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JP3631194B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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JP3631194B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気光学効果を利用してレーザー光により情報の記録再生を行う光磁気記録媒体等の製造方法に関し、更に詳しくは媒体の高密度記録化を可能とする光磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
書き換え可能な高密度記録方式として、半導体レーザーの熱エネルギーを用いて、磁性薄膜に磁区を書き込んで情報を記録し、磁気光学効果を用いて、この情報を読み出す光磁気記録媒体が注目されている。また、近年この光磁気記録媒体の記録密度を高めて更に大容量の記録媒体とする要求が高まっている。
【0003】
光磁気記録媒体等の光ディスクの線記録密度は、再生光学系のレーザー波長および対物レンズの開口数に大きく依存する。すなわち、再生光学系のレーザー波長と対物レンズの開口数NAが決まるとビームウェストの径が決まるため、信号再生時の空間周波数は2NA/程度が検出可能な限界となってしまう。
【0004】
したがって、従来の光ディスクで高密度化を実現するためには、再生光学系のレーザー波長を短くし、対物レンズの開口数NAを大きくする必要がある。しかしながら、レーザー波長や対物レンズの開口数の改善にも限度がある。このため、記録媒体の構成や読み取り方法を工夫し、記録密度を改善する技術が開発されている。
【0005】
例えば、特開平3−93058号においては、磁気的に結合される再生層と記録保持層とを有してなる多層膜の、記録保持層に信号記録を行うとともに、再生層の磁化の向きを揃えた後、レーザー光を照射して加熱し、再生層の昇温領域に、記録保持層に記録された信号を転写しながら読み取る信号再生方法が提案されている。
【0006】
この方法によれば、再生用のレーザーのスポット径に対して、このレーザーによって加熱されて転写温度に達し信号が検出される領域は、より小さな領域に限定できるため、再生時の符号間干渉を減少させ、光の回折限界以下の周期の信号が再生可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平3−93058号記載の光磁気再生方法では、再生用のレーザーのスポット径に対して、有効に使用される信号検出領域が小さくなるため、再生信号振幅が大幅に低下し、十分な再生出力が得られない欠点を有している。
【0008】
また、再生層の磁化をレーザー光が照射する前に一方向に揃えなければならない。そのため、従来の装置に再生層の初期化用磁石を追加することが必要となる。このため前記再生方法は、光磁気記録装置が複雑化し、コストが高くなる、小型化が難しい等の問題点を有している。
【0009】
本発明は、この様な従来技術の課題を解決すべくなされたものである。すなわち本発明の目的は、再生信号振幅を低下させることなく光の回折限界以下の周期の信号が高速で再生可能となり、記録密度並びに転送速度を大幅に向上でき、再生装置の小型化も可能な光磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、記録媒体上に形成された温度分布の勾配に起因して発生する力により、記録磁区の磁壁を移動させ、前記記録媒体上の情報の再生が行われる光磁気記録媒体の製造方法において、基板上に、少なくとも、情報の再生に寄与し、磁壁が移動する第1の磁性層と、情報に応じた記録磁区を保持する第3の磁性層と、前記第1の磁性層と第3の磁性層の間に配置され、前記両層よりキュリー温度が低い第2の磁性層とを、前記第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層の順で成膜する工程と、隣接する情報トラック間に高出力のレーザ光を照射し、前記情報トラック間に存在する前記磁性層を変質させることにより、隣接する情報トラックの磁性層間の磁気的な結合を分断するアニール工程とを有することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法により達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明により製造される光磁気記録媒体、およびその再生方法における作用を説明するため模式図である。
【0012】
図1(a)は、光磁気記録媒体の模式的断面図である。この媒体の磁性層は、第1の磁性層11、第2の磁性層12、第3の磁性層13が順次積層されてなる。各層中の矢印14は原子スピンの向きを表している。スピンの向きが相互に逆向きの領域の境界部には磁壁15が形成されている。また、この記録層の記録信号も下側にグラフとして表わす。
【0013】
図1(b)は、光磁気記録媒体に形成される温度分布を示すグラフである。この温度分布は、再生用に照射されている光ビーム自身によって媒体上に誘起されるものでもよいが、望ましくは別の加熱手段を併用して、再生用の光ビームのスポットの手前側から温度を上昇させ、スポットの後方に温度のピークが来るような温度分布を形成する。ここで位置x においては、媒体温度が第2の磁性層のキュリー温度近傍の温度T になっている。
【0014】
図1(c)は、図1(b)の温度分布に対応する第1の磁性層の磁壁エネルギー密度 の分布を示すグラフである。この様にx方向に磁壁エネルギー密度 の勾配があると、位置xに存在する各層の磁壁に対して下記式から求められる力F が作用する。
【0015】
【数1】
Figure 0003631194
【0016】
この力F は、磁壁エネルギーの低い方に磁壁を移動させるように作用する。第1の磁性層は、磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度が大きいので、単独では、この力F によって容易に磁壁が移動する。しかし、位置x より手前(図では右側)の領域では、まだ媒体温度がT より低く、磁壁抗磁力の大きな第3の磁性層と交換結合しているために、第3の磁性層中の磁壁の位置に対応した位置に第1の磁性層中の磁壁も固定されている。
【0017】
本発明においては、図1(a)に示す様に、磁壁15が媒体の位置x にあると、媒体温度が第2の磁性層のキュリー温度近傍の温度T まで上昇し、第1の磁性層と第3の磁性層との間の交換結合が切断される。この結果、第1の磁性層中の磁壁15は、破線矢印17で示した様に、より温度が高く磁壁エネルギー密度の小さな領域へと“瞬間的”に移動する。
【0018】
再生用の光ビームのスポット16の下を磁壁15が通過すると、スポット内の第1の磁性層の原子スピンは全て一方向に揃う。そして、媒体の移動に伴って磁壁15が位置x に来る度に、スポットの下を磁壁15が瞬間的に移動しスポット内の原子スピンの向きが反転して全て一方向に揃う。この結果、図1(a)に示す様に、再生信号振幅は記録されている磁壁の間隔(即ち記録マーク長)によらず、常に一定かつ最大の振幅になり、光学的な回折限界に起因した波形干渉等の問題から完全に解放されるのである。
【0019】
但し、磁壁の移動速度は無限大ではないから、スポットの下を磁壁が通過するのに要する時間が、最短記録マーク長相当の距離を媒体が移動するのに要する時間tmin よりも長くならないようにする必要がある(図2参照)。
【0020】
図3は、上述の原理作用による方法と、通常の従来法とを比較する模式図である。この図において(a1)〜(a7)、および(b1)〜(b7)は、記録マーク長の異なる磁区33が形成された情報トラック36上を、再生用スポット31が移動する状態を示す。また(a8)および(b8)は、得られる再生信号のグラフである。
【0021】
従来の再生方法においては、再生用スポット31自体が情報トラック36上のひとつの磁区内に完全に入った状態(b2)でないと、再生信号の最大振幅が得られない(b8)。一方、本発明に適用する再生方法おいては、再生用スポット31と温度プロファイルを同方向32に相対移動させ、再生用スポット31の直前部分が第2の磁性層の臨界温度T になる様にしてある。したがって、再生用スポット31が磁壁34に差掛る直前において、磁壁34の部分の温度が臨界温度Tsとなり、磁壁34が逆方向35に移動し、再生用スポット31が記録マーク内に完全に入った状態(a2)となり、瞬時に再生信号の最大振幅が得られる(a8)。
【0022】
また従来の再生方法においては、磁区33がスポット径よりも狭い場合には、再生用スポット31全体が磁区内に納まらず(b3〜b7)、得られる再生信号も不明瞭となる(b8)。一方、本発明に適用する再生方法においては、再生用スポット31が記録マークの磁壁にほぼ差掛った段階で、磁壁が逆方向後方に逐次移動するので(a3〜a7)、極めて明瞭な再生信号が得られる(a8)。
【0023】
以上、本発明により製造される第1の磁性層〜第3の磁性層を有する光磁気記録媒体について説明したが、本発明においては、図4に示す様に、第4の磁性層44を第1の磁性層41と第2の磁性層42との間に設けてもよい。この第4の磁性層44は、第2の磁性層よりも高く、該第1の磁性層よりも低いキュリー温度を有し、かつ少なくとも該第2の磁性層のキュリー温度以上の温度において、該第3の磁性層に比べて相対的に磁壁抗磁力が小さな垂直磁化膜からなるものである。この第4の磁性層は、更に第1の磁性層中の磁壁を移動させるのに充分な力を誘発するためのものである。
【0024】
図4(a)(b)に示す様に、この第4の磁性層を有する光磁気記録媒体においても同様に、位置x で第2の磁性層のキュリー温度近傍の温度T とすることによって、第4の磁性層と第3の磁性層との間の交換結合を切断し、第1及び第4の磁性層中の磁壁を移動できる。
【0025】
図4(c)は、上述の温度分布に対応した第1の磁性層の磁壁エネルギー密度 および第4の磁性層の磁壁エネルギー密度 の分布を示すグラフである。この様にx方向に磁壁エネルギー密度 の勾配があると、先に説明したと同様に位置xに存在する各層の磁壁に対して力F が作用し、この力F は、磁壁エネルギーの低い方に磁壁を移動させるのである。
【0026】
一方、記録を高速で読み出すためには、磁壁を高速で移動させる必要がある。そのために、磁壁に大きな力を作用させる必要がある。一般に、磁壁エネルギー密度の温度依存性は、キュリー温度に近づく程大きくなる。従って、キュリー温度近傍の温度範囲で温度勾配を与えた方が、x方向の磁壁エネルギー密度の勾配を大きくすることができ、磁壁に大きな力を作用させることができる。しかし、第1の磁性層からの反射光の偏光面の変化を検出するためには、再生用の光ビームのスポットの照射領域においては、第1の磁性層のキュリー温度よりも充分に低い温度になっている必要がある。
【0027】
ここで図4に示した様に、よりキュリー温度の低い第4の磁性層44を、第1の磁性層の光ビームの入射側と反対側に隣接して設ければ、再生用の光ビームのスポットの照射領域において、第1の磁性層のキュリー温度よりは充分低く、かつ第4の磁性層のキュリー温度近傍の温度範囲で温度勾配を与えることができる。この結果、第4の磁性層中の磁壁に大きな力が作用し、第1の磁性層中の磁壁にも、第4の磁性層との交換相互作用による力が付加されて、大きな力が作用するのである。
【0028】
また更に、第4の磁性層に、第2の磁性層に近づく程キュリー温度が低くなるような膜厚方向のキュリー温度の勾配をつければ、x方向の温度勾配に伴って、x方向に順次キュリー温度直下の第4の磁性層の構成部を形成できるので、磁壁を移動させる必要のあるx方向の範囲全般に渡って、比較的大きな力を作用させることが可能になる。
【0029】
以下、本発明を適用した実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0030】
図5は、光磁気記録媒体の層構成の一実施態様を示す模式的断面図である。この態様においては、透明基板56上に、誘電体層55、第1の磁性層51、第2の磁性層52、第3の磁性層53、誘電体層54が順次積層されている。
【0031】
透明基板56としては、例えば、ポリカーボネート、ガラス等を用いることができる。誘電体層55としては、例えば、Si 、AlN、SiO 、SiO、ZnS、MgF などの透明誘電材料が使用できる。最後に保護膜として再び形成される誘電体層54も同様のものを用いることができる。これら各層は、例えばマグネトロンスパッタ装置による連続スパッタリング、または連続蒸着等によって被着形成できる。特に各磁性層は、真空を破ることなく連続成膜されることで、互いに交換結合をしている。
【0032】
また、この構成に、更にAl、AlTa、AlTi、AlCr、Cuなどからなる金属層を付加して、熱的な特性を調整してもよい。また、高分子樹脂からなる保護コートを付与してもよい。あるいは、成膜後の基板を貼り合わせてもよい。
【0033】
上記媒体において、各磁性層51〜53は、種々の磁性材料によって構成することが考えられるが、例えば、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Hoなどの希土類金属元素の一種類あるいは二種類以上が10〜40at%と、Fe、Co、Niなどの鉄族元素の一種類あるいは二種類以上が90〜60at%とで構成される希土類−鉄族非晶質合金によって構成し得る。また、耐食性向上などのために、これにCr、Mn、Cu、Ti、Al、Si、Pt、Inなどの元素を少量添加してもよい。
【0034】
重希土類−鉄族非晶質合金の場合、飽和磁化は、希土類元素と鉄族元素との組成比により制御することが可能である。また、キュリー温度も、組成比により制御することが可能であるが、飽和磁化と独立に制御するためには、鉄族元素として、Feの一部をCoで置き換えた材料を用い、置換量を制御する方法がより好ましく利用できる。即ち、Fe 1at%をCoで置換することにより、6℃程度のキュリー温度上昇が見込めるので、この関係を用いて所望のキュリー温度となるようにCoの添加量を調整する。また、Cr、Tiなどの非磁性元素を微量添加することにより、逆にキュリー温度を低下させることも可能である。あるいはまた、二種類以上の希土類元素を用いてそれらの組成比を調整することでもキュリー温度を制御できる。
【0035】
この他に、ガーネット、白金族−鉄族周期構造膜、もしくは白金族−鉄族合金などの材料も使用可能である。
【0036】
第1の磁性層としては、例えば、GdCo、GdFeCo、GdFe、NdGdFeCoなどの垂直磁気異方性の小さな希土類−鉄族非晶質合金や、ガーネット等のバブルメモリ用材料が望ましい。
【0037】
第3の磁性層としては、例えば、TbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCoなどの希土類−鉄族非晶質合金や、Pt/Co、Pd/Coなどの白金族−鉄族周期構造膜など、垂直磁気異方性が大きく安定に磁化状態が保持できるものが望ましい。
【0038】
光磁気記録媒体へのデータ信号の記録は、媒体を移動させながら、第3の磁性層がキュリー温度以上になるようなパワーのレーザー光を照射しながら外部磁界を変調して行うか、もしくは一定方向の磁界を印加しながらレーザーパワーを変調して行う。後者の場合、光スポット内の所定領域のみが第3の磁性層のキュリー温度近傍になる様にレーザー光の強度を調整すれば、光スポットの径以下の記録磁区が形成でき、その結果、光の回折限界以下の周期の信号を記録できる。
【0039】
更に、第4の磁性層を設けた媒体の構成を図6に示す。この態様においては、透明基板66上に、誘電体層65、第1の磁性層61、第4の磁性層64、第2の磁性層62、第3の磁性層63、誘電体層64が順次積層されている。各層の材料、製造法等に関しては、図5について述べたものと同様である。
【0040】
【実施例】
以下に、実施例及び参考例をもって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
まず、図5に示した様な第1〜第3の磁性層を有する光磁気記録媒体の参考例及び実施例を以下に挙げる。
【0042】
<参考例1>
直流マグネトロンスパッタリング装置に、BドープしたSi、及びGd、Dy、Tb、Fe、Coの各ターゲットを取り付け、トラッキング用の案内溝の形成されたポリカーボネイト基板を基板ホルダーに固定した後、1×10-5Pa以下の高真空になるまでチャンバー内をクライオポンプで真空排気した。真空排気をしたままArガスを0.3Paとなるまでチャンバー内に導入し、基板を回転させながら、干渉層であるSiN層を800オングストローム成膜した。引き続き、第1の磁性層としてGdCo層を300オングストローム、第2の磁性層としてDyFe層を100オングストローム、第3の磁性層としてTbFeCo層を400オングストローム順次成膜した。最後に、保護層としてSiN層を800オングストローム成膜した。SiN層成膜時にはArガスに加えてN2 ガスを導入し、直流反応性スパッタにより成膜した。各磁性層は、Gd、Dy、Tb、Fe、Coの各ターゲットに直流パワーを印加して成膜した。
【0043】
各磁性層の組成は、全て補償組成近傍になるように調整し、キュリー温度は、第1の磁性層が300℃以上、第2の磁性層が70℃、第3の磁性層が200℃程度となるように設定した。
【0044】
この媒体は、図7(a)に断面形状で示した様に、基板71上に、誘電体層72、磁性層73、誘電体層74が積層され、基板71の案内溝を深さ1000オングストロームの矩形に形成してある。このため、ランド76上に積層された磁性層72は、案内溝75の部分でほぼ分離されている。なお実際には、段差部にも多少膜が堆積して磁性層が繋がってしまうが、他の部分と比較して膜厚が非常に薄くなるので、段差部での結合は無視できる。本発明において、各情報トラック間で互いに磁気的に分離されるとは、この様な状態も含まれる。このランド76上に幅いっぱいに反転磁区を形成すると、図7(b)に示す様に、ランド76上の磁区の境界部に、閉じていない磁壁77が形成される。このような磁壁77は、トラック方向に移動させても、トラック側部の磁壁77の生成・消滅を伴わないので、容易に移動させることができる。
【0045】
この様にして得た光磁気記録媒体について、記録再生特性を測定した。
【0046】
測定に用いた記録再生装置には、図8に示すように、一般的な光磁気ディスク記録再生装置の光学系に、加熱用のレーザーが付加されている。81は、記録再生用のレーザー光源で、波長は780nmで、記録媒体に対してP偏向が入射する様に配置されている。82は、加熱用のレーザー光源で、波長は1.3mで、同じく記録媒体に対してP偏向が入射する様に配置されている。83は、780nm光を100%透過し、1.3m光を100%反射するように設計されたダイクロイックミラーである。84は、偏向ビームスプリッタで、780nm光、1.3m光、各々のP偏向は70〜80%透過し、S偏向は100%反射するよう設計されている。1.3m光の光束径は、対物レンズ85の開口径よりも小さくなるようにしてあり、全開口部を通過して集光される780nm光に比べて、NAが小さくなるようにしてある。また、87は、1.3m光が、信号検出系に漏れ込まないようにするために設けるもので、780nm光を100%透過し、1.3m光を100%反射するように設計されたダイクロイックミラーである。
【0047】
この光学系により、記録媒体86の記録面上に、図9(a)に示すように、案内溝94間のランド95上において、記録再生用のスポット91と、加熱用のスポット92とを結像させることができる。加熱用のスポット92は、波長が長くNAが小さいので、記録再生用のスポット91よりも径が大きくなる。これにより、移動している媒体の記録面上の記録再生用のスポット91の領域に、図9(b)に示してあるような所望の温度勾配を容易に形成することができる。ここで温度T の等温線96も図示する。記録再生は媒体を線速5m/secで駆動して行なった。
【0048】
まず、記録再生用レーザーを8mWでDC照射しながら磁界を150 Oeで変調することにより、第3の磁性層のキュリー温度以上に加熱した後の冷却過程で、磁界の変調に対応した上向き磁化と下向き磁化との繰り返しパターンを形成した。尚、この時、加熱用のレーザーを合わせて照射して、記録再生用レーザーの記録パワーを低減させることも可能である。
【0049】
記録磁界の変調周波数は1〜10MHzまで変化させ、2.5〜0.25mの範囲のマーク長のパターンを記録した。
【0050】
再生時の記録再生用のレーザーのパワーは1mWとし、加熱用のレーザーを20mWのパワーで同時に照射しながら、各マーク長のパターンについてC/Nを測定した。この時の媒体面上の温度分布は図9(b)に示すとおりである。
【0051】
この測定結果を図10のグラフ線aに示す。また比較のため同図中の特開平3−93058号に記載の従来の超解像再生方法による測定結果をグラフ線bとして示し、超解像現象の起こらない通常の再生方法による測定結果をグラフ線cとして示す。
【0052】
この再生方法によると、マーク長が短くなっても再生用のスポット内の全磁化の反転が検出されるので、光の回折限界以下の周期の信号が再生可能となるのみならず、C/Nのマーク長依存性がほとんどなくなる。
【0053】
尚、本参考例の媒体において、第1の磁性層の磁壁が、温度勾配によって移動する様子は、以下に述べるように、偏光顕微鏡による直接観察で確認された。
【0054】
まず、参考例1と同様の構成で、磁性層の積層順を逆にしたサンプルを作製した。このサンプルに参考例1と同様の記録方法により、磁区パターンを形成した。これを膜面側、即ち第1の磁性層側から偏光顕微鏡で観察した。
【0055】
次に、このサンプルに加熱用の集光レーザーを照射して、偏光顕微鏡の視野内で、参考例1とほぼ同様の温度分布を形成した。
【0056】
この状態で、サンプルに500 Oe 程度の磁界を印加した。この結果、温度分布に対応した円形の領域のみが、外部磁界の方向に配向するのが観察された。これは、この領域において、第1の磁性層と第3の磁性層との間の交換結合が切断されていることを意味している。
【0057】
次に、磁界の印加を停止して、トラック方向にサンプルをゆっくりと移動させた。すると、トラック上に形成されている磁区の境界部が上述の円形の結合切断領域に入る度に、移動してきた磁区が円形領域の中心方向に向かって拡大するのが観察された。
【0058】
加熱用のレーザーの照射を停止すると、第3の磁性層に保存されていた磁区パターンが第1の磁性層に転写されるのが観察された。
【0059】
以上より、第3の磁性層との結合が切断された領域において、第1の磁性層の磁壁が、温度勾配によって高温側へ移動することが確認された。
【0060】
<参考例2>
参考例1と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成した。但し、本参考例においては、以下の三点を変更した。
【0061】
第一に、成膜前の基板表面にArイオンの加速照射処理を加えたこと、第二に、干渉層であるSiN層を成膜した後の膜表面にArイオンの加速照射処理を加えたことである。これらの処理により、表面状態を平滑化した。更に、第三に、第1の磁性層の膜厚を2000オングストロームに変更したことである。これらの変更点は、それぞれ独立に、第1の磁性層の磁壁移動度の向上に寄与する。
【0062】
この媒体の記録再生特性を参考例1と同様の方法で測定したところ、参考例1と同様の良好な結果が得られた。更に、再生時の媒体の線速度を20m/secまで高速化して再生しても、再生特性は低下しなかった。
【0063】
<実施例1>
参考例1と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作製した。
【0064】
但し、本実施例においては、基板として、プレピットが形成されており、案内溝の断面形状がU型になっているものを用いた。このため、積層した磁性層は、案内溝の部分で形状的に分断されていない。
【0065】
この媒体の、案内溝の部分に高出力のレーザーを照射し、案内溝の部分の磁性層を全面にアニールした。この結果、案内溝の部分の磁性層が変質して面内膜になり、案内溝を介して、互いに隣接するトラックの磁性層の間の結合が分断された。この媒体の記録再生特性を参考例1と同様の方法で測定したところ、参考例1と同様の良好な結果が得られた。
【0066】
また、上述のアニール処理を施さずに、上記の媒体の記録再生特性を参考例1と同様の方法で測定したところ、参考例1の結果に比べてノイズが上昇したが、光の回折限界以下の周期の信号の再生は、十分可能であった。この媒体では、閉じた磁壁で囲まれた磁区が存在するので、この磁区を拡大させる方向に磁壁を移動させる時に動作が不安定になりノイズが上昇した。
【0067】
なお、隣接するトラックの磁性層との間の結合を分断する別の方法として、エッチング処理によるパターニングを行ってもよい。
【0068】
<比較例1>
参考例1の媒体を用いて、加熱用のレーザーが付加されていない通常の光磁気ディスク記録再生装置によって、記録再生特性を測定した。
【0069】
加熱用のレーザーが照射されていない他は、参考例1と同様の方法で再生特性を調べたところ、再生パワーを3mW程度まで増大させることにより、良好なC/Nが得られた。但し、参考例1の結果と比較すると、各マーク長において、5dB程度C/Nが低かった。これは、再生用スポットの前部においては媒体の温度が上昇しないので、再生用スポットの途中から磁壁の移動が起こり、参考例1のようには、スポット全域を有効に使用できないためである。
【0070】
次に、図6に示した様な第1〜第4の磁性層を有する光磁気記録媒体の参考例及び実施例を以下に挙げる。
【0071】
<参考例3>
直流マグネトロンスパッタリング装置に、BドープしたSi、及びGd、Tb、Fe、Co、Crの各ターゲットを取り付け、トラッキング用の案内溝の形成されたポリカーボネイト基板を基板ホルダーに固定した後、1×10-5Pa以下の高真空になるまでチャンバー内をクライオポンプで真空排気した。
【0072】
真空排気をしたままArガスを0.3Paとなるまでチャンバー内に導入し、基板を回転させながら、干渉層であるSiN層を800オングストローム成膜した。引き続き、第1の磁性層としてGdCoCr層を300オングストローム、第4の磁性層としてGdFeCr層を300オングストローム、第2の磁性層としてTbFeCr層を100オングストローム、第3の磁性層としてTbFeCo層を400オングストローム順次成膜した。最後に、保護層としてSiN層を800オングストローム成膜した。SiN層成膜時にはArガスに加えてN ガスを導入し、直流反応性スパッタにより成膜した。各磁性層は、Gd、Tb、Fe、Co、Crの各ターゲットに直流パワーを印加して成膜した。
【0073】
各磁性層の組成は、全て補償組成近傍になるように調整し、キュリー温度は、第1の磁性層が300℃以上、第4の磁性層が170℃、第2の磁性層が70℃、第3の磁性層が200℃程度となるように設定した。この媒体は、参考例1と同様に、図7に示した様な断面形状を有する。
【0074】
この様にして得た光磁気記録媒体について、参考例1と同様にして記録再生特性を測定した。ただし、記録時のDC照射レーザーパワーは10mWとし、再生時の加熱用レーザーパワーは25mWとした。この測定結果は、参考例1と同様に、図10のグラフ線aの良好な結果が得られた。
【0075】
また更に、再生時の媒体の線速度を20m/secまで高速化して再生しても再生特性は低下しなかった。
【0076】
尚、第1の磁性層の磁壁が、温度勾配によって移動する様子は、参考例1と同様に偏光顕微鏡による直接観察で確認された。
【0077】
<実施例2>
参考例3と同様の成膜機、成膜方法で、同様にポリカーボネイト基板上に薄膜を成膜して光磁気記録媒体を作成した。
【0078】
但し、本実施例においては、基板として、プレピットが形成されており、案内溝の断面形状がU型になっているものを用いた。このため、積層した磁性層は、案内溝の部分で形状的に分断されていない。
【0079】
磁性層その他の構成は、第4の磁性層の組成比を次に述べるように変化させた他は、参考例3と同様にした。
【0080】
第4の磁性層は、GdFeCrのGdの組成比を調整して、室温において鉄族元素副格子磁化優勢な組成にしたサンプル(1)と、室温において希土類元素副格子磁化優勢で、キュリー温度以下の温度に補償温度が存在する組成にしたサンプル(2)と、室温において希土類元素副格子磁化優勢で、キュリー温度以下の温度に補償温度が存在しない組成にしたサンプル(3)とを作製した。各サンプルのキュリー温度は、Cr添加量を調整して、全て170℃に合わせた。
【0081】
これらのサンプルの、案内溝の部分に高出力のレーザーを照射し、案内溝の部分の磁性層を全面アニールした。この結果、案内溝の部分の磁性層が磁気的に変質し、案内溝を介して互いに隣接するトラックの磁性層の間の結合が分断された。
【0082】
次に、記録再生特性を参考例3と同様の方法で測定したところ、線速5m/secにおいて、各サンプルとも参考例2と同様の良好な結果が得られた。
【0083】
しかし、線速を30m/secまで高速化して再生すると、サンプル(1)では、C/Nが5dB程度低下した。これに対し、サンプル(2)では、C/Nの低下はほとんど見られず、また、サンプル(3)では、2dB程度しか低下しなかった。
【0084】
これは、室温において、希土類元素副格子磁化優勢な組成のもの、中でもキュリー温度以下に補償温度を有する組成のものの方が、キュリー温度近傍における、磁壁エネルギーの温度依存性が大きく、温度勾配によって、より大きな力を磁壁に作用させることができるためであると考えられる。
【0085】
以上挙げた実施例に本発明は限定定されるものでない。他の実施可能な例として、光ヘッドは従来のままにして、媒体上の温度分布を別の手段でつい調整する方法も考えられる。例えば、磁界変調記録に用いる浮上ヘッドのコアを熱源として流用したり、その他適当な発熱体を媒体の再生用レーザー照射領域の近くに配置することが考えられる。但し、この場合、磁壁の移動開始位置となる温度の位置と、再生用スポットとの位置関係が再生信号の周波数に近い周波数で変動することがないように注意する必要がある。
【0086】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、再生信号振幅を低下させることなく光の回折限界以下の周期の信号が高速で再生可能となり、記録密度並びに転送速度を大幅に向上でき、再生装置の小型化も可能な光磁気記録媒体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造した第1〜第3の磁性層を有する光磁気記録媒体を使用した場合の再生方法の概念を模式的に示した図である。(a)は、再生状態における媒体の断面を示し、各磁性層のスピンの配向状態を模式的に示してある。(b)は、(a)に示されている位置における媒体上の温度分布を示している。(c)は、同様の位置における磁壁エネルギー密度の分布及びそれに伴って磁壁に作用する力の分布を模式的に示している。
【図2】スポットの下を磁壁が通過するのに要する時間と、最短記録マーク長相当の距離を媒体が移動するのに要する時間tmin との関係を示すグラフである。
【図3】本発明に適用する再生方法と通常の従来法とを比較する模式図である。
【図4】第1〜第4の磁性層を有する光磁気記録媒体を使用した場合の再生方法の概念を模式的に示した図である。
【図5】本発明により製造する光磁気記録媒体の層構成の一実施態様を示す模式的断面図である。
【図6】本発明により製造する光磁気記録媒体の層構成の一実施態様を示す模式的断面図である。
【図7】実施例及び参考例における光磁気記録媒体の断面形状を示す図である。
【図8】実施例及び参考例において用いた記録再生装置を示す模式図である。
【図9】実施例及び参考例における再生状態を示す模式図である。
【図10】参考例において得られたC/Nを示すグラフである。
【符号の説明】
11 第1の磁性層
12 第2の磁性層
13 第3の磁性層
14 原子スピンの向き
15 磁壁
16 再生様の光ビームスポット
17 磁壁の移動方向
18 媒体の移動方向

Claims (2)

  1. 記録媒体上に形成された温度分布の勾配に起因して発生する力により、記録磁区の磁壁を移動させ、前記記録媒体上の情報の再生が行われる光磁気記録媒体の製造方法において、基板上に、少なくとも、情報の再生に寄与し、磁壁が移動する第1の磁性層と、情報に応じた記録磁区を保持する第3の磁性層と、前記第1の磁性層と第3の磁性層の間に配置され、前記両層よりキュリー温度が低い第2の磁性層とを、前記第1の磁性層、第2の磁性層、第3の磁性層の順で成膜する工程と、隣接する情報トラック間に高出力のレーザ光を照射し、前記情報トラック間に存在する前記磁性層を変質させることにより、隣接する情報トラックの磁性層間の磁気的な結合を分断するアニール工程とを有することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記第1の磁性層を成膜した後、前記第2の磁性層を成膜する前に、前記第1の磁性層よりキュリー温度が低く前記第2の磁性層のキュリー温度より高い第4の磁性層を成膜する請求項1記載の光磁気記録媒体の製造方法。
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