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JP3648999B2 - 液晶表示装置、電子機器および液晶層の電圧検出方法 - Google Patents

液晶表示装置、電子機器および液晶層の電圧検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、液晶の温度特性を高精度に補償することが可能な液晶表示装置、特に、2端子型非線形素子を用いて液晶画素を駆動するアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置の温度補償方法、液晶表示装置、その液晶表示装置を用いた電子機器、および液晶層の電圧検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アクティブ・マトリクス方式の液晶表示装置は、主に、マトリクス状に配列された画素電極の各々にスイッチング素子が設けられた素子アレイ基板と、カラーフィルタなどが形成された対向基板と、両基板の間に充填された液晶とから構成される。そして、画素電極と対向基板とその間に充填された液晶とにより液晶層が構成される。
【0003】
このような構成において、スイッチング素子にオン(選択状態)の信号を印加すると、当該スイッチング素子が導通状態となる。このため、当該スイッチング素子に接続された液晶層に所定の電荷が蓄積される。そして、電荷蓄積後、オフ(非選択状態)の信号を印加してスイッチング素子をオフ状態としても、液晶層の抵抗が十分に高ければ、当該液晶層における電荷の蓄積が維持される。このように、各スイッチング素子を駆動して、蓄積させる電荷の量を制御すると、画素毎に液晶の配向状態が変化して、所定の情報を表示することが可能となる。この際、各液晶層毎に電荷を蓄積させるのは、一部の期間で良いため、各走査線を時分割に選択することにより、走査線およびデータ線を複数の画素について共通化したマルチプレックス駆動が可能となっている。
【0004】
なお、スイッチング素子としては、主に、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などの3端子型TFT素子と、薄膜ダイオード(TFD:Thin Film Diode)などの2端子型非線形素子とに大別されるが、後者の2端子型非線形素子の方が、配線の交差部分がないために配線間の短絡不良が原理的に発生しない点、および、成膜工程およびフォトリソグラフィ工程を短縮できる点において有利である。
【0005】
ところで、TFD素子を用いたアクティブ液晶パネルの温度係数は、駆動電圧に換算して約120mV/度であるのが通常である。このため、従来の液晶表示装置においては、ダイオードやサーミスタといった感温素子を用いて温度を検出し、検出温度に応じて駆動電圧を調整し、周囲温度が変化しても最大コントラストが得られる構成をとっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の液晶表示装置では、温度検出回路を構成する感温素子等の各部品のバラツキが大きく、正確に温度を検出することができなかった。一方、バラツキを無くすために部品を選別すると、液晶表示装置のコストが上昇するといった問題があった。また、感温素子は液晶表示装置の内部基板に配置されるので、液晶パネルと感温素子との間には温度差がある。このため、温度検出回路として高精度のものを用いたとしても、液晶パネルの温度を正確に検出できないといった問題があった。特に、液晶表示装置の電源を入れてから、装置全体の温度が平衡状態に達するまでの期間は、液晶パネルと感温素子との温度差が大きいといった問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとことは、液晶パネルに流れる電流を直接検出することにより、液晶パネルの温度特性を補償することが可能な液晶表示装置の温度補償方法、液晶表示装置、および、その液晶表示装置を用いた電子機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の温度補償方法は上記目的を達成するため、液晶層に印加する実効電圧を複数の走査信号および複数のデータ信号で制御することにより所望の表示を行う液晶表示パネルを備えた液晶表示装置の液晶印加電圧の補償方法において、前記液晶表示パネルを構成する一の走査線の選択期間において、当該一の走査線に流れる電流を検出する検出過程と、検出された電流に基づいて、前記液晶層に印加する実効電圧を調整する調整過程とを備えることが好ましい
【0009】
本発明の液晶表示装置の液晶印加電圧の補償方法によれば、液晶表示パネルに流れる電流を直接検出するので、液晶表示パネルの電気的特性が変化しても、液晶表示パネルから直接反映される電流に基づいて正確に液晶層に印加される実効電圧を調整することができる。これにより、電気的特性が変化しても常に最大コントラストを維持することが可能となる。
【0010】
また更に、本発明の液晶表示装置の液晶印加電圧の補償方法は、前記液晶表示パネルは温度補償のためのダミー走査線を備えており、前記検出過程では所定温度における前記ダミー走査線に流れる電流を検出し、前記調整過程では、検出された前記電流を積分して得た電荷量と前記所定温度において予め設定された基準値に基づいて前記液晶層に印加する実効電圧を調整することが好ましい
【0011】
本発明によれば、ダミー走査線に流れる電流に基づいて温度補償が行われることにより、液晶層に印加する実効電圧を調整するので、温度検出回路を用いることなく温度補償を行う。これにより、温度検出回路の素子のバラツキによる誤差が原理的になくなり、正確な温度補償を行うことが可能となる。なお、ダミー走査線は液晶表示パネルの表示エリア外に設けたり、ブラックマトリックスで覆うことにより、表示されないようにすることが望ましい。
【0012】
また、本発明の液晶表示装置は、複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、前記ダミー走査線の選択期間において、当該ダミー走査線に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された電流に基づいて、前記液晶層に印加する実効電圧を調整して前記液晶表示パネルの温度特性を補償する実効電圧調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
ここで、実効電圧調整手段は、前記電流検出手段によって検出された電流の積分値を生成する積分値生成手段と、前記積分値を予め定められた基準値と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記液晶層に印加する実効電圧を調整する調整手段とを備えたものであってもよい。この場合には、積分値生成手段によって電荷量が算出され、これが基準電荷量と比較されることになる。したがって、基準値として当該選択期間のデータ信号に応じたものを設定しておくことによって、正確な温度補償を行うことができる。
【0014】
さらに、実効電圧調整手段は、走査信号の選択電圧を調整するものであってもよいし、あるいは、データ信号の電圧を調整するものであってもよい。
【0015】
また、本発明の液晶表示装置は、複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、前記各走査線およびダミー走査線に走査信号を供給する走査信号駆動回路と、前記ダミー走査線の選択期間において、予め定められたデータ信号を前記各データ線に供給するデータ信号駆動回路と、前記ダミー走査線の選択期間において、当該ダミー走査線に流れる電流を検出する電流検出回路と、この電流検出回路によって検出される電流を前記ダミー走査線の選択期間中積分して電荷量を求める積分回路と、 この積分回路によって求めた電荷量を、データ信号に応じて予め定められた基準電荷量と比較する比較回路と、この比較回路の比較結果に基づいて、前記電荷量と前記基準電荷量とが等しくなるように前記走査信号または前記データ信号のうち少なくとも一方の電圧を調整して、前記液晶表示パネルの温度特性を補償する電圧調整回路とを備えたことを特徴とする。また、本発明の液晶表示装置は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、前記各走査線に走査信号を供給する走査信号駆動回路と、データ信号を前記各データ線に供給するデータ信号駆動回路と、前記走査線の選択期間において、当該走査線に流れる電流を検出する電流検出回路と、この電流検出回路によって検出される電流を前記走査線の選択期間中積分して電荷量を求める積分回路と、この積分回路によって求めた電荷量を、基準電荷量と比較する比較回路と、この比較回路の比較結果に基づいて、前記電荷量と前記基準電荷量とが等しくなるように前記走査信号または前記データ信号のうち少なくとも一方の電圧を調整して、前記液晶表示パネルの温度特性を補償する電圧調整回路とを備えたことを特徴とする。
【0016】
次に、本発明の液晶表示装置では、前記スイッチング素子は、2端子型非線形素子であることを特徴としている。2端子型非線形素子を用いると、配線の交差部分がないために配線間の短絡不良が原理的に発生しない点、および、成膜工程およびフォトリソグラフィ工程を短縮できる点において有利となる。このような2端子型非線形素子としては、第1導電体−絶縁体−第2導電体からなるTFD素子が望ましい。
【0017】
さらに、本発明の電子機器は、上記記載の発明による液晶表示装置を備えたことを特徴としている。このような液晶表示装置を適用した電子機器としては、例えば、カーナビゲーションシステム、携帯情報端末機器、その他各種の電子機器が考えられる。
【0018】
また、本発明の液晶層の電圧検出方法は、複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルの温度特性を補償するために前記液晶層に印加される電圧を検出する液晶層の電圧検出方法であって、前記液晶表示パネルを構成する一の走査線の選択期間において、当該一の走査線に流れる電流を検出し、検出された電流を当該選択期間中積分した電荷量に基づいて前記液晶層に印加される電圧を求めることを特徴とする。また、本発明の液晶層の電圧検出方法は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルの温度特性を補償するために前記液晶層に印加される電圧を検出する液晶層の電圧検出方法であって、前記液晶表示パネルを構成する走査線の選択期間において、当該走査線に流れる電流を検出し、検出された電流を当該選択期間中積分した電荷量に基づいて前記液晶層に印加される電圧を求めることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
<1.TFD素子>
まず、本実施形態にかかる液晶表示装置のうち、各液晶画素を駆動するスイッチング素子の構成について、TFD素子を例にとって簡単に説明する。
【0021】
図1(a)は、TFD素子を適用した液晶パネル基板における1画素分のレイアウトを示す平面図であり、図1(b)は、そのTFD素子の構造を図1(a)におけるA−A線に沿って示す断面図である。
【0022】
これらの図に示すように、TFD素子20は、基板30上に形成された絶縁膜31を下地として、その上面に形成されたものであり、絶縁膜31の側から順番に第1金属膜22、絶縁体たる酸化膜24、および、第2金属膜26から構成されて、金属−絶縁体−金属のサンドイッチ構造を採る。そして、かかる構造によりTFD素子20は、正負双方向のダイオードスイッチング特性を有することになる。
【0023】
また、TFD素子20を構成する第1金属膜22は、そのまま一方の端子として走査線12となる一方、第2金属膜26は、他方の端子として画素電極34に接続される。尚、走査線12に代えてTFD素子20を構成する第1金属膜22を、そのまま一方の端子としてデータ線としても良い。
【0024】
基板30は、絶縁性および透明性を有するものであり、例えば、ガラス、プラスチックなどから構成される。ここで、絶縁膜31が設けられる理由は、第2金属膜26の堆積後における熱処理により、第1金属膜22が下地から剥離しないようにするため、および、第1金属膜22に不純物が拡散しないようにするためである。したがって、これが問題とならない場合には、絶縁膜31は省略可能である。
【0025】
さて、第1金属膜22は、導電性の金属薄膜であり、例えば、タンタル単体あるいはタンタル合金からなる。若しくは、タンタル単体又はタンタル合金を主成分として、これに例えば、タングステン、クロム、モリブデン、レニウム、イットリウム、ランタン、ディスプロリウムなどの周期率表で第6、第7又は第8族に属する元素を添加しても良い。この場合、添加する元素としては、タングステンが好ましく、その含有割合は、例えば0.1〜6原子%が好ましい。酸化膜24は、例えば、第1金属膜22の表面を、化成液中により陽極酸化することによって形成される絶縁膜である。第2金属膜26は、導電性の金属薄膜であり、例えば、クロム単体あるいはクロム合金からなる。
【0026】
また、画素電極34は、透過型の液晶表示パネルに利用する場合にはITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜から構成され、反射型の液晶表示パネルに適用する場合にはアルミニウムや銀などの反射率の大きな金属膜から構成される。
【0027】
<1−1:TFD素子における他の例>
次に、TFD素子における他の例について説明する。
【0028】
<1−1−1:第2金属膜と画素電極との共通化>
図1(a)および(b)に示したTFD素子20にあっては、第2金属膜26および画素電極34を異なる金属膜により構成したが、図2の断面図に示すように、第2金属膜および画素電極を、同一のITO膜等からなる透明導電膜36から構成しても良い。このような構成を有するTFD素子20は、第2金属膜26および画素電極34を同一の工程により形成できる利点がある。なお、図2において図1と同様の構成要素には同一参照符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0029】
<1−1−2:バック・トゥ・バック構造>
次に、TFD素子の他の例として、バック・トゥ・バック(back-to-back)構造のTFD素子について説明する。図3(a)は、このTFD素子を適用した液晶パネル基板における1画素分のレイアウトを示す平面図であり、図3(b)は、そのTFD素子の構造をB−B線に沿って示す断面図である。
【0030】
バック・トゥ・バック構造とは、非線形特性を正負双方向にわたって対称化するため、2つのダイオードを逆向きに直列接続した構造をいう。このため、TFD素子40は、同図に示すように、第1のTFD素子40aと第2のTFD40bとが極性を互いに反対にして直列接続した構造となっている。具体的には、基板30と、この表面に形成された絶縁膜31と、第1金属膜42と、この表面に陽極酸化によって形成された酸化膜44と、この表面に形成されて相互に離間した第2金属膜46a、46bとから構成されている。
【0031】
そして、第1のTFD素子40aにおける第2金属膜46aはそのまま走査線48となる一方、第2のTFD素子40bにおける第2金属膜46bは画素電極45に接続されている。なお、酸化膜44は、図1(b)に示したTFD素子20における酸化膜24に比べて膜厚が小さく設定され、例えば、約半分程度に形成される。また、第1金属膜42や、酸化膜44、第2金属膜46a、46bなどの各構成要素の具体的な構成などは、前述したTFD素子20と同様であるので、その説明を省略することとする。
【0032】
なお、このほかに、ZnO(酸化亜鉛)バリスタ、MSI(Metal Semi-Insulator)駆動素子、RD(Ring Diode)などの2つのダイオードを逆向きに並列接続したリング状素子によっても非線形特性の対称性を確保することが可能である。
【0033】
<2.液晶表示装置>
次に、上述したTFD素子20を適用した本発明の実施形態にかかる液晶表示装置の構成及び動作について説明する。図4は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部概略構成を示すブロック図である。
【0034】
同図に示すように、液晶表示パネル10では、i本のデータ線X1〜Xiとj+1本の走査線Y1〜Yj+1との各交点において画素領域16が形成されており、各画素領域16は、液晶表示要素(液晶層)18とTFD素子20とが直列に接続された構成となっている。同図における走査線Y1〜Yj+1の1本は、図1(a)における走査線12と同一である。
【0035】
ここで、走査線Yj+1は、温度補償用のダミー走査線として機能するものであり、他の走査線Y1〜Yjと同一のプロセスで形成される。したがって、ダミー走査線Yj+1の電気的な特性は、他の走査線Y1〜Yjと同一である。このダミー走査線Yj+1の選択期間にあっては、後述するように映像信号とは無関係に予め定められたデータ信号が供給されるようになっている。すなわち、ダミー走査線Yj+1は、画面表示には使用されず、環境温度の変化に伴って変動する液晶表示パネル10の特性変化を検知するために用いられる。このため、ダミー走査線Yj+1は、表示エリアAの外に形成される。
【0036】
そして、各走査線Y1〜Yj+1は走査信号駆動回路100によって、また、各データ線X1〜Xiはデータ信号駆動回路110によって、それぞれ駆動される。さらに、走査信号駆動回路100およびデータ信号駆動回路110は、駆動制御回路120によって制御される。
【0037】
なお、図4では、TFD素子20が走査線の側に接続され、液晶層18がデータ線の側に接続されているが、これとは逆に、TFD素子20をデータ線の側に、液晶層18を走査線の側に設ける構成でもよい。
【0038】
さて、電源回路130は、電源電圧Vccを変換して、液晶表示装置に用いられる電圧V0,V1,V4,V5や、駆動制御回路120に用いられる電圧などを生成して出力するものである。また、液晶駆動電圧調整回路140は、電源回路130に対して電圧V0および電圧V5のレベルを制御する制御信号CTLを供給して、液晶表示の温度特性を補正するものである。
【0039】
以下、液晶表示パネル10、データ信号駆動回路110、駆動制御回路120、電源回路130、および液晶駆動電圧調整回路140の詳細について順番に説明する。
【0040】
<3.液晶表示パネル>
まず、液晶表示パネル10の詳細について説明する。図5は、その一例を摸式的に示す部分破断斜視図である。
【0041】
この図に示すように、液晶表示パネル10は、素子アレイ基板30と、これに対向配置される対向基板32とを備えている。対向基板32は、例えば、ガラス基板からなる。
【0042】
素子アレイ基板30において、画素電極34は、それぞれマトリクス状に複数配列する。ここで、同一行に配列する画素電極34は、行方向に短冊状に延在する走査線Y1〜Yj+1の1本に、TFD素子20を介して接続されている。
【0043】
一方、対向基板32において、i本のデータ線X1〜Xiは、それぞれ走査線Y1〜Yj+1の延在方向と直交する列方向へ短冊状に延在して、かつ、素子アレイ基板30の画素電極34と交差するように形成されている。
【0044】
さて、このように構成された素子アレイ基板30と対向基板32とは、基板周辺に沿って塗布されるシール剤と、適切に散布されたスペーサとによって、一定のギャップ(間隙)を保っており、この閉空間に例えば、TN(Twisted Nematic)型の液晶が封入されて、これにより、図4における液晶層18が形成され、画素電極34に直列接続された構成となっている。
【0045】
ほかに、対向基板32には、液晶表示パネル10の用途に応じて、例えば、ストライプ状モザイク状や、トライアングル状等に配列されたカラーフィルタが設けられ、さらに、例えば、クロムやニッケルなどの金属材料や、カーボンやチタンなどをフォトレジストに分散した樹脂ブラックなどのブラックマトリクスが設けられる。ここで、上述したダミー走査線Yj+1は、ブラックマトリックスで覆うようにして、画面表示に表れないようにすることが望ましい。
【0046】
くわえて、素子アレイ基板30および対向基板32の対向面には、例えばポリイミド薄膜などの有機薄膜からなり、それぞれ所定の方向にラビング処理された配向膜などが設けられる一方、その各背面には配向方向に応じた偏光板がそれぞれ設けられる(いずれも図示省略)。
【0047】
ただし、液晶表示パネル10においては、液晶を高分子中に微小粒として分散させた高分子分散型液晶を用いれば、前述の配向膜、偏光板等が不要となるため、光利用効率が高まり、このため液晶表示パネル10の高輝度化や低消費電力化などの点において有利である。さらに、液晶表示パネル10を反射型とする場合、画素電極34をアルミニウムなどの反射率の高い金属膜から構成し、電圧無印加状態で液晶分子がほぼ垂直配向されるSH(スーパーホメオトロピック)型液晶などを用いても良い。
【0048】
<4.走査信号駆動回路>
次に、液晶表示パネル10に走査信号を供給する走査信号駆動回路100の詳細について説明する。
【0049】
図6に示すように、走査信号駆動回路100は、主に、クロック・コントロール回路101、シフトレジスタ103、ラッチ104、デコーダ105、レベル・シフタ106およびLCDドライバ107から構成される。
【0050】
このうち、クロック・コントロール回路101は、駆動制御回路120から出力される走査側クロック信号YCLKに基づいて、データシフト用のシフトクロックYSCLを生成して、シフトレジスタ103に供給するものである。
【0051】
シフトレジスタ103は、走査線Y1〜Yj+1の本数に対応して、j+1ビットの並列出力を有するシフトレジスタを、入力データD0、D1の各々に対応して2列独立して設けた構成となっている。このため、シフトレジスタ103から各走査線Y1〜Yj+1毎に2ビットずつの出力が行われる。ここで、入力データD0、D1は、各走査線Y1〜Yj+1の電圧を選択するためのデータであり、駆動制御回路120からシリアルデータとして出力されたものである。また、シフトクロックYSCLは、シフトレジスタ103を構成する各シフトレジスタに供給されて、これらの各シフトレジスタが、図7に示すように、シフトクロックYSCLの立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングとにおいてそれぞれデータを取り込むとともに、取り込んだデータを順次シフトするようになっている。
【0052】
次に、ラッチ104は、j+1ビット分のデータを取り込むラッチを2列並列に備えるものであり、シフトレジスタ103による2列×j+1ビットの並列出力データを、ラッチストローブ信号LSの立ち上がりのタイミングにおいて、2列×j+1ビット分のラッチにそのまま取り込むように構成されている。ここで、ラッチストローブ信号LSは、駆動制御回路120から供給される信号であって、シフトレジスタ103を構成する各シフトレジスタがj+1ビット分のデータを取り込んだ後の所定のタイミングにおいて立ち上がる信号である。
【0053】
したがって、ラッチ104からは、ラッチストロープ信号LSの立ち上がりタイミングにおいて、駆動制御回路120から出力されたシリアルデータD0、D1が、各走査線Y1〜Yj+1毎に、2ビットのパラレルデータに変換されて出力されることになる。
【0054】
次に、デコーダ105は、ラッチ104から供給される2ビットのパラレルデータをデコードして、選択信号の電圧としてV0,V1,V4,V5のいずれかを選択するための信号に変換するものである。なお、これらの電圧V0,V1,V4,V5は電源回路130から供給されるようになっている。
【0055】
また、レベル・シフタ106は、デコーダ105によりデコードされた信号を順次シフトするものである。
【0056】
LCDドライバ107は、図4における電源回路130から供給される4種類の電圧V0,V1,V4,V5のいずれかを、レベル・シフタ107によってシフトされた信号にしたがって、各走査線Y1〜Yj+1毎に選択接続して出力するものである。これにより、各走査線Y1〜Yj+1には、4種類の電圧V0,V1,V4,V5のいずれかが走査信号として供給される。すなわち、ダミー走査線Yj+1においても、他の走査線Y1〜Yjと同様に走査信号が供給されることになる。
【0057】
さてここで、2ビットのパラレルデータD0,Dの値の組み合わせと走査信号の電圧V0,V1,V4,V5との対応関係が図8に示される関係にある場合、第1に2ビットのパラレルデータをデコーダ105により電圧V0,V1,V4,V5のいずれかを選択する信号にデコードし、第2に、レベル・シフタ106を介してシフトすることにより、LCDドライバ107から、走査信号として図9に示すような大小関係を有する電圧を、各走査線Y1〜Yj+1毎に順次出力することが可能になる。
【0058】
<5.データ信号駆動回路>
次に、液晶表示パネル10にデータ信号を供給するデータ信号駆動回路110の詳細について説明する。
【0059】
図10に示すように、データ信号駆動回路110は、主に、シフトレジスタ111、ラッチ112、階調制御部113および出力回路114から構成される。
【0060】
このうち、シフトレジスタ111は、クロック信号XCLKに同期するラッチ信号であって、かつ、各データ信号出力端子X1〜Xiに対応するラッチ信号を、順次シフトして出力するものである。
【0061】
ラッチ112は、各データ信号出力端子X1〜Xiに対応するiビットのラッチ領域を備えるものである。各ラッチ領域は、データ線の順番でnビット毎に供給されるnビットのパラレル階調データGD0〜GDnを、シフトレジスタ111によるラッチ信号でそれぞれラッチして、水平同期信号に同期するラッチパルス信号LPの立ち上がりのタイミングで出力する。
【0062】
ここで、階調データGD0〜GDn、クロック信号XCLKおよびラッチパルス信号LPは、それぞれ駆動制御回路120によって互いに関連付けられて供給されるので、ラッチ112の各ラッチ領域は、パラレルで供給される階調データのうち、それぞれ対応するデータ線への階調データGD0〜GDnを取り込んで、ラッチパルス信号LPの立ち上がりのタイミングで各データ線に対応して出力するようになっている。
【0063】
階調制御部113は、各データ線に対応する各階調データをRES信号、GCP信号に基づき、パルス幅変調データに変換して、出力回路114に供給するものである。
【0064】
出力回路114は、階調制御部113により出力された信号をパネル駆動のための適正電圧レベルに変換し出力するものである。
【0065】
したがって、各データ信号出力端子X1〜Xiからは、それぞれ階調に応じてパルス幅変調されたデータ信号が出力されることになる。
【0066】
ここで、ラッチ112からの階調データは、水平同期信号に同期するラッチパルス信号LPの立ち上がりタイミングで行われるため、出力回路114によりデータ信号は、1水平走査期間毎にデータ線に出力されることになる。
【0067】
ただし、上述したように、ダミー走査線Yj+1の選択期間にあっては、予め定められた階調データGD0〜GDnが駆動制御回路120から供給されるようになっている。この場合、階調データGD0〜GDnの指示する階調値は、全て同一の固定値であってもよいし(例えば50%階調)、異なる値であってもよい。要は、その平均値が予め定められた基準値であればよい。階調値として異なる値を設定する場合には、例えば、0%階調から100%階調が均等の割合で含まれるように設定してもよい。この場合には、各階調に対する応答を平均して検知できるので、より精度の高い温度補償を行うことができる。
【0068】
<6.電源回路>
次に、電源回路130は、走査信号やデータ信号を生成するための電圧V0,V1,V4,V5を生成し、上述した走査信号駆動回路100に電圧V0,V1,V4,V5をデータ信号駆動回路110に電圧V1,V4を供給する。ここで、電圧V0,V5のレベルは、液晶駆動電圧調整回路140からの制御信号CTLに基づいて調整される。ところで、電圧V0は、図9に示すように走査信号の正側の選択電圧として用いられ、一方、電圧V5は、走査信号の負側の選択電圧として用いられる。周知なように液晶に直流電圧を印可すると、特性の劣化が生じる。このため、電源回路130は、制御信号CTLに基づいて調整動作を行う際、電圧V0または電圧V5のいづれか一方を調整するのではなく、常に電圧V0と電圧V5との絶対値が等しくなるように調整を行っている。
【0069】
<7.駆動制御回路>
次に、駆動制御回路120の詳細について説明する。
【0070】
図11に示すように、駆動制御回路120は、主に、基本タイミング作成部121、ドライバコントロール部122、データ出力部123およびA/D変換部124から構成される。
【0071】
このうち、基本タイミング作成部121は、コンポジット信号等から分離された垂直同期信号や水平同期信号などの同期信号に基づいて、各回路に供給するクロック信号およびタイミング信号を生成し、ドライバコントロール部122、データ出力部123、A/D変換部124、選択部125に供給する。
【0072】
A/D変換部124は、コンポジット信号等から分離されたアナログ信号たる映像信号をデジタルデータに変換して、選択部125の一方の入力に供給する。選択部125の他方の入力には基準データメモリ126から、基準データが供給されるようになっている。ここで、基準データは予め定められた階調を指示するデジタルデータである。選択部125は基本タイミング作成部121から供給されるタイミング信号に従って、ダミー走査線Yj+1の選択期間にあっては基準データを、他の期間にあってはA/D変換部124からのデジタルデータを選択出力する。なお、ダミー走査線Yj+1の表示階調に0%階調から100%階調が均等の割合で含まれるように設定する場合にあっては、基準データメモリ126に各階調に対応するデータを格納しておき、クロック信号に従ってこれを読み出すようにすればよい。一方、ダミー走査線Yj+1の表示階調に固定値を用いる場合には、常に固定値に対応する基準データを基準データメモリ126から出力するようにすればよい。
【0073】
データ出力部123は、選択部125によって選択されたデジタルデータを階調データGD0〜GDnに変換するとともに、基本タイミング作成部121によるクロック信号に基づいて、所定のタイミングでシリアルデータとして、データ信号駆動回路110に供給する。
【0074】
また、コントロール部122は、上述したクロック信号YCLK、ラッチストローブ信号LSおよびデータD0,D1を走査信号駆動回路100に供給する一方、クロック信号XCLKおよびラッチパルス信号LPをデータ信号駆動回路110に供給する。さらに、タイミング信号P1〜P3を液晶駆動電圧調整回路140に供給する。
【0075】
これらの各信号は、基本タイミング作成部121のクロック信号およびタイミング信号に基づいて生成され、さらに、基本タイミング作成部121は、垂直同期信号や水平同期信号などの同期信号に基づいて、クロック信号およびタイミング信号を生成するので、走査信号駆動回路100から出力される走査信号およびデータ信号駆動回路110から出力されるデータ信号についても、水平同期信号および垂直同期信号に同期したものとなる。
【0076】
<8.液晶駆動電圧調整回路>
次に、液晶駆動電圧調整回路140の詳細について、まず調整原理を説明し、これに続いて構成および動作を説明する。
【0077】
<8−1:調整原理>
周知なように最大コントラストを得るためには、液晶層18に閾値電圧Vthを印加して駆動する必要がある。ここで、閾値電圧Vthの温度特性は、0.4%/度程度であり、駆動電圧に換算した温度特性120mV/度と比較して非常に小さく、実際上無視することができる。したがって、温度が変化しても液晶層18に印加される電圧を閾値電圧Vthに保つように制御できれば、液晶表示パネル10の温度特性を補償して、常に最大コントラストを維持することすることがきる。このためには、液晶層18に印加される電圧を検出する必要がある。
【0078】
しかしながら、液晶表示パネル10は、データ線X1〜Xi、走査線Y1〜Yj+1、液晶層18およびTFD素子20などから構成されており、その構造上、液晶層18に印加される電圧を直接検出することは不可能である。
【0079】
ところで、液晶の誘電率は、その材料にもよるが殆ど温度特性を有していない。このことは、液晶層18の容量Cが温度によらず一定であることを意味する。
【0080】
ここで、液晶層18の電圧をV、そこに蓄積される電荷をQで表すものとすれば、V=Q/Cとなる。容量Cは温度によって一定であるから、電荷Qを検出することができれば、温度によって変動する電圧Vを検知したのと等価である。
【0081】
そこで、本実施形態にあっては、ダミー走査線Yj+1の選択期間において、そこを流れる電流iを検出し、これを積分することによって移動電荷量Qを算出している。一方、液晶の閾値電圧Vthに対応して最大コントラストを得ることができる基準電荷量Qrefは既知であるから、移動電荷量Qと基準電荷量Qrefとを比較し、その比較結果に基づいて走査信号の選択電圧を可変するようにしている。
【0082】
<8−2:液晶駆動電圧調整回路140の具体的構成>
図12に示すように液晶駆動電圧調整回路140は、ダミー走査線Yj+1に流れる電流iを検出する電流検出回路141、検出電流iをダミー走査線Yj+1の選択期間中積分することにより移動電荷量Qを算出する積分回路142、移動電荷量Qを基準電荷量Qrefと比較して誤差信号Sを生成する比較回路143、誤差信号Sに基づいて、電源回路130で生成される電圧V0,V5の電圧値を制御する制御信号CTLを生成する制御信号生成回路144から構成されている。
【0083】
ここで、基準電荷量Qrefはダミー走査線Yj+1の選択期間に供給されるデータ信号のパルス幅に対応して最大コントラストが得られるように予め定められている。誤差信号Sは、移動電荷量Qと基準電荷量Qrefとの差を表すものであるから、誤差信号Sを「0」にするように制御することにより、温度変化に伴う液晶特性の変動を補償して、最大コントラストを得ることが可能となる。
【0084】
また、移動電荷量Qは液晶層18に蓄積される電荷量であるから、液晶層18に印加する実効電圧を可変することによって調整することができる。実効電圧を調整するには各種の態様があるが、本実施形態にあっては、その一例として走査線Y1〜Yj+1の各選択期間に対応する走査信号の電圧V0,V5を調整している。
【0085】
以下、電流検出回路141、積分回路142および比較回路143について、より具体的に説明する。
【0086】
<8−2−1:電流検出回路>
図13は、電流検出回路141とその周辺の構成を示す回路図である。なお、図13において、走査信号駆動回路120は、ダミー走査線Yj+1の選択動作に係る部分のみを機能的に示してある。
【0087】
図に示すように、電源回路130と走査信号駆動回路120との間には、電流検出用に抵抗Rが設けられている。この抵抗Rの抵抗値は数オーム程度とごく小さい値に設定されおり、その両端の電圧を計測することによって、電流iが検出されるようになっている。この場合、抵抗Rは電圧V0を供給するライン上に設けられているから、図9に示す走査信号において電圧V0の期間、すなわち正側の選択期間の電流iを検出することになる。
【0088】
抵抗Rの両端は、オペアンプ1411,1412の正入力端子に接続されている。ここで、オペアンプ1411,1412の出力端子は負入力端子に接続されているから、これらのオペアンプ1411,1412は、ボルテージフォロアとして機能する。また、 オペアンプ1413と抵抗1414〜1417とは差動増幅器を構成している。このため、オペアンプ1413の出力信号は、抵抗Rの両端の電位差、すなわち、ダミー走査線Yj+1に流れる電流iを表すものとなる。
【0089】
なお、抵抗Rの挿入位置は、図13に示すものの他、図14に示すように抵抗Rを走査信号駆動回路120とダミー走査線Yj+1との間に設けてもよい。すなわち、抵抗Rは、電源回路130の電圧V0の出力端子からダミー走査線Yj+1の入力端子までの間に設ければよい。
【0090】
<8−2−2:積分回路および比較回路>
次に、積分回路142および比較回路143について説明する。実際の回路構成においては、積分回路142および比較回路143は、図15に示すように一体として構成されている。
【0091】
図において、オペアンプ1421、抵抗1422およびコンデンサ1423は積分回路142の相当する部分である。また、オペアンプ1421の負入力端子には、基準電荷量Qrefを示す基準電圧Vrefが供給されており、オペアンプ1421において電流iの積分値が基準電荷量Qrefと比較されるようになっている。また、コンデンサ1424は、ホールドコンデンサとして機能し、その電圧値がボルテージフォロアを構成するオペアンプ1425を介して誤差信号Sとして出力されるようになっている。また、スイッチ1426〜1428は、制御端子に供給される制御パルスP1〜P3によってそれらの状態が各々制御され、ハイレベルHでオン状態となりローレベルLでオフ状態となる。
【0092】
さてここで、ダミー走査線Yj+1の走査信号が図16(a)に示すものであるとする。上述したように電流検出用の抵抗Rは、電源回路130の電圧V0の出力端子からダミー走査線Yj+1の入力端子までの間に設けるものであるから、電流検出回路141はダミー走査線Yj+1の走査信号が電圧V0となる期間、すなわち、正側の選択期間T1,T2においてダミー走査線Yj+1に流れる電流iを検出している。
【0093】
このため、積分回路142は、当該選択期間T1,T2における電流iを積分して移動電荷量Qを算出する必要がある。そこで、駆動制御回路120は、図16(c)に示す制御パルスP1を生成し、これをスイッチ1426に供給している。スイッチ1426は、制御パルスP1がハイレベルの期間オン状態となるので、正側の選択期間T1,T2において図16(d)に示す電流iがオペアンプ1421に供給され、これが積分されることになる。
【0094】
ところで、この場合の積分動作は、正側の選択期間T1,T2における移動電荷量Qを算出するために行うものであるから、各積分動作のたびにコンデンサ1423に蓄積されている電荷をリセットして、各選択期間毎の移動電荷量Qを算出する必要がある。スイッチ1427はこのために設けられたものであり、図16(b)に示す制御パルスP2によって、各選択期間T1,T2の開始直前にコンデンサ1423の蓄積電荷をリセットしている。
【0095】
制御パルスP2の立ち上がりから制御パルスP1の立ち下がりまでの期間は、コンデンサ1423の電荷をリセットして新たな積分動作によって電荷を蓄積する期間であるから、オペアンプ1421の出力信号は変動する。したがって、オペアンプ1421の出力信号を誤差信号Sとして用いるのは適当ではない。このため、スイッチ1428とコンデンサ1424とを設けている。ここで、スイッチ1428の制御パルスP3は図16(e)に示すように少なくとも制御パルスP2が立ち上がりから制御パルスP1の立ち下がりの期間は、ローレベルLとなる。したがって、コンデンサ1424の電圧は、制御パルスP3がローレベルLの期間は変動しない。そして、制御パルスP3がローレベルLからハイレベルHに立ち上がると、スイッチ1428がオン状態となって、コンデンサ1424の電圧がオペアンプ1421の出力電圧と等しくなる。すなわち、誤差信号Sは、各選択期間T1,T2における比較結果を制御パルスP3の立ち上がりにおいて反映したものとなる。
【0096】
このようにして生成された誤差信号Sが制御信号生成回路144に供給されると、制御信号生成回路144は誤差信号Sに基づいて、電圧V0,V5の電圧値を制御する制御信号CTLを生成し、これを電源回路130にフィードバックしている。したがって、本実施形態によれば、液晶表示パネル10に設けたダミー走査線Yj+1に流れる移動電荷量Qが基準電荷量Qrefと等しくなるようにフィードバック制御を行うことができるの。この結果、温度変化に伴って液晶表示パネル10の電気的特性が変化しても、これに追従するように走査信号の選択電圧V0,V5を可変できるので、液晶表示パネル10の温度特性を補償することが可能となる。
【0097】
<8−3:温度補償動作>
次に、液晶表示装置の温度補償動作を図17(a)〜(e)を参照して説明する。なお、この例では、液晶層18に印加される電圧VLCが閾値電圧Vthに等しいときに最大コントラストが得られるものとし、また、基準電荷量Qrefは、50%階調に対応したデータ信号が与えられたときに閾値電圧Vthを得ることができる電荷量に設定されているものとする。
【0098】
図17(a)は、ダミー走査線Yj+1に供給される走査信号を示すタイミングチャートである。図に示すように、走査信号は、1フィールド毎に反転した波形となっており、走査信号の電圧V0またはV5となる1水平走査期間がダミー走査線Yj+1の選択期間となっている。また、各フレームの電圧V0をV01,V02,V03と、電圧V5をV51,V52と表すものとすると、V01<V02<V03といったように電圧V0は次第に大きくなり、V51>V52といったように電圧V5は次第に小さくなることがわかる。
【0099】
同図(b)は、あるデータ線Xn(X1≦Xn≦Xi)を介するデータ信号の一例を示すタイミングチャートである。この例のデータ信号は、ダミー走査線Yj+1の選択期間において、デューティ比が50%となっている。これは、基準電荷量Qrefが50%階調に対応して設定されているので、50%階調を指示する階調データに基づいて当該選択期間のデータ信号が生成されるからである。
【0100】
同図(c)は、データ線Xnと走査線Ym+1との交点に位置する画素領域16に印加される電圧、すなわち、TFD素子20と液晶層18との両端に印加される電圧を示すタイミングチャートである。ここで、走査信号とデータ信号の合成波形を実線で示し、当該液晶層18に印加される電圧VLCを斜線で示す。この電圧VLCの実効値によって液晶層18の透過率が定まる。この例では、電圧VLCの絶対値がが次第に大きくなっていき、最終的に閾値電圧Vthに等しくなる。
【0101】
同図(d)は比較回路143から出力される誤差信号Sを示すタイミングチャートである。この図に示すように、誤差信号Sの値は時間が経過とともに次第に「0」に近づくことがわかる。これは、正側の選択期間T1,T2,T3において、ダミー走査線Yj+1に流れる電流iが電流検出回路141によって検出されると、電流iに基づいて算出された移動電荷量Qと基準電荷量Qrefとの差を示す誤差信号Sに基づいて電源回路130で生成する電圧V0,V5の値が調整され、同図(e)に示すように電源回路130から出力される電圧V0,V5が変化するからである。この場合、電源回路130は、制御信号CTLに基づいて電圧V0の絶対値と電圧V5の絶対値とが等しくなるように電圧V0と電圧V5とを同時に調整する。これにより、液晶層18に印可される電圧VLCが次第に閾値電圧Vthに近づいていき、第3フレームの補償動作によって両者が一致する。この結果、第3フレーム以降は最大コントラストを得ることができるようになる。
【0102】
このように本実施形態に係る液晶表示装置によれば、液晶の誘電率および閾値電圧が温度によって殆ど変化しないことに着目して、選択期間における電流iから移動電荷量Qを算出し、これを最大コントラストを得るのに必要な基準電荷量Qrefと比較し、その比較結果に基づいて液晶層18に印加される実効電圧を調整するようにしたので、温度検出のための特別な回路を用いなくとも液晶表示パネル10の温度特性を正確に補償することができる。
【0103】
また、検出の対象が、液晶表示パネル10に流れる電流iそのものであるため、感温素子を用いて制御する場合のように、液晶表示パネル10と感温素子の温度差により、正確な温度補償ができないといったことが原理的なくなる。
【0104】
<9.電子機器:その1>
次に、上述した液晶表示装置を電子機器に用いた例のいくつかについて説明する。
【0105】
まず、この液晶表示装置をライトバルブとして用いたビデオプロジェクタについて説明する。図18は、ビデオプロジェクタの構成例を示す平面図である。
【0106】
この図に示すように、ビデオプロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された複数のミラー1106、1106、……および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
【0107】
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶表示パネル10であり、図示しない回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動される。さて、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【0108】
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、対向基板32にカラーフィルタを設ける必要はない。
【0109】
<10.電子機器:その2>
さらに、液晶表示装置をパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図19は、このパーソナルコンピュータの構成を示す正面図である。図において、パーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶ディスプレイ1206とから構成されている。この液晶ディスプレイ1206は、先に述べた液晶表示パネル10にカラーフィルタとバックライトとを付加することにより構成される。
【0110】
<11.電子機器:その3>
次に、液晶表示パネルをページャに適用した例について説明する。図20は、このページャの構造を示す分解斜視図である。この図に示すように、ページャ1300は、金属フレーム1302において、液晶表示パネル10を、バックライト1306aを含むライトガイド1306、回路基板1308、第1、第2のシールド板1310、1312とともに収容する構成となっている。そして、液晶表示パネル10と回路基板10との導通は、対向基板32に対しては2つの弾性導電体1314、1316によって、素子アレイ基板30に対してはフィルムテープ1318によって、それぞれ図られている。
【0111】
なお、図17〜図18を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、携帯電話、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが電子機器の例として挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0112】
<12.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述べる各種の変形が可能である。
【0113】
(1)上述した実施形態にあっては、ダミー走査線Yj+1の正側の選択期間において、ダミー走査線Yj+1に流れる電流iを検出したが、負側の選択期間においてこれを検出するようにしてもよい。この場合、図13に示す電流検出回路141においては、電流検出用の抵抗Rを電圧V5のライン上に設ければよい。
【0114】
また、正側および負側の選択期間の両方において、電流iを検出し、これらに基づいて電圧V0,V5を調整するようにしてもよい。この場合、図13に示す電流検出回路141においては、電圧V0のライン上に設けられている抵抗Rの他に電圧V5のライン上に別の抵抗R’を設け、各抵抗R、R’に流れる電流を検出し、これを積分回路142および比較回路143に供給するようにすればよい。この場合、制御パルスP1〜P3は、各フィールド毎に供給すればよい。なお、図14に示す電流検出回路141を用いて電流iを検出する場合には、新たに抵抗R’を設ける必要がなく、しかも同一の抵抗Rを用いて両方の電流iを検出するので、抵抗値のバラツキによって、液晶層18に直流電圧が印加されるといったことが防止される。
【0115】
このように、正側および負側の選択期間で電流iを検出すると、一方の選択期間のみで電流iを検出する場合と比較して、時間あたりの制御動作を2倍にできるので、より短い時間で補償動作を完了することができる。
【0116】
(2)上述した実施形態にあっては、走査信号の選択期間における電圧V0,V5を制御信号に基づいて調整するようにしたが、液晶層18に印加される電圧は、走査信号とデータ信号との電位差によって定まるものであるから、制御信号CTLに基づいてデータ信号の電圧V1,V4を調整するようにしてもよい。また、電圧V0,V5と電圧V1,V4とを調整するようにしてもよい。要は、液晶層18に印加される実効電圧を調整できるのであれば、どのような構成を用いてもよい。
【0117】
ここで、電圧V0,V5と電圧V1,V4とを調整する場合には、あるフレームで電圧V0,V5を調整し、次のフレームで電圧V1,V4を調整し、これを繰り返すことにより、液晶層18に印可される実効電圧を調整するようにしてもよい。すなわち、電圧V0,V5と電圧V1,V4とを時分割で調整するようにしてもよい。
【0118】
(3)上述した実施形態にあっては、ダミー走査線Yj+1を用いて、そこに流れる電流iを検出するようにした。このようにダミー走査線Yj+1を設けたのは、1)液晶表示パネル10に流れる電流iを直接検出することにより温度変化に伴う移動電荷量Qを直接検出する必要があること、2)データ信号に応じて予め定められた基準電荷量Qrefと移動電荷量Qとを比較する必要があるというのが主な理由である。通常の表示に用いられる走査線Y1〜Yjは、1)については条件を満たすが、2)については映像信号に応じてデータ信号のパルス幅が変動してしまうため条件を満たさない。しかし、ある走査線Ym(1≦m≦j)の選択期間において、各データ線を駆動するための階調データは既知であるから、その平均値を算出し、これに応じて基準電荷量Qrefを可変するようしてもよい。この場合には、通常の走査線Y1〜Yjを用いて移動電荷量Qを算出し、これを階調データの平均値に応じた基準電荷量Qrefと比較し、液晶層18に印加される実効電圧を調整することとなる。これにより、ダミー走査線Yj+1を用いることなく、温度補償を行うことができる。すなわち、本発明は、液晶表示パネルを構成するある走査線の選択期間において当該走査線に流れる電流を検出し、検出された電流から算出した移動電荷量に基づいて、液晶層に印加する実効電圧を調整するものであれば、どのようなものであってもよい。
【0119】
(4)上述した実施形態にあっては、液晶表示装置の駆動方式として、4値の電圧を用いたものを一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、クロストークや表示ムラを防止するための各種駆動方式にも適用できることは勿論である。例えば、隣接する走査線Yn,Yn+1において、走査信号が反転するように駆動する駆動方式があるが、これに上述した温度補償方法を適用してもよい。また、充電モードと放電モードといった2つのモードにより8値の走査信号を供給する駆動方式があるが、これに上述した温度補償方法を適用してもよい。
【0120】
(5)上述した実施形態においては、液晶の閾値電圧Vthの温度特性が0.4%/度と小さいため、これを無視したが、電源回路130で発生する電圧V0,V5に0.4%/度の温度特性を持たせるようにしてもよい。また、液晶層18の材料として閾値電圧Vthの温度特性が殆どないものを用いてもよい。これらの場合には、より良好な結果を得ることができる。
【0121】
(6)上述した実施形態においては、液晶の誘電率は温度によって殆ど変化しないこと、また、閾値電圧Vthの温度特性が非常に小さいことに着目して、ダミー走査線Yj+1に流れる電流iから移動電荷量Qを算出し、これに基づいて温度補償を行うようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶層18に印加される電圧を検出する方法としても把握することができる。すなわち、液晶表示パネル10の構造上、液晶層18に印加される電圧を直接検出することは不可能であるが、液晶表示パネル10を構成する一の走査線の選択期間において、当該一の走査線に流れる電流を検出し、検出された電流を当該選択期間中積分した電荷量に基づいて液晶層18の電圧を求めることができる。こうして求めた電圧は、温度補償ばかりでなく、正側の選択電圧(V0)と負側の選択電圧(V5)のアンバランスを補正するために用いてもよい。
【0122】
また、本実施形態にかかる液晶表示装置では、各液晶画素を駆動するスイッチング素子の構成について、主にTFD素子を例にとって簡単に説明したが、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などの3端子型TFT素子で液晶画素を駆動する液晶表示装置に適用しても構わない。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、走査線に流れる電流を直接検出し、検出された電流に基づいて、液晶層に印加される実効電圧を調整するようにしたので、液晶表示パネルの温度変化に伴い液晶の特性変化が直接反映される電流に基づいて温度補償制御を行うことができる。これにより、正確な温度補償を行うことができるので、環境温度が変化しても常に最大コントラストを維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、TFD素子を適用した液晶パネル用基板の1画素分についてのレイアウトを示す平面図であり、(b)は、そのA−A線の断面図である。
【図2】 他のTFD素子の構造を示す断面図である。
【図3】 (a)は、他のTFD素子を適用した液晶パネル用基板の1画素分についてのレイアウトを示す平面図であり、(b)は、そのB−B線の断面図である。
【図4】 本発明の実施形態にかかる液晶表示装置の要部構成を示すブロック図である。
【図5】 液晶表示パネルの構成を示す部分破断斜視図である。
【図6】 走査信号駆動回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図7】 同走査信号駆動回路におけるデータ取り込み動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 同走査信号駆動回路に供給されるパラレルデータD0、D1と出力電圧との関係を示す図である。
【図9】 各出力電圧の大小関係を示す図である。
【図10】 データ信号駆動回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図11】 駆動制御回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図12】 液晶駆動電圧制御回路の詳細構成を示すブロック図である。
【図13】 電流検出回路とその周辺構成の一例を示す回路図である。
【図14】 電流検出回路とその周辺構成の他の例を示す回路図である。
【図15】 積分回路および比較回路の回路図である。
【図16】 積分回路および比較回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】 液晶表示装置の駆動動作を示すタイミングチャートである。
【図18】 液晶表示パネルを適用した電子機器の一例たる液晶プロジェクタの構成を示す断面図である。
【図19】 液晶表示パネルを適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す正面図である。
【図20】 液晶表示パネルを適用した電子機器の一例たるページャの構成を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10・・・液晶表示パネル
X1〜Xi・・・データ線
Y1〜Yj・・・走査線
Yj+1・・・ダミー走査線
16・・・画素領域(画素)
18・・・液晶層
20、40・・・TFD素子
22・・・第1金属膜(第1金属)
24・・・酸化膜(絶縁体)
26・・・第2金属膜(第2金属)
30・・・素子アレイ基板
32・・・対向基板
36、45・・・画素電極
100・・・走査信号駆動回路
110・・・データ信号駆動回路
120・・・駆動制御回路
130・・・電源回路
140・・・液晶駆動電圧調整回路(実効電圧調整手段)
141・・・電流検出回路(電流検出手段)
142・・・積分回路(積分値生成手段)
143・・・比較回路(比較手段)
144・・・制御信号生成回路(調整手段)

Claims (11)

  1. 複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、
    前記ダミー走査線の選択期間において、当該ダミー走査線に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段によって検出された電流に基づいて、前記液晶層に印加する実効電圧を調整して前記液晶表示パネルの温度特性を補償する実効電圧調整手段と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記実効電圧調整手段は、
    前記電流検出手段によって検出された電流からの積分値を生成する積分値生成手段と、
    前記積分値を予め定められた基準値と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記液晶層に印加する実効電圧を調整する調整手段と
    を備えたことを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置。
  3. 前記実効電圧調整手段は、走査信号の選択電圧を調整することを特徴とする請求項またはに記載の液晶表示装置。
  4. 前記実効電圧調整手段は、データ信号の電圧を調整することを特徴とする請求項またはに記載の液晶表示装置。
  5. 複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、
    前記各走査線およびダミー走査線に走査信号を供給する走査信号駆動回路と、
    前記ダミー走査線の選択期間において、予め定められたデータ信号を前記各データ線に供給するデータ信号駆動回路と、
    前記ダミー走査線の選択期間において、当該ダミー走査線に流れる電流を検出する電流検出回路と、
    この電流検出回路によって検出される電流を前記ダミー走査線の選択期間中積分して電荷量を求める積分回路と、
    この積分回路によって求めた電荷量を、データ信号に応じて予め定められた基準電荷量と比較する比較回路と、
    この比較回路の比較結果に基づいて、前記電荷量と前記基準電荷量とが等しくなるように前記走査信号または前記データ信号のうち少なくとも一方の電圧を調整して、前記液晶表示パネルの温度特性を補償する電圧調整回路と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルと、
    前記各走査線に走査信号を供給する走査信号駆動回路と、
    データ信号を前記各データ線に供給するデータ信号駆動回路と、
    前記走査線の選択期間において、当該走査線に流れる電流を検出する電流検出回路と、
    この電流検出回路によって検出される電流を前記走査線の選択期間中積分して電荷量を求める積分回路と、
    この積分回路によって求めた電荷量を、基準電荷量と比較する比較回路と、
    この比較回路の比較結果に基づいて、前記電荷量と前記基準電荷量とが等しくなるように前記走査信号または前記データ信号のうち少なくとも一方の電圧を調整して、前記液晶表示パネルの温度特性を補償する電圧調整回路と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  7. 前記スイッチング素子は、2端子型非線形素子であることを特徴とする請求項乃至いずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記2端子型非線形素子は、第1導電体−絶縁体−第2導電体からなるTFD素子であることを特徴とする請求項記載の液晶表示装置。
  9. 請求項乃至のいずれか1項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  10. 複数の走査線およびダミー走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線およびダミー走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルの温度特性を補償するために前記液晶層に印加される電圧を検出する液晶層の電圧検出方法であって、
    前記液晶表示パネルを構成する一の走査線の選択期間において、当該一の走査線に流れる電流を検出し、
    検出された電流を当該選択期間中積分した電荷量に基づいて前記液晶層に印加される電圧を求める
    ことを特徴とする液晶層の電圧検出方法。
  11. 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記各走査線と前記各データ線の交差領域に対応してマトリクス状に形成された画素電極とスイッチング素子とを備え、前記画素電極に直列接続される液晶層を有する液晶表示パネルにおいて、前記液晶表示パネルの温度特性を補償するために前記液晶層に印加される電圧を検出する液晶層の電圧検出方法であって、
    前記液晶表示パネルを構成する走査線の選択期間において、当該走査線に流れる電流を検出し、
    検出された電流を当該選択期間中積分した電荷量に基づいて前記液晶層に印加される電圧を求める
    ことを特徴とする液晶層の電圧検出方法。
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