JP3640351B2 - ドアロックユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デッドボルトの不正な解錠操作を規制する機構部を有したドアロックユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のドアロックユニットの一例として、実開昭51−38640号公報に掲載されたものは、図6に示すように、ボディ1の内部空間のうち、デッドボルト2の可動領域の上方と下方とに、第1及び第2の没入規制レバー3,4を軸支して備える。また、デッドボルト2の上下の両面には、斜め後方を向いた突き合わせ面3A,4Aが形成されている。そして、デッドボルト2がドアの端面から突出した状態で、各没入規制レバー3,4が斜め前方を向いて、各突き合わせ面3A,4Aに突き合わされ、これによりデッドボルト2の不正な解除操作を規制している。
【0003】
また、図7(A)及び図7(B)に示すように、第1の没入規制レバー3の先端には、押圧部材5が回動可能に連結され、かつ、デッドボルト2には、この押圧部材5の向きを所定方向に向けるためのスライダ6が組み付けられている。そして、ドアの外面に備えた施解錠手段の回動操作により、第1の没入規制レバー3を、突き合わせ面3Aから離れる側に回動させて突き合わせを解除すると、これに連動して、押圧部材5が第2の没入規制レバー4を押圧して、第2の没入規制レバー4と突き合わせ面4Aとの突き合わせも解除される(図7(B)参照)。
【0004】
さらに、押圧部材5には、第1の没入規制レバー3を所定姿勢に付勢するためのスプリング7が設けられ、第2の没入規制レバー4にも、その第2の没入規制レバー4を所定姿勢に付勢するためのスプリング8が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のドアロックユニットでは、各没入規制レバー3,4毎にスプリング7,8を備えると共に、両没入規制レバー3,4を連動させるための押圧部材5及びスライダ6を別途設けているから、部品点数が多くなるという問題があった。また、デッドボルト2を挟んで上下の両側に没入規制レバー3,4を配したので、ドアロックユニットが上下方向に大きくなっていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来のものより、部品点数が少なく、上下方向に小型化可能なドアロックユニットの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るドアロックユニットは、ドアの端部に埋設されるボディと、ボディに組み付けられて、施錠位置と解錠位置との間でスライドし、施錠位置では、ボディから突出してドアをロックする一方、解錠位置では、ボディに没入してロックを解除するデッドボルトと、ドアの厚さ方向を向いた1対の回動軸を中心にしてそれぞれ回動すると共に、施錠位置のデッドボルトに対し、スライド方向と斜めに交差する方向で突き合わされて、デッドボルトのボディへの没入を規制する第1及び第2の没入規制レバーとを備え、ドアの外面に設けられる施解錠手段にて、第1の没入規制レバーを回動操作することで、第1及び第2の没入規制レバーが連動して、施錠位置のデッドボルトとの突き合わせが解除されると共に、第1の没入規制レバーがデッドボルトの一部を押して、デッドボルトを解錠位置に没入させるドアロックユニットにおいて、ボディには、デッドボルトに形成された長孔に挿通されて、デッドボルトをスライド方向に案内する案内シャフトが設けられ、第2の没入規制レバーの回動軸は、案内シャフトで兼用されたところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のドアロックユニットにおいて、第1の没入規制レバーは、デッドボルトの可動領域の上方又は下方に配置され、デッドボルトには、第1の没入規制レバーが突き合わされる部位より解錠位置側に、レバー突入空間を挟んで受壁が設けられ、第2の没入規制レバーには、回動軸としての案内シャフトを挟んで第2の没入規制レバーとは反対方向に延びた押圧レバーが一体に設けられ、第2の没入規制レバーを、施錠位置のデッドボルトの一部に突き合わせた状態で、押圧レバーがレバー突入空間に位置する構成とし、施錠位置のデッドボルトに突き合わせた第1の没入規制レバーが、レバー突入空間に向けて回動されると、第1の没入規制レバーとデッドボルトとの突き合わせが解除されると共に、その第1の没入規制レバーによりレバー突入空間で押圧レバーが押されて、これに伴い第2の没入規制レバーとデッドボルトとの突き合わせが解除され、第1の没入規制レバーがさらに回動されると、第1の没入規制レバーにより受壁が押されて、デッドボルトが解錠位置に没入される構成としたところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のドアロックユニットにおいて、案内シャフトには、第2の没入規制レバーが、施錠位置のデッドボルトと突き合わせ状態になるように付勢するトーションスプリングが軸支されたところに特徴を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載のドアロックユニットにおいて、押圧レバーには、長手方向に沿って角度が異なる1対の案内面が設けられると共に、トーションスプリングの弾発力にて、これら案内面が、第1の没入規制レバーに押しつけられる構成とし、一方の案内面は、第1の没入規制レバーが、デッドボルトを施錠位置側に押すように案内し、他方の案内面は、第1の没入規制レバーが、デッドボルトを解錠位置側に押すように案内するように構成されたところに特徴を有する。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のドアロックユニットにおいて、デッドボルトのうちボディから突出する部分に、角筒キャップが嵌合されると共に、デッドボルトには、角筒キャップを抜け止めするための抜止用部材が貫通され、その抜止用部材を、第2の没入規制レバーが突き合わされる部位に兼用したところに特徴を有する。
【0012】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、第2の没入規制レバーの回動軸を、デッドボルトのスライド案内用の案内シャフトで兼用したから、これらを別々に設けていた従来のものに比べて部品点数の削減を図ることができる。しかも、第2の没入規制レバーは、案内シャフトに挿通されたデッドボルトに対し、ドアの厚さ方向で重ねた配置となるから、従来のものに比べて、ドアの上下方向で、ドアロックユニットの小型化を図ることができる。
【0013】
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、施錠位置のデッドボルトに突き合わせた第1の没入規制レバーを、施解錠手段の操作により、レバー突入空間内に向けて回動することで、その第1の没入規制レバーが、押圧レバーを直に押して第2の没入規制レバーとデッドボルトとの突き合わせを解除するから、従来のように第1と第2の没入規制レバーの間に、第2の没入規制レバーを押圧するための別部品を設けなくて済み、部品点数の削減が図られる。
【0014】
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、案内シャフトは、第2の没入規制レバーを突き合わせ状態にするためのトーションスプリングの軸支にも兼用されたから、兼用の度合いが高まり、さらなる部品点数の削減が図られる。
【0015】
<請求項4の発明>
請求項4の発明では、第1の没入規制レバーを回動すると、前方の案内面と、後方の案内面の何れかに当接して押圧レバーが押され、トーションスプリングの反力にて、いずれかの案内面が第1の没入規制レバーに押し付けられる。ここで、前方の案内面は、第1の没入規制レバーが、デッドボルトを施錠位置側に押すように案内する一方、後方の案内面は、第1の没入規制レバーが、デッドボルトを解錠位置側に押すように案内する。このように、トーションスプリングは、第2の没入規制レバーを突き合わせ状態に付勢するだけでなく、第1の没入規制レバーを、回動範囲の何れか一方の端部に付勢する役割も兼ね、部品点数の削減が図られる。しかも、第1の没入規制レバーが、前側と後側の案内面の境界部分を通過したときに、節度感を得ることができ、操作性にも優れる。
【0016】
<請求項5の発明>
請求項5の発明によれば、角筒キャップの抜け止め用にデッドボルトを貫通した抜止用部材が、第2の没入規制レバーと突き合わされる部位を兼用するから、さらなる部品点数の削減が図られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
本実施形態のドアロックユニットは、図1に示すように、ドア90に埋設されるボディ10に種々の部品を組み付けてなる。ボディ10は、扁平な箱形をなし、その前端壁11が上下に延長されて、1対のフランジ12,12となっている。そして、ボディ10の後端側(図1の右側)から、ドア90の端面に開放した凹所91に埋設され、フランジ12,12が、ドア90の端面92にねじ止めされる。
【0018】
ボディ10の前端壁11のうち下端寄り位置には、ラッチ孔13が貫通形成されており、そのラッチ孔13内に、ラッチボルト14が挿通されている。ラッチボルト14は、前端壁11と直行する方向に延び、全体として溝形構造をなす。ラッチボルト14の先端部は、例えば、溝形構造の内側部分に、樹脂等を組み付けて中実状とされると共に、ドア90の回動方向を向いた一方の面が、先細り状に丸みを帯びた曲面をなし、その反対側が平坦な係止面となっている。
【0019】
ラッチボルト14のうち溝形構造の底部には、長手方向に沿って長孔15が形成されており、その長孔15には、ボディ10の内壁からドア90の厚さ方向(図1の紙面に直交した方向)に起立したラッチ案内シャフト16が挿通されている。そして、このラッチ案内シャフト16と前記ラッチ孔13とに案内されて、ラッチボルト14が図1の左右方向にスライドする。また、ラッチボルト14の後端壁17と、ラッチ案内シャフト16との間には、コイルバネ18が差し渡されている。即ち、ラッチ案内シャフト16は、コイルバネ18の係止部を兼ねている。そして、このコイルバネ18により、ラッチボルト14が前方に付勢されてその先端部が、常にはドア90の端面から突出し、ドア90が出入口に係止される。
【0020】
ボディ10のうちラッチボルト14の可動領域より下方には、ドア90の厚さ方向を向いた回動軸19が設けられ、この回動軸19に軸支されたカム盤20の突部が、ラッチボルト14の後端壁17に、前方から宛われている。そして、ドア90の外面に備えた図示しないノブ若しくはレバーハンドル(以下これらを総称して「把手」という)を回動操作することで、カム盤20の突部が、ラッチボルト14をボディ10の奥部側に引き込み、ドア90と出入口との係止が解除される。なお、把手の回動操作を止めると、カム盤20は、トーションスプリング21により、元の状態に戻される。
【0021】
さて、ボディ10の前端壁11のうち、上端寄り位置には、デッド孔25が貫通形成されており、そのデッド孔25内にデッドボルト26が挿通されている。デッドボルト26は、図2に示すように、帯状の板金を長手方向の中間部分で折り返してなる本体29のうち、前記板金の折り返し部分に一端有底の角筒キャップ30を勘合して、リベット33で抜け止めした構造をなす。詳細には、リベット33は、本体29を構成する1対の側壁27,28と角筒キャップ30の両側壁30S,30Sとを貫通しており、リベット33のうち本体29の側壁27,28の間に差し渡された部分が、後述する第2没入規制レバー50の先端部が突き合わされる。
【0022】
デッドボルト26の本体29に備えた両側壁27,28(以下、単に「デッドボルト26の側壁27,28」という)には、長手方向に沿って長孔34,34がそれぞれ形成され、それら長孔34,34には、図1に示すように、ボディ10の内壁からドア90の厚さ方向に起立した案内シャフト35が挿通されている。そして、この案内シャフト35と前記デッド孔25とに案内されて、デッドボルト26の図1の左右方向にスライドする。
【0023】
図2に示すように、デッドボルト26には、スライド方向に沿って1対の受壁37,38が形成されている。より詳細には、デッドボルト26の一方の側壁28における上縁の中間部分から延出された突片を、反対の側壁27側に向けて折り曲げかつ両側壁27,28の間の中間位置でさらに上方に折り曲げて、一方の受壁37が形成されている。
【0024】
また、側壁28の後端縁から延出された突片を、反対の側壁27に向けて折り曲げ、かつ、後方に向けて折り曲げて、その後方に向けた折り曲げた部分から上方に延長した突片によって、他方の受壁38が形成されている。そして、これら受壁37,38は、互いに板厚面を、デッドボルト26のスライド方向で対向させた配置に並んでおり、これら受壁37,38の間が、本発明に係るレバー突入空間39になっている。
【0025】
受壁37,38は、概ね同じ高さをなし、互いの対向面の上端部分には、上方に向かうに従って互いに離れるように傾斜した受面40A,40Bが形成されている。これら受面40A,40Bは、全体的には、デッドボルト26のスライド方向に対して例えば45度の角度をなしており、詳細には、後述する第1没入規制レバー43の先端面43Aと、同じ曲率で僅かに凹状に湾曲している。
【0026】
なお、本実施形態では、受面40A,40Bは、デッドボルト26のスライド方向に対して45度の角度をなしているが、第1没入規制レバー43がデッドボルト26のスライド方向に対して斜めに交差する方向を向き、その第1没入規制レバー43の長手方向の軸に対して垂直な先端面43Aと、対向するものであれば、受面40A,40Bは、どのような角度で傾斜していてもよい。例えば、第1没入規制レバー43が垂直軸に対して30度の開いた状態で、受面40A,40Bは突き合わされる場合は、それら受面40A,40Bは、デッドボルト26のスライド方向に対して30度の角度に設定すればよい。
【0027】
図1に示すように、ボディ10のうちデッドボルト26の可動領域より上方には、ドア90の厚さ方向に向いた回動軸41が設けられ、この回動軸41に、第1没入規制レバー43が軸支されている。第1没入規制レバー43は、図3に示すように、回動軸41からデッドボルト26側に向けて延び、その先端面43Aは、回動中心からの半径を曲率半径とした曲面をなしている。この第1没入規制レバー43の先端面43Aは、回動軸41の軸方向において、前記デッドボルト26に備えた受壁37,38に対向する範囲に位置し、第1没入規制レバー43を回動したときに、その受壁37,38の一部に当接する。
【0028】
第1没入規制レバー43の先端部の側面からは、回動軸41の軸方向と並行した方向に、摺接ボス44が突出している。摺接ボス44は、回動軸41の軸方向において、前記デッドボルト26の受壁37,38と側壁27(図2参照)との間に挟まれ、後述する押圧レバー52の回動領域内に位置する。
【0029】
第1没入規制レバー43のうち回動中心部の周面からは、1対のストッパ突部45,45が突出しており、これらストッパ突部45,45と、ボディ10に固定された支柱46とによって第1没入規制レバー43の回動範囲が規制されている。具体的には、支柱46は、ストッパ突部45,45の回動領域内で、それらストッパ突部45,45の間に挟まれている。そして、図3に示すように、支柱46と一方のストッパ突部45とが当接したときには、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26のスライド方向に対し、例えば、前側斜め45度の下方を向いた姿勢になる。このとき、デッドボルト26の受壁37に備えた受面40Aが、第1没入規制レバー43と突き合わされ、デッドボルト26の後退(ボディ10の奥部への没入)が規制される。また、このときのデッドボルト26の位置が本発明に係る「施錠位置」に相当し、デッドボルト26の先端部がボディ10から突出して(図1参照)、ドア90をロックする。
【0030】
図5に示すように、支柱46と他方のストッパ突部45とが当接したときには、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26のスライド方向に対し、例えば、後側斜め45度の下方を向いた姿勢になる。このとき、デッドボルト26の受壁38に備えた受面40Bが、第1没入規制レバー43と突き合わされ、デッドボルト26の前進(ボディ10の外方への移動)が規制される。また、このときのデッドボルト26の位置が、本発明に係る「解錠位置」に相当し、デッドボルト26の先端部がボディ10内に没入して、ドア90のロックが解除される。さらに、支柱46が、両ストッパ突部45,45から離れて位置したときには、図4に示すように、第1没入規制レバー43がレバー突入空間39内に突入する。
【0031】
なお、第1没入規制レバー43は、ドア90の一方の外面に備えた図示しないシリンダーキーと、他方の外面に備えた図示しない操作摘みとの何れかを、施解錠手段として操作することで回動される。
【0032】
さて、本実施形態では、図3に示すように、デッドボルト26を案内するための前記案内シャフト35に、シーソー部材42が貫通されている。そして、シーソー部材42のうち案内シャフト35より前側が第2没入規制レバー50をなす一方、後側が押圧レバー52となす。換言すれば、案内シャフト35には、第2没入規制レバー50が軸支されると共に、その第2没入規制レバー50と相反する方向に延びた押圧レバー52が第2没入規制レバー50に一体形成されている。また、シーソー部材42は、例えば、案内シャフト35に貫通された部位分を突出させて、その先端面を、デッドボルト26の側壁28の内面に当接させることで、案内シャフト35の軸方向に位置決めされている。
【0033】
そして、押圧レバー52が、デッドボルト26の受壁37,38と側壁27との間を回動して、前記第1没入規制レバー43の摺接ボス44に当接する。また、この回動動作を、案内シャフト35の軸方向で見れば、押圧レバー52が、前記受壁37,38の間のレバー突入空間39で、第1没入規制レバー43に押される構成になっている。
【0034】
押圧レバー52の後端部は、長手方向の途中から先細り状になるように上面が傾斜されて、押圧レバー52の上面に、角度が異なる第1案内面53と第2案内面54とが並んでいる。案内シャフト35に近い側の第1案内面53は、図3に示すように、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26を施錠位置側に押すように案内し、他方の第2案内面53は、図5に示すように、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26を解錠位置側に押すように案内する。
【0035】
案内シャフト35には、トーションスプリング60も軸支されている。トーションスプリング60は、バネ鋼線材をコイル状に巻回してなり、その巻回中心に、案内シャフト35が挿通されている。そして、トーションスプリング60の一端が、第2没入規制レバー50の一部に固定される一方、他端が、ボディ10から突出させたバネ止めボス61に係止され、もって第2没入規制レバー50が反時計回り方向に付勢さている。これにより、押圧レバー52が、第1没入規制レバー43に備えた摺接ボス44に押し付けられて、第2没入規制レバー50が所定姿勢に位置決めされる。
【0036】
次に、上記構成からなる本実施形態のドアロックユニットの動作を説明する。開いたドア90を閉めるには、デッドボルト26をボディ10の奥側に没入させた状態にして、ドア90を出入口に押しつければよい。このとき、ラッチボルト14は、コイルバネ18の弾発力により、ボディ10から突出した状態となっているが、その状態のまま、ドア90を出入口に押しつける。すると、ラッチボルト14の先端曲面が出入口の縁部に摺接して、ラッチボルト14がボディ10内に押し込まれ、これに伴いコイルバネ18が伸ばされる。そして、ドア90が完全に閉められたところで、コイルバネ18の弾発力にて、ラッチボルト14が、出入口の縁部に設けた係止孔(図示せず)に突入し、ドア90が閉じた状態に係止される。
【0037】
ドア90を閉じた状態で、デッドボルト26をドア90の端面から出現させると、ロックが掛けられる。具体的には、非ロック状態では、デッドボルト26が、ボディ10内に没入し、図5に示すように、第1没入規制レバー43がデッドボルト26のスライド方向の斜め後方を向いた姿勢になっている。これにより、第1没入規制レバー43の先端面43Aが、デッドボルト26の後端側の受壁38に備えた受面40Bに突き合わされて、デッドボルト26の前進が規制されている。
【0038】
この状態で図示しないシリンダーキー又は操作摘みの何れかを操作することで、第1没入規制レバー43を前方に向けて回動させる。すると、図4に示すように、第1没入規制レバー43がレバー突入空間39内に突入して、押圧レバー52を下方に押し下げ、反対側の第2没入規制レバー50が上方に上げられる。さらに、第1没入規制レバー43を回動させていくと、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26の前側の受壁37に当接し、デッドボルト26が前方に押される。
【0039】
ここで、第1没入規制レバー43の回動途中では、第1没入規制レバー43の摺接ボス44は、押圧レバー52に設けた第1案内面53と、第2案内面54との何れかに当接して、押圧レバー52を押し下げ、トーションスプリング60の反力にて、いずれかの案内面53,54が第1没入規制レバー43の摺接ボス44に押し付けられる。ここで、第1案内面53は、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26を施錠位置側に押すように案内する一方、第2案内面54は、第1没入規制レバー43が、デッドボルト26を解錠位置側に押すように案内する。従って、トーションスプリング60は、後述するように第2没入規制レバー50をリベット33との突き合わせ状態に付勢するだけでなく、第1没入規制レバー43を、回動範囲の何れか一方の端部に付勢する役割を兼ね、部品点数の削減が図られる。しかも、第1没入規制レバー43が、両案内面53,54の境界部分を通過したときに節度感を得ることができ、操作性に優れる。
【0040】
第1没入規制レバー43が前方に回動されてレバー突入空間39から退避すると、図3に示すように、第1没入規制レバー43に備えた一方のストッパ突部45が、支柱46に当接して、それ以上回動しなくなる。このとき、デッドボルト26の前端部は、ドア90の端面92から突出して、出入口の縁部に設けたロック孔(図示せず)に突入し、ドア90が閉じた状態にロックされる。また、このとき、第1没入規制レバー43は、デッドボルト26の受面40Aに突き合わされて、デッドボルト26の後退を規制する。
【0041】
第1没入規制レバー43が、レバー突入空間39から上方に退避すると、それに追従して押圧レバー52が上方に移動し、第2没入規制レバー50が下方に移動する。すると、図3に示すように、第2没入規制レバー50が、デッドボルト26におけるリベット33に、隙間を開けて突き合わされた状態になる。ここで、例えば、バール等を用いて、不正にデッドボルト26を没入方向に押すと、まずは、第1没入規制レバー43とデッドボルト26の受面40Aとが突き当たって没入を規制すると共に、デッドボルト26が押し込まれたところで、第2没入規制レバー50とデッドボルト26のリベット33とが突き当たる。そして、これら第1及び第2の没入規制レバー43,50が協働して、デッドボルト26の没入を規制する。
【0042】
ロックを解除する場合には、シリンダーキー又は操作摘みの何れかを操作して、第1没入規制レバー43を後方に向けて回動させる。すると、図4に示すように、第1没入規制レバー43がレバー突入空間39内に突入して、第1没入規制レバー43とデッドボルト26との突き合わせが解除されると共に、第1没入規制レバー43により、押圧レバー52が下方に押し下げられて、第2没入規制レバー50が上方に傾動し、第2没入規制レバー50とデッドボルト26との突き合わせが解除される。これにより、デッドボルト26が没入可能となる。そして、第1没入規制レバー43をさらに回動すると、デッドボルト26の後側の受壁38が後方に押されて、デッドボルト26が解錠位置に没入される。
【0043】
上述したように、本実施形態のドアロックユニットでは、デッドボルト26は、第1没入規制レバー43と第2没入規制レバー50とによって、不正操作が規制される。そして、デッドボルト26の没入を規制するための第2没入規制レバー50の回動軸を、デッドボルト26のスライド案内用の案内シャフト35で兼用したから、これらを別々に設けていた従来のものに比べて部品点数の削減を図ることができる。しかも、第2没入規制レバー50とデッドボルト26とは、共に案内シャフト35に挿通されて、ドアの厚さ方向で重ねた配置となるから、従来のものに比べて、ドアの上下方向で、ドアロックユニットの小型化を図ることができる。
【0044】
また、本実施形態のドアロックユニットでは、第1没入規制レバー43を、施解錠手段の操作により、受面40Aに向けて回動することで、その第1没入規制レバー43が、押圧レバー52を直に押して、第2没入規制レバー50とデッドボルト26との突き合わせを解除するから、従来のように、第1と第2の没入規制レバー43,50の間に、押圧用の別部品(図6の符号5参照)を設けなくて済み、部品点数の削減が図られる。さらには、案内シャフト35は、第2没入規制レバー50を突き合わせ状態にするためのトーションスプリング60の軸支にも兼用され、デッドボルト26の角筒キャップ30を抜け止めするためのリベット33が、第2没入規制レバー50との突き合わせ部位にも兼用されたから、一層の部品点数の削減が図られる。
【0045】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、第1没入規制レバー43とデッドボルト26の一部との突き合わせ部分の隙間が、第2没入規制レバー50とデッドボルト26の一部との突き合わせ部分の隙間より小さくなっていたが、第2没入規制レバーとデッドボルトとの突き合わせ部分の隙間の方を小さくしてもよいし、両没入規制レバーに係る前記隙間を同じ大きさにしてもよい。
(2)前記実施形態では、デッドボルト26は、解錠位置においても、第1没入規制レバー43と突き合わせ状態とされていたが(図5参照)、解錠位置ではデッドボルトと第1没入規制レバーとが突き合わせ状態にならない構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るドアロックユニットの一部破断側面図
【図2】デッドボルトの分解斜視図
【図3】ドアロックユニットの側断面図
【図4】ドアロックユニットの側面図
【図5】非ロック状態で、ハンドルを操作したときのドアロックユニットの側面図
【図6】ドアロックユニットの係止を解除した状態の側面図
【図7】
【符号の説明】
10…ボディ
26…デッドボルト
29…本体
30…角筒キャップ
33…リベット
35…案内シャフト
39…レバー突入空間
41…回動軸
43…第1没入規制レバー
50…第2没入規制レバー
52…押圧レバー
53,54…案内面
60…トーションスプリング
90…ドア
Claims (5)
- ドアの端部に埋設されるボディと、
前記ボディに組み付けられて、施錠位置と解錠位置との間でスライドし、前記施錠位置では、前記ボディから突出して前記ドアをロックする一方、前記解錠位置では、前記ボディに没入して前記ロックを解除するデッドボルトと、
前記ドアの厚さ方向を向いた1対の回動軸を中心にしてそれぞれ回動すると共に、前記施錠位置の前記デッドボルトに対し、前記スライド方向と斜めに交差する方向で突き合わされて、前記デッドボルトの前記ボディへの没入を規制する第1及び第2の没入規制レバーとを備え、
前記ドアの外面に設けられる施解錠手段にて、前記第1の没入規制レバーを回動操作することで、前記第1及び第2の没入規制レバーが連動して、前記施錠位置の前記デッドボルトとの突き合わせが解除されると共に、前記第1の没入規制レバーが前記デッドボルトの一部を押して、前記デッドボルトを前記解錠位置に没入させるドアロックユニットにおいて、
前記ボディには、前記デッドボルトに形成された長孔に挿通されて、前記デッドボルトを前記スライド方向に案内する案内シャフトが設けられ、
前記第2の没入規制レバーの前記回動軸は、前記案内シャフトで兼用されたことを特徴とするドアロックユニット。 - 前記第1の没入規制レバーは、前記デッドボルトの可動領域の上方又は下方に配置され、
前記デッドボルトには、前記第1の没入規制レバーが突き合わされる部位より前記解錠位置側に、レバー突入空間を挟んで受壁が設けられ、
前記第2の没入規制レバーには、前記回動軸としての前記案内シャフトを挟んで前記第2の没入規制レバーとは反対方向に延びた押圧レバーが一体に設けられ、
前記第2の没入規制レバーを、前記施錠位置の前記デッドボルトの一部に突き合わせた状態で、前記押圧レバーが前記レバー突入空間に位置する構成とし、
前記施錠位置の前記デッドボルトに突き合わせた前記第1の没入規制レバーが、前記レバー突入空間に向けて回動されると、前記第1の没入規制レバーと前記デッドボルトとの前記突き合わせが解除されると共に、その第1の没入規制レバーにより前記レバー突入空間で前記押圧レバーが押されて、これに伴い前記第2の没入規制レバーと前記デッドボルトとの突き合わせが解除され、
前記第1の没入規制レバーがさらに回動されると、前記第1の没入規制レバーにより前記受壁が押されて、前記デッドボルトが前記解錠位置に没入される構成としたことを特徴とする請求項1記載のドアロックユニット。 - 前記案内シャフトには、前記第2の没入規制レバーが、前記施錠位置の前記デッドボルトと突き合わせ状態になるように付勢するトーションスプリングが軸支されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のドアロックユニット。
- 前記押圧レバーには、長手方向に沿って角度が異なる1対の案内面が設けられると共に、前記トーションスプリングの弾発力にて、これら案内面が、前記第1の没入規制レバーに押しつけられる構成とし、
一方の前記案内面は、前記第1の没入規制レバーが、前記デッドボルトを前記施錠位置側に押すように案内し、他方の前記案内面は、前記第1の没入規制レバーが、前記デッドボルトを前記解錠位置側に押すように案内するように構成されたことを特徴とする請求項3に記載のドアロックユニット。 - 前記デッドボルトのうち前記ボディから突出する部分に、角筒キャップが嵌合されると共に、前記デッドボルトには、前記角筒キャップを抜け止めするための抜止用部材が貫通され、その抜止用部材を、前記第2の没入規制レバーが突き合わされる部位に兼用したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のドアロックユニット。
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