JP3650340B2 - 磁気泳動表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁界を作用させて表示装置内に封入した磁性粒子を磁気泳動させて、表示または消去を行う磁気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の磁気泳動表示装置としては、例えば特開昭53−127032号公報、特開昭52−30196号公報、実開昭55−25934号公報に示す磁気泳動型モノクロ表示装置が従来から知られている。このような磁気泳動型モノクロ表示装置では、表面パネルシート及び背面パネルシートの間の密封空間を多数のセルに分割し、各セル内に黒色磁性粒子及び白色流体を含む分散液体を封入してある。表面パネルシートの外面に記録用磁気部材などを接触させて移動させることにより、そのペンが移動した軌跡に対応するセル中に封入してある分散液体中の黒色磁性粒子が、ペンの磁界作用により底部より表面パネルシート側に磁気泳動する。その結果、透明な表面パネルシートの外面には、白色流体と黒色磁性粒子とのコントラストの差異により何らかのモノクロ表示が行われる。
【0003】
また、特公平8−7532号公報には、表面パネルシートの外面に良好なモノクロ画像表示を得るために、磁気泳動型モノクロ表示装置内に封入される分散液体の黒色磁性粒子の諸条件が記載されている。
【0004】
また最近では、実用新案登録第3047170号公報に示すように、複数色を表示することができる磁気泳動型カラー表示装置も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の磁気泳動表示装置においては、表面パネルシート及び背面パネルシートの間の密封空間を多数のセルに分割し、各セル内に黒色磁性粒子及び白色流体を含む分散液体を封入する上で、前記背面パネルシート表面には接着剤を塗布し、これを黒色磁性粒子及び白色流体を含む分散液体が充填済みの前記表面パネルシートと貼り合わせて一体化し、磁気泳動表示装置を得ている。その際に用いられる接着剤については、単に表面パネルシートと背面パネルシートの貼り合わせが可能で透明性が確保されたものであればよく、接着剤の影響による磁気泳動表示装置の画像性能との関係については、その知見が得られていなかった。
【0006】
本発明者らは、このような実状を基に、表面パネルシートと背面パネルシートの貼り合わせが可能な接着剤に特定条件を加えることで、磁気泳動表示装置の画像性能(色調の鮮明さ、セル内の気泡除去、表示/消去のコントラスト等)を向上することができたので、この磁気泳動表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、接着剤の諸条件を検討し、さらに表面パネルシートと背面パネルシートとの間の密封空間の厚み、分散液体の諸条件、表示・消去に用いる磁石の実効磁束密度などを総合的に所定の関係に維持させることにより、磁気泳動表示装置における画像性能の色調の鮮明さ、セル内の気泡除去、表示/消去のコントラスト等を向上することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明に係る磁気泳動表示装置は、透明な表面パネルシートと、前記表面パネルに対して間に密封空間が形成されるように配置された背面パネルシートと、前記表面パネルシートおよび背面パネルシートの間に具備され、厚みが0.5〜2.0mmの前記密封空間を多数のセルに仕切る仕切部材とを備え、前記仕切部材により仕切られたセル内には少なくとも着色磁性粒子と白色分散液体が封入された装置において、前記仕切部材と背面パネルシートとを貼り合わせるために接着剤を用い、かつ次の要件
1)硬化後の接着層の厚さは、50〜300μmであること
2)接着剤には、白色調無機酸化物で、かつ、粒子径;0.05〜2.0μmからなる微粉末が含有されること
3)接着剤中に前記白色調無機酸化物が0.5〜10.0wt%含有されることを備えたことを特徴とする。
なお、前記多セル構造の仕切部材は目開き;1.0〜3.0mmのアルミもしくは紙材質からなるハニカム構造体にするのが好ましい。
また、前記白色分散液体は、イソパラフィンと複数の白色調無機酸化物の混合物からなり、25℃の粘度が、200〜850mpa・sであるのが好ましい。さらに、前記表面パネルシートの外面に沿って移動可能な記録用磁気部材を更に有し、前記記録用磁気部材が、当該記録用部材を前記表面パネルシートの外面に接触させた状態で、前記背面パネルシートの外面での実効磁束密度が10〜50mTに設定するのがよい。
さらに、前記背面パネルシートの外面に配置される消去用磁気部材を更に有し、前記消去用磁気部材が、当該消去用磁気部材を前記背面パネルシートの外面に配置させた状態で、前記表面パネルシートの外面での実効磁束密度が30〜150mTに設定するのが望ましい。
【0009】
【作用】
本発明において、密封空間の厚さは、0.5〜2.0mm、さらに好ましくは1.0〜1.4mmである。この厚みが小さすぎると、セル内における着色磁性粒子の色調を隠すための白色流体の白色度を調整するために、流体中の白色粒子を多く必要とする。その結果、白色流体の粘度が高くなり、着色磁性粒子の磁気泳動がスムーズに起こらなくなり、記録用磁気部材や消去用磁気部材の磁束密度を高くする必要がでてくる。また、表示装置の表示面に表示された表示物の解像性や色調を劣化させる傾向にある。
【0010】
また、密封空間の厚みが大きすぎると、セル内で着色磁性粒子を十分に表面パネルシート側に磁気泳動させるためには、磁気泳動距離が長いことから、記録用磁気部材や消去用磁気部材の磁束密度を高くする必要がある。また、記録用または消去用磁気部材に装着された磁石のコストも高くなってしまう。また、表示装置の表示面に表示された表示物の解像性や色調を劣化させる傾向にある。
【0011】
本発明において、前記仕切部材と背面パネルシートとを貼り合わせるために接着剤を用いる。接着剤としては、無色透明な2液性の接着剤が好ましく、エポキシもしくは、アクリル系接着剤より選択される。また、該無色透明な接着剤には、白色調無機酸化物で、かつ、粒子径;0.05〜2.0μmからなる微粉末が含有されており、前記接着剤中に前記白色調無機酸化物が0.5〜10.0wt%含有されており、硬化後の接着層の厚さは、50〜300μmであることが好ましい。
【0012】
硬化後の接着層の厚さが、50μm未満である場合、磁気泳動表示装置の気候変化に伴う温度変化により収縮・膨張が起こり、前記仕切部材と前記背面パネルシートの接着層が剥がれることになり、磁気泳動装置表示面のセル内に気泡が発生し、表示・消去が困難となる。
硬化後の接着層の厚さが300μmを超える場合、磁気泳動表示装置の気候変化に伴う温度変化による収縮・膨張の影響は受けないものの、接着剤が前記仕切部材に浸透し硬化することから、磁気泳動装置表示面のセル内に透過部が大きく生じ、表示画像が破線状となる等の画像解像力が低下する。
【0013】
無色透明な接着剤には、白色調無機酸化物で、かつ、粒子径;0.05〜2.0μmからなる微粉末が含有されている。磁気泳動装置表示面のセル内に発生する透過部は、硬化後の接着層の厚さが、50〜300μmにおいても、わずかに認められる現象であり、前記磁気泳動装置表示面のセル内に発生する透過部をなくすために用いる。
前記白色調無機酸化物の粒子径が0.05μm未満の場合、凝集粉が発生しやすくなり、前記セル内にも発生する透過部は抑えられるものの鮮明な画像が得られない。
前記白色調無機酸化物の粒子径が2.0μmを超えた場合、前記セル内に起こる透過部の発生は抑えられない。
【0014】
また、前記接着剤中には、前記白色調無機酸化物が0.5〜10.0wt%含有されていることが好ましい。前記白色調無機酸化物が0.5wt%未満の場合、前記セル内にも発生する透過部をなくすことができない。前記白色調無機酸化物が10.0wt%を超える場合、白色度が強すぎて、表示面での鮮明な画像が得られない。
【0015】
本発明において、前記仕切部材としては、特に限定はないが、略正六角筒形状のセルを多数有するハニカム構造体が好ましい。磁気泳動表示装置の構造として、最も優れた強度を持つ構造であるからである。また、前記ハニカム構造体のセル目開きは1.0〜3.0mmであることが好ましい。なお、ハニカム構造体のセル目開きについては、セルの対辺距離を意味するものである。
【0016】
前記ハニカム構造体の目開きは、1.0mm未満の場合、ハニカム構造が不均一となりやすく、表示面の見た目が劣ってしまう。前記ハニカム構造体の目開きが、3.0mmを超える場合、画像の解像性が劣る傾向にある。構造体材質は、特に、アルミニウムまたは紙材質より選択されたものが好ましい。
【0017】
本発明において、分散液体は、単一色流体中に着色磁性粒子を分散させた液体であり、前記単一色流体は、着色磁性粒子の色に対して高コントラストを有する色であることが好ましく、特に限定されないが、白色流体であることが好ましい。
【0018】
また、前記単一色流体は、イソパラフィンと複数の白色調無機酸化物の混合物を少なくとも含む流体であり、その粘度は、25℃において200〜850mpa・sであることが好ましく、更に好ましくは、300〜600mpa・sである。
【0019】
前記単一色流体(以降白色流体)の粘度が低すぎると、白色流体の白さが弱くなり、画像の消去時に、着色磁性粒子の色を表示面から完全に隠すことができない。白色流体の粘度が高すぎると、白色流体の白さが着色磁性粒子を隠蔽するものの、鮮明な色調表示が得られず、また、着色磁性粒子の磁気泳動がスムーズに起こらなくなり、記録用磁気部材や消去用磁気部材の磁束密度を高くする必要がある。
【0020】
本発明に係わる磁気泳動表示装置は、前記表面パネルシートの外面に沿って移動可能な記録用磁気部材をさらに有し、前記記録用磁気部材が当該記録用磁気部材を前記表面パネルシートの外面に接触させた状態で、前記背面パネルシートの外面での実効磁束密度は、10〜50mTであることが好ましい。本発明において、記録用磁気部材の具体的形状は、特に限定されず、磁気ペン、或いは磁気スタンプなどのあらゆる形状が採用することができる。
【0021】
前記記録用部材の磁束密度が小さすぎると、セル内での磁気泳動作用が弱くなり、表示面での磁性粒子の表示が困難になる。また、前記記録用部材の磁束密度が高すぎると、磁界が強すぎるため、磁気泳動された磁性粒子がパネル表面に表示されたときに表示物の解像性を劣化させてしまう。
【0022】
本発明に係わる磁気泳動表示装置は、前記背面パネルシートの外面に配置される消去用磁気部材をさらに有し、前記消去用磁気部材が、当該消去用磁気部材を前記背面パネルシートの外面に配置された状態で、前記表面パネルシートの外面での実効磁束密度は、30〜150mTであることが好ましい。本発明において、前記消去用磁気部材は、前記背面パネルシートの外面に沿って移動自在に配置してあることが好ましい。
【0023】
前記消去用部材の磁束密度が小さすぎると、セル内での磁気泳動作用が弱くなり、パネル表示面側からの磁性粒子を引き戻すことが困難になり、表示面での表示物の消去が困難になる。また、前記消去用部材の磁束密度が高すぎると、磁界が強すぎるため、磁気泳動された磁性粒子が穂立ち現象としてパネル表示面の内面に残存するため、パネル表示面の表示をきれいに消去することができない。
【0024】
本発明では、以上のように密封空間の厚み、前記仕切部材と背面パネルシートとを貼り合わせるために接着剤条件、前記仕切部材の構造・材質、単一色流体の粘度および/または記録用磁気部材および消去用磁気部材の実効磁束密度などに、特定領域の規制を設けることにより、パネル表示面での表示が鮮明になされ、しかも、消去もきれいにできる磁気泳動表示装置が得られる。
【0025】
本発明に係わる磁気泳動表示装置の用途は、特に限定されず、幼児用玩具、教材、習字版、各種ゲ−ム用板、記録用掲示板、メモ板、広告板、ホワイトボード、携帯メモ帳などとして広く利用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係わる磁気泳動表示装置断面図、図2は磁気泳動表示装置の単位セルに対応する要部拡大断面図、図3は仕切部材としてのハニカム構造体の斜視図、図4は磁気泳動表示装置の製造過程を示す要部断面図、図5は磁気泳動表示装置を構成する表面パネルシートおよび仕切部材と背面パネルシートの貼り付けにより得られた単位セル断面の走査電子顕微鏡の観察写真、図6は本発明の実施例における基準を示す概略図である。
【0027】
図1に示すように、本発明の1実施形態に係わる磁気泳動表示装置2は、少なくとも磁気表示パネル20と、記録用部材としての記録用磁気ペン16と、消去用磁気部材としての消去用磁気レバー18とを有する。
【0028】
磁気表示パネル20は、表面パネルシート4と背面パネルシート6とを有し、これらシート4および6の外周は、相互に熱融着または接着してあり、それらのシート4および6の間に密封空間8を形成してある。密封空間8には仕切部材としてのハニカム構造体10が配置してある。図3に示すようにハニカム構造体10は、略正六角筒形状のセル空間15を多数有する。図1に示すようにシート4および6で囲まれた各セル空間15の内部には、磁性粒子14と白色流体12が封入してある。磁性粒子14と白色流体12が封入された各セル空間15が、図2に示す単一の表示セル30を構成している。
【0029】
この磁気泳動表示装置2では、磁気ペン16の先端を、表面パネルシート4の表面である表示面4a上に摺動させることで、磁気ペン16が移動した軌跡に対応する表示セル30内の着色磁性粒子14に磁界が作用し、着色磁性粒子14の磁気泳動がセル30内部で生じ、表示面4aに表示が行われる。表示面4aにおける表示物の消去については、磁気レバー18を磁気表示パネル20の底部で移動させ、磁気表示パネル20の表示面4a上の表示物を消去する。
【0030】
磁気ペン16の先端には、永久磁石17が保持してあり、磁気レバー18にも永久磁石19が保持されてある。磁気ペン16は、磁気表示パネル20とは連結しておらず、別部材として提供される。磁気レバー18は、背面パネルシート6の外面に沿って移動自在に、磁気表示パネル20に予め連結して配置されている。磁気レバー18の操作は、操作者の手により手動で行ってもよいが、モ−タアクチュエ−タなどの駆動装置を磁気レバーに連結し、操作ボタンなどの操作により、自動的に行うこともできる。
【0031】
なお、図1では図示省略してあるが、磁気表示パネル20の外周および背面は、合成樹脂製ケーシングなどで覆われ保護してあることが好ましい。磁気レバー18は、そのケーシングに対して移動自在に連結してあることが好ましい。そのケーシングには、開口部が形成してあり、磁気表示パネル20の表示面4aが露出するようになっている。
【0032】
記録用磁気ペン16の磁石17は、当該磁気ペン16の磁石17を表面パネルシート4の外面に接触させた状態で、背面パネルシート6の外面での実効磁束密度が10〜50mTとなる程度の磁力を持つ。また、消去用磁気レバー18の磁石19は、当該磁気レバー18の磁石19を背面パネルシート6の外面に接触させた状態で、表面パネルシート4の外面での実効磁束密度が30〜150mTとなる程度の磁力を持つ。
【0033】
磁石17および19の材質については、特に限定されず、公知のものを用いればよい。例えば、フェライト粉(マグネトプランバイト型フェライト)や金属粉(Nd,Sm,Co,Fe,Niなどの単独もしくは合金)よりなる磁石、あるいはこれらの材質にゴムや樹脂を加えて成形した磁石より選択すればよい。
【0034】
本実施形態に係わる表示装置2の磁気表示パネル20では、表面パネルシート4は透明シートで構成してあり、その外面がパネル表示面4aとなる。表面パネルシート4の材質は、透明であれば特に限定されないが、好ましくは耐久性に優れたポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポリエチレンなどの合成樹脂で構成される。表面パネルシート4の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.10〜0.50mm、さらに好ましくは0.15〜0.25mmである。表面パネルシート4の厚みが小さすぎると、磁気ペン16の摩擦に対する耐久性が低下する。厚みが大きすぎるのは材料の無駄である。なお、表面パネルシート4は多層シートであってもよい。
【0035】
背面パネルシート6は、必ずしも透明である必要はなく、その材質は、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポリエチレンなどの合成樹脂で構成される。背面パネルシート6の厚みは、好ましくは0.05〜0.30mm、さらに好ましくは0.10〜0.20mmである。この背面パネルシート6の厚みが小さすぎると、耐久性が低下する。厚みが大きすぎるのは材料の無駄である。この背面パネルシート6も多層シートで構成してもよい。
【0036】
図3に示すハニカム構造体10は、たとえば耐水性や耐油性に優れた特殊紙、或いはアルミニウムで構成している。ハニカム構造体10における各セル空間15の略正六角形状のセル目開きは1.0〜3.0mmが好ましい。このセル目開きが小さすぎると、ハニカム構造が不均一となりやすく、表示面4aにおける見た目が劣ってしまう。セル目開きが大きすぎると、表示面4aにおける表示画像の解像性が劣り、微細な表示ができない。
【0037】
本実施形態において、このようなハニカム構造体10を用いるのは、表示面4aにおける表示物の解像性を高め、かつ、強度的にも優れた構造体であることからである。
【0038】
ハニカム構造体10における各セル空間15を仕切る隔壁の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.01〜0.5mm、さらに好ましくは0.03〜0.1mmである。この隔壁厚みは、表示面4aでの見た目から、薄くするほど好ましいが、あまり薄いと強度低下が生じることになる。
【0039】
図5は磁気泳動表示装置2の断面における単位セル当たりの接着層の走査電子顕微鏡写真である。この結果、接着層はハニカム構造体10における各セル空間15を仕切る隔壁に浸透して硬化しており、接着層の厚みが磁気泳動表示装置2の強度に影響を与えていることがわかる。
【0040】
本発明者らは、接着層の厚さは、50〜300μmであることが好ましいことを見出した。接着層が小さいと、磁気泳動表示装置2は気候変化に伴う温度変化により、収縮・膨張が起こり仕切部材と背面パネルシート6の接着層が剥がれることになり、磁気泳動装置2の表示面4aの単位セル内に気泡が発生し、表示・消去が困難となる。また、接着層の厚さが大きすぎると、磁気泳動表示装置2の表示面の単位セル内に大きな透過部が生じ、表示面4aでの表示画像が破線状となる等の画像解像力が低下する。
【0041】
磁気泳動装置2の表示面4aの単位セル内に生じる透過部は、接着層の厚さが50〜300μmにおいても、わずかに認められる現象であり、これを解決するために接着剤中に白色調無機酸化物で、かつ、粒子径;0.05〜2.0μmからなる微粉末が含有する。このとき、白色調無機酸化物の粒子径が小さすぎると、凝集粉が発生しやすくなり、単位セル内に発生する透過部は無くなるものの、表示面4aでの鮮明な画像が得られない。白色調無機酸化物の粒子径が大きいと、単位セル内に発生する透過部は抑えられない。
【0042】
また、接着剤中には、白色調無機酸化物が0.5〜10.0wt%含有されていることが好ましく、さらに好ましくは1.0〜3.0wt%である。白色調無機酸化物が少なすぎると、単位セル内に発生する透過部を抑えられない。白色調無機酸化物が多すぎると、白色度が増すことで、表示面4aでの鮮明な画像が得られない。
【0043】
図3のハニカム構造体10の高さHは、図2に示す密封空間8の厚みTに対応する。本実施形態では、この厚みTは、0.5〜2.0mmである。この厚みが小さすぎると、セル内における着色磁性粒子14の色調を隠すための白色流体12の白色度を調整するために、流体中の白色粒子を多く必要とする。その結果、白色流体12の粘度が高くなり、着色磁性粒子14の磁気泳動がスムーズに起こらなくなり、磁気ペン16や磁気レバー18における磁石17または19の磁束密度を高くする必要がでてくる。また、磁気表示装置20の表示面4aに表示された表示物の解像性や色調を劣化させる傾向にある。
【0044】
また、密封空間8の厚みTが大きすぎると、セル内30内で着色磁性粒子14を十分に表面パネルシート4側または背面パネルシート6側に磁気泳動させるためには、磁気泳動距離が長いことから、磁気ペン16や磁気レバー18における磁石17または19の磁束密度を高くする必要があり、これらの磁石17および19のコストが高いものになってしまう。
【0045】
図2に示すように、各セル30の内部に封入してある白色流体12は、流体中に着色磁性粉14が分散している液体である。白色流体12は、白色顔料と白色分散媒からなり、白色顔料は特に限定されず、たとえば酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、シリカ、チタン酸バリウム、等が例示されるが、本実施形態では酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、シリカの白色調無機系酸化物の混合物を用いる。また、分散媒としては、特に限定されず、水、グリコール類などの極性分散媒や、有機溶剤、油類などの非極性分散媒などが例示されるが、本実施形態では、好ましくはイソパラフィンが用いられる。
【0046】
また、本実施形態では、この白色流体12の粘度は25℃において200〜850mpa・sであることが好ましい。白色流体12の粘度が低すぎると、白色流体12の白さが弱くなり、画像の消去時に着色磁性粉14を、表示面4aから完全に隠すことができない。白色流体12の粘度が高すぎると、消去において白色流体12の白さが着色磁性粉14の色調を隠蔽するものの、表示においては鮮明な表示画像は得られず、また、着色磁性粒子14の磁気泳動がスムーズに起こらなくなり、磁気ペン16や消去レバー18の磁石17または19の磁束密度を高くする必要がある。
【0047】
本実施形態では、白色流体12と共に着色磁性粒子14が含有されている。着色磁性粒子14としては、フェライト粉や金属粉、或いはこれらに合成樹脂や着色剤で被覆してある微粒子を用いることができる。このような磁性体の材質としては特に限定されず、黒色マグネタイト、二酸化クロム、フェライト(スピネルフェライト、マグネトプランバイトフェライト)などの酸化物磁性材料や、コバルト、鉄、銅、ニッケル、クロム等から選択された合金の金属磁性材料が例示されるが、好ましくは金属磁性材料がよい。
【0048】
着色磁性粒子14に含まれる合成樹脂としては、公知のものを用いればよく、例えばスチレン系、アクリル系、エポキシ系、ポリエステル系などから選択すればよい。また、着色剤としては、着色すべき色調に応じた無機系或いは有機系の公知の顔料を用いればよい。
【0049】
本実施形態では、着色磁性粒子14における磁性体と合成樹脂、着色剤の重量比は、着色磁性粒子14の色調によっても異なるが、一般的には、60〜90重量%の磁性体と、10〜40重量%の合成樹脂、着色剤との重量比であることが好ましい。
【0050】
本実施形態において、着色磁性粒子14の形状は球形であっても、球形以外の異形であってもよく、従来からの一般的な方法により得ることができる。例えば、先に示した合成樹脂、着色剤と磁性体とからなる組成物を溶融混合した後、粉砕し、風力分級して着色磁性粒子14を得る。或いは、同様の組成物を溶剤中で混合し、これを乾燥し、分級を行い着色磁性粒子14を得る。
【0051】
【実施例】
以下、本発明のさらに詳細な実施例に基づき説明する。
【0052】
パネル内封入物の作製
イソパラフィン、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナおよびシリカを下記表1に示す組成で所定に定量した後、ホモシサイザ−攪拌機により、4,000rpmで5分間攪拌を行い、白色流体1〜7を得た。得られた白色流体試料1〜7については、25℃における粘度を、B型粘度計(東京計器製)を用い、各白色流体を500ccセットして測定した。
【0053】
【表1】
【0054】
また、白色流体試料に含有する着色磁性粒子は1種類として、表2に示す諸特性の磁性粒子を用いた。
【0055】
【表2】
【0056】
磁気表示パネルの作製
図1に示す表面パネルシート4として、厚さ0.20mmの透明なPETシートを準備し、背面パネルシート6として、厚さ0.10mmのPETシートを準備し、図3に示すハニカム構造体10としては、アルミハニカム構造体を準備した。ハニカム構造体10における各セル空間15のセル目開きは3.0mmであり、各セル空間15を仕切る隔壁の厚さは0.1mmであった。ハニカム構造体10としては、種々の高さHを持つものを準備した。この高さHは、図2に示す密封空間8の厚みTに対応し、表3に示すように、種々の厚さのものを用いた。
【0057】
図4に示すように、ハニカム構造体10の下端面を、表面パネルシート4の内面に酢酸エチル系酢酸ビニルを用いて接着し、乾燥した後、各セル空間15の内部にパネル内封入物の作製工程で得られた各封入物を攪拌しながら充填した。
【0058】
その後、表3条件に示す2液性の無色透明なエポキシ系接着剤に、所定の白色調無機酸化物を含有した接着剤試料1〜7を塗布したPETシートからなる背面パネルシート6を、加圧しながら表面パネルシート4の外周内面およびハニカム構造体10の他端面に貼り合わせ、接着剤の硬化を待って、外周部40を熱溶着することにより、内部を完全に密封し、表4に示すパネル試料1〜12を得た。なお、表3において、上記接着剤硬化後の接着層の厚さは、背面パネルシート6に塗布、乾燥後の接着剤の厚さをマイクロメ−タにより求めた。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
得られた磁気表示パネル1〜12について、以下の測定および評価を行った。結果を表5に示す。測定は、次のようにして行った。
【0062】
磁気表示パネルにおける記録用磁気ペンに用いる磁石の実効磁束密度の測定は、表4に示すように、所定の密封空間の厚みを持つ磁気表示パネル1〜12を用い、パネルの表示面に磁気ペンのペン先を当て、磁気表示パネルの背面パネルシートの外面での磁束密度を磁力計(エーデーエス社製:FS−5型)により求めた。同様に、消去用磁気アームに用いる磁石の実効磁束密度の測定は、表4に示すように、所定の密封空間の厚みを持つ磁気表示パネル1〜12を用い、背面パネルシートの外面に消去用磁石を当て、磁気表示パネルの表面パネルシートの外面での磁束密度を磁力計(エーデーエス社製:FS−5型)により求めた。
【0063】
磁気表示パネル表示面の反射率の測定は、反射率計(東京電色製:REFRECT METER/TC−6MC型)を用いて、直接磁気表示パネルの表示面に反射率計を当てて反射率を測定した。磁気パネル表示面に、白色を表示させた場合、反射率が高いほど好ましく、55(%)以上であるものが、コントラストを向上できるものとして評価した。表5に示す。
【0064】
表示物の解像性については、目視により観察した。図6を判定基準として以下の評価を行った。○は10回の繰り返し表示・消去試験においても文字ぼけなどの劣化が認められない。×は10回の繰り返し表示・消去試験において文字ぼけなどが認められる。結果を表5に示す。
【0065】
磁気表示パネルでのセル毎の境界部での表示物の途切れについては、目視により観察した。図6を判定基準として以下の評価を行った。○は10回の繰り返し表示・消去試験においてもセル毎の境界部での表示物の途切れが認められない。×は10回の繰り返し表示・消去試験においてセル毎の境界部での表示物の途切れが認められる。結果を表5に示す。
【0066】
パネル内気泡発生の観察については、磁気表示パネル試料を−20℃で24時間放置した後、25℃に4時間放置してパネル表示面を観察し、パネル表示面の単位セル当たりに気泡の発生有無を目視で観察した。結果を表5に示す。
【0067】
【表5】
【0068】
以上のすべての表から分かるように、本発明の好ましい範囲の磁気表示パネルは、色調が鮮明で、コントラストも良好で、パネル内には気泡の発生も無く、表示物の境界部での途切れのない解像力も良好であった。
【0069】
【発明の効果】
以上説明してきたとおり、本発明によれば、色調が鮮明で、コントラストも良好で、パネル内には気泡の発生も無く、表示物の境界部での途切れのない解像力を向上させることのできる磁気泳動表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の1実施形態に係わる磁気泳動表示装置断面図
【図2】図2は磁気泳動表示装置の単位セルに対応する要部拡大断面図
【図3】図3は仕切部材としてのハニカム構造体の斜視図
【図4】図4は磁気泳動表示装置の製造過程を示す要部断面図
【図5】図5は磁気泳動表示装置を構成する表面パネルシートおよび仕切部材と背面パネルシートの貼り付けにより得られた単位セル断面の走査電子顕微鏡観察写真
【図6】図6は本発明の実施例における基準を示す概略図
【符号の説明】
2 磁気泳動表示装置
4 表面パネルシート
4a 表示面
6 背面パネルシート
8 密封空間
10 ハニカム構造体(仕切部材)
12 単一色流体(白色流体)
14 着色磁性粉
15 セル空間
16 記録用磁気ペン(記録用磁気部材)
17 磁石
18 消去用磁気アーム(消去用磁気部材)
19 磁石
20 磁気表示パネル
30 単一セル
40 磁気表示パネル外周部の熱溶着カ所
42 白色調無機酸化物を含有したエポキシ系接着剤の塗布部
Claims (5)
- 透明な表面パネルシートと、前記表面パネルに対して間に密封空間が形成されるように配置された背面パネルシートと、前記表面パネルシートおよび背面パネルシートの間に具備され、厚みが0.5〜2.0mmの前記密封空間を多数のセルに仕切る仕切部材とを備え、前記仕切部材により仕切られたセル内には少なくとも着色磁性粒子と白色分散液体が封入された装置において、前記仕切部材と背面パネルシートとを貼り合わせるために接着剤を用い、かつ次の要件
1)硬化後の接着層の厚さは、50〜300μmであること
2)接着剤には、白色調無機酸化物で、かつ、粒子径;0.05〜2.0μmからなる微粉末が含有されること
3)接着剤中に前記白色調無機酸化物が0.5〜10.0wt%含有されることを備えたことを特徴とする磁気泳動表示装置。 - 前記多セル構造の仕切部材は目開き;1.0〜3.0mmのアルミもしくは紙材質からなるハニカム構造体である請求項1記載の磁気泳動表示装置。
- 前記白色分散液体は、イソパラフィンと複数の白色調無機酸化物の混合物からなり、25℃の粘度が、200〜850mpa・sである請求項1、2記載の磁気泳動表示装置。
- 前記表面パネルシートの外面に沿って移動可能な記録用磁気部材を更に有し、前記記録用磁気部材が、当該記録用部材を前記表面パネルシートの外面に接触させた状態で、前記背面パネルシートの外面での実効磁束密度が10〜50mTである請求項1〜3のいずれかに記載の磁気泳動表示装置。
- 前記背面パネルシートの外面に配置される消去用磁気部材を更に有し、前記消去用磁気部材が、当該消去用磁気部材を前記背面パネルシートの外面に配置させた状態で、前記表面パネルシートの外面での実効磁束密度が30〜150mTである請求項1〜4のいずれかに記載の磁気泳動表示装置。
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