気分解で発生したガス、殊に、活性が強いと一般に言われている電気分解直後のガスを多孔質浄水部材の細孔に効率的に吸蔵するのに有利な電解浄水器に適用できる。本発明は、家庭用、医療用、業務用等の浄水器に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
浄水器は、内壁面で区画された給水室をもつ容器と、容器の給水室に収容された水浄化性をもつ多孔質浄水部材と、容器の給水室に給水する給水部と、容器の給水室内の多孔質浄水部材で浄化された水を器外に吐出する吐出部とを備えている。この浄水器によれば、水が多孔質浄水部材により浄化される。
【0003】
また、最近の文献の実証データによれば、電気分解した直後の水素ガスは、電気分解からかなり時間が経過した通常のガス(一般的には水素ガス)よりも、活性に富み、生体等に有効であることが報告されている。即ち、電気分解した直後に確認される極微小サイズ(一般的には3〜100nm)のガス粒(一般的には水素ガス粒)は、電気分解から時間が経過した通常のガス(水素:一般的には、10〜30μm)よりも活性に富み、生体等に有効であることが報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した多孔質浄水部材を有する浄水器の開発の一貫としてなされたものであり、請求項1は、電気分解で発生したガスを多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるのに有利な、殊に、生体に良いとされている電気分解直後の活性に富むガスを多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるのに有利な電解浄水器を提供することを課題とする。さらに請求項2は、直流電圧を印加する際に発生する陽極腐蝕を抑え、且つ、陰極(−極)となる部位に炭酸カルシュームまたは炭酸マグネシューム等の生成物が堆積することを抑制するのに有利な電解浄水器を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電解浄水器は、内壁面で区画された給水室をもつ容器と、前記容器の給水室に収容された水浄化性を有する多数の細孔をもつ多孔質浄水部材と、前記容器の給水室に給水する給水部と、前記容器の給水室内の多孔質浄水部材で浄化された水を器外に吐出する吐出部とを有する電解浄水器であって、
、前記多孔質浄水部材は、環状隙間を形成するように径方向において少なくとも2つの多孔質浄水部材に分割されており、
一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされており、
前記第1電極と前記第2電極とに電圧を印加することにより、前記環状隙間の水を電気分解し、発生したガスを前記多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるようにしていることを特徴とするものである。
【0006】
一般的には、電気分解で生成した直後のガスは、活性が高く、生体によい影響を与えると言われている。また、電気分解で生成した直後のガスのサイズは、時間が経過したものに比較して、サイズが極微小であり、生体によい影響を与えると言われている。
【0007】
本発明に係る電解浄水器によれば、環状隙間を形成するように径方向において少なくとも2つの筒状の多孔質浄水部材に分割されている。従って、径方向において2つに分割されていても良い。場合によっては、径方向において3個に分割されていても良いし、4個に分割されていても良い。一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、一の多孔質浄水部材に対面する他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされている。第1電極と第2電極とに電圧を印加することにより、環状隙間の水が電気分解される。即ち、環状隙間が電解室とされる。この場合、環状隙間の近傍に一の多孔質浄水部材及び他の多孔質浄水部材が配置されているため、電気分解で発生したガスを一の多孔質浄水部材の細孔、他の多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させ易い。この場合、電気分解で生成した直後のガスを一の多孔質浄水部材の細孔、他の多孔質浄水部材の細孔に拡散させて吸蔵させるのに有利となる。
【0008】
本発明に係る電解浄水器によれば、多数の細孔を保有する多孔質浄水部材はガス透過抵抗性をもつため、電気分解でガスが発生すれば、電解室とされた環状隙間における圧力を効果的に上昇させ得る。このように電解室とされた環状隙間内における圧力が上昇すれば、電解室とされた環状隙間内におけるガスを多孔質浄水部材の内部の内部に、上昇した圧力によってガス拡散させ吸蔵させ易くなる。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明に係る電解浄水器の好ましい形態によれば、次の形態の少なくとも一つを採用できる。
【0010】
・電解室は一の多孔質浄水部材及び他の多孔質浄水部材により形成された環状隙間で構成できる。この場合、電解室である環状隙間としては、多孔質浄水部材の軸端(例えば上端、下端)までを貫通または実質的に貫通する形態を採用できる。さらに、電解室である環状隙間の貫通方向の端部には、電解室の端部を閉鎖して電解室の圧力を高めるために電解室の端部を閉鎖するシールキャップ等の閉鎖部が設けられている形態を採用できる。電解室である環状隙間の閉鎖性が閉鎖部により高まり、電解室である環状隙間における電気分解で発生したガスによって、電解室である環状隙間の圧力を増加させるのに有利となる。この場合には、電解室である環状隙間において電気分解で発生させたガス、殊に電気分解直後のガスを多孔質浄水部材の細孔に早期に吸蔵させ得る効果を期待できる。電解室における環状隙間の隙間幅を維持するためのスペーサ部材等の隙間維持手段をシールキャップ等の閉鎖部に一体的に形成することもできる。なお、電解室である環状隙間の隙間幅が過剰に大きくなると、電解電流が流れにくくなる。故に、電解室である環状隙間の隙間幅としては、印加する電圧によっても相違するものの、例えば、30ミリメートル以下、20ミリメートル以下、10ミリメートル以下、5ミリメートル以下、4ミリメートル以下とすることができる。
【0011】
・一の多孔質浄水部材及び他の多孔質浄水部材は共に、筒形状をなしている形態を採用できる。一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされている。第1電極と第2電極とに電圧(交流電圧が好ましいが、場合によっては直流電圧でも良い)を印加することにより、環状隙間の水を電気分解し、発生したガスを多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させる。第1電極と第2電極との間に印加する電圧としては必要に応じて適宜選択でき、例えば、1.5〜9.0ボルトの範囲内、殊に5〜7ボルトの範囲内とすることができるが、これに限定されるものではない。本明細書でいうボルト及びアンペアは、交流の場合には実効値を意味する。
【0012】
・容器としてはチタン合金、ステンレス鋼、高合金鋼等の耐食材料で形成することが好ましい。後述する実施例のように、第1電極、第2電極に導通される場合には、一般的には容器等を構成する導通部材は分極されやすい。陽極(+極)に分極された部位では金属部品は陽極腐蝕を起こすおそれがある。また直流電圧を第1電極及び第2電極に印加する場合には、陽極(+極)とされた部位では金属部品は陽極腐蝕を起こす。しかしながら正電位・負電位が単位時間当たり多数回繰り返される交流電圧を第1電極及び第2電極に印加する場合には、酸化、還元がサイクル数に基づいて単位時間当たり何回も繰り返されるので、直流電圧を印加する場合に比較し、陽極腐蝕、陽極溶出を抑えることができる。また、直流電圧を第1電極及び第2電極に印加する場合には、電解浄水器の使用が長期にわたると、陰極(−極)側には、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム等の生成物が堆積するが、これらの堆積を抑えるためにも、正電位・負電位が単位時間あたり多数回交互に繰り返される交流電圧を第1電極及び第2電極に印加することが好ましい。交流電圧の周波数としては、500Hz以下、300Hz以下、200Hz以下を採用することができる。家庭に給電されている交流電圧を考慮すると、40〜70Hzの範囲内、殊に50〜60Hzの範囲内を採用することができる。具体的には通常の交流式家庭電器製品と同様に、50Hzまたは60Hzを採用することができる。従って、本発明の電解浄水器は、第1電極及び第2電極に交流を印加する交流印加部を有することが好ましい。交流印加部としては第1電極及び第2電極に交流を印加するものであれば良く、構造、機能は特に限定されない。
【0013】
・交流電圧を第1電極及び第2電極に印加する場合には、図6(A)〜図6(C)に示す形態を例示することができる。横軸のtは時間を意味する。図6(A)に示す形態によれば、正電圧・負電圧が単位時間あたりサインカーブ状に多数回交互に繰り返され、正電圧のピーク電圧+Vpと負電圧のピーク電圧−Vpとは、符号を除けば基本的には同じ大きさである。図6(B)に示す形態によれば、正電圧(ピーク電圧:+Vp)及び負電圧(ピーク電圧:−Vp)が単位時間あたり多数回交互に繰り返され、正電圧のピーク電圧+VpはΔVバイアスされている。バイアスされる側は、第1電極A1及び第2電極A2のいずれかとすることができる。図6(C)に示す形態によれば、正電圧の矩形波と負電圧の矩形波が単位時間あたり多数回交互に繰り返される。なお交流電圧の波形は図6(A)〜図6(C)に示す形態に限定されるものではない。
【0014】
・多孔質浄水部材は多数の細孔を有し、菌等の異物に対する高い捕捉性を有する。細孔同士は連通しており、水を透過させ得る水透過層を形成する。細孔は水浄化能力を有する他に、電気分解で発生した水素や酸素等といったガス等の物質を吸蔵させ得る。多孔質浄水部材としては、電気良導体である活性炭等の炭素系物質(一般的には炭素系成形体)を利用して構成することが好ましい。この場合には、多孔質浄水部材は活性炭と結合材によって成形できる。活性炭としては粉末状、粒状、繊維状の少なくとも1種を採用できる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明に係る電解浄水器の実施例について図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。図1は、据え置き型の家庭用または業務用の電解浄水器を示し、全体構成の断面図を示す。図2は主要部を拡大した電解浄水器の詳細断面図を示す。図3は内部を一部断面にして示す電解浄水器の外観図を示す。容器1は、金属で円筒形状に成形された容器本体としての筒部10と、円形平板形状をなし筒部10の下側の軸端開口を閉鎖するように溶接で固定された金属板で形成された底蓋11と、筒部10の下端部を保持する樹脂製の台座12と、筒部10の上側の軸端開口において取り付けられた固定部として機能する樹脂の電装収容部13とを有している。筒部10及び底蓋11を構成する金属は、耐食性が高い金属の代表例であるステンレス鋼で形成されているが、これに限らず、アルミ合金、チタン、チタン合金、樹脂の少なくとも1種で形成してもよい。容器1は圧力容器を形成している。
【0016】
容器1は、筒部10の内壁面10mで形成された横断面円形状の給水室14を有する。給水室14の横断面は円形状とされているが、これに限定されるものでなく、四角形状等の角形状でもよい。電装収容部13は、電装品を収容する電装室16と電装室16の上面開口を閉じる蓋16aとを有しており、リング状のシール部材19を介して筒部10の上端部に着脱可能に固定されている。電装収容部13は、樹脂製の蓋部材18T及び樹脂またはゴム製のシール部材19を上側から圧縮しており、筒部10の上端部と電装収容部13との間の水密性を確保している。
【0017】
電装収容部13の裏面13a側には、図2に示す如く、チタン合金、ステンレス鋼、炭素鋼等の導電材料で形成されたビス17,18が保持されている。ビス17,18には交流電圧が印加されるため、交流印加部として機能できる。ビス17,18は、給電リード線の接続のために図略のナット部材が螺合される雄螺子部17m,18mを有する。図2に示すように、ビス17の下部の雄螺子部には、加圧体17aの雌螺子部が螺着されて固定されている。加圧体17aと電装収容部13との間には、バネ17cが配置されている。バネ17cは、内側多孔質浄水部材4に対する通電抵抗を低減させるための付勢手段として機能する。またビス18の下部の雄螺子部に加圧体18aの雌螺子部が螺着されて保持されている。加圧体18aと電装収容部13との間には、バネ18cが配置されている。バネ18cは、外側多孔質浄水部材5に対する通電抵抗を低減させるための付勢手段として機能する。バネ17c,18cはコイル状とされているが、これに限らず板バネ、皿バネ、発泡体等でも良い。
【0018】
容器1の筒部10の給水室14内には、円筒形状の多孔質浄水部材3が同軸的に収容されている。多孔質浄水部材3は、実質的に同軸的に配置された厚肉状の内側多孔質浄水部材4と厚肉状の外側多孔質浄水部材5とで構成されている。内側多孔質浄水部材4は厚肉の円筒形状をなしており、筒空洞状の中央孔4aを有する円筒形状の内壁面4iと、内壁面4iに背向する円筒形状の外壁面4kとを有する。外側多孔質浄水部材5は、内側多孔質浄水部材4を外周側を包囲する厚肉の円筒形状をなしており、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kに環状隙間6を介して対面する円筒形状の内壁面5iと、筒部10の内壁面10mに対面する円筒形状の外壁面5kとを有する。環状隙間6は周方向において隙間間隔が均等またはほぼ均等となるようにリング形状をなしており、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5との直接的導通を回避し、両者を電気的に絶縁する絶縁空間として機能することができる。環状隙間6の隙間幅は、多孔質浄水部材3の軸長方向にわたり、均一または実質的に均一とされている。
【0019】
内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5との双方は、多孔質の活性炭ブロックフィルターであり、粉末状の活性炭と結合材と水とを所定の重量比で混練した材料を加圧成形して厚肉状の成形体とし、成形体を焼成した後に、所定のサイズに研削して形成したものである。内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5については、気孔率としては適宜選択されるが、例えば体積比で15〜65%範囲内に設定できる。但し気孔率はこれに限定されるものではない。このような気孔率を有する微細な水透過層であれば、内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5の微生物の繁殖が抑え易い利点がある。また、含水した活性炭は、一般的に、空気中ではよく酸素を吸着し、水中では水中を拡散してくる電解水素ガスについても多量に吸蔵することが本発明者の試験により確認された。上記した結合材としては、焼結する必要のない溶融温度の低い熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン)の粉末、あるいは、アルミナ系またはシリカ系等の無機バインダを用いてもよい。内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5は、水に含まれる次亜塩素酸(以下塩素という)等を化学反応で除去する水浄化性を有し、更に細孔により、水に溶解したトリハロメタン類等の有害物質を吸着する水浄化性を有する。本実施例に係る内側多孔質浄水部材4、外側多孔質浄水部材5によれば、内側多孔質浄水部材4、外側多孔質浄水部材5の水透過層を形成する細孔の径は平均で0.1〜20ミクロン、特に0.3〜20ミクロン、殊に0.3〜15ミクロンとすることができる。但し細孔径は上記した範囲に限定されるものではない。前記したように、内側多孔質浄水部材4は中央孔4aをもつ厚肉状の円筒形状をなす。外側多孔質浄水部材5は、内側多孔質浄水部材4を軸芯状に配置して環状間隙6を形成する中央孔5aをもつ厚肉状の円筒形状をなしている。
【0020】
本実施例では、図1に示すように、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5の軸端付近の損傷等を防ぐため、内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5を略同心円状に配置して構成した多孔質浄水部材3の軸端には、樹脂またはゴム等の高分子材料で形成されたシールキャップ70,71(閉鎖部)が接着剤により接着されている。シールキャップ70,71は電気絶縁性およびシール性を有する。図1に示すように、シールキャップ70は、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5の軸端面(上端面)を被覆するキャップ70aと、内側多孔質浄水部材4の内壁面4iの上部を被覆する内側被覆部70bと、外側多孔質浄水部材5の外壁面5kの上部を被覆する外側被覆部70cとを備えている。
【0021】
図1に示すように、シールキャップ71は、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5の軸端面(下端面)を被覆するキャップ71aと、内側多孔質浄水部材4の内壁面4iの下部を被覆する内側被覆部71bと、外側多孔質浄水部材5の外壁面5kの下部を被覆する外側被覆部71cとを備えている。シールキャップ70,71は、環状隙間6の隙間幅を維持するための隙間維持手段としても機能することができる。またシールキャップ70,71により、内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5の軸端面(上端面4u,下端面4d)から浄化不充分の水が浸入することが抑止される。即ち、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kおよび外側多孔質浄水部材5の外壁面5kから水が内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5の内部に進入できるようにされている。
【0022】
吐水用の内筒部材として機能するセンターパイプ22はパイプ孔で形成された通路22wを有し、周壁に多数の通孔22kを有する。センターパイプ22は、内側多孔質浄水部材4の中央孔4a内に縦型で設置されている。容器10の底蓋11には係合部材としてのエルボ23が溶接で固定されている。センターパイプ22の下端部は、エルボ23の雄ネジ孔に接続された係合部材としてのブッシュ24を介してねじ込み固定されている。センターパイプ22の上端部は、ホルダ21に保持された上側のブッシュ25をねじ込むことにより一体とされている。
【0023】
電装収容部13は、電源からのリード線を通す開口13c、LED27a,27b(図3参照)を有する。LED27aは、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5とに電圧が印加されており、電解室(即ち、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5との間の環状間隙6に相当)において電気分解が生じているときに点灯するものである。従ってLED27aは、浄水器において電気分解処理が行われていることを使用者に報知する第1報知手段として機能する。LED27bは、浄水器において電気分解処理が行われていないことを使用者に報知する第2報知手段として機能する。従ってLED27bは、電気分解で発生したガスが内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5に吸蔵されていることを報知するガス吸蔵報知手段としても機能できる。
【0024】
本実施例によれば、発生した水素量を還元電位に置き換えて表示する表示部26(図3参照)が電装収容部13の外面側に使用者により視認できる位置に設けられている。還元電位のセンシングについては、図2に示すように、電装収容部13内部に搭載したセンサー27で行っている。センサー27の検出部27fはセンターパイプ22の上側に位置している。センサー27の図示していないマイコンを持った出力部は結露、浸水等を考慮すれば、電装収容部13に水密構造で設置することが好ましい。
【0025】
図1に示すように容器1の側方には、給水室14に水を供給する給水部29、給水部29に連通する1次浄化部として機能するフィルタ部90が設置されている。給水部29はホース等の連結管29rを介して図略の水道の蛇口に接続されている。水道の蛇口が開放されると、水道水等の浄化前の原水が、給水部29の通路29aを介してフィルタ部90に供給されて予備処理として濾過される。フィルタ部90で濾過された水は、フィルタ部90の中空室90wから給水部29の通路29cを経て、容器1内の給水室14のうち、給水隙間4xに導かれる。給水隙間4xは外側多孔質浄水部材5の外壁面5kと筒部10の内壁面10mとの間のリング状の隙間である。
【0026】
さて本実施例によれば、図1に示すように、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kと外側多孔質浄水部材5の内壁面5iとは、これらの軸長方向に電解室となるリング状の環状間隙6(隙間幅X0)を構成している。環状間隙6は電解室となり、内側多孔質浄水部材4および外側多孔質浄水部材5における水の往路に設けられている。図2に示すように、内側多孔質浄水部材4の上端面4uに形成されている凹部4wには、コマ型の給電端子34(第1給電端子)が電気的に接触した状態で保持されている。図2に示すように、コマ型の給電端子34は導電材料(例えばチタン、チタン合金、合金鋼)で形成されており、凹部4wに嵌合された本体34aと、径外方向に延設された鍔部34bと、保持性を高めるために内側多孔質浄水部材4に食い込んだ突起状の食い込み部34cとを有する。バネ17cで付勢された加圧体17aにより、コマ型の給電端子34は内側多孔質浄水部材4に導電可能に圧接されており、圧接により給電端子34と内側多孔質浄水部材4との間の通電抵抗が軽減されており、給電性が確保されている。これにより内側多孔質浄水部材4は、コマ型の給電端子35と接続されて第1電極A1とされている。
【0027】
図2に示すように、コマ型の給電端子35(第2給電端子)も同様に導電材料(例えばチタン、チタン合金、合金鋼)で形成されており、外側多孔質浄水部材5の上端面5uに形成された凹部4wに嵌合された本体35aと、径外方向に延設された鍔部35bと、保持性を高めるために外側多孔質浄水部材5に食い込んだ突起状の食い込み部35cとを有する。バネ18cで付勢された加圧体18aにより、コマ型の給電端子35は外側多孔質浄水部材5に導電可能に圧接されており、圧接により給電端子35と外側多孔質浄水部材5との間における通電抵抗が軽減されており、給電性が確保されている。これにより外側多孔質浄水部材5は、コマ型の給電端子34と接続されて第2電極A2とされている。図1,図2に示すように、コマ型の給電端子34,35は多孔質浄水部材3のうちの同一面側(上端面側)に配置されているため、多孔質浄水部材3に対する給電に有利である。
【0028】
図1に示すように、外側多孔質浄水部材5の下端面5dにも、給電端子35を収容可能な凹部4woが形成されている。この凹部4woにはシール部4nが嵌められている。内側多孔質浄水部材4の下端面4dにも給電端子34を収容可能な凹部4woが形成されており、この凹部4woにも同様なシール部4nが嵌められている。従って、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5を上下逆にしても、シール部4nを外した状態の凹部4woにコマ型の給電端子34,35を取り付けることができる。即ち、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5は上下反転したとしても、給電できるような上下反転給電可能な構造とされている。
【0029】
なお、直流電圧を第1電極A1及び第2電極A2に印加した場合には、直流電圧の陽極(+極)側においては、印加電流値にもよるが、陽極(+極)側をステンレス鋼、チタン、炭素等で形成したとしても、これらは酸化して、溶出したり、酸化膜を形成して導通を悪くしたり、また、表面をボロボロにしたり、弊害を及ぼす。この点について本実施例によれば、正負の電圧が交互となる交流電圧を第1電極A1及び第2電極A2に印加する交流電圧印加方式を採用している。このため、第1電極A1及び第2電極A2において単位時間当たり酸化及び還元を多数回交互に繰り返すようにしている。この結果、従来生じていた陽極酸化現象、陽極溶出現象は防止できるが、更に万全を記するため、直接電流の流れる部位については、導電性の他に耐食性にも富む材料(例えばチタン、チタン合金、高耐食ステンレス鋼、合金鋼等)で形成できる。
【0030】
外側多孔質浄水部材5の外壁面5mと筒部10の内壁面10mとの間の環状の給水隙間4xには、浄化すべき水が供給される。図1に示すように給水隙間4xは給水部29の通路29a,29cに連通している。この給水間隙4xの隙間幅X1(図1参照)は、筒部10の分極現象を積極的に取り入れるためにできるだけ狭い(例えば2〜5ミリ、これに限定されるものではない)隙間に設定することができる。従来、直流電圧を印加する方式では、筒部10は、陽極腐蝕の発生をなくすために、陰極(−極)として直流電圧を直接印加するか、直流電圧を直接印加しないまでも陰極(−極)として分極するようにしてきた。しかしながらこの場合には、水中に含まれているカルシューム、マグネシュームが炭酸イオンと結びつき、陰極(−極)となっている筒部10の内壁面10mに生成物として堆積し、日が経つにつれて生成物が固着して電解効率を著しく下げてしまったり、更には掃除ができないほど、生成物の堆積厚さを増やす現象があった。陽極腐蝕が起き難いチタン合金で筒部10全体を作る場合には、筒部10における陽極腐食の問題を回避でき易いものの、高コストとなるため、コスト面を考慮すると製作することができない。そこで通常的には、筒部10はコスト低減を考慮してチタン合金ではなくステンレス鋼等の鋼系で形成されているため、筒部10の極性を陽極に設定し、堆積物を溶解しようとすると、陽極となる筒部10を構成している鋼材中の鉄が溶解して、赤錆または鉄臭を発し、実用上問題がある。
【0031】
そこで本実施例のように正負電圧が単位時間当たり交互に多数回印加される交流電圧を第1電極A1及び第2電極A2に印加すれば、筒部10は長期にわたり陰極として維持されることが回避されるため、筒部10等の陰極部位における炭酸カルシューム等の生成物の過剰堆積が抑えられる。更に筒部10等の陰極部位の材質を問う必要が無くなり、筒部10等の陰極部位をコストアップを誘発するチタン合金ではなく、ステンレス鋼等の鋼系等の低廉な金属材料で形成することができる。
【0032】
本出願人による実験でも、交流電圧印加方式では、直流電圧印加方式に比較して、電解効率がやや下がるものの、直流電圧印加方式に比し、倍ほどの印加電圧で所定電流が流れるようになり、目的とする電解ガスの発生を実現でき、更には電解腐蝕を抑制でき、炭酸カルシューム等の生成物の過剰堆積を回避できた。即ち、従来の直流電圧印加方式においては、浄水器を構成している金属部品の分極を回避する手段を諸々講じねばならない不具合があったが、本実施例に係る交流電圧印加方式にあっては、上記不具合を回避できる。
【0033】
浄水器の使用の際には、給水部29に繋がる水道の蛇口を開く。すると、図1において、浄化すべき水は給水部29の給水路29aを経て、筒部10の内壁面10mと外側多孔質浄水部材5の外壁面5mとの間の給水隙間4xに供給される。給水隙間4xに供給された水は、外側多孔質浄水部材5の外壁面5kから外側多孔質浄水部材5の内部に矢印W方向に沿って進入して外側多孔質浄水部材5の透過層5cで浄化され、ついで、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kから内側多孔質浄水部材4の内部に進入して透過層4cで浄化され、内側多孔質浄水部材4の中央孔4aに到達する。内側多孔質浄水部材4の中央孔4aに到達した浄化水は、センターパイプ22の通孔22k及び通路22wを通り、センターパイプ22の下方の端部に設けられている係合部材としてのエルボ23の通路23cを経て吐出部36から器外に吐出される。
【0034】
また、使用の際には、ビス17とビス18とを経由してコマ型の給電端子34,35に交流電圧を印加するため、コマ型の給電端子34,35に交流電圧が印加される。このため内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5との間の環状間隙6(例えば2ミリメートルに設定できるが、これに限定されるものではない)における電気分解によって、ガスが環状隙間6内に発生する。水素ガス及び酸素ガスが発生すると推察される。この場合、筒部10の内壁面10m及びセンターパイプ22の外壁面22iは、電圧が直接的には印加されていないもののそれぞれ分極する。よって、筒部10の内壁10mと、これに対面する外側多孔質浄水部材5の外壁面5kとの間で、即ち給水隙間4xにおいて電気分解を発生させることができる。同様に、センターパイプ22の外壁面22iとこれに対面する内側多孔質浄水部材4の内壁面4iとの間の隙間4yにおいても電気分解を発生させることができ、ガス量を確保し易い。これは本発明者により試験により確認されている。
【0035】
さて電解室である環状域間6において生成したガスは、環状隙間6等の水に溶解したり、あるいは、微小気泡となったりして電解室である環状域間6の上部に溜まり、電解室である環状隙間6の圧力を上昇させる。このように電解室である環状隙間6の圧力が上昇すると、外側多孔質浄水部材5の内壁面5iから外側多孔質浄水部材5の内部にガス粒を送り込む作用、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kから内側多孔質浄水部材4の内部にガス粒を送り込む作用が増加する。ここで電気分解直後に生成された大半のガスは、電解室である環状隙間6を構成している多孔質浄水部材3の細孔、水の通路に吸着、滞留するものと推察される。
【0036】
上記したように電解室である環状隙間6において電気分解により水素ガス等が生成されると、電解室である環状隙間6の上部から溜まり、終局的には、電解室である環状隙間6のガス圧が増加する。電解室である環状隙間6に滞留している滞留水の大半を内側多孔質浄水部材4の透過層4cに向けて押し出すことになる。
【0037】
電解室である環状隙間6内の滞留水を内側多孔質浄水部材4の内部である透過層4cに押し出した段階で、電解室である環状隙間6の水の大部分が消失するため、水の電気分解が停止する。この際、電解室である環状隙間6の滞留水は、内側多孔質浄水部材4の側よりも、外側多孔質浄水部材5の側へは押し出されにくいものと推察される。外側多孔質浄水部材5は水圧が高い給水隙間4xに近いためと推察される。
【0038】
ところで電解室の隙間幅が大きくなる場合には、一般的には電解電流が小さくなるため、筒部10の内壁面10mと外側多孔質浄水部材5の外壁面5kとの間の給水隙間4x(隙間幅X1)における電解、センターパイプ22の外壁面22iと内側多孔質浄水部材4の内壁面4i(隙間幅X2)との間の隙間4yにおける電解については、この隙間4x,4yにおける滞留水の量が多い場合には、継続的に電気分解が行われることになるものと推察される。但し本実施例では、隙間X1,X2が環状隙間6の間隙幅X0よりも大きくなるように設定されているため、隙間4x,4yにおける電気分解は電解電流が小さくなり、電解室である環状隙間6における電解に対して補助的なものに過ぎない。
【0039】
ところで、モデル型の電解浄水器を用いて本発明者が試験したところ、通水して電解室である環状隙間6が満水の状態から環状隙間6が空になるまで、約4時間を要した。環状隙間6が空となれば、環状隙間6における電気分解は終了するものと推察される。但し、その後も電流値は下がったものの、前記部位(即ち、隙間4x,4y)での電解が継続起きていたものと推定される。尚本実施例によれば、直流での印加電圧としては1.5ボルトで所要の電解電流となり、所要の電解ガスの発生を見ていたものが、交流の印加電圧としては、理想的には、4倍の6.0ボルトを掛けないと、所要の電解電流20〜100ミリアンペアに至らなかった。未だこの印加電圧は低電圧であるので、消費電力の面からも問題でないと判断された。従って各種条件を理想的に設定すると、交流の印加電圧としては例えば、1.5〜12ボルト、殊に2.0〜9.0ボルトの範囲内とすることができる。互いに対峙する内側多孔質浄水部材4の外壁面4kと外側多孔質浄水部材5の内壁面5iとの電位差としては例えば1.5〜9.0ボルト、殊に3.0〜6.0ボルトとすることができる。内側多孔質浄水部材4の外壁面4kと外側多孔質浄水部材5の内壁面5iとの電位差間の電流を例えば20〜80ミリアンペアにすることができる。
【0040】
また、窒素、ヘリウム等のガスを使って活性炭の吸着特性を調べる気孔径分布計測装置を用い、本発明の実施例と類似の材質で形成された多孔質浄水部材の一部を切り出した試験片を用い、この試験片を気孔径分布計測装置の測定室に収容し、その状態で試験片の活性炭の吸着量を測定した。測定結果によれば、前記計測装置の測定室の圧力が高いほど、活性炭における吸蔵水素量、つまり活性炭における水素吸蔵特性が向上していることが確認された。このことから本実施例によれば、前記したように、吐出部36に接続される図略のホース先端部に逆止弁80を配置し、逆止弁80の逆止機能により電解室である環状隙間6内の圧力を高めに保持することにしている。図1に示すように、逆止弁80は、弁口80aを閉鎖する弁体80bと、弁体80bが弁口80aを閉鎖する方向に弁体80bを付勢すると共に開放設定圧力を規定する付勢バネ80cとをもつ。電気分解で生成したガスによって容器1の圧力が逆止弁80の開放設定圧力よりも高くなると、逆止弁80が自動的に開放されるため、吐出部36から器外に浄水を吐出することができる。なお、容器1の圧力が逆止弁80の開放設定圧よりも低いときには、逆止弁80が閉鎖されているため、吐出部36から浄水を吐出することができない。なお場合によっては逆止弁80を設けずとも良い。
【0041】
上記のような本実施例においては、電解浄水器が使用されていない状態において、逆止弁80により容器1の密閉性が維持される。このため、両多孔質浄水部材4,5の環状間隙6に設けられた水を電気分解することにより発生したガスが、多孔質浄水部材3の内部へ吸蔵されることが促進される。電解浄水器が使用されていない状態においては、容器1内の密閉性が逆止弁80により維持されやすく、電解室である環状間隙6のガス圧力が増加しやすいためである。
【0042】
また本発明者は、デジタル式の微小圧力計を電解室である環状隙間6に装備し、吐水をしない状態で、時間の経過に伴う電解室である環状隙間6の圧力変化を調べた。測定結果によれば、測定開始時から150分を経過したとき、電解室である環状隙間6の圧力のピークであった。それ以降においては、電解室である環状隙間6の圧力が低下する現象が見られた。測定開始時から150分経過したときの圧力データは、前記した逆止弁80の開放設定圧とほぼ一致していた。150分以降における電解室である環状隙間6の圧力低下は、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5へのガスの吸収が進行したことを意味する。
【0043】
本発明者は本実施例に係る電解浄水器を用い、容器1内の水素量の変化を測定する試験を行った。この試験によれば、外径124ミリメートル、内径66ミリメートル、高さ200ミリメートルの外側多孔質浄水部材5と、外径62ミリメートル、内径20.5ミリメートル、高さ200ミリメートルの内側多孔質浄水部材4とを用いた。電解室である環状隙間6では、2ミリメートルの間隙を形成した。そして、約6ボルトの交流電圧(周波数:50〜60Hzの範囲)を第1電極A1及び第2電極A2に印加したところ、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5との間に、83ミリアンペアの電流が流れた。
【0044】
この試験によれば、水素量を還元電位に置き換えて測定できるデジタル式の酸化還元電位計を用いた。電解開始時には、650ミリボルトであったが、30分を経過した後には、−120ミリボルトに変化した。水素の発生が確実に進行したためである。その後、12時間放置の後調べたところ、−458ミリボルトを示した。pHは吐出当初には、pH8.3を示したが、水の吐出量が1リットルを越えた以降は、pHは7.5に戻った。
【0045】
従来、直流を印加した場合には、軟水のところでも、使用期間が長期に亘ると、浄化前の水に含まれている重炭酸カルシュームが炭酸カルシュームとなり、これが生成物として、浄水器の陰極(−極)側に堆積して絶縁膜を形成し、ひいては電解室における環状隙間6での電解が止まってしまう問題が発生するおそれがある。本試験によれば、正電圧及び負電圧が50〜60サイクルで交互に反転する交流電圧を印加するため、酸化及び還元が繰り返され、炭酸カルシューム等の生成物が堆積することを抑えることができる。実際、4ヶ月を経過した後に電解浄水器を分解して調べて見ると、堆積の痕跡すら全くなく、交流電圧の印加が極めて有効であることが判明した。
【0046】
通常、大気中には、殆ど水素は存在しないことから、水中にも水素は溶存する機会は殆どない。従来、類似のアルカリイオン生成水等は、ガラス比較電極を用いた酸化還元電位計が用いられているが、ガラス電極先端から内部液を浸出させて測定するものであるため、通年での測定には、随時の内部液の補充が必要であった。そこで、本発明者は、酸化還元電位は、明確にpHと相関があることを見出し、内部液を必要としない半導体式のpH測定器として機能できるセンサー27を電装収容部13から、内側多孔質浄水部材4の内壁面4iで区画される中央孔4aに差し込み、マイコンに基づいてpH値から酸化還元電位を演算し、電装収容部13の外周に設けた表示部26に演算数値を表示することにした。そこで、センサー27の検出部27fをセンターパイプ22の上端部にねじ込みされているブッシュ25側に挿入して、図略のマイコンは電装収容部13の電装室16に設けて表示部26に接続した。
【0047】
以上説明したように本実施例によれば、多孔質浄水部材3は、環状隙間6を形成するように径方向において2つの内側多孔質浄水部材4,外側多孔質浄水部材5に分割されており、内側多孔質浄水部材4は給電端子34と接続されて第1電極A1とされていると共に、外側多孔質浄水部材5は給電端子35と接続されて第2電極A2とされている。このようにすれば、電解室となる環状隙間6を形成する外側多孔質浄水部材5の内壁面5i、内側多孔質浄水部材4の外壁面4kの表出面積を大きく確保することができる。ひいては多孔質浄水部材3における電解面積を大きく確保することができ、電解室となる環状隙間6における電解能力を大きくするのに有利である。更にガスを吸蔵させる多孔質浄水部材3のガス透過面積も大きく確保できるため、電解室となる環状隙間6における水の電気分解で生成したガスを、多孔質浄水部材3の細孔に吸蔵させるのに有利となる。一般的には、電解で発生した直後の水素等のガスは活性に富み、生体によい影響を与えるといわれている。殊に本実施例によれば、電解室である環状隙間6は多孔質浄水部材間4,5によって形成されているため、電気分解で発生した直後の活性が高くて生体に良いとされるガスを多孔質浄水部材3に効果的に吸蔵させるのに有利である。
【0048】
(他の実施例)
第2実施例は前記した実施例と基本的には同様の構成であり、交流電圧を印加するものであり、前記した実施例と基本的には同様の作用効果を奏するため、図1〜図3を援用する。この例では、菌等の捕捉性を重視して、外側多孔質浄水部材5Mについては、その気孔率が高く、それでいて緻密なもので、平均細孔径も内側多孔質浄水部材4Mの平均細孔径よりも小さくする(例えば0.1〜1ミクロン、殊に0.3ミクロン)に設定する。このような外側多孔質浄水部材5Mについては、菌等の捕捉性は良好であるものの、通水時の圧損が大きく、単位時間当たりの吐水量も低い。
【0049】
また内側多孔質浄水部材4Mについては、その気孔率が若干低いものとし、平均細孔径も外側多孔質浄水部材5Mの平均細孔径よりも大きく(例えば8〜100ミクロン、8〜20ミクロン、8〜10ミクロン)し、通水時の圧損を減らし、単位時間当たりの吐水量を大きくしている。このような特性を有する内側多孔質浄水部材4M及び外側多孔質浄水部材5Mの組み合わせにより、捕捉性を確保しつつ、単位時間当たりの吐水量を確保することができる。殊に給水室14においては内側多孔質浄水部材4M及び外側多孔質浄水部材5Mの求心方向に水圧が作用するが、外側多孔質浄水部材5Mは緻密で強度が確保されているため、このような水圧に対処するのに有利である。なお平均細孔径の大きさは上記した値に限定されるものではない。
【0050】
(第3実施例)
第3実施例は前記した実施例と基本的には同様の構成であり、交流電圧を印加するものであり、前記した実施例と基本的には同様の作用効果を奏する。この例では、内側多孔質浄水部材4M及び外側多孔質浄水部材5Mの特性を第2実施例と逆としている。即ち、内側多孔質浄水部材4Mについては、その気孔率が高いものの緻密なものとし、平均細孔径も外側多孔質浄水部材5Mの平均細孔径よりも小さく設定する。このような内側多孔質浄水部材4Mについては、菌等の捕捉性は良好であるものの、気孔率は高いものの緻密であるため、通水時の圧損が大きく、単位時間当たりの吐水量も低い。
【0051】
また外側多孔質浄水部材5Mについては、その気孔率が若干低いものとし、平均細孔径も内側多孔質浄水部材4Mの平均細孔径よりも大きくし、通水時の圧損を減らし、単位時間当たりの吐水量を大きくしている。このような特性を有する内側多孔質浄水部材4M及び外側多孔質浄水部材5Mの組み合わせにより、捕捉性を確保しつつ、単位時間当たりの吐水量を確保することができる。
【0052】
(第4実施例)
図4は第4実施例を示す。第4実施例は前記した実施例と基本的には同様の構成であり、交流電圧を印加するものであり、前記した実施例と基本的には同様の作用効果を奏する。本実施例においても環状隙間6を形成するように径方向に内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5とに分割されている。内側多孔質浄水部材4の外壁面4kと外側多孔質浄水部材5の内壁面5iとの間にはスペーサ部材98が隙間維持手段として介在している。電解室である環状隙間6の隙間幅がスペーサ部材98により良好に維持され、環状隙間6における電解を長期にわたり安定的に行うのに有利である。同様なスペーサ部材は多孔質浄水部材3の下側にも設けられている。スペーサ部材98はリング形状とすることができるが、これに限定されるものではない。スペーサ部材98の材質としては樹脂等の高分子材料、セラミックス材料等を採用することができ、電気絶縁性が高く且つ耐食性が良いものが好ましい。
【0053】
(第5実施例)
図5は第5実施例を示す。第5実施例は前記した実施例と基本的には同様の構成であり、交流電圧を印加するものであり、前記した実施例と基本的には同様の作用効果を奏する。本実施例においても環状隙間6を形成するように径方向に内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5とに分割されている。内側多孔質浄水部材4の外壁面4kと外側多孔質浄水部材5の内壁面5iとの間にはスペーサ部材99が隙間維持手段として介在している。スペーサ部材99はシールキャップ71と一体的に形成されている。電解室である環状隙間6の隙間幅がスペーサ部材99により良好に維持され、環状隙間6における電解を長期にわたり安定的に行うのに有利である。同様なスペーサ部材は別のシールキャップ70にもこれと一体的に形成されている。スペーサ部材99はリング形状とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0054】
(その他)
本発明は上記し且つ図面に示した各実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。例えば上記した各部品の形状、構造、サイズ、材質等は上記したものに限定されるものではない。印加される電圧値、電流値等は、上記した値に限定されるものではない。上記した各実施例においては、交流電圧を第1電極A1及び第2電極A2に印加させることにしているが、場合によっては、請求項1の内容を満たす限り、直流電圧を第1電極A1及び第2電極A2に印加させることにしても良い。但し直流電圧を印加する場合には、堆積した生成物を定期的に清掃することが好ましい。浄化前の原水としては水道水に限定されるものではなく、井戸等の水でも良い。給電端子34,35はコマ型に限らず、他の形状及び他の構造でも良く、要するに多孔質浄水部材に給電できるものであれば良い。水は、多孔質浄水部材3の求心方向に通過するが、これに限らず逆でも良い。図1に示す実施例では、内側多孔質浄水部材4の上端面4u及び外側多孔質浄水部材5の上端面5uに給電端子34,35を設け、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5の上側から給電することにしているが、これに限らず、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5の下側から給電することにしても良い。あるいは、内側多孔質浄水部材4及び外側多孔質浄水部材5の下側及び上側の双方から給電することにしても良い。上記した実施例では、内側多孔質浄水部材4と外側多孔質浄水部材5とは円筒形状とされているが、場合によっては円錐筒形状、角筒形状でも良い。なお必要に応じてアース処理を行うことも好ましい。
【0055】
(付記)上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
・各請求項において、両多孔質浄水部材の間隙に設置された電解室は、多孔質浄水部材の水の往路側に設けられていることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、多孔質浄水部材は、活性炭と結合材とを主要成分とする材料を加圧成形し、焼成して形成されていることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、多孔質浄水部材は、平均細孔径が0.1〜20ミクロン、特に0.3〜15ミクロン、殊に0.3〜10ミクロンとされた多数の細孔を有していることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、多孔質浄水部材は、気孔率が15%から65%のブロックの成形体であり、ガス透過に対して抵抗を有し、電解室である環状隙間において発生したガスにより、電解室である環状隙間のガス圧力の上昇が容易であることを特徴とする電解浄水器。多孔質浄水部材は多数の細孔を有しており、ガス透過抵抗をもつため、電解室における圧力上昇が容易であり、電解室である環状隙間のガスを多孔質浄水部材に進入させ易い。
・各請求項において、多孔質浄水部材は中央孔をもつ筒状とされており、多孔質浄水部材の中央孔内に金属製のセンターパイプが略同軸的にリング状の隙間を隔てて配置されており、多孔質浄水部材への電圧印加に伴い、センターパイプは分極可能とされており、センターパイプの外壁面と多孔質浄水部材筒部の内壁面との間の隙間は、電解室として機能できることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、多孔質浄水部材への電圧印加に伴い、筒部の内壁面は分極可能とされており、多孔質浄水部材の外壁面と筒部の内壁面との間の隙間は、電解室として機能できることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、給電端子は、多孔質浄水部材のうちの同一面側に配置されていることを特徴とする電解浄水器。多孔質浄水部材への給電に有利なる。
・各請求項において、多孔質浄水部材に印加される電圧(交流電圧または直流電圧)は、1.5〜9ボルトであることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、電圧が印加される多孔質浄水部材間の電位差間の電流を10〜100ミリアンペアであることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、容器内で発生した水素ガス量を表示する表示部を有することを特徴とする電解浄水器。容器内で発生した水素ガス量を使用者は把握することができる。
・各請求項において、容器内で発生した水素ガス量をpH値から演算して酸化還元電位を表示する表示部を有することを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、電解室の圧力を高く維持する逆止弁を有し、電気分解で生成したガスにより容器内の圧力が逆止弁の開放設定圧力よりも高いときには、逆止弁が開弁され、吐出部から浄水を吐出することができ、容器内の圧力が逆止弁の開放設定圧力よりも低いときには、逆止弁が閉弁されていることを特徴とする電解浄水器。容器内の圧力を高く維持できる。
・内壁面で区画された給水室をもつ容器と、容器の給水室に収容された水浄化性を有する多数の細孔をもつ多孔質浄水部材と、容器の給水室に給水する給水部と、容器の給水室内の多孔質浄水部材で浄化された水を器外に吐出する吐出部とを有する電解浄水器であって、
多孔質浄水部材は、環状隙間を形成するように少なくとも2つの多孔質浄水部材に分割されており、一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされており、第1電極と第2電極とに電圧を印加することにより、環状隙間の水を電気分解し、発生したガス等の物質を多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるようにしていることを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、外側に配置された多孔質浄水部材は、内側に配置された多孔質浄水部材よりも単位時間当たりの吐水量が大きいことを特徴とする電解浄水器。
・各請求項において、外側に配置された多孔質浄水部材は、内側に配置された多孔質浄水部材よりも緻密で、単位時間当たりの吐水量が少ないことを特徴とする電解浄水器。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係る電解浄水器によれば、多孔質浄水部材は、環状隙間を形成するように径方向に少なくとも2つの筒状の多孔質浄水部材に分割されており、一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされている。このようにすれば、電解室となる環状隙間を形成する壁面の表出面積、ひいては多孔質浄水部材における電解面積を大きく確保することができ、電解室となる環状隙間における電解能力を大きくするのに有利である。更に多孔質浄水部材にガスを吸蔵させる多孔質浄水部材のガス透過面積も大きく確保できるため、電解室となる環状隙間における水の電気分解で生成したガス等の物質を、多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるのに有利となる。一般的には、電解で発生した直後の水素等のガスは活性に富み、生体によい影響を与えるといわれている。本発明に係る電解浄水器によれば、電解室である環状隙間は多孔質浄水部材間に形成されているため、電気分解で発生した直後の活性が高くて生体に良いとされるガスを多孔質浄水部材に効果的に吸蔵させるのに有利である。
【0057】
更に本発明に係る電解浄水器によれば、第1電極及び第2電極に交流を印加することにしている場合には、直流電圧を印加する際に発生する陽極腐蝕の現象を抑え、且つ、陰極(−極)に炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム等の生成物が堆積することを抑制するのに有利となり、メンテナンス等の面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電解浄水器を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る電解浄水器の要部を示す拡大縦断面図である。
【図3】本発明の実施例の内部を一部断面にして示す外観図である。
【図4】他の実施例に係る電解浄水器を示す要部の縦断面図である。
【図5】別の他の実施例に係る電解浄水器を示す要部の縦断面図である。
【図6】交流電圧を印加する場合における代表的な波形図である。
【符号の説明】
図中、1は容器、10は筒部、3は多孔質浄水部材、4は内側多孔質浄水部材、5は外側多孔質浄水部材、6は環状隙間、17,18はビス(交流印加部)、29は給水部、36は吐出部、34,35は給電端子、98,99はスペーサ部材(隙間維持手段)を示す。
Claims (4)
- 内壁面で区画された給水室をもつ容器と、前記容器の給水室に収容された水浄化性を有する多数の細孔をもつ多孔質浄水部材と、前記容器の給水室に給水する給水部と、前記容器の給水室内の前記多孔質浄水部材で浄化された水を器外に吐出する吐出部とを有する電解浄水器であって、
前記多孔質浄水部材は、環状隙間を形成するように径方向において少なくとも2つの筒状の多孔質浄水部材に分割されており、
一の多孔質浄水部材は第1給電端子と接続されて第1電極とされていると共に、他の多孔質浄水部材は第2給電端子と接続されて第2電極とされており、
前記第1電極と前記第2電極とに電圧を印加することにより、前記環状隙間の水を電気分解し、発生したガスを前記多孔質浄水部材の細孔に吸蔵させるようにしていることを特徴とする電解浄水器。 - 請求項1において前記第1電極及び前記第2電極に交流を印加する交流印加部を有することを特徴とする電解浄水器。
- 請求項2において前記交流印加部は前記多孔質浄水部材に電気的に導通する給電端子であることを特徴とする電解浄水器。
- 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、前記環状隙間は断面リング形状の隙間であり、一の多孔質浄水部材と他の多孔質浄水部材との間の前記環状隙間の隙間幅を維持する隙間維持手段が前記容器内に設けられていることを特徴とする電解浄水器。
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