JP3625576B2 - 断熱金属屋根材とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は断熱金属屋根材とその製造方法に関し、更に詳しくは、断熱効果と結露防止効果を発揮するとともに、優れた防音効果も発揮する断熱金属屋根材とそれを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
断熱金属屋根材は、断熱効果と結露防止効果を発揮させるために、金属板の片面に断熱材を貼り合わせ、全体に折り曲げ加工が施されたものであって、折板屋根材や平葺き屋根材(以後、両者を一括して折板屋根材という)として広く普及している。
【0003】
この断熱金属屋根材は、一般に、例えば発泡ポリエチレンシートのような樹脂発泡体シートやガラスウールのような無機系断熱材などを、接着剤を用いて金属板の片面に貼り合わせたり、または金属板を所定温度に加熱して熱融着して前記断熱材と金属板とを一体化したのち、全体に、例えばロールフォーミング法などを適用して所望形状に折り曲げ加工して製造されている。
【0004】
この断熱金属屋根材は、軽量で加工が容易であるということから、工場や倉庫などの比較的大型の建築物の屋根材としては広く普及した。しかし、この屋根材は外表面が金属板であるため、降雨時に発生する雨音がかなりの音量となって屋内に反響する。したがって、屋内に騒音発生源のない工場、通常の住居、事務所、体育館などの屋根材として使用する場合には、この金属屋根材に防音効果を発揮させることが必要になる。
【0005】
このような要請に応える屋根材としては、ガラスウールのような吸音性能を備えた断熱材を金属板の片面に貼り合わせた構造のものが知られている。
この構造の屋根材の場合、ガラスウールの吸音性能は、発泡ポリエチレンシートのように独立気泡を有する樹脂発泡体シートに比べて良好である。しかしながら、ガラスウールは、屋内で発生した騒音に対する吸音性能に比べると、外表面の金属板で発生した雨音に対する吸音性能が必ずしも優れているとはいえず、そのため、屋根材の防音効果はそれほど良好ではない。
【0006】
そして、上記した構造の屋根材の場合、金属板の片面にガラスウールを貼り合わせたのちに行う折り曲げ加工時に、当該ガラスウールが粉砕されて周囲に飛散するので、作業環境の悪化を招き、また折り曲げ加工も行いづらいという問題がある。
また、特開平3−182342号公報には、金属板の間にガラスウールを吸音材・断熱材として挟み込んだサンドウィッチ構造の折板屋根材が提案されている。
【0007】
しかしながら、この構造の屋根材の場合、製造方法と施工が煩雑になるため全体の製造・施工コストが高くなり、また、雨音に対する防音効果は向上するものの、他方では、屋内の騒音は一方の金属板で反射してむしろ屋内に発散してしまうという問題がある。
更に、2枚の金属板の間に自己接着性を有する熱可塑性樹脂フィルム(制振樹脂)を挟んだ複合金属板を素材とする屋根材が知られている(特公平2−55575号公報参照)。
【0008】
この屋根材の場合、上記した複合金属板は制振効果を発揮する鋼板であって、金属音そのものを減少させることにより、雨音に対する防音効果が発揮される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した複合金属板を用いて断熱折板屋根材を製造する際には次のような問題がある。
まず、この複合金属板の片面に、断熱材である樹脂発泡体シートを貼り合わせるときに次のような問題が起こる。
【0010】
前記したように、断熱金属屋根材の製造時に、金属板に発泡体シートを貼り合わせる場合、発泡体シートまたは金属板の片面に接着剤を塗布して両者を貼り合わせる方法と、加熱した金属板に発泡体シートの片面を熱融着して貼り合わせる方法とがある。
しかし、金属板として特公平2−55575号公報が提案する複合金属板を用いると、この複合金属板は中間に熱可塑性樹脂シートの層がサンドウィッチされているので加熱処理を適正に行うことが困難であり、貼り合わせ時には、前記した2つの貼り合わせ方法のうち、前者の方法しか適用することができず、後者の方法を適用することができないという問題がある。すなわち、断熱金属屋根材を製造するときの既存設備である熱融着用の貼合装置を使用することができないのである。
【0011】
また、この複合金属板に発泡体シートを貼り合わせたのちに、従来のロールフォーミング装置を用いて折り曲げ加工を実施すると、複合金属板には、「かもめ」や「端面ずれ」と呼ばれる曲げ形状不良が発生しやすいという問題がある。これらの曲げ形状不良は、金属板と制振樹脂との接着界面がずれている現象であり、複合金属板の吸音性能を阻害する原因となる。
【0012】
また、このような状態は、加工端部が開口していることであるため、そこから雨水などが侵入して金属板と制振樹脂との接着界面における腐食が進行する。したがって、前記した加工端部にはエッジシーラなどを用いて防水処理を施すことが必要になる。
このような曲げ形状不良の発生に対しては、従来から使用しているロールフォーミング装置の加工条件の調整や、また専用のロールフォーミング装置の設置などの対策を講ずることが必要になる。すなわち、従来から断熱金属屋根材の折り曲げ加工で用いていたロールフォーミング装置をそのまま転用することは困難になる。
【0013】
また、金属板と制振樹脂との接着界面におけるずれに基づくこの曲げ形状不良を発生させないために、両者の間における接着強度を高めると、一般に、得られた金属複合板の制振特性は低下して、製造した屋根材は適切な防音効果を発揮しなくなってしまう。
このように、特公平2−55575号公報で提案されている複合金属板に樹脂発泡体シートを貼り合わせて断熱折板屋根部材を製造する際には、金属板が制振材料であることにより、上記したような問題が発生してくる。
【0014】
本発明は、このような問題を解決し、金属板の片面に樹脂発泡体シートを貼り合わせるときに、従来のように、接着剤を用いたり、また金属板を加熱したりすることを行わなくても製造することができ、断熱効果と結露防止効果は当然のこととして、防音効果も優れている断熱金属屋根材と、それを従来から使用している貼合装置やロールフォーミング装置をそのまま転用して製造することができる断熱金属屋根材の製造方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、全体に折り曲げ加工が施された断熱金属屋根材であって、金属板と、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとから成るアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層と、金属シートと、発泡体シートとがこの順序で積層されて一体化した断熱構造を有することを特徴とする断熱金属屋根材が提供され、また、金属シートの一方の面にはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとから成るアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層が積層され、また前記金属シートの他方の面には発泡体シートが積層されて成る複合シートの前記樹脂層と金属板とを重ね合わせて圧着ロールに通すことにより、前記複合シートと前記金属板とを貼り合わせ、ついで、全体に折り曲げ加工を施すことを特徴とする断熱金属屋根材の製造方法が提供される。
【0016】
本発明の断熱金属屋根材の場合、金属板と金属シートの間に位置するアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層が制振樹脂として機能し、そのため、外表面の金属板で発生した雨音に対する防音効果が発揮され、また、内表面の発泡体シートが断熱効果と結露防止効果を発揮する。
そして、前記したアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層は、金属板の片面に圧着するだけで当該金属板と適正に積層させることができるので、従来のように、接着剤を用いたり、また金属板を加熱したりすることを行わなくても、従来の貼合装置をそのまま用いて前記した複合シートを金属板に貼り合わせることができ、しかも従来のロールフォーミング装置を用いても曲げ形状不良を起こすことなく折り曲げ加工ができる。すなわち、従来から使用されている貼合装置やロールフォーミング装置をそのまま用いて製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の断熱金属屋根材Aの断面構造を示す断面図である。
この屋根材Aは、全体として折り曲げ加工が施されていて、紙面の左右方向には山と谷が周期的に形成されている。そして、断面構造においては、外表面に金属板1が位置し、屋内側に向かって、後述する樹脂層2、金属シート3、発泡体シート4がこの順序で積層され、それぞれが一体化した構造になっている。
【0018】
ここで、金属板1としては、JIS A6514で規定する金属板の外に、例えば、アルミニウム板や銅板などを使用することができ、その厚みは0.3〜1.5mm程度のものを使用することができる。
樹脂層2は、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートのアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体で構成されていて、この層2が金属板1で発生した雨音の振動を抑制する。
【0019】
この共重合体の主成分であるアクリル酸エステルは、ブチルアクリレート5〜95重量%と2−エチルヘキシルアクリレート95〜5重量%をもって構成されていることが好ましい。
ブチルアクリレートが5重量%より少なくなる(2−エチルヘキシルアクリレートが95重量%より多くなる)と、製造された屋根材の防音効果の低下傾向が現れはじめ、また95重量%より多くなる(2−エチルヘキシルアクリレートが5重量%より少なくなる)と、共重合体の粘着度の低下傾向が現れはじめ、後述する金属板1との圧着時に金属板1との間における適正な接着状態に難が生じてくるからである。とくに好ましくは、ブチルアクリレート30〜70重量%、2−エチルヘキシルアクリレート70〜30重量%である。
【0020】
この共重合体に、同時に、共重合可能な他のモノマーを併用してもよい。このようなモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸などをあげることができる。これらモノマーをあまり多量に併用すると、得られる全体の共重合体の制振特性や接着能などの低下傾向がではじめるので、これらモノマーの併用量は、全モノマーの30重量%以下に制限することが好ましい。
【0021】
また、この共重合体には、必要に応じて、制振特性や接着能が低下しない範囲で粘着付与剤や架橋剤を配合してもよい。その場合の粘着付与剤としては、例えば、αまたはβピネン樹脂のようなテルペン系樹脂、ロジン系樹脂またはその水素添加物、脂肪族系炭化水素樹脂や芳香族系炭化水素樹脂のような石油系樹脂などをあげることができ、また架橋剤としては、例えば、エチレンオキシドやプロピレンオキシドのようなエポキシ化合物、ヘキサメチレンジアミンやトリエチレンテトラミンのようなアミン化合物、p−フェニレンジイソシアネートやペンタメチレンジイソシアネートのようなイソシアネート化合物、2・4・6−トリアミノトリアジンのようなメラミン化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトネートやチタニウムテトラー1−プロピレートのような金属化合物をあげることができる。
【0022】
この樹脂層2の厚みが薄すぎると、制振効果の発揮が不充分となり、逆に厚すぎると折り曲げ加工時に難点が生じるようになるので、樹脂層2の厚みは、20〜500μmの範囲にすることが好ましい。とくに好ましくは50〜300μmである。
金属シート3は、遮音材として機能し、金属板1で発生した雨音の屋内への透過損失を大きくして、屋根材の防音効果の向上に資する。
【0023】
この金属シート3としては、軽量で耐食性も良好であるということから、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金の箔、シートであることが好ましい。この金属シート3の厚みが薄すぎると上記した遮音効果の低下傾向が現れはじめ、逆に厚すぎると折り曲げ加工時に難点が生じるようになるので、その厚みは50〜500μmにすることが好ましい。とくに好ましくは70〜300μmである。
【0024】
発泡体シート4は、断熱材として機能すると同時に結露防止効果も発揮する。この発泡体シート4としては、例えば、架橋ポリオレフィン発泡体のシート、ポリウレタン発泡体のシート、無機物高充填架橋ポリオレフィン発泡体のシートなどがあげられる。またはそれらの積層体などを用いることができる。これら発泡体シートの場合、良好な断熱効果を発揮させるために、気泡は独立気泡になっていることが好ましい。
【0025】
用いる発泡体シートの密度は0.02〜0.2g/cm3であることが好ましく、とくに、0.02〜0.06g/cm3であることが好ましい。この密度が0.02g/cm3より小さい発泡体シートの場合には、ロールフォーミング装置を用いた折り曲げ加工時に気泡の破壊が生じやすくなり、所定の厚みを有する断熱層を形成することが困難になり、また0.2g/cm3より大きい発泡体シートの場合には、断熱効果の低下傾向が現れはじめるからである。
【0026】
また、この発泡体シートの厚みが薄すぎると断熱効果や結露防止効果の低下傾向が現れはじめ、逆に厚すぎると、ロールフォーミング装置を用いたときの折り曲げ加工が困難になるので、その厚みは2〜30mmであることが好ましく、とくに3〜15mmであることが好ましい。
本発明の断熱金属屋根材は次のようにして製造される。
【0027】
最初に、図2で示したように、樹脂層2、金属シート3および発泡体シート4から成る複合シートBを、別工程で、離型紙5の上に形成する。
すなわち、まず、前記したアクリル酸エステル系共重合体を、例えば、トルエンと酢酸エチルとの混合溶液に溶解し、そこに例えばイソシアネート系硬化剤を適量添加して樹脂溶液を調製する。
【0028】
そして、この樹脂溶液を乾燥後の厚みが所定の厚みとなるように離型紙5の片面に塗布したのち、室温〜120℃程度の温度で乾燥する。
ついで、離型紙5の上に形成されている乾燥塗膜(樹脂層)2に金属シート3を貼り合わせたのち、その金属シート3の他方の面に発泡体シート4を貼着する。
【0029】
発泡体シート4を金属シート3に貼着するときには、まず、発泡体シート4の片面に例えばクロロプレン合成ゴム系接着剤またはポリエステル系接着剤などをロールコータで塗布したのち、例えば熱風乾燥炉で塗布面を乾燥する。ついで、例えば赤外線ヒータで塗布面を加熱し、また金属シート3の面も予熱して、ただちに当該金属シートと発泡体シートを重ね合わせて圧着ロールの間を通過させればよい。このようにして、離型紙5の片面に複合シートBが一体化した構造の断熱シートCが得られる。
【0030】
本発明の断熱金属屋根材Aは、予め製造されたこの断熱シートCを用いることにより製造される。
すなわち、ロール6cに巻回してある上記した断熱シートCをロール6cから矢印p1方向に送り出し、そのとき離型紙5をロール6dで巻き取ることにより複合シートBの樹脂層2を表出させる。そして、ロール6aから金属板1を矢印p2方向に送りだし、この金属板1の片面と複合シートBの樹脂層2とを重ね合わせたのち、圧着ロール7a,7bの間を通過させてロール6bで巻き取る。この過程で接着剤は不要であり、また金属板1を加熱することも不要である。
【0031】
巻き取られたシート8は、金属板1の片面に複合シートBが貼り合わされたものになっている。
ついで、このシート8を、従来と同じロールフォーミング装置9に通して所定の折り曲げ加工を行うことにより、図1で示したような断面構造の断熱金属屋根材Aが得られる。
【0032】
【実施例】
実施例1〜7,比較例1〜3
n−ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとの割合が表1で示したような値である各種のアクリル酸エステルを調製し、これらの各アクリル酸エステルモノマー100重量部に対しアクリル酸5重量部を添加したのち常法のラジカル重合反応を進めることにより、アクリル酸エステル系共重合体を製造した。
【0033】
各共重合体を、トルエン/酢酸エチル各50%溶液に溶解し、得られた共重合体溶液100重量部に対しイソシアネート硬化剤1重量部を添加して樹脂層用の樹脂溶液を調製した。
それぞれの樹脂溶液を、加熱乾燥後の厚みが表1で示した厚みとなるように離型紙(日本加工紙(株)製のS−73K)の片面に塗布したのち、温度40℃で12時間の乾燥処理を行って樹脂層を形成した。
【0034】
ついで、表1で示した厚みのアルミニウムシートを樹脂層に貼り合わせたのち、このアルミニウムシートに、厚み4mm、密度0.026g/cm3 の架橋ポリエチレン発泡体シートをクロロプレン合成ゴム系接着剤を用いて貼着して、図2で示した断熱シートCを製造した。
ついで、図3で示した貼合装置を用い、この断熱シートCの離型紙5を剥離して複合シートBの樹脂層2を表出させ、これを厚み0.8mmの着色亜鉛めっき鋼板1の片面に重ね合わせたのち、ロール面間隔が2.8mmである圧着ロール7a,7bの間に通して鋼板1に複合シートBを貼り合わせてシート8とし、更にこのシート8をロールフォーミング装置9に通して折り曲げ加工を行った。
【0035】
鋼板1に複合シートBを貼り合わせたシート8につき、下記の仕様で防音効果のレベルを評価した。
評価法:図4で示したように、縦450mm、横450mmのシート8を架線10に糸11a,11aで吊るし、長さ250mmの糸11bに取りつけた鉄球(重さ64g、直径25mm)12を、シート8の鋼板1の面と直角になるように持ちあげたのち自由振り子状態でシート8の中心部に衝突させた。
このとき、シート8の背面側には、1000mm離れた位置にマイクロホン13を設置し、鉄球12の衝突時における測定音の騒音レベルをFTTを用いてオクターブバンドで評価した。
【0036】
以上の結果を一括して表1に示した。
なお、表中、比較例1は、亜鉛めっき鋼板の片面に直接架橋ポリエチレン発泡体シートを貼り合わせたものであり、比較例2は樹脂層がブチルアクリレート単独で形成されたものであり、比較例3は樹脂層が2−エチルヘキシルアクリレート単独で形成されているものである。
【0037】
【表1】
【0038】
表示のデータから明らかなように、各実施例のシートは、各比較例のものに比べて騒音レベルが大幅に改善されている。そして、樹脂層をn−ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートのアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体で形成したことにより、各実施例と比較例2との対比で明らかなように、実施例のシートにおいては、鋼板と樹脂層との間で全く剥離がみられず良好な接着状態になっている。
【0039】
実施例8,比較例4
表1中の実施例1のシート8をロールフォーミング装置に通して折り曲げ加工を行い、図1で示した断面構造を有する下記仕様の折板屋根材を製造した。これを実施例屋根材とする。
全体の平面形状:長さ2483mm、幅1800mmの長方形。両側に幅17.5 mmの軒先きツメ部を有している。
【0040】
山と谷:幅方向に9個の山、8個の谷が周期的に形成されている。山と山( 谷と谷)のピッチは200mmである。山の高さ(谷の深さ)は90mmであり、山の頂部(谷の底部)の幅はいずれも35mmである。
一方、表1中の比較例1のシートをロールフォーミング装置に通して折り曲げ加工を行い、上記した実施例屋根材と同じ仕様の折板屋根材を製造した。これを比較例屋根材とする。
【0041】
この2種類の屋根材につき、図5で示した人工降雨試験装置Dにより降雨騒音防止性能の評価試験を行った。
評価試験:まず、図5で示した人工降雨試験装置Dは、上部が人工降雨室14と下部が受音室15に画分されていて、人工降雨室14の天井にはシャワーヘッド14aが配設され、また、受音室5には受音マイクロホン15aが配設され、受音室15の天井には前記下屋根材Aが取り付けられるようになっている。
【0042】
この試験装置Dにおいて、受音室15の天井に実施例屋根材または比較例屋根材を取り付けた。そして、シャワーヘッド14aの高さを約5.5mとし、そこから取り付けられている屋根材に、雨滴径約5mmの人工降雨を雨量強度150mm/hr以上で降らせた。このとき、屋根材の表面における衝撃時速度は約10m/secになっている。
【0043】
この人工降雨時に発生する降雨騒音の音圧レベルを各周波数帯域ごとに受音マイクロホン15aで読み取り、その音圧レベルの平均値を各帯域で音響パワーレベルに換算した。
この換算値が小さいほど、屋根材の降雨騒音防止性能は優れていることになる。
【0044】
結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
表示の結果から明らかなように、比較例の屋根材に比べて、本発明の屋根材は、いずれの周波数帯域においても降雨騒音の防止効果が優れている。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1の断熱金属屋根材は、制振樹脂として、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートから成るアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体を用いているので、断熱効果と結露防止効果は勿論のこと、防音効果に優れている。
【0047】
請求項2の断熱金属屋根材では、樹脂層の主成分であるアクリル酸エステルとして、ブチルアクリレート5〜95重量%、2−エチルヘキシルアクリレート95〜5重量%のものを用いているので、優れた防音効果とともに金属板と発泡体シートとの間では適正な接着力が発揮されている。
また、請求項4の製造方法によれば、金属板と複合シートを貼り合わせるときに、従来のように接着剤を用いたり、金属板を加熱したりする操作は不要であり、そのため従来から使用している貼合装置やロールフォーミング装置をそのまま転用して請求項1のような断熱効果、結露防止効果、そして防音効果のいずれもが優れている屋根材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱金属屋根材Aの断面構造を示す断面図である。
【図2】本発明の断熱金属屋根材の製造時に用いるシートCの断面構造を示す断面図である。
【図3】本発明の断熱金属屋根材の製造ラインを示す概略図である。
【図4】騒音レベルの測定法を説明するための概略図である。
【図5】降雨騒音防止性能試験を行う人工降雨試験装置を示す概略図である。
【符号の説明】
A 断熱金属屋根材
B 複合シート
C 断熱シート
1 金属板
2 樹脂層
3 金属シート
4 発泡体シート
5 離型紙
6a,6b,6c,6d ロール
7a,7b 圧着ロール
8 シート
9 ロールフォーミング装置
10 架線
11a,11b 糸
12 鉄球
13 マイクロホン
14 人工降雨室
14a シャワーヘッド
15 受音室
15a 受音マイクロホン
Claims (4)
- 全体に折り曲げ加工が施された断熱金属屋根材であって、金属板と、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとから成るアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層と、金属シートと、発泡体シートとがこの順序で積層されて一体化した断熱構造を有することを特徴とする断熱金属屋根材。
- 前記アクリル酸エステルが、ブチルアクリレート5〜95重量%、2−エチルヘキシルアクリレート95〜5重量%から成る請求項1の断熱金属屋根材。
- 前記金属シートがアルミニウムまたはアルミニウム合金から成り、また、前記発泡体シートが架橋ポリオレフィン発泡体から成る請求項1の断熱金属屋根材。
- 金属シートの一方の面にはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとから成るアクリル酸エステルを主成分とするアクリル酸エステル系共重合体の樹脂層が積層され、また前記金属シートの他方の面には発泡体シートが積層されて成る複合シートの前記樹脂層と金属板とを重ね合わせて圧着ロールに通すことにより、前記複合シートと前記金属板とを貼り合わせ、ついで、全体に折り曲げ加工を施すことを特徴とする断熱金属屋根材の製造方法。
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