JP3644382B2 - 鍵盤装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、伏せ椀状の可動部を有するスイッチ体の被駆動面を駆動体の駆動面で駆動して鍵操作等を検出するようにした鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スイッチ体の被駆動面を駆動体の駆動面で駆動して押鍵動作等を検出するようにした鍵盤装置が知られている。この装置では、例えば、鍵または鍵に連動して回動するハンマ体を駆動体(アクチュエータ)とし、スイッチ部が有する伏せ椀状の弾性可動部を鍵等で駆動してスイッチングするようにしている。
【0003】
図5は、このような従来の鍵盤装置におけるスイッチ部を示す図である。同図(a)はスイッチ部の外観斜視図、同図(b)は縦断面図をそれぞれ示す。
【0004】
このスイッチ部は固定部100及び可動部110から成る。同図(b)に示すように、固定部100は、基板101と該基板101上に設けられた固定接点101Mとを有する。固定接点101Mは平面的にみて櫛歯状をした接点パターンである。
【0005】
また、可動部110は、弾性樹脂でなり、スカート部111を有して上方に膨出しており、その上部は筒状部(以下、「クラウン部112」と称する)となっている。可動部110には、1メイク用の可動接点110Fが固定接点101Mに対向して設けられている。
【0006】
押鍵操作により、クラウン部112の上面(天面)である被駆動面112aに鍵(またはハンマ体でもよい)等のアクチュエータ120が当接し、クラウン部112が押圧力を受ける。クラウン部112が押圧されると、スカート部111が弾性変形(座屈)して、可動接点110Fが固定接点101Mに当接することで、例えば押鍵動作が検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の鍵盤装置では一般に、特に接点型スイッチを構成する場合、図5(b)に示すように、クラウン部112には、上部が開口しているがそれ以外(外筒や底部)では閉塞された内側空間(以下、「中空部112b」と称する)が形成される。また、クラウン部112の被駆動面112a、及びアクチュエータ120のクラウン部112を駆動する駆動面120aは通常、両者の円滑な当接を確保するべくいずれも段差等のない平面状に形成され、しかも被駆動面112a及び駆動面120aの両者は当接時に互いに略平行な状態となるように設定される。そのため、両者の当接時には中空部112bの開口部が塞がれて中空部112bが略密閉状態となり、中空部112b内部への空気の出入りが妨げられることになる。
【0008】
これにより、例えば押鍵時等のように、アクチュエータ120がクラウン部112を押圧する駆動時には、中空部112b内の空気が逃げられないことからクラウン部112が変形し、可動接点110Fが固定接点101Mに当接するタイミングが不適切となり、スイッチ動作の検出精度が悪化するという問題があった。
【0009】
また、駆動時だけでなく、例えば離鍵等のように、アクチュエータ120がクラウン部112から離間しようとする押圧解除時には、既に中空部112bから空気がある程度押し出されていることから、クラウン部112の被駆動面112aがアクチュエータ120の駆動面120aに吸着ぎみになる。そのため、押離鍵動作等が繰り返されることで、両者の離接によるペチャペチャというような異音が発生し、楽器としての鍵盤装置にとってはそれが大きな不都合となるという問題があった。
【0010】
さらに、上記スイッチ部にて離鍵動作を主に検出するように構成することがあるが、この場合、可動部110は、離鍵動作後、本来その弾性によって元の状態に復帰すべきところ、上記のような被駆動面112aと駆動面120aとの吸着作用により、可動接点110Fが固定接点101Mから離間するタイミングが不適切となり、離鍵動作の検出精度が悪化するという問題があった。特に、スイッチ部を離鍵動作の検出に用いることで、ピアノにおいてダンパで弦を抑えて消音する消音機構と消音タイミング(上下方向の位置制御によるもの)との関係と同様の関係を再現してピアノタッチレスポンスを実現しようとするピアノ志向鍵盤装置においては、高精度を要求される離鍵時におけるスイッチ部の挙動不良は特に有害であった。
【0011】
一方、これらの不都合を解消するべく、クラウン部112の被駆動面112aにスリットを設けたり、アクチュエータ120の駆動面120aをざらざらにしたりして、中空部112bの空気流入を確保することも考えられる。しかしながら、そのようにすると、構成が複雑になるだけでなく、被駆動面と駆動面との円滑な当接が確保されず検出精度を維持するのが困難になるおそれがある。
【0012】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に駆動動作の検出精度を向上させることができる鍵盤装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤装置は、基板上に配設された固定接点(71M)と、被駆動面(82a)が形成された伏せ椀状の弾性可動部(80)であってその内側に前記固定接点に対向する可動接点(80F)が設けられた弾性可動部とから構成されたスイッチ体(8、25)と、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面(1a、42a)を有し、該駆動面と前記被駆動面とが略平行な状態で前記弾性可動部を駆動する駆動体(1)とを備えた鍵盤装置であって、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部(84)を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されるように構成したことを特徴とする。
【0014】
この構成により、固定接点と、弾性可動部の内側に設けられた可動接点とで、例えば、押鍵動作等の駆動動作が検出される。駆動体による弾性可動部の駆動は、駆動体の駆動面とスイッチ体の弾性可動部の被駆動面とが略平行な状態でなされるが、その際、スイッチ体の弾性可動部の被駆動面には複数の小突起部が設けられていることから、駆動体による弾性可動部の駆動は、複数の小突起部を駆動体の駆動面が押圧することでなされる。
【0015】
これにより、駆動体の駆動面によって弾性可動部が覆われる状態となったときでも、複数の小突起部の間隙が空気の流入路を確保することになり、駆動体による弾性可動部の駆動時に、弾性可動部側に完全に閉塞した密閉空間が生じることがない。従って、弾性可動部の挙動が円滑となって、押離鍵の速い繰り返しにおいても、可動接点が固定接点に離接するタイミングが適切となる。一方、駆動体による駆動解除時には、駆動体の駆動面が弾性可動部の被駆動面と吸着することなく速やかに離間できるので、両者の離接によるペチャペチャというような異音が発生しにくい。よって、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に駆動動作の検出精度を向上させることができる。
【0016】
また、本発明の請求項2の鍵盤装置は、基板上に配設された固定接点と、被駆動面が形成された伏せ椀状の弾性可動部であってその内側に前記固定接点に対向する可動接点が設けられた弾性可動部とから構成されたスイッチ体と、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面を有し前記弾性可動部を駆動する駆動体とを備えた鍵盤装置であって、前記弾性可動部は上部が開口した筒状部(82)を有し、前記被駆動面は前記筒状部の上部に形成され、前記筒状部の内側空間(82b)が前記上部の開口部分を除いて閉塞されており、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されるように構成したことを特徴とする。
【0017】
この構成により、固定接点と、弾性可動部の内側に設けられた可動接点とで、例えば、押鍵動作等の駆動動作が検出される。弾性可動部は上部が開口した筒状部を有し、被駆動面は筒状部の上部に形成され、筒状部の内側空間が前記上部の開口部分を除いて閉塞されているので、駆動体により弾性可動部が駆動されるとき、筒状部の前記上部が駆動体の駆動面で覆われる状態となる。しかし、スイッチ体の弾性可動部の被駆動面には複数の小突起部が設けられていることから、駆動体による弾性可動部の駆動は、複数の小突起部を駆動体の駆動面が押圧することでなされる。
【0018】
これにより、駆動体により弾性可動部が駆動されるとき、複数の小突起部の間隙が空気の流入路を確保することになり、筒状部の前記上部の開口部が完全に塞がれることがなく、弾性可動部側に完全に閉塞した密閉空間が生じることがない。従って、弾性可動部の挙動が円滑となって、押離鍵の速い繰り返しにおいても、可動接点が固定接点に離接するタイミングが適切となる。一方、駆動体による駆動解除時には、駆動体の駆動面が弾性可動部の被駆動面と吸着することなく速やかに離間できるので、両者の離接によるペチャペチャというような異音が発生しにくい。よって、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に駆動動作の検出精度を向上させることができる。
【0019】
また、本発明の請求項3の鍵盤装置は、被駆動面が形成された伏せ椀状の弾性可動部を有するスイッチ体と、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面を有し前記弾性可動部を駆動する駆動体とを備えた鍵盤装置であって、前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されると共に、前記駆動体による前記弾性可動部の駆動を介して離鍵動作が検出されるように構成したことを特徴とする。
【0020】
この構成により、駆動体により、スイッチ体における伏せ椀状の弾性可動部が駆動され、駆動体による弾性可動部の駆動を介して離鍵動作が検出される。その際、スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に複数の小突起部が設けられていることから、駆動体による弾性可動部の駆動は、複数の小突起部を駆動体の駆動面が押圧することでなされる。
【0021】
これにより、駆動体の駆動面によって弾性可動部が覆われる状態となったときでも、複数の小突起部の間隙が空気の流入路を確保することになり、離鍵動作時、すなわち駆動体による駆動解除時に、弾性可動部側に完全に閉塞した密閉空間が生じることがない。従って、駆動体の駆動面と弾性可動部の被駆動面とが吸着することがなく、離鍵動作後、弾性可動部は基本的にその弾性によって元の状態に復帰する。そのため、弾性可動部の挙動が円滑となって、押離鍵の速い繰り返しにおいても、可動接点が固定接点から離間するタイミングが適切となることから、離鍵動作を適切に検出することができる。また、駆動面と被駆動面との吸着作用が少ないことから、両者の離接によるペチャペチャというような異音も発生しにくくなる。よって、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に離鍵動作の検出精度を向上させることができる。
【0022】
なお、上記各請求項において、小突起部は、被駆動面において3個以上放射状に設けるのが好ましく、特に均等間隔で設けるのがより好ましい。これにより、弾性可動部が傾いたりすることなく駆動力が適切に伝達される。
【0023】
また、上記各請求項において、駆動体は例えば鍵であって、鍵を木質鍵としてもよい。被駆動面側で空気抜け機構が構成されることから、鍵下面やアクチュエータ部をざらざらにして空気抜き機構を設ける必要がなく、鍵長手方向に沿う幅が一様な構成も使用しやすい。このように木製での製造にも適しており、鍵の精度を確保しやすく、構成を簡単にすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置の部分縦断面図である。同図では、上ケースや蓋体等は省略されている。なお、以下、本鍵盤装置の演奏者側(同図左方)を前方、演奏者からみて鍵後端方向(同図右方)を後方とそれぞれ称する。
【0026】
本装置は、例えば電子鍵盤楽器として構成され、押鍵操作されるシーソー型の鍵1(駆動体)(白鍵1W及び黒鍵1B)と、質量体支持部材20と、該支持部材20によって回動自在に支持され鍵1によって駆動されて回動する質量体40とを有する。質量体40は、白鍵1W及び黒鍵1Bの各々に対応して設けられ、質量配分等を除きいずれも同様に構成される。支持部材20は、例えば1オクターブ毎に構成される。
【0027】
棚板2上には鍵フレーム10が設けられている。鍵フレーム10上には鍵支持部3が設けられ、鍵支持部3には支点ピン6(白鍵用支点ピン6W、黒鍵用支点ピン6B)が各鍵1に対応して突設されている。各鍵1W、1Bにはそれぞれ支点穴1Wa、1Baが設けられている。支点穴1Wa、1Baはいずれも、下方に向かって縮径している。各鍵1の鍵盤装置本体への組み付け(鍵フレーム10を介した棚板2への取り付け)時には、支点ピン6が支点穴1Wa、1Baを貫通し、これにより、各鍵1の鍵並び方向及び鍵長手方向の位置が規制されると共に、各鍵1が鍵支持部3によって押離鍵方向に回動自在に支持される。各鍵1の後端部上面には、ラバーが貼着され、このラバーが貼着された部分は後述する質量体40の発音位置調整ネジ41と当接して質量体40を駆動する駆動部9として機能する。
【0028】
鍵フレーム10の前部には、押鍵ストッパ4(白鍵用押鍵ストッパ4W、黒鍵用押鍵ストッパ4B)及びキーガイド5(白鍵用キーガイド5W、黒鍵用キーガイド5B)が各鍵1毎に設けられている。押鍵ストッパ4は鍵1と当接して鍵1の押鍵の回動終了位置を規制する。キーガイド5は、鍵1の回動時における鍵並び方向への揺動を抑制する。
【0029】
鍵フレーム10上における押鍵ストッパ4、キーガイド5の後方であって鍵支持部3の前方には、スイッチ基板7が設けられ、該スイッチ基板7には各鍵1毎に第1の鍵スイッチ8(スイッチ体)が設けられている。第1の鍵スイッチ8は鍵1の離鍵動作を検出する。
【0030】
質量体支持部材20は、棚板2上における鍵1の後端部近傍に設けられている。支持部材20の前部には、非押鍵時用ストッパ21が各鍵1毎に設けられており、非押鍵時用ストッパ21は、鍵1と当接して鍵1の押鍵の開始位置(図1)、すなわち非押鍵時の位置を規制する。支持部材20の後部には、質量体用ストッパ22が各質量体40毎に設けられている。質量体用ストッパ22は、質量体40の当接部44と当接して、押鍵に伴う質量体40の回動の終了位置を規制すると共に、緩衝機能を果たす。
【0031】
支持部材20にはさらに、スイッチ基板23が設けられる。スイッチ基板23は、複数の支持部材20に対応、例えば全鍵に対応して設けられ、ネジ24によって支持部材20に固定されている。スイッチ基板23上には第2の鍵スイッチ25(スイッチ体)が各質量体40毎に設けられている。第2の鍵スイッチ25は、質量体40によって押下され、鍵1の押鍵動作を間接的に検出する。
【0032】
質量体40は、適当な押鍵感触を得るために設けられる。質量体40は、支持部材20の回動軸部32によって回動自在に支持される。
【0033】
質量体40は、軸受け部45から前方に延びる前方延設部40Aと、軸受け部45から後方に延びる後方延設部40Bとから構成される。質量体40は、前方延設部40Aの方が後方延設部40Bよりも重く設定されている。従って、鍵1が組み付けられた後は、非押鍵状態及び押鍵初期には鍵1の駆動部9と常に当接し、鍵1と質量体40とが連動状態となる。なお、押鍵態様によっては押鍵行程途中から質量体40が鍵1の駆動部9から離間する場合がある。
【0034】
後方延設部40Bの下面には、アクチュエータ42(駆動体)が設けられ、アクチュエータ42は、質量体40の回動に伴い支持部材20の鍵スイッチ25を押圧する。後方延設部40Bの後端部下面には、当接部44が形成されている。当接部44は、質量体40の回動によって支持部材20の質量体用ストッパ22に当接する。
【0035】
延設部40Aには発音位置調整ネジ41が設けられている。発音位置調整ネジ41の下端部である頭部41aは、押鍵時に鍵1の駆動部9と当接して押鍵による駆動力を質量体40に伝達し、これによって質量体40が回動する。
【0036】
図2は、本実施の形態の鍵盤装置において楽音発生を実現するための機能構成を示すブロック図である。
【0037】
第2の鍵スイッチ25は押鍵イベント検出部51及び押鍵タッチ検出部52に接続され、押鍵イベント検出部51及び押鍵タッチ検出部52はキーオン楽音発生部55に接続されている。一方、第1の鍵スイッチ8は、離鍵イベント検出部53及び離鍵タッチ検出部54に接続され、離鍵イベント検出部53及び離鍵タッチ検出部54はキーオフ楽音発生部56に接続されている。キーオン楽音発生部55及びキーオフ楽音発生部56はミキシング部(MIX)57を介してサウンドシステム(SS)58に接続されている。
【0038】
後述するように、第2の鍵スイッチ25及び第1の鍵スイッチ8はいずれも2メイク式になっており、第2の鍵スイッチ25では、キーオンイベントだけでなくタッチ(オンベロシティ)も検出される。また第1の鍵スイッチ8ではキーオフイベントだけでなくタッチ(オフベロシティ)も検出される。
【0039】
かかる機能構成において、第2の鍵スイッチ25の出力信号に基づき押鍵イベント検出部51及び押鍵タッチ検出部52により押鍵イベント(キーオンイベント)及び押鍵タッチ(オンベロシティ)がそれぞれ検出され、これらの検出信号がキーオン楽音発生部55に入力される。一方、第1の鍵スイッチ8の出力信号に基づき離鍵イベント検出部53及び離鍵タッチ検出部54により離鍵イベント(キーオフイベント)及び離鍵タッチ(オフベロシティ)がそれぞれ検出され、これらの検出信号がキーオフ楽音発生部56に入力される。そして、キーオン楽音発生部55からミキシング部57を介して入力される発音指示信号に基づき、サウンドシステム58で楽音が発生される。一方、キーオフ楽音発生部56からミキシング部57を介して入力される消音指示信号に基づき、サウンドシステム58で消音がなされる。
【0040】
このように、鍵1を押鍵すると、第2の鍵スイッチ25でそれが検出されて発音処理がなされ、離鍵すると第1の鍵スイッチ8でそれが検出されて消音処理がなされる。
【0041】
図3は、第1の鍵スイッチ8の分解斜視図を示す図である。同図では、隣接する第1の鍵スイッチ8を2つ表しているが、他の第1の鍵スイッチ8も同様に構成される。図4は、第1の鍵スイッチ8の縦断面図である。
【0042】
各第1の鍵スイッチ8は、可動部80(弾性可動部)と固定部70を含む。可動部80は、ベース体である可動接点シート83と一体に、弾性合成樹脂で伏せ椀状に形成されている。固定部70は、基板7及び基板7上に設けられた固定接点71Mでなる。可動接点シート83を基板7に貼着することで第1の鍵スイッチ8が作製される。
【0043】
図3に示すように、固定接点71Mには1メイク用及び2メイク用があり、外側のパターンが1メイク用の固定接点71M1、内側のパターンが2メイク用固定接点71M2である。固定接点71M1、71M2は平面的にみてそれぞれ波状、櫛歯状をした接点パターンとして敷設されている。固定接点71M1は波状ラインの一方がアースラインLGに、他方がラインL1に接続されている。固定接点71M2は櫛歯状ラインの一方がアースラインLGに、他方がラインL2に接続されている。
【0044】
図4に示すように、可動部80は、スカート部81を有して上方に膨出しており、その上部は筒状部(以下、「クラウン部82」と称する)となっている。クラウン部82が筒状になっているのは、スイッチ動作の緩衝体としての機能を果たすためである。可動部80の内側には、1メイク用の可動接点80F1が固定接点71M1に対向し、2メイク用の可動接点80F2が固定接点71M2に対向して設けられている。正面(下方)からみて、可動接点80F1はドーナツ状、可動接点80F2は円状である。
【0045】
クラウン部82は、上部が開口しており、クラウン部82の上面(天面)82a(被駆動面)はドーナツ状になっている。クラウン部82はこのような形状を成すことから、クラウン部82には、開口した上部以外(外筒や底部)では閉塞された内側空間(以下、「中空部82b」と称する)が形成される。
【0046】
クラウン部82の上面82aには、錐状の小突起部84が複数(例えば8個)設けられている。小突起部84は、上面82aの全周において、互いに適当な間隙を保って均等間隔に設けられ、可動部80と一体に形成されている。なお、鍵1の駆動面1aは、押離鍵時にはクラウン部82の上面82aと略平行な状態となる。
【0047】
かかる構成において、まず、第2の鍵スイッチ25による押鍵動作検出を説明する。なお、図示はしないが、第2の鍵スイッチ25も第1の鍵スイッチ8と同様に構成される。便宜上、第2の鍵スイッチ25における第1の鍵スイッチ8に対応する要素には、第1の鍵スイッチ8と同一番号を用いて説明する。
【0048】
鍵1を押鍵すると、これに連動して質量体40が回動し、アクチュエータ42の下面42a(駆動面)が小突起部84の先端に当接する。そして、クラウン部82は、複数の小突起部84を介してアクチュエータ42から押圧力を受け、スカート部81が弾性変形(座屈)して、可動接点80F1が固定接点71M1に当接し、それに続いて可動接点80F2が固定接点71M2に当接する。可動接点80F2の当接により鍵1のキーオンイベントが検出され、可動接点80F1と可動接点80F2との接点時間差からオンベロシティが検出される。
【0049】
小突起部84に相当するものがない従来のスイッチでは、アクチュエータ42はクラウン部82の上面82aを押圧することになるが、本実施の形態では、小突起部84が介在するので、アクチュエータ42は小突起部84に当接し、クラウン部82の上面82aに当接することがない。
【0050】
これにより、アクチュエータ42による可動部80の駆動時において、アクチュエータ42の下面42aとクラウン部82の上面82aとの間に小突起部84が介在することで、小突起部84間の間隙から空気が自由に出入りでき、中空部82bが完全に閉塞した密閉空間になってしまうことが防止される。従って、中空部82bの内圧増加によるクラウン部82の不都合な変形が防止される。一方、離鍵時においては、アクチュエータ42の下面42aとクラウン部82の上面82aとが吸着することなく、アクチュエータ42がクラウン部82から速やかに離間する。これらにより、可動部80の挙動が円滑となって、可動接点80Fが固定接点71Mに当接するタイミングが適切となり、スイッチ動作の検出精度が維持される。
【0051】
また、アクチュエータ42の下面42aとクラウン部82の上面82aとの吸着作用が抑制されることから、両者の離接によるペチャペチャというような異音の発生も回避される。
【0052】
次に第1の鍵スイッチ8による離鍵動作検出を説明する。鍵1を押鍵すると、鍵1の駆動面1aが小突起部84の先端に当接する。そして、クラウン部82は、複数の小突起部84を介してアクチュエータ42から押圧力を受け、スカート部81が弾性変形して、可動接点80F1が固定接点71M1に当接し、それに続いて可動接点80F2が固定接点71M2に当接する。
【0053】
この状態で押鍵を解除、すなわち離鍵動作をすると、まず可動接点80F2が固定接点71M2と離間し、続いて可動接点80F1が固定接点71M1と離間する。これらの離間の時間差(接点時間差)から所定のテーブルを用いて求めた離鍵速度に対応した離鍵カーブ(エンベロープ)に従って、キーオフ波形を順次読み出していく。そして、エンベロープ値が0近傍の所定のスレッショルド値を下回ったとき、オールオフとされる。
【0054】
鍵1の駆動面1aとクラウン部82の上面82aとの間に小突起部84が介在することで、小突起部84間の間隙から空気が自由に出入りでき、中空部82bが完全に閉塞した密閉空間になってしまうことが防止される。従って、離鍵動作時に、鍵1の駆動面1aとクラウン部82の上面82aとが吸着することなく、離鍵動作後、可動部80は基本的にその弾性によって元の状態に復帰することができる。すなわち、離鍵の速さによらず常に均一な速度で復帰する。従って、離鍵時における可動部80の挙動が円滑となって、可動接点80Fが固定接点71Mから離間するタイミングが適切となることから、離鍵動作を適切に検出することができる。また、上記の第2の鍵スイッチ25の場合と同様に、鍵1の駆動面1aとクラウン部82の上面82aとの吸着作用が少ないことから、押離鍵の速い繰り返しにおいても、両者の離接によるペチャペチャというような異音の発生が回避される。
【0055】
本実施の形態によれば、クラウン部82の上面82aに複数の小突起部84を設けたことで、複数の小突起部84の間隙が、中空部82b内と外との空気の流入路を確保することになり、押離鍵時において、中空部82bが密閉空間とならない、すなわち、可動部80側に完全に閉塞した密閉空間が生じることがないことから、可動部80の挙動が円滑となって、押離鍵の速い繰り返しにおいても、可動接点80Fが固定接点71Mに離接するタイミングを適切にすることができる。また、駆動面と被駆動部との吸着作用が抑制されることから、両者の離接によるペチャペチャというような異音の発生も抑制することができる。
【0056】
また、可動部80側の構成で中空部82bの空気流入を確保できるので、鍵1の駆動面1aやアクチュエータ部をざらざらにして空気抜き機構を設ける必要がなく、木製での製造に適している。すなわち、アコースティックピアノの鍵盤を何ら加工することなく、電子楽器の鍵盤に使用することができる。さらに、鍵1の駆動面1aは、面一に、しかも鍵長手方向に沿う幅を一様にできるので、鍵1の精度を確保しやすい。これらから、構成を簡単にすることができる。
【0057】
しかも、小突起部84はクラウン部82の上面82aにスリット等を設ける場合に比し、剛性面で有利であり、被駆動部と駆動面との円滑な当接を確保しやすく、駆動動作の検出精度を維持しやすい。
【0058】
よって、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に押鍵及び離鍵動作の検出精度を向上させることができる。
【0059】
特に、離鍵動作の検出ではより高い精度が要求されるが、第1の鍵スイッチ8では、小突起部84が離鍵動作によって伸び縮みするということがないため、ストローク方向の可動接点80Fの位置が正確となり、高い検出精度を実現することが可能となる。この利点は速い押離鍵の繰り返しにおいて一層大きい。
【0060】
なお、本実施の形態では、第1の鍵スイッチ8で離鍵動作、第2の鍵スイッチ25で押鍵動作をそれぞれ検出するようにしたが、これに限るものではない。例えば、第1の鍵スイッチ8または第2の鍵スイッチ25のいずれか1個のスイッチで押鍵、離鍵の双方を検出するようにしてもよい。その場合、図3の例でいえば、ラインL2を押鍵イベントのライン、ラインL1を離鍵イベントのラインとすればよい。また、タッチ検出をしない構成であれば、各鍵スイッチは1メイク式としてもよい。その場合は、可動接点80F2と固定接点71M2との組みのみを設け、ラインL2に相当するラインを押鍵または離鍵イベントのラインとすればよい。
【0061】
なお、小突起部84を設ける構成は、離鍵動作を検出するスイッチにのみ適用するようにしてもよい。また、小突起部84の形状は、互いの間隙で空気流入を確保できれば足り、例示した錐状に限るものではない。また、小突起部84はクラウン部82の上面82aにおいて3個以上設けるのが好ましく、しかも放射状に、均等間隔で設けるのがより好ましい。これにより、クラウン部82が傾いたりすることなく駆動力が適切に伝達される。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る鍵盤装置によれば、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に駆動動作の検出精度を向上させることができる。
【0063】
本発明の請求項2に係る鍵盤装置によれば、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に駆動動作の検出精度を向上させることができる。
【0064】
本発明の請求項3に係る鍵盤装置によれば、簡単な構成で、異音の発生を抑えると共に離鍵動作の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置の部分縦断面図である。
【図2】 本実施の形態の鍵盤装置において楽音発生を実現するための機能構成を示すブロック図である。
【図3】 第1の鍵スイッチ8の分解斜視図を示す図である。
【図4】 第1の鍵スイッチ8の縦断面図である。
【図5】 従来の鍵盤装置におけるスイッチ部の外観斜視図(同図(a))及び縦断面図(同図(b))を示す図である。
【符号の説明】
1 鍵(駆動体)、 1a 駆動面、 3 鍵支持部、 7 スイッチ基板、8 第1の鍵スイッチ(スイッチ体)、 10 鍵フレーム、 20 質量体支持部材、 23 スイッチ基板、 25 第2の鍵スイッチ(スイッチ体)、40 質量体、 42 アクチュエータ(駆動体)、 42a 下面(駆動面)、 70 固定部、 71M 固定接点、 80 可動部(弾性可動部)、 80F 可動接点、 82 クラウン部(筒状部)、 82a 上面(被駆動面)、 82b 中空部(内側空間)、 84 小突起部
Claims (3)
- 基板上に配設された固定接点(71M)と、被駆動面(82a)が形成された伏せ椀状の弾性可動部(80)であってその内側に前記固定接点に対向する可動接点(80F)が設けられた弾性可動部とから構成されたスイッチ体(8、25)と、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面(1a、42a)を有し、該駆動面と前記被駆動面とが略平行な状態で前記弾性可動部を駆動する駆動体(1)とを備えた鍵盤装置であって、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部(84)を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されるように構成したことを特徴とする鍵盤装置。 - 基板上に配設された固定接点と、被駆動面が形成された伏せ椀状の弾性可動部であってその内側に前記固定接点に対向する可動接点が設けられた弾性可動部とから構成されたスイッチ体と、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面を有し前記弾性可動部を駆動する駆動体とを備えた鍵盤装置であって、
前記弾性可動部は上部が開口した筒状部(82)を有し、前記被駆動面は前記筒状部の上部に形成され、前記筒状部の内側空間(82b)が前記上部の開口部分を除いて閉塞されており、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されるように構成したことを特徴とする鍵盤装置。 - 被駆動面が形成された伏せ椀状の弾性可動部を有するスイッチ体と、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に対向する駆動面を有し前記弾性可動部を駆動する駆動体とを備えた鍵盤装置であって、
前記スイッチ体の弾性可動部の被駆動面に設けた複数の小突起部を前記駆動体の駆動面が押圧することで、前記駆動体により前記弾性可動部が駆動されると共に、前記駆動体による前記弾性可動部の駆動を介して離鍵動作が検出されるように構成したことを特徴とする鍵盤装置。
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