JP3636126B2 - 燃料電池のシール構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池(たとえば、固体高分子電解質型燃料電池、ただし、固体高分子電解質型燃料電池に限るものではない)のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータとからなるセルを1層以上重ねてモジュールとし、モジュールを積層して構成される。
MEAは、イオン交換膜からなる電解質膜とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード)および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード)とからなる。MEAとセパレータとの間には、通常、拡散層が設けられる。この拡散層は、触媒層への反応ガスの拡散をよくするためのものであり、触媒層と協働して電極を構成するので電極の一部と考えてもよい。セパレータは、アノードに燃料ガス(水素)を供給する燃料ガス流路およびカソードに酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路が形成されるとともに、隣接するセル間の電子の通路を構成している。
セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル(電極板)、インシュレータ、エンドプレートを配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート)とボルトにて固定して、スタックが形成される。
固体高分子電解質型燃料電池では、アノード側では、水素を水素イオンと電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中をカソード側に移動し、カソード側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、または、セル積層体の一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通してセル積層体の他端のセルのカソードにくる)から水を生成する反応が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2 O
上記反応を行うために、スタックには燃料ガス、酸化ガスが供給・排出される。また、セパレータでのジュール熱とカソードでの水生成反応で熱が出るので、セパレータ間には、各セル毎にあるいは複数個のセル毎に、冷媒(通常は冷却水)が流れる流路が形成されており、そこに冷媒が循環され、燃料電池を冷却している。スタック内における燃料ガス、酸化ガス、冷媒のスタックのそれぞれの流路からの洩れと混合を防止するために、燃料電池の構成要素(セパレータ、電解質膜など)間にはシール材が設けられて構成要素間をシールしている。このシール材のシールラインには、モジュール間ガスケットシールラインと、MEAを挟んだセパレータ間シールラインとがある。セパレータ間シールラインは、ガスケットまたは接着剤シール材からなるシールラインである。
特開2001−102072は、これらのシールラインを開示しており、そこでは、異種流体流路間を一重のガスケットまたは接着剤シールでシールしている。
図7、図8は従来シールラインを示している。図7は、従来のモジュール間ガスケットシールライン1を示しており、そこでは、ガスマニホールド回りのシールライン1aと、反応面内の冷却水流路回りのシールライン1bとが、異種流路間部位で共有されて、一重シールライン1cを構成している。図8は、従来のMEAを挟んだセパレータ間接着剤シールライン2を示しており、そこでは、燃料ガスマニホールド回りの接着剤シールライン2aと、酸化ガスマニホールド回りの接着剤シールライン2bとが、異種流路間部位で共有されて、一重シールライン2cを構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の燃料電池のシール構造では、異種流体流路間を一重のシール材でシールしていたため、シールラインが切れた場合、隣接する異種流体流路の異種流体が混合することになり、水素と空気が混合した場合は、燃料電池の性能不良、発火が懸念され、ガスと冷却水が混合した場合は、ガスの水路への流れ込みによる冷却不良およびポンプへのガスかみこみ等が懸念される。
本発明の目的は、たとえシールラインに切れ等の局部的不具合が生じても、異種流体の混合を防止することができる燃料電池のシール構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) MEAを2つのセパレータで挟んでモジュールとし、モジュールを積層してスタックとした燃料電池のシール構造であって、
前記シール構造がモジュール間に設けたガスケットシール材からなるガスケットシールラインと、各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間に設けた接着剤シール材からなる接着剤シールラインとを有しており、
前記モジュール間のガスケットシール材からなるガスケットシールラインが、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷媒、酸化ガスと冷媒の、異種流体流路間に2本のガスケットシールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本のガスケットシールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間の接着剤シール材からなる接着剤シールラインが、燃料ガスと酸化ガスの異種流体流路間に2本の接着剤シールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本の接着剤シールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記異種流体流路間部位の2本のガスケットシールラインの間の部位がスタック外に連通され、前記異種流体流路間部位の2本の接着剤シールラインの間の部位がスタック外に連通されている燃料電池のシール構造。
(2) MEAを2つのセパレータで挟んでモジュールとし、モジュールを積層してスタックとした燃料電池のシール構造であって、
前記シール構造がモジュール間に設けたガスケットシール材からなるガスケットシールラインと、各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間に設けた接着剤シール材からなる接着剤シールラインとを有しており、
前記モジュール間のガスケットシール材からなるガスケットシールラインが、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷媒、酸化ガスと冷媒の、異種流体流路間に2本のガスケットシールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本のガスケットシールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間の接着剤シール材からなる接着剤シールラインが、燃料ガスと酸化ガスの異種流体流路間に2本の接着剤シールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本の接着剤シールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記二重化により各種流体流路毎に独立させたシールラインが、各々が接触する流体に対して耐食性をもつ材料から構成されている燃料電池のシール構造。
【0005】
上記(1)の燃料電池のシール構造では、シールラインを異種流体流路間で二重化したので、1つのシールラインに透過または切れによる洩れが生じても、洩れた流体はシールライン間を通ってスタック外部に排出されるだけで、異種流体が混合することはない。スタック外部に排出された流体は、外部の管理された処理システムにより安全に処理される。
上記(2)の燃料電池のシール構造では、各シールラインのシール材をそのシールラインが接する流体に対し耐食性をもつ材料から構成したので、異種流体に対する耐食性を向上できる。従来は1つのシールラインのシール材に2種の流体が接するので、2種の流体に対する耐食性をもつ材料を選定することが困難であったが、本発明では、シール材が1種の流体にしか接しないので、耐食性のある材料の選定は容易である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の燃料電池のシール構造を図1〜図6を参照して説明する。
本発明の燃料電池のシール構造は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池10に適用される。ただし、それ以外のタイプの燃料電池であってもよい。燃料電池10は、燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に搭載、配置されてもよい。
【0007】
固体高分子電解質型燃料電池10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18とからなるセルを1層以上重ねてモジュール19とし、モジュール19を積層したセル積層体から構成される。
【0008】
図1、図2に示すように、MEAは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層12からなる電極(アノード)14および電解質膜11の他面に配置された触媒層15からなる電極(カソード)17とからなる。MEAとセパレータ18との間には、通常、拡散層13、16(アノード側拡散層13、カソード側拡散層16)が設けられる。この拡散層13、16は、触媒層12、15への反応ガスの拡散をよくするためのもので、触媒層と協働して電極14、17を構成すると考えてもよい。
【0009】
セパレータ18は、アノード14に燃料ガス(水素)を供給する燃料ガス流路27およびカソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されるとともに、隣接するセル間の電子の通路を構成している。燃料ガス流路27は燃料ガスマニホールド30に連通し、酸化ガス流路28は酸化ガスマニホールド31に連通する。また、セパレータでのジュール熱とカソードでの水生成反応で熱が出るので、セパレータ間には、各セル毎にあるいは複数個のセル毎に、冷媒(通常は冷却水)が流れる流路26が形成されており、そこに冷媒が循環され、燃料電池を冷却している。冷媒流路26は冷媒マニホールド29に連通する。セパレータ18の材料は、カーボン、導電性樹脂、メタルの何れであってもよい。
【0010】
セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル(電極板)20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材24(たとえば、テンションプレート)と25ボルトにて固定して、スタック23が形成される。
スタック23の一端側には、エンドプレート22とインシュレータ21との間にプレッシャプレート32が設けられ、プレッシャプレート32とエンドプレート22との間にばね機構33が設けられてセルにかかる荷重の変動を抑制している。
【0011】
図3〜図6に示すように、スタック内における燃料ガス、酸化ガス、冷媒のスタックのそれぞれの流路26、27、28からの洩れを防止するために、燃料電池の構成要素間にはシール材50が設けられ、構成要素間をシールしている。各シール材50は幅をもって流路(マニホールドを含む)まわりに連続して配され、シールラインを構成している。
【0012】
シール材50は、モジュール19間に設けられたガスケットシール材51と、MEAの両側に配された、モジュールを構成する2以上のセパレータ18間のシール材52と、からなる。ガスケットシール材51が配されている面とシール材52が配されている面とは、セル積層方向に位置が異なっており、別面である。
モジュール間ガスケットシール材51はゴムシール材で、通常、セパレータ面に焼付られており、接着剤ではないため、モジュール間で分離可能である。モジュールを構成するセパレータ間のシール材52は、接着剤またはガスケットからなるシール材である。シール材52が接着剤シール材からなる場合は、シール材52はモジュール19を構成するセパレータ18同士の接着剤ともなる。図示例では1モジュールに複数のセパレータがある場合を示しており、1モジュールを構成する複数のセパレータ同士はシール材52によって互いに接着されていてもよい。
【0013】
モジュール間のガスケットシール材51のシールラインとセパレータ間のシール材52からなるシールラインの少なくとも一方のシールラインは、異種流体流路間部位で、二重化されている。二重化されたシールラインの間の部位はスタック外部に通じている。
異種流体流路(マニホールドを含む)間部位以外では、シールラインは1本であってよい。
【0014】
図3〜図5に示すように、モジュール間のガスケットシールライン(ガスケットシール材51のシールライン)は、燃料ガスマニホールド30まわりのガスケットシール材51aからなるラインと、酸化ガスマニホールド31まわりのガスケットシール材51bからなるラインと、反応部位の冷媒流路26まわりのガスケットシール材51cからなるラインと、からなり、異種流体流路(マニホールドを含む)間部位では、二重化されていてシールラインが2本ある。
すなわち、燃料ガス流路と冷媒流路間ではガスケットシール材51aからなるラインとガスケットシール材51cからなるラインとの2本のシールラインがあり、酸化ガス流路と冷媒流路間ではガスケットシール材51bからなるラインとガスケットシール材51cからなるラインとの2本のシールラインがあり、燃料ガス流路と酸化ガス流路間ではガスケットシール材51aからなるラインとガスケットシール材51bからなるラインとの2本のシールラインがある。2本のシールライン間部位(51a、51b、51cの何れか2本の間)はスタック外に通じている。
【0015】
同様に、図6に示すように、各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間のシールライン(シール材52のシールライン)は、燃料ガスマニホールド30および燃料ガス流路27まわりの接着剤シール材52aからなるラインと、酸化ガスマニホールド31および酸化ガス流路28まわりの接着剤シール材52bからなるラインと、からなり(冷媒流路まわりのシール材52はない)、異種流体流路(マニホールドを含む)間部位では、二重化されていてシールラインが2本ある。
すなわち、燃料ガス流路と酸化ガス流路間ではシール材52aからなるラインとシール材52bからなるラインとの2本のシールラインがある。2本のシールライン52a、52b間部位はスタック外に通じている。
【0016】
二重化により各種流体流路毎に独立させたガスケットシールライン51は、各々が接触する流体に対して耐食性をもつ材料から構成されている。同様に、二重化により各種流体流路毎に独立させたシールライン52は、各々が接触する流体に対して耐食性をもつ材料から構成されている。たとえば、酸化ガス流路に接触するシール材51b、52bは、燃料電池運転停止時に流路に残った反応生成水が酸性を帯びている場合があるので、耐酸性の材料を使用することが望ましい。また、冷媒流路に接触するシール材51cは、冷媒にLLCが用いられる場合、LLCに対して耐食性をもつ材料であることが望ましい。
従来の、異種流体流路間が一重シールの場合には、それが接する2つの流体に対する耐食性が異なる場合、それを同時に満足することは困難であるが、本発明では、二重シールで各シール材が1種の流体にしか接しないので、接する流体に対する耐食性を満足させることは容易である。
【0017】
図4に示すように、ガスマニホールド(30または31)と反応面内(燃料電池発電部)のガス流路(27または28)とを連通するガス連通部53(とくに圧力の高い、ガス導入側のガス連通部)にセル積層方向に対応する部位に、モジュール間に、セパレータ(ガス連通部53のガス圧を受けるセパレータ部位)をガス圧がかかる側と反対側から押さえるバックアップ構造54が設けられている。そして、このバックアップ構造54は、モジュール間ガスケットシール51の二重シール間部位に、すなわち、2本のシールライン間部位(51aと51cの間、および/または、51bと51cの間)に、設けられている。
【0018】
バックアップ構造54は、セパレータの2本のシールライン間部位に設けた凸部から構成されている。セパレータ面がシール材51配設部位が中央の発電部位に比べてセパレータ厚さ方向に後退しているので、その後退量だけ突出する凸部を設け、隣接するモジュール側にもバックアップ構造となる凸部を設けて、凸部の先端面を当接させることにより、バックアップ構造54が構成されている。
図5は、バックアップ構造54を設けない場合には、ガス圧によってセパレータが2点鎖線のように変形することを示している。ただし、バックアップ構造54を設けない図5も本発明に含まれる。
【0019】
つぎに、本発明の燃料電池のシール構造の作用を説明する。
本発明の燃料電池のシール構造では、シールライン51および/または52を異種流体流路間で二重化したので、1つのシールラインに透過または切れによる洩れが生じても、洩れた流体はシールライン間部位を通ってスタック23外部に排出されるだけで、異種流体が混合することはない。これによって、燃料ガスと酸化ガスとが混合することはなく、また、燃料ガスや酸化ガスが冷媒流路に侵入することがない。その結果、混合による燃料電池の性能低下、燃料ガスと空気との混合による火災のおそれ、ガスの冷却水への侵入による冷却不足、ポンプのガス巻き込みによるポンピング不良、等のおそれを無くすことができる。また、スタック23外部に排出された流体は、燃料電池スタック23が図示略のケーシング内に配置されているので、外部の管理された処理システムにより安全に処理される。
【0020】
従来は、異種流体流路間の一重シール部は、それが接する2つの流体の一方に対してのみ耐食性をもたすことができるが、両方の流体に対して耐食性を上げることはできなかった。しかし、本発明では、シールラインの二重化により、各シールラインのシールは1種類の流体にのみ接するようになるので、各シールラインをそのシールラインが接する流体に対し耐食性をもつ材料から構成することができるようになる。
【0021】
図4に示すように、バックアップ構造54を設けた場合は、ガスマニホールドと反応面内(燃料電池発電部ガス流路)とを連通するガス連通部53のセパレータ部分にガス連通部53からガス圧がかかった時に、そのガス圧荷重をバックアップ構造54で受けて押さえることができ、セパレータ18に変形や割れ、亀裂が生じることを防止できる。図5は、ガス連通部53のセパレータ部分にガス連通部53からガス圧がかかってセパレータが変形したところを誇張して示すが、バックアップ構造54を設けたため、図4に示すように、セパレータの変形を押さえることができる。ただし、バックアップ構造54が無い図5も本発明に含まれる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1の燃料電池のシール構造によれば、シールラインを異種流体流路間で二重化したので、1つのシールラインに透過または切れによる洩れが生じても、異種流体の混合を防止することができる。
請求項2の燃料電池のシール構造によれば、各シールラインのシール材をそのシールラインが接する流体に対し耐食性をもつ材料から構成したので、異種流体に対する耐食性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃料電池のシール構造が適用される燃料電池の全体概略図である。
【図2】 図1の燃料電池のセパレータの平面図である。
【図3】 図1の燃料電池のモジュールの、ガスケットシール部での、一部拡大平面図である。
【図4】 図3のA−A線に沿う燃料電池のモジュールの、バックアップ構造有りの場合の、一部拡大断面図である。
【図5】 燃料電池のモジュールの、バックアップ構造無しの場合の、一部拡大断面図である。
【図6】 図1の燃料電池の、MEAを挟むセパレータ間のシール部での、一部拡大平面図である。
【図7】 従来の燃料電池の、ガスケットシール部での、一部拡大平面図である(本発明の図3に対応する従来図)。
【図8】 従来の燃料電池の、MEAを挟むセパレータ間のシール部での、一部拡大平面図である(本発明の図6に対応する従来図)。
【符号の説明】
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
12 触媒層
13 拡散層
14 電極(アノード)
15 触媒層
16 拡散層
17 電極(カソード)
18 セパレータ
19 モジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 スタック
24 テンションプレート
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 プレッシャプレート
33 ばね機構
50 シール材
51 ガスケットシール材
51a 燃料ガスマニホールド30まわりのガスケットシール材
51b 酸化ガスマニホールド31まわりのガスケットシール材
51c 冷媒流路26まわりのガスケットシール材
52 シール材
52a 燃料ガスマニホールド30および燃料ガス流路27まわりのシール材
52b 酸化ガスマニホールド31および酸化ガス流路28まわりのシール材
53 ガス連通部
54 バックアップ構造
Claims (2)
- MEAを2つのセパレータで挟んでモジュールとし、モジュールを積層してスタックとした燃料電池のシール構造であって、
前記シール構造がモジュール間に設けたガスケットシール材からなるガスケットシールラインと、各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間に設けた接着剤シール材からなる接着剤シールラインとを有しており、
前記モジュール間のガスケットシール材からなるガスケットシールラインが、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷媒、酸化ガスと冷媒の、異種流体流路間に2本のガスケットシールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本のガスケットシールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間の接着剤シール材からなる接着剤シールラインが、燃料ガスと酸化ガスの異種流体流路間に2本の接着剤シールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本の接着剤シールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記異種流体流路間部位の2本のガスケットシールラインの間の部位がスタック外に連通され、前記異種流体流路間部位の2本の接着剤シールラインの間の部位がスタック外に連通されている燃料電池のシール構造。 - MEAを2つのセパレータで挟んでモジュールとし、モジュールを積層してスタックとした燃料電池のシール構造であって、
前記シール構造がモジュール間に設けたガスケットシール材からなるガスケットシールラインと、各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間に設けた接着剤シール材からなる接着剤シールラインとを有しており、
前記モジュール間のガスケットシール材からなるガスケットシールラインが、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷媒、酸化ガスと冷媒の、異種流体流路間に2本のガスケットシールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本のガスケットシールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記各モジュールのMEAを挟んだ2つのセパレータ間の接着剤シール材からなる接着剤シールラインが、燃料ガスと酸化ガスの異種流体流路間に2本の接着剤シールラインが存在するように、異種流体流路間部位で、二重化されており、前記異種流体流路間部位の前記2本の接着剤シールラインは、互いに離れており、かつ、各種流体流路毎に独立しており、
前記二重化により各種流体流路毎に独立させたシールラインが、各々が接触する流体に対して耐食性をもつ材料から構成されている燃料電池のシール構造。
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