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JP3651127B2 - 車両挙動制御装置 - Google Patents

車両挙動制御装置 Download PDF

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JP3651127B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両挙動を制御する装置に係り、特に、エンジンブレーキ時の制御に特徴を有する車両挙動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば氷結路等の低摩擦路では、スロットルを戻してエンジンブレーキをかけた場合に、車体速度に対して駆動輪の回転速度が大きく低下するので、駆動輪がスリップすることがある。そして、この駆動輪がスリップすると、駆動輪の横力が減少するという現象が発生する。
【0003】
ところが、図1(a)に示す様に、例えば車両の旋回時に、前記の様にエンジンブレーキによってスリップが増加して駆動輪の横力が減少すると、FR車では、回転モーメントが発生し、車両が不安定になってタックインやスピンが発生することがある。また、FF車では、スピンはしないが、舵が効かなくなることがある。
【0004】
この対策として、エンジンの出力状態と横加速度に基づき、エンジン出力を増加する制御を行ってエンジンブレーキ力を低減し、それによって、車輪のスリップ率を所定の範囲に制御する技術が提案されている(特開昭62−153533号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した制御では、エンジンブレーキ時にスピンやタックインなどを防止するために、エンジン出力を増加する制御を行っているので、車両の安定性はある程度向上できるかも知れないが、運転者の期待する減速度を実現できないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、車両の安定性と運転者の期待する減速度を共に実現できる車両挙動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、エンジンブレーキによって駆動輪の車輪速度を低減する条件下にて、エンジンブレーキによる駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制御を行うとともに、ブレーキアクチュエータによる従動輪の車輪速度を低減する従動輪制御を行っている。
【0008】
従って、例えば旋回時にエンジンブレーキをかけて車体減速度を得ようとする場合には、従来は、スピンやタックイン等の車両の不安定化を防止するために、単にエンジン出力を増加させる制御を行っていただけであるが、本発明では、その際に、例えばエンジン出力を増加させて(駆動輪のスリップを低減させて)横力を増加させる駆動輪制御を行なうとともに、例えば油圧ブレーキ等のブレーキアクチュエータによって従動輪にブレーキをかける従動輪制御を行なっている。
【0009】
この点を図1を用いて説明すると、例えば(後輪駆動の)FR車では、旋回時(又は氷結路や低摩擦路走行時)等の様に、車両が不安定化し易い状況において、例えば図1(a)の従来例に示す様に、駆動輪に大きなエンジンブレーキをかけるだけではなく、例えば図1(b)に例示する様に、エンジン出力を増加させる(即ちエンジンブレーキを低減する)駆動輪制御を行って横力を増加させて、確実にスピンやタックイン等の車両の不安定化を防止する。それとともに、従動輪にブレーキをかけることにより、車体減速度をそれほど低減せずに、安全で且つ十分な制動を行うことができるという顕著な効果を奏する。
また、本発明では、駆動輪制御と従動輪制御とにおける制動力の配分を、車輪のスリップ状態に応じて調整している。
例えば車輪のスリップが過大な場合には、エンジンブレーキによる制動が過大で駆動輪における横力の低減が大きいと考えられるので、この様な場合には、エンジンブレーキ力を低減するとともに、従動輪に対する制動力を増加させて、車両の安定と車体減速度の増加を図ることができる。逆に、エンジンブレーキをかけても車輪のスリップが少ない場合には、駆動輪における横力の低減も少ないと判断されるので、エンジンブレーキ力を維持(又は増加)するとともに、従動輪に対する制動力を低減させて、車両の安定と車体減速度の増加を図ることができる。
【0010】
請求項2の発明では、駆動輪制御として、エンジン出力の増加によってエンジンブレーキによる制動力を低減する制御を行なう。
つまり、エンジンブレーキが効きすぎる場合には、上述した様に、エンジン出力を増加させてエンジンブレーキによる制動力を低減する。これにより、駆動輪のスリップが低減して横力が増加するので、車体の安定性が向上する。
【0012】
請求項の発明では、エンジンブレーキによって駆動輪に所定以上のスリップが発生した場合に、駆動輪制御及び従動輪制御を行っている。
図2に示す様に、車輪の摩擦係数は車輪のスリップ率に応じて変化する。具体的には、ドライ路や氷上路においては、前後方向の摩擦係数は所定のスリップ率でピークに達し、横方向の摩擦係数はスリップ率が増加するほど低下するので、あるスリップ率を境にして、車両の安定域と不安定域とに分かれる。
【0013】
つまり、エンジンブレーキによって駆動輪に所定以上のスリップが発生した場合には、横力が低下して車両が不安定になっている状態であるので、この様な場合には、前記の不安定域とならない様に、上述したエンジンブレーキを低減する駆動輪制御とブレーキアクチュエータによる従動輪制御を行うことにより、安定した車両の走行状態にて車体減速度を高めることができる。
【0014】
請求項の発明では、エンジンブレーキ時の制動力を、車両が安定する範囲にて駆動輪制御と従動輪制御とにおける制動力に配分している。
例えば図3(a)の制動力配分線図に示す様に、FR車においては、駆動輪の制動力(リア制動力)と従動輪の制動力(フロント制動力)との配分により、車両が安定するか不安定になるかが決まる。従って、このリア制動力とフロント制動力との配分を調節することによって、車両を安定した状態に保つことができる。従って、本発明では、前記の安定域となる様に、駆動輪制御と従動輪制御とにおける制動力を配分する。
【0015】
尚、図3(b)にて、点Aはエンジンブレーキのみの場合、点Bはエンジンブレーキを低減する制御のみを行った場合、点Cはエンジン出力を増加させる駆動輪制御と油圧ブレーキによる従動輪制御とを行った場合の1例を示している。
請求項の発明では、駆動輪制御と従動輪制御とによる制動力の配分を、エンジンブレーキ相当の減速度を得ることができる理想的制動力配分としている。
【0016】
この理想的制動力配分とは、図3(a)の点Cで示される様に、車両不安定域と安定域との境界部分である。つまり、図3(b)に図3(a)の要部を拡大して示す様に、リア車輪速度がフロント車輪速度より小さい不安定域とリア車輪速度がフロント車輪速度がより大きい安定域との斜線で示す境界部分(フロント車輪速度とリア車輪速度がほぼ等しい領域)である。よって、本発明では、車両の安定性を保ちつつ、最も高い制動力を得ることができる。
【0017】
尚、図3(b)から明かな様に、理想的制動力配分の点Cでは、リア制動力の一部△Brがそのままフロント制動力△Bfに置き代わっていることがわかる。つまり、本発明では、エンジンブレーキによる制動を低減した分を、従動輪のブレーキ制御にそのまま置き換えている。
【0018】
請求項の発明では、エンジンブレーキをかける操作が、運転者のアクセル操作による操作の場合に、前記駆動輪制御及び従動輪制御を実行する。
従って、例えば旋回時或は氷結路や低摩擦路等の場合に、運転者がアクセルペダルを戻して車速を低減しようとする時には、車両の安定性を確保しつつ、運転者が期待する減速度を実現できるという効果がある。
【0019】
請求項の発明では、エンジンブレーキを自動でかける場合、例えば自動ブレーキの様にスロットルを自動で戻して積極的に制動をかける場合や、自動スロットル制御の様にエンジン出力を低減するためにスロットルを自動で戻し、それによってエンジンブレーキがかかる場合に、前記駆動輪制御及び従動輪制御を実行する。
【0020】
従って、前記請求項6と同様に、例えば旋回時或は氷結路や低摩擦路等の場合に、自動でエンジンブレーキをかける時には、車両の安定性を確保しつつ、十分な減速度を実現できるという効果がある
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の例(実施例)について、図面を参照しつつ説明する。
a)まず、本実施例の車両挙動制御装置の全体構成について説明する。
【0022】
図4に示す様に、本実施例は、内燃機関2を動力源とするフロントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両について適用されるものである。
図4に示すごとく、内燃機関2の吸気通路4には、吸入空気の脈動を抑えるサージタンク4aが形成され、その上流には、スロットル駆動モータ10により開閉されるスロットルバルブ12が設けられている。このスロットルバルブ12はアクセル6によって直接開閉されるものではなく、いわゆるリンクレススロットルである。
【0023】
アクセル6及びスロットルバルブ12には、それぞれの開度を検出するアクセル開度センサ14及びスロットル開度センサ16が設けられており、これら各センサからの検出信号は駆動制御回路20に入力されている。
内燃機関2へ燃料を供給する燃料噴射弁24は、公知の内燃機関制御回路26からの燃料噴射指令に基づき作動する。燃料噴射指令は、内燃機関2の運転状態に適合して決定されるもので、サージタンク4aの圧力を検出する吸気圧センサ28をはじめとする各種センサからの情報を、内燃機関制御回路26の燃料噴射指令プログラムに基づき処理することで作成される。
【0024】
前記駆動制御回路20は、後に詳述する駆動輪制御等を行うものであり、この駆動輪制御回路20には、上述のアクセル開度センサ14及びスロットル開度センサ16の他に、エンジン回転速度センサ30、従動輪速度センサ32FL,32FR、駆動輪速度センサ40、変速比センサ42及び加速度センサ44からの検出信号も入力されるようになっている。そして、駆動制御回路20は、これらの入力信号に基づいてスロットル駆動モータ10を駆動し、スロットルバルブ12の開度を制御する処理を実行している。
【0025】
ここで、エンジン回転速度センサ30は、内燃機関2のクランク軸2aの回転速度を検出するものであり、内燃機関制御回路26による燃料噴射指令の作成にも利用される。
従動輪速度センサ32FL,32FRは、左右従動輪(前輪)22FL,22FRの回転速度をそれぞれ検出するためのセンサであり、トラクションコントロール等を実施する場合は、その検出信号が車両の車体速度の推定に利用される。
【0026】
駆動輪速度センサ40は、左右駆動輪22RL,22RRの平均回転速度(駆動輪速度)を検出するためのセンサで、クランク軸2aの回転をプロペラシャフト34及びディファレンシャルギヤ36を介して左右駆動輪22RL,22RRに伝達する変速機38の出力軸に設けられる。
【0027】
また、変速比センサ42は、変速機38の変速比を検出するためのものであり、駆動輪速度センサ40と同様に変速機38に備えられている。
b)特に本実施例では、以下に述べる様に、従動輪制御を行うことができる制動力制御装置50が設けられている。尚、本実施例では、ブレーキペダル6を踏んでいない場合でも、各々の車輪22FL,22FR,22RL,22RR(22と総称する)に制動を加えることができる周知のトラクション制御と、ブレーキペダル6の踏み込み時にアンチスキッド制御を行うことができる装置を例に挙げるが、少なくとも従動輪(前輪22FL,22FR)に対して制動を加えることができる装置であればよい。
【0028】
図5に示す様に、この制動力制御装置50は、右前輪22FR−左後輪22RL、左前輪22FL−右後輪22RRの各配管系統を備えるX配管の油圧回路を備えており、各車輪22のホイールシリンダ51FL,51FR,51RL,51RR(51と総称する)に加わる圧力(ホイールシリンダ圧)を調節して、車輪22の回転を抑制する制動力を制御する。
【0029】
前記配管系統のうち、マスタシリンダ52からホイールシリンダ51RR,51FLに至る管路53A1には、油圧回路の切り替えに用いられる(2位置に切り替えられる)3方向切替弁54A、前輪51FLに高い油圧を加えるためのプロポーションバルブ55A、マスタシリンダ52側からホイールシリンダ51RR,51FLに至る管路を開閉制御する増圧制御弁56,57、ホイールシリンダ51RR,51FLからリザーバ66Aに至る管路を開閉制御する減圧制御弁61,62、ホイールシリンダ51RR,51FLからのブレーキ油を貯溜するリザーバ66A、リザーバ66からマスタシリンダ52側にブレーキ油を汲み上げるポンプ67Aが設けられている。また、マスタリザーバ69から前記3方向切替弁54Aに至る管路53A2には、ブレーキ油圧を増圧するためのポンプ71A、ポンプ71Aの下流側とマスタリザーバ69との管路を開閉制御する加圧制御弁72Aが設けられている。
【0030】
このうち、3方向切替弁54Aは、A位置に切り替えられた場合には、配管A1にて、通常の運転者によるブレーキ操作や、増圧制御弁56,57、減圧制御弁61,62、リザーバ66A、ポンプ67A等を用いた周知のアンチスキッド制御を行うことが可能になる。一方、B位置に切り替えられた場合には、ポンプ71Aによる高いブレーキ油圧によって、周知のトラクション制御や本実施例の従動輪制御が可能になる。
【0031】
また、前記配管系統のうち、マスタシリンダ52からホイールシリンダ51FR,51RLに至る他方の管路53B1には、前記管路53A1と同様に、2位置に切り替えられる3方向切替弁54B、プロポーションバルブ55B、増圧制御弁58,59、減圧制御弁63,64、リザーバ66B、ポンプ67Bが設けられている。また、マスタリザーバ69から前記3方向切替弁54Bに至る管路53B2には、前記配管53A2と同様に、ポンプ71B及び加圧制御弁72Bが設けられている。
【0032】
この様な構成の制動力制御装置50には、その駆動を制御するために制動力制御回路73が設けられている。この制動力制御回路73には、制動状態を検出するために、各ポンプ71A,71Bから各3方向切替弁54A,54Bの間の油圧を検出する第1,第2圧力センサ75、76と、マスタシリンダ52から各3方向切替弁54A,54Bの間の油圧を検出する第3,第4圧力センサ77,78とから、検出信号が入力される。そして、制動状態などに応じて、増圧制御弁56〜59、減圧制御弁61〜64、加圧制御弁72A,72B、66A,66B,ポンプ71A,71Bに制御信号が出力される。
【0033】
c)次に、前記駆動力制御回路20及び制動力制御回路73にて制御される本実施例の駆動輪制御及び従動輪制御(以下エンジンブレーキ制御と総称する)について説明する。
▲1▼まず、図6のフローチャートに基づいて、本実施例のエンジンブレーキ制御のメインルーチンについて説明する。
【0034】
ステップ100にて、各種のセンサからの信号を入力する。
続くステップ110では、現在エンジンブレーキ(E/Gブレーキ)中であるか否かを、例えばアクセル開度センサ14又はスロットル開度センサ16からの信号に基づき、アクセル6又はスロットルバルブ12が戻されているか否かによって判断する。ここで肯定判断されるとステップ120に進み、一方否定判断されるとステップ160に進む。
【0035】
ステップ120では、エンジンブレーキ制御中であるか否かを、エンジンブレーキ制御中であることを示すフラグFEがセットされているか否か(1か否か)によって判定する。ここで肯定判断されるとステップ160に進み、一方否定判断されるとステップ130に進む。
【0036】
ステップ130では、駆動輪のスリップが過大であるか否かを、駆動輪のスリップ率から判断し、ここで肯定判断されるとステップ140に進み、一方否定判断されるとステップ170に進む。尚、駆動輪のスリップ率は、駆動輪の回転速度と従動輪の回転速度との差を従動輪の回転速度で割ったものである。
【0037】
ステップ140では、エンジンブレーキ制御に入る条件が満たされたとして、前記フラグFEをセットする(1に設定する)。
続くステップ150では、後に詳述する具体的なエンジンブレーキ制御を行って、一旦本処理を終了する。
【0038】
一方、前記ステップ120で肯定判断されて進むステップ160では、従動輪の車輪速度から得られる車体速度(車速)が、基準値KEより小であるか否かを判定し、ここで肯定判断されると前記ステップ170に進み、一方否定判断されると前記ステップ150に進んで、エンジンブレーキ制御を行う。つまり、車速が小さい場合には、車両が不安定になることはなく、よってエンジンブレーキ制御を行う必要がないので、この判定によって、エンジンブレーキ制御を行う必要があるか否かを判断している。
【0039】
また、前記ステップ170では、後述する駆動輪回転速度が従動輪回転速度より大であることを示すフラグFBをリセットするとともに、エンジンブレーキ制御中であることを示すフラグFEもリセットする。
続くステップ180では、エンジンブレーキ制御を中止するため(又は開始しないため)に、例えばスロットル開度の目標値を0にしたり、ポンプ71A,71B、3方向切り替え弁54A,54B、加圧制御弁72A,72Bをオフにして、エンジンブレーキ制御を初期化し、一旦処理を終了する。
【0040】
この様に、本メインルーチンでは、エンジンブレーキ制御の開始や終了の判定って、所定の条件が満たされた場合には、実際にエンジンブレーキ制御を行うことができる。
▲2▼次に、図7のフローチャートに基づいて、前記ステップ150にて実行されるエンジンブレーキ制御について説明する。
【0041】
ステップ200では、従動輪速度VFから駆動輪速度VRを引いて、車輪速度差DFRを算出する。尚、従動輪速度VFは、左右の従動輪速度の平均値を求める。ステップ210では、前記フラグFBが既にセットされているか否か、即ち前回既に従動輪速度VFより駆動輪速度VRの方が大であったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ250に進み、一方否定判断されるとステップ220に進む。
【0042】
ステップ220では、今回初めて、車輪速度差DFRが負となったか否か、即ち、従動輪速度VFよりも駆動輪速度VRの方が大であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ250に進み、一方否定判断されるとステップ230に進む。
【0043】
つまり、現在エンジンブレーキ中であるので、従動輪速度VFよりも駆動輪速度VRの方が大ではない場合(即ちステップ220で否定判断されると場合)とは、エンジンブレーキが大きく効いており、よって、エンジンブレーキ制御を実行すべき条件が満たされた場合であると判断する。
【0044】
従って、ステップ230では、後に詳述するが、エンジン出力を増加して、車両の安定性を増すための駆動力増加制御(駆動輪制御の一部)を実行する。
続くステップ240では、後に詳述するが、従動輪のホイールシリンダ圧を増加させてブレーキをかけて、車体減速度が低減しないための制動力増加制御(従動輪制御)を実行する。
【0045】
また、前記ステップ210,220で肯定判断されて進むステップ250では、フラグFBをセットする。
続くステップ260では、車輪速度差DFRが負か否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ270に進み、一方否定判断されるとステップ290に進む。
【0046】
ステップ270では、車輪速度差DFRの絶対値が基準値KV2より小さいか否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ280に進む。
つまり、前記ステップ260,270の判断を経てステップ280に至る場合とは、従動輪速度VFよりも駆動輪速度VRの方がかなり大きく、駆動力が過大であると考えられる場合である。
【0047】
従って、ステップ280では、後に詳述するが、エンジン出力を低減する駆動力減少制御(駆動輪制御の一部)を行って、一旦本処理を終了する。
また、前記ステップ260で従動輪速度VFは駆動輪速度VR以上であると判断されて進むステップ290では、車輪速度差DFRが基準値KV1より大であるか否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ295に進む。
【0048】
つまり、前記ステップ260,290の判断を経てステップ295に至る場合とは、従動輪速度VFよりも駆動輪速度VRの方がかなり小さく、駆動力が過小であると考えられる場合である。
従って、ステップ295では、上述したエンジン出力を増加する駆動力増加制御を行って、一旦本処理を終了する。
【0049】
▲3▼次に、図8(a)のフローチャートに基づいて、前記ステップ230,295にて行われる駆動力増加制御について説明する。
ステップ300にて、車輪トルク変化要求量ΔTを、KT(正の値)に設定する。ここで、KTとは、制御サイクル毎に増減するトルク増減量であり、固定値でもよいし、例えば図9(a)に示す様に、車輪速度差DFR−KTのマップから求めてもよい。
【0050】
続くステップ310では、後述する目標開度演算処理を行って、スロットルバルブ12の目標開度THを算出し、一旦本処理を終了する。
▲4▼次に、図8(b)のフローチャートに基づいて、前記ステップ310にて行われる目標開度演算処理について説明する。
【0051】
ステップ400では、図9(b)に示すエンジン軸トルク、エンジン回転数、スロットル開度の関係を示すマップを用い、現在のエンジン回転数及びスロットル開度からエンジン軸トルク推定値Taxeを算出する。
続くステップップ410では、前記ステップ300にて設定したΔTの値を下記式(1)に代入して、エンジン軸トルク変化量要求値ΔTaxeを算出する。
【0052】
ΔTaxe=ΔT/(Im・If) …(1)
但し、Im;変速ギア比、If;ファイナルギア比
続くステップ420では、前記図9(b)に示すマップを用い、現在のエンジン回転数及びエンジン軸トルクの目標値(Taxe+ΔTaxe)からスロットル開度THを求め、一旦本処理を終了する。
【0053】
従って、前記図8(a),(b)に示す駆動力増加制御においては、前記ステップ420にて求めたスロットル開度THに制御することにより、エンジン出力を増加して、所望の値に駆動力を増加する(即ちエンジンブレーキを低減する)ことができる。
【0054】
▲5▼次に、図8(c)のフローチャートに基づいて、前記ステップ280にて行われる駆動力減少制御について説明する。
ステップ500にて、車輪トルク変化要求量ΔTを、−KT(負の値)に設定する。ここで、KTとは、前記ステップ300の値と同じである。
【0055】
続くステップ510では、前記図8(b)にて説明した目標開度演算処理を行って、スロットルバルブ12の目標開度THを算出し、一旦本処理を終了する。従って、この駆動力減少制御においては、前記ステップ510にて求めたスロットル開度THに制御することにより、エンジン出力を減少して、所望の値に駆動力を低減する(即ちエンジンブレーキを増加させる)ことができる。
【0056】
▲6▼次に、図10のフローチャートに基づいて、前記ステップ240にて行われる制動力増加制御について説明する。
ステップ600にて、車輪トルク変化要求量ΔTを、KT(正の値)に設定する。ここで、KTとは、前記ステップ300の値と同じである。
【0057】
続くステップ610では、前記ステップ600にて設定したΔTの値を下記式(2)に代入して、油圧変化量要求値ΔPを算出する。
ΔP=ΔT/(2・μ・r・Aw) …(1)
但し、μ;ブレーキパッドとロータの摩擦係数
r;ロータ有効半径
Aw;ホイールシリンダ断面積
続くステップ620では、ソレノイド要求値T1、即ち、従動輪の増圧制御弁57,58をオンする時間を算出し、一旦本処理を終了する。具体的には、図11に示す様に、油圧変化量要求値ΔPとソレノイド要求値T1との関係を示すマップを用い、前記ステップ610にて求めた油圧変化量要求値ΔPからソレノイド要求値T1[ms]を求める。
【0058】
つまり、このソレノイド要求値T1が大きいほど、増圧制御弁57,58の開弁時間が長いので、ポンプ71A,71Bにより増圧された高い油圧が従動輪のホイールシリンダ51FL,51RLに供給され、制動力が大きくなる。
特に本実施例では、前記図3に示した理想的制動力配分(例えば点C)とするために、駆動力増加制御によって減少するリア制動力と制動力増加制御によって増加するフロント制動力との配分を調節している。具体的には、駆動力増加制御における車輪トルク変化要求量△Tと、制動力増加制御における車輪トルク変化要求量△Tとが一致する様にして、エンジン出力の増加に応じた駆動輪のエンジンブレーキ力の減少分と、従動輪のブレーキ油圧の増加による制動力とが一致する様にしている。
【0059】
d)次に、上述した駆動輪制御及び従動輪制御による動作を、図12の説明図に基づいて説明する。
図12に示す様に、時点t1にて、アクセルペダル6が戻されてエンジンブレーキがかけられると、徐々に駆動輪速度が低下する。
【0060】
そして、時点t2にて(駆動輪速度と従動輪速度との差に対応した)スリップ率が基準値を上回ると、本実施例のエンジンブレーキ制御を開始する。具体的には、スロットル開度を徐々に増加して駆動力増加制御を行うとともに、従動輪のブレーキ油圧を徐々に増加して制動力増加制御を行う。この駆動力増加制御を行うことにより、駆動輪速度が徐々に増加し、制動力増加制御を行うことにより、従動輪速度は徐々に低下する。
【0061】
時点t3では、従動輪速度より駆動輪速度の方が大きくなる。そして、時点t4では、従動輪速度より駆動輪速度の方が所定値KV2以上大きくなり、エンジン出力が過大であると判断されるので、スロットル開度を低下するとともに、従動輪の制動力は維持する。
【0062】
次に、時点t5では、逆に、駆動輪速度の方が駆動輪速度より所定値KV1以上小さくなり、エンジンブレーキが過大とあると判断されるので、スロットル開度を増加する。
この様に、本実施例では、スリップ率が基準値を上回る場合には、駆動輪に対する駆動力増加制御と、従動輪に対する制動力増加制御とを行っている。それとともに、駆動力増加制御によるエンジン出力の増加が過大である場合には、エンジン出力を低減し、逆にエンジンブレーキが過大である場合に、エンジン出力を増加させている。
【0063】
このエンジンブレーキ制御を行うなうことにより、車両が不安定化することなく、従来より高い車両減速度を保つことができる。よって、旋回時や、氷結路等の低摩擦路において、安定した走行を実現するとともに、高い制動性能を発揮することができる。
【0064】
また、本実施例では、エンジン出力の増加によるエンジンブレーキの低減分を、従動輪に加えるブレーキ力で補って、理想制動力配分としているので、運転者がエンジンブレーキをかけた場合に期待した車体減速度と同様な車体減速度が得られるという利点がある。
【0065】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明はこれに限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々なる形態にて実施できることはもちろんである。
(1)例えば前記実施例では、アクセルペダルが戻されてエンジンブレーキがかけられた場合を例に挙げたが、それ以外に、本発明は、自動的にエンジンブレーキがかけられた場合に適用できる。例えば、スロットルを自動的に戻してブレーキをかける制御(自動ブレーキ制御、自動スロットル制御)を行う場合に適用できる。
【0066】
(2)また、前記実施例では、スリップ率が所定値以上になった場合に、エンジンブレーキ制御を開始したが、更に路面μを加味した制御を行ってよい。その場合には、例えば路面μが小さな場合には、スリップが大きくなる可能性があるので、エンジンブレーキ制御を開始するタイミングを早める様にしてもよい。
【0067】
(3)前記実施例では、FR車を例に挙げて説明したが、FF車についても同様なエンジンブレーキ制御を行うことができる。つまり、駆動輪である前輪に対して同様な駆動輪制御を行うとともに、従動輪である後輪に対して同様な従動輪制御を行う。これにより、駆動輪のスリップ率が低減して横力が増大するとともに、従動輪における制動力が増大するので、タックイン等を生じることなく、安定して高い制動性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明を、従来と比較して説明する説明図である。
【図2】 μ−S特性を示すグラフである。
【図3】 リア制動力とフロント制動力との関係を示す説明図である。
【図4】 本実施例の車両挙動制御装置の概略構成図である。
【図5】 制動力制御装置の油圧回路及び制御機器を示す説明図である。
【図6】 エンジンブレーキ制御処理のメインルートンを示すフローチャートである。
【図7】 エンジンブレーキ制御処理を示すフローチャートである。
【図8】 エンジンブレーキ制御処理の一部を示し、(a)は駆動力増加制御処理を示すフローチャート、(b)は目標開度演算処理を示すフローチャート、(c)は駆動力減少制御処理を示すフローチャートである。
【図9】 (a)は車輪速度差とKTとの関係を示すグラフであり、(b)はエンジン軸トルクとエンジン回転数とスロットル開度との関係を示すグラフである。
【図10】 制動力増加制御処理を示すフローチャートである。
【図11】 油圧変化量要求値とソレノイド要求値との関係を示すグラフである。
【図12】 エンジンブレーキ制御による動作を示す説明図である。
【符号の説明】
2…内燃機関、 6…アクセル、
10…スロットル駆動モータ、 12…スロットルバルブ、
14…アクセル開度センサ、 16…スロットル開度センサ、
20…駆動力制御回路、 24…燃料噴射弁、
26…内燃機関制御回路、 30…エンジン回転速度センサ、
32FR,32FL…従動輪速度センサ、40…駆動輪速度センサ、
50…制動力制御装置、
51RR,51FL,51FR,51RL…ホイールシリンダ、
54A,54B…3方向切替弁、 56,57,58,59…増圧制御弁、
61,62,63,64…減圧制御弁、
67A,67B,71A,71B…ポンプ、
72A,72B…加圧制御弁、 73…制動力制御回路

Claims (7)

  1. エンジンブレーキによって駆動輪の車輪速度を低減する条件下にて、前記エンジンブレーキによる前記駆動輪に対する制動力を調節する駆動輪制御を行うとともに、ブレーキアクチュエータによる従動輪の車輪速度を低減する従動輪制御を行う車両挙動制御装置であって、
    前記駆動輪制御と前記従動輪制御とにおける制動力の配分を、車輪のスリップ状態に応じて調整することを特徴とする車両挙動制御装置。
  2. 前記駆動輪制御が、エンジン出力の増加によってエンジンブレーキによる制動力を低減する制御であることを特徴とする前記請求項1記載の車両挙動制御装置。
  3. 前記エンジンブレーキによって駆動輪に所定以上のスリップが発生した場合に、前記駆動輪制御及び前記従動輪制御を行うことを特徴とする前記請求項1又は2記載の車両挙動制御装置。
  4. 前記エンジンブレーキ時の制動力を、車両が安定する範囲にて前記駆動輪制御と前記従動輪制御とにおける制動力に配分することを特徴とする前記請求項1〜3のいずれか記載の車両挙動制御装置。
  5. 前記配分は、エンジンブレーキ相当の減速度を得ることができる理想的制動力配分であることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれか記載の車両挙動制御装置。
  6. エンジンブレーキをかける操作が、運転者のアクセル操作による操作であることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれか記載の車両挙動制御装置。
  7. エンジンブレーキをかける操作が、駆動力や制動力を自動で調節する自動制御時の操作であることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれか記載の車両挙動制御装置
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